JPH09137801A - バルブポジショナ - Google Patents

バルブポジショナ

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JPH09137801A
JPH09137801A JP29799195A JP29799195A JPH09137801A JP H09137801 A JPH09137801 A JP H09137801A JP 29799195 A JP29799195 A JP 29799195A JP 29799195 A JP29799195 A JP 29799195A JP H09137801 A JPH09137801 A JP H09137801A
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JP
Japan
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signal
control
valve
valve opening
output
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Withdrawn
Application number
JP29799195A
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English (en)
Inventor
Takumi Gunji
琢巳 郡司
Etsuro Ito
悦郎 伊藤
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Supply Devices, Intensifiers, Converters, And Telemotors (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)
  • Servomotors (AREA)
  • Fluid-Driven Valves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】制御するコントロールバルブの円滑な動作を可
能とするとともに、オーバーシュート量が小さく高速応
答する精密な制御を可能とし、制御のディジタル伝送信
号に適合したバルブポジショナを提供する。 【解決手段】マスタコントローラ1からの設定信号SVと
コントロールバルブ3からのフィードバック信号PVとか
ら、比例積分動作を行う制御信号MVk を演算するマイク
ロプロセッサ42と、この制御信号MVk をアナログ信号に
変換し、操作空気圧信号3Bに変換する電気/空気圧変換
部44と、コントロールバルブ3からの弁開度信号3Cを角
度信号3Dに変換し、マイクロプロセッサ42にディジタル
信号の弁開度信号をフィードバックする角度検出部(46,
47) と、からなり、設定信号SVと弁開度信号PVとの差か
らなる制御偏差ek の偏差幅に応じて、比例積分動作を
行う制御パラメータP,T を変える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はプロセス制御で使
用されるダイヤフラム式コントロールバルブを制御し、
かつ、制御回路部・空気圧操作部をローパワー化し、マ
イクロプロセッサによる制御機能を具備したバルブポジ
ショナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイヤフラム式コントロールバル
ブ(以下、コントロールバルブと略称する)を操作する
ものに電/空ポジショナがある。図7に電/空ポジショ
ナのブロック図を示す。図7において、2は電/空ポジ
ショナ、3はコントロールバルブ、10はコントロールバ
ルブ3の弁開度3Cに相当し、電/空ポジショナ2に電流
信号1BでSV設定値(SV;Setpoint Value目標値)を出力
するコントローラである。電/空ポジショナ2はトルク
モータ21と、バランスビーム22と、ノズルとフラッパの
間隙によって制御されるパイロットリレー23と、フィー
ドバックシャフト24と、フィードバックレバー25と、か
ら構成されている。
【0003】コントローラ10よりコントローラバルブ3
の弁開度3Cに相当する電流信号1Bが電/空ポジショナ2
のトルクモータ21に入力され、トルクモータ21よりバラ
ンスビーム22を隔て、ノズルフラッパに力が加わり、ノ
ズルとフラッパ間のギャップによりパイロットリレー23
の操作空気圧3Bが変化し、コントロールバルブ3が駆動
される。コントロールバルブ3の弁軸からリンク機構を
介してフィードバックレバー25に弁開度3Cが伝わり、フ
ィードバックレバー25の変位はフィードバックシャフト
24により力に変換され、バランスビーム22にフィードバ
ックされる。この様にして、コントローラ10の電流信号
1Bに相当した弁開度3Cが設定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の電/空ポジ
ショナにおいて、制御するコントロールバルブの応答速
度が電気式バルブポジショナと比較して約2〜3倍遅
く、また、オーバーシュート量も約5〜10%多いと言う
問題がある。更に、コントロールバルブが全閉または全
開の状態が一定期間持続した場合、電気/空気圧変換部
(圧電素子付ノズルフラッパ)を制御する電圧が上・下
限値まで振り切れているため、電気/空気圧変換部の圧
電素子にクリープ現象が発生し、コントロールバルブが
全閉または全開から、通常の制御範囲(0%〜 100%)に
戻るのが非常に遅くなると言う問題がある。
【0005】本発明は上記の点にかんがみてなされたも
のであり、その目的は前記した課題を解決して、制御す
るコントロールバルブの円滑な動作を可能とするととも
に、オーバーシュート量が小さく高速応答する精密な制
御を可能とし、制御のディジタル伝送信号に適合したバ
ルブポジショナを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、マスタコントローラから設定信
号を受けダイヤフラム式コントロールバルブの弁開度を
制御するバルブポジショナにおいて、マスタコントロー
ラからの設定信号を受けるインタフェース部と, このイ
ンタフェース部からの設定信号とコントロールバルブか
らの弁開度信号とから少なくとも比例積分動作を行う制
御信号を演算するマイクロプロセッサと, このマイクロ
プロセッサが出力する制御信号をアナログ信号に変換す
るD/A 変換部と, を備えてなる制御回路部と、D/A 変換
部のアナログ信号を受け操作空気圧信号に変換する電気
/空気変換部と、コントロールバルブからの弁開度信号
を角度信号に変換するフィードバックレバーと、この角
度信号によりマイクロプロセッサにディジタル信号の弁
開度信号をフィードバックする角度検出部と、を備えて
なるものとする。
【0007】かかる構成により、マスタコントローラか
らの設定信号とコントロールバルブのディジタル弁開度
信号との差からなる制御偏差の偏差幅に応じて比例積分
動作を行う制御パラメータを変えることによりマスタコ
ントローラからの設定信号が大幅なステップ状の変化が
あっても、制御偏差に応じた制御パラメータを変えた制
御を行うことによりオーバーシュート量を極力小さくす
ることができる。
【0008】また、マイクロプロセッサが演算する比例
積分動作を行う制御信号は、制御偏差とこの制御偏差の
1次差分信号とから操作信号の差分を演算し、この差分
操作信号の積算値でもって電気/空気変換部を操作する
ものとする。かかる構成により、比例ゲインおよび積分
時間をコントロールバルブ特性に適合して選択すること
により、マスタコントローラからの大幅な設定変更に対
して、制御偏差が反転する前に弁開度の変化率に基づく
操作信号の引戻し作用が発生し、オーバーシュート量の
低減化ないしはオーバーシュートがない高速応答制御が
可能となる。
【0009】また、制御回路部は、マイクロプロセッサ
が演算する比例積分動作を行う制御信号の出力を制限す
る上下限リミッタを備え、マイクロプロセッサが出力す
る制御信号の出力を予め定められた値に制限することが
できる。また、制御回路部は、コントロールバルブの弁
開度が全閉または全開に到達し制御信号が更に全閉また
は全開方向に駆動されるとき、コントロールバルブの全
閉または全開状態を検出し、このときの制御信号の出力
値から、上記上下限リミッタの出力制限値以内のコント
ロールバルブの全閉または全開状態が安定に維持できる
制御信号の出力値を演算しこの出力値を保持することが
できる。
【0010】かかる構成により、制御回路部が出力する
制御信号は、マイクロプロセッサが演算する飽和状態ま
で出力することなく、上下限リミッタの出力制限値ある
いは、コントロールバルブを全閉または全開状態に安定
に維持できる制御信号の出力値に制限することができる
ので、圧電素子付フラッパへの印加電圧を極力小さくす
ることができ、圧電素子のクリープを最小限にとどめる
ことができる。
【0011】また、制御回路部は、コントロールバルブ
の弁開度が全閉または全開に到達し,コントロールバル
ブの全閉または全開状態を検出したときの制御信号の出
力値を記憶する記憶手段を備え、マスターコントローラ
からの設定信号がコントロールバルブの弁開度に対し全
閉または全開指令から通常の制御動作を行う弁開度の範
囲内に入ったとき、記憶手段に記憶した制御信号の出力
値を呼び出し、この出力値より比例積分動作の演算を行
うことができる。
【0012】かかる構成により、圧電素子のクリープを
最小限にとどめることができるため、コントロールバル
ブが全閉または全開状態から通常の動作範囲までの戻り
を円滑に移行させることができる。また、制御回路部が
制御偏差とこの制御偏差の1次差分信号とから操作信号
の差分を演算し,この差分操作信号の積算値でもって制
御信号とする積算値の演算範囲は、上下限リミッタの出
力制限値の範囲を越え広く演算するものとする。
【0013】かかる演算により、マスターコントローラ
からの設定信号が大幅に変更されたとき、比例積分演算
が出力の飽和現象に基づき、かなり早い時期より制御偏
差の1次差分信号による引き戻し現象により操作量が不
足し、この不足操作量分を積分動作による修正動作を行
うと言う遅れをなくすことができるので、応答速度を向
上することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例としての
バルブポジショナのブロック図、図2は一実施例におけ
る詳細構成図、図3は一実施例における制御演算方法の
フローチャート、図4〜図6はコントロールバルブの制
御応答特性図を示し、図7に対応する同一機能部材には
同じ符号が付してある。
【0015】図1において、1はマスターコントロー
ラ、4は一実施例としてのバルブポジショナ、3は制御
対象のコントロールバルブである。バルブポジショナ4
は、マスタコントローラ1からの設定信号(SV)を受ける
インタフェース部41と、このインタフェース部41からの
設定信号SVとコントロールバルブ3からの弁開度信号3C
に比例したフィードバック信号PVとから比例積分(微
分)動作を行う制御信号MV k (MV:Manipulating Value)
を演算するマイクロプロセッサ42と、このマイクロプロ
セッサ42が出力する制御信号MVk をアナログ信号に変換
するD/A 変換部43と、このD/A 変換部43のアナログ信号
を受け操作空気圧信号3Bに変換する電気/空気圧変換部
44と、コントロールバルブ3からの弁開度信号3Cを角度
信号3Dに変換するフィードバックレバー25と、この角度
信号3Dによりマイクロプロセッサ42にディジタル信号の
フィードバック信号PVをフィードバックする、図示例で
はポテンショメータ46とA/D 変換部47とからなる、角度
検出部と、から構成される。
【0016】かかる構成で、マスターコントローラ1か
らはコントロールバルブ3の弁開度3Cを設定する信号
(SV設定値)、例えば光ディジタル信号、がバルブポジ
ショナ4へ入力される。この入力された設定信号SVは、
光信号インターフェイス41でディジタル電気信号に変換
され、マイクロプロセッサ42に入力される。このマイク
ロプロセッサ42は、上記設定信号SVと、コントロールバ
ルブ3の弁軸からリンク機構によるフィードバックレバ
ー25を介してポテンショメータ46によりアナログ電気信
号に変換しA/D 変換部47でディジタル信号に変換され弁
開度信号相当のフィードバック信号PV(PV;Present Va
lue,現在値)と、により、PI(D) 演算処理を行い、制御
信号MVk をD/A 変換部43に出力する。D/A 変換部43は、
マイクロプロセッサ42からのディジタル制御信号MVk
アナログ電圧に変換して電気/空気圧変換部44へ印加
し、操作空気圧3Bを変化させ、コントロールバルブ3を
駆動し、負帰還制御ループを構成する。従って、マスタ
ーコントローラ1の設定信号SVに相当したコントロール
バルブ3の弁開度3Cを決定することができる。
【0017】図2はこの実施例の詳細構成図を示す。大
別して制御回路部4Aと、電気/空気圧変換部44、ダイヤ
フラムコントロールバルブ3の弁開度検出部(25,46,47)
から構成される。この実施例では、制御回路部4Aには16
ビットの光ディジタル信号1Aが入力され、コントロール
バルブ3の弁開度検出部(25,46,47)を使用し、弁開度3C
が電気信号に変換されてマイクロプロセッサ42へのディ
ジタルフィードバック信号PVとなる。光ディジタル信号
1Aは、一体型受発光素子41A と光/電気変換部(O/E変換
部)41Cとで、マスタコントローラ1からの光ディジタル
信号1Aを受光してSV設定値に変換される。また、弁開度
3Cに相当するディジタルフィードバック信号PVは、電気
/光変換部(E/O変換部)41Bと一体型受発光素子41A と
で、光ディジタル信号1Aに変換され、マスタコントロー
ラ1に伝送される。マスタコントローラ1とバルブポジ
ショナ4との間は、光ディジタル伝送回路で接続されて
いるので、SV設定値やPV値以外に、バルブポジショナ4
の各種の保守情報などの交信を行うことができる。
【0018】光ディジタル信号1AのSV設定値およびフィ
ードバック信号PVをマイクロプロセッサ42でPI(D) 制御
演算を施し、D/A 変換部43で電気信号に変換し、圧電素
子付フラッパ44A に印加し、圧電素子付フラッパ44A の
変位により、ノズル44B −フラッパ44A 間のギャップを
変化させることにより、ノズル44B へ導かれている空気
の圧力(ノズル背圧)を変化させる。このノズル背圧の
変化をパイロット弁44C で増巾して、操作空気圧3Bを発
生し、ダイヤフラムコントロールバルブ3を駆動する。
【0019】
【実施例】次に、コントロールバルブの操作部の容量お
よびグランドパッキンの種類の違いによる摩擦係数の差
等を含め、弁開度設定値変更に対してオーバーシュート
量を小さくする制御演算方法を図3に図示されるフロー
チャートで説明する。図3において、ステップS1でSV設
定値が0%以上か否かをチェックする。0%以上Yes の
とき、ステップS2でSV設定値が100 %以下か否かをチェ
ックする。100 %以下Yes のとき、ステップS3でSV設定
値とフィードバック信号PVの差より制御偏差ek を演算
する。なお、ここで添え数字k は k回目のサンプルデー
タの演算を表す。次に、ステップS4で制御偏差ek の絶
対値が予め定めた値α3,例えば5%より大きいか否かを
調べ、制御偏差ek の絶対値がα3 より大きいときはス
テップS5で比例ゲインP1、積分時間T1を選択し、また、
制御偏差ek の絶対値がα3 より小さいときはステップ
S6で比例ゲインP2、積分時間T2を選択する。
【0020】ステップS7で、ステップS5またはステップ
S6で選択した比例ゲインP(P1またはP2) 、積分時間T(T1
またはT2) を用いて、制御偏差ek と, 制御偏差の1次
差分信号(ek −ek-1)と, から(1) 式に基づいて操作
信号の差分ΔYk を演算する。
【0021】
【数1】
【0022】ここで、TSはデータのサンプリング時間を
示す。ステップS8では、この操作信号の差分ΔYk
(2) 式に基づいて積算し、比例積分動作の演算を行う。
即ち、ステップS8では、k-1 回目の操作信号Yk-1 に差
分ΔYk を加算して操作信号Yk を得る。
【0023】
【数2】
【0024】次に、ステップS9で操作信号MVk =Yk
し、ステップS10 で予め定めた上下限設定値H,L でリミ
ッタ処理を行い、この上下限設定値H,L の範囲内の操作
信号MKk はそのまま出力し、範囲外の操作信号MKk は上
下限設定値H またはL の値を出力し、電気/空気変換部
を操作する。以下、説明を簡略化するため、供給空気圧
3Aがゼロのとき、ダイヤフラム式コントロールバルブ3
の弁開度3Cが全閉となるairless close のモードで説明
する。ステップS1でSV設定値が0%以上Noのとき、この
条件はマスタコントローラ1から全閉の設定信号を受け
たことを意味し、ステップS11 に移行し、ここで、フィ
ードバック信号PVが予め定めた値X1より小さく、かつ、
このフィードバック信号PVの時間変化率が予め定めた値
α1 より小さいか否かを調べる。例えば、値X1が5%よ
り小さく、かつ、時間変化率値α1 が 0.2%より小さい
とき、このときは、コントロールバルブ3の弁開度3Cが
全閉と推定できるので、ステップS13 およびステップS1
4 に移行し、ステップS13 で 比例積分動作の操作信号
k は操作信号Yk-1 と同じ値にし、即ち、操作信号Y
k 出力をホールドする。ステップS14 でコントロールバ
ルブ3を確実に増締めする様に全閉方向に操作信号Yk
にバイアス値B1を加算した出力MVk を出力し、ステップ
S10 でリミッタ処理を行い、電気/空気変換部を操作す
る。
【0025】ステップS11 で、フィードバック信号PVが
値X1より大きいか、あるいは、このフィードバック信号
PVの時間変化率が値α1 より大きいとき、このときは、
コントロールバルブ3の弁開度3Cはいまだ全閉に到達し
ていないと推定できるので、ステップS3に移行し、ステ
ップS4で制御偏差の絶対値の大きさα3 によってステッ
プS5またはステップS6のルートを通り、上記説明済のス
テップS3からステップS10 に記載の比例積分動作を行
う。
【0026】同様に、ステップS2でSV設定値が100 %以
下Noのとき、この条件はマスタコントローラ1から全開
の設定信号を受けたことを意味し、ステップS12 に移行
し、ここで、フィードバック信号PVが予め定めた値X2よ
り大きく、かつ、このフィードバック信号PVの時間変化
率が予め定めた値α2 より小さいか否かを調べる。例え
ば、値X2が95%より大きく、かつ、時間変化率値α2 が
0.2%より小さいとき、このときは、コントロールバル
ブ3の弁開度3Cが全開と推定できるので、ステップS15
およびステップS16 に移行し、ステップS15 で 比例積
分動作の操作信号Yk は操作信号Yk-1 と同じ値にし、
即ち、操作信号Yk 出力をホールドし、ステップS16 で
コントロールバルブ3の負荷変動を含めて、確実に全開
する様に全開方向に操作信号Yk にバイアス値B2を加算
した出力MVk を出力し、ステップS10 でリミッタ処理を
行い、電気/空気変換部を操作する。
【0027】ステップS12 で、フィードバック信号PVが
値X2より小さいか、あるいは、このフィードバック信号
PVの時間変化率が値α2 より大きいとき、このときは、
コントロールバルブ3の弁開度3Cはいまだ全開に到達し
ていないと推定できるので、ステップS3に移行し、ステ
ップS4で制御偏差の絶対値の大きさα3 によってステッ
プS5またはステップS6のルートを通り、上記説明済のス
テップS3からステップS10 に記載の比例積分動作を行
う。
【0028】また、これらの制御動作がサンプリング時
間TSの間隔で周期的に演算処理が行われる。また、供給
空気圧3Aがゼロのとき、ダイヤフラム式コントロールバ
ルブ3の弁開度3Cが全開となるairless openのモードも
電気/空気変換部の信号の変化方向とコントロールバル
ブ3の全閉・全開を読み代えることで本発明の動作が説
明できる。
【0029】尚、ステップS8、ステップS13 およびステ
ップS15 の操作信号Yk は、同一メモリ番地のデータを
用いることにより、各ステップ間のデータ処理時のデー
タを一致させることができる。図4は、本発明に基づく
一実施例の制御データ例であり、マスタコントローラ1
からの設定信号SVを大幅に変更したとき、設定信号SVと
コントロールバルブ3のディジタル弁開度信号PVとの差
からなる制御偏差ek の偏差幅α3 に応じて、比例積分
動作を行う制御パラメータP,T を変えた場合の制御特性
図を示す。
【0030】図4において、横軸に時間軸をとり、縦軸
は上段に操作信号MVk 、下段に弁開度信号PVを示す。実
線は、従来技術による比例積分動作で制御した場合を示
し、弁開度信号PVにオーバーシュート量が現れる。点線
で図示した特性は、本発明に基づく比例積分動作を行う
制御パラメータP,T を変え場合であり、一実施例では、
制御偏差の絶対値が例えば5%以上のときは、通常の比
例積分動作(P=P1,T=T1) で演算処理を行い、制御偏差の
絶対値が5%未満のときは、例えば、比例ゲインを2倍
とし、積分時間を1/4 で演算処理を行った場合を示す。
本発明の方法によれば、点線で図示される様に、弁開度
信号PVのオーバーシュウト量が格段に低減することがで
きる。
【0031】次に、図5は弁開度信号PVが50%から全閉
に操作したときの本発明に基づく制御演算処理を説明す
る特性図である。図5において、横軸は時間軸であり、
図4と異なり、時間は右から左に流れている。図5の
(A) は縦軸に弁開度信号PVおよび操作空気圧3Bを示し、
図5の(B) に操作信号MVk を示す。図示例では、マスタ
コントローラ1からの設定信号SVが50%から−10%(全
閉)の設定指令を受けた場合を示す。図示例では、設定
信号SVが50%のとき、弁開度信号PVは50%に制御され、
操作空気圧3Bは1.6kgf/cm2、操作信号MVk は約+1Vの出
力を出している。尚、この実施例では、操作空気圧3Bは
0.8〜2.4kgf/cm2でコントロールバルブ3の弁開度が全
閉から全開まで制御され、また、本発明のバルブポジシ
ョナの操作信号MVk は、少なくとも、±15V の出力範囲
にわたって演算処理が行われる。
【0032】弁開度信号PVが50%から全閉に操作したと
き、実線で示される従来技術では、操作信号MVk は、約
+1V から-5.5V に変化し、直ちに-1V に戻る。コントロ
ールバルブ3の弁開度が全閉になっても、弁開度信号PV
は高々-1%程度信号しか戻らないので、従来技術では、
マスタコントローラ1からの設定信号SV−10%の積分動
作により、操作信号MVk は負の飽和電圧(-15V)まで積分
されて飽和する。
【0033】本発明によれば、操作信号MVk が約-2V に
近づいた所で、図3に図示するフローチャートのステッ
プS11 の判定条件、例えば、弁開度信号PVが5%以下で
あり、かつ、弁開度信号の時間変化率ΔPVが 0.2%以下
を検知し、コントロールバルブ3の弁開度が全閉になっ
たことを検出する。従って、本発明では、コントロール
バルブ3の弁開度の全閉を検出した時点の操作信号MVk
約-2V から全閉方向に-4V 操作して-6V で一定に操作信
号MVk を保持する。
【0034】従来技術では、操作信号MVk が負の飽和電
圧まで積分されて飽和し、電気/空気圧変換部44に使用
している圧電素子付ノズルフラッパ44A にクリープと呼
ばれる現象が生じ(電圧を連続して印加すると、時間経
過とともに電圧を元の値に戻しても、初期の位置に戻ら
ない現象)、マスタコントローラ1からコントロールバ
ルブ3の制御動作範囲(0〜100 %)に設定値信号SVの
変更が生じたとき、コントロールバルブ3の弁開度が制
御動作範囲に戻るのに時間がかかる。
【0035】本発明によれば、マスタコントローラ1か
ら設定値信号SVがコントロールバルブ3を全閉あるいは
全開に制御するとき(SV<0%あるいは100 %<SV)、
操作信号MVk が飽和演算出力±15V よりも狭い出力範
囲、例えば、±10V でリミッタで上下限設定H,L を設定
することにより、電気/空気圧変換部44の圧電素子付ノ
ズルフラッパ44A のクリープ現象を低減することができ
る。
【0036】特に、図5に図示される様に、コントロー
ルバルブ3が全閉あるいは全開に制御されたときの操作
信号MVk に更に確実に全閉あるいは全開方向に操作し、
この値が上記リミッタの上下限設定H,L より小さいとき
は、電気/空気圧変換部44の圧電素子付ノズルフラッパ
44A のクリープ現象を低減することができる。また、図
5に図示される制御動作において、コントロールバルブ
3の弁開度が全閉あるいは全開状態からコントロールバ
ルブ3の制御動作範囲(0〜100 %)に復帰する様にマ
スタコントローラ1から設定値信号SVが入力されたと
き、コントロールバルブ3の弁開度が全閉あるいは全開
状態を検知したときの操作信号MV k に制御出力を戻し、
かつ、積分動作を通常よりも強めにすることで、例え
ば、通常の積分定数(T1+固定値)とすることにより、
コントロールバルブ3の弁開度を制御動作範囲(0〜10
0 %)内に早く戻すことができる。
【0037】また、図6はマスタコントローラ1からの
設定値信号SVが比較的大きな設定変更を受けたときの制
御応答特性を示す。図6において、横軸に時間軸をと
り、縦軸に操作信号MVk および弁開度信号PVを示し、図
6の(A) は従来技術による操作信号MVk の出力がリミッ
タの上下限設定値H,L で制限され、操作信号MVk の出力
が上下限設定値H,L から制御動作範囲内に戻るとき、差
分操作信号ΔMVk の極性変更に基づき直ちに操作信号MV
k の出力が変化する場合を示す。この場合、マイクロプ
ロッセサ42が演算する差分操作信号ΔMVk は、コントロ
ールバルブ3が全閉あるいは全開になったことを意識せ
ずに演算処理を行っているため、即ち、コントロールバ
ルブ3が全閉あるいは全開になっていないときと同様な
演算処置を行っているため、コントロールバルブ3が全
閉あるいは全開になったときは、差分操作信号ΔMVk
よる引き戻し操作がコントロールバルブ3が飽和した分
だけ強く作用し、この結果、弁開度信号PVに操作不足を
生じ、この操作不足がマイクロプロッセサ42の比例積分
動作の積分動作により修正動作が行われる。この積分動
作により修正動作は通常かなりの遅れ時間を必要とす
る。
【0038】本発明による図6の(A) の方法では、マイ
クロプロッセサ42が演算する比例積分動作Yk の範囲
は、例えば±15V と広く選択され、リミッタの上下限設
定値H,L は±10V に選択されているので、弁開度信号PV
に操作不足を生ずることがなく、応答時間を大幅に低減
することができる。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、従来
技術のバルブポジショナと比較して、制御演算方法を変
更することにより、オーバーシュート量を小さくし、高
速応答し、円滑で精密な制御を可能とすることができ
る。また、空気圧制御部の圧電素子のクリープ現象を最
小限に止めることができ、かつ、コントロールバルブの
全閉・全開状態からの正常な動作範囲への制御の整定時
間を従来技術に較べて大幅に改善でき、コントロールバ
ルブを使用した制御システムの信頼性を著しく向上させ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのバルブポジショナの
ブロック図
【図2】一実施例における詳細構成図
【図3】一実施例における制御演算方法のフローチャー
【図4】本発明に基づく一実施例の制御データ例であ
り、設定信号を大幅に変更したときの比例積分動作を行
う制御パラメータP,T を変えた場合の制御特性図
【図5】弁開度信号が50%から全閉に操作したときの本
発明による制御応答特性図
【図6】設定値信号が大きな変更を受け、飽和現象が発
生したときの制御応答特性図
【図7】従来技術の電/空ポジショナのブロック図
【符号の説明】
1 マスタコントローラ 10 コントローラ 1A 光信号 1B 電流信号 2 電/空ポジショナ 21 トルクモータ 22 バランスビーム 23 パイロットリレー 24 フィードバックシャフト 25 フィードバックレバー 3 ダイヤフラム式コントロールバルブ 3A 供給圧 3B 操作空気圧 3C 弁開度 3D 角度 3E アナログ信号 4 バルブポジショナ 4A 制御回路部 41 インターフェース 41A 一体型受発光素子 41B E/O 変換部 41C O/E 変換部 42 マイクロプロセッサ 43 D/A 変換部 44 電気/空気圧変換部 44A 圧電素子付フラッパ 44B ノズル 44C パイロット弁 46 ポテンショメータ 47 A/D 変換部 48 電池ユニット SV 設定信号 PV フィードバック信号 ΔPV フィードバック信号の時間変化率 ΔYk 差分操作出力信号 MVk 、Yk 操作信号 ek 制御偏差 P,P1,P2 比例ゲイン T,T1,T2 積分時間 TS サンプリング時間 X1,X2,α1,α2,α3 値

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスタコントローラから設定信号を受け、
    ダイヤフラム式コントロールバルブの弁開度を制御する
    バルブポジショナにおいて、 マスタコントローラからの設定信号を受けるインタフェ
    ース部と、このインタフェース部からの設定信号とコン
    トロールバルブからの弁開度信号とから,少なくとも,
    比例積分動作を行う制御信号を演算するマイクロプロセ
    ッサと、このマイクロプロセッサが出力する制御信号を
    アナログ信号に変換するD/A 変換部と、を備えてなる制
    御回路部と、 D/A 変換部のアナログ信号を受け, 操作空気圧信号に変
    換する電気/空気変換部と、 コントロールバルブからの弁開度信号を角度信号に変換
    するフィードバックレバーと、この角度信号によりマイ
    クロプロセッサにディジタル信号の弁開度信号をフィー
    ドバックする角度検出部と、を備えてなり、 マスタコントローラからの設定信号とコントロールバル
    ブのディジタル弁開度信号との差からなる制御偏差の偏
    差幅に応じて、比例積分動作を行う制御パラメータを変
    える、 ことを特徴とするバルブポジショナ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のバルブポジショナにおい
    て、マイクロプロセッサが演算する、比例積分動作を行
    う制御信号は、制御偏差とこの制御偏差の1次差分信号
    とから操作信号の差分を演算し、この差分操作信号の積
    算値でもって、電気/空気変換部を操作する、 ことを特徴とするバルブポジショナ。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のバルブポ
    ジショナにおいて、 制御回路部は、マイクロプロセッサが演算する比例積分
    動作を行う制御信号の出力を制限する上下限リミッタを
    備え、マイクロプロセッサが出力する制御信号の出力を
    予め定められた値に制限する、 ことを特徴とするバルブポジショナ。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のバルブポジショナにおい
    て、 制御回路部は、コントロールバルブの弁開度が全閉また
    は全開に到達し,制御信号が更に全閉または全開方向に
    駆動されるとき、コントロールバルブの全閉または全開
    状態を検出し、このときの制御信号の出力値から、予め
    定められている上下限リミッタの出力制限値以内のコン
    トロールバルブの全閉または全開状態が安定に維持でき
    る制御信号の出力値を演算し、この出力値を保持する、 ことを特徴とするバルブポジショナ。
  5. 【請求項5】請求項4に記載のバルブポジショナにおい
    て、 制御回路部は、コントロールバルブの弁開度が全閉また
    は全開に到達し,コントロールバルブの全閉または全開
    状態を検出したときの制御信号の出力値を記憶する記憶
    手段を備え、 マスターコントローラからの設定信号がコントロールバ
    ルブの弁開度に対し全閉または全開指令から通常の制御
    動作を行う弁開度の範囲内に入ったとき、記憶手段に記
    憶した制御信号の出力値を呼び出し、この出力値より比
    例積分動作の演算を行う、 ことを特徴とするバルブポジショナ。
  6. 【請求項6】請求項2ないし請求項5のいずれかの項に
    記載のバルブポジショナにおいて、 制御回路部が制御偏差とこの制御偏差の1次差分信号と
    から操作信号の差分を演算し,この差分操作信号の積算
    値でもって制御信号とする積算値の演算範囲は、予め定
    められている上下限リミッタの出力制限値の範囲を越え
    広く演算する、 ことを特徴とするバルブポジショナ。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100437079B1 (ko) * 2002-02-23 2004-06-25 신혜수 모터구동밸브 제어를 위한 마이크로 프로세서기반의 고정밀 디지털 제어회로
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