JPH0912983A - 感熱性粘着シート - Google Patents

感熱性粘着シート

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JPH0912983A
JPH0912983A JP16522895A JP16522895A JPH0912983A JP H0912983 A JPH0912983 A JP H0912983A JP 16522895 A JP16522895 A JP 16522895A JP 16522895 A JP16522895 A JP 16522895A JP H0912983 A JPH0912983 A JP H0912983A
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JP
Japan
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heat
sensitive adhesive
adhesive sheet
sheet
antibacterial
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JP16522895A
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English (en)
Inventor
Hideaki Suzuki
英明 鈴木
Eriko Kabasawa
江梨子 樺澤
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】感熱性粘着シートに関し、詳しくは抗菌性を有
する感熱性粘着シートを提供する。 【構成】基材上に、熱可塑性樹脂、固体可塑剤を主成分
とする感熱性粘着剤層を設けてなる感熱性粘着シートに
おいて、基材および/または感熱性粘着剤層が抗菌性を
有することを特徴とする感熱性粘着シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱性粘着シートに関
し、詳しくは抗菌性を有する感熱性粘着シートに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、清涼飲料水、酒類、薬品瓶などの
ガラス瓶等へのラベルの貼着は、基材の裏面にカゼイン
やデンプン等の水溶性接着剤を設けたラベルを自動ラベ
ラー等により貼着する方法、あるいは表面基材、粘着剤
層、剥離シートを順次積層した構成の一般的な粘着シー
トのラベルを自動ラベラー等を使用して貼着する方法が
採られている。しかし、水溶性接着剤を設けたラベル
は、基材の裏面に水溶性接着剤を塗布するとラベルがカ
ールを生じ、ガラス瓶へ貼着後ラベルに皺や浮きが発生
しラベル不良となり美観を損なうという問題があった。
一方、一般的な構成の粘着シートのラベルは通常剥離シ
ートを剥離して使用しているが、剥離された剥離シート
は回収しても再利用しにくく、ほとんどの場合廃棄処分
されている。近年では省資源や環境問題等が注目され始
めており、剥離シートを必要としない感熱性粘着シート
が注目されてきた。
【0003】一般的に感熱性粘着シートは、基材の片面
に感熱性粘着剤を塗布した構成であり、通常、基材の他
面に印刷等を行いラベルとして使用している。感熱性粘
着剤は熱可塑性樹脂、固体可塑剤を主成分とするもの
で、常温では非粘着性であるが、加熱装置の設けられた
ラベラーやオーブン等で加熱すると活性化され粘着性が
発現する。通常、活性化温度は50〜150℃であり、
この温度領域で感熱性粘着剤中の固体可塑剤が溶融し始
め熱可塑性樹脂に粘着性を与えるのである。そして、溶
融した固体可塑剤は過冷却状態を経てゆっくりと結晶化
するため粘着性は長時間持続されるので粘着性を有して
いる間にガラス瓶等に貼着して使用されている。
【0004】感熱性粘着シートは、加熱装置の設けられ
たラベラー等で連続してガラス瓶に貼着しても、前記の
ラベル裏面に水溶性接着剤を塗布してガラス瓶に貼着す
る方法のようなラベル不良という問題はない。また、前
記の一般的な粘着シートのように剥離シートを使用しな
いためコスト的にも安く生産できるという利点があり、
省資源、環境問題の観点からも有利である。さらに、清
涼飲料水、酒類、薬品瓶等のガラス瓶等へのラベルとし
て使用する点から考えてもラベル自体が抗菌性を有して
いると非常に有利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は新規な抗菌性
を有する感熱性粘着シートに関し、例えば、食品、医薬
品等の被包装物の抗菌ラベルあるいは建築物内装用の抗
菌性壁紙として使用した際、高い抗菌効果と長期間使用
しても抗菌効果が消失しない優れた抗菌性を有する感熱
性粘着シートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】基材上に、熱可塑性樹
脂、固体可塑剤を主成分とする感熱性粘着剤層を設けて
なる感熱性粘着シートにおいて、基材および/または感
熱性粘着剤層が抗菌性を有することを特徴とする感熱性
粘着シートである。基材が銀を担持させたリン酸ジルコ
ニウム、カルボキシメチルセルロース銀塩、カルボキシ
メチルセルロース第4級アンモニウム塩、フィトンチッ
ドから選択される少なくとも1種を含有させたシートで
ある感熱性粘着シートである。該感熱性粘着剤層が熱可
塑性樹脂、固体可塑剤を主成分とする感熱性粘着剤にフ
ィトンチッドを含有させた感熱性粘着シートである。該
感熱性粘着剤層が熱可塑性樹脂、固体可塑剤を主成分と
する感熱性粘着剤にフィトンチッド成分を内包したマイ
クロカプセルを含有させた感熱性粘着シートである。
【0007】
【作用】本発明の抗菌性を有する感熱性粘着シートは、
基材上に、熱可塑性樹脂、固体可塑剤を主成分とする感
熱性粘着剤層を設けたもので、基材、感熱性粘着剤層の
少なくとも一方に抗菌性を付与したものである。特に、
両方とも抗菌性を付与した構成が好ましい。
【0008】本発明の基材に抗菌性を付与する方法とし
ては、例えば表面基材に、銀を担持させたリン酸ジルコ
ニウム、カルボキシメチルセルロース銀塩、カルボキシ
メチルセルロース第4級アンモニウム塩、フィトンチッ
ドから選択される少なくとも1種を含有せしめたものが
挙げられる。該材料を基材中に含有せしめたものや、基
材表面にコーティングしたものなど、シート状基材であ
れば特に限定されないが、例えば、平均粒子径が0.1
〜1.0μmの範囲であるリン酸ジルコニウムに銀を担
持させた抗菌剤を、熱可塑性樹脂に対する抗菌剤含有率
で0.1〜3.0重量%の範囲になるように混練した熱
可塑性樹脂よりなる長繊維不織布シート、カルボキシメ
チルセルロースのイオン交換能を利用して銀を吸着さ
せ、このカルボキシメチルセルロース銀塩をセルロース
パルプに混合して公知の抄紙機で抄造した紙シート、お
よびこの紙シートと疎水性の連続長繊維からなるスパン
ボンド不織布を積層一体化した複合不織布シート、カル
ボキシメチルセルロース第4級アンモニウム塩又はカル
ボキシメチルセルロースクロルヘキシジン塩のうち少な
くとも1種類を含有してなる繊維シート、フィトンチッ
ドを内包したマイクロカプセルを塗布したシート等が挙
げられる。なお、抗菌性を示さない表面基材としては、
公知の基材、例えば紙類、合成紙類、フィルム類、不織
布類、織布類、金属箔類などが使用できる。
【0009】一方、感熱性粘着剤層に抗菌性を付与する
方法としては、感熱性粘着剤にフィトンチッド成分を添
加したものが抗菌性の点で優れるので好ましい。
【0010】感熱性粘着剤としては、熱可塑性樹脂、固
体可塑剤を主成分とするものであれば、特に限定され
ず、公知のものが使用できる。熱可塑性樹脂としては、
スチレン−イソプレン共重合体、酢酸ビニル−エチレン
−スチレン共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、
酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニ
ル−エチレン−アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニ
ル−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−塩化ビニ
ル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ス
チレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリ
ロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエ
ン共重合体等が挙げられる。
【0011】熱可塑性樹脂のガラス転移温度について
は、−10〜60℃の範囲である。因みに、熱可塑性樹
脂のガラス転移温度が−10℃未満であると常温でも粘
着性を有してしまうという問題があり、逆に60℃を越
えると粘着性が現れにくいという問題がある。
【0012】感熱性粘着剤に使用される固体可塑剤とし
ては、フタル酸ジヘキシル(融点65℃)、フタル酸ジ
シクロヘキシル(融点63〜65℃)、フタル酸ジヒド
ロアビエチル(融点65℃)、イソフタル酸ジメチル
(融点66〜67℃)、安息香酸スクロース(融点98
℃)、二安息香酸エチレングリコール(融点70℃)、
三安息香酸トリメチロールエタン(融点73℃)、四安
息香酸ペンタエリトリット(融点95℃)、八酢酸スク
ロース(融点89℃)、クエン酸トリシクロヘキシル
(融点57℃)、N−シクロヘキシル−p−トルエンス
ルホンアミド(融点86℃)等が挙げられる。
【0013】固体可塑剤の平均粒子径は4μm以下が好
ましい。因みに、平均粒子径が4μmを越えると加熱活
性時の熱の伝達が遅く、接着機能が低下してしまうおそ
れがある。なお、固体可塑剤を目的の平均粒子径に粉砕
する方法としては、ボールミル、サンドミル等の粉砕機
を用いて行うとよい。
【0014】本発明で使用されるフィトンチッドとは、
天然の樹木、枝葉、根茎、木皮、果実等より水蒸気蒸
留、圧搾、又は各種抽出法により得られた天然の木精油
や木酢油であり、例えば茶樹、さかき、山茶花等の葉部
から抽出された木精油、ひのき、杉、松、ヒバ、ユーカ
リの木から抽出された木精油等である。
【0015】その主な成分は、α−ピネン、β−ピネ
ン、ジテンペン、ε−リモネン、テルピノレン、リナロ
ール、テレピネオール、ボルネオール、シネオール、ヒ
ノキチオール等のテルペン系物質、ピネトリン類、イソ
チオシアン酸エステル類等が挙げられる。
【0016】フィトンチッドの添加量は、感熱性粘着樹
脂100重量部に対して0.1〜50重量部好ましくは
1〜30重量部である。因みに、添加量が0.1重量部
未満であると抗菌性の効果が少なく、逆に50重量部を
越えると粘着シートの接着力が低下し過ぎるため好まし
くない。
【0017】なお、上記のフィトンチッド成分の少なく
とも1種類をマイクロカプセル中に内包させ、感熱性粘
着樹脂に添加し感熱性粘着剤を製造すると、抗菌性が持
続するためさらに好ましい。かかるマイクロカプセルは
各種公知の方法で調製でき、特に限定されるものではな
いが、例えば、ゼラチン等を使用したコアセルベーショ
ン法や合成高分子系を使用したin−situ法や界面
重合法がある。コアセルベーション法では油滴をゼラチ
ン、アラビアゴム、カゼイン、アルブミン等の親水性の
含窒素化合物を水中で乳化し、pH調製、濃度調製によ
り、コアセルベーションを起こさせ冷却、硬化させて製
造する。
【0018】in−situ重合法では、尿素−ホルマ
リン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、メラミン−尿素
−ホルマリン樹脂等のアルデヒド樹脂をカプセル壁膜と
して用いる方法が挙げられ、一般には尿素、チオ尿素、
アルキル尿素、エチレン尿素、アセトグアナミン、メラ
ミン、グアニジン、ビューレット、シアナミド等の少な
くとも1種のアミン類と、ホルマリン、アセトアルデヒ
ド、パラホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラミ
ン、グルタールアルデヒド、グリオキザール、フルフラ
ール等の少なくとも1種のアルデヒド類、あるいはそれ
らを縮合して得られる初期縮合物等を用いてカプセルが
製造される。
【0019】また、界面重合法では、抽出の界面でポリ
ウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂等を生
成させる方法が例示され、一般には、多価イソシアネー
トと水、多価イソシアネートとポリオール、イソチオシ
アネートとポリオール、多価イソシアネートとポリアミ
ン、イソチオシアネートとポリアミン等を使用した界面
重合法によって合成カプセルが製造される。
【0020】さらに、マイクロカプセルに内包されるフ
ィトンチッド成分は、単品でもよくまた複数組み合わせ
てもよく、不揮発性の油と共に含有してもよい。フィト
ンチッド成分を内包したマイクロカプセルの大きさは通
常1〜100μm、好ましくは1〜20μmの範囲であ
る。かかるマイクロカプセルはカプセルの膜厚を制御す
ることにより、フィトンチッド成分を効果的に除放して
くれる。因みに、膜厚は厚過ぎるとフィトンチッド成分
の拡散が阻害され、逆に薄過ぎると拡散が強すぎて効果
の持続性に問題が生じるため、壁膜の含有量はマイクロ
カプセル全固形量の10〜30%程度が望ましい。
【0021】なお、本発明の抗菌性を有する感熱性粘着
シートの製造方法としては、常法に従って、基材上に感
熱性粘着剤をハケ塗り、スプレー塗布、スクリーン印
刷、コーティングアプリケーター、グラビア印刷、オフ
セット印刷、活版印刷、メイヤーバー、キスロールコー
ター、リップコーター、ダイレクトロールコーター、オ
フセットロールコーター、グラビアロールコーター、リ
バースロールコーター、ロッドコーター、ブレードコー
ター、エアーナイフコーター等の各種塗布装置で塗布
し、乾燥して感熱性粘着剤層を設けるものである。
【0022】なお、乾燥は塗布を行う上記の装置に組み
合わせた従来の方法で行うことができるが、乾燥する際
には、固体可塑剤の融点より低い温度で行わなければな
らない。因みに、固体可塑剤の融点より高い温度で乾燥
すると、乾燥中に固体可塑剤が溶融し感熱性粘着剤層が
粘着性を有するようになるからである。以上の理由から
一般的に乾燥温度は、50℃以下であることが好まし
い。
【0023】感熱性粘着剤の塗布量は、乾燥重量で5〜
50g/m2 程度の範囲、好ましくは10〜30g/m
2 で調節される。因みに、塗布量が5g/m2 未満で
は、ラベルとしてガラス瓶等に貼着する際十分な接着力
が得られず、一方、50g/m 2 を越えることは接着機
能が飽和し経済性に乏しい。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はそれらに限定されるものでは
ない。尚、例中の部、重量、割合、塗被量等は特に断ら
ない限り、全て固形分重量で示すものである。
【0025】実施例1 (抗菌性を有する基材の製造)置換度が0.42の酸型
カルボキシメチルセルロース(商品名:キッコレートH
C,ニチリン化学工業株式会社製)に、固形分濃度2%
の硝酸銀水溶液を添加して2.5%のスラリー濃度とし
て、十分撹拌して温度25℃に置いて60分間静置し
た。その後、内容物を脱液して水洗を十分行い、遠心脱
水機で30%のパルプ濃度まで脱水し、固形分濃度30
%のカルボキシメチルセルロース銀塩を得た。このカル
ボキシメチルセルロース銀塩中の乾燥全重量当たりの銀
含有率は、1.84%であった。このカルボキシメチル
セルロース銀塩を家庭用ミキサーで1分間撹拌して開繊
した後、未叩解の針葉樹晒クラフトパルプに混合し、絶
乾全重量当たりカルボキシメチルセルロース銀塩の含有
量が0.54%となるように混合パルプを準備し、実験
室手抄きマシーンで坪量95g/m2 の紙シートを作製
した。得られたシート中の銀含有量は、絶乾全重量当た
り0.01%であった。次に、繊度が2.5デニール、
目付12g/m2 のポリプロピレン樹脂からなるスパン
ボンド不織布を用意した。不織布には面積0.3m
2 、総面積で7面積%の点融着区域が設けられてい
た。手抄き紙シートを巻取から連続的に引き出されてい
る不織布の上に積層し、この積層体を回転式のエンドレ
ス金網(30メッシュステンレスワイヤ)に載置し、次
いで孔径が0.15mmのノズル孔が1mm間隔で並ん
で設けてある高圧水流装置の下を10m/分の速度で移
動させ、水圧90kg/m2 の水柱流を噴出させ、水交
絡を行わせ、抗菌性複合不織布シートを製造した。
【0026】(抗菌性を有する感熱性粘着シートの製
造)上記基材の片面に、リバースロールコーターを用い
て市販の感熱性粘着剤(商品名:サイビノールX−38
6−846E,サイデン化学株式会社製)を20g/m
2 となるように塗布し、40℃で乾燥させて、本発明の
抗菌性を有する感熱性粘着シートを得た。
【0027】実施例2 (感熱性粘着剤の製造)熱可塑性樹脂としてスチレン−
ブタジエン共重合体(商品名:P4626,住友ダウ株
式会社製,ガラス転移温度9℃)100重量部、固体可
塑剤として平均粒子径1μmのフタル酸ジシクロヘキシ
ル200重量部、フィトンチッドとしてヒノキチオール
を28重量部、ブロッキング防止剤、分散剤、消泡剤、
増粘剤等を添加し、均一に混合して固形分濃度50%の
感熱性粘着剤塗液に仕上げた。
【0028】(抗菌性を有する感熱性粘着シートの製
造)実施例1と同じ基材の片面に上記感熱性粘着剤を2
5g/m2 となるように塗布、乾燥させて、本発明の抗
菌性を有する感熱性粘着シートを得た。
【0029】実施例3 (フィトンチッド内包マイクロカプセルの調製)酸処理
ゼラチン4.5部を水115部に十分溶解する。これに
α−ピネン10重量部、β−ピネン10重量部、ユーカ
リ油10重量部を添加し、40℃で乳化した。次に、4
0℃のアラビアゴム10%水溶液60重量部を加え、更
に、40℃の温水30重量部を添加した後、酢酸でpH
4.0に調製し、5℃まで冷却した。更に、10%ホル
マリン水溶液を8.4重量部加えた後、水酸化ナトリウ
ムでpH10に調製し硬化させた。得られたマイクロカ
プセル液を噴霧乾燥し、平均粒子径11μm、壁膜含有
量15%のマイクロカプセルを得た。
【0030】(感熱性粘着剤の製造)実施例2の感熱性
粘着剤の製造において、ヒノキチオール28部を添加す
る代わりに上記フィトンチッドを内包したマイクロカプ
セルを25重量部添加撹拌し、さらに増粘剤、消泡剤、
分散剤等を添加し、濃度55%の感熱性粘着剤塗液に仕
上げた。
【0031】(抗菌性を有する感熱性粘着シートの製
造)実施例1と同じ基材の片面に上記感熱性粘着剤を2
5g/m2 となるように塗布、乾燥させて、本発明の抗
菌性を有する感熱性粘着シートを得た。
【0032】実施例4 (感熱性粘着剤の製造)実施例3の感熱性粘着剤の製造
において、フィトンチッドを内包したマイクロカプセル
の添加量25重量部を45重量部にした以外は実施例3
と同様にして感熱性粘着剤塗液に仕上げた。 (抗菌性を有する感熱性粘着シートの製造)実施例1と
同じ基材の片面に上記感熱性粘着剤を25g/m2 とな
るように塗布、乾燥させて、本発明の抗菌性を有する感
熱性粘着シートを得た。
【0033】実施例5 (抗菌性を有する基材の製造)実施例3で得られたフィ
トンチッドを内包するマイクロカプセル液にパルプ粉末
15重量部、アクリル酸エステル−アクリル酸共重合体
(平均重合度300〜400)10重量部を加えてカプ
セル塗液を得た。坪量64g/m2 の上質紙に、上記カ
プセル塗液を乾燥重量が4g/m2 となるようにエアー
ナイフコーターで塗布、乾燥して表面基材を得た。
【0034】(抗菌性を有する感熱性粘着シートの製
造)実施例3において、上記基材を用いた以外は実施例
3と同様にして、本発明の抗菌性を有する感熱性粘着シ
ートを得た。
【0035】実施例6 (抗菌性を有する基材の製造)平均粒子径0.9μmの
リン酸ジルコニウムに銀を担持させた抗菌剤をメルトフ
ローレートが50であるポリプロピレン樹脂に25%混
練させ、抗菌剤マスターバッチペレットを作製した。更
に、該マスターバッチペレットを、該抗菌剤を混練して
いないポリプロピレンにより抗菌剤含有率が0.5重量
%になるように希釈し、230℃で溶融紡糸を行い長繊
維不織布を得た。
【0036】(抗菌性を有する感熱性粘着シートの製
造)実施例3において、上記基材を用いた以外は実施例
3と同様にして、本発明の抗菌性を有する粘着シートを
得た。
【0037】実施例7 (抗菌性を有する基材の製造)針葉樹晒クラフトパルプ
15重量部、広葉樹晒クラフトパルプ75重量部、カル
ボキシメチルセルロース第4級アンモニウム塩(商品
名:CMC−BE,ニチリン化学工業株式会社製)2重
量部、填料8重量部、サイズ剤からなる紙料を抄紙機に
より抄紙し、サイズプレスコーターにてデンプンを塗布
量が1.0g/m 2 となるように塗布、乾燥し基材を得
た。 (抗菌性を有する感熱性粘着シートの製造)実施例3に
おいて、上記基材を用いた以外は実施例3と同様にし
て、本発明の抗菌性を有する感熱性粘着シートを得た。
【0038】比較例1 (感熱性粘着シートの製造)市販の坪量84.9g/m
2 の両面アート紙(商品名:S金両<73>,新王子製
紙株式会社製)に、実施例1と同じ感熱性粘着剤(商品
名:サイビノールX−386−846E,サイデン化学
株式会社製)を20g/m2 となるように塗布、乾燥
し、感熱性粘着シートを得た。
【0039】このようにして得られた抗菌性を有する感
熱性粘着シートについて、下記評価を行い、結果を表1
に示した。
【0040】<評価項目> 〔接着力〕感熱性粘着シートを100℃に加熱したオー
ブンで10秒間加熱活性化し、加熱活性化後3分以内に
ガラス板に貼着した。2時間後、JISZ−0237の
常態粘着力の測定方法に準拠して、ガラス板に対する接
着力を測定した(単位:g/25mm)。
【0041】〔抗菌性の試験方法〕被検菌株は、繊維製
品の試験によく用いられる菌種であることおよび一般的
な環境下で存在するもので、グラム陰性菌のうち代表的
な肺炎桿菌(Klebsiella pneumoni
ae IF012732)とグラム陽性菌のうち代表的
な黄色ブドウ球状菌(Staphylococcus
aureus IF012732)の2種類を用いた。
【0042】培地は、前培養には普通ブイヨン培地を、
本培養には普通寒天培地を用いた。それぞれの培地の組
成は下記に示すとおりである。 (普通ブイヨン培地) 肉エキス 5g ペプトン 10g 塩化ナトリウム 5g 蒸留水 1000ml pH 7.0 (普通寒天培地) 肉エキス 5g ペプトン 10g 塩化ナトリウム 5g 寒天 15g 蒸留水 1000ml pH 7.0
【0043】試験の手順としては、まず供試菌株を普通
ブイヨン培地において37℃で24時間培養し、その培
養液を高圧蒸気で殺菌済みのリン酸緩衝液で菌濃度が1
4個/mlに希釈した試験菌液を調製した。
【0044】この液の75mlを三角フラスコに入れ、
次いで160℃、2時間で乾熱減菌した絶乾重量で1.
0gの感熱性粘着シート(試験片)を入れた。その後、
この三角フラスコを振とう器にかけ、340r.p.
m.、28℃、60分の条件で振とうして菌液中の菌と
試験片を十分に接触させた。
【0045】次に、菌液の10倍から100000倍ま
での10倍希釈系列を作り、それぞれの濃度の菌液1m
lと普通寒天培地15mlを用いて混釈法でプレートを
作った。その後37℃の培養器で48時間培養した後、
コロニー数を数え、接触前の菌数に対する減菌率を計算
で求め、抗菌性を評価した。 減菌率(%)=(接触前の菌数−接触後の菌数)/接触
前の菌数 ×100 減菌率の高いものほど抗菌性が強いといえるが、減菌率
が65%以上あれば抗菌性があるといえる。なお、試験
片(感熱性粘着シート)は、抗菌性の持続性を判断する
ために、製造後すぐのものと(初期値)、3ケ月放置し
たもの(3カ月後)の2種類で行った。
【0046】〔総合評価〕上記の各評価を総合して本発
明の抗菌性を有する感熱性粘着シートとしての性能を評
価した。 ◎:接着性能、抗菌性に非常に優れたものであった。 ○:接着性能、抗菌性に優れたものであった。 △:接着性能または抗菌性が若干劣るが、実用上問題な
いレベルであった。 ×:接着性能または抗菌性が劣り、実用性がない。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
の抗菌性を有する感熱性粘着シートは、食品、医薬品等
の包装物としてあるいは建築物内装用の壁紙として使用
した際、優れた抗菌性を示す感熱性粘着シートであっ
た。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に、熱可塑性樹脂、固体可塑剤を主
    成分とする感熱性粘着剤層を設けてなる感熱性粘着シー
    トにおいて、基材および/または感熱性粘着剤層が抗菌
    性を有することを特徴とする感熱性粘着シート。
  2. 【請求項2】基材が銀を担持させたリン酸ジルコニウ
    ム、カルボキシメチルセルロース銀塩、カルボキシメチ
    ルセルロース第4級アンモニウム塩、フィトンチッドか
    ら選択される少なくとも1種を含有させたシートである
    請求項1記載の感熱性粘着シート。
  3. 【請求項3】感熱性粘着剤層がフィトンチッド成分を含
    有する請求項1又は2記載の感熱性粘着シート。
  4. 【請求項4】フィトンチッド成分を内包したマイクロカ
    プセルを含有させた請求項2又は3記載の感熱性粘着シ
    ート。
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