JPH09123425A - 多色刷輪転機の幅見当修正装置 - Google Patents

多色刷輪転機の幅見当修正装置

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JPH09123425A
JPH09123425A JP7281393A JP28139395A JPH09123425A JP H09123425 A JPH09123425 A JP H09123425A JP 7281393 A JP7281393 A JP 7281393A JP 28139395 A JP28139395 A JP 28139395A JP H09123425 A JPH09123425 A JP H09123425A
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昭和 瀬尾
Yukio Hamaoka
幸男 浜岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多色刷輪転機の印刷ユニット間を走行する紙
面に、紙幅方向に複数の凸部を有する段付きローラを当
接するよう配置し、走行紙面に対する上記段付きローラ
の押し込み量を調整する調整機構を備えた多色刷輪転機
の幅見当修正装置において、印刷状態の変化に即応した
適切な幅見当の修正が、迅速かつ自動的にできるように
する。 【解決手段】 走行紙の幅方向の伸び量を検出する紙伸
び検出装置と、同検出装置からの情報に基づいて走行紙
に付与する張力の設定値を修正する設定張力制御装置
と、この修正した設定値になるよう走行紙の張力を制御
する張力制御装置とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多色刷輪転機の
印刷ユニット間で発生する走行紙の幅方向の伸びに起因
する見当ずれを修正する幅見当修正装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】平版オフセット印刷方式によって紙の表
裏を同時に印刷する多色刷輪転機には、同床面に1列に
並べた複数台の印刷ユニットの上下に配設した相接する
表裏ブランケット胴間に、巻き取り紙を水平方向に通し
て印刷する形式のものと、タワー状に積み重ねた複数台
の印刷ユニットの左右に配設した相接する表裏ブランケ
ット胴間に、巻き取り紙を垂直方向に通して印刷する形
式のものがある。
【0003】従来より、この種の輪転機では、走行紙が
各印刷ユニットの表裏ブランケット胴間を通過するごと
に、紙の表裏を同時に1色ずつ順次刷り合わせて多色刷
りを行うので、走行紙は印刷ユニットを通過する度に湿
し水を吸収し、特に紙幅方向に大きく伸びる。このた
め、走行紙は、後方の印刷ユニットに進むにつれて次第
に扇形状に伸び、幅方向の見当が合わなくなる現象(以
後ファンアウトと称す)が生じていた。したがってこの
ファンアウトに対処するため、この種の多色刷輪転機で
は、印刷ユニット間にエアノズルを設けたり、表面に複
数の凸部を有する段付きローラを取り付けて、紙幅方向
の伸びによる見当ずれを修正する装置が用いられるよう
になってきた。
【0004】図10は、上記多色刷輪転機の一例とし
て、複数台の印刷ユニットをタワー状に積み重ねた形式
の平版オフセット印刷方式による多色刷輪転機の各印刷
ユニット間に、段付きローラを用いた幅見当修正装置を
取り付けた状態を示す図である。この輪転機は、4台の
印刷ユニット2a,2b,2c,2dをタワー状に積み
重ねたものである。1は走行紙、4は湿し装置である。
印刷ユニット2aと2b間、2bと2c間、2cと2d
間を走行する走行紙1に対し紙幅方向に複数の凸部を備
えた段付きローラ10を当接するように配設し、この段
付きローラ10には、走行紙面に対する押し込み量を調
整する調整機構15が設けられている。
【0005】図9は上記修正装置における段付きローラ
とその押し込み調整機構の平面図である。この段付きロ
ーラ10は、同図に示すごとく、最大紙幅に対応した長
さを有する一体型のローラ11の表面に複数個のリング
12を軸方向に所定の間隔をおいて取付け、段付きロー
ラ表面の凸部を形成している。そしてこの凸部表面が印
刷ユニット間を走行する紙面に当接するように配設され
ている。
【0006】この段付きローラ10の両端の軸11a,
11bは、走行紙面に対するローラ押込み量調整機構1
5の摺動部材16に固設したアーム13に回転自在に支
持されている。そしてこのローラの駆動側の軸端11b
は、印刷ユニットの駆動源につながる歯車14に連結し
ている。前記押し込み量調整機構の摺動部材16と螺合
する調整軸17bの先端にはモータ18が、他方の調整
軸17aの先端にはポテンショメータ19が取付けられ
ている。40は駆動連結軸であって、その両端には傘歯
車が設けられ、調整軸17a,17bに設けられている
傘歯車とそれぞれ噛み合っている。これによって、調整
軸17aは、モータ18によって駆動される調整軸17
bと同じ回転を行う。上記ポテンショメータ19は調整
軸17aの回転を通じてローラ11の押込み量を計測す
るためのものである。41は上記各部を支えるフレーム
である。
【0007】以上のように構成された幅見当修正装置で
は、モータ18によって調整軸17bを回転させると、
調整軸17aも回転し、その回転方向に応じて摺動部材
16が前・後進し、段付きローラ10は、印刷ユニット
間を走行する紙面に対してほぼ直角方向に移動する。こ
れによって、ローラの凸部表面が走行紙面に押し込まれ
る量を変えることができる。段付きローラ10を走行紙
面に適量押し付けると、走行紙面に波打ち現象が発生し
て見掛け上の紙幅が縮小する。
【0008】したがって、この幅見当修正装置を備えた
輪転機では、ファンアウト量を目視しながら調整軸を押
しボタン操作によって回転させ、段付きローラ10の押
し込み量を調整して、走行紙面に皺が生じないように波
打ち現象を起して短縮させた量が、前の印刷ユニットを
通過して伸びた量と合致するように、次の印刷ユニット
に進入する直前の走行紙の幅を修正して、紙の伸びによ
る幅方向の見当ずれを防ぐ。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したごとく、段付
きローラを用いて紙幅方向の見当を修正する方法は、前
の印刷ユニットを通過して幅方向に伸びた走行紙面に段
付きローラを押し当てることにより、紙面に発生する波
打ちによって、次の印刷をする直前の紙幅を縮小させた
状態にするので、ファンアウトの修正は良好にできる。
しかし、ファンアウト量は、版面に供給する湿し水の
量、機械速度に大きく左右されるので、段付きローラの
押し込み量を調整するだけでは、印刷状態の変化に対応
して次の印刷ユニットに進入する直前の走行紙の縮小幅
を、前の印刷ユニットを通過して伸びた幅と一致させ、
しかも走行紙に皺が発生しない状態にすることは容易で
はなく、この調整作業中に発生する損紙の量と時間を減
らす必要があった。
【0010】したがって本発明は、これらの問題点を改
善し、印刷状態の変化に即応した適切な修正が、迅速か
つ自動的にでき、常に高品質の印刷物が得られる幅見当
修正装置を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
したものであって、多色刷輪転機の印刷ユニット間を走
行する紙面に、紙幅方向に複数の凸部を有する段付きロ
ーラを当接するよう配置し、走行紙面に対する上記段付
きローラの押し込み量を調整する調整機構を備えた多色
刷輪転機の幅見当修正装置において、次の特徴を有する
多色刷輪転機の幅見当修正装置に関するものである。
【0012】(1)走行紙の幅方向の伸び量を検出する
紙伸び検出装置と、同検出装置からの情報に基づいて走
行紙に付与する張力の設定値を修正する設定張力制御装
置と、この修正した設定値になるよう走行紙の張力を制
御する張力制御装置とを設けた。
【0013】(2)輪転機の速度情報に基づいて走行紙
に付与する張力の設定値を修正する設定張力制御装置
と、この修正した設定値になるよう走行紙の張力を制御
する張力制御装置とを設けた。
【0014】(3)輪転機の速度情報に基づいて版面に
付与する湿し水量を修正する制御回路を湿し水制御装置
に付加した。
【0015】(4)上記(1)項又は(2)項に記載の
多色刷輪転機の幅見当修正装置において、輪転機の速度
情報に基づいて版面に付与する湿し水量を修正する制御
回路を湿し水制御装置に付加した。
【0016】(5)上記(1)項、(2)項、(3)
項、又は(4)項に記載の多色刷輪転機の幅見当修正装
置において、段付きローラを走行紙の幅方向に2分割
し、そのそれぞれの段付きローラに、走行紙面に対する
押し込み量を調整する調整機構を備えた。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の第1形態に
係る幅見当修正装置の構成図、図2は同実施形態に係る
実験結果より得られたファンアウト修正量と設定張力と
の関係図である。図において2a,2b,2c,2dは
各段の印刷ユニット、1は走行紙、10は段付きロー
ラ、15は押し込み量調整装置であり、この構成は従来
技術と同じである。7は最終段の印刷ユニット2dの出
口に設けられた走行紙の幅方向の伸び量を検出する紙伸
び検出装置、5は同検出装置に信号線を介して連なる設
定張力制御装置であり、輪転機の給紙部から送り出され
てくる走行紙1に付与している張力の設定値を、前記検
出装置7で読み取ったファンアウト量の電気信号によっ
て修正する装置である。6は張力制御装置であり、前記
張力制御装置5によって修正した設定値になるよう走行
紙1の張力を制御する装置である。37は電空変換器、
30はエアシリンダ、3は走行紙の走行経路において走
行紙に係合させてあるダンサーローラである。前記張力
制御装置6は電空変換器37を介してダンサーローラ3
のエアシリンダ30に供給するエア圧を制御するもので
ある。上記以外の部分の構成および作用は従来技術(図
9,図10)と同じである。
【0018】本装置においては、輪転機の運転開始に先
立って、押し込み量調整機構の調整軸17bをモータ1
8で回動して両側の摺動部材16を前・後進させ、段付
きローラ11の凸部表面が、印刷ユニット間を走行する
紙面に対して一定量押し込まれた状態にセットする。こ
の押し込み量は、色数や、絵柄、紙厚などの印刷条件に
基づく平均的な経験値であって、ポテンショメータ19
によって押し込み量が確認できる。
【0019】この状態で印刷運転を開始すると、段付き
ローラ10の凸部表面が走行紙面に適量押し込まれてい
るので、走行紙面に波打ち現象が発生し、しかも皺が生
じない状態で紙幅が縮小する。しかし、この縮小させる
量、即ち、修正できるファンアウト量は、図2に示すご
とく、走行紙に付与される設定張力の値によって左右さ
れる。
【0020】一方、紙伸び検出装置7は最終印刷を終え
た走行紙面を常時走査し、その電気信号を設定張力制御
装置5に発信しているので、運転中におけるファンアウ
ト量が許容範囲を超えると、設定張力制御装置5はその
見当ずれ量を修正するに必要な設定張力の記憶値を読み
出して、張力の設定値を修正する信号を紙張力の検出機
構であるダンサーローラ3の加圧力調節用エアシリンダ
30に連係する電空変換器37に送り、張力の設定値を
自動的に修正し、張力制御装置6が走行紙の張力をその
値になるように制御して、ファンアウトを許容範囲内に
おさめる。
【0021】よって本実施形態においては、段付きロー
ラの押し込み量を一定にしておいても、見当ずれ量に応
じ、走行紙に付与する紙張力の設定値を自動的に修正し
てファンアウト量を常に許容範囲内におさめるので、運
転の容易化と損紙の削減化および品質の安定化に貢献で
きる。
【0022】図3は本発明の実施の第2形態に係る幅見
当修正装置の構成図である。本装置は第1実施形態にお
ける幅方向紙伸び検出装置7の代りに、輪転機を駆動す
る主モータ8の回転数を検知するために設けられている
タコジェネレータ38を利用するものであり、タコジェ
ネレータ38の出力を電気信号線を介して設定張力制御
装置5に接続したものである。設定張力制御装置5は、
タコジェネレータ38からの電気信号に基づいて、走行
紙1に付与する張力の設定値を演算し、輪転機の給紙部
から送り出されてくる走行紙に付与されていた張力の設
定値を修正する。この修正した設定値になるように走行
紙1の張力を制御する張力制御装置6を、ダンサーロー
ラ3のエアシリンダ30に供給するエア圧の制御系に連
係させている。上記以外の部分の構成および作用は第1
実施形態のものと同じである。
【0023】この実施形態でも、輪転機の運転開始に先
立って、上記第1実施形態と同じ要領で段付きローラの
凸部表面が、印刷ユニット間を走行する紙面に対して一
定量押し込んだ状態にセットする。
【0024】この状態で印刷運転を開始すると、段付き
ローラの凸部表面が走行紙面に適量押し込まれているの
で、走行紙面に波打ち現象が発生し、しかも皺が生じな
い状態で紙幅が縮小する。しかし、この縮小させる量、
即ち、修正すべきファンアウト量は、上記第1実施形態
に記述したように、走行紙に付与される設定張力の値に
よって左右されるが、設定張力が一定の元では、ファン
アウト量は印刷速度が上がると小さくなる。逆に、印刷
速度を下げるとファンアウト量は大きくなる。
【0025】一方、印刷運転中にはタコジェネレータ3
8から、常時、印刷速度情報の電気信号を設定張力制御
装置5に発信しているので、減速するとファンアウトの
大きくなる量を予測し、設定張力制御装置5はその見当
ずれ量を修正するに必要な設定張力を演算して、張力の
設定値を修正する信号をダンサーローラのエアシリンダ
に連係する電空変換器37に送り、張力の設定値を自動
的に修正し、紙張力制御装置6が走行紙1の張力をその
値になるように制御して許容範囲内におさめる。
【0026】よって本実施形態においては、段付きロー
ラの押し込み量を一定にしておいても、印刷速度が下が
ると、その減速された速度に応じて走行紙に付与してい
る紙張力の設定値を自動的に修正するので、ファンアウ
ト量を常に許容範囲内におさめることができる。
【0027】図4は本発明の実施の第3形態に係る幅見
当修正装置の構成図、図5は本実施形態に係る実験結果
で、ファンアウト量を一定にする場合の単位面積当りの
湿し水量と印刷速度との関係を示す関係図である。本実
施形態は、輪転機を駆動する主モータ8の回転数を検知
するタコジェネレータ38からの電気信号に基づいて、
輪転機の速度が上昇するに従って版面に付与する単位面
積当たりの湿し水量を決められた関係で変化させる修正
回路9aを湿し水制御装置9に付加したものである。上
記以外の部分の構成及び作用は従来技術と同じである。
【0028】この実施形態においても、輪転機の運転開
始に先立って、上記第1実施形態と同じ要領で段付きロ
ーラの凸部表面が印刷ユニット間を走行する紙面に対し
て一定量押し込まれた状態にセットする。
【0029】この状態で印刷運転を開始すると、段付き
ローラの凸部表面が走行紙面に適量押し込まれているの
で、走行紙面に波打ち現象が発生し、しかも皺が生じな
い状態で紙幅が縮小する。しかし、この縮小させる量、
即ち、修正すべきファンアウト量は、走行紙に付与され
る湿し水量によって大きく左右される。
【0030】一方、湿し水の消費量は、印刷速度にほぼ
比例して増加するので、従来より輪転機の湿し水制御装
置9では、輪転機速度に追従して湿し水の供給量を増減
させる運動制御が行われている。しかし、印刷速度が早
くなると、走行紙1への湿し水の浸透度が相対的に遅く
なるので、ファンアウト量は小さくなる。実験の結果、
走行紙面に段付きローラ10を一定量押し込んだままの
状態で、ファンアウト量を一定にする場合の単位面積当
たりの湿し水量と印刷速度の関係は、第5図のグラフに
示すごとき曲線となる。
【0031】したがって、上記実験結果に基づく修正回
路9aを従来の湿し水制御装置9に付加した本実施形態
では、タコジェネレータ38から速度情報の電気信号を
受信した湿し水制御装置の修正回路9aは、輪転機の速
度が上昇するに従って版面に供給する湿し水量を、この
決められた関係で変化させるように修正して、ファンア
ウトを許容範囲内におさめる。
【0032】よって本実施形態においては、段付きロー
ラの押し込み量を一定にしておいても、印刷速度に応じ
て版面を経由して走行紙面に付与される湿し水量を自動
的に修正するので、人手を要せずファンアウト量を常に
許容範囲内におさめることができる。
【0033】図6は本発明の実施の第4形態に係る幅見
当修正装置の構成図である。本実施形態は、前述の第1
実施形態と第3実施形態の技術をを共に従来技術の項で
述べた多色刷輪転機(図9,図10)に適用したもので
ある。
【0034】即ち、段付きローラ10とその押し込み量
調整機構15を具備した輪転機を駆動する主モータ8の
回転数を検知するタコジェネレータ38からの電気信号
に基づいて、輪転機の速度が上昇するに従って版面に付
与する単位面積当たりの湿し水量を決められた関係で変
化させる修正回路9aを湿し水制御装置9に付加すると
ともに、輪転機の最後の印刷ユニット2dの出口に、走
行紙1の幅方向の伸び量を検出する紙伸び検出装置7を
取り付ける。そして輪転機の給紙部から送り出されてく
る走行紙1に付与している張力の設定値を、前記紙伸び
検出装置7で読み取ったファンアウト量の電気信号によ
って修正するための設定張力制御装置5と、この修正し
た設定値になるように走行紙1の張力を制御する張力制
御装置6を、ダンサーローラ3のエアシリンダ30に供
給するエア圧の制御系に連係させたものである。
【0035】この実施形態でも、輪転機の運転開始に先
立って、上記第1実施形態と同じ要領で段付きローラの
凸部表面が、印刷ユニット間を走行する紙面に対して一
定量押し込まれた状態にセットする。そしてこの状態で
印刷運転を開始すると、段付きローラの凸部表面が走行
紙面に適量押し込まれているので、走行紙面に波打ち現
象が発生し、しかも皺が生じない状態で紙幅が縮小す
る。この場合における段付きローラ10とその押し込み
量調整機構15および紙伸び検出装置7と設定張力制御
装置5と紙張力制御装置6の作用は上記第1実施形態の
場合と同じである。また、速度情報による湿し水制御装
置9の修正回路9aの作用は、上記第3実施形態の場合
と同じである。
【0036】よって本実施形態においては段付きローラ
の押し込み量を一定にしておいても、印刷速度に応じて
版面を経由して走行紙面に付与される湿し水量を自動的
に修正するとともに、見当ずれ量に応じて走行紙に付与
する紙張力の設定値を自動的に修正するので、ファンア
ウト量を常に許容範囲内におさめ、更に品質の安定した
印刷ができる。
【0037】図7は本発明の実施の第5形態に係る幅見
当修正装置の構成図である。本実施形態は、前述の第2
実施形態と第3実施形態の技術をを共に従来技術の項で
述べた多色刷輪転機(図9,図10)に適用したもので
ある。
【0038】即ち、輪転機を駆動する主モータ8の回転
数を検知するタコジェネレータ38からの電気信号に基
づいて、輪転機の速度が上昇するに従って版面に付与す
る単位面積当たりの湿し水量を決められた関係で変化さ
せる修正回路9aを湿し水制御装置9に付加するととも
に、前記タコジェネレータ38からの電気信号に基づい
て、走行紙1に付与する張力の設定値を修正するための
設定張力制御装置5と、この修正した設定値になるよう
に走行紙1の張力を制御する張力制御装置6を、ダンサ
ーローラ3のエアシリンダ30に供給するエア圧の制御
系に連係させたものである。
【0039】この実施形態においても輪転機の運転開始
に先立って、上記第1実施形態と同じ要領で段付きロー
ラの凸部表面が、印刷ユニット間を走行する紙面に対し
て一定量押し込まれた状態にセットする。そしてこの状
態で印刷運転を開始すると、段付きローラの凸部表面が
走行紙面に適量押し込まれているので、走行紙面に波打
ち現象が発生し、しかも皺が生じない状態で紙幅が縮小
する。この場合における速度情報による設定張力制御装
置5と、張力制御装置6の作用は上記第2実施形態の場
合と同じである。また、速度情報による湿し水制御装置
9の修正回路9aの作用は、上記第3実施形態の場合と
同じである。
【0040】よって本実施形態においては、段付きロー
ラの押し込み量を一定にしておいても、印刷速度に応じ
て版面を経由して走行紙面に付与される湿し水量を自動
的に修正するとともに、減速時の印刷速度に応じて走行
紙に付与する紙張力の設定値を自動的に修正するので、
ファンアウト量を常に許容範囲内におさめ、更に品質の
安定した印刷ができる。
【0041】図8は本発明の実施の第6形態に係る幅見
当修正装置における段付きローラとその押し込み調整機
構の平面図である。本装置は前述の第1〜第5実施形態
がその適用対象とした図9の段付きローラとその押し込
み調整機構に替えて、適用対象として用いられるもので
ある。即ち、多色刷輪転機の印刷ユニット間を走行する
紙面に当接するように配設した段付きローラを、図8に
示すように紙幅方向に2分割し、この2分割したそれぞ
れの段付きローラに、走行紙面に対する押し込み量を調
整する調整機構を具備させたものである。
【0042】上記分割型段付きローラ20は、最大紙幅
の中央で2分割した長さを有する分割型ローラ21の各
々の表面に複数個のリング22を軸方向に一定の間隔を
おいて取り付け、段付きローラ表面の凸部を形成してい
る。そして各ローラの両端の軸21a,21bは、同図
に示すごとく、2分割した中空軸24に固設したアーム
23a,23bに回転自在に支持されている。それぞれ
の中空軸24,24はこの中空軸内を貫通するそれぞれ
の支持軸31,31に回転自在に保持されている。ま
た、それぞれの支持軸の中央側軸端は、フレーム41間
を連結するステイ42の中央に固設した中間部材32に
回転自在に保持され、それぞれの支持軸のフレーム側軸
端は、フレームに取り付けの支持部材に軸着している。
そしてローラ軸を保持するフレーム側のアーム23aに
固設の作動片26は、押し込み量調整用の調整軸27に
螺合し、それぞれの調整軸の先端にはモータ28が取り
付けられている。さらに前記押し込み量調整用の作動片
26は、ポテンショメータ29に係合している。
【0043】この実施形態では、輪転機の運転開始に先
立って、分割型段付きローラのそれぞれの押し込み量調
整機構の調整軸27をモータ28で回動してアーム23
aを旋回させ、段付きローラの凸部表面が、印刷ユニッ
ト間を走行する紙面に対して一定量押し込まれた状態で
セットする。この押し込み量は、色数や絵柄などの印刷
条件に基づく平均的な経験値であるが、特に紙面の操作
側と駆動側の色数や絵柄などが極端に相違する場合は、
操作側と駆動側の押し込み量を僅かに変え、その押し込
み量はそれぞれのポテンショメータ29によって確認で
きる。この状態で印刷運転を開始すると、それぞれの段
付きローラの凸部表面が走行紙面に適量押し込まれてい
るので、走行紙面に波打ち現象が発生し、しかも皺が生
じない状態で紙幅が縮小する。
【0044】本実施形態における分割式段付きローラ2
0とその押し込み量調整機構25以外の作用は、上記第
1〜第5実施形態に記載のものと同じである。よって本
実施形態においては、紙面の操作側と駆動側の色数や絵
柄などが極端に相違するような場合でも、それぞれの段
付きローラの押し込み量を微量に変えられ、適量に設定
しておけば、運転中は印刷条件に応じて走行紙に付与す
る張力の設定値や版面に供給する湿し水量を自動的に修
正するので、人手を要せず、ファンアウト量を常に許容
範囲内におさめ、高品質の安定した印刷ができる。
【0045】
【発明の効果】本発明の多色刷輪転機の幅見当修正装置
は、以上のように印刷ユニット間を走行する紙面に段付
きローラの凸部を押し込むことによって、前の印刷ユニ
ットを通過して伸びた紙幅分を、波打ちによって次の印
刷ユニットに進入する直前に縮小させて、ファンアウト
量を許容範囲内におさめるものであるが、ファンアウト
量は、版面に供給する湿し水の量、機械速度、走行紙に
付与する張力の設定値などの運転状態に左右される現象
に着目し、その実験結果を本修正装置に反映させている
ので、以下に示すような効果を奏する。 (1)段付きローラの押し込み量は、運転開始前に印刷
条件に応じて設定しておくだけで、運転中の状態変化に
対しては、ファンアウト量に影響する因子の制御系を自
動的に修正することによって対応するので、押し込み量
を調整する必要がなくなり、運転条件が容易になり、省
力効果が大である。 (2)運転中に段付きローラの押し込み量を調整する必
要がなくなるので、調整過程で発生する皺の問題から解
放されるとともに、損紙が減少する効果が大である。 (3)上記(1)項より運転状態の変化に対応して、直
ちに効果的な自動修正が行われるので、ファンアウト量
を常に許容範囲内に収めることができ、安定した高品質
の印刷物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る幅見当修正装置
の構成図。
【図2】同実施形態に係る実験結果より得られたファン
アウト修正量と設定張力との関係図。
【図3】本発明の実施の第2形態に係る幅見当修正装置
の構成図。
【図4】本発明の実施の第3形態に係る幅見当修正装置
の構成図。
【図5】同実施形態に係る実験結果より得られた印刷速
度と単位面積当りの湿し水量の関係図。
【図6】本発明の実施の第4形態に係る幅見当修正装置
の構成図。
【図7】本発明の実施の第5形態に係る幅見当修正装置
の構成図。
【図8】本発明の実施の第6形態に係る幅見当修正装置
における段付きローラとその押し込み調整機構の平面
図。
【図9】従来の段付きローラとその押し込み調整機構の
平面図。
【図10】従来の多色刷輪転機の構成図であり、印刷ユ
ニットに段付きローラを配設した状態を示す図。
【符号の説明】
1 走行紙 2a,2b,2c,2d 印刷ユニット 3 ダンサーローラ 4 湿し装置 5 設定張力制御装置 6 張力制御装置 7 紙伸び検出装置 8 主モータ 9 湿し水制御装置 9a 修正回路 10,20 段付きローラ 11,21 ローラ 12,22 リング 13,23a,23b アーム 14 歯車 15,25 押し込み量調整機構 16 摺動部材 17a,17b,27 調整軸 18,28 モータ 19,29 ポテンショメータ 24 中空軸 26 作動片 30 エアシリンダ 31 支持軸 32 中間部材 37 電空変換器 38 タコジェネレータ 40 駆動連結軸 41 フレーム 42 ステイ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多色刷輪転機の印刷ユニット間を走行す
    る紙面に、紙幅方向に複数の凸部を有する段付きローラ
    を当接するよう配置し、走行紙面に対する上記段付きロ
    ーラの押し込み量を調整する調整機構を備えた多色刷輪
    転機の幅見当修正装置において、走行紙の幅方向の伸び
    量を検出する紙伸び検出装置と、同検出装置からの情報
    に基づいて走行紙に付与する張力の設定値を修正する設
    定張力制御装置と、この修正した設定値になるよう走行
    紙の張力を制御する張力制御装置とを設けたことを特徴
    とする多色刷輪転機の幅見当修正装置。
  2. 【請求項2】 多色刷輪転機の印刷ユニット間を走行す
    る紙面に、紙幅方向に複数の凸部を有する段付きローラ
    を当接するよう配置し、走行紙面に対する上記段付きロ
    ーラの押し込み量を調整する調整機構を備えた多色刷輪
    転機の幅見当修正装置において、上記輪転機の速度情報
    に基づいて走行紙に付与する張力の設定値を修正する設
    定張力制御装置と、この修正した設定値になるよう走行
    紙の張力を制御する張力制御装置とを設けたことを特徴
    とする多色刷輪転機の幅見当修正装置。
  3. 【請求項3】 多色刷輪転機の印刷ユニット間を走行す
    る紙面に、紙幅方向に複数の凸部を有する段付きローラ
    を当接するよう配置し、走行紙面に対する上記段付きロ
    ーラの押し込み量を調整する調整機構を備えた多色刷輪
    転機の幅見当修正装置において、上記輪転機の速度情報
    に基づいて版面に付与する湿し水量を修正する制御回路
    を湿し水制御装置に付加したことを特徴とする多色刷輪
    転機の幅見当修正装置。
  4. 【請求項4】 輪転機の速度情報に基づいて版面に付与
    する湿し水量を修正する制御回路を湿し水制御装置に付
    加したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
    多色刷輪転機の幅見当修正装置。
  5. 【請求項5】 段付きローラを走行紙の幅方向に2分割
    し、そのそれぞれの段付きローラに、走行紙面に対する
    押し込み量を調整する調整機構を備えたこと特徴とする
    請求項1、請求項2、請求項3、又は請求項4に記載の
    多色刷輪転機の幅見当修正装置。
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