JPH08333549A - 抗菌性粘着シート - Google Patents

抗菌性粘着シート

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JPH08333549A
JPH08333549A JP13956795A JP13956795A JPH08333549A JP H08333549 A JPH08333549 A JP H08333549A JP 13956795 A JP13956795 A JP 13956795A JP 13956795 A JP13956795 A JP 13956795A JP H08333549 A JPH08333549 A JP H08333549A
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JP
Japan
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pressure
antibacterial
sensitive adhesive
sheet
paper
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JP13956795A
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Hideaki Suzuki
英明 鈴木
Eriko Kabasawa
江梨子 樺澤
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Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】抗菌性を有する粘着シートに関し、例えば、食
品、医薬品等の被包装物の抗菌用として、あるいは建築
物内装用の抗菌性壁紙として使用される抗菌性粘着シー
トに関する。 【構成】表面基材、粘着剤層、剥離シートが積層されて
なる粘着シートにおいて、表面基材が、銀を担持させた
リン酸ジルコニウム、カルボキシメチルセルロース銀
塩、カルボキシメチルセルロース第4級アンモニウム
塩、フィトンチッドから選択される少なくとも1種を含
有するシートであることを特徴とする抗菌性粘着シート
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌性を有する粘着シ
ートに関し、例えば、食品、医薬品等の被包装物の抗菌
を目的としてあるいは建築物内装用の抗菌性壁紙として
使用される抗菌性粘着シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】粘着シートは、商業用、事務用、工程管
理用、物流管理用、家庭用等として広範囲に至ってラベ
ル、ステッカー、ワッペン、配送伝票等に使用されてい
る。この粘着シートの一般的構成を説明すると、表面基
材と剥離シートとの間に粘着剤をサンドイッチにした状
態のものであり、表面基材としては、紙、フォイル、あ
るいはフィルム等が使用される。また、剥離シートとし
てはグラシン紙のような高密度原紙、クレーコート紙、
クラフト紙や上質紙等にポリエチレン等の樹脂フィルム
をラミネートしたポリラミ原紙、あるいはクラフト紙や
上質紙等にポリビニルアルコール、澱粉等の水溶性高分
子等と顔料とを主成分とする塗被層を設けた樹脂コーテ
ィング原紙等にシリコーン化合物やフッ素化合物の如き
剥離剤を塗布したものが用いられる。粘着剤としては、
ゴム系、アクリル系、ビニルエーテル系等のエマルジョ
ン型、溶剤型ないしは無溶剤型の各種粘着剤が使用され
る。
【0003】これら粘着シートのうち、抗菌性を有する
粘着シートとしては特開平6−211276号公報、特
開平6−212136号公報に提案されているような粘
着剤層中に抗菌剤としてイソチオシアン酸エステル類を
含浸保持させたものが使用されてきたが、このような処
理で抗菌性を付与した場合、その抗菌効果と効果の持続
性に問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規な抗菌
性粘着シートに関し、例えば、食品、医薬品等の被包装
物の抗菌ラベルあるいは建築物内装用の抗菌性壁紙とし
て使用した際、高い抗菌効果と長期間使用しても抗菌効
果が消失しない優れた抗菌性粘着シートを提供すること
を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】表面基材、粘着剤層、剥
離シートが積層されてなる粘着シートにおいて、表面基
材が銀を担持させたリン酸ジルコニウム、カルボキシメ
チルセルロース銀塩、カルボキシメチルセルロース第4
級アンモニウム塩、フィトンチッドから選択される少な
くとも1種を含有するシートであることを特徴とする抗
菌性粘着シートである。
【0006】
【作用】本発明の抗菌性粘着シートを構成する表面基材
としては、上記材料を基材中に含有せしめたものや、基
材表面にコーティングしたものなど、シート状基材であ
れば特に限定されず、例えば、平均粒子径が0.1〜
1.0μmの範囲であるリン酸ジルコニウムに銀を担持
させた抗菌剤を、熱可塑性樹脂に対する抗菌剤含有率で
0.1〜3.0重量%の範囲になるように混練した熱可
塑性樹脂よりなる長繊維不織布シート、カルボキシメチ
ルセルロースのイオン交換能を利用して銀を吸着させ、
このカルボキシメチルセルロース銀塩をセルロースパル
プに混合して公知の抄紙機で抄造した紙シート、および
この紙シートと疎水性の連続長繊維からなるスパンボン
ド不織布を積層一体化した複合不織布シート、カルボキ
シメチルセルロース第4級アンモニウム塩又はカルボキ
シメチルセルロースクロルヘキシジン塩のうち少なくと
も1種類を含有してなる繊維シート、フィトンチッドを
内包したマイクロカプセルを塗布したシート等が挙げら
れる。勿論、これらシートには、抗菌性機能を損なわな
い範囲で、感熱記録層、熱転写受容層、インクジェット
記録受容層などの記録層や顔料塗被層など公知の各種塗
被層を有しても構わない。
【0007】また、本発明の抗菌性粘着シートにおいて
使用される粘着剤は、(メタ)アクリル酸エステル共重
合体樹脂、ゴム系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ポ
リウレタン系樹脂などの粘着性を有する樹脂であれば、
特に限定されないが、これらの粘着性樹脂にフィトンチ
ッドを添加したものが抗菌性の点から好ましい。
【0008】本発明で使用されるフィトンチッドとは、
天然の樹木、枝葉、根茎、木皮、果実等より水蒸気蒸
留、圧搾、又は各種抽出法により得られた天然の木精油
や木酢油であり、例えば茶樹、さかき、山茶花等の葉部
から抽出された木精油、ひのき、杉、松、ヒバ、ユーカ
リの木から抽出された木精油等である。
【0009】その主な成分は、α−ピネン、β−ピネ
ン、ジテンペン、ε−リモネン、テルピノレン、リナロ
ール、テレピネオール、ボルネオール、シネオール、ヒ
ノキチオール等のテルペン系物質、ピネトリン類、イソ
チオシアン酸エステル類等が挙げられる。
【0010】フィトンチッドの粘着剤への添加量は、粘
着性樹脂100重量部に対して0.1〜50重量部、好
ましくは1〜30重量部である。因みに、添加量が0.
1重量部未満であると抗菌性の効果が少なく、逆に50
重量部を越えると粘着シートの接着力が低下し過ぎるた
め好ましくない。
【0011】なお、上記のフィトンチッド成分の少なく
とも1種類をマイクロカプセル中に内包させ、粘着性樹
脂に添加し粘着剤を製造すると、抗菌性が長期間持続す
るため、さらに好ましい。
【0012】かかるマイクロカプセルは各種公知の方法
で調製でき、特に限定されるものではないが、例えば、
ゼラチン等を使用したコアセルベーション法や合成高分
子系を使用したin−situ法や界面重合法がある。
コアセルベーション法では油滴をゼラチン、アラビアゴ
ム、カゼイン、アルブミン等の親水性の含窒素化合物を
水中で乳化し、pH調製、濃度調製により、コアセルベ
ーションを起こさせ冷却、硬化させて製造する。
【0013】in−situ重合法では、尿素−ホルマ
リン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、メラミン−尿素
−ホルマリン樹脂等のアルデヒド樹脂をカプセル壁膜と
して用いる方法が挙げられ、一般には尿素、チオ尿素、
アルキル尿素、エチレン尿素、アセトグアナミン、メラ
ミン、グアニジン、ビューレット、シアナミド等の少な
くとも1種のアミン類と、ホルマリン、アセトアルデヒ
ド、パラホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラミ
ン、グルタールアルデヒド、グリオキザール、フルフラ
ール等の少なくとも1種のアルデヒド類、あるいはそれ
らを縮合して得られる初期縮合物等を用いてカプセルが
製造される。
【0014】また、界面重合法では、抽出の界面でポリ
ウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂等を生
成させる方法が例示され、一般には、多価イソシアネー
トと水、多価イソシアネートとポリオール、イソチオシ
アネートとポリオール、多価イソシアネートとポリアミ
ン、イソチオシアネートとポリアミン等を使用した界面
重合法によって合成カプセルが製造される。
【0015】さらに、マイクロカプセルに内包されるフ
ィトンチッド成分は、単品でもよくまた複数組み合わせ
てもよく、不揮発性の油と共に含有してもよい。フィト
ンチッド成分を内包したマイクロカプセルの大きさは通
常1〜100μm、好ましくは1〜20μmの範囲であ
る。かかるマイクロカプセルはカプセルの膜厚を制御す
ることにより、フィトンチッド成分を効果的に除放して
くれる。因みに、膜厚は、厚過ぎるとフィトンチッド成
分の拡散が阻害され、逆に薄過ぎると拡散が強すぎて効
果の持続性に問題が生じるため、壁膜の含有量は、マイ
クロカプセル全固形量の10〜30%程度が望ましい。
なお、抗菌性粘着シートの製造方法は、常法に従って、
剥離シートの剥離剤表面上に粘着剤を塗被、乾燥して粘
着剤層を設け、次いで、上記表面基材とを貼り合わせて
仕上げられる。
【0016】この場合の剥離シートの基材としては、グ
ラシン紙の如き高密度原紙、クレーコート紙、クラフト
紙または上質紙等に、例えばカゼイン、デキストリン、
澱粉、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン共重合
体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、エチ
レン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、アクリル酸エステル共重合体等の天然、または合
成樹脂と顔料とを主成分とした目止め層を設けた剥離基
材、または、クラフト紙または上質紙等にポリエチレン
等をラミネートしたポリラミ紙、またはポリプロピレ
ン、ポリエチレンテレフタレート等のフィルム等にエマ
ルジョン型、溶剤型あるいは無溶剤型のシリコーン樹脂
やフッ素樹脂等を乾燥重量で0.05〜3g/m2 程度
塗被後、熱硬化、電離放射線硬化等によって剥離剤層を
形成したものが使用される。
【0017】粘着剤を塗被する塗被装置としては、例え
ばロールコーター、ナイフコーター、バーコーター、ダ
イコーター、コンマコーター、リップコーター、リバー
スグラビアコーター、バリオグラビアコーター等が適宜
使用される。そして、粘着剤の塗被量は、乾燥重量で5
〜50g/m2 程度の範囲で調節される。因みに、5g
/m2 未満では、得られる粘着シートの接着性能が不十
分となり、一方、50g/m2 を越えると、粘着シート
の貼り合わせの際に粘着剤がはみ出したり、剥離の際に
凝集破壊の原因となるおそれがある。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はそれらに限定されるものでは
ない。尚、例中の部、重量、割合、塗被量等は特に断ら
ない限り、全て固形分重量で示すものである。
【0019】実施例1 (表面基材の製造)置換度が0.42の酸型カルボキシ
メチルセルロース(商品名:キッコレートHC,ニチリ
ン化学工業株式会社製)に、固形分濃度2%の硝酸銀水
溶液を添加して2.5%のスラリー濃度として、十分撹
拌して温度25℃に置いて60分間静置した。その後、
内容物を脱液して水洗を十分行い、遠心脱水機で30%
のパルプ濃度まで脱水し、固形分濃度30%のカルボキ
シメチルセルロース銀塩を得た。このカルボキシメチル
セルロース銀塩中の乾燥全重量当たりの銀含有率は、
1.84%であった。このカルボキシメチルセルロース
銀塩を家庭用ミキサーで1分間撹拌して開繊した後、未
叩解の針葉樹晒クラフトパルプに混合し、絶乾全重量当
たりカルボキシメチルセルロース銀塩の含有量が1.1
0%となるように混合パルプを準備し、実験室手抄きマ
シーンで坪量95g/m2 の紙シートを作製した。得ら
れたシート中の銀含有量は、絶乾全重量当たり0.02
%であった。
【0020】次に、繊度が2.5デニール、目付12g
/m2 のポリプロピレン樹脂からなるスパンボンド不織
布を用意した。不織布には面積0.3mm2 、総面積で
7面積%の点融着区域が設けられていた。手抄き紙シー
トを巻取から連続的に引き出されている不織布の上に積
層し、この積層体を回転式のエンドレス金網(30メッ
シュステンレスワイヤ)に載置し、次いで孔径が0.1
5mmのノズル孔が1mm間隔で並んで設けてある高圧
水柱流装置の下を10m/分の速度で移動させ、水圧9
0kg/m2 の水柱流を噴出させ、水交絡を行わせ、抗
菌性複合不織布シートを製造した。
【0021】(抗菌性粘着シートの製造)市販のポリエ
チレンラミネート剥離紙(商品名:セパレート80EP
Sクリーム,本州製紙株式会社製)に、アクリル系粘着
剤(商品名:ニカゾールL−145,日本カーバイド工
業株式会社製)を20g/m2 となるように塗布、乾燥
させた後、上記表面基材と貼り合わせて、本発明の抗菌
性粘着シートを得た。
【0022】実施例2 (粘着剤の製造)乳化単量体混合液〔A〕を下記の配合
で調製した。アクリル酸−2−エチルヘキシル340
g、アクリル酸2g、メタクリル酸メチル58g、アニ
オン型乳化剤(商品名:レベノールwz,花王株式会社
製)2g、ノニオン型乳化剤(商品名:エマルゲン92
0,花王株式会社製)6g、イオン交換水170gから
なる混合液を調製した。
【0023】次に、撹拌機、クーラー、滴下ロート、窒
素吸い込み管、温度計を付帯した2リットルの四つ口フ
ラスコにイオン交換水240gと上記アニオン型乳化剤
(商品名:レベノールwz,花王株式会社製)1g、ノ
ニオン型乳化剤(商品名:エマルゲン920,花王株式
会社製)1g、過硫酸カリウム0.8gを仕込み、窒素
置換しながら70℃まで昇温した後、上記乳化単量体混
合液〔A〕の1/6を滴下した。重合反応率が90%に
達した時点で残りの乳化単量体混合液〔A〕を2時間か
けて滴下して重合させた。滴下終了後70℃で2時間熟
成して重合反応を完結させた。
【0024】熟成後フラスコ内容物を30℃まで冷却し
た。この粘着剤用共重合体100重量部にフィトンチッ
ドとしてヒノキチオールを15重量部添加撹拌し、さら
に増粘剤、消泡剤、濡れ剤等を添加し、アンモニア水で
中和して、濃度55%、粘度4500cpsの粘着剤塗
液に仕上げた。
【0025】(抗菌性粘着シートの製造)市販のポリエ
チレンラミネート剥離紙(商品名:セパレート80EP
Sクリーム,本州製紙株式会社製)に、上記アクリル系
粘着剤を25g/m2 となるように塗布、乾燥させた
後、実施例1と同じ表面基材と貼り合わせて、本発明の
抗菌性粘着シートを得た。
【0026】実施例3 (フィトンチッド含有マイクロカプセルの調製)酸処理
ゼラチン4.5部を水115部に十分溶解する。これに
α−ピネン10重量部、β−ピネン10重量部、ユーカ
リ油10重量部を添加し、40℃で乳化した。次に、4
0℃のアラビアゴム10%水溶液60重量部を加え、更
に、40℃の温水30重量部を添加した後、酢酸でpH
4.0に調製し、5℃まで冷却した。
【0027】更に、10%ホルマリン水溶液を8.4重
量部加えた後、水酸化ナトリウムでpH10に調製し硬
化させた。得られたマイクロカプセル液を噴霧乾燥し、
平均粒子径11μm、壁膜含有量15%のマイクロカプ
セルを得た。
【0028】(粘着剤の製造)実施例2と同じ粘着剤用
共重合体100重量部に上記フィトンチッドを内包した
マイクロカプセルを25重量部添加撹拌し、さらに増粘
剤、消泡剤、濡れ剤等を添加し、アンモニア水で中和し
て、濃度55%、粘度4000cpsの粘着剤塗液に仕
上げた。
【0029】(抗菌性粘着シートの製造)市販のポリエ
チレンラミネート剥離紙(商品名:セパレート80EP
Sクリーム,本州製紙株式会社製)に、上記アクリル系
粘着剤を25g/m2 となるように塗布、乾燥させた
後、実施例1と同じ表面基材と貼り合わせて、本発明の
抗菌性粘着シートを得た。
【0030】実施例4 (粘着剤の製造)実施例3において、粘着剤用共重合体
100重量部に上記フィトンチッドを内包したマイクロ
カプセルを45重量部添加した以外は実施例3と同様に
して粘着剤塗液に仕上げた。 (抗菌性粘着シートの製造)市販のポリエチレンラミネ
ート剥離紙(商品名:セパレート80EPSクリーム,
本州製紙株式会社製)に、上記アクリル系粘着剤を25
g/m2 となるように塗布、乾燥させた後、実施例1と
同じ表面基材と貼り合わせて、本発明の抗菌性粘着シー
トを得た。
【0031】実施例5 (表面基材の製造)実施例3で得られたフィトンチッド
を内包するマイクロカプセル液にパルプ粉末15重量
部、アクリル酸エステル−アクリル酸共重合体(平均重
合度300〜400)10重量部を加えてカプセル塗液
を得た。
【0032】坪量64g/m2 の上質紙に、上記カプセ
ル塗液を乾燥重量が4g/m2 となるようにエアーナイ
フコーターで塗布、乾燥して表面基材を得た。
【0033】(抗菌性粘着シートの製造)実施例3にお
いて、上記表面基材と貼り合わせた以外は実施例3と同
様にして、本発明の抗菌性粘着シートを得た。
【0034】実施例6 (表面基材の製造)平均粒子径0.9μmのリン酸ジル
コニウムに銀を担持させた抗菌剤をメルトフローレート
が50であるポリプロピレン樹脂に25%混練させ、抗
菌剤マスターバッチペレットを作製した。更に、該マス
ターバッチペレットを、該抗菌剤を混練していないポリ
プロピレンにより抗菌剤含有率が0.5重量%になるよ
うに希釈し、230℃で溶融紡糸を行い長繊維不織布を
得た。
【0035】(抗菌性粘着シートの製造)実施例3にお
いて、上記表面基材と貼り合わせた以外は実施例3と同
様にして、本発明の抗菌性粘着シートを得た。
【0036】実施例7 (表面基材の製造)針葉樹晒クラフトパルプ15重量
部、広葉樹晒クラフトパルプ75重量部、カルボキシメ
チルセルロース第4級アンモニウム塩(商品名:CMC
−BE,ニチリン化学工業株式会社製)2重量部、填料
8重量部、サイズ剤からなる紙料を抄紙機により抄紙
し、サイズプレスコーターにてデンプンを塗布量が1.
0g/m 2 となるように塗布、乾燥し表面基材を得た。 (抗菌性粘着シートの製造)実施例3において、上記表
面基材と貼り合わせた以外は実施例3と同様にして、本
発明の抗菌性粘着シートを得た。
【0037】比較例1 (粘着シートの製造)市販のポリエチレンラミネート剥
離紙(商品名:セパレート80EPSクリーム,本州製
紙株式会社製)に、アクリル系粘着剤(商品名:ニカゾ
ールL−145,日本カーバイド工業株式会社製)を2
0g/m2 となるように塗布、乾燥させた後、上質紙基
材(商品名:WF70,新王子製紙株式会社製)と貼り
合わせて、粘着シートを得た。
【0038】比較例2 (粘着剤の製造)アクリル酸−2−エチルヘキシル97
重量%、アクリル酸3重量%からなる共重合体100重
量部にイソチオシアン酸アリル10重量部を添加して粘
着剤を得た。
【0039】(抗菌性粘着シートの製造)市販のポリエ
チレンラミネート剥離紙(商品名:セパレート80EP
Sクリーム,本州製紙株式会社製)に、上記アクリル系
粘着剤を20g/m2 となるように塗布、乾燥させた
後、上質紙基材(商品名:WF70,新王子製紙株式会
社製)と貼り合わせて、粘着シートを得た。
【0040】このようにして得られた抗菌性粘着シート
について、下記評価を行い、結果を表1に示した。
【0041】<評価項目> 〔接着力〕JISZ−0237の常態粘着力の測定方法
に準拠して、ステンレス板に対する接着力を測定した
(単位:g/25mm)。
【0042】〔抗菌性の試験方法〕被検菌株は、繊維製
品の試験によく用いられる菌種であることおよび一般的
な環境下で存在するもので、グラム陰性菌のうち代表的
な肺炎桿菌(Klebsiella pneumoni
ae IF012732)とグラム陽性菌のうち代表的
な黄色ブドウ球状菌(Staphylococcus
aureus IF012732)の2種類を用いた。
【0043】培地は、前培養には普通ブイヨン培地を、
本培養には普通寒天培地を用いた。それぞれの培地の組
成は下記に示すとおりである。 (普通ブイヨン培地) 肉エキス 5g ペプトン 10g 塩化ナトリウム 5g 蒸留水 1000ml pH 7.0 (普通寒天培地) 肉エキス 5g ペプトン 10g 塩化ナトリウム 5g 寒天 15g 蒸留水 1000ml pH 7.0
【0044】試験の手順としては、まず供試菌株を普通
ブイヨン培地において37℃で24時間培養し、その培
養液を高圧蒸気で殺菌済みのリン酸緩衝液で菌濃度が1
4個/mlに希釈した試験菌液を調製した。
【0045】この液の75mlを三角フラスコに入れ、
次いで160℃、2時間で乾熱減菌した絶乾重量で1.
0gの粘着シート(試験片)を入れた。その後、この三
角フラスコを振とう器にかけ、340r.p.m.、2
8℃、60分の条件で振とうして菌液中の菌と試験片を
十分に接触させた。
【0046】次に、菌液の10倍から100000倍ま
での10倍希釈系列を作り、それぞれの濃度の菌液1m
lと普通寒天培地15mlを用いて混釈法でプレートを
作った。その後37℃の培養器で48時間培養した後、
コロニー数を数え、接触前の菌数に対する減菌率を計算
で求め、抗菌性を評価した。 減菌率(%)=(接触前の菌数−接触後の菌数)/接触
前の菌数 ×100 減菌率の高いものほど抗菌性が強いといえるが、減菌率
が65%以上あれば抗菌性があるといえる。なお、試験
片(粘着シート)は、抗菌性の持続性を判断するため
に、製造後すぐのものと(初期値)、3ケ月放置したも
の(3カ月後)の2種類で行った。
【0047】〔総合評価〕上記の各評価を総合して、本
発明の抗菌性粘着シートとしての性能を評価した。 ◎:接着性能、抗菌性に非常に優れたものであった。 ○:接着性能、抗菌性に優れたものであった。 △:接着性能または抗菌性が若干劣るが、実用上問題な
いレベルであった。 ×:接着性能または抗菌性が劣り、実用性がない。
【0048】
【表1】
【0049】表1の結果から明らかなように、本発明の
抗菌性粘着シートは、高い抗菌効果を有し、しかも長期
間使用しても抗菌効果が消失しない優れた抗菌性粘着シ
ートである。特に,粘着剤層にフィトンチッド成分を含
有せしめたもの、フィトンチッド成分をマイクロカプセ
ルに内包したものは,極めて優れた抗菌性粘着シートで
あることが分かる。
【0050】
【発明の効果】本発明の抗菌性粘着シートは、食品、医
薬品等の包装物としてあるいは建築物内装用の壁紙とし
て使用した際、優れた抗菌性を示す粘着シートであっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 59/16 A01N 59/16 A C09J 7/04 JHV C09J 7/04 JHV

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面基材、粘着剤層、剥離シートが積層さ
    れてなる粘着シートにおいて、表面基材が、銀を担持さ
    せたリン酸ジルコニウム、カルボキシメチルセルロース
    銀塩、カルボキシメチルセルロース第4級アンモニウム
    塩、フィトンチッドから選択される少なくとも1種を含
    有するシートであることを特徴とする抗菌性粘着シー
    ト。
  2. 【請求項2】粘着剤層が、粘着剤にフィトンチッド成分
    を含有する請求項1記載の抗菌性粘着シート。
  3. 【請求項3】フィトンチッド成分をマイクロカプセルに
    内包した請求項1又は2記載の抗菌性粘着シート。
JP13956795A 1995-06-06 1995-06-06 抗菌性粘着シート Pending JPH08333549A (ja)

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