JPH09138977A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH09138977A
JPH09138977A JP7298596A JP29859695A JPH09138977A JP H09138977 A JPH09138977 A JP H09138977A JP 7298596 A JP7298596 A JP 7298596A JP 29859695 A JP29859695 A JP 29859695A JP H09138977 A JPH09138977 A JP H09138977A
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昌俊 柳町
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純夫 広瀬
Yoshiteru Taniguchi
義輝 谷口
Hideki Umehara
英樹 梅原
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 予めプリピットが形成されたROM領
域とプリグルーブが形成された追記可能なRAM領域か
らなる基板の上に色素層、反射層、保護層がこの順に設
けられている光記録媒体において、前記RAM領域にプ
リグルーブからなるウォブリング・トラックが略正弦曲
線状に形成され、且つ、前記ROM領域にはウォブリン
グしていないプリピットのトラック上に重ねてプリピッ
トよりも浅いプリグルーブからなるウォブリング・トラ
ックが略正弦曲線状に形成されている光記録媒体。 【効果】 ROM領域にプリピット・トラックとそれ
に重ねて特定の形状のウォブリング・プリグルーブを設
け、且つ、RAM領域に特定の形状のウォブリング・プ
リグルーブを設けることによりオレンジブック(CD−
R)規格を満足する良好な信号特性を有するハイブリッ
ドディスクの提供が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光による情
報の記録及び再生が可能な光記録媒体であって、特に基
板上に設けられたプリピット部及びプリグルーブ部から
なる光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】基板上に予めプリピットが形成されたR
OM領域と、プリグルーブが形成された追記可能なRA
M領域とからなる光記録媒体(ハイブリッドディスク)
については、例えば、特開平4−243019や特開平
5−36087に記載されている。上記公報に記載され
ているように、ROM領域におけるプリピット列からな
るトラックと、RAM領域におけるプリグルーブとから
なるトラックは、絶対時間情報等を記録しておくために
周波数変調したウォブリング・トラックになっている。
【0003】ハイブリッドディスクの記録装置は、この
絶対時間情報(ATIPと呼ぶ)を読み取り、追記可能
領域の記録開始位置から記録を行うしくみになってい
る。従って、前記ハイブリッドディスクにおいてはRO
M領域でも追記可能なRAM領域でも同様にATIP情
報を読み取れるようにしなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プリピ
ット領域ではウォブルが断続的であるために、記録可能
領域と同じだけウォブリングさせても追記可能領域と同
様なC/Nが得られずに、ATIP情報の読み取りエラ
ーが生じるといった問題があり、解決が望まれていた。
その目的のためにいくつかの提案がされている。
【0005】例えば、特開平4−243019では、プ
リピット列のトラックのウォブリング振幅をプリグルー
ブのトラックのウォブリング振幅よりも大きく設定する
ことによりC/Nを向上させ、ATIP情報の読み取り
エラーをなくすとする。また、特開平5−36087で
は、ROM領域のプリピット列のウォブリングトラック
に沿って、プリピットより浅いウォブリング・プリグル
ーブを設けることによりC/Nを向上させている。
【0006】即ち、両提案はいずれもプリピットをウォ
ブリングさせていることに特徴がある。しかしながら、
再生用の光ヘッドはウォブリング・プリピットのうねり
(一般に22.05kHz)に追従できず、まっすぐに
進むことことにより、ウォブリング・プリピットを斜め
に横切ったりするために、再生信号に時間軸方向のゆら
ぎを生じさせてしまうといった欠点がある。通常、この
時間軸方向のゆらぎのことをジッターと呼んでおり、ジ
ッターが大きいと、再生信号のデータ読み取りエラーが
生じてしまい、最悪の場合、再生不能になる恐れがあ
る。そこで、プリピット領域でのATIP情報が読み取
れて、且つ、信号のジッターが低く、データ読み取りエ
ラーの小さいハイブリッドディスクが望まれているので
ある。本発明は前記問題点を解決するものであり、RO
M領域のATIP信号のC/Nを向上させるとともにプ
リピット部のジッターを低く抑えたハイブリッドディス
クを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、以
下の技術的事項により特定される。 (1) 予めプリピットが形成されたROM領域と、プ
リグルーブが形成された追記可能なRAM領域とからな
る基板の上に、色素層、反射層、保護層がこの順に設け
られている光記録媒体において、前記RAM領域にプリ
グルーブからなるウォブリング・トラックが略正弦曲線
状に形成され、且つ、前記ROM領域には、ウォブリン
グしていないプリピットのトラック上に重ねて該プリピ
ットよりも浅いプリグルーブからなるウォブリング・ト
ラックが略正弦曲線状に形成されていることを特徴とす
る光記録媒体。 (2) ROM領域のプリピットの半価幅が0.4μm
以上0.7μm以下、深さが200nm以上450nm
以下、プリグルーブの半価幅が0.2μm以上0.6μ
m以下、深さが50nm以上250nm以下であり、R
AM領域のプリグルーブの半価幅が0.3μm以上0.
7μm以下、深さが170nm以上250nm以下であ
る(1)記載の光記録媒体。 (3) ROM領域のプリグルーブのウォブリング・ト
ラックの振幅が25nm以上100nm以下であり、R
AM領域のプリグルーブのウォブリング・トラックの振
幅が25nm以上100nm以下であることを特徴とす
る(1)または(2)記載の光記録媒体。 (4) 色素層がフタロシアニン色素よりなる(1)〜
(3)の何れかに記載の光記録媒体。 (5) 反射層がAuを主成分とする金属からなる
(1)〜(4)の何れかに記載の光記録媒体。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に従えば、プリピット部と
プリグルーブ部のウォブリング再生信号のC/Nが均一
で、且つ、プリピット部の再生信号のジッターが低いハ
イブリッドディスクを提供することが可能となる。
【0009】以下、本発明の実施の形態について説明す
る。本発明の光記録媒体は、基本的に、ウォブリングし
ていないプリピットのトラック上に重ねてプリグルーブ
からなるウォブリング・トラックが形成されているRO
M領域と、プリグルーブからなるウォブリング・トラッ
クのみが形成されているRAM領域とが設けられた基板
上に記録層、反射層、保護層がこの順に形成された構造
を有していることを特徴とする。ROM領域とRAM領
域は必要に応じて2つ以上設けてもよく、ROM領域が
外周側にRAM領域が内周側にあってもよい。
【0010】プリグルーブからなるウォブリング・トラ
ックは周波数変調信号を示すようにウォブリングされて
おり、内周から絶対時間の管理を行うようにしている。
【0011】本発明におけるROM領域及びRAM領域
のプリグルーブのウォブリング振幅は特定の条件を満足
することが好ましい。即ち、ROM領域及びRAM領域
のプリグルーブのウォブリング振幅は25nm以上10
0nm以下の範囲にあることである。より好ましくは、
プリグルーブのウォブリング振幅が30〜80nmの範
囲にある。さらに好ましくは30〜40nmの範囲にあ
る。
【0012】プリグルーブのウォブリング振幅が25n
mよりあまり小さくなると、再生信号のC/Nが小さす
ぎて、絶対時間のデータの読み取りエラーが生じ易くな
り、最悪の場合、読み取り不能になる恐れがある。ま
た、プリグルーブのウォブリング振幅が100nmより
あまり大きくなると、ピット列のうねりが大きいことに
より再生信号のジッターが大きくなり、データの読み取
りエラーが発生し、最悪の場合、信号再生不能になる恐
れがある。
【0013】本発明におけるプリピット及びプリグルー
ブは、特定の形状を有するものであることが好ましい。
即ち、ROM領域のプリピットの半価幅(ピット深さの
1/2の深さにおけるピットの幅)が0.4μm以上
0.7μm以下、深さが200nm以上450nm以
下、プリグルーブの半価幅が0.2μm以上0.6μm
以下、深さが50nm以上250nm以下であるものが
好ましく、RAM領域のプリグルーブの半価幅が0.3
μm以上0.7μm以下、深さが170nm以上250
nm以下であるものが好ましい。より好ましくは、RO
M領域のプリピットの半価幅が0.5μm以上0.6μ
m以下、深さが250nm以上350nm以下、プリグ
ルーブの半価幅が0.2μm以上0.3μm以下、深さ
が50nm以上100nm以下であり、RAM領域のプ
リグルーブの半価幅が0.4μm以上0.6μm以下、
深さが180nm以上230nm以下である。プリグル
ーブの半価幅や深さが上記範囲外であるとプリピットと
同様に変調度やサーボ信号が小さくなり、オレンジブッ
ク規格を満足できない場合がある。
【0014】上記プリピットの断面形状は略台形である
ことが望ましい。これは上記プリグルーブより深くなる
ためレジスト膜厚でプリピットの深さの設定が可能であ
り、スタンパー製造が容易なことによる。一方、上記プ
リグルーブの断面形状は略V字形であることが望まし
い。これはプリグルーブが深溝であるとオレンジブック
規格を満足する反射率が得られないため、プリピットの
深さよりも浅くする必要がある。そのため、スタンパー
製造上、プリグルーブ形状は略V字形であることが好ま
しい。
【0015】このような基板を作製するためのスタンパ
ー製造におけるスタンパー原盤は次のように作るのが望
ましい。即ち、ガラス基板上にフォトレジスト膜をプリ
ピットの深さに相当する厚さに形成する。これにレーザ
ー光を露光することによりプリピットまたはプリグルー
ブをカッティングする。プリピットのカッティングにお
いてはフォトレジスト膜の厚さ方向全部に照射されるよ
うに強いレーザーパワーで露光する。一方、プリグルー
ブのカッティングにおいてはプリグルーブの深さに対応
するようにフォトレジスト膜の厚さ方向の途中まででレ
ーザー光強度が減衰してしまうように弱いパワーで露光
を行う。露光後、現像を行うことによりプリピットはガ
ラス基板面が露出し、断面形状が略台形をしており、プ
リグルーブはガラス基板面まで現像されず、レーザービ
ームの強度分布に対応した断面形状が略V字形になって
いる。
【0016】また、ROM領域においてプリピットのト
ラック上にプリグルーブからなるウォブリング・トラッ
クを設けるには2つの露光用レーザービームを用いる。
即ち、プリピットをカッティングするための強いパワー
のレーザービーム (1) とウォブリング・プリグルーブ
をカッティングするための弱いパワーのレーザービーム
(2) をスタンパー原盤露光面上で重ねるように光学系
を調整し、レーザービーム (2) をROM領域及びRA
M領域の全域にわたってウォブリングさせながら連続照
射することによりプリグルーブを形成し、ROM領域に
おいてはプリグルーブに重ねてレーザービーム (1) を
EFM変調に対応してパルス照射することによりプリピ
ットを形成する。このようなスタンパーのカッティング
方法はそれ自身既に技術的には確立されているものであ
る。
【0017】基板の材質としては、基本的には記録光及
び再生光の波長で透明なものであればよい。例えば、ポ
リカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリメタクリル
酸メチル等のアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキ
シ樹脂等の高分子材料やガラス等の無機材料が利用され
る。これらの基板材料は射出成形法等により円盤状に基
板に成形される。透明性や基板成形性などを考慮すると
ポリカーボネート樹脂が最も適している。
【0018】基板の上には膜厚10〜200nmの記録
層を形成する。本発明における記録層はプリピット部及
びプリグルーブ部において特定の形状を有するものであ
る。以下に図1を用いて詳しく説明する。図1において
プラスチックからなる基板1の表面に色素からなる色素
層2が形成され、色素層2の上に金属からなる反射層
3、さらに反射層3の上に保護層4が形成されている。
基板1上にはプリピット6及びプリグルーブ5が形成さ
れている。色素層2は通常色素を有機溶剤に溶解して調
製した色素塗布溶液をスピンコーティング法により塗布
し乾燥することにより形成されたものである。前述した
ように色素溶液を塗布する方法を用いるとプリピット6
及びプリグルーブ5に色素が埋まるためにプリピット6
のピット底部7の色素層2の膜厚tpは基板1のプリピ
ット間部8の色素層2の膜厚tplよりも大きくなってい
る。プリピットの深さをdpとすると反射層3と色素層
2の界面におけるプリピットの深さδpは、以下〔数
1〕のように表される。
【0019】
【数1】δp=dp+tpl−tp プリピット底部7とプリピット間部8での光路長の差
(Lp )は、以下の式〔数2〕で表される。
【0020】
【数2】 Lp=nsp+nd(tpl−tp) =nsp+nd(δp−dp) 但し、nsは基板1の屈折率であり、ndは色素層2の屈
折率である。
【0021】通常、色素層の屈折率(nd )は基板の屈
折率(ns )より大きく、プリピットの深さ(dp )が
従来のものよりも深くなるため、プリピット底部7とプ
リピット間部8での光路長の差(Lp )は大きくなる。
【0022】本発明における光記録媒体では、プリピッ
ト底部7とプリピット間部8での光路長の差(Lp
は、0.20λ以上0.40λ以下、好ましくは0.2
5λ以上0.35λ以下になるように構成されている。
pが小さすぎ0.20λ未満ではピット底部とピット
間部の光路長差が小さすぎ、また、Lpが大きすぎて
0.40λを越えると逆にピット底部とピット間部の光
路長差が大きすぎて、変調度が小さくなりオレンジブッ
ク(CD−R)規格を満足する良好な信号特性が得られ
ない。
【0023】一方、プリグルーブ底部9とプリグルーブ
間部10での光路長の差(Lg)は以下の式〔数3〕で
表される。
【0024】
【数3】 Lg=nsg+nd(tgl−tg) =nsg+nd(δg−dg) 但し、dgはプリグルーブの深さ、δgは反射層3と色素
層2の界面におけるプリグルーブの深さ(δg=dg+t
gl−tg)、tglはプリグルーブ間部10での色素層2
の膜厚、tgはプリグルーブ底部9での色素層2の膜厚
である。
【0025】本発明における光記録媒体では、プリグル
ーブ底部9とプリグルーブ間部10での光路長の差(L
g )は、0.15λ以下、好ましくは0.10λ以下小
さくなるように構成されている。Lgが大きすぎて0.
15λを越えると光路長が大きすぎて、反射率が低下
し、オレンジブック(CD−R)規格を満足することが
できない。
【0026】本発明における記録層は、フタロシアニン
色素、特に置換基を有し、中心に金属原子をもつ有機溶
媒に可溶なフタロシアニン色素を用いることが好まし
い。この置換基としては、水素や塩素、臭素、ヨウ素等
のハロゲン、置換または無置換のアルキル基、アリール
基、不飽和アルキル基、アルコキシル基、アリールオキ
シ基、不飽和アルコキシル基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、不飽和アルキルチオ基、カルボン酸エステル
基、カルボン酸アミド基、シリル基、アミノ基等が挙げ
られる。これらは、対応するフタロジニトリル誘導体を
有機溶媒中で対応する中心金属化合物とそれ自体公知の
方法により反応させて得られる。
【0027】前記置換基のより具体的な例としては、ア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、ネ
オペンチル基、イソアミル基、2−メチルブチル基、n
−ヘキシル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペン
チル基、4−メチルペンチル基、2−エチルブチル基、
n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘ
キシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル
基、2−エチルヘキシル基、3−エチルペンチル基、n
−オクチル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプ
チル基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル
基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、n
−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基等の一級ア
ルキル基;イソプロピル基、sec−ブチル基、1−エ
チルプロピル基、1−メチルブチル基、1,2−ジメチ
ルプロピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルブチ
ル基、1,3−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブ
チル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1−メチ
ルヘキシル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルブ
チル基、1−イソプロピル−2−メチルプロピル基、1
−エチル−2−メチルブチル基、1−プロピル−2−メ
チルプロピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルヘ
キシル基、1−プロピルペンチル基、1−イソプロピル
ペンチル基、1−イソプロピル−2−メチルブチル基、
1−イソプロピル−3−メチルブチル基、1−メチルオ
クチル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルヘキシ
ル基、1−イソブチル−3−メチルブチル基等の二級ア
ルキル基;tert−ブチル基、tert−ヘキシル
基、tert−アミノ基、tert−オクチル基等の三
級アルキル基;シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘ
キシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−tert
−ブチルシクロヘキシル基、4−(2−エチルヘキシ
ル)シクロヘキシル基、ボルニル基、イソブルニル基、
アダマンタン基等のシクロアルキル基等が;アリール基
としては、フェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェ
ニル基、ノニルフェニル基、ナフチル基、ブチルナフチ
ル基、ノニルナフチル基等が;また、不飽和アルキル基
としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘ
キセン基、オクテン基、ドデセン基、シクロヘキセン
基、ブチルヘキセン基等が挙げられる。
【0028】なお、これらのアルキル基、アリール基、
不飽和アルキル基はヒドロキシル基やハロゲン基等で置
換されてもよく、また、酸素、硫黄、窒素等の原子を介
して前記アルキル基、アリール基で置換されても良い。
酸素を介して置換されているアルキル基やアリール基と
しては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキ
シメチル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基、エ
トキシエトキシエチル基、フェノキシエチル基、メトキ
シプロピル基、エトキシプロピル基、メトキシフェニル
基、ブトキシフェニル基、ポリオキシエチレン基、ポリ
オキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基等が;硫黄
を介して置換されているアルキル基やアリール基として
はメチルチオエチル基、エチルチオエチル基、エチルチ
オプロピル基、フェニルチオエチル基、メチルチオフェ
ニル基、ブチルチオフェニル基等が;窒素を介して置換
されているアルキル基やアリール基としてはジメチルア
ミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、ジエチルアミ
ノプロピル基、ジメチルアミノフェニル基、ジブチルア
ミノフェニル基等が挙げられる。
【0029】一方、フタロシアニン色素の中心金属とし
ては、2価の金属が好ましく、具体的には、Ca、M
g、Zn、Cu、Ni、Pd、Fe、Pb、Co、P
t、Cd、Ru等が挙げられる。
【0030】また、上記フタロシアニン色素は必要に応
じて、該フタロシアニンの作用を害しない範囲におい
て、2種類以上のフタロシアニン色素を混合して用いて
もよく、同じく、光吸収剤や燃焼促進剤、消光剤、紫外
線吸収剤、接着剤、樹脂バインダー等の添加剤を混合あ
るいは置換基として導入してもよい。
【0031】光吸収剤は、記録光の波長に吸収があり、
フタロシアニン色素膜の感度を高めるためのものであ
り、有機色素が望ましい。例えば、ナフタロシアニン系
色素、ポルフィリン系色素、アゾ系色素、ペンタメチン
シアニン系色素、スクアリリウム系色素、ピリリウム系
色素、チオピリリウム系色素、アズレニウム系色素、ナ
フトキノン系色素、アントラキノン系色素、インドフェ
ノール系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン
系色素、インダンスレン系色素、インジゴ系色素、チオ
インジゴ系色素、メロシアニン系色素、チアジン系色
素、アクリジン系色素、オキサジン系色素などがよく用
いられているが、中でもナフタロシアニン系色素、は吸
収波長領域の面から特に望ましい。これらの色素は、さ
らに複数混合して用いることも可能である。
【0032】燃焼促進剤の例としては、金属系アンチノ
ッキング剤である四エチル鉛、四メチル鉛などの鉛系化
合物やシマントレン(Mn(C55)(CO)3)など
のMn系化合物、また、メタロセン化合物である鉄ビス
シクロペンタジエニル錯体(フェロセン)をはじめ、T
i、V、Mn、Cr、Co、Ni、Mo、Ru、Rh、
Zr、Lu、Ta、W、Os、Ir、Sc、Yなどのビ
スシクロペンタジエニル金属錯体が挙げられる。中でも
フェロセン、ルテノセン、オスモセン、ニッケロセン、
チタノセン及びそれらの誘導体は良好な燃焼促進効果が
ある。鉄系金属化合物としては、メタロセンの他にギ酸
鉄、シュウ酸鉄、ラウリル酸鉄、ナフテン酸鉄、ステア
リン酸鉄、酪酸鉄などの有機酸鉄化合物、アセチルアセ
トナート鉄錯体、フェナントロリン鉄錯体、ビスピリジ
ン鉄錯体、エチレンジアミン鉄錯体、エチレンジアミン
四酢酸鉄錯体、ジエチレントリアミン鉄錯体、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル鉄錯体、ジホスフィノ鉄
錯体、ジメチルグリオキシマート鉄錯体などのキレート
鉄錯体、カルボニル鉄錯体、シアノ鉄錯体、アンミン鉄
錯体などの鉄錯体、塩化第一、第二鉄、臭化第一、第二
鉄などのハロゲン化鉄、あるいは、硝酸鉄、硫酸鉄など
の無機鉄塩類、さらには、酸化鉄などが挙げられる。こ
こで用いる鉄系金属化合物は有機溶剤に可溶で、且つ、
耐湿熱性及び耐光性の良好なものが望ましい。特にアセ
チルアセトナート鉄錯体や鉄カルボニル錯体などは良好
な溶解性が得られるという点で非常に好ましい。上記燃
焼促進剤は、必要に応じて置換基を導入したり、複数混
合したり、バインダー等の添加物質を加えてもよい。こ
れらの色素はスピンコート法やキャスト法等の塗布法や
スパッタ法や化学蒸着法、真空蒸着法等によって基板上
に成膜される。本発明において、ピット部及びグルーブ
部において特定の形状の色素膜を形成するためにはスピ
ンコート法が最も適している。
【0033】スピンコート法においては色素を溶解ある
いは分散させた塗布溶液を用いるが、この際溶媒は基板
にダメージを与えないものを選ばなくてはならない。例
えば、n−ヘキサン、n−オクタン、イソオクタン等の
脂肪族炭化水素系溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロ
ヘキサン、エチルシクロヘキサン、プロピルシクロヘキ
サン、ジメチルシクロヘキサン、ジエチルシクロヘキサ
ン等の環状炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒;クロ
ロホルム、四塩化炭素、ジクロロメタン、2,2,3,
3−テトラフロロ−1−プロパノール等のハロゲン化炭
化水素系溶媒;メタノール、エタノール、1−プロパノ
ール、2−プロパノール、ジアセトンアルコール等のア
ルコール系溶媒;ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジ
エチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル等のエーテル系溶媒;メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ等のセロソルブ系溶媒;アセトン、メチルイ
ソブチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸メ
チル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒などが挙げられ
る。これらの有機溶剤は単独でも、あるいは2種類以上
混合して用いてもよいことはもちろんである。
【0034】フタロシアニン系色素膜の形成において
は、上記塗布溶媒の中では、n−オクタン、エチルシク
ロヘキサン、ジメチルシクロヘキサンなど、沸点が12
0〜140℃程度の有機溶媒を単独で用いたり、あるい
はこれらにジオキサンやキシレン、トルエン、プロピル
シクロヘキサンなどを体積比率で0.1〜10%程度混
合した塗布溶剤が好ましく用いられる。
【0035】好ましい塗布条件としては、例えば、温度
24℃±1℃の環境下で最初に低速回転(100〜10
00rpm)で1〜10秒間色素溶液を塗布した後、直
ちに高速回転(2000〜5000rpm)で10〜6
0秒間乾燥することである。これにより、均一な色素膜
が形成できる。また、必要に応じて記録層は1層だけで
なく複数の色素を多層形成させることもある。
【0036】記録層の上には厚さ50〜300nm、好
ましくは100〜150nmの反射層を形成する。反射
層の材料としては、再生光の波長で反射率の十分高いも
の、例えば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、N
i、Pt、Ta、Cr及びPdの金属を単独あるいは合
金にして用いることが可能である。このなかでもAuや
Alは反射率が高く反射層の材料として適している。こ
れ以外でも下記のものを含んでいてもよい。例えば、M
g、Se、Hf、V、Nb、Ru、W、Mn、Re、F
e、Co、Rh、Ir、Cu、Zn、Cd、Ga、I
n、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの
金属及び半金属を挙げることができる。また、Auを主
成分としているものは反射率の高い反射層が容易に得ら
れるため好適である。ここで主成分とは、含有率が50
%以上のものをいう。金属以外の材料で低屈折率薄膜と
高屈折率薄膜を交互に積み重ねて多層膜を形成し、反射
層として用いることも可能である。
【0037】反射層を形成する方法としては、例えば、
スパッタリング法、化学蒸着法、真空蒸着法等が挙げら
れる。中でもスパッタリング法は、最もよく用いられて
いる手法である。また、反射率を高めるためや密着性を
よくするために記録層と反射層の間に反射増幅層や接着
層などの中間層を設けることもできる。
【0038】中間層に用いられる材料としては再生光の
波長で屈折率が大きいものが望ましい。例えば、無機材
料としては、Si34、AlN、ZnS、ZnSとSi
2の混合物、SiO2、TiO2、CeO2、Al23
どがあり、これらの材料を単独であるいは複数混合して
用いてもよい。有機材料としては、シアニン系色素、フ
タロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、ポルフ
ィリン系色素、アゾ系色素、スクアリリウム系色素、ピ
リリウム系色素、チオピリリウム系色素、アズレニウム
系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、
インドフェノール系色素、トリフェニルメタン系色素、
キサンテン系色素、インダンスレン系色素、インジゴ系
色素、チオインジゴ系色素、メロシアニン系色素、チア
ジン系色素、アクリジン系色素、オキサジン系色素など
の色素やポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネ
ート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリル酸
エステル、ポリメタクリル酸エステル、スチレンーアク
リロニトリル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホ
ルマール、ポリビニルピロリドン、ポリパラヒドロキシ
スチレンなどの高分子化合物が挙げられる。
【0039】さらに、反射層の上に保護層を形成させる
こともできる。保護層の材料としては反射層を外力から
保護するものであれば特に限定しない。有機物質として
は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等を
挙げることができる。なかでもUV硬化性樹脂が好まし
い。又、無機物質としては、SiO2、SiN4、MgF
2、SnO2 等が挙げられる。熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂などは適当な溶剤に溶解して塗布液を塗布し、乾燥
することによって形成することができる。UV硬化性樹
脂は、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液を
調製した後にこの塗布液を塗布し、UV光を照射して硬
化させることによって保護層を形成することができる。
UV硬化性樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレー
ト、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート
などのアクリレート樹脂を用いることができる。これら
の材料は単独であるいは混合して用いても良いし、1層
だけでなく多層膜にして用いてもいっこうに差し支えな
い。
【0040】保護層の形成の方法としては、記録層と同
様にスピンコート法やキャスト法などの塗布法やスパッ
タ法や化学蒸着法等の方法が用いられるが、このなかで
もスピンコート法が好ましい。
【0041】以上のごとくして作製された光記録媒体
は、オレンジブック(CD−R)規格を満足する信号特
性が得られ、従来より市販されているCDプレーヤーや
CD−ROMプレーヤーでも良好に再生することが可能
となる。
【0042】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明の技
術的範囲はこれによりなんら限定的に解釈されるもので
はない。 〔実施例1〕直径46mm〜80mmのROM領域にト
ラックピッチ1.6μm、プリピット(半価幅
(Wp):0.60μm、深さ(dp):400nm)、
プリピット・トラック上に重ねてウォブリング・プリグ
ルーブ(半価幅(Wp):0.30μm、深さ(dp):
100nm、振幅:35nm)が形成され、直径80m
m〜118mmのRAM領域にトラックピッチ1.6μ
m、ウォブリング・プリグルーブ(半価幅(Wg):
0.40μm、深さ(dg):210nm、ウォブリン
グ振幅:30nm)が形成された円盤状のポリカーボネ
ート基板(外径120mm、厚さ1.2mm、屈折率
(ns)1.58)を用いた。
【0043】一方、下記式(1)〔化1〕に示されるフ
タロシアニン色素( 但し、X=4.0 )0.25gをエチル
シクロヘキサンに3%o−キシレンを添加した塗布溶媒
10mlに溶解し、色素溶液を調製した。
【0044】
【化1】 この色素溶液を上記基板上にスピンコート法により、基
板の回転数750rpmで5秒間塗布した後、回転数3
000rpmで10秒間乾燥して、色素層を形成した
後、70℃で2時間加熱乾燥し残留溶媒を除去した。こ
のときの色素膜の屈折率(nd)は2.20であった。
このときの色素の平均膜厚は約100nmであった。
【0045】この色素層の上にバルザース社製スパッタ
装置(CDI−900)を用いてAuをスパッタし、厚
さ100nmの反射層を形成した。スパッタガスには、
アルゴンガスを用いた。スパッタ条件は、スパッタパワ
ー2.5kW、スパッタガス圧1.0×10-2Torr
で行った。さらに反射層の上に紫外線硬化樹脂SD−1
7(大日本インキ化学工業製)をスピンコートした後、
紫外線照射して厚さ6μmの保護層を形成した。
【0046】サンプルのグルーブ部を市販のCDライタ
ー(フィリップス社製CDD521)を用いて、EFM
信号を記録した。記録後、780nm赤色半導体レーザ
ーヘッドを搭載したパルステック工業製光ディスク評価
装置DDU−1000を用いて、信号を再生し、デジタ
ルオシロスコープにより反射率と11T信号の変調度を
測定し、KENWOOD製CDデコーダーを用いて、エ
ラー率を測定した。また、ヒューレット−パッカード社
製タイム・インターバル・アナライザー(TIA)を用
いてジッター測定を行った。また、トラッキングエラー
信号をスペクトラム・アナライザーに入力して、ROM
領域及びRAM領域のC/N(C:キャリヤー、N:ノ
イズ)を測定した。また、KENWOOD製ATIPデ
コーダーを用いて、絶対時間の読み取りエラー率を測定
した。
【0047】〔実施例2〕実施例1において、ROM領
域のプリピット幅を0.70μm、深さを450nm、
ウォブリング・プリグルーブ幅を0.60μm、深さを
150nmにし、RAM領域のウォブリング・プリグル
ーブ幅を0.35μm、深さを220nmにすること以
外は同様にして媒体を作製し、信号特性評価を行った。
作製したサンプルのプリグルーブ部を市販のCDライタ
ー(フィリップス社製CDD521)を用いて、EFM
信号を記録した。記録後、実施例1と同様の方法で、プ
リピット及び記録後のプリグルーブ部の反射率と11T
信号の変調度、エラー率、ジッター、ROM領域及びR
AM領域の再生信号のC/N及びWCNRa、ATER
を測定した。
【0048】〔実施例3〕実施例1において、ROM領
域のプリピット幅を0.55μm、深さを350nm、
ウォブリング・プリグルーブ幅を0.30μm、深さを
100nmにし、RAM領域のウォブリング・プリグル
ーブ幅を0.35μm、深さを200nmにすること以
外は同様にして媒体を作製し、信号特性評価を行った。
作製したサンプルのRAM領域を市販のCDライター
(フィリップス社製CDD521)を用いて、EFM信
号を記録した。記録後、実施例1と同様の方法で、RO
M領域及びRAM領域の反射率と11T信号の変調度、
エラー率、ジッター、ROM領域及びRAM領域の再生
信号のC/N及びWCNRa、ATERを測定した。
【0049】〔実施例4〕実施例1において、ROM領
域のプリピット幅を0.50μm、深さを300nm、
ウォブリング・プリグルーブ幅を0.30μm、深さを
100nmにし、RAM領域のウォブリング・プリグル
ーブ幅を0.32μm、深さを170nmにすること以
外は同様にして媒体を作製し、信号特性評価を行った。
作製したサンプルのRAM領域を市販のCDライター
(フィリップス社製CDD521)を用いて、EFM信
号を記録した。記録後、実施例1と同様の方法で、プリ
ピット及び記録後のプリグルーブ部の反射率と11T信
号の変調度、エラー率、ジッター、ROM領域及びRA
M領域の再生信号のC/N及びWCNRa、ATERを
測定した。
【0050】〔比較例1〕実施例1において、ROM領
域のプリピット幅を0.60μm、深さを400nmに
し、プリグルーブを設けずにプリピット列を振幅35n
mでウォブリングさせた。また、RAM領域のプリグル
ーブ幅を0.30μm、深さを110nmにすること以
外は同様にして媒体を作製し、信号特性評価を行った。
作製したサンプルのRAM領域を市販のCDライター
(フィリップス社製CDD521)を用いて、EFM信
号を記録した。記録後、実施例1と同様の方法で、RO
M領域及びRAM領域の反射率と11T信号の変調度、
エラー率、ジッター、ROM領域及びRAM領域の再生
信号のC/N及びWCNRa、ATERを測定した。
【0051】〔比較例2〕実施例1において、ROM領
域のプリピット幅を0.60μm、深さを200nm、
ウォブリング・プリグルーブ幅を0.30μm、深さを
100nmにし、RAM領域のウォブリング・プリグル
ーブ幅を0.40μm、深さを80nmにすること以外
は同様にして媒体を作製し、信号特性評価を行った。作
製したサンプルのRAM領域を市販のCDライター(フ
ィリップス社製CDD521)を用いて、EFM信号を
記録した。記録後、実施例1と同様の方法で、ROM領
域及びRAM領域の反射率と11T信号の変調度、エラ
ー率、ジッター、ROM領域及びRAM領域の再生信号
のC/N及びWCNRa、ATERを測定した。
【0052】〔比較例3〕実施例1において、ROM領
域のプリピット幅を0.60μm、深さを200nmに
し、プリグルーブを設けずにプリピット列を振幅35n
mでウォブリングさせた。また、RAM領域のプリグル
ーブ幅を0.35μm、深さを50nmにすること以外
は同様にして媒体を作製し、信号特性評価を行った。作
製したサンプルのRAM領域を市販のCDライター(フ
ィリップス社製CDD521)を用いて、EFM信号を
記録した。記録後、実施例1と同様の方法で、ROM領
域及びRAM領域の反射率と11T信号の変調度、エラ
ー率、ジッター、ROM領域及びRAM領域の再生信号
のC/N及びWCNRa、ATERを測定した。これら
の結果を〔表1〕にまとめた。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、予めプリ
ピットが形成されたROM領域と、プリグルーブが形成
された追記可能なRAM領域とからなる基板の上に、色
素層、反射層、保護層がこの順に設けられている光記録
媒体において、前記RAM領域にプリグルーブからなる
ウォブリング・トラックが略正弦曲線状に形成され、且
つ、前記ROM領域には、ウォブリングしていないプリ
ピットのトラック上に重ねて該プリピットよりも浅いプ
リグルーブからなるウォブリング・トラックが略正弦曲
線状に形成されているものとすることにより、さらに、
より好ましくは、該ROM領域のプリピットの半価幅が
0.4μm以上0.7μm以下、深さが200nm以上
450nm以下にし、プリピット・トラック上に重ねて
ウォブリング・プリグルーブの半価幅が0.2μm以上
0.6μm以下、深さが50nm以上250nm以下に
し、該RAM領域のウォブリング・プリグルーブの半価
幅を0.3μm以上0.7μm以下、深さが170nm
以上250nm以下にすることにより、オレンジブック
規格を満足する良好な信号特性を有するハイブリッドデ
ィスクを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光記録媒体の断面構造図
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 反射層 4 保護層 5 プリグルーブ 6 プリピット 7 プリピット底部 8 プリピット間部 9 プリグルーブ底部 10 プリグルーブ間部 dp プリピットの深さ tp プリピット底部上の色素膜厚 tpl プリピット間部上の色素膜厚 δp 反射層3と色素層2の界面におけるプリピットの
深さ dg プリグルーブの深さ tg プリグルーブ底部上の色素膜厚 tgl プリグルーブ間部上の色素膜厚 δg 反射層3と色素層2の界面におけるプリグルーブ
の深さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅原 英樹 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予めプリピットが形成されたROM領域
    と、プリグルーブが形成された追記可能なRAM領域と
    からなる基板の上に、色素層、反射層、保護層がこの順
    に設けられている光記録媒体において、前記RAM領域
    にプリグルーブからなるウォブリング・トラックが略正
    弦曲線状に形成され、且つ、前記ROM領域には、ウォ
    ブリングしていないプリピットのトラック上に重ねて該
    プリピットよりも浅いプリグルーブからなるウォブリン
    グ・トラックが略正弦曲線状に形成されていることを特
    徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 ROM領域のプリピットの半価幅が0.
    4μm以上0.7μm以下、深さが200nm以上45
    0nm以下、プリグルーブの半価幅が0.2μm以上
    0.6μm以下、深さが50nm以上250nm以下で
    あり、RAM領域のプリグルーブの半価幅が0.3μm
    以上0.7μm以下、深さが170nm以上250nm
    以下である請求項1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 ROM領域のプリグルーブのウォブリン
    グ・トラックの振幅が25nm以上100nm以下であ
    り、RAM領域のプリグルーブのウォブリング・トラッ
    クの振幅が25nm以上100nm以下であることを特
    徴とする請求項1または2記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 色素層がフタロシアニン色素よりなる請
    求項1〜3の何れかに記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 反射層がAuを主成分とする金属からな
    る請求項1〜4の何れかに記載の光記録媒体。
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