JPH09152746A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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JPH09152746A
JPH09152746A JP31282695A JP31282695A JPH09152746A JP H09152746 A JPH09152746 A JP H09152746A JP 31282695 A JP31282695 A JP 31282695A JP 31282695 A JP31282695 A JP 31282695A JP H09152746 A JPH09152746 A JP H09152746A
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JP
Japan
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toner
molecular weight
resin
charge control
fixing resin
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Application number
JP31282695A
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English (en)
Inventor
Takashi Nagai
孝 永井
Teruaki Teratani
輝明 寺谷
Toshiaki Akiyama
俊明 秋山
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像ローラに薄層を形成する際に生じるフィ
ルミングを防止することによって、画像上に白筋が発生
することを防止する。 【解決手段】 定着用樹脂の分子量分布中、分子量2万
以下の成分と近似した分子量分布を有し、かつ、定着用
樹脂と相溶する高分子の主鎖に、側鎖として第4級アン
モニウム塩に相当する基を導入した電荷制御樹脂である
とともに、トナーに強度を付与する内添補強剤を含有さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電子写真用トナー
に関し、より詳細には、静電式複写機やレーザービーム
プリンタ等の画像形成装置に使用される電子写真用トナ
ーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、電子写真方式を用いる画像形成装
置においては、磁性キャリヤとトナーとを用いた、いわ
ゆる二成分磁気ブラシ現像法に代えて、より簡便な1成
分絶縁トナー現像法、とくに非磁性1成分接触現像法の
開発が進められている。非磁性1成分接触現像法におい
ては、まず非磁性1成分現像剤であるトナーを、現像ロ
ーラとの摩擦帯電により帯電させ、鏡像力の作用によっ
て現像ローラの表面上に付着させて、この現像ローラ上
に、帯電したトナーの薄層を形成する。
【0003】つぎにこの薄層を、感光体ドラム上の静電
潜像と接触させると、静電潜像各部の電位に応じて、薄
層のトナーが感光体ドラム上に転写されて、静電潜像が
トナー像に顕像化される。また、現像方法には図1(a)
に示すような感光体ドラムと現像ローラが逆方向に回転
して接触する方式(against方式)と、図1(b)に示す
ように同方向に回転して接触する方式(with方式)とが
存在し、マシンを小型化するための設計裕度が広いなど
の点で against方式が優れている。しかし、 against方
式の場合、ドラム・現像ローラ間にトナーだまりができ
やすく、カブリ発生の原因となるため、with方式であれ
ば約20乃至40μmで十分である現像ローラに形成す
るトナー薄層を、より薄く(約5乃至20μm)する必
要がある。
【0004】また、上記画像形成装置に使用される電子
写真用トナーは、通常、適当な定着用樹脂中に、着色
剤、電荷制御剤等を分散した後、粉砕し、さらに分級す
ることで製造される。上記トナーのうち電荷制御剤とし
ては、トナーの帯電極性に合わせて染料等の種々の化合
物が使用されてきたが、とくに正帯電トナーとしては、
環境への配慮や、あるいはカラートナーへの対応等を考
慮して、金属を含有せず、かつ白色である第4級アンモ
ニウム塩の使用が検討されている。
【0005】通常の低分子量の第4級アンモニウム塩は
結晶性が高く、定着用樹脂への分散性が十分でないた
め、帯電性が低い。このため、帯電量が十分でなかった
り、あるいは帯電の安定性にも問題があった。そこで、
特願平6−147285号公報では、分子量に特徴をも
たせた電荷制御樹脂を使用することによって、電荷制御
剤として第4級アンモニウム塩を使用した場合であって
も、上述した帯電不良から起こる画像かぶり(非画像部
がトナーによって汚される現象)やトナー飛散などの問
題を解決することに成功している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記トナーを
前述した against方式で多く見られるような、より薄い
薄層を形成する必要のある接触現像方法に利用した場
合、薄層形成用ブレードにトナーが融着し、融着した部
分と接触する現像ローラには薄層が形成されなくなり、
画像上に縦白筋が発生することがあった。
【0007】上記問題は、摩擦の際に薄層形成用のブレ
ードと、現像ローラとによってかかる大きなストレスに
よって、トナーが押しつぶされることによって引き起こ
されることを見いだした。すなわち、比較的厚いトナー
薄層を形成する場合は、薄層形成用のブレードと現像ロ
ーラ間とにかかる圧力は、それほど大きくする必要はな
く、トナー粒子に何ら影響をおよぼすものではないが、
より薄い薄層を形成する場合では、薄層形成用のブレー
ドを現像ローラにより大きな圧力で押しあてる必要があ
るためトナーが圧潰されてしまうからである。
【0008】本発明の目的は、トナーに大きなストレス
が要求されるような現像システムに使用しても、安定し
た画像がえることができる電子写真用トナーを提供する
ことである。本発明の目的は、第4級アンモニウム塩を
高分子化した電荷制樹脂を電荷制御剤として使用して、
帯電性、定着性、耐オフセット性、特に強度にもすぐれ
た電子写真用トナーを提供することである。
【0009】本発明の目的は、長期間の使用においても
感光体への融着、フィルミングが発生しないトナーを提
供することである。本発明の目的は、製造工程において
粉砕効率のよいトナーを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで発明者らは電子写
真用トナーの帯電性、色味、環境安定性や製造時におけ
る粉砕性などに影響を及ぼすことなく、耐圧力性が付与
されたトナーをえることを目的としてさらに検討した結
果、この発明を完成するに至った。すなわち、この発明
の電子写真用トナーは、定着用樹脂中に、少なくとも着
色剤、電荷制御剤、及び内添補強剤を含有した電子写真
用トナーであって、当該電荷制御剤が、定着用樹脂の分
子量分布中、分子量20000以下の成分と近似した分
子量分布を有し、かつ定着用樹脂と相溶する高分子の主
鎖に、側鎖として、第4級アンモニウム塩に相当する基
を導入したものであることを特徴とするものである。
【0011】かかるこの発明の電子写真用トナーにおい
ては、電荷制御剤として、安全で、かつカラートナーに
も対応が可能な第4級アンモニウム塩を高分子化した電
荷制御樹脂を使用しているため、低分子量の第4級アン
モニウム塩を使用した場合の従来の問題点をすべて解決
することができるとともに、トナーに強度を付与する内
添補強剤を上記トナーに内添させることで、高圧力がか
かる場合であっても、圧力によってトナーが押しつぶさ
れることがなく、薄層形成用ブレードにトナーが融着す
ることを防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明の電子写真用トナーは、
前記のように電荷制御剤として、特定の分子量分布を有
する主鎖に、側鎖として4級アンモニウム基を導入した
電荷制御樹脂を使用するとともに、トナー中にトナーの
強度を高める強度補強剤を内添したことを以外は従来の
トナーと同様に構成される。
【0013】電子写真用トナーは通常、定着用樹脂中に
電荷制御樹脂と、着色剤とを配合して形成される。上記
のうち定着用樹脂としては、いわゆる2山分布の分子量
を有するものが一般的に用いられ、低分子量の成分が低
温での良好な定着性に貢献し、高分子量の成分が、耐オ
フセット性の向上に貢献する。具体的には、分子量20
000以下の低分子量の領域と、分子量20000を超
える高分子量の領域とに、たとえば図2(a) 参照に示す
ように、それぞれ分子量分布の極大値PL,PHを有し、
かつ両極大値PL,PHの間に分子量分布の極小値VM
有する分子量分布を有するものが、定着用樹脂として好
適に使用される。
【0014】定着用樹脂の分子量分布を、上記のように
2山分布にするには、たとえば、上記低分子量の領域に
相当する分子量分布を有する成分と、高分子量の領域に
相当する分子量分布を有する成分とをブレンドすればよ
い。また一般に、懸濁重合法や乳化重合法によると、溶
液重合法に比して高分子量の重合体が生成されやすいこ
とを利用して、懸濁重合法または乳化重合法と、溶液重
合法とを、この順に、あるいは逆の順に組み合わせて多
段重合を行い、しかも各段階で分子量調整を行っても、
定着用樹脂の分子量分布を、上記のように2山分布にす
ることができる。
【0015】かかる定着用樹脂としては、たとえばポリ
スチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチ
レン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−
プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、
スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル
共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−
アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メ
チル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、
スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アク
リル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニ
ル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重
合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリ
ル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル
共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル
共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エ
ステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはス
チレン置換体を含む単独重合体または共重合体)、ポリ
塩化ビニル、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロ
ピレン、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリビ
ニルブチラール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジ
ン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、
ポリアミド樹脂等があげられ、これらが単独で、または
2種以上混合して用いられる。
【0016】中でもとくに、電子写真用トナーの定着用
樹脂として汎用されているスチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体
等のスチレン−アクリル系樹脂が好ましい。上記定着用
樹脂中に配合される着色剤としては、従来公知の種々の
染料、顔料等が使用可能であるが、とくにブラックトナ
ーの場合は、カーボンブラックが主として使用される。
【0017】カーボンブラックとしては、たとえばチャ
ンネルブラック、ローラーブラック、ディスクブラッ
ク、ガスファーネスブラック、オイルファーネスブラッ
ク、サーマルブラック、アセチレンブラック等の、従来
公知の種々のカーボンブラックが使用できる。カーボン
ブラックの配合量は、この発明ではとくに限定されない
が、上記カーボンブラックはそれ自体導電性を有するた
め、電子写真用トナーの帯電に関係する、電気特性のコ
ントロール手段としての役割をも果たしている。したが
って、目的とするトナー性能にあわせて、配合量の好ま
しい範囲を設定するのがよく、定着用樹脂100重量部
に対して、1〜9重量部程度であるのが、電子写真用ト
ナーの帯電性等の点で好ましい。
【0018】電荷制御剤としては、前記のように、側鎖
に4級アンモニウム基を導入した電荷制御樹脂が使用さ
れる。上記電荷制御樹脂は、その主鎖の分子量分布が、
定着用樹脂の分子量分布中、分子量20000以下の成
分と近似していなければならない。ここでいう「分子量
分布が近似する」とは、たとえばゲルパーミェーション
クロマトグラムによる分子量分布曲線がほぼ相似形の状
態をいう。
【0019】たとえば定着用樹脂として、前記図2(a)
に示した2山分布のものを使用する場合、電荷制御樹脂
の主鎖は、図2(b) に示すように、上記定着用樹脂の低
分子量側の極大値PLを含む山なりの分子量分布と、ほ
ぼ相似形の山なりの分子量分布を有していればよい。な
お電荷制御樹脂の主鎖の分子量分布は、定着用樹脂の、
分子量20000以下の成分の分子量分布と、その主要
部分が近似していれば、完全に相似形でなくてもよい。
たとえば上記山なりの分子量分布の場合は、その極大値
の分子量Plと、その前後の分子量分布の分散の程度が
重要であって、これらの主要部分は相似形である必要が
あるが、山の両裾の部分については、多少違っていても
よい。
【0020】より具体的には、図2(b) 中に符号Ch
示した特定の分子量よりも高分子量の成分(Chの上の
一点鎖線より左側の部分)や、あるいは符号Clで示し
た特定の分子量よりも低分子量の成分(Clの上の一点
鎖線より右側の部分)を、それぞれカットすることがで
きる。特定の分子量Chよりも高分子量の成分をカット
するのは、当該高分子量の成分による、電荷制御樹脂
の、定着用樹脂への相溶性の低下の防止が主たる目的で
ある。また、分子量分布の山の、高分子量側の裾の部分
の分子量が20000を超える場合には、分子量Ch
20000に設定して、それより高分子量の成分をカッ
トすればよい。
【0021】一方、特定の分子量Clよりも低分子量の
成分をカットするのは、当該低分子量の成分による耐オ
フセット性の低下を防止するのが主たる目的である。な
お、電荷制御樹脂の主鎖の分子量の下限についてはとく
に限定されないが、低分子量の成分による耐オフセット
性の低下を防止することを考慮すると、2000以上で
あるのが好ましい。また、電荷制御樹脂の主鎖の分子量
は、上記2000〜20000の範囲内でもとくに、3
000〜10000の範囲内であるのがさらに好まし
い。
【0022】また上記主鎖としては、種々の高分子の主
鎖が使用可能であるが、とくに定着用樹脂との相溶性
が、前述したようにトナーの帯電特性等の点で重要とな
るので、定着用樹脂として使用する高分子との相溶性の
よい主鎖が用いられ、中でも、定着用樹脂として使用す
る高分子と同じ主鎖が、さらに好適に使用される。たと
えば定着用樹脂として、前記スチレン−アクリル系樹脂
を使用する場合には、電荷制御樹脂の主鎖としても、同
じスチレン−アクリル系樹脂を使用するのがよい。主鎖
がスチレン−アクリル系樹脂の場合、4級アンモニウム
基は、アクリルのエステルの部分に置換すると考えられ
る。
【0023】電荷制御樹脂の配合量等は、この発明では
とくに限定されないが、適正なトナーの帯電量を確保す
るためには、電荷制御樹脂の配合量ではなく、当該電荷
制御樹脂の側鎖である4級アンモニウム基の含有量を調
整するのが好ましい。4級アンモニウム基の含有量を調
整する方法としては、たとえば下記の2方法が好適に採
用される。これらはいずれか一方を実施してもよく、両
法を併用することもできる。 電荷制御樹脂の、定着用樹脂への配合量を調整す
る。 4級アンモニウム基の、主鎖への置換量を調整した
電荷制御樹脂を使用する。
【0024】上記の方法で調整される、4級アンモニウ
ム基の、トナー1g中における含有量は、この発明で
は、1.5×10-3〜1.5×10-2gの範囲内である
のが好ましい。4級アンモニウム基の含有量が上記範囲
未満では、帯電制御を司る当該基の割合が不足するた
め、トナーの帯電性が低下してしまうおそれがある。ま
た逆に、4級アンモニウム基の含有量が上記範囲を超え
た場合には、低温定着性が悪化するおそれがある。また
とくに上記の方法で、4級アンモニウム基の含有量を
調整する場合に、4級アンモニウム基の含有量が上記範
囲を超えると、電荷制御樹脂のガラス転移温度が高く、
樹脂が硬くなって、定着用樹脂への相溶性が低下するの
で、トナーの帯電性や強度が低下するおそれもある。
【0025】また、本発明のトナーにはトナーの強度を
高める補強剤を内添する必要がある。補強剤としては、
シリカ、炭酸カルシウム、タルク、マイカなどが用いら
れ得るが、前混合が容易(温度上昇が小さい)であるた
め、シリカが最も好ましい。補強剤は、使用する現像シ
ステムに応じて最適な添加量が様々に異なるため、特に
限定されないが、添加量が少ないと補強効果が十分では
なくなり、添加量が多すぎると、前混合時に温度が上昇
し分散不良となり、カブリなどがの発生したり、粉砕時
に微粉が多く発生したりする傾向がある。
【0026】電子写真用トナーには、上記着色剤、電荷
制御剤の他に、たとえば離型剤(オフセット防止剤)等
の各種添加剤を配合してもよい。離型剤(オフセット防
止剤)としては、たとえば脂肪族系炭化水素、脂肪族金
属塩類、高級脂肪酸類、脂肪酸エステル類もしくはその
部分ケン化物、シリコーンオイル、各種ワックス等があ
げられる。中でも、重量平均分子量が1000〜100
00程度の脂肪族系炭化水素が好ましい。具体的には、
低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、パラ
フィンワックス、炭素原子数4以上のオレフィン単位か
らなる低分子量のオレフィン重合体等の1種または2種
以上の組み合わせが適当である。
【0027】離型剤は、定着用樹脂100重量部に対し
て0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部、
配合される。磁性体粉末を添加すると、1成分系現像剤
としての磁性トナーが得られる。磁性体は、磁場によっ
てその方向に強く磁化される物質であって、化学的に安
定なものが望ましく、粒径は1μm以下、とくに0.0
1〜1μm程度の微粉末であるのがよい。代表的な磁性
体としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等
の酸化鉄の他、鉄、コバルト、ニッケルのような金属、
あるいはこれら金属と、アルミニウム、コバルト、銅、
鉛、マグネシウム、すず、亜鉛、アンチモン、ベリリウ
ム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セ
レン、チタン、タングステン、バナジウム等との合金、
または混合物等があげられる。
【0028】磁性体粉末の配合量は、定着用樹脂100
重量部に対して10〜50重量部であるのが好ましく、
15〜25重量部であるのがさらに好ましい。その他、
安定剤等の種々の添加剤を、適宜の配合量で配合しても
よい。電子写真用トナーは、以上の各成分を乾式ブレン
ダー、ヘンシェルミキサー、ボールミル等によって均質
に予備混合して得られた混合物を、バンバリミキサー、
ロール、一軸または二軸の押出混練機等の混練装置を用
いて均一に溶融混練した後、得られた混練物を冷却して
粉砕し、必要に応じて分級することで製造される他、懸
濁重合法等により製造することもできる。
【0029】電子写真用トナーの粒径は3〜30μm、
とくに4〜20μmであるのが好ましく、形成画像の高
画質化を目的とした小粒径トナーの場合は4〜10μm
程度が好ましい。また本発明の電子写真用トナーには、
流動性向上等の目的で各種添加剤を外添することもでき
る。
【0030】外添剤としては、無機微粒子やふっ素樹脂
粒子等の、従来公知の種々の外添剤を使用することがで
き、とくに疎水性または親水性のシリカ微粒子を含むシ
リカ系表面処理剤、たとえば超微粒子状無水シリカやコ
ロイダルシリカ等が好適に使用される。外添剤の外添量
はとくに限定されず、従来と同程度でよい。具体的に
は、トナー粒子100重量部に対して、外添剤を0.1
〜3.0重量部程度外添するのが好ましいが、場合によ
っては、外添剤の外添量はこの範囲を外れてもよい。
【0031】この発明の電子写真用トナーの構成は、単
独で非磁性1成分現像剤として使用されたり、磁性キャ
リヤとともに磁性二成分現像剤を構成したりする非磁性
トナーや、単独で磁性1成分トナーとして使用される磁
性トナー、あるいはそれ自体が光感度を有する感光性ト
ナー等の、従来公知の種々のトナーに適用することがで
きる。
【0032】二成分現像剤に使用する場合のトナー濃度
は、従来と同程度、すなわちキャリアに対して2〜15
重量%程度が好ましい。なお、記述するまでもないが、
本発明においてはトナー薄層形成用にブレードを使用し
ているが、特にブレードに限定するわけではなく、薄層
形成用のローラなどを使用しても構わない。また、ブレ
ードの材質や、ブレードを現像ローラに押し当てる方法
も従来公知のいかなる方法でも構わない。
【0033】
【実施例】以下にこの発明を、実施例、比較例に基づい
て説明する。 (実施例1)定着用樹脂として、下記の分子量分布を有
するスチレン−アクリル系樹脂を使用するとともに、電
荷制御剤として、下記の分子量分布を有するスチレン−
アクリル系樹脂を主鎖とする、4級アンモニウム基の含
有比率が14.8重量%である電荷制御樹脂(ガラス転
移温度70℃)とを使用した。なお、上記両成分の分子
量分布は、ゲルパーミェーションクロマトグラムにより
測定した。 ・定着用樹脂 極大値PHの分子量:120000 極大値PHを含むピークの分散(Mw/Mn):5.6 極大値PLの分子量:7200 極大値PLを含むピークの分散(Mw/Mn):1.7 極小値VMの分子量:28000 ・電荷制御樹脂の主鎖 極大値PLの分子量:6600 極大値PLを含むピークの分散(Mw/Mn):2.0 つぎに、上記定着用樹脂100重量部、電荷制御樹脂
7.5重量部に、内添補強剤としてシリカ微粒子30重
量部、着色剤であるカーボンブラック7重量部と、離型
剤であるポリプロピレンワックス3重量部とを混合し、
ヘンシェルミキサーで約10分間前混練した後、二軸押
し出し機で溶融混練した後、粉砕、分級して、4級アン
モニウム基のトナー1g中における含有量が7.5mg
で、平均粒径9μmの、正帯電型の電子写真用トナーを
製造した。
【0034】前混練の際に若干の温度上昇が見られた
が、問題となるレベルではなかった。 (実施例2)内添補強剤としてとして、シリカ微粒子を
15重量部使用したこと以外は、実施例1と同様にし
て、4級アンモニウム基のトナー1g中における含有量
が8.3mgで、かつ平均粒径9μmの、正帯電型の電
子写真用トナーを製造した。
【0035】前混練の際に温度上昇は確認できなかっ
た。 ・電荷制御樹脂の主鎖 極大値PLの分子量:3000 極大値PLを含むピークの分散(Mw/Mn):2.0 (比較例1)内添補強剤としてシリカ微粒子を使用しな
かったこと以外は、実施例1と同様にして、4級アンモ
ニウム基のトナー1g中における含有量が9.4mg
で、かつ平均粒径9μmの、正帯電型の電子写真用トナ
ーを製造した。
【0036】前混練の際に温度上昇は確認できなかっ
た。 (比較例2)内添補強剤として、シリカ微粒子を50重
量部使用したこと以外は、実施例1と同様にして、4級
アンモニウム基の、トナー1g中における含有量が6.
6mgで、かつ平均粒径7μmの、正帯電型の電子写真
用トナーを製造した。
【0037】前混練の際にかなりの温度上昇が確認で
き、ヘンシェルミキサー壁面に付着しだしたため、5分
で前混練を中止した。上記各実施例、比較例の電子写真
用トナーについて、以下の各試験を行って、その特性を
評価した。 帯電性試験 実施例、比較例の電子写真用トナー3重量部をキャリア
97重量部と混合し、100r.p.m.の条件で3分
間回転させた後の帯電量(μC/g)を、ブローオフ法
により測定して、帯電量が20μC/g以上のものを帯
電性良好(=○)、20μC/g未満、10μC/g以
上のものを実用上問題なし(=△)、10μC/g未満
のものを不良(=×)として評価した。 耐刷性試験 実施例、比較例の電子写真用トナーを、市販のレーザー
プリンタ(日本電気(株)製の型番PC−PR1000
E/4Wの感光体を単層型正帯電感光体に改造したも
の)に使用し、画像を連続して形成した。
【0038】実施例1および実施例2のトナーで形成さ
れた画像は、12万枚に達しても良好であったが、比較
例1のトナーで形成された画像は、初期の段階からかぶ
りが発生し、良好な画像をえることができなかった。 定着性試験 上記加熱定着ローラによって紙面に定着された複写画像
の黒べた部分の画像濃度を、反射濃度計(東京電色社製
のTC−6D)によって測定した後、その表面を、高さ
26mm、直径50mmの軟鋼製の円柱の底面に綿布を
被覆した錘(20g/cm2)で5回、強制的に摩擦し
た。そして摩擦後の画像濃度を、再度、上記反射濃度計
にて測定して、下記式により定着率(%)を求め、定着
率が95%以上のものを定着性とくに良好(=◎)、9
5%未満、90%以上のものを良好(=○)、それ未満
のものを不良(=×)として、定着性を評価した。
【0039】定着率(%)=(摩擦後の画像濃度)/
(摩擦前の画像濃度)×100 耐圧力性試験 実施例、比較例の電子写真用トナーを、上記レーザープ
リンタを使用して5千枚画像形成したのち、トナー薄層
ブレードに融着したトナーの有無でトナーの耐圧力性と
した。
【0040】以上の結果を内添補強剤の添加量とともに
表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明の電子写
真用トナーは、定着用樹脂の、分子量20000以下の
成分と近似させた分子量分布を有する主鎖によって第4
級アンモニウム塩を高分子化した電荷制御樹脂を使用
し、かつトナー中に補強剤を内添することによって、当
該電荷制御樹脂を使用して、より薄い薄層を形成する際
にもトナーフィルミングなどが生じることがなく、帯電
性、定着性、耐オフセット性、強度等にすぐれるとい
う、特有の作用効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a)は、against方式による現像方式の
模式図である。同図(b)は、with方式による現像方式
の模式図である。
【図2】同図(a)は、2山分布を持つ定着用樹脂のゲ
ルパーミュエーションクロマトグラムである。同図
(b)は、1山分布を持つ定着用樹脂のゲルパーミュエ
ーションクロマトグラムである。
【符号の説明】
1・・・正帯電OPC 2・・・現像ローラ 3・・・ブレード 4・・・トナー薄層 6・・・ブレード

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着用樹脂中に、少なくとも着色剤、電
    荷制御剤、及び内添補強剤を含有した電子写真用トナー
    であって、当該電荷制御剤が、定着用樹脂の分子量分布
    中、分子量20000以下の成分と近似した分子量分布
    を有し、かつ定着用樹脂と相溶する高分子の主鎖に、側
    鎖として、第4級アンモニウム塩に相当する基を導入し
    たものであることを特徴とする電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】 定着用樹脂100重量部あたりの内添補
    強剤の含有量が、10〜40重量部である請求項1記載
    の電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】 内添補強剤がシリカである請求項1記載
    の電子写真用トナー。
JP31282695A 1995-11-30 1995-11-30 電子写真用トナー Pending JPH09152746A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004047068A1 (ja) * 2002-11-21 2004-06-03 Toshiba Matsushita Display Technology Co., Ltd. 電圧生成回路

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