JPH09126184A - ファン用樹脂組成物及びファン - Google Patents

ファン用樹脂組成物及びファン

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JPH09126184A
JPH09126184A JP7306886A JP30688695A JPH09126184A JP H09126184 A JPH09126184 A JP H09126184A JP 7306886 A JP7306886 A JP 7306886A JP 30688695 A JP30688695 A JP 30688695A JP H09126184 A JPH09126184 A JP H09126184A
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JP
Japan
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fan
weight
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resin
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JP7306886A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Kurimoto
英幸 栗本
Masaaki Motai
政明 馬渡
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Air-Conditioning Room Units, And Self-Contained Units In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗菌性、防カビ性および剛性に優れ、冷暖房
兼用エアコンなどの送風ファンや各種の機器に使用し得
るファン用樹脂組成物およびファン用樹脂組成物を成形
してなるファンを提供する。 【構成】 下記(A)(B)成分からなるファン用樹脂
組成物およびファン。 (A)成分:樹脂成分(a)100重量部に対して充填
材(b)5〜100重量部を含有してなり、かつ室温
(23℃)における曲げモジュラスが60,000kg
/cm2 以上の樹脂組成物100重量部、(B)成分:
抗菌剤(A)成分100重量部に対し0.1〜10重量
部。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷暖房兼用エアコンな
どの送風ファンや各種の機器に使用されるファン用樹脂
組成物ならびにこれらの樹脂組成物を形成してなるファ
ンに関するものである。
【従来の技術】エアコン内に使用される送風ファンなど
のファンは従来は金属が使用されていたが、最近、原材
料費や加工コストの低減、デザインの自由度や軽量化な
どの要求から合成樹脂製のものが広く使用される傾向に
ある。これら樹脂製のファンでは、塵埃などが付着して
かびや細菌などが繁殖することが問題となっている。特
にかびが繁殖するとかびの胞子を食するダニが増え、ア
レルギー症状を引き起こすことが指摘されている。その
ため、このようなかびや細菌類の繁殖に対する対策が要
求されている。また、合成樹脂は金属材料に比べ一般的
に曲げモジュラスが低く、熱による変形が大きいという
問題があり、剛性不足、耐熱不足が指摘されており、対
策が要求されている。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の課題
を背景になされたもので、請求項に示したファン用樹脂
組成物およびこれらのファン用樹脂組成物を成形してな
るファンを提供することを目的とする。
【0002】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)(A)
樹脂成分(a)100重量部に対して充填材(b)10
〜100重量部を含有してなり、かつ室温(23℃)に
おける曲げモジュラスが60,000kg/cm2 以上
の樹脂組成物100重量部に(B)抗菌剤0.1〜10
重量部を含有してなるファン用樹脂組成物、(2)上記
(A)成分の(b)が繊維状充填材であるファン用樹脂
組成物、(3)上記樹脂組成物100重量部にさらに
(C)成分として帯電防止性能を有する化合物から選ば
れた少なくとも1種を0.1〜50重量部配合してなる
ファン用樹脂組成物、(4)上記(A)成分中の(a)
がスチレン系樹脂であるファン用樹脂組成物、(5)上
記ファン用樹脂組成物を成形してなるファン、(6)上
記ファン中に分散してなる繊維状充填材のアスペクト比
(重量平均繊維長/平均繊維径)が20以上であるファ
ン、を提供するものである。本発明の(A)成分中の樹
脂成分(a)としてはスチレン系樹脂、ポリエチレンや
ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナ
イロン12などのポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフ
タレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエス
テル樹脂、ポリカーボネート樹脂、変性ポリフェニレン
エーテル樹脂、PPS樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポ
リアリレート樹脂、ポリスルフォン樹脂などの熱可塑性
樹脂などを挙げることができる。本発明の(a)成分と
して好ましいスチレン系樹脂は、ゴム状重合体の存在下
または非存在下に、芳香族ビニル化合物または芳香族ビ
ニル化合物と共重合可能な他の単量体からなる単量体成
分を(グラフト)重合して得られる(グラフト)重合体
樹脂であっても、また上記の単量体成分を重合して得ら
れる熱可塑性樹脂と該グラフト重合体樹脂とをブレンド
して得られるブレンド系のグラフト共重合体樹脂であっ
てもよい。ここで本発明に使用されるゴム状重合体とし
ては、例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチル
ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソ
プレン共重合体、アクリルニトリル−ブタジエン共重合
体、エチレン−プロピレン−(ジエン)共重合体、エチ
レン−ブテン−1−(ジエン)共重合体、イソブチレン
−イソプレン共重合体、アクリルゴム、スチレン−ブタ
ジエル−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプ
レン−スチレンブロック共重合体、SEBSなどの水素
添加ジエン(ブロック、ランダムおよびホモ)重合体、
ポリウレタンゴム、シリコンゴムなどが挙げられる。芳
香族ビニル化合物としては、スチレン、t−ブチルスチ
レン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビ
ニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−
ジエチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチ
ル−p−アミノメチルスチレン、ビニルピリジン、ビニ
ルキシレン、モノクロルスチレン、ジクロロスチレン、
モノブロモスチレン、ジブロモスチレン、フルオロスチ
レン、エチルスチレン、ビニルナフタレンなどが挙げら
れ、特にスチレン、α−メチルスチレンが好ましい。こ
れらの芳香族ビニル化合物は1種単独あるいは2種以上
混合して用いられる。また、他の単量体としては、アク
リロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニ
ル化合物、メチルアクリレート、エチルアクリレート、
プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、アミノア
クリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシ
ルアクリレート、ドデルシアクリレート、オクタデシル
アクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリ
レートなどのアクリル酸エステル、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、
ブチルメタクリレート、アミノメタクリレート、ヘキシ
ルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレ
ート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリ
レート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレ
ートなどのメタクリル酸エステル、無水マレイン酸、無
水イタコン酸、無水シトラコン酸などの不飽和酸無水
物、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和酸、マレイ
ミド、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、
N−(p−メチルフェニル)マレイミド、N−フェニル
マレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのα、
β−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物、グリシジルメ
タクリレート、アリルグリシジルエーテルなどのエポキ
シ基含有不飽和化合物、アクリルアミド、メタクリルア
ミドなどの不飽和カルボン酸アミド、アクリルアミン、
メタクリル酸アミノメチル、メタクリル酸アミノエーテ
ル、メタクリル酸アミノプロピル、アミノスチレンなど
のアミノ基含有不飽和化合物、3−ヒドロキシ−1−プ
ロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−ヒド
ロキシ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−2−
ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペン、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、ヒドロキシスチレンなどの水酸基
含有不飽和化合物、ビニルオキサゾリンなどのオキサゾ
リン基含有不飽和化合物などが挙げられる。芳香族ビニ
ル化合物と共重合可能な上記単量体の中で特に好ましい
ものはシアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エス
テル、不飽和酸無水物、不飽和酸、α、β−不飽和カル
ボン酸のイミド化合物、エポキシ基含有不飽和化合物、
水酸基含有不飽和化合物から選ばれた1種または2種以
上の単量体である。特に好ましい芳香族ビニル化合物と
共重合可能な他の単量体の具体的なものとしては、アク
リロニトリル、メタクリル酸、メチルメタクリレート、
無水マレイン酸、N−フェニルマレイミド、グリシジル
メタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
などである。上記、α、β−不飽和ジカルボン酸のイミ
ド化合物共重合体において、前記芳香族ビニル化合物と
前記不飽和酸無水物との共重合体を後イミド化(完全ま
たは部分)したものも本発明の(A)成分の(a)に含
まれる。上記(A)成分の(a)は1種または2種以上
併用して使用することもできる。本発明の(A)成分中
の充填材(b)としては、ガラス繊維、炭素繊維、ワラ
ストナイト、ロックフィラー、炭酸カルシウム、タル
ク、マイカ、カオリン、硫酸、バリウム、黒鉛、木粉、
二硫化モリブテン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛ウィス
カー、チタン酸カリウムウィスカー、セラミックバルー
ンなどを挙げることができる。これらの充填材として好
ましくは繊維状充填剤であり、例えばガラス繊維、炭素
繊維が挙げられ、その形状としては6〜60μmの繊維
径と30μm以上の繊維長を有するものが特に好まし
い。(A)成分中の充填材(b)の使用量は、樹脂成分
(a)100重量部に対して5〜100重量部、好まし
くは10〜80重量部、さらに好ましくは10〜50重
量部であり、5重量部未満では曲げモジュラスが劣り、
100重量部を超えると成形加工性が劣る。また、
(A)成分の樹脂組成物の室温における曲げモジュラス
(試験法ASTM D790に準ずる)は60,000
kg/cm2 以上であり、好ましくは80,000kg
/cm2 以上である。曲げモジュラスが60,000k
g/cm2 未満ではファンとしての剛性に劣る。
【0003】(B)成分の抗菌剤としては、例えば有機
系もしくは無機系の金属化合物、多孔性構造を持った物
質(多孔性構造体)に金属化合物および/または金属錯
塩を担持させたもの、あるいは多孔性構造体に金属イオ
ンをイオン交換させたもの、さらには金属酸化物を含む
ホウ酸系ガラスなどが挙げられる。ここで使用される金
属は、銀、銅、亜鉛、マグネシウム、水銀、スズ、鉛、
ビスマス、カドミウム、クロム、コバルト、ニッケル、
鉄、マンガン、砒素、アンチモン、バリウムなどが挙げ
られ、好ましくは銀、銅、亜鉛、マグネシウムなど、さ
らに好ましくは銀、銅、亜鉛などである。(B)成分と
して特に好ましいものは0.01〜10重量%の酸化銀
を含有するホウ酸系ガラスである。ホウ酸系ガラスの具
体的な組成としては、好ましくは以下の組成物のもので
ある。 SiO2 25〜60重量% B2 3 18〜60重量% Al2 3 0〜20重量% R2 O 8〜30重量%(R;Li、Na、K) R′O 0〜20重量%(R′;Ca、Mg、Zr、Ba) (B)成分の平均粒子径は50μm以下が好ましく、さ
らに好ましくは30μm以下、特に好ましくは20μm
以下である。本発明の(B)成分の使用量は、(A)成
分100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましく
は0.2〜5重量部、さらに好ましくは0.5〜3重量
%であり、0.1重量部未満では抗菌、防カビ性が劣
り、10重量部を超えると耐衝撃性が劣る。
【0004】本発明の(C)成分としては、ポリエチレ
ングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレン
グリコール含有重合体、ポリエチレンオキサイド含有重
合体および帯電防止剤であり、これらは1種または2種
以上併用して使用することができる。ポリエチレングリ
コールとしては分子量500〜2万の範囲のもの、また
ポリエチレングリコールの分子末端を例えばイソシアネ
ート基、エポキシ基などで変性し反応させて、分子量を
10万程度まで大きくしたものも使用できる。ポリエチ
レンオキサイドとしては、分子量2万〜50万の範囲の
ものが好ましく使用される。ここで使用されるポリエチ
レンオキサイドで好ましいものは、平均分子量が5万〜
50万、さらに好ましくは10万〜40万のものであ
る。ポリエチレングリコール含有重合体としては、エ
チレンオキシドの繰り返し単位を有する不飽和化合物と
前記芳香族ビニル化合物、前記芳香族ビニル化合物と共
重合可能な他のビニル単量体との共重合体、ポリエチ
レングリコール含有ブロック共重合体、ポリエチレング
リコールをグラフト重合した重合体などがある。ポリエ
チレングリコール含有ブロック共重合体としては、公知
のポリアミドエラストマー、ポリアミドイミドエラスト
マー、ポリエステルエラストマーなどがあり、ポリエチ
レングリコールをグラフト重合した重合体としては、公
知のポリアミド重合体にポリエチレングリコールをグラ
フトしたものなどがある。(C)成分に使用されるポリ
エチレングリコールには、分子中にビスフェノールAを
含むものも使用される。
【0004】本発明で使用される帯電防止剤としては、
通常使用される帯電防止剤がすべて使用される。ここで
使用される帯電防止剤としては、アニオンタイプ、カチ
オンタイプ、非イオンタイプ、両性タイプなどがあり、
いずれも使用される。特に好ましいものはアニオンタイ
プ、非イオンタイプであり、その中でもスルフォン酸ソ
ーダ系、モノグリセライド系が好ましい。本発明の
(C)成分の使用量は、(A)+(B)の樹脂組成物1
00重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは
0.2〜30重量部、さらに好ましくは0.5〜20重
量部であり、0.1重量部未満では抗菌防カビ性が十分
でなく、50重量部を超えると耐熱性が劣る。本発明の
ファン用樹脂組成物は、射出成形、真空成形、異形成
形、発泡成形、インジェクションプレス、ガスアシスト
成形、プレス成形、ブロー成形などによってファン状成
形品に成形することができ、好ましくは射出成形、イン
ジェクションプレス、プレス成形である。また、上記成
形法によって得られたファン中に分散してなる繊維状充
填材のアスペクト比(重量平均繊維長/平均繊維径)が
20以上であり、好ましくは30以上である。アスペク
ト比が20未満ではファンとしての耐衝撃性が十分でな
い。また、本発明の組成分には公知のカップリング剤、
難燃剤、難燃助剤、酸化防止剤、耐候(光)剤、可塑
剤、着色剤(顔料、染料など)、滑剤、金属粉などの添
加物を配合することができる。本発明のファン用樹脂組
成物は、各種押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、
ロールなどを用い、各成分を混練りすることによって得
られる。好ましい製造方法は、押出機を用いる方法であ
る。また各成分を混練りするに際しては、各成分を一括
混練りしてもよく、多段添加方式で混練りしてもよい。
【0005】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例中、部は特に断らない限り重
量基準である。また、実施例中の各種評価は次のように
して測定した値である。抗菌性試験 1)試験菌株 Staphylococcus aureus IID 1677(MRSA) 2)菌数測定用培地 SCDLP 寒天培地[日本製薬(株)] 3)菌液の調製 普通寒天斜面培地[栄研化学(株)]で35℃16〜2
0時間培養した試験菌株の菌体を滅菌1/100濃度普
通ブイヨンに浮遊させ、1m1当たりの菌数が3×10
6 となるように調製した。 4)試験操作 検体(約35mm×15mm)に菌液0.2mlを接種
して、ポリエチレンフィルムを密着させた後、35℃で
保存し、保存24時間後にSCDLP培地[日本製薬
(株)]で生残菌を洗い出した。この洗い出し液の生菌
数を、菌数測定用培地を用いた寒天平板培養法(35
℃、2日間)により測定し、検体1枚当たりの生菌数に
換算した。カビ発育試験 1)試験菌株 Rhizopus oryzae IFO 31005 (くものすカビ) 2)胞子懸濁液の調製 ポテトデキストロース寒天斜面培地[栄研化学(株)]
で十分に形成させた試験菌株の胞子を、滅菌0.005
%スルホこはく酸ジオクチルナトリウム溶液に加えて懸
濁させた。この懸濁液から子実体・菌糸体を除去した
後、これを1m1当たりの胞子数が1,000,000
±200,000個となるように無機塩培地(下表)に
加えて胞子懸濁液とした。 無機塩培地の組成 リン酸水素二カリウム 0.7g リン酸二水素カリウム 0.7g 硫酸マグネシウム 7水和物 0.7g 硝酸アンモニウム 1.0g 塩化ナトリウム 0.005g 硫酸第一鉄 7水和物 0.002g 硫酸亜鉛 7水和物 0.002g 硫酸マンガン 7水和物 0.001g 精製水 1000ml PH 6.0〜6.5 3)試験操作 無機塩寒天平板培地(1.5%寒天含有無機塩培地を固
化させて平板としたもの)上に試験片を置き、胞子懸濁
液を噴霧して温度28〜30℃、相対湿度85%以上で
21日間培養した。試験片の表面に生じた菌糸の発育状
態を肉眼および実体顕微鏡下で観察した。なお、無機塩
寒天平板培地上に直径25.4mmの滅菌したろ紙片を
のせこれに胞子懸濁液を噴霧して温度28〜30℃、相
対湿度85%以上で14日間培養し、ろ紙片表面にカビ
の発育を確認した。 試験結果の表示方法 表示 表示内容 0 カビの発育が認められない 1 カビの発育がわずか(試験片表面の10%以下)に認められる 2 カビの発育が少し(試験片表面の10%〜30%)認められる 3 カビの発育が中程度(試験片表面の30%〜60%)に認められる 4 カビの発育が激しく(試験片表面の60%以上)認められる
【0006】曲げモジュラス ASTM D790に従い、曲げモジュラスを測定し
た。成形加工性 流動性;ASTM D1238に従い、240℃荷重1
0kgで測定した。耐衝撃性 アイゾット衝撃強度;ASTM D256に従い、1/
4インチ、23℃で測定した。耐熱性 熱変形温度;ASTM D648に従い、1/2イン
チ、264psiで測定した。アスペクト比 本発明の樹脂組成物を成形してなるファンを400℃の
炉で5時間焼く。または樹脂成分が可溶な溶媒で溶か
し、中に含まれている繊維状充填材を分離する。光学顕
微鏡を用いてこの繊維状充填材の繊維長と繊維径を80
0本以上測定し、下式に従ってアスペクト比を算出し
た。 アスペクト比(−)=重量平均繊維長(μm)/平均繊
維径(μm) 参考例 本発明の(A)成分中の(a)として下記の樹脂を用い
た。スチレン系樹脂(a)−1〜(a)−7 本発明のスチレン系樹脂に用いられるゴム状重合体を表
1に示す。
【0007】
【表1】
【0008】前記ゴム状重合体(イ)、(ロ)、
(ハ)、(ニ)存在下または非存在下に単量体成分を重
合した樹脂をそれぞれ得た。これらのスチレン系樹脂の
組成を表2に示した。
【0009】
【表2】
【0010】(a)−8:ポリアミド6として東レ
(株)製、アミランCM1017を用いた。 (a)−9:PBTとして鐘紡(株)製、PBT−12
4を用いた。 (a)−10:ポリカーボネートとして帝人化成(株)
製、パンライトL−1225を用いた。 本発明の(A)成分中の(b)として下記の充填材を用
いた。 (b)−1:繊維径13μm、カット長3mm、アミノ
シラン処理/アクリル集束のチョップドガラス繊維を用
いた。 (b)−2:沈降試験方法によって測定した平均粒子径
(D50)が1.9μmのタルク(富士タルク工業(株)
製、LMS−100)を用いた。 (b)−3:繊維径7μm、カット長6mmのチョップ
ド炭素繊維(東邦レーヨン(株)製、“ベスファイト”
チョップドファイバーHTA−C6−S)を用いた。 本発明の(B)成分として下記の無機系抗菌剤を用い
た。 (B)−1:下記組成のホウ酸系ガラスを用いた。 SiO2 34% B2 3 50% Na2 O 15% Ag2 O 1% (B)−2:東亜合成化学工業(株)製、ノバロンAG
Z330を用いた。 (B)−3:シナネンセラミックス社製、ゼオミックX
AW10Dを用いた。本発明の(C)成分として下記の
ものを用いた。 (C)−1:ポリアミド6オリゴマーの分子末端のアジ
ピン酸変性物とポリエチレングリコール(分子量約15
00)との重量比1:1のマルチブロック共重合体を用
いた。 (C)−2:ポリアミド6オリゴマーの分子末端のテレ
フタル酸変性物とビスフェノールA共重合体ポリエチレ
ングリコール(分子量約1500)との重量比1:1の
マルチブロック共重合体を用いた。 (C)−3:平均分子量20万のポリエチレンオキサイ
ドを用いた。 (C)−4:下記構造を有する帯電防止剤を用いた。
【0011】
【化学式】
【0012】実施例1〜21、比較例1〜6 ファン用樹脂組成物の調製は、上記成分を水分0.1%
以下まで乾燥し、表3の配合処方を混合し、ベント付き
二軸押出機を用いて溶融混練りし、ペレット化すること
により行なった。また本発明の(A)成分中の充填材
(b)は押出機途中から添加した。得られたペレットを
水分量0.1%以下まで乾燥し、射出成形により抗菌
性、防カビ性、耐衝撃性および耐熱性測定用試験片を成
形し、上記評価方法で評価した。曲げモジュラスは
(A)成分のみで測定した。またファンは上記ファン用
樹脂組成物を650tonの射出成形機で家庭用エアコ
ン室内機内のクロスフローファンを成形し、この成形品
の一部を切り出してアスペクト比を評価した。評価結果
を表3に示した。
【0013】
【表3】
【0014】比較例1は本発明の(A)成分中の(b)
の使用量が発明の範囲外で少ない例であり、曲げモジュ
ラスが劣る。比較例2は本発明の(A)成分中の(b)
の使用量が発明の範囲外で多い例であり、成形加工性が
劣る。比較例3は本発明の(B)成分の使用量が発明の
範囲外で少ない例であり、抗菌性および防カビ性が劣
る。比較例4は本発明の(B)成分の使用量が発明の範
囲外で多い例であり、耐衝撃性が劣る。比較例5は本発
明のファン用樹脂組成物の加工条件が悪いため曲げモジ
ュラスが発明の範囲外で低い例である。比較例6は本発
明の(B)成分を未使用の例であり、抗菌性および防カ
ビ性が劣る。
【0015】
【発明の効果】本発明のファン用樹脂組成物は、抗菌
性、防カビ性および剛性に優れ、冷暖房兼用エアコンな
どの送風ファンや各種の機器に使用されるファン用途に
有用である。
【化1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)(B)成分からなるファン用
    樹脂組成物 (A)成分:樹脂成分(a)100重量部に対して充填
    材(b)5〜100重量部を含有してなり、かつ室温
    (23℃)における曲げモジュラスが60,000kg
    /cm2 以上の樹脂組成物100重量部、(B)成分:
    抗菌剤(A)成分100重量部に対し0.1〜10重量
    部、
  2. 【請求項2】 請求項1記載の樹脂組成物(A)100
    重量部にさらに(C)成分として帯電防止性能を有する
    化合物から選ばれた少なくとも1種を0.1〜50重量
    部配合してなる請求項1記載のファン用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1、2記載の樹脂組成物を形成し
    てなるファン。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000240591A (ja) * 1999-02-17 2000-09-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 送風機用羽根車
JP2001041196A (ja) * 1999-07-26 2001-02-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 送風機用羽根車
US6487868B2 (en) * 2000-03-06 2002-12-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Air conditioner and method for controlling air conditioner
JP2005126520A (ja) * 2003-10-22 2005-05-19 Ueno Seiyaku Oyo Kenkyusho:Kk 液晶ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる成形品
CN110939982A (zh) * 2018-09-25 2020-03-31 日立江森自控空调有限公司 空调机的室内机

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