JPH09149578A - 高圧回転機コイル - Google Patents

高圧回転機コイル

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JPH09149578A
JPH09149578A JP32647295A JP32647295A JPH09149578A JP H09149578 A JPH09149578 A JP H09149578A JP 32647295 A JP32647295 A JP 32647295A JP 32647295 A JP32647295 A JP 32647295A JP H09149578 A JPH09149578 A JP H09149578A
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JP
Japan
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layer
tape
rotating machine
coil
semi
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Application number
JP32647295A
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English (en)
Inventor
Akinobu Nakayama
昭伸 中山
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】全含浸方式による含浸樹脂にて一体化された高
圧回転機コイルの固定子絶縁コイルにおいて、ヒートサ
イクルによって発生する固定子絶縁コイルの対地絶縁層
の熱応力を緩和して絶縁層の機械的損傷を防止する外部
コロナ防止層を備えた高圧回転機コイルを提供する。 【解決手段】半導電性のテープ12の片面に、この半導
電性テープ12の幅の半分以下のテープ幅を有する剥が
しマイカからなる応力緩和層13を前記半導電性テープ
12の幅の一方の側端面に合わせて貼り合わせて構成し
た複合テープ11を、固定子絶縁コイル8の対地絶縁層
2の外周に半導電性テープ12の面が応力緩和層13の
両面を覆うように重ね合わせて巻回して形成した外部コ
ロナ防止層を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高圧回転機の鉄
心スロットに収納した外部コロナ防止層を備えた固定子
絶縁コイルに含浸樹脂を全含浸して得られる大形の高圧
回転機コイルの絶縁構成に関する。
【0002】
【従来の技術】図9及び図10は従来の高圧回機の固定
子絶縁コイルを示すもので、図9は固定子鉄心に挿入さ
れた固定子絶縁コイルの断面図、図10は図9のX−X
矢視図に相当する固定子絶縁コイルの長さ方向の要部断
面図である。回転機の絶縁コイルの製造方法には、絶縁
コイルを鉄心スロットに収納し、樹脂にて絶縁コイルと
鉄心とを一体に含浸し硬化する全含浸絶縁方式がある。
この全含浸絶縁方式は、図9に示すように、まず素線絶
縁を施した素線導体を複数回巻回して素線導体束1を作
製し、この素線導体束1の長さ方向に耐電界性の優れた
マイカ箔を焼成あるいは高圧水流等により粉砕して微細
な鱗片状にして抄造した集成マイカに、ガラス繊維等か
らなる織布を裏打材として少量のエポキシ樹脂等の結合
材で貼合わせたマイカ絶縁テープを巻回して対地絶縁層
2を形成する。そして、この対地絶縁層2の外周に、対
地絶縁層2と固定子鉄心3の鉄心スロット4との電気的
接触不良による部分放電(コロナ放電)の発生を防止す
るために、抵抗値が数十KΩの半導電性の低抵抗テープ
を鉄心スロット長とほぼ同じ範囲に重ね合わせて巻回し
て外部コロナ防止層5を形成する。そして、この外部防
止コロナ防止層5の端末には、図示しないエンドコロナ
防止層が施されて樹脂を含浸していない未含浸の固定子
絶縁コイル8を作製する。次に、この未含浸の固定子絶
縁コイル8を鉄心スロット4内に相間絶縁6、楔7等の
副材料とともに装着し、各固定子絶縁コイル8間を結線
後、樹脂含浸槽内に設置して、エポキシ樹脂等の熱硬化
性樹脂からなる含浸樹脂を真空・加圧で一体含浸し、そ
の後樹脂含浸槽より取り出し加熱硬化炉内で硬化して樹
脂含浸された高圧回転機コイルが製作される。
【0003】この全含浸絶縁方式による高圧回転機コイ
ルの製造方法は、対地絶縁層2の内部、及び外部コロナ
防止層5と鉄心スロット4間に充分に樹脂が含浸される
ため緻密なコイル絶縁層が得られ絶縁の高信頼化が達成
でき、かつ製造工数が低減できることから、高電圧が印
加される高圧回転電機の絶縁コイルでは、小形機から大
形機まで適用されている。ところで、前記した樹脂含浸
後に加熱硬化炉内での樹脂硬化の加熱温度は、回転機の
運転温度においてコイル絶縁層が充分に絶縁性能を維持
できるようにするために運転温度に近い高温度で行われ
る。したがって、含浸樹脂の加熱硬化後の室温までの冷
却時には、樹脂含浸されて硬化したコイル絶縁層を構成
する対地絶縁層2と素線導体束1及び固定子鉄心3のそ
れぞれの熱膨張の違いにより、素線導体束1と対地絶縁
層2間、及び対地絶縁層2と固定子鉄心3の鉄心スロッ
ト4間との界面に機械的応力が発生し、前記界面間、及
び対地絶縁層2の内部に剪断剥離が起き空隙部が発生す
る恐れがある。更に、上記した素線導体束1、鉄心スロ
ット4との界面及び対地絶縁層2内に発生する空隙部
は、回転機の運転及び停止時における素線導体束1のヒ
ートサイクルによる伸縮により対地絶縁層2に加わる熱
応力によっても起こる場合がある。
【0004】上記した対地絶縁層2の界面及び内部に発
生する空隙部には、対地絶縁層2に高電圧が印加される
ためにコロナ放電が発生して対地絶縁層2を損傷して固
定子絶縁コイル8の絶縁性能の低下を招く。そして、こ
の空隙部の発生の原因となる対地絶縁層2に発生する熱
応力は、コイル長及び鉄心スロット4長が長い大形の回
転機の固定子絶縁コイル8程大きくなる。このため、大
形の回転機の固定子絶縁コイルの対地絶縁層2に発生す
る熱応力を緩和するために、図9の外部コロナ防止層5
と固定子鉄心3の鉄心スロット4間にすべり特性を有す
る半導電層を設けて、この半導電層と前記外部コロナ防
止層5間で摺動させる構造や、図10に示す特公平7−
44798号公報に記載のように、外部コロナ防止層5
の外周に巻回して設けられた半導電性層9との間に、含
浸樹脂に対して浸透性があり、かつ前記外部コロナ防止
層5と半導電性層9との樹脂による付着を阻止しない程
度に接着力を低減した分離層10を設けておき、この分
離層10内で対地絶縁層2内に発生する応力を緩和して
前記した対地絶縁層2の空隙部の発生を防止する外部コ
ロナ防止構造が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した対
地絶縁層に発生する熱応力を緩和する構造は、前記した
ように外部コロナ防止層と、この外部コロナ防止層の外
周部に設けられた鉄心スロットに電気的に接触している
半導電性層との界面を摺動可能とすることにより素線導
体束あるいは固定子鉄心と、対地絶縁層との熱膨張の違
いにより発生する熱応力を緩和する方式である。したが
って、新たに外部コロナ防止層の外周に応力緩和用の半
導電層を有するテープ、またはシートを外部コロナ防止
層に導電接触するように巻回する構成、及び前記した特
公平7−44798号公報のように、更に分離層を外部
コロナ防止層と前記半導電層間に挿入する構成を採用し
ているため、コイル巻線構造が複雑になるとともに従来
より絶縁コイルの巻線作業工程を多く必要とし、固定子
絶縁コイルの製作時間がかかるという問題があった。
【0006】この発明の課題は、含浸樹脂を一体含浸し
て製作される大形の高圧回転機コイルにおいて、固定子
絶縁コイルの加熱硬化後の冷却時、及び運転時のヒート
サイクルによって発生する対地絶縁層の熱応力を緩和す
る絶縁構成が簡単で、かつ従来の巻線作業工程を変更す
ることなく製作できる外部コロナ防止層を備えた高圧回
転機コイルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、この発明は、固定子絶縁コイルが、この固定子
絶縁コイルを構成する対地絶縁の外周に、半導電性テー
プと応力緩和層との複合テープからなり、この半導電性
のテープが応力緩和層の両面を覆うように重ね合わせて
巻回して形成した外部コロナ防止層を有するものとす
る。これにより固定子鉄心の鉄心スロット内に挿入され
て素線導体束と対地絶縁層及び鉄心スロットとが全含浸
された熱硬化性樹脂で一体化された高圧回転機コイル構
造においても、コイル製作時の加熱冷却時及び運転時の
ヒートサイクルにより対地絶縁層に加わる機械的熱応力
による対地絶縁層の伸縮を、前記した半導電性のテープ
間の応力緩和層の剪断、及び伸縮により吸収させること
により対地絶縁層と素線導体束または鉄心スロットとの
境界面、及び対地絶縁層内の剥離による空隙部の発生を
防ぐことができる。そして、この発明では、前記した外
部コロナ防止層の応力緩和層内に剪断、及び伸縮により
空隙部が発生したとしても、この外部コロナ防止層内の
空隙部は、固定子鉄心の鉄心スロットに電気的接触して
鉄心スロットと等電位の外部コロナ防止層を構成する複
合テープの半導電性のテープ間に位置するので、この空
隙部間に電位差が生じずコロナ放電の発生を防止するこ
とができる。
【0008】そして、前記した応力緩和層を剥がしマイ
カとすることにより、剥がしマイカを構成する積層され
た鱗片状のマイカ箔層には含浸樹脂は浸透しないので、
対地絶縁層の伸縮を前記した剥がしマイカのマイカ箔の
剪断剥離により吸収することができる。
【0009】また、上記した剥がしマイカに代えて、応
力緩和層を半導電性のシリコーンコンパウンドとするこ
とにより前記した対地絶縁層の伸縮をこの半導電性のシ
リコーンコンパウンドが弾性変形することにより吸収す
ることができる。そして、熱的にも安定しているので樹
脂含浸時の加熱硬化時及び運転時のヒートサイクルによ
る高温特性が要求される高圧回転機コイルの場合に好適
である。
【0010】また、前記した外部コロナ防止層を構成す
る複合テープが、半導電性のテープの片面に、この半導
電性のテープ幅の半分以下のテープ幅を有する応力緩和
層をテープ幅の一方の側端面を合わせて重ね合わせたも
のを用いることにより、複合テープを対地絶縁層の外周
の長さ方向に応力緩和層を設けていない半導電性のテー
プ側の部分を応力緩和層の面に重ねながら巻回すること
により、応力緩和層の両側面に半導電性のテープを有す
る外部コロナ防止層を構成することができる。
【0011】更に、外部コロナ防止層を構成する複合テ
ープを応力緩和層の両面から半導電性テープで覆うよう
にして構成することにより、前記したように応力緩和層
の両側面に半導電性のテープを有する外部コロナ防止層
を構成することができるとともに、巻回時に応力緩和層
が半導電性のテープ面から剥離したり、複合テープ間の
接着により巻回作業性が阻害されるのを回避することが
できる。
【0012】また、複合テープを構成する半導電性のテ
ープを、半導電性の不織布あるいは織布から構成するよ
うにすれば、含浸樹脂の樹脂含浸性が良好で、高電界特
性の優れた緻密な高圧回転機の固定子絶縁コイルの対地
絶縁層が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。実施の形態1 図1は、この発明の第1の実施の形態からなる高圧回転
機コイルの固定子絶縁コイルの要部断面図である。図1
に示す固定子コイル絶縁8は、従来の図10に対応する
ものであり、外部コロナ防止層を拡大して示してある。
この外部コロナ防止層5aを構成する複合テープ11
は、図2に示すポリエステルフリースからなる不織布に
カーボンを混合した樹脂を処理して得られる半導電性フ
リースからなる半導電性のテープ12に、この半導電性
のテープ12の幅寸法の2/5のテープ幅を有する剥が
しマイカ層からなる応力緩和層13を、前記半導電性の
テープ12の幅の一方の側端面に合わせて貼り合わせて
構成されている。そして、この外部コロナ防止層5a
は、上記した複合テープ11を固定子絶縁コイル8の対
地絶縁層2の外周面に半導電性のテープ12側が密着す
るよう複合テープ11幅を半重ねして長さ方向に一回巻
回して構成する。
【0014】上記した複合テープ11の半重ね巻回時に
は、応力緩和層13を設けていない半導電性のテープ1
2aの面を応力緩和層13の幅を覆うようにして重ねて
巻回するようにする。このようにして巻回された外部コ
ロナ防止層5aを有する未含浸の固定子絶縁コイル8を
固定子鉄心3の鉄心スロット4内に挿着(図9)する
と、対地絶縁層2側と固定子鉄心3側とにそれぞれ接触
している外部コロナ防止層5aの半導電性のテープ12
は、固定子鉄心3の大地電位と同電位となる。このた
め、全含浸により樹脂にて一体となった固定子絶縁コイ
ル8に、前記した樹脂硬化後の冷却時、及び運転時のヒ
ートサイクルによる機械的応力が加わっても、前記した
ように応力緩和層13の剥がしマイカ層の剪断力が小さ
いので、この剥がしマイカ層の摺動破壊により前記した
応力を緩和することができ、しかも剥がしマイカ層の剪
断破壊により応力緩和層13内に空隙部が形成されて
も、前記したようにこの空隙部が同電位に位置するので
コロナ放電は発生せず、固定子コイル絶縁層8の絶縁性
能の低下を防ぐことが可能となる。
【0015】なお、この発明の第1の実施の形態では、
複合テープ11を構成する半導電性のテープ12として
半導電性フリースを、また応力緩和層13として剥がし
マイカ層をそれぞれ用いたが、後述する他の実施の形態
をも含めて、半導電性のテープ12として、ガラスクロ
ス基材に半導電性樹脂を処理したもの、あるいはカーボ
ン繊維を混抄した半導電性の織布からなる半導電性のテ
ープをも、対地絶縁層2への樹脂含浸性を損なうことが
ないので使用することができる。また応力緩和層13と
して半導電性のシリコンコンパウンドを用いても、熱応
力による対地絶縁層の伸縮を弾性変形させて吸収するこ
とができるので、前記した剥がしマイカ層に代えて適用
することができる。
【0016】実施の形態2 図3は、この発明の第2の実施の形態からなる高圧回転
機コイルの固定子絶縁コイルの要部断面図である。この
発明の前記第1の実施の形態と異なるところは、図4に
示すように、外部コロナ防止層5bを形成する複合テー
プ11aを、前記の実施の形態1で用いた図2の複合テ
ープ11の応力緩和層13の一方の面にも半導電性のテ
ープ12bを貼り合わせて構成して、対地絶縁層2への
巻回時に、応力緩和層13の剥がしマイカ層が半導電性
のテープ12から剥離したり、半導電性のシリコーンコ
ンパウンドが半導電性のテープ12に付着して複合テー
プ11の巻回作業性が困難となることを防止したものを
用いたことにある。この複合テープ11aの場合にも、
前記実施の形態1と同様に半導電性のテープ12aの面
が応力緩和層13に重なるように半重ねして巻回するよ
うにして、図3の構造からなる外部コロナ防止層5bを
構成する。この実施の形態2からなる外部コロナ防止層
5bをも、前記したように対地絶縁層2に機械的応力が
加わった場合に応力緩和層13の剪断、または変形によ
り機械的応力を緩和することができ、かつ空隙部が形成
されてもコロナ放電の発生をも防ぐことができる。
【0017】実施の形態3 図5は、この発明の第3の実施の形態からなる高圧回転
機コイルの固定子絶縁コイルの要部断面図である。この
第3の実施の形態からなる図5に示す外部コロナ防止層
5cは、、前記した実施の形態2に用いた図4に示す応
力緩和層13の保護用に貼り合わした半導電性フリース
12bに代えて、図6に示すように応力緩和層13と半
導電性のテープ12aの双方の面をも覆うように半導電
性のテープ12cで貼り合わせた構造の複合テープ11
bを用いて構成している。そして、この複合テープ11
bを応力緩和層13を設けていない半導電性のテープ部
12cを応力緩和層13の面に重ね合わせて巻回する。
したがって、外部コロナ防止層5cの応力緩和層13の
固定子鉄心側は、半導電性のテープの3層構造となって
いる。
【0018】実施の形態4 図7は、この発明の第4の実施の形態からなる高圧回転
機コイルの固定子絶縁コイルの要部断面図である。図7
に示す外部コロナ防止層5dは、応力緩和層13の保護
のために、この応力緩和層13を両面から半導電性テー
プ12,12で挟持して構成されている図8に示す複合
テープ11cを重ね巻きして構成されている。この実施
の形態4の構造では、外部コロナ防止層5dの寸法厚さ
は大きくなるが、応力緩和層13が対地絶縁層2の厚さ
方向に2段設けられた構成となるので、対地絶縁層2に
作用する機械的応力をこれらの応力緩和層13で緩和す
るのでより信頼性のある固定子絶縁コイル8とすること
ができる。
【0019】
【発明の効果】以上のように、この発明においては、高
圧回転機コイルを、固定子絶縁コイルの対地絶縁層の外
周に、半導電性のテープと応力緩和層との複合テープを
用いて、この複合テープの半導電性のテープ側が応力緩
和層の両面を覆うように重ね合わせて巻回して形成した
外部コロナ防止層を設ける構成とした。これにより、全
含浸絶縁方式による素線導体束、対地絶縁層及び鉄心ス
ロットとが熱硬化性樹脂で一体化された高圧回転機コイ
ルにおいても、コイル製作時及び運転時のヒートサイク
ルにより対地絶縁層に加わる熱応力による対地絶縁層の
伸縮を、半導電性のテープ間に設けた応力緩和層の剪
断、及び伸縮により吸収させることにより鉄心スロット
との境界面、及び対地絶縁層内の剥離による固定子絶縁
コイルの機械的損傷を防止することができる。
【0020】そして、この発明では、前記した外部コロ
ナ防止層の応力緩和層内に剪断等により空隙部が発生し
たとしても、固定子鉄心の鉄心スロットに電気的接触し
て鉄心スロットと等電位の複合テープの半導電性のテー
プ間に位置するので、この空隙部間に電位差が生じずコ
ロナ放電の発生を防止することができる。したがって、
この発明の外部コロナ防止層を適用することにより全含
浸絶縁方式での対地絶縁層への機械的応力の問題を回避
できることから、単一コイル毎に樹脂含浸をして鉄心ス
ロットに挿着する単体含浸方式を採用している大容量の
高圧大形回転機の固定子絶縁コイルの製造においても、
全含浸方式の適用が図れるので、高圧大形高圧回転機コ
イルの製造工数の大幅な低減が可能となる。
【0021】しかも、複合テープが半導性のテープと応
力緩和層との貼り合わせ構造であるので、この複合テー
プを固定子絶縁コイルの対地絶縁層に重ね合わせながら
一回巻回することにより、前記したように対地絶縁層に
加わる機械的応力を緩和し、コロナ放電による絶縁損傷
を防止できるコロナ防止層が得られるので、従来のよう
に応力緩和用の半導電層を外部コロナ防止層の外周に設
けたり、外部コロナ防止層と半導層間に分離層を設ける
複雑な巻線工程を要しないので、巻線工数が低減できる
とともに、前記した従来の構造の応力緩和用の外部コロ
ナ防止層より、厚さ寸法の小さい外部コロナ防止層を有
する固定子絶縁コイルが得られるので、コイル絶縁層の
縮小による高圧回転機の小形化にも寄与することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態からなる高圧回転
機コイルの固定絶縁子コイルの要部断面図である。
【図2】図1の高圧回転機コイルの外部コロナ防止層を
構成する複合テープの部分斜視図である。
【図3】この発明の第2の実施の形態からなる高圧回転
機コイルの固定子絶縁コイルの要部断面図である。
【図4】図3の高圧回転機コイルの外部コロナ防止層を
構成する複合テープの部分斜視図である。
【図5】この発明の第3の実施の形態からなる高圧回転
機コイルの固定子絶縁コイルの要部断面図である。
【図6】図5の高圧回転機コイルの外部コロナ防止層を
構成する複合テープの部分斜視図である。
【図7】この発明の第4の実施の形態からなる高圧回転
機コイルの固定子絶縁コイルの要部断面図である。
【図8】図7の高圧回転機コイルの外部コロナ防止層を
構成する複合テープの部分斜視図である。
【図9】従来の高圧回機の固定子絶縁コイルの断面図で
ある。
【図10】図9のX−X 矢視図に相当する固定子絶縁コ
イルの長さ方向の要部断面図である。
【符号の説明】
1 素線導体束 2 対地絶縁層 3 固定子鉄心 4 鉄心スロット 5 外部コロナ防止層 5a 外部コロナ防止層 5b 外部コロナ防止層 5c 外部コロナ防止層 5d 外部コロナ防止層 8 固定子絶縁コイル 11 複合テープ 11a 複合テープ 11b 複合テープ 11c 複合テープ 12 半導電性テープ 12a 半導電性テープ 12b 半導電性テープ 12c 半導電性テープ 13 応力緩和層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】素線導体束上に複数回巻回された未含浸の
    マイカテープからなる対地絶縁層と、この対地絶縁層の
    外周に半導電性の低抵抗テープを重ね合わせながら長さ
    方向に巻回して構成した外部コロナ防止層と、この外部
    コロナ防止層の末端に施されたエンドコロナ防止層とを
    備えた未含浸の絶縁コイルを鉄心スロット内に収納し、
    この未含浸の絶縁コイルと鉄心とを含浸槽内で熱硬化性
    含浸樹脂にて一体含浸して、その後硬化炉にて加熱硬化
    してなる高圧回転機コイルにおいて、外部コロナ防止層
    が半導電性のテープと応力緩和層との複合テープからな
    り、この複合テープの半導電性のテープが応力緩和層の
    両面を覆うように重ね合わせて巻回されて形成されてい
    ることを特徴とする高圧回転機コイル。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の高圧回転機コイルにおい
    て、外部コロナ防止層を構成する複合テープの応力緩和
    層が剥がしマイカからなることを特徴とする高圧回転機
    コイル。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の高圧回転機コイルにおい
    て、外部コロナ防止層を構成する複合テープの応力緩和
    層が半導電性のシリコーンコンパウンドからなることを
    特徴とする高圧回転機コイル。
  4. 【請求項4】請求項1〜3に記載のいずれかの高圧回転
    機コイルにおいて、外部コロナ防止層を構成する複合テ
    ープが、半導電性のテープの片面に、この半導電性のテ
    ープ幅の半分以下のテープ幅を有する応力緩和層を前記
    半導電性テープ幅の一方の側端面に合わせて重ね合わせ
    たものであることを特徴とする高圧回転機コイル。
  5. 【請求項5】請求項1〜4に記載のいずれかの高圧回転
    機コイルにおいて、外部コロナ防止層を構成する複合テ
    ープが、応力緩和層の両面に半導電性のテープを設けた
    ものであることを特徴とする高圧回転機コイル。
  6. 【請求項6】請求項1〜5に記載のいずれかの高圧回転
    機において、複合テープを構成する半導電性のテープ
    が、半導電性の不織布からなることを特徴とする高圧回
    転機コイル。
  7. 【請求項7】請求項1〜5に記載のいずれかの高圧回転
    機において、複合テープを構成する半導電性のテープ
    が、半導電性の織布からなることを特徴とする高圧回転
    機コイル。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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