JPH09124459A - 肛門周辺清拭用組成物 - Google Patents

肛門周辺清拭用組成物

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JPH09124459A
JPH09124459A JP28094795A JP28094795A JPH09124459A JP H09124459 A JPH09124459 A JP H09124459A JP 28094795 A JP28094795 A JP 28094795A JP 28094795 A JP28094795 A JP 28094795A JP H09124459 A JPH09124459 A JP H09124459A
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JP
Japan
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composition
anus
cleaning
aqueous component
component
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JP28094795A
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English (en)
Inventor
Takao Kasai
孝夫 笠井
Taeko Kanai
妙子 金井
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存中に雑菌が繁殖することがなく、肛門及
びその周囲を清拭した場合に、肛門及びその周辺を衛生
的に保つことができ、且つ肌あれやアレルギーを起こす
ことのない肛門周辺清拭用組成物を提供すること。 【解決手段】 抗菌剤及びpHを4.0〜6.0に調節
する量のpH緩衝液を含有する水性成分と、油性成分
と、界面活性剤とからなる肛門周辺清拭用組成物であっ
て、該水性成分の10倍希釈液30mlのpHを1.0
上げるのに必要な1/100規定水酸化ナトリウム水溶
液の量が2〜10mlであることを特徴とする肛門清拭
用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肛門周辺清拭用組
成物に関するもので、該肛門周辺清拭用組成物はpHが
弱酸性に保たれており、雑菌の繁殖が抑制され、且つ皮
膚への刺激の少ないもので、肛門周辺清拭用としての他
に、外陰部清拭用としても用いられる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】人体の
中で薬剤の塗布による治療や、日常のケアが困難な部位
としては、口腔、膣、鼻腔等の粘膜部や肛門等を挙げる
ことができる。これらのうち肛門は、手が届き難いばか
りでなく、視覚にも入らないため、更に精神的な観点か
らも毎日のケアを行なうことは困難である。このため、
比較的不衛生になり易く、痔に代表される疾患に対する
罹患率はかなり高くなっている。従って、肛門及びその
周辺を清拭し、肛門及びその周辺を衛生的に保つ必要が
ある。
【0003】また、乳幼児や老人等は***行為を自分自
身でできないので、おむつを常用することが多いが、お
むつに接触している皮膚はおむつ内の***物の影響で、
しばしば皮膚炎(おむつかぶれ)を起こす。従って、こ
のような皮膚炎(おむつかぶれ)の発生を抑制するとい
う観点からも、皮膚、特に肛門の周辺を清拭し、且つ衛
生的に保つ必要がある。
【0004】肛門及びその周辺の清拭は、トイレットペ
ーパーやティッシュペーパー等を用いて肛門及びその周
辺に付着した大便等の異物を拭き取ることにより行うの
が一般的であるが、このような拭き取り操作のみでは充
分に大便等の異物を除去することができない。
【0005】従来、肛門及びその周辺の清拭としては、
特開昭61−85311号公報、特開平2−15292
0号公報及び特開平4−99717号公報に記載され
た、殺菌剤を含有する清拭剤等による清拭が行われてい
る。また、上記公報に記載された清拭剤を布状材料等に
含浸させ、肛門清拭材として用いることもできる。
【0006】また、特開昭64−38018号公報に
は、有機酸の緩衝液を含有させることによりpHを4.
0〜6.0に調節した乳液状皮膚清拭剤が、特開平3−
264520号公報には、緩衝液を含有させることによ
りpHを3〜6に調整した皮膚清浄・清拭剤組成物が記
載されている。
【0007】しかしながら、上記特開昭61−8531
1号公報、特開平2−152920号公報及び特開平4
−99717号公報に記載された清拭剤を用いて肛門及
びその周辺を清拭した場合、該清拭剤に含有されている
抗菌剤の刺激により、肛門及びその周辺に皮膚炎やアレ
ルギーを起こしたり、肌が荒れたりする等の問題があ
る。又、特開昭64−38018号公報及び特開平3−
264520号公報においてはpH緩衝能が規定されて
おらず、単に緩衝液を共存させたのみでは皮膚炎やアレ
ルギーを防止することができず、また、これらには殺菌
剤が含まれていないため、殺菌効果に劣るものである。
更に、上記公報に記載された清拭剤はW/Oエマルジョ
ン形態をとらないため、トイレットペーパーに塗布して
使用する場合、トイレットペーパーの強度を維持するこ
とができず、トイレットペーパーが破れる等の不具合を
生じる。
【0008】かかる問題を解消するため、清拭剤中の抗
菌剤の含有量を減らすことも考えられるが、清拭剤中の
抗菌剤の含有量を減少させると、清拭剤及び該清拭剤を
含浸させた清拭剤の保存中に清拭剤又は清拭材中に雑菌
が繁殖してくるおそれがある。
【0009】従って、本発明の目的は、抗菌剤の含有量
を減少させた場合でも、保存中に雑菌が繁殖することが
なく、肛門及びその周辺を清拭した場合に、肛門及びそ
の周辺を衛生的に保つことができ、且つ肌あれやアレル
ギーを起こすことのない肛門周辺清拭用組成物を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、抗菌剤を含有し、pH及びpH緩衝能が特定
の範囲に調節されている水性成分と、油性成分と、界面
活性剤とからなる肛門周辺清拭用組成物が上記目的を達
成し得ることを知見した。
【0011】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、抗菌剤及びpHを4.0〜6.0に調節する量の
pH緩衝液を含有する水性成分と、油性成分と、界面活
性剤とからなる肛門周辺清拭用組成物であって、該水性
成分の10倍希釈液30mlのpHを1.0上げるのに
必要な1/100規定水酸化ナトリウム水溶液の量(以
下、本明細書において「pH緩衝能」という場合には、
「水性成分の10倍希釈液30mlのpHを1.0上げ
るのに必要な1/100規定水酸化ナトリウム水溶液の
量」を意味する)が2〜10mlであることを特徴とす
る肛門清拭用組成物を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の肛門周辺清拭用組
成物について詳述する。本発明の肛門周辺清拭用組成物
は、抗菌剤及びpHを4.0〜6.0に調節する量のp
H緩衝液を含有する水性成分と、油性成分と、界面活性
剤とからなる。
【0013】本発明において用いられる水性成分は、抗
菌剤、及びpHを4.0〜6.0に調節する量のpH緩
衝液を含有し、且つpH緩衝能が2〜10mlであり、
上記抗菌剤及び上記pH緩衝液以外は水が主成分であ
る。
【0014】本発明において上記水性成分に含有される
抗菌剤としては、皮膚の抗菌用に用いられるものであれ
ば特に制限はなく、例えば、塩化ベンゼトニウム、塩化
ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、塩酸クロ
ルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、トリクロ
カルバン、トリクロサン、ハロカルバン及びパラオキシ
安息香酸エステル等が挙げられる。これらの抗菌剤は単
独で用いても、又は2種以上を混合して用いてもよい。
【0015】上記抗菌剤の水性成分中の含有量は、水性
成分の全量に対して、好ましくは0.001〜0.4重
量%であり、更に好ましくは0.05〜0.2重量%で
ある。抗菌剤の配合量が0.4重量%を超えると、皮膚
への刺激が強く肌あれやアレルギーの原因となる。ま
た、0.001重量%未満であると一般生細菌、カビが
繁殖するおそれがあり、十分な抗菌効果を得ることがで
きない。
【0016】本発明において用いられる水性成分に含有
されるpH緩衝液としては、上記水性成分のpHを特定
の範囲に調節することができるものであれば、特に制限
はなく、例えば、コハク酸、クエン酸、乳酸、酢酸若し
くはリン酸又はそれらの塩を含む緩衝液が挙げられる。
上記pH緩衝液としては、上記酸とその塩との混合物で
あってもよいし、また、上記酸とリン酸二ナトリウム等
の無機塩との混合物であってもよいが、上記水性成分の
pHを特定の範囲に調節することができるものであれ
ば、これらに制限されない。上記pH緩衝液としては、
皮膚低刺激性の観点からコハク酸、クエン酸、乳酸若し
くは酢酸又はそれらの塩を含有する緩衝液を用いるのが
好ましい。
【0017】上記pH緩衝液の配合量は、上記水性成分
のpHを4.0〜6.0に調節する量であり、好ましく
はpHを4.3〜5.5に調節する量である。本発明に
おいては、上記pH緩衝液として、予め製造しておいた
液体状のpH緩衝液を、pHが上記範囲になるように水
性成分に添加することができるが、上記pH緩衝液を組
成する化合物を、水性成分に直接混合させてもよい。
【0018】上記水性成分は、上記pH緩衝液を含有さ
せることにより、pHが4.0〜6.0、好ましくは
4.3〜5.5に調節されており、且つpH緩衝能が2
〜10ml、好ましくは5〜8mlに調節されている。
水性成分のpH及びpH緩衝能が上記範囲内であること
により、肛門周辺清拭用組成物の保存中に該肛門周辺清
拭用組成物中に雑菌が繁殖することもなく、また、該肛
門周辺清拭用組成物を用いて肛門の周辺を清拭した場合
に肌あれを起こすこともない。pHが4.0未満で且つ
pH緩衝能が10mlを超えると皮膚刺激性の問題が生
じ、pHが6.0を超え且つpH緩衝能が2ml未満で
あると皮膚の抵抗性が十分発揮されず、肌あれ、アレル
ギー等の障害が起こりやすくなる。
【0019】本発明において用いられる水性成分は、上
記抗菌剤及び上記pH緩衝液を水に混合溶解させたもの
である。上記水としては、特に制限はなく、精製水、蒸
留水及び水道水等を用いることができる。
【0020】また、本発明において用いられる水性成分
には必要に応じて、プロピレングリコール、1,3−ブ
チレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール等の保湿剤、メチルパラベ
ン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベ
ン、パラオキシ安息香酸エステル、エタノール、8アセ
チル化ショ糖変性アルコール等の保存料、グアイアズレ
ン等の消炎剤等の添加剤を添加することができる。これ
ら添加剤は、水性成分の全量に対して、好ましくは0〜
10重量%、更に好ましくは1.0〜5.0重量%添加
することができる。
【0021】而して、本発明の肛門周辺清拭用組成物
は、上記水性成分と、油性成分と、界面活性剤とからな
るものである。
【0022】本発明において用いられる油性成分として
は、例えば、オリーブ油、アーモンド油、ホホバ油、落
花生油、ひまし油、やし油、パーム油、サフラワー油、
ひまわり油、綿実油、硬化やし油、硬化パーム油、アボ
ガド、杏仁油、グレープシード油、マカデミアナッツ油
等の植物油、ラノリン、タートル油、ミツロウ、スクワ
レン、スクワラン、プリスタン等の動物油、流動パラフ
ィン、流動イソパラフィン、グリセリントリ−2−エチ
ルヘキサノエート等の脂肪酸トリグリセライド、高級ア
ルコール、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリ
シロキサン、ジメチルポリシロキサンポリエチレングリ
コース共重合体、ジメチルポリシロキサンポリプロピレ
ングリコール共重合体、環状ジメチルシロキサン、ジメ
チルトリメチルポリシロキサン、アミノシリコン等のシ
リコーンオイル、ミリスチン酸イソプロピル、イソノナ
ン酸イソノニル、ミリスチン酸オクタドデシル等の飽和
又は不飽和アルコールの脂肪酸エステル等の合成油が挙
げられる。上記油性成分の中でも、安定性、皮膚刺激
性、触感等の観点からホホバ油、スクワラン、流動パラ
フィン、シリコーンオイル、グリセリントリ−2−エチ
ルヘキサノエート、ミリスチン酸オクタドデシル、イソ
ノナン酸イソノニルが好ましい。これら油性成分は単独
で用いても、又は2種以上を混合して用いてもよい。
【0023】本発明の肛門周辺清拭用組成物における上
記水性成分と上記油性成分との配合割合(上記水性成分
の重量部/上記油性成分の重量部)は好ましくは1/9
9〜60/40であり、更に好ましくは5/95〜40
/60である。上記水性成分と上記油性成分との配合割
合(上記水性成分の重量部/上記油性成分の重量部)が
60/40を超えると乳化後の安定性が悪くなったり、
粘度が上昇し、噴霧器からの出が悪くなり、べたつき感
が生じ、触感が悪くなる。1/99未満であると残油感
が多く、べたつき感が生じるばかりでなく緩衝作用が十
分働かず皮膚刺激性が生じる。
【0024】本発明の肛門周辺清拭用組成物は、後述す
るように、好ましくはトイレットペーパーやティッシュ
ペーパー等に塗布して用いられるので、トイレットペー
パー等に塗布した場合に、トイレットペーパー等が破れ
ることを防止するために、W/O型エマルジョン形態を
とるものであることが好ましい。更にトイレットペーパ
ーへの浸透を抑え、破れを防ぐために、噴霧して使用す
る際、泡状になるものが好ましい。噴霧した際に泡状と
するには、噴霧器の噴出口付近にメッシュを入れること
により行うことができる。
【0025】肛門周辺清拭用組成物をW/O型エマルジ
ョン形態とする方法には、特に制限はなく、従来公知の
方法により行うことができる。例えば、上記油性成分に
界面活性剤を添加し、この界面活性剤を含有する油性成
分に少量づつ水性成分を添加しながらホモミキサー等の
適当な装置を用いて攪拌混合することにより行うことが
できる。上記界面活性剤の種類や添加量については、特
に限定されるものではないが、皮膚刺激性やエマルジョ
ン系の安定性を考慮すると、HLB値が1.0〜10.
0の非イオン性の界面活性剤が望ましい。上記非イオン
性の界面活性剤としては、例えば、多価アルコールの脂
肪酸エステル、脂肪酸のソルビタンエステル及びそのE
O付加物、アルキルグルコシド及びその誘導体、高級ア
ルコールのEO付加物、ジメチルシロキサン及びメチル
(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体等があげら
れる。
【0026】また、本発明の肛門周辺清拭用組成物は、
20℃における動粘度が1〜200cpであることが好
ましく、10〜100cpであることが更に好ましい。
粘度が200cpを超えると、後述する噴霧器により本
発明の肛門周辺清拭用組成物を噴霧したときに噴霧した
肛門周辺清拭用組成物が十分飛散せず、肛門周辺を清拭
したときにべたつき感がある。1cp未満であると粘度
が低すぎるため拭きとり時の滑かさが発現できず、使用
感がないことから満足感が得られない。また、飛散が多
すぎて、ペーパーに薬剤が十分載らず清拭効果が得られ
ないばかりか、床に飛散した組成物により床がすべった
り、むせたりするといった障害がでる。
【0027】また、本発明の肛門周辺清拭用組成物は、
トイレットペーパーやティッシュペーパー等に塗布して
肛門及びその周辺の清拭用として用いることができ、ま
た、本発明の肛門周辺清拭用組成物を肛門及びその周辺
に塗布した後、トイレットペーパーやティッシュペーパ
ー等で拭き取ってもよい。また、本発明の肛門周辺清拭
用組成物は、外陰部の清拭用としても用いることができ
る。本発明の肛門周辺清拭用組成物をトイレットペーパ
ー等に塗布する場合、又は肛門及びその周辺に塗布する
場合は、噴霧器に充填し、噴霧して使用される。この場
合、従来公知の噴霧器に充填して使用することができる
が、特に、エアゾール容器に充填したエアゾール製剤と
して用いるか蓄圧式ポンプボトルによるスプレーとして
用いることが好ましい。
【0028】本発明の肛門周辺清拭用組成物には、抗菌
剤が含有されているので、肛門及びその周辺を清拭する
場合に、肛門及びその周辺を衛生的に保つことができ
る。また、抗菌剤の含有量を従来の肛門周辺清拭用組成
物に比して少なくすることができるので、肌に対する刺
激が少なく、肌あれやアレルギーを起こすこともない。
更に、本発明の肛門周辺清拭用組成物は、pHが弱酸性
に調節されているので、肛門及びその周辺を清拭した場
合に、肛門及びその周辺の雑菌の繁殖が抑制され、清拭
された皮膚に雑菌に対する抵抗性を付与することができ
る。
【0029】また、本発明の肛門周辺清拭用組成物は、
シート状材料に含浸させて肛門周辺清拭材として用いる
こともできる。
【0030】上記周辺肛門清拭材に用いられるシート状
材料としては、織布、不織布、湿式のパルプシート及び
乾式のパルプシートの何れをも用いることができる。上
記織布としては、例えば、綿ガーゼ等が挙げられる。
【0031】上記不織布としては、柔軟性を有し、且つ
布様触感を示すものが用いられ、通常当業界で用いられ
ている不織布をすべて用いることができる。上記不織布
としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リエチレンテレフタレート及びポリアミド等熱可塑性樹
脂の単独樹脂から成形されるフィラメントが挙げられ、
芯/鞘構造、半月抱合せ構造等複合フィラメントを用い
てもよい。上記樹脂は、単独で用いても2種以上を混合
して用いてもよく、又は、複数のシートを重ね合わせて
も用いてもよい。上記不織布の製法としては通常の溶融
紡糸によるフィラメントを必要に応じて延伸、クリンピ
ング処理され、切断した短繊維を熱、接着剤等で点接着
または水流、針等で交絡させる方法、即ち、湿式法、乾
式法、スパーンレース、スパンボンド法等が挙げられ
る。更に、メルトブローン成形法により直接成形される
不織布等いずれも用いられる。不織布は柔軟性、風合
い、生産性から坪量は5〜200g/m2 のものがよ
く、その厚さは、50μm〜5mmのものが好ましい。
更に好ましい坪量は8〜50g/m2 、厚さは100μ
m〜2mmである。
【0032】上記乾式パルプシートとしては、例えば、
粉砕したパルプをカルボキシメチルセルロースやポリビ
ニルアルコール等のバインダーを用いて接着させた、あ
るいはニードルパンチやプレスによって物理的に交絡さ
せたシートが挙げられる。上記湿式のパルプシートとし
ては、例えば、水の中に分散させたパルプ繊維をメッシ
ュ上で水抜きし、シート化し、ロールドライヤー等を用
いて乾燥させた、いわゆる抄紙過程を経て得られたシー
トが挙げられる。上記湿式のパルプシートを製造するた
めの素材としては、綿、羊毛、ジュート、木材パルプ及
びコットンパルプ等の天然繊維や、ビスコースレーヨン
及びアセテート等の半合成繊維、又は熱可塑性繊維を親
水化処理したもの等が挙げられる。これら繊維は、単独
で用いても2種以上を混合して用いてもよい。これらの
中でも、木材パルプ、コットンパルプ及びビスコースレ
ーヨン等により製造された乾式パルプシートが好ましく
用いられる。上記繊維の繊維長には特に制限されない
が、通常0.1〜10mmである。上記シート状材料と
しては、柔軟性を有し、且つ布様触感を示すものであれ
ば、上記のものに制限されない。
【0033】上記肛門周辺清拭材における本発明の肛門
周辺清拭用組成物の布状材料への含浸量は、布状材料1
00重量部に対し、好ましくは10〜200重量部であ
り、更に好ましくは30〜100重量部である。肛門清
拭用組成物の含浸量が200重量部を超えると拭きとり
性が悪化し、薬剤の残り感が生じる。また、10重量部
未満であるとぬれ感の不足による使用時の不満が生じ
る。
【0034】上記肛門周辺清拭剤は、本発明の肛門周辺
清拭用組成物が含浸されているので、保存中に雑菌が繁
殖するのを抑制することができる。また、上記肛門周辺
清拭材を用いて肛門及びその周辺を清拭した場合、本発
明の肛門周辺清拭用組成物に含まれている抗菌剤により
肛門及びその周辺を衛生的に保つことができ、また、抗
菌剤の含有量が少なく、肌に対する刺激が少ないので、
肌あれやアレルギーを起こすこともない。更に、本発明
の肛門周辺清拭用組成物は、pHが弱酸性に維持されて
いるので、肛門及びその周辺の雑菌の繁殖が抑制され
る。また、上記肛門周辺清拭材は、肛門及びその周辺の
清拭用のみならず、外陰部の清拭用としても用いること
ができる。
【0035】
【実施例】本発明を以下の実施例を用いて更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。なお、本実施例においては、特に示さない限
り、部は重量部を表す。
【0036】〔実施例1〕下記の配合物を混合して水性
成分を得た。 塩化ベンゼトニウム 0.030部 プロピレングリコール 3.000部 1,3−ブチレングリコール 2.000部 エチルパラベン 0.090部 プロピルパラベン 0.015部 コハク酸 0.300部 リン酸二ナトリウム 0.280部 精製水 94.285部 なお、上記配合による水性成分のpHは4.54であっ
た。また、この水性成分の10倍希釈液30mlに1/
100規定水酸化ナトリウム水溶液を6.92ml添加
したところ、そのpHは5.54となった。
【0037】次いで、ジメチルポリシロキサン(20℃
における動粘度:2cp)90部に界面活性剤〔東レ・
ダウコーニングシリコーン(株)製、SH3772C
HLB値:6〕10部を加え、40℃に加熱し、均一溶
解し、ホモミキサーを用いて攪拌しながら、上記水性成
分30部を少量づつ添加し、W/O型エマルジョン形態
の肛門周辺清拭用組成物とした。
【0038】上記肛門清拭用組成物について、下記〔肛
門周辺清拭用組成物の評価基準〕に従って、評価を行っ
た。その結果を〔表1〕に示す。
【0039】〔肛門周辺清拭用組成物の評価基準〕 (1)拭きとり性;下記組成からなる配合物を混合し
て、モデル汚れ組成物を作製すると共に、下記の方法
(〔図1〕参照)により評価を行った。 油性染料〔和光純薬(株)製、スダンIII 〕 1部 オレイン酸 1部 ワセリン 9部 ポリエチレングリコール1500 89部 上記モデル汚れ組成物を、〔図1〕(a)に示す如く、
アクリル板1上に0.1g載せた。また、〔図1〕
(b)に示す如く、アクリル板2にトイレットペーパー
を巻いたものを用意し、このトイレットペーパーに、肛
門周辺清拭用組成物を噴霧した。次いで、〔図1〕
(a)に示す如く、このアクリル板2を、肛門周辺清拭
用組成物を噴霧した面を下にして、上記モデル汚れ組成
物を載せたアクリル板1上に載せ、このアクリル板2の
上に300gの重さのおもりを載せた。次いで、アクリ
ル板2を500mm/minの速度で移動させ、上記モ
デル汚れ組成物を拭き取った。この拭き取り操作を3回
繰り返した後、残った汚れをエタノール15mlで洗浄
し、この洗浄液の500nmにおける吸光度を測定し、
この測定値と、予め作製しておいた検量線から残り量を
定量した。90%以上拭きとれたものを○、90%以上
拭きとれなかったものを×とした。
【0040】(2)触感;トイレットペーパーに、肛門
周辺清拭用組成物をスプレーし、パネラー30名の腕を
清拭し、下記評価基準に従って、評価を行なった。 ◎・・非常に良い ○・・良い △・・普通 ×・・悪い (3)皮膚刺激性;毛を剃った健康なモルモットの皮膚
に、肛門周辺清拭用組成物を、日に一度、5日間塗布
し、皮膚の状態を5日間観察した。皮膚刺激のなかった
ものを○、あったものを×とした。 (4)噴霧状態;パネラー30名に、肛門周辺清拭用組
成物を噴霧してもらい、初期プライミング数、押し圧、
噴霧状態等の観点から、下記評価基準に従って、評価を
行なった。 ◎・・非常に良い ○・・良い △・・普通 ×・・悪い (5)動粘度;B型粘度計を用い、20℃の条件下に粘
度を測定した。
【0041】〔実施例2〕油性成分として、流動パラフ
ィン(20℃における動粘度:15cp)を、界面活性
剤として、エマルゲン404〔花王(株)製、ポリオキ
シエチレンオレイルエーテル HLB値:8.8〕を用
いた以外は、実施例1と同様に操作を行い、肛門周辺清
拭用組成物を得た。得られた肛門周辺清拭用組成物の評
価を実施例1と同様に行なった。その結果を〔表1〕に
示す。
【0042】〔実施例3〕グリセリン−2−エチルヘキ
サノエート90部とスクワラン10部との混合物に、界
面活性剤として、レオドールSPP−10〔花王(株)
製、パルミチン酸のメルビタンエステル HLB値:
6.7〕10部を加え、40℃に加熱し、均一溶解し、
ホモミキサーを用いて攪拌しながら、上記水性成分30
部を少量づつ添加し、W/O型エマルジョン形態の肛門
周辺清拭用組成物とした。得られた肛門周辺清拭用組成
物の評価を実施例1と同様に行なった。その結果を〔表
1〕に示す。
【0043】〔比較例1〕実施例1における水性成分中
のコハク酸及びリン酸二ナトリウムの配合量を代えた以
外は、実施例1と同様にして、水性成分を得た。次い
で、実施例1と同様に操作を行い、肛門周辺清拭用組成
物を得た。得られた肛門周辺清拭用組成物の評価を実施
例1と同様に行なった。その結果を〔表1〕に示す。な
お、上記水性成分の10倍希釈液30mlに1/100
規定水酸化ナトリウム水溶液を2.0ml添加したとこ
ろ、pHは1.0を超えて上昇した。
【0044】〔比較例2〕流動パラフィンの配合量を2
7部、エマルゲン404の配合量を3部、水性成分の配
合量を70部とした以外は、実施例2と同様に操作を行
い、肛門周辺清拭用組成物を得た。得られた肛門周辺清
拭用組成物の評価を実施例1と同様に行なった。その結
果を〔表1〕に示す。
【0045】〔比較例3〕実施例1の水性成分90部に
対し、レオドールTWL−120〔花王(株)製、ポリ
オキシエチレンラウリン酸のソルビタンエステル HL
B値:16.7〕10部を溶解し、ホモジナイザーで攪
拌しながら流動パラフィン30部を添加し、O/Wエマ
ルジョン形態をとる肛門周辺清拭用組成物を得た。得ら
れた肛門周辺清拭用組成物の評価を実施例1と同様に行
なった。その結果を〔表1〕に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明の肛門周辺清拭用組成物は、保存
中に雑菌が繁殖することがなく、肛門及びその周辺を清
拭した場合に、肛門及びその周辺を衛生的に保つことが
でき、肌あれやアレルギーを起こすことのないものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の肛門周辺清拭用組成物の拭きとり性の
評価方法の概略図を示す図である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗菌剤及びpHを4.0〜6.0に調節
    する量のpH緩衝液を含有する水性成分と、油性成分
    と、界面活性剤とからなる肛門周辺清拭用組成物であっ
    て、 該水性成分の10倍希釈液30mlのpHを1.0上げ
    るのに必要な1/100規定水酸化ナトリウム水溶液の
    量が2〜10mlであることを特徴とする肛門清拭用組
    成物。
  2. 【請求項2】 上記肛門周辺清拭用組成物における上記
    水性成分と上記油性成分との配合割合(上記水性成分の
    重量部/上記油性成分の重量部)が1/99〜60/4
    0である請求項1記載の肛門周辺清拭用組成物。
  3. 【請求項3】 上記pH緩衝液が、コハク酸、クエン
    酸、乳酸若しくは酢酸又はそれらの塩を含有する緩衝液
    である請求項1又は2記載の肛門周辺清拭用組成物。
  4. 【請求項4】 上記水性成分中の抗菌剤の含有量が0.
    001〜0.4重量%である請求項1〜3の何れかに記
    載の肛門周辺清拭用組成物。
  5. 【請求項5】 W/O型エマルジョン形態をとる請求項
    1〜4の何れかに記載の肛門周辺清拭用組成物。
  6. 【請求項6】 20℃における動粘度が1〜200cp
    である請求項1〜5の何れかに記載の肛門周辺清拭用組
    成物。
  7. 【請求項7】 噴霧器に充填し、噴霧して使用される請
    求項1〜6の何れかに記載の肛門周辺清拭用組成物。
  8. 【請求項8】 噴霧器に充填し、噴霧して使用する際、
    泡状になる請求項1〜7の何れかに記載の肛門周辺清拭
    用組成物。
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