JPH09145130A - 多室形空気調和システム - Google Patents

多室形空気調和システム

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JPH09145130A
JPH09145130A JP7308714A JP30871495A JPH09145130A JP H09145130 A JPH09145130 A JP H09145130A JP 7308714 A JP7308714 A JP 7308714A JP 30871495 A JP30871495 A JP 30871495A JP H09145130 A JPH09145130 A JP H09145130A
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indoor
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compressor
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Kuniyasu Uchiyama
邦泰 内山
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、最大負荷の室内機があるなかで室
外機の能力に余裕がある場合には、その能力余裕分を最
大負荷の室内機に供給して、快適性の向上および省エネ
ルギーを図ることを目的としている。 【解決手段】 差温演算回路2、定格容量記憶回路5、
ON−OFF判別回路4、負荷定数テーブル10より得
られるデータを用いて所定周期毎に圧縮機容量を算出す
る際に、1室でも空調負荷極大ゾーンに相当する差温信
号がある場合で、圧縮機容量が運転許容値に満たない時
には、前記負荷定数記憶手段より得られる空調負荷極大
ゾーンの負荷定数を用いて算出し、前記容量(周波数)
可変形圧縮機の容量を制御する圧縮機容量制御手段を設
け、前記データおよび前記弁初期開度記憶手段より得ら
れるデータを用いて所定周期毎に運転中の室内機に接続
された各電動膨張弁の弁開度を算出し、この算出結果に
基づいて前記電動膨張弁の弁開度を制御する弁開度制御
手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1台の室外機に複
数台の室内機を接続し、電動膨張弁にて冷媒流量を制御
する多室形空気調和システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、1台の室外機に複数台の室内機を
接続した多室形空気調和システムが、室外の省スペース
性やエクステリア性や少ない電源容量の点でその需要を
伸ばしている。
【0003】従来、この多室形空気調和システムにおい
て、容量(周波数)可変形圧縮機を用い、冷凍サイクル
の液側冷媒配管に、各室内機への冷媒流量を制御する冷
媒流量制御装置を設け、室外機の容量と各室内機の容量
との比較により圧縮機容量を制御し、各室内機への冷媒
流量を制御するものが提案されている(例えば特開平6
−257827号公報)。
【0004】以下、図面を参照しながら上記従来の多室
形空気調和システムについて説明する。
【0005】図9は、従来の多室形空気調和システムの
冷凍サイクル図である。この多室形空気調和システムは
1台の室外機20に複数台の室内機、本従来例では3台
の室内機21a、21b、21cを接続して構成され
る。室外機20内にはインバータ駆動の周波数可変形圧
縮機22(以下単に圧縮機と称す)、室外熱交換器2
3、冷暖房切換用の四方弁24が設けられ、また室内機
21a、21b、21c内にそれぞれ室内熱交換器25
a、25b、25cが設けられている。そして、この室
外機20と室内機21a、21b、21cとは、室外機
20内に設けた液側主管26より分岐した液側分岐管2
7a、27b、27cおよび室外機20内に設けたガス
側主管28より分岐したガス側分岐管29a、29b、
29cとで接続されている。液側分岐管27a、27
b、27cにはそれぞれ電動膨張弁30a、30b、3
0cを介装し、また液側主管26上には冷媒液を貯留可
能なレシーバ31を設け、このレシーバ31を冷暖房共
中間圧に保つために補助絞り32が設けられている。ま
た、レシーバ31と圧縮機22への吸入管33とを結ぶ
バイパス回路34が設けられ、このバイパス回路34に
は補助絞り35が設けられている。また、各室内機21
a、21b、21cには各室内機が設置されている部屋
の室温を検出する室内温度センサ36a、36b、36
cおよび居住者が希望する運転モード(冷房または暖
房)と室温と運転、停止を設定できる運転設定回路37
a、37b、37cが設けられている。
【0006】この冷凍サイクルにおいて、冷房時は圧縮
機22から吐出された冷媒は、四方弁24より室外熱交
換器23へと流れてここで室外空気と熱交換して凝縮液
化し、補助絞り32で減圧されて中間圧となる。そし
て、レシーバ31に一部の液冷媒を貯留し、残りは液側
分岐管27a、27b、27cへと分岐する。電動膨張
弁30a、30b、30cの弁開度は、後述する制御方
法でそれぞれの部屋の負荷に見合った開度になるように
制御されるため、冷媒もそれぞれの負荷に応じた流量で
低圧となって室内熱交換器25a、25b、25cへと
流れて蒸発した後、ガス側分岐管29a、29b、29
cよりガス側主管28、四方弁24を通過して再び圧縮
機22に吸入される。また、レシーバ31からごくわず
かの液冷媒がバイパス回路34へと流れ、補助絞り35
で減圧されて吸入管33へと流れる。また、圧縮機周波
数は総負荷に応じて後述する制御方法で決定される。
【0007】暖房時は圧縮機22から吐出された冷媒
は、四方弁24を切換えてガス側主管28よりガス側分
岐管29a、29b、29cへと分岐し、室内熱交換器
25a、25b、25cへと流れて凝縮液化し、液側分
岐管27a、27b、27c上の電動膨張弁30a、3
0b、30cで減圧されて中間圧となる。電動膨張弁3
0a、30b、30cの弁開度は、冷房時と同様に後述
する制御方法でそれぞれの部屋の負荷に見合った開度に
制御されるため、冷媒もそれに応じた流量で室内熱交換
器25a、25b、25cを流れる。中間圧となった冷
媒は、レシーバ31に一部の液冷媒が貯留され、残りは
補助絞り32で減圧されて低圧となって室外熱交換器2
3を流れて蒸発した後、四方弁24を通過して再び圧縮
機22に吸入される。また、レシーバ31からごくわず
かの液冷媒がバイパス回路34へと流れ、補助絞り35
で減圧されて吸入管33へと流れる。また、圧縮機周波
数は冷房時と同様に総負荷に応じて後述する制御方法で
決定される。
【0008】次に、圧縮機周波数および電動膨張弁開度
の制御方法について説明する。図10は圧縮機周波数お
よび電動膨張弁開度の制御の流れを示すブロック図、図
11は室内温度Trと設定温度Tsとの差温ΔTの温度
ゾーン分割図である。
【0009】まず、室内機21aにおいて、室内温度セ
ンサ36aの出力を室内温度検知回路41より温度信号
として差温演算回路42に送出し、また設定判別回路4
3にて運転設定回路37aで設定された設定温度および
運転モードを判別して差温演算回路42に送出してここ
で差温ΔT(=Tr−Ts)を算出し、図11に示す負
荷ナンバーLn値に変換してこれを差温信号とする。た
とえば冷房運転時で、Tr=27.3℃、Ts=26℃
とすると、差温ΔT=1.3℃でLn=6となる。また
ON−OFF判別回路44にて、運転設定回路37aで
設定された室内機21aの運転(ON)または停止(O
FF)を判別し、さらに定格容量記憶回路45に室内機
21aの定格容量を記憶しておき、これらの定格容量信
号、差温信号、運転モード信号、ON−OFF判別信号
を信号送出回路46より室外機20の信号受信回路47
へ送る。室内機21b、21cからも同様の信号が信号
受信回路47へ送られる。信号受信回路47で受けた信
号は圧縮機周波数演算回路48と膨張弁開度演算回路4
9へ送出される。
【0010】圧縮機周波数演算回路48にて室内機21
a、21b、21cのそれぞれの定格容量信号、差温信
号、運転モード信号、ON−OFF判別信号より下記表
1に示す負荷定数テーブル50から負荷定数を読み出
し、この負荷定数の総和に定数を乗じて圧縮機22の周
波数を決定する。
【0011】
【表1】
【0012】一例として、室内機21a、21b、21
cからの信号が下記表2の場合について説明する。
【0013】
【表2】
【0014】表1と表2より、室内機21a、21b、
21cの負荷定数はそれぞれ1.5、1.0、1.9と
なり、圧縮機22の周波数Hzは、Aを定数とすると、 Hz=A×(1.5+1.0+1.9)=A×4.4 となり、この演算結果を周波数信号として圧縮機駆動回
路に送出して圧縮機22の周波数制御を行う。以降、所
定周期毎に室内機21a、21b、21cのそれぞれの
定格容量信号、差温信号、運転モード信号、ON−OF
F判別信号より演算を行い、演算結果を周波数信号とし
て圧縮機駆動回路に送出して圧縮機22の周波数制御を
行う。
【0015】膨張弁開度演算回路49においても同様
に、室内機21a、21b、21cそれぞれの定格容量
信号、差温信号、運転モード信号、ON−OFF判別信
号より負荷定数テーブル50から負荷定数を選び、さら
に室内機21a、21b、21cそれぞれの定格容量よ
り弁初期開度テーブル51から読み出す。なお、弁初期
開度は、異なって定格容量の室内機の組合せでも、各室
内機が所定の能力制御ができるように決定する。
【0016】電動膨張弁30a、30b、30cの弁開
度はそれぞれの負荷定数をその負荷定数の所定値で割っ
たものに弁初期開度を乗じたものである。この演算結果
を膨張弁開度信号として膨張弁駆動回路(図示せず)に
送出する。
【0017】また、吸入温度センサ38の出力を吸入温
度検出回路52より温度信号として過熱度演算回路53
に送出し、飽和温度センサ39の出力を飽和温度検出回
路54より温度信号として過熱度演算回路53に送出
し、ここで過熱度SH(吸入温度−飽和温度)を算出し
て膨張弁開度演算回路49に送出する。膨張弁開度演算
回路49では、送られてきた過熱度SHに応じて、弁開
度変更パルス数を算出し、電動膨張弁30a、30b、
30cの駆動回路(図示せず)に送出し制御する。
【0018】このように、各部屋の要求能力の総和に応
じて圧縮機周波数を制御し、かつ各部屋毎の負荷に応じ
て各電動膨張弁の開度を決定するため、必要な能力を必
要な部屋に配分することができ、快適性の向上および省
エネルギーを図ることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の多室形空気調和システムには以下のような課題があ
った。
【0020】すなわち、たとえば冷房運転で室内機21
a、21bを同時に運転開始した場合、差温信号がとも
にLn=6で室内機21a、21bの定格容量が表2と
同じ値であったとすると、圧縮機22の周波数Hzは、
Hz=A×(2.0+2.5)=A×4.5となる。室
内機21a、21b、21cの差温信号がすべてLn=
6のときは同様に、Hz=A×(2.0+2.5+3.
2)=A×7.7となり、これを仮に圧縮機22の運転
許容値だとすると4.5/7.7=0.58となり、約
4割の余裕を残していることになる。すなわち、室内機
21a、21bは最大負荷状態で、室外機20に対して
室内機の最大能力を要求しているのに対して、室外機2
0は約4割の能力の余裕を残して、室内機21a、21
bに冷媒を供給していることになる。したがって、室内
機の能力は最大負荷時においても、室外機20に能力余
裕があるにもかかわらず、負荷定数に応じた定格容量し
か出すことができず、設定温度に達するのに多くの時間
を要していた。
【0021】また、室内機21a、21bが低負荷で運
転中に室内機21cが、最大負荷状態で運転開始した場
合でも、同じ問題を生じていた。
【0022】本発明の多室形空気調和システムは上記課
題に鑑み、冷凍サイクルの構成はそのままで複雑にする
ことなく、最大負荷の室内機があるなかで室外機20の
能力に余裕がある場合には、その能力余裕分を最大負荷
の室内機に供給することを目的としている。
【0023】また、本発明の多室形空気調和システムは
負荷の少ない室内機に対して、要求能力以上の能力を供
給することなく、最大負荷にある室内機にのみ余裕ある
室外能力を供給して、快適性の向上および省エネルギー
を図ることを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の多室形空気調和システムは、容量(周波数)
可変形圧縮機、四方弁、室外熱交換器を有する1台の室
外機と、室内熱交換器を有する複数台の室内機とを、前
記室外機に設けて主に冷媒液が流れる液側主管を分岐し
た液側分岐管および前記室外機に設けて主に冷媒ガスが
流れるガス側主管を分岐したガス側分岐管を介して接続
し、前記液側分岐管のそれぞれに電気的に弁開度を制御
可能とした電動膨張弁を介装して冷凍サイクルを構成
し、前記室内機のそれぞれに、希望する室内温度を設定
可能な室内温度設定手段と室内温度を検出する室内温度
検出手段とを設け、この室内温度設定手段と室内温度検
出手段とから設定室内温度と室内温度との差温を算出す
る差温算出手段を設け、さらに前記室内機のそれぞれの
定格容量を判別する容量判別手段および前記室内機のそ
れぞれについて運転中か停止中かを判別するオンオフ判
別手段を設け、前記差温が取り得る温度範囲を複数個の
温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン毎にかつ室内機の定
格容量毎に室内負荷に対応する負荷定数を定めるととも
に、冷房では所定温度ゾーン以上、暖房では所定温度ゾ
ーン以下の空調負荷極大ゾーンを設け、室内機の定格容
量毎に定格容量以上の負荷定数を定めて記憶する負荷定
数記憶手段を設け、室内機の定格容量毎に弁初期開度を
定めて記憶する弁初期開度記憶手段を設け、前記差温算
出手段、前記容量判別手段、前記オンオフ判別手段、前
記負荷定数記憶手段より得られるデータを用いて所定周
期毎に圧縮機容量を算出する際に1室でも空調負荷極大
ゾーンに相当する負荷定数がある場合で、圧縮機容量が
運転許容値に満たない時には、前記負荷定数記憶手段よ
り得られる空調負荷極大ゾーンの負荷定数を用いて算出
した容量とし、この容量値に基づいて前記容量(周波
数)可変形圧縮機の容量を制御する圧縮機容量制御手段
を設け、前記データおよび前記弁初期開度記憶手段より
得られるデータを用いて所定周期毎に運転中の室内機に
接続された各電動膨張弁の弁開度を算出し、この算出結
果に基づいて前記電動膨張弁の弁開度を制御する弁開度
制御手段を設けたものである。
【0025】また、本発明の他の多室形空気調和システ
ムは、容量(周波数)可変形圧縮機、四方弁、室外熱交
換器を有する1台の室外機と、室内熱交換器を有する複
数台の室内機とを、前記室外機に設けて主に冷媒液が流
れる液側主管を分岐した液側分岐管および前記室外機に
設けて主に冷媒ガスが流れるガス側主管を分岐したガス
側分岐管を介して接続し、前記液側分岐管のそれぞれに
電気的に弁開度を制御可能とした電動膨張弁を介装して
冷凍サイクルを構成し、前記室内機のそれぞれに、希望
する室内温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温度
を検出する室内温度検出手段とを設け、この室内温度設
定手段と室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温
度との差温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記
室内機のそれぞれの定格容量を判別する容量判別手段お
よび前記室内機のそれぞれについて運転中か停止中かを
判別するオンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る
温度範囲を複数個の温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン
毎にかつ室内機の定格容量毎に室内負荷に対応する負荷
定数を定めるとともに、冷房では所定温度ゾーン以上、
暖房では所定温度ゾーン以下の空調負荷極大ゾーンを設
け、室内機の定格容量毎に空調負荷極大ゾーンにあるこ
とを示す差温信号を定めて記憶する負荷定数記憶手段を
設け、室内機の定格容量毎に弁初期開度を定めて記憶す
る弁初期開度記憶手段を設け、前記差温算出手段、前記
容量判別手段、前記オンオフ判別手段、前記負荷定数記
憶手段より得られるデータを用いて所定周期毎に圧縮機
容量を算出する際に1室でも空調負荷極大ゾーンに相当
する差温信号がある場合で、圧縮機容量が運転許容値に
満たない時には、近似式にて空調負荷極大ゾーンにある
室内機の負荷定数値を算出する負荷定数算出手段を設
け、前記データおよびこの負荷定数算出手段より得られ
る負荷定数のデータを用いて圧縮機容量を算出し、この
算出結果に基づいて前記容量(周波数)可変形圧縮機の
容量を制御する圧縮機容量制御手段を設けたものであ
る。
【0026】また、本発明の他の多室形空気調和システ
ムは、容量(周波数)可変形圧縮機、四方弁、室外熱交
換器を有する1台の室外機と、室内熱交換器を有する複
数台の室内機とを、前記室外機に設けて主に冷媒液が流
れる液側主管を分岐した液側分岐管および前記室外機に
設けて主に冷媒ガスが流れるガス側主管を分岐したガス
側分岐管を介して接続し、前記液側分岐管のそれぞれに
電気的に弁開度を制御可能とした電動膨張弁を介装して
冷凍サイクルを構成し、前記室内機のそれぞれに、希望
する室内温度と設定可能な室内温度設定手段と室内温度
を検出する室内温度検出手段とを設け、この室内温度設
定手段と室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温
度との差温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記
室内機のそれぞれの定格容量を判別する容量判別手段お
よび前記室内機のそれぞれについて運転中か停止中かを
判別するオンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る
温度範囲を複数個の温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン
毎にかつ室内機の定格容量毎に室内負荷に対応する負荷
定数を定めるとともに、冷房では所定温度ゾーン以上、
暖房では所定温度ゾーン以下の空調負荷極大ゾーンを設
け、室内機の定格容量毎に空調負荷極大ゾーンにあるこ
とを示す差温信号を定めて記憶する負荷定数記憶手段を
設け、前記差温算出手段、前記容量判別手段、前記オン
オフ判別手段、前記負荷定数記憶手段より得られるデー
タを用いて所定周期毎に圧縮機容量を算出する際に1室
でも空調負荷極大ゾーンに相当する差温信号がある場合
で、圧縮機容量が運転許容値に満たない時には、圧縮機
余裕分から空調負荷極大ゾーンにある室内機の負荷定数
値を算出する負荷定数算出手段を設け、前記データおよ
びこの負荷定数算出手段より得られる負荷定数のデータ
を用いて圧縮機容量を算出し、この算出結果に基づいて
前記容量(周波数)可変形圧縮機の容量を制御する圧縮
機容量制御手段を設けたものである。
【0027】また、本発明の他の多室形空気調和システ
ムは、容量(周波数)可変形圧縮機、四方弁、室外熱交
換器を有する1台の室外機と、室内熱交換器を有する複
数台の室内機とを、前記室外機に設けて主に冷媒液が流
れる液側主管を分岐した液側分岐管および前記室外機に
設けて主に冷媒ガスが流れるガス側主管を分岐したガス
側分岐管を介して接続し、前記液側分岐管のそれぞれに
電気的に弁開度を制御可能とした電動膨張弁を介装して
冷凍サイクルを構成し、前記室内機のそれぞれに、希望
する室内温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温度
を検出する室内温度検出手段とを設け、この室内温度設
定手段と室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温
度との差温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記
室内機のそれぞれの定格容量を判別する容量判別手段お
よび前記室内機のそれぞれについて運転中か停止中かを
判別するオンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る
温度範囲を複数個の温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン
毎にかつ室内機の定格容量毎に室内負荷に対応する負荷
定数を定めるとともに、冷房では所定温度ゾーン以上、
暖房では所定温度ゾーン以下の空調負荷極大ゾーンを設
け、室内機の定格容量毎に空調負荷極大ゾーンにあるこ
とを示す差温信号を定めて記憶する負荷定数記憶手段を
設け、冷凍サイクルの状態を検出する冷凍サイクルデー
タ検出手段を設け、前記差温算出手段、前記容量判別手
段、前記オンオフ判別手段、前記負荷定数記憶手段より
得られるデータを用いて所定周期毎に圧縮機容量を算出
する際に1室でも空調負荷極大ゾーンに相当する差温信
号がある場合で、圧縮機容量が運転許容値に満たない時
には、室内機の運転台数に応じて冷凍サイクルデータの
制御目標値に近づけるように圧縮機容量を算出し、この
算出結果に基づいて前記容量(周波数)可変形圧縮機の
容量を制御する圧縮機容量制御手段を設けたものであ
る。
【0028】また、本発明の他の多室形空気調和システ
ムは、容量(周波数)可変形圧縮機、四方弁、室外熱交
換器を有する1台の室外機と、室内熱交換器を有する複
数台の室内機とを、前記室外機に設けて主に冷媒液が流
れる液側主管を分岐した液側分岐管および前記室外機に
設けて主に冷媒ガスが流れるガス側主管を分岐したガス
側分岐管を介して接続し、前記液側分岐管のそれぞれに
電気的に弁開度を制御可能とした電動膨張弁を介装して
冷凍サイクルを構成し、前記室内機のそれぞれに、希望
する室内温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温度
を検出する室内温度検出手段とを設け、この室内温度設
定手段と室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温
度との差温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記
室内機のそれぞれの定格容量を判別する容量判別手段お
よび前記室内機のそれぞれについて運転中か停止中かを
判別するオンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る
温度範囲を複数個の温度ゾーンに分割し、所定周期毎に
前記データを用いて近似式にて各室内機の負荷定数を算
出する負荷定数算出手段を設け、圧縮機容量を算出し
て、この算出結果に基づいて前記容量(周波数)可変形
圧縮機の容量を制御する圧縮機容量制御手段を設けたも
のである。
【0029】また、本発明の他の多室形空気調和システ
ムは、運転中および運転を開始した室内機のそれぞれに
ついて、負荷定数記憶手段より定格容量および現在の差
温に対応する負荷定数および負荷定数の所定値を読み出
し、弁初期開度記憶手段より定格容量に対応する弁初期
開度を読み出し、1室でも空調負荷極大ゾーンに相当す
る負荷定数がある場合で、圧縮機容量が運転許容値に満
たない時には、空調負荷極大ゾーンにある室内機に接続
された電動膨張弁の弁開度を負荷定数の所定値の逆数と
負荷定数算出手段より算出した負荷定数と弁初期開度の
積として、この積の値となるよう制御する弁開度制御手
段を設けたものである。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明は、上記手段により次のよ
うな作用をする。
【0031】すなわち、室内機のそれぞれに、希望する
室内温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温度を検
出する室内温度検出手段とを設け、この室内温度設定手
段と室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温度と
の差温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記室内
機のそれぞれの定格容量を判別する容量判別手段および
前記室内機のそれぞれについて運転中か停止中かを判別
するオンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る温度
範囲を複数個の温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン毎に
かつ室内機の定格容量毎に室内負荷に対応する負荷定数
を定めるとともに、冷房では所定温度ゾーン以上、暖房
では所定温度ゾーン以下の空調負荷極大ゾーンを設け、
室内機の定格容量毎に定格容量以上の負荷定数を定めて
記憶する負荷定数記憶手段を設け、室内機の定格容量毎
に弁初期開度を定めて記憶する弁初期開度記憶手段を設
け、前記差温算出手段、前記容量判別手段、前記オンオ
フ判別手段、前記負荷定数記憶手段より得られるデータ
を用いて所定周期毎に圧縮機容量を算出する際に1室で
も空調負荷極大ゾーンに相当する負荷定数がある場合
で、圧縮機容量が運転許容値に満たない時には、前記負
荷定数記憶手段より得られる空調負荷極大ゾーンの負荷
定数を用いて算出した容量とし、この容量値に基づいて
前記容量(周波数)可変形圧縮機の容量を制御する圧縮
機容量制御手段を設け、前記データおよび前記弁初期開
度記憶手段より得られるデータを用いて所定周期毎に運
転中の室内機に接続された各電動膨張弁の弁開度を算出
し、この算出結果に基づいて前記電動膨張弁の弁開度を
制御する弁開度制御手段を設けることで、負荷の少ない
室内機に対しては、その負荷に応じた能力を供給し、最
大負荷にある室内機にのみ余裕ある室外能力を供給する
よう圧縮機周波数を制御するため、設定温度に到達する
までの時間を早くすることができ、快適性の向上および
省エネルギーを図ることができる。
【0032】また、室内機のそれぞれに、希望する室内
温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温度を検出す
る室内温度検出手段とを設け、この室内温度設定手段と
室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温度との差
温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記室内機の
それぞれの定格容量を判別する容量判別手段および前記
室内機のそれぞれについて運転中か停止中かを判別する
オンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る温度範囲
を複数個の温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン毎にかつ
室内機の定格容量毎に室内負荷に対応する負荷定数を定
めるとともに、冷房では所定温度ゾーン以上、暖房では
所定温度ゾーン以下の空調負荷極大ゾーンを設け、室内
機の定格容量毎に空調負荷極大ゾーンにあることを示す
差温信号を定めて記憶する負荷定数記憶手段を設け、前
記差温算出手段、前記容量判別手段、前記オンオフ判別
手段、前記負荷定数記憶手段より得られるデータを用い
て所定周期毎に圧縮機容量を算出する際に1室でも空調
負荷極大ゾーンに相当する差温信号がある場合で、圧縮
機容量が運転許容値に満たない時には、近似式にて空調
負荷極大ゾーンにある室内機の負荷定数値を算出する負
荷定数算出手段を設け、前記データおよびこの負荷定数
算出手段より得られる負荷定数のデータを用いて圧縮機
容量を算出し、この算出結果に基づいて前記容量(周波
数)可変形圧縮機の容量を制御する圧縮機容量制御手段
を設けることで、空調負荷極大ゾーンにある室内機の負
荷定数値をその室内機の定格容量および差温データを用
いて近似式で求めて圧縮機周波数を制御するため、きめ
細かい負荷対応が可能であり、設定温度に到達するまで
の時間を早くすることができ、快適性の向上および省エ
ネルギーを図ることができる。
【0033】また、室内機のそれぞれに、希望する室内
温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温度を検出す
る室内温度検出手段とを設け、この室内温度設定手段と
室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温度との差
温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記室内機の
それぞれの定格容量を判別する容量判別手段および前記
室内機のそれぞれについて運転中か停止中かを判別する
オンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る温度範囲
を複数個の温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン毎にかつ
室内機の定格容量毎に室内負荷に対応する負荷定数を定
めるとともに、冷房では所定温度ゾーン以上、暖房では
所定温度ゾーン以下の空調負荷極大ゾーンを設け、室内
機の定格容量毎に空調負荷極大ゾーンにあることを示す
差温信号を定めて記憶する負荷定数記憶手段を設け、前
記差温算出手段、前記容量判別手段、前記オンオフ判別
手段、前記負荷定数記憶手段より得られるデータを用い
て所定周期毎に圧縮機容量を算出する際に1室でも空調
負荷極大ゾーンに相当する差温信号がある場合で、圧縮
機容量が運転許容値に満たない時には、圧縮機余裕分か
ら空調負荷極大ゾーンにある室内機の負荷定数値を算出
する負荷定数算出手段を設け、前記データおよびこの負
荷定数算出手段より得られる負荷定数のデータを用いて
圧縮機容量を算出し、この算出結果に基づいて前記容量
(周波数)可変形圧縮機の容量を制御する圧縮機容量制
御手段を設けることで、空調負荷極大ゾーンにある室内
機の負荷定数を、圧縮機容量余裕分を乗じて加算するた
め、圧縮機能力の余裕度を考慮してその余裕能力を有効
利用でき、よりきめ細かい負荷対応が可能であり、設定
温度に到達するまでの時間を早くすることができ、快適
性の向上および省エネルギーを図ることができる。
【0034】また、室内機のそれぞれに、希望する室内
温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温度を検出す
る室内温度検出手段とを設け、この室内温度設定手段と
室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温度との差
温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記室内機の
それぞれの定格容量を判別する容量判別手段および前記
室内機のそれぞれについて運転中か停止中かを判別する
オンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る温度範囲
を複数個の温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン毎にかつ
室内機の定格容量毎に室内負荷に対応する負荷定数を定
めるとともに、冷房では所定温度ゾーン以上、暖房では
所定温度ゾーン以下の空調負荷極大ゾーンを設け、室内
機の定格容量毎に空調負荷極大ゾーンにあることを示す
差温信号を定めて記憶する負荷定数記憶手段を設け、冷
凍サイクルの状態を検出する冷凍サイクルデータ検出手
段を設け、前記差温算出手段、前記容量判別手段、前記
オンオフ判別手段、前記負荷定数記憶手段より得られる
データを用いて所定周期毎に圧縮機容量を算出する際に
1室でも空調負荷極大ゾーンに相当する差温信号がある
場合で、圧縮機容量が運転許容値に満たない時には、室
内機の運転台数に応じて冷凍サイクルデータの制御目標
値に近づけるように圧縮機容量を算出し、この算出結果
に基づいて前記容量(周波数)可変形圧縮機の容量を制
御する圧縮機容量制御手段を設けることで、空調負荷極
大ゾーンに室内機がある場合、室内機の運転台数に応じ
て、冷凍サイクルデータを制御目標値として、圧縮機の
周波数を制御するため、圧縮機を過負荷状態にすること
なく、きめ細かい負荷対応が可能であり、設定温度に到
達するまでの時間を早くすることができ、快適性の向上
および省エネルギーを図ることができる。
【0035】また、室内機のそれぞれに、希望する室内
温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温度を検出す
る室内温度検出手段とを設け、この室内温度設定手段と
室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温度との差
温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記室内機の
それぞれの定格容量を判別する容量判別手段および前記
室内機のそれぞれについて運転中か停止中かを判別する
オンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る温度範囲
を複数個の温度ゾーンに分割し、所定周期毎に前記デー
タを用いて近似式にて各室内機の負荷定数を算出する負
荷定数算出手段を設け、圧縮機容量を算出して、この算
出結果に基づいて前記容量(周波数)可変形圧縮機の容
量を制御する圧縮機容量制御手段を設けることで、各室
内機の負荷定数を室内機運転台数とそれぞれの定格容量
と各室差温信号より、近似式にて算出しているので、よ
りきめ細かい負荷対応が可能であり、設定温度に到達す
るまでの時間を早くすることができ、快適性の向上およ
び省エネルギーを図ることができる。また、負荷定数テ
ーブルを必要としないので、室内機の組合せが増加して
も、記憶回路の容量を増加させる必要がない。
【0036】また、運転中および運転を開始した室内機
のそれぞれについて、負荷定数記憶手段より定格容量お
よび現在の差温に対応する負荷定数および負荷定数の所
定値を読み出し、弁初期開度記憶手段より定格容量に対
応する弁初期開度を読み出し、1室でも空調負荷極大ゾ
ーンに相当する負荷定数がある場合で、圧縮機容量が運
転許容値に満たない時には、空調負荷極大ゾーンにある
室内機に接続された電動膨張弁の弁開度を負荷定数の所
定値の逆数と負荷定数算出手段より算出した負荷定数と
弁初期開度の積として、この積の値となるよう制御する
弁開度制御手段を設けることで、室内機の負荷が空調負
荷極大ゾーンにあっても、圧縮機の容量に余裕がある場
合には、その余裕を活かして空調負荷極大ゾーンにある
室内機にその余裕分の能力を供給するように圧縮機周波
数を制御し、その能力に対応して電動膨張弁の開度を制
御するため、冷凍サイクルの能力分配を最適に制御しな
がら、設定温度に到達するまでの時間を早くすることが
でき、快適性の向上および省エネルギーを図ることがで
きる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参考
に説明する。
【0038】本発明の多室形空気調和システムの第1の
実施例における冷凍サイクル図は従来例と同じであるた
め説明を省略する。なお、本実施例においては1台の室
外機20に3台の室内機21a、21b、21cを接続
した場合について説明する。
【0039】図1は圧縮機周波数および電動膨張弁開度
の制御の流れを示すブロック図、図2は室内温度Trと
設定温度Tsとの差温ΔTの温度ゾーン分割図である。
【0040】まず、室内機21aにおいて、室内温度セ
ンサ36aの出力を室内温度検出回路1より温度信号と
して差温演算回路2に送出し、また設定判別回路3にて
運転設定回路37aで設定された設定温度および運転モ
ードを判別して、差温演算回路2に送出する。ここで、
差温ΔT(=Tr−Ts)を算出し、図2に示す負荷ナ
ンバーLn値に変換してこれを差温信号とする。たとえ
ば、冷房運転時でTr=29.3℃、Ts=26℃とす
ると、差温ΔT=3.3℃で空調負荷極大ゾーンLn=
8となる。またON−OFF判別回路4にて、運転設定
回路37aで設定された室内機21aの運転(ON)ま
たは停止(OFF)を判別し、さらに定格容量記憶回路
5に室内機21aの定格容量を記憶しておき、これらの
定格容量信号、差温信号、運転モード信号、ON−OF
F判別信号を信号送出回路6より室外機20の信号受信
回路7へ送る。室内機21b、21cからも同様の信号
が信号受信回路7へ送られる。信号受信回路7で受けた
信号は、圧縮機周波数演算回路8と膨張弁開度演算回路
9へ送出される。ただし、異なった運転モード信号が存
在する場合、最初に運転を開始した室内機の運転モード
が優先され、異なった運転モードの室内機は停止してい
るとみなしてON−OFF判別信号は常にOFFを送出
する。
【0041】圧縮機周波数演算回路8にて室内機21
a、21b、21cのそれぞれの定格容量信号、差温信
号、運転モード信号、ON−OFF判別信号より下記表
3に示す負荷定数テーブル10から負荷定数を読み出
し、この負荷定数の総和に定数を乗じて圧縮機22の周
波数を決定する。
【0042】
【表3】
【0043】一例として、冷房時の運転開始時におい
て、室内機21a、21b、21cからの信号が下記表
4の場合について説明する。
【0044】
【表4】
【0045】表3と表4より、室内機21a、21b、
21cの負荷定数はそれぞれ2.4、3.0、0とな
り、したがって圧縮機22の周波数Hzは、Aを定数と
すると Hz=A×(2.4+3.0+0)=A×5.4 となる。圧縮機22の運転許容値は室内機21a、21
b、21cの定格容量に相当する2.0、2.5、3.
2の合計値7.7とすれば、周波数の演算結果は圧縮機
22の運転許容値に達しておらず、約3割の余裕度を残
しており、この演算結果を周波数信号として圧縮機駆動
回路(図示せず)に送出して、圧縮機22の周波数制御
を行う。以降、所定周期毎に室内機21a、21b、2
1cのそれぞれの定格容量信号、差温信号、運転モード
信号、ON−OFF判別信号より演算を行い、室内機2
台ともLn=7になるまで上記周波数を継続し、演算結
果を周波数信号として圧縮機駆動回路(図示せず)に送
出して圧縮機22の周波数制御を行う。
【0046】次に、表5のように室内機21a、21b
が低負荷で運転中に、室内機21cを運転開始した場合
について説明する。
【0047】
【表5】
【0048】表3と表5より、室内機21a、21b、
21cの負荷定数はそれぞれ0.8、1.0、3.8と
なり、したがって圧縮機22の周波数Hzは、同様に Hz=A×(0.8+1.0+3.8)=A×5.6 となり、周波数の演算結果は圧縮機22の運転許容値に
達しておらず、約3割の余裕度を残しており、この演算
結果を周波数信号として圧縮機駆動回路(図示せず)に
送出して、圧縮機22の周波数制御を行う。以降、所定
周期毎に室内機21a、21b、21cのそれぞれの定
格容量信号、差温信号、運転モード信号、ON−OFF
判別信号より演算を行い、室内機21a、21bの負荷
が同じであれば、室内機21cがLn=7になるまで上
記周波数を継続し、演算結果を周波数信号として圧縮機
駆動回路(図示せず)に送出して圧縮機22の周波数制
御を行う。なお、室内機21a、21bの負荷がLn=
7の場合には、 Hz=A×(2.0+2.5+3.8)=A×8.3 となり、圧縮機22の運転許容値を越えるため、周波数
はHz=A×7.7となる圧縮機22の運転許容値とし
て、圧縮機駆動回路に送出して、圧縮機22の周波数制
御を行う。
【0049】膨張弁開度演算回路9においても同様に、
室内機21a、21b、21cそれぞれの定格容量信
号、差温信号、運転モード信号、ON−OFF判別信号
より表3に示す負荷定数テーブル10から負荷定数を選
び、さらに室内機21a、21b、21cそれぞれの定
格容量より、下記表6に示す定格容量毎の弁初期開度テ
ーブル11から読み出す。なお、弁初期開度は、異なっ
て定格容量の室内機の組合せでも、各室内機が所定の能
力制御ができるように決定する。
【0050】
【表6】
【0051】電動膨張弁30a、30b、30cの弁開
度はそれぞれの負荷定数をその負荷定数の所定値で除し
たものに弁初期開度を乗じたものである。圧縮機周波数
算出例の場合と同様に、まず室内機21a、21b、2
1cからの信号が表4の場合について説明する。
【0052】室内機21a、21b、21cの(負荷定
数/所定負荷定数)はそれぞれ(2.4/2.0)、
(3.0/2.5)、(0/3.2)であり、また弁初
期開度はそれぞれ100、130、180である。した
がって、電動膨張弁30a、30b、30cの弁開度
は、120、187、0となる(小数点以下第1位を四
捨五入)。この演算結果を膨張弁開度信号として膨張弁
駆動回路(図示せず)に送出する。以降、所定周期毎
に、差温信号、運転モード信号、ON−OFF判別信号
より電動膨張弁30a、30b、30cの弁開度を算出
し、これらの演算結果を膨張弁開度信号として膨張弁駆
動回路(図示せず)に送出する。
【0053】次に、表5の場合について説明する。表4
の場合と同様に、室内機21a、21b、21cの(負
荷定数/所定負荷定数)はそれぞれ(0.8/2.
0)、(1.0/2.5)、(3.8/3.2)であ
り、また弁初期開度はそれぞれ100、130、180
である。したがって、電動膨張弁30a、30b、30
cの弁開度は、40、52、214となる(小数点以下
第1位を四捨五入)。この演算結果を膨張弁開度信号と
して膨張弁駆動回路(図示せず)に送出する。以降、所
定周期毎に、差温信号、運転モード信号、ON−OFF
判別信号より電動膨張弁30a、30b、30cの弁開
度を算出し、これらの演算結果を膨張弁開度信号として
膨張弁駆動回路(図示せず)に送出する。
【0054】上記説明は、主に冷房時について行った
が、暖房時についても同様に制御可能である。
【0055】このように、負荷の少ない室内機に対して
は、その負荷に応じた能力を供給し、空調負荷極大ゾー
ンにある室内機にのみ、室内機の定格容量を上回る能力
を目標に、余裕ある室外能力を供給するよう圧縮機周波
数を制御するため、設定温度に到達するまでの時間を早
くすることができ、快適性の向上および省エネルギーを
図ることができる。
【0056】次に、本発明の第2の実施例について、図
面を参照しながら説明する。なお、第2の実施例におけ
る冷凍サイクルも、第1の実施例と同じく、従来例と同
一であるので説明を省略する。図3は本発明の第2の実
施例における圧縮機周波数の制御の流れを示すブロック
図である。同図が第1の実施例と異なる点は、所定周期
毎に圧縮機容量を算出する際に1室でも空調負荷極大ゾ
ーンに相当する差温信号がある場合で、圧縮機容量が運
転許容値に満たない時には、近似式にて空調負荷極大ゾ
ーンにある室内機の負荷定数値を算出する負荷定数算出
手段を圧縮機周波数演算回路に設けたことである。
【0057】まず、室内機21aにおいて、室内温度セ
ンサ36aの出力を室内温度検出回路1より温度信号と
して差温演算回路2に送出し、また設定判別回路3にて
運転設定回路37aで設定された設定温度および運転モ
ードを判別して、差温演算回路2に送出する。ここで、
差温ΔT(=Tr−Ts)を算出し、図2に示す負荷ナ
ンバーLn値に変換してこれを差温信号とする。またO
N−OFF判別回路4にて、運転設定回路37aで設定
された室内機21aの運転(ON)または停止(OF
F)を判別し、さらに定格容量記憶回路5に室内機21
aの定格容量を記憶しておき、これらの定格容量信号、
差温信号、運転モード信号、ON−OFF判別信号を信
号送出回路6より室外機20の信号受信回路7へ送る。
室内機21b、21cからも同様の信号が信号受信回路
7へ送られる。信号受信回路7で受けた信号は、圧縮機
周波数演算回路8へ送出される。
【0058】圧縮機周波数演算回路8にて室内機21
a、21b、21cのそれぞれの定格容量信号、差温信
号、運転モード信号、ON−OFF判別信号より下記表
7に示す負荷定数テーブル10から負荷定数を読み出
し、まずこの負荷定数の総和に定数を乗じて圧縮機22
の周波数を算出する。室内機21a、21b、21cの
負荷が1室でも空調負荷極大ゾーン(Ln=8)にあ
り、算出した周波数が圧縮機22の運転許容値に満たな
い場合、空調負荷極大ゾーン(Ln=8)にある室内機
の負荷定数を近似式にて算出し、再度負荷定数の総和に
定数を乗じて圧縮機22の周波数を算出する。
【0059】
【表7】
【0060】前記実施例と同じく表4の場合で説明す
る。室内機21a、21bの負荷がともにLn=8で空
調負荷極大ゾーンにあるため、まず表7に示す負荷定数
ケーブル10から室内機21a、21b、21cの負荷
定数は、2.0、2.5、0となる。圧縮機22の周波
数Hzは、Aを定数とすると、 Hz=A×(2.0+2.5+0)=A×4.5 となり、圧縮機22の運転許容値(Hz=A×7.7)
に満たない。したがって、空調負荷極大ゾーンにある室
内機21a、21bの負荷定数を近似式にて算出する。
この近似式は例えば各室内機の定格容量、各室内機の負
荷定数を関数として表される。算出した負荷定数とLn
=7以下の室内機で表7に示す負荷定数テーブル10か
ら求めた負荷定数の総和に定数を乗じて圧縮機22の周
波数を算出する。これを周波数信号として圧縮機駆動回
路(図示せず)に送出して圧縮機22の周波数制御を行
う。
【0061】このように、空調負荷極大ゾーンにある室
内機の負荷定数を、たとえば各室内機の定格容量および
各室内機の負荷定数を関数として近似式で求めているの
で、よりきめ細かい負荷対応が可能であり、設定温度に
到達するまでの時間を早くすることができ、快適性の向
上および省エネルギーを図ることができる。
【0062】なお、上記実施例では、空調負荷極大ゾー
ンの差温信号をLn=8のみとしたが、空調負荷極大ゾ
ーンの温度刻みを細かくとり、差温信号を8以上何段階
にも数値を設定して、各室内機の定格容量、各室内機の
負荷定数、対象室内機の差温信号を関数として近似式を
作成すれば、さらにきめ細かい負荷対応が可能となる。
【0063】次に、本発明の第3の実施例について、図
面を参照しながら説明する。なお、第3の実施例におけ
る冷凍サイクルも、第1の実施例と同じく、従来例と同
一であるので説明を省略する。また、本発明の第3の実
施例における圧縮機周波数の制御の流れを示すブロック
図は第2の実施例のブロック図(図3)と同一であるの
で省略する。本実施例が上記第2の実施例と異なる点
は、所定周期毎に圧縮機容量を算出する際に、1室でも
空調負荷極大ゾーンに相当する差温信号がある場合で、
圧縮機容量が運転許容値に満たない時には、圧縮機容量
余裕分から負荷極大ゾーンにある室内機の負荷定数を算
出して、圧縮機の周波数制御を行う点である。
【0064】まず、室内機21aにおいて、室内温度セ
ンサ36aの出力を室内温度検出回路1より温度信号と
して差温演算回路2に送出し、また設定判別回路3にて
運転設定回路37aで設定された設定温度および運転モ
ードを判別して、差温演算回路2に送出する。ここで、
差温ΔT(=Tr−Ts)を算出し、図2に示す負荷ナ
ンバーLn値に変換してこれを差温信号とする。またO
N−OFF判別回路4にて、運転設定回路37aで設定
された室内機21aの運転(ON)または停止(OF
F)を判別し、さらに定格容量記憶回路5に室内機21
aの定格容量を記憶しておき、これらの定格容量信号、
差温信号、運転モード信号、ON−OFF判別信号を信
号送出回路6より室外機20の信号受信回路7へ送る。
室内機21b、21cからも同様の信号が信号受信回路
7へ送られる。信号受信回路7で受けた信号は、圧縮機
周波数演算回路8へ送出される。
【0065】圧縮機周波数演算回路8にて室内機21
a、21b、21cのそれぞれの定格容量信号、差温信
号、運転モード信号、ON−OFF判別信号より前記表
7に示す負荷定数テーブル10から負荷定数を読み出
し、まずこの負荷定数の総和に定数を乗じて圧縮機22
の周波数を算出する。室内機21a、21b、21cの
負荷が1室でも空調負荷極大ゾーン(Ln=8)にあ
り、算出した周波数が圧縮機22の運転許容値に満たな
い場合、空調負荷極大ゾーン(Ln=8)にある室内機
の負荷定数は各室負荷定数の総和を各室定格容量の総和
で除した圧縮機容量余裕分を乗じて算出し、再度負荷定
数の総和に定数を乗じて圧縮機22の周波数を算出す
る。
【0066】本発明の第1の実施例における表5の場合
について説明する。室内機21a、21bの負荷がとも
にLn=4で、室内機21cの負荷がLn=8で空調負
荷極大ゾーンにあるため、まず表7に示す負荷定数テー
ブル10から室内機21a、21b、21cの負荷定数
は、0.8、1.0、3.2となる。圧縮機22の周波
数Hzは、Aを定数とすると、 Hz=A×(0.8+1.0+3.2)=A×5.0 となり、圧縮機22の運転許容値(Hz=A×7.7)
に満たない。このときの圧縮機容量余裕分は1−5.0
/7.7=0.35となり、室内機21cの負荷定数は
3.2×(1+0.35)=4.3となり、圧縮機22
の周波数Hzは Hz=A×(0.8+1.0+4.3)=A×6.1 となる。これを周波数信号として圧縮機駆動回路(図示
せず)に送出して圧縮機22の周波数制御を行う。
【0067】このように、空調負荷極大ゾーンにある室
内機の負荷定数を、圧縮機容量余裕分を乗じて加算する
ため、圧縮機能力の余裕度を考慮してその余裕能力を有
効利用でき、よりきめ細かい負荷対応が可能であり、設
定温度に到達するまでの時間を早くすることができ、快
適性の向上および省エネルギーを図ることができる。
【0068】次に、本発明の第4の実施例について、図
面を参照しながら説明する。図4は第4の実施例におけ
る冷凍サイクル、図5は本発明の第4の実施例における
圧縮機周波数の流れを示すブロック図、図6は室内機運
転台数と凝縮圧力制御目標値との関係図である。図4が
第1〜第3の実施例と異なる点は、室外機20におい
て、圧縮機22出口の凝縮圧力を計測する圧力センサ4
0を設けた点で、図5が第1の実施例および第2の実施
例と異なる点は、凝縮圧力を測定する圧力センサ40の
出力を凝縮圧力検出回路12より凝縮圧力データ信号と
して圧縮機周波数演算回路8に送出し、所定周期毎に圧
縮機容量を算出する際に1室でも空調負荷極大ゾーンに
相当する差温信号がある場合で、圧縮機容量が運転許容
値に満たない時には、室内機の運転台数に応じて冷凍サ
イクルデータの制御目標値に近づけるように圧縮機22
の周波数を増減させる圧縮機周波数演算回路8を設けた
ことである。
【0069】まず、室内機21aにおいて、室内温度セ
ンサ36aの出力を室内温度検出回路1より温度信号と
して差温演算回路2に送出し、また設定判別回路3にて
運転設定回路37aで設定された設定温度および運転モ
ードを判別して、差温演算回路2に送出する。ここで、
差温ΔT(=Tr−Ts)を算出し、図2に示す負荷ナ
ンバーLn値に変換してこれを差温信号とする。またO
N−OFF判別回路4にて、運転設定回路37aで設定
された室内機21aの運転(ON)または停止(OF
F)を判別し、さらに定格容量記憶回路5に室内機21
aの定格容量を記憶しておき、これらの定格容量信号、
差温信号、運転モード信号、ON−OFF判別信号を信
号送出回路6より室外機20の信号受信回路7へ送る。
室内機21b、21cからも同様の信号が信号受信回路
7へ送られる。信号受信回路7で受けた信号は、圧縮機
周波数演算回路8へ送出される。
【0070】室外機20において、冷凍サイクルデータ
としてたとえば凝縮圧力を圧力センサで測定して、その
出力を凝縮圧力検出回路12に送り、さらに凝縮圧力検
出回路12から圧力信号として圧縮機周波数演算回路8
に送出する。
【0071】圧縮機周波数演算回路8にて室内機21
a、21b、21cのそれぞれの定格容量信号、差温信
号、運転モード信号、ON−OFF判別信号より前記表
7に示す負荷定数テーブル10から負荷定数を読み出
し、まずこの負荷定数の総和に定数を乗じて圧縮機22
の周波数を算出する。室内機21a、21b、21cの
負荷が1室でも空調負荷極大ゾーン(Ln=8)にあ
り、算出した周波数が圧縮機22の運転許容値に満たな
い場合、図6に示すように室内機の運転台数より凝縮圧
力の制御目標値を決めて、前記凝縮圧力の制御目標値に
近づけるべく圧縮機周波数演算回路8で圧縮機22の周
波数を増加させて、その周波数信号を圧縮機駆動回路
(図示せず)に送出して、圧縮機22の周波数制御を行
う。
【0072】本発明の第1の実施例における表5の場合
について説明する。室内機21a、21bの負荷がとも
にLn=4で、室内機21cの負荷がLn=8で空調負
荷極大ゾーンにあるため、まず表7に示す負荷定数テー
ブル10から室内機21a、21b、21cの負荷定数
は、0.8、1.0、3.2となる。圧縮機22の周波
数Hzは、Aを定数とすると、 Hz=A×(0.8+1.0+3.2)=A×5.0 となり、圧縮機22の運転許容値凝縮圧力(Hz=A×
7.7)に満たない。したがって、図6より運転台数3
台の場合の凝縮圧力の制御目標値Bを決めて、凝縮圧力
検出回路12から圧力信号をBに近づけるように、圧縮
機周波数演算回路8で圧縮機22の周波数を増加させ
て、その周波数信号を圧縮機駆動回路(図示せず)に送
出して、圧縮機22の周波数制御を行う。
【0073】このように、空調負荷極大ゾーンに室内機
がある場合、室内機の運転台数に応じて、たとえば凝縮
圧力のような冷凍サイクルデータを制御目標値として、
圧縮機22の周波数を制御するため、圧縮機を過負荷状
態にすることなく、きめ細かい負荷対応が可能であり、
設定温度に到達するまでの時間を早くすることができ、
快適性の向上および省エネルギーを図ることができる。
また、室内機台数が4台以上の多室形空気調和システム
になれば、運転台数の組合せが増加するため、値の決定
が複雑な負荷定数で制御するよりも、冷凍サイクルデー
タを目標として制御するほうが、冷凍サイクルとしての
安定性が確保できるメリットを有する。
【0074】なお、上記実施例では冷凍サイクルデータ
を凝縮圧力とする場合について説明したが、蒸発圧力や
凝縮温度、吐出温度等の物理量や圧縮機の運転電流とし
ても同様の効果を奏する。
【0075】次に、本発明の第5の実施例について、図
面を参照しながら説明する。なお、第5の実施例におけ
る冷凍サイクルも、第1の実施例と同じく、従来例と同
一であるので説明を省略する。図7は本発明の第5の実
施例における圧縮機周波数の制御の流れを示すブロック
図である。同図が第1〜第4の実施例と異なる点は、定
格容量毎の負荷定数テーブル10を用いていないことで
ある。すなわち、各室内機の負荷定数は圧縮機周波数演
算回路8にて室内機運転台数とそれぞれの定格容量と各
室差温信号より、近似式にて算出する。
【0076】まず、室内機21aにおいて、室内温度セ
ンサ36aの出力を室内温度検出回路1より温度信号と
して差温演算回路2に送出し、また設定判別回路3にて
運転設定回路37aで設定された設定温度および運転モ
ードを判別して、差温演算回路2に送出する。ここで、
差温ΔT(=Tr−Ts)を算出し、図2に示す負荷ナ
ンバーLn値に変換してこれを差温信号とする。またO
N−OFF判別回路4にて、運転設定回路37aで設定
された室内機21aの運転(ON)または停止(OF
F)を判別し、さらに定格容量記憶回路5に室内機21
aの定格容量を記憶しておき、これらの定格容量信号、
差温信号、運転モード信号、ON−OFF判別信号を信
号送出回路6より室外機20の信号受信回路7へ送る。
室内機21b、21cからも同様の信号が信号受信回路
7へ送られる。信号受信回路7で受けた信号は、圧縮機
周波数演算回路8へ送出される。
【0077】圧縮機周波数演算回路8にて室内機21
a、21b、21cのそれぞれの定格容量信号、差温信
号、運転モード信号、ON−OFF判別信号より近似式
にて負荷定数を算出し、この負荷定数の総和に定数を乗
じて圧縮機22の周波数を算出する。
【0078】このように、各室内機の負荷定数を室内機
運転台数とそれぞれの定格容量と各室差温信号より、近
似式にて算出しているので、よりきめ細かい負荷対応が
可能であり、設定温度に到達するまでの時間を早くする
ことができ、快適性の向上および省エネルギーを図るこ
とができる。また、負荷定数テーブルを必要としないの
で、室内機の組合せが増加しても、記憶回路の容量を増
加させる必要がない。また、室内機21a、21b、2
1cの負荷が1室でも空調負荷極大ゾーン(Ln=8)
にある場合、空調負荷極大ゾーン(Ln=8)にある室
内機の負荷定数も近似式にて算出し、負荷定数の総和に
定数を乗じて圧縮機22の周波数を算出できる。このと
き、空調負荷極大ゾーンの温度刻みを細かくとり、差温
信号を8以上何段階にも数値を設定してやれば、さらに
きめ細かい負荷対応が可能となる。
【0079】次に、本発明の第6の実施例について、図
面を参照しながら説明する。なお、第6の実施例におけ
る冷凍サイクルも、第1の実施例と同じく、従来例と同
一であるので説明を省略する。図8は本発明の第6の実
施例における圧縮機周波数および電動膨張弁開度の制御
の流れを示すブロック図である。
【0080】本実施例における電動膨張弁開度の制御方
法について説明する。図8において、室内機21a、2
1b、21cのうち1台でも図2の温度ゾーン分割図に
おける空調負荷極大ゾーンにある場合で、圧縮機周波数
演算回路8にて算出した圧縮機容量が圧縮機22の運転
許容値に満たない場合は、所定周期毎に圧縮機容量を算
出する際に、空調負荷極大ゾーンにある室内機の負荷定
数を差温検出回路2、ON−OFF判別回路4、定格容
量記憶回路5より得られるデータを用いて算出し、他の
室内機の負荷定数との総和に定数を乗じて圧縮機22の
周波数を決定するまでは、上記第2〜第4の実施例と同
じである。この演算結果を周波数信号として圧縮機駆動
回路(図示せず)に送出して、圧縮機22の周波数制御
を行うとともに、膨張弁開度演算回路9にも送出する。
前記膨張弁開度演算回路9においては、まず、室内機2
1a、21b、21cそれぞれの定格容量より弁初期開
度テーブル11から弁初期開度を読み出す。さらに、前
に算出した室内機21a、21b、21cの負荷定数を
その負荷定数の所定値で割ったものに、弁初期開度を乗
じて電動膨張弁30a、30b、30cの弁開度を決定
する。
【0081】このように、室内機の負荷が空調負荷極大
ゾーンにあっても、圧縮機22の容量に余裕がある場合
には、その余裕を活かして空調負荷極大ゾーンにある室
内機にその余裕分の能力を供給するように圧縮機周波数
を制御し、その能力に対応して電動膨張弁の開度を制御
するため、冷凍サイクルの能力分配を最適に制御しなが
ら、設定温度に到達するまでの時間を早くすることがで
き、快適性の向上および省エネルギーを図ることができ
る。
【0082】
【発明の効果】上記実施例より明らかなように、本発明
の多室形空気調和システムは、室内機のそれぞれに、希
望する室内温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温
度を検出する室内温度検出手段とを設け、この室内温度
設定手段と室内温度検出手段とから設定室内温度と室内
温度との差温を算出する差温算出手段を設け、さらに前
記室内機のそれぞれの定格容量を判別する容量判別手段
および前記室内機のそれぞれについて運転中か停止中か
を判別するオンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得
る温度範囲を複数個の温度ゾーンに分割し、各温度ゾー
ン毎にかつ室内機の定格容量毎に室内負荷に対応する負
荷定数を定めるとともに、冷房では所定温度ゾーン以
上、暖房では所定温度ゾーン以下の空調負荷極大ゾーン
を設け、室内機の定格容量毎に定格容量以上の負荷定数
を定めて記憶する負荷定数記憶手段を設け、室内機の定
格容量毎に弁初期開度を定めて記憶する弁初期開度記憶
手段を設け、前記差温算出手段、前記容量判別手段、前
記オンオフ判別手段、前記負荷定数記憶手段より得られ
るデータを用いて所定周期毎に圧縮機容量を算出する際
に1室でも空調負荷極大ゾーンに相当する負荷定数があ
る場合で、圧縮機容量が運転許容値に満たない時には、
前記負荷定数記憶手段より得られる空調負荷極大ゾーン
の負荷定数を用いて算出した容量とし、この容量値に基
づいて前記容量(周波数)可変形圧縮機の容量を制御す
る圧縮機容量制御手段を設け、前記データおよび前記弁
初期開度記憶手段より得られるデータを用いて所定周期
毎に運転中の室内機に接続された各電動膨張弁の弁開度
を算出し、この算出結果に基づいて前記電動膨張弁の弁
開度を制御する弁開度制御手段を設けることで、負荷の
少ない室内機に対しては、その負荷に応じた能力を供給
し、最大負荷にある室内機にのみ余裕ある室外能力を供
給するよう圧縮機周波数を制御するため、設定温度に到
達するまでの時間を早くすることができ、快適性の向上
および省エネルギーを図ることができる。
【0083】また、室内機のそれぞれに、希望する室内
温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温度を検出す
る室内温度検出手段とを設け、この室内温度設定手段と
室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温度との差
温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記室内機の
それぞれの定格容量を判別する容量判別手段および前記
室内機のそれぞれについて運転中か停止中かを判別する
オンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る温度範囲
を複数個の温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン毎にかつ
室内機の定格容量毎に室内負荷に対応する負荷定数を定
めるとともに、冷房では所定温度ゾーン以上、暖房では
所定温度ゾーン以下の空調負荷極大ゾーンを設け、室内
機の定格容量毎に空調負荷極大ゾーンにあることを示す
差温信号を定めて記憶する負荷定数記憶手段を設け、前
記差温算出手段、前記容量判別手段、前記オンオフ判別
手段、前記負荷定数記憶手段より得られるデータを用い
て所定周期毎に圧縮機容量を算出する際に1室でも空調
負荷極大ゾーンに相当する差温信号がある場合で、圧縮
機容量が運転許容値に満たない時には、近似式にて空調
負荷極大ゾーンにある室内機の負荷定数値を算出する負
荷定数算出手段を設け、前記データおよびこの負荷定数
算出手段より得られる負荷定数のデータを用いて圧縮機
容量を算出し、この算出結果に基づいて前記容量(周波
数)可変形圧縮機の容量を制御する圧縮機容量制御手段
を設けることで、空調負荷極大ゾーンにある室内機の負
荷定数値をその室内機の定格容量および差温データを用
いて近似式で求めて圧縮機周波数を制御するため、きめ
細かい負荷対応が可能であり、設定温度に到達するまで
の時間を早くすることができ、快適性の向上および省エ
ネルギーを図ることができる。
【0084】また、室内機のそれぞれに、希望する室内
温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温度を検出す
る室内温度検出手段とを設け、この室内温度設定手段と
室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温度との差
温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記室内機の
それぞれの定格容量を判別する容量判別手段および前記
室内機のそれぞれについて運転中か停止中かを判別する
オンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る温度範囲
を複数個の温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン毎にかつ
室内機の定格容量毎に室内負荷に対応する負荷定数を定
めるとともに、冷房では所定温度ゾーン以上、暖房では
所定温度ゾーン以下の空調負荷極大ゾーンを設け、室内
機の定格容量毎に空調負荷極大ゾーンにあることを示す
差温信号を定めて記憶する負荷定数記憶手段を設け、前
記差温算出手段、前記容量判別手段、前記オンオフ判別
手段、前記負荷定数記憶手段より得られるデータを用い
て所定周期毎に圧縮機容量を算出する際に1室でも空調
負荷極大ゾーンに相当する差温信号がある場合で、圧縮
機容量が運転許容値に満たない時には、圧縮機余裕分か
ら空調負荷極大ゾーンにある室内機の負荷定数値を算出
する負荷定数算出手段を設け、前記データおよびこの負
荷定数算出手段より得られる負荷定数のデータを用いて
圧縮機容量を算出し、この算出結果に基づいて前記容量
(周波数)可変形圧縮機の容量を制御する圧縮機容量制
御手段を設けることで、空調負荷極大ゾーンにある室内
機の負荷定数を、圧縮機容量余裕分を乗じて加算するた
め、圧縮機能力の余裕度を考慮してその余裕能力を有効
利用でき、よりきめ細かい負荷対応が可能であり、設定
温度に到達するまでの時間を早くすることができ、快適
性の向上および省エネルギーを図ることができる。
【0085】また、室内機のそれぞれに、希望する室内
温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温度を検出す
る室内温度検出手段とを設け、この室内温度設定手段と
室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温度との差
温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記室内機の
それぞれの定格容量を判別する容量判別手段および前記
室内機のそれぞれについて運転中か停止中かを判別する
オンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る温度範囲
を複数個の温度ゾーンに分割し、各温度ゾーン毎にかつ
室内機の定格容量毎に室内負荷に対応する負荷定数を定
めるとともに、冷房では所定温度ゾーン以上、暖房では
所定温度ゾーン以下の空調負荷極大ゾーンを設け、室内
機の定格容量毎に空調負荷極大ゾーンにあることを示す
差温信号を定めて記憶する負荷定数記憶手段を設け、冷
凍サイクルの状態を検出する冷凍サイクルデータ検出手
段を設け、前記差温算出手段、前記容量判別手段、前記
オンオフ判別手段、前記負荷定数記憶手段より得られる
データを用いて所定周期毎に圧縮機容量を算出する際に
1室でも空調負荷極大ゾーンに相当する差温信号がある
場合で、圧縮機容量が運転許容値に満たない時には、室
内機の運転台数に応じて冷凍サイクルデータの制御目標
値に近づけるように圧縮機容量を算出し、この算出結果
に基づいて前記容量(周波数)可変形圧縮機の容量を制
御する圧縮機容量制御手段を設けることで、空調負荷極
大ゾーンに室内機がある場合、室内機の運転台数に応じ
て、たとえば凝縮圧力のような冷凍サイクルデータを制
御目標値として、圧縮機の周波数を制御するため、圧縮
機を過負荷状態にすることなく、きめ細かい負荷対応が
可能であり、設定温度に到達するまでの時間を早くする
ことができ、快適性の向上および省エネルギーを図るこ
とができる。
【0086】また、室内機のそれぞれに、希望する室内
温度を設定可能な室内温度設定手段と室内温度を検出す
る室内温度検出手段とを設け、この室内温度設定手段と
室内温度検出手段とから設定室内温度と室内温度との差
温を算出する差温算出手段を設け、さらに前記室内機の
それぞれの定格容量を判別する容量判別手段および前記
室内機のそれぞれについて運転中か停止中かを判別する
オンオフ判別手段を設け、前記差温が取り得る温度範囲
を複数個の温度ゾーンに分割し、所定周期毎に前記デー
タを用いて近似式にて各室内機の負荷定数を算出する負
荷定数算出手段を設け、圧縮機容量を算出して、この算
出結果に基づいて前記容量(周波数)可変形圧縮機の容
量を制御する圧縮機容量制御手段を設けることで、各室
内機の負荷定数を室内機運転台数とそれぞれの定格容量
と各室差温信号より、近似式にて算出しているので、よ
りきめ細かい負荷対応が可能であり、設定温度に到達す
るまでの時間を早くすることができ、快適性の向上およ
び省エネルギーを図ることができる。また、負荷定数テ
ーブルを必要としないので、室内機の組合せが増加して
も、記憶回路の容量を増加させる必要がない。
【0087】また、運転中および運転を開始した室内機
のそれぞれについて、負荷定数記憶手段より定格容量お
よび現在の差温に対応する負荷定数および負荷定数の所
定値を読み出し、弁初期開度記憶手段より定格容量に対
応する弁初期開度を読み出し、1室でも空調負荷極大ゾ
ーンに相当する負荷定数がある場合で、圧縮機容量が運
転許容値に満たない時には、空調負荷極大ゾーンにある
室内機に接続された電動膨張弁の弁開度を負荷定数の所
定値の逆数と負荷定数算出手段より算出した負荷定数と
弁初期開度の積として、この積の値となるよう制御する
弁開度制御手段を設けることで、このように、室内機の
負荷が空調負荷極大ゾーンにあっても、圧縮機52の容
量に余裕がある場合には、その余裕を活かして空調負荷
極大ゾーンにある室内機にその余裕分の能力を供給する
ように圧縮機周波数を制御し、その能力に対応して電動
膨張弁の開度を制御するため、冷凍サイクルの能力分配
を最適に制御しながら、設定温度に到達するまでの時間
を早くすることができ、快適性の向上および省エネルギ
ーを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多室空気調和システムの第1の実施例
における圧縮機周波数および電動膨張弁開度の制御ブロ
ック図
【図2】(a)同実施例における冷房時の差温ΔTの温
度ゾーン分割図 (b)同暖房時の差温ΔTの温度ゾーン分割図
【図3】本発明の多室空気調和システムの第2の実施例
における圧縮機周波数の制御ブロック図
【図4】本発明の多室空気調和システムの第4の実施例
における冷凍サイクル図
【図5】本発明の多室空気調和システムの第4の実施例
における圧縮機周波数の制御ブロック図
【図6】本発明の多室空気調和システムの第4の実施例
における室内機運転台数と凝縮圧力制御目標値との関係
【図7】本発明の多室空気調和システムの第5の実施例
における圧縮機周波数の制御ブロック図
【図8】本発明の多室空気調和システムの第6の実施例
における圧縮機周波数の制御ブロック図
【図9】従来の多室空気調和システムの冷凍サイクル図
【図10】従来の多室空気調和システムの圧縮機周波数
および電動膨張弁開度の制御ブロック図
【図11】(a)従来の冷房時の差温ΔTの温度ゾーン
分割図 (b)同暖房時の差温ΔTの温度ゾーン分割図
【符号の説明】
1 室内温度検出回路 2 差温演算回路 3 設定判別回路 4 ON−OFF判別回路 5 定格容量記憶回路 6 信号送出回路 7 信号受信回路 8 圧縮機周波数演算回路 9 膨張弁開度演算回路 10 負荷定数テーブル 11 弁初期開度演算回路 12 凝縮圧力検出回路 20 室外機 21a 室内機 21b 室内機 21c 室内機 22 周波数可変形圧縮機 23 室外熱交換器 24 四方弁 25a 室内熱交換器 25b 室内熱交換器 25c 室内熱交換器 26 液側主管 27a 液側分岐管 27b 液側分岐管 27c 液側分岐管 28 ガス側主管 29a ガス側分岐管 29b ガス側分岐管 29c ガス側分岐管 30a 電動膨張弁 30b 電動膨張弁 30c 電動膨張弁 31 レシーバ 32 補助絞り 33 吸入管 34 バイパス管 35 補助絞り 36a 室内温度センサ 36b 室内温度センサ 36c 室内温度センサ 37a 運転設定回路 37b 運転設定回路 37c 運転設定回路 40 圧力センサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容量(周波数)可変形圧縮機、四方弁、
    室外熱交換器を有する1台の室外機と、室内熱交換器を
    有する複数台の室内機とを、前記室外機に設けて主に冷
    媒液が流れる液側主管を分岐した液側分岐管および前記
    室外機に設けて主に冷媒ガスが流れるガス側主管を分岐
    したガス側分岐管を介して接続し、前記液側分岐管のそ
    れぞれに電気的に弁開度を制御可能とした電動膨張弁を
    介装して冷凍サイクルを構成し、前記室内機のそれぞれ
    に、希望する室内温度を設定可能な室内温度設定手段と
    室内温度を検出する室内温度検出手段とを設け、この室
    内温度設定手段と室内温度検出手段とから設定室内温度
    と室内温度との差温を算出する差温算出手段を設け、さ
    らに前記室内機のそれぞれの定格容量を判別する容量判
    別手段および前記室内機のそれぞれについて運転中か停
    止中かを判別するオンオフ判別手段を設け、前記差温が
    取り得る温度範囲を複数個の温度ゾーンに分割し、各温
    度ゾーン毎にかつ室内機の定格容量毎に室内負荷に対応
    する負荷定数を定めるとともに、冷房では所定温度ゾー
    ン以上、暖房では所定温度ゾーン以下の空調負荷極大ゾ
    ーンを設け、前記室内機の定格容量毎に定格容量以上の
    負荷定数を定めて記憶する負荷定数記憶手段を設け、前
    記室内機の定格容量毎に弁初期開度を定めて記憶する弁
    初期開度記憶手段を設け、前記差温算出手段、前記容量
    判別手段、前記オンオフ判別手段、前記負荷定数記憶手
    段より得られるデータを用いて所定周期毎に圧縮機容量
    を算出する際に1室でも前記空調負荷極大ゾーンに相当
    する差温信号がある場合で、前記圧縮機容量が運転許容
    値に満たない時には、前記負荷定数記憶手段より得られ
    る空調負荷極大ゾーンの負荷定数を用いて算出した容量
    とし、この容量値に基づいて前記容量(周波数)可変形
    圧縮機の容量を制御する圧縮機容量制御手段を設け、前
    記データおよび前記弁初期開度記憶手段より得られるデ
    ータを用いて所定周期毎に運転中の室内機に接続された
    各電動膨張弁の弁開度を算出し、この算出結果に基づい
    て前記電動膨張弁の弁開度を制御する弁開度制御手段を
    設けた多室形空気調和システム。
  2. 【請求項2】 容量(周波数)可変形圧縮機、四方弁、
    室外熱交換器を有する1台の室外機と、室内熱交換器を
    有する複数台の室内機とを、前記室外機に設けて主に冷
    媒液が流れる液側主管を分岐した液側分岐管および前記
    室外機に設けて主に冷媒ガスが流れるガス側主管を分岐
    したガス側分岐管を介して接続し、前記液側分岐管のそ
    れぞれに電気的に弁開度を制御可能とした電動膨張弁を
    介装して冷凍サイクルを構成し、前記室内機のそれぞれ
    に、希望する室内温度を設定可能な室内温度設定手段と
    室内温度を検出する室内温度検出手段とを設け、この室
    内温度設定手段と室内温度検出手段とから設定室内温度
    と室内温度との差温を算出する差温算出手段を設け、さ
    らに前記室内機のそれぞれの定格容量を判別する容量判
    別手段および前記室内機のそれぞれについて運転中か停
    止中かを判別するオンオフ判別手段を設け、前記差温が
    取り得る温度範囲を複数個の温度ゾーンに分割し、各温
    度ゾーン毎にかつ室内機の定格容量毎に室内負荷に対応
    する負荷定数を定めるとともに、冷房では所定温度ゾー
    ン以上、暖房では所定温度ゾーン以下の空調負荷極大ゾ
    ーンを設け、前記室内機の定格容量毎に空調負荷極大ゾ
    ーンにあることを示す差温信号を定めて記憶する負荷定
    数記憶手段を設け、前記差温算出手段、前記容量判別手
    段、前記オンオフ判別手段、前記負荷定数記憶手段より
    得られるデータを用いて所定周期毎に圧縮機容量を算出
    する際に1室でも空調負荷極大ゾーンに相当する差温信
    号がある場合で、圧縮機容量が運転許容値に満たない時
    には、近似式にて空調負荷極大ゾーンにある室内機の負
    荷定数値を算出する負荷定数算出手段を設け、前記デー
    タおよびこの負荷定数算出手段より得られる負荷定数の
    データを用いて圧縮機容量を算出し、この算出結果に基
    づいて前記容量(周波数)可変形圧縮機の容量を制御す
    る圧縮機容量制御手段を設けた多室形空気調和システ
    ム。
  3. 【請求項3】 容量(周波数)可変形圧縮機、四方弁、
    室外熱交換器を有する1台の室外機と、室内熱交換器を
    有する複数台の室内機とを、前記室外機に設けて主に冷
    媒液が流れる液側主管を分岐した液側分岐管および前記
    室外機に設けて主に冷媒ガスが流れるガス側主管を分岐
    したガス側分岐管を介して接続し、前記液側分岐管のそ
    れぞれに電気的に弁開度を制御可能とした電動膨張弁を
    介装して冷凍サイクルを構成し、前記室内機のそれぞれ
    に、希望する室内温度を設定可能な室内温度設定手段と
    室内温度を検出する室内温度検出手段とを設け、この室
    内温度設定手段と室内温度検出手段とから設定室内温度
    と室内温度との差温を算出する差温算出手段を設け、さ
    らに前記室内機のそれぞれの定格容量を判別する容量判
    別手段および前記室内機のそれぞれについて運転中か停
    止中かを判別するオンオフ判別手段を設け、前記差温が
    取り得る温度範囲を複数個の温度ゾーンに分割し、各温
    度ゾーン毎にかつ室内機の定格容量毎に室内負荷に対応
    する負荷定数を定めるとともに、冷房では所定温度ゾー
    ン以上、暖房では所定温度ゾーン以下の空調負荷極大ゾ
    ーンを設け、室内機の定格容量毎に空調負荷極大ゾーン
    にあることを示す差温信号を定めて記憶する負荷定数記
    憶手段を設け、前記差温算出手段、前記容量判別手段、
    前記オンオフ判別手段、前記負荷定数記憶手段より得ら
    れるデータを用いて所定周期毎に圧縮機容量を算出する
    際に1室でも空調負荷極大ゾーンに相当する差温信号が
    ある場合で、圧縮機容量が運転許容値に満たない時に
    は、圧縮機余裕分から空調負荷極大ゾーンにある室内機
    の負荷定数値を算出する負荷定数算出手段を設け、前記
    データおよびこの負荷定数算出手段より得られる負荷定
    数のデータを用いて圧縮機容量を算出し、この算出結果
    に基づいて前記容量(周波数)可変形圧縮機の容量を制
    御する圧縮機容量制御手段を設けた多室形空気調和シス
    テム。
  4. 【請求項4】 容量(周波数)可変形圧縮機、四方弁、
    室外熱交換器を有する1台の室外機と、室内熱交換器を
    有する複数台の室内機とを、前記室外機に設けて主に冷
    媒液が流れる液側主管を分岐した液側分岐管および前記
    室外機に設けて主に冷媒ガスが流れるガス側主管を分岐
    したガス側分岐管を介して接続し、前記液側分岐管のそ
    れぞれに電気的に弁開度を制御可能とした電動膨張弁を
    介装して冷凍サイクルを構成し、前記室内機のそれぞれ
    に、希望する室内温度を設定可能な室内温度設定手段と
    室内温度を検出する室内温度検出手段とを設け、この室
    内温度設定手段と室内温度検出手段とから設定室内温度
    と室内温度との差温を算出する差温算出手段を設け、さ
    らに前記室内機のそれぞれの定格容量を判別する容量判
    別手段および前記室内機のそれぞれについて運転中か停
    止中かを判別するオンオフ判別手段を設け、前記差温が
    取り得る温度範囲を複数個の温度ゾーンに分割し、各温
    度ゾーン毎にかつ室内機の定格容量毎に室内負荷に対応
    する負荷定数を定めるとともに、冷房では所定温度ゾー
    ン以上、暖房では所定温度ゾーン以下の空調負荷極大ゾ
    ーンを設け、室内機の定格容量毎に空調負荷極大ゾーン
    にあることを示す差温信号を定めて記憶する負荷定数記
    憶手段を設け、冷凍サイクルの状態を検出する冷凍サイ
    クルデータ検出手段を設け、前記差温算出手段、前記容
    量判別手段、前記オンオフ判別手段、前記負荷定数記憶
    手段より得られるデータを用いて所定周期毎に圧縮機容
    量を算出する際に1室でも空調負荷極大ゾーンに相当す
    る差温信号がある場合で、圧縮機容量が運転許容値に満
    たない時には、室内機の運転台数に応じて冷凍サイクル
    データの制御目標値に近づけるように圧縮機容量を算出
    し、この算出結果に基づいて前記容量(周波数)可変形
    圧縮機の容量を制御する圧縮機容量制御手段を設けた多
    室形空気調和システム。
  5. 【請求項5】 容量(周波数)可変形圧縮機、四方弁、
    室外熱交換器を有する1台の室外機と、室内熱交換器を
    有する複数台の室内機とを、前記室外機に設けて主に冷
    媒液が流れる液側主管を分岐した液側分岐管および前記
    室外機に設けて主に冷媒ガスが流れるガス側主管を分岐
    したガス側分岐管を介して接続し、前記液側分岐管のそ
    れぞれに電気的に弁開度を制御可能とした電動膨張弁を
    介装して冷凍サイクルを構成し、前記室内機のそれぞれ
    に、希望する室内温度を設定可能な室内温度設定手段と
    室内温度を検出する室内温度検出手段とを設け、この室
    内温度設定手段と室内温度検出手段とから設定室内温度
    と室内温度との差温を算出する差温算出手段を設け、さ
    らに前記室内機のそれぞれの定格容量を判別する容量判
    別手段および前記室内機のそれぞれについて運転中か停
    止中かを判別するオンオフ判別手段を設け、前記差温が
    取り得る温度範囲を複数個の温度ゾーンに分割し、所定
    周期毎に前記データを用いて近似式にて各室内機の負荷
    定数を算出する負荷定数算出手段を設け、圧縮機容量を
    算出して、この算出結果に基づいて前記容量(周波数)
    可変形圧縮機の容量を制御する圧縮機容量制御手段を設
    けた多室形空気調和システム。
  6. 【請求項6】 運転中および運転を開始した室内機のそ
    れぞれについて、負荷定数記憶手段より定格容量および
    現在の差温に対応する負荷定数および負荷定数の所定値
    を読み出し、弁初期開度記憶手段より定格容量に対応す
    る弁初期開度を読み出し、1室でも空調負荷極大ゾーン
    に相当する負荷定数がある場合で、圧縮機容量が運転許
    容値に満たない時には、空調負荷極大ゾーンにある室内
    機に接続された電動膨張弁の弁開度を負荷定数の所定値
    の逆数と負荷定数算出手段より算出した負荷定数と弁初
    期開度の積として、この積の値となるよう制御する弁開
    度制御手段を設けた請求項2から4いずれか1項記載の
    多室形空気調和システム。
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