JPH09133673A - 液体試料測定用具及び液体試料測定方法 - Google Patents

液体試料測定用具及び液体試料測定方法

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JPH09133673A
JPH09133673A JP29310895A JP29310895A JPH09133673A JP H09133673 A JPH09133673 A JP H09133673A JP 29310895 A JP29310895 A JP 29310895A JP 29310895 A JP29310895 A JP 29310895A JP H09133673 A JPH09133673 A JP H09133673A
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liquid sample
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reagent layer
specific component
reaction product
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JP29310895A
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English (en)
Inventor
Shingo Hirose
信吾 廣瀬
Yoshinori Takahashi
好範 高橋
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Arkray Inc
Original Assignee
KDK Corp
Kyoto Daiichi Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストかつ簡単な構造で、迅速かつ簡便に
精度良く、液体試料中の特定成分を分析することができ
る液体試料測定用具及び液体試料測定方法を提供するこ
と。 【解決手段】 少なくとも一つの屈曲可能部2を備え、
この屈曲可能部2で折り曲げ得る支持体3上に、特定成
分と反応して反応生成物質を生成する試薬を含む試薬層
4を配置して構成され、液体試料中の特定成分を測定す
る時に試薬層4を内側にして支持体3を屈曲可能部2で
ほぼU字形に折り曲げ、支持体3の対峙面3a、3b間
で毛細管室5及びその開放部で試料供給部6を形成する
ようにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本発明は液体試料測定用具及
び液体試料測定方法に関し、更に詳細には液体試料中の
特定成分を測定するための液体試料測定用具及び液体試
料測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで液体試料、例えば血液、尿、唾
液、汗、髄液中の特定成分を迅速かつ簡易に測定するた
めの手段として、多くの測定用具が開発されてきた。特
に、乾式の測定用具は、試薬の調製を必要とせず、測定
対象試料を用具に滴下することなどの簡単な操作のみに
より、液体試料中の特定成分を測定することを可能にし
ている。
【0003】臨床検査の分野において、液体試料中の特
定成分が、例えば、グルコース、乳酸、尿酸、コレステ
ロールなどのような場合には、基質特異性の高い酵素反
応を用いた測定法が従来より用いられている。これまで
の乾式の測定用具としては、例えば、特公昭49−33
800号公報に開示された発明、特開平2−15075
1号公報に開示された発明、特開平4−188065号
公報に開示された発明が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特公昭49
−33800号公報に開示された発明の体液内容物を検
出する診断剤は、酸化酵素及び過酸化酵素を用いた検出
系をポリマー中に分散させ、プラスチック部材に塗布し
た耐水性試験フィルムを用いている。
【0005】この公知の耐水性試験フィルムは、試料を
試薬層と一定時間接触させた後に脱脂綿等で拭き取り除
去することにより、生成した呈色色素の測定をフィルム
の試料供給側から行うことを可能とした。しかし、この
拭き取り操作は、時間や強さなどによる個人差を生じ
た。また、液体試料が他人の血液などであった場合、拭
き取り操作は、疾病等の感染源となる危惧もあった。
【0006】そこで、拭き取り操作が不要な測定用具と
して提案されたのが特開平2−150751号公報に開
示された発明である。この公開公報に開示された発明で
ある液体試料中の特定成分を測定するための用具及び方
法は本出願人により出願されたものである。
【0007】この液体試料中の特定成分を測定するため
の用具は、多孔性フィルムを試薬層の支持体に用いたも
ので、多孔性フィルム上に試薬層を設置している。しか
し、これは、試薬層の上部に配置された試料保持層にお
いて、液体試料の浸透性による差を生じたり、試薬層と
試料保持層の間に気泡を生じたりする等の問題があっ
た。
【0008】そこで、液体試料を試料保持層に滴下しな
い測定用具が提案された。それが特開平4−18806
5号公報に開示された発明の液体試料測定用具及び測定
方法である。この公開公報に開示された発明も本出願人
により出願された発明であり、この液体試料測定用具
は、支持体とカバーが毛細管現象を誘導する程度の間隔
で設置されて毛細管室を形成したことを特徴とするもの
である。
【0009】しかし、これも毛細管室の構造が複雑であ
るという問題があり、しかも、特開平4−188065
号公報に記載されている発明で使用されているカバーは
成型品であることからコストアップの原因ともなった。
【0010】本発明の目的は、かかる従来の液体試料測
定技術の問題点を解決し、低コストかつ簡単な構造で、
迅速かつ簡便に精度良く、液体試料中の特定成分を測定
することができる液体試料測定用具及び液体試料測定方
法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は液体試料測定用
具であり、前述した技術的課題を解決するために以下の
ように構成されている。すなわち、本発明の液体試料測
定用具は、少なくとも一つの屈曲可能部を備え、この屈
曲可能部で折り曲げ得る支持体と、この支持体上に配置
され、特定成分と反応して反応生成物質を生成可能な試
薬を含む試薬層とを備えて構成されている。 <液体試料測定用具の発明における具体的構成>本発明
の液体試料測定用具は、前述した必須の構成要素からな
るが、その構成要素が具体的に以下のような場合であっ
ても成立する。その具体的構成要素とは、前記液体試料
中の特定成分が前記試薬層と反応して反応生成物質を生
成する際この反応生成物質を光学的変化で捉えるべく、
前記支持体が前記屈曲可能部以外の場所に貫通孔を有
し、前記試薬層を固着した光透過性フィルムを前記貫通
孔を覆って配置したことを特徴とする。
【0012】また、本発明の液体試料測定具において
は、前述した特徴に加えて前記光透過性フィルムを多孔
性フィルムで構成することが好ましい。また、本発明の
液体試料測定用具においては、液体試料中の特定成分を
測定する際に、前記試薬層を内側に位置するように前記
支持体を前記屈曲可能部でほぼU字形に折り曲げ、前記
支持体の対峙面間で毛細管室及びその開放部で試料供給
部を形成することを特徴とする。
【0013】更に、本発明は液体試料測定方法であり、
前述の技術的課題を解決するために以下のように構成さ
れている。すなわち、本発明は、少なくとも一つの屈曲
可能部を備え、この屈曲可能部で折り曲げ得る支持体
と、この支持体上に配置され、特定成分と反応すること
により光学的変化を示す試薬層とを備えてなる液体試料
測定用具を用いた液体試料中の特定成分を測定する方法
であって、前記試薬層を内側に位置するように前記支持
体を前記屈曲可能部でほぼU字状に折り曲げ、前記支持
体の対峙面間で毛細管室及びその開放部で試料供給部を
形成し、液体試料を前記試料供給部から前記毛細管室に
供給し、前記毛細管室を毛細管現象により移動する液体
試料が前記試薬層に触れて反応して反応生成物質を生成
し、生成された反応生成物質の量を測定することにより
液体試料中の特定成分を測定することを特徴とする。 <液体試料測定方法の発明における具体的構成>本発明
の液体試料測定方法は、前述した必須の構成要素からな
るが、その構成要素が具体的に以下のような場合であっ
ても成立する。その具体的構成要素とは、前記液体試料
中の特定成分が前記試薬層と反応して反応生成物質を生
成する際この反応生成物質を光学的変化で捉えることを
特徴とする。
【0014】本発明の液体試料測定方法においては、前
述の特徴に加えて前記試薬層における光学的変化が透過
率であり、そのために前記支持体の一部が光透過性部分
に形成されていることを特徴とする。
【0015】また、本発明の液体試料測定方法において
は、前記試薬層における光学的変化が反射率であり、そ
のため前記支持体の一部が光反射性部分に形成されてい
ることを特徴とする。
【0016】更に、前記試薬層における光学的変化を分
析すると同時に、血液が供給されたことを前記毛細管室
における光学的変化によって検知し、そのために前記支
持体における少なくとも前記試薬層に隣接する前記試料
供給部側の一部が光透過性部分に形成されていることを
特徴とする。
【0017】このような構成の液体試料測定用具及び液
体試料測定方法によると、この液体試料測定用具を用い
て液体試料中の特定成分を測定する時には、屈曲可能部
から試薬層を内側に位置するようにこの測定用具をほぼ
横U字状に折り曲げる。これによって、支持体の対峙面
間で毛細管室及びその開放部で試料供給部がそれぞれ形
成される。
【0018】そして、液体試料を試料供給部から毛細管
室に供給すると、この液体試料は毛細管室を毛細管現象
により移動して試薬層に触れる。その結果、試薬層は液
体試料中の特定成分と反応して反応生成物質の量の変化
を示す。この反応生成物質の量の変化は、適宜の手段で
測定することができ、またその測定結果は例えばディス
プレーやプリンター等に出力する等して確認することが
できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の液体試料測定用具
を図に示される実施形態について液体試料測定方法と共
に詳細に説明する。最初に、図1には、本発明の一実施
形態に係る液体試料測定用具1が示されている。この実
施形態の液体試料測定用具1は、基本的には少なくとも
一つの屈曲可能部2を備え、この屈曲可能部で全体を折
り曲げ得る支持体3と、この支持体3上に配置され、特
定成分と反応して反応生成物質の量の変化(この実施形
態ではこれを光学的変化で捉える)を示す試薬層4とを
備えて構成されている。
【0020】この液体試料測定用具1において、液体試
料中の特定成分を測定する時には、図2及び図3に示さ
れるように試薬層4を内側に位置するように支持体3を
屈曲可能部2で横U字状に折り曲げる。これにより、使
用準備状態とされた液体試料測定用具1は、折り曲げら
れた支持体3の対峙面3a、3b間で毛細管室5が形成
され、またその開放部で試料供給部6が形成される。
【0021】この試料供給部6は、図2及び図3から明
らかなように支持体3の両端部7a、7bを折曲げ予定
線8a、8bに沿って、屈曲可能部2での曲げ方向とは
反対側に僅かに屈曲させ、支持体3を屈曲可能部2でU
字状に折り曲げた時にその両端部が八の字状に広がるよ
うにして構成されている。これによって液体試料の毛細
管室5への吸込みが一層効果あるものとされる。
【0022】この液体試料測定用具1を構成する支持体
3としては、種々のものを用いることができるが、ポリ
エチレンテレフタレートフィルム、ポリスチレンフィル
ム、酢酸セルロースフィルムが好ましい。また、この支
持体3を光透過性材料で形成すると毛細管室5内での試
薬層4における光学的変化を容易に測定することがで
き、従って測定の容易性を得ることができる。と同時
に、液体試料である、例えば血液が試料供給部6から供
給されたことを確実且つ容易に確認することも可能とな
るばかりでなく、血液の供給から測定までの時間を一定
にして自動的に分析することが可能となる。
【0023】このような液体試料測定用具1を構成する
支持体3には、屈曲可能部2から外れた位置に直径1〜
10mmの貫通孔9を形成することが好ましい。この場
合、好ましくは、試薬層4を固着した光透過性フィルム
10がこの貫通孔9を覆って配置される。このような構
成は、例えば、血液の特定成分がグルコース、尿酸、コ
レステロールの場合、且つ酸化酵素を用いる場合等に特
に有効である。
【0024】光透過性フィルム10として適当な材料
は、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリスチレ
ンフィルムなど種々のものを用いることができるが、多
孔性フィルムであることが好ましい。その理由として、
このような多孔性フィルムは空気透過性であり、酸化反
応に必要な酸素を空気中から試薬層へ容易に充分量供給
することができるからである。
【0025】しかし、例えば、血液の特定成分がグルコ
ース、尿酸、コレステロールの場合であっても、酸化酵
素を用いない場合、例えば脱水素酵素を用いる場合は、
光透過性の支持体3に直径1〜10mmの貫通孔9を形
成しても、試薬層4を固着した光透過性フィルム10が
この貫通孔9を覆って配置する必要はない。
【0026】光透過性フィルム10として多孔性フィル
ムを使用する場合、この多孔性フィルムとしては、種々
のものを利用することができる。例えば、その幾つかを
例示すると、ニュークリポア(ニュークリポア製)、セ
ルガード(ヘキストセラニーズ製)、サイクロポア(ワ
ットマン製)、オムニポア(ミリポア製)、ゴアテック
ス(ゴアテックス製)、フィルタライト(メムテック
製)などの商品名で市販されている多孔性フィルムを挙
げることができる。
【0027】また、試薬層4における光学的変化は透過
率でよく、この場合は、支持体3の試薬層を配置する位
置における支持体3が光透過性部分とされていることが
必要である。この光透過性部分として、図2に示される
実施形態では支持体3に貫通孔9を形成し、光透過性フ
ィルム10でこれを閉鎖することで構成されている。更
に、この試薬層4における光学的変化は反射率でもよ
い。但し、その場合には、支持体3の少なくとも当該部
分を光反射性部分とすることが必要である。
【0028】このように試薬層4における光学的変化を
透過率や反射率とした場合、支持体3の適宜の位置に別
の光透過性部分を形成すれば、毛細管室5における光学
的変化を分析し、液体試料が供給されたことをも毛細管
室5における光学的変化によって検知することができ
る。
【0029】その例として、例えば、液体試料が血液の
場合、ヘモグロビンの吸収波長で血液が毛細管室5に供
給されたことを検知することができる。このような液体
試料の供給検知が可能となると、この検知によってオー
トスタート機能として時間的にスタートをかけることが
でき、試薬層4における光学的変化を一定時間後、例え
ば1分後に正確に測定することができる。
【0030】この場合、毛細管室5における光学的変化
を測定する位置は、図2に示されるように試薬層4に距
離的に近い位置であり、従ってそのための光透過性部分
は、試料供給側の支持体3に比較的に小さな貫通孔11
を形成し、この孔11を光透過性フィルム12で塞ぐこ
とにより構成することができる。このように試薬層4に
距離的に近い位置で毛細管室5への液体試料の供給検知
を行う理由は、試薬層4における反応のスタートと血液
が供給されたことの検知は、ほぼ同時であるべきだから
である。
【0031】試薬層4は、特定成分を測定可能な酵素及
び色素前駆体を含有する。例えば、特定成分がグルコー
スの場合、グルコースオキシダーゼ、、ペルオキシダー
ゼおよび4−アミノアンチピリン、N−エチル−N−
(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジ
メチルアニリンなど種々の色素前駆体を含有する。
【0032】また、試薬層4は、光を遮蔽する不溶性粒
子を含有することが可能で、これにより、例えば、血液
のような着色成分含有試料の分析においても、多孔性フ
ィルム側から測定することにより、ヘモグロビンといっ
た着色成分を隠蔽し、正確な測定結果を得ることが可能
となる。
【0033】不溶性粒子としては、二酸化チタン、酸化
亜鉛、硫酸バリュウム及び酸化マグネシウムなどの光反
射性の白色粒子が好適であるが、液体試料に溶解せず光
を遮蔽する物質であればどのようなものでもよい。
【0034】例えば、フルオロカーボン、ポリスチレン
ラテックス粒子、炭酸カルシウム、タルク、アルミニウ
ム粉末、デキストラン、アクリル系ポリマー粒子、ポリ
スチレン系ラテックス粒子などがあげられる。
【0035】試薬液の光透過性フィルム10への塗布性
能を高めるために、試薬液に親水性高分子を添加しても
よい。親水性高分子としては、ヒドロキシプロピルセル
ロース、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ゼラチ
ン、修飾ゼラチン、寒天等があげられる。
【0036】更に、試薬層4の形状を維持したり、浸透
性を向上するために、これら親水性高分子に乳化エマル
ジョン系接着剤やラテックス粒子を添加することもあ
る。例えば、乳化エマルジョン系接着剤としては、プロ
ピオファン(BASF製)の商品名で市販されているポ
リプロピオン酸ビニル共重合体を使用することができ
る。また、試薬液に界面活性剤、可塑剤、安定化剤など
を加えることによっても塗布性能及び反応性を向上させ
ることができる。
【0037】更に、本発明の液体試料測定用具における
試薬層4は、酵素や色素前駆体等を含む反応層と二酸化
チタンのような不溶性粒子を含む分離層の2層に分けて
構成することも可能である。
【0038】
【実施例】次に、本発明の液体試料測定用具についての
実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0039】血中グルコースの定量 〈液体試料測定用具の実施例〉光透過性フィルムとして
のポリプロピレン製多孔性フィルムである、厚み25μ
mのセルガード(ヘキストセラニーズ製フィルムの商
標)に下記の組成の試薬液を、濡れ厚さ100μmで塗
布し、40℃で30分間乾燥した。 (試薬液組成) グルコースオキシダーゼ(東洋紡製) 10ku ペルオキシダーゼ(東洋紡製) 10ku 4−アミノアンチピリン(キシダ化学製) 50mg N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル) −3,5−ジメチルアニリン(同仁化学製) 100mg プロピオファン5D(BASF製) 300mg 0.1Mホウ酸緩衝液(pH7.0) 8ml 0.1MTES緩衝液(pH7.0) 2ml 50wt%二酸化チタン水溶液 1g 得られた多孔性フィルムに固着した試薬層4を多孔性フ
ィルムごと7mm×7mmに裁断し、4mmの貫通孔9
を有する10mm×30mmに裁断した支持体3として
の光反射性の白色ポリエチレンテレフタレートフィルム
(厚み188μm)と、熱可塑性樹脂を用いて熱圧着す
る。ただし、多孔性フィルムと支持体3が接着するよう
にし、かつ、多孔性フィルムが4mmの貫通孔9を覆う
ようにした。そして、図1に示すように屈曲可能部2と
しての折り目線を入れた。
【0040】これにより、液体試料分析用具1を得、試
薬層4を内側にして、図2に示されるようなU字状に折
り曲げ、支持体3の対峙面間の隙間(毛細管室5)を2
00μmとなるように固定した。 〈液体試料測定方法の実施例〉前述した実施例による液
体試料測定用具1に、同一のヘマトクリット値でグルコ
ース濃度の異なる血液試料約10μlを試料供給部6よ
り供給し、1分後に支持体3の貫通孔9を通して、下方
から色差計(日本電色工業製、Σ−90)を用いて、測
定波長λ=640nmにおける試薬層4の反射率を、
(A)点にて測定した。
【0041】この反射率から、 クベルカ−ムンク(Kubelka−Munk)の式の
簡略型: K/S=(1−R)2 /2R K:定数 S:散乱係数 R:反射率/100 に従って、K/S値を求めた。
【0042】K/S値は、モル濃度に相関するので、検
量線を作成して、濃度換算することができる。また、専
用の測定器を用いれば、測定波長λ=600nmにおけ
る毛細管室の反射率を(B)点にて測定し、反応時間の
スタートとし、オートスタート機能として、正確に1分
後に、自動的に支持体3の貫通孔9を通して、測定波長
λ=640nmにおける試薬層の反射率を、(A)点に
て測定できる。ただし、(B)点において支持体3を光
透過性にしておく必要がある。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液体試料
測定用具によれば、屈曲可能部で折り曲げ得る支持体上
に、液体試料中の特定成分と反応して反応生成物質を生
成する試薬を含む試薬層を配置して構成したことによ
り、低コストで且つ極めて簡単な構造の、液体試料中の
特定成分を測定する液体試料測定用具を提供することが
できる。
【0044】更に、本発明の液体試料測定方法によれ
ば、屈曲可能部で折り曲げ得る支持体上に、液体試料中
の特定成分と反応して反応生成物質を生成する試薬を含
む試薬層を配置してなる液体試料測定用具を用い、液体
試料中の特定成分を測定する時に試薬層を内側にして支
持体を屈曲可能部でU字形に折り曲げ、支持体の対峙面
間で毛細管室及びその開放部で試料供給部を形成して液
体試料の特定成分を測定するようにしたことにより、迅
速且つ簡便に液体試料中の特定成分を測定することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る液体試料測定用具を
示す平面図である。
【図2】図1に示される液体試料測定用具を使用準備状
態に折り曲げて示す断面図である。
【図3】図2に示される液体試料測定用具を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1 液体試料測定用具 2 屈曲可能部 3 支持体 3a、3b U字形に折曲げられた支持体の対峙面 4 試薬層 5 毛細管室 6 試料供給部 7a、7b 支持体の端部 8a、8b 折曲げ予定線 9 貫通孔(試薬層用) 10 光透過性フィルム(試薬層用) 11 貫通孔(オートスタート用) 12 光透過性フィルム(オートスタート用) A 試薬層の光学的変化を測定する位置 B オートスタートのために毛細管室の光学的変化を測
定する位置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの屈曲可能部を備え、こ
    の屈曲可能部で折り曲げ得る支持体と、この支持体上に
    配置され、液体試料中の特定成分と反応して反応生成物
    質を生成可能な試薬を含む試薬層とを備えてなる液体試
    料測定用具。
  2. 【請求項2】 前記液体試料中の特定成分が前記試薬層
    と反応して反応生成物質を生成する際この反応生成物質
    を光学的変化で捉えるべく、前記支持体が前記屈曲可能
    部以外の場所に貫通孔を有し、前記試薬層を固着した光
    透過性フィルムを前記貫通孔を覆って配置したことを特
    徴とする請求項1に記載の液体試料測定用具。
  3. 【請求項3】 前記光透過性フィルムが多孔性フィルム
    で構成されていることを特徴とする請求項2に記載の液
    体試料測定用具。
  4. 【請求項4】 液体試料中の特定成分を測定する際に、
    前記試薬層を内側に位置するように前記支持体を前記屈
    曲可能部でほぼU字形に折り曲げ、前記支持体の対峙面
    間で毛細管室及びその開放部で試料供給部を形成するこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3に記載の液体試料測
    定用具。
  5. 【請求項5】 少なくとも一つの屈曲可能部を備え、こ
    の屈曲可能部で折り曲げ得る支持体と、この支持体上に
    配置され、液体試料中の特定成分と反応して反応生成物
    質を生成可能な試薬を含む試薬層とを備えてなる液体試
    料分析用具を用いた液体試料中の特定成分を測定する方
    法であって、 前記試薬層を内側に位置するように前記支持体を前記屈
    曲可能部でほぼU字状に折り曲げ、前記支持体の対峙面
    間で毛細管室及びその開放部で試料供給部を形成し、液
    体試料を前記試料供給部から前記毛細管室に供給し、前
    記毛細管室を毛細管現象により移動する液体試料が前記
    試薬層に触れて反応して反応生成物質を生成し、生成さ
    れた反応生成物質の量を測定することにより液体試料中
    の特定成分を測定することを特徴とする液体試料測定方
    法。
  6. 【請求項6】 前記液体試料中の特定成分が前記試薬層
    と反応して反応生成物質を生成する際この反応生成物質
    を光学的変化で捉えることを特徴とする液体試料測定方
    法。
  7. 【請求項7】 前記試薬層における光学的変化が透過率
    であり、そのために前記支持体の一部が光透過性部分に
    形成されていることを特徴とする請求項6に記載の液体
    試料測定方法。
  8. 【請求項8】 前記試薬層における光学的変化が反射率
    であり、そのため前記支持体の一部が光反射性部分に形
    成されていることを特徴とする請求項6に記載の液体試
    料測定方法。
  9. 【請求項9】 前記試薬層における光学的変化を測定す
    ると同時に、血液が供給されたことを前記毛細管室にお
    ける光学的変化によって検知し、そのために前記支持体
    における少なくとも前記試薬層に隣接する前記試料供給
    部側の一部が光透過性部分に形成されていることを特徴
    とする請求項6、7又は8に記載の液体試料測定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007537454A (ja) * 2004-05-14 2007-12-20 バイエル・ヘルスケア・エルエルシー 液状サンプル中のアナライトを収集し、検出するための診断用試験条片、およびそれを使用する方法
US7776608B2 (en) 2001-07-09 2010-08-17 Bayer Healthcare Llc Volume meter testing device and method of use

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