JPH0911928A - 車両用舵角比可変操舵装置 - Google Patents

車両用舵角比可変操舵装置

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JPH0911928A
JPH0911928A JP16197995A JP16197995A JPH0911928A JP H0911928 A JPH0911928 A JP H0911928A JP 16197995 A JP16197995 A JP 16197995A JP 16197995 A JP16197995 A JP 16197995A JP H0911928 A JPH0911928 A JP H0911928A
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宏明 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モータフェール時にもステアリングホイール
の操作性が低下しない車両用舵角比可変操舵装置を提供
すること。 【構成】 ステアリングホイール10に連結されるステ
アリングメインシャフト12に、ウォームホイール26
及びウォーム44により構成される減速機構のギヤケー
ス18を固定する。ウォームホイール26は出力軸24
に連結し、出力軸24は、ジョイント等を介してコント
ロールバルブ102のシャフトに連結するう。ステアリ
ングホイール10の回転に伴って、モータ70を回転さ
せることにより舵角比が可変される。逆入力でモータ7
0が動かない構成のため、モータフェール時にも、車両
用舵角比可変操舵装置16の無い通常のパワーステアリ
ングと全く同様に機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステアリングホイール
の操作角と操舵輪の切れ角との比を変えることができる
車両用舵角比可変操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車両に用いられ、車速
等の諸条件に応じてステアリング操作角と操舵輪の切れ
角との比を変えることができる車両用舵角比可変操舵装
置が提案されており、その一例として、特公平3−44
030号公報に示されている車両用舵角比可変操舵装置
を上げることができる。
【0003】この車両用舵角比可変操舵装置では、操舵
軸とラック&ピニオン機構との間に、入力軸がサンギ
ヤ、出力軸がプラネタリギヤ、舵角可変モータがリング
ギヤに接続された遊星歯車機構を介在させており、リン
グギヤの回転速度を可変させることにより舵角比を可変
するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この車両用舵
角比可変装置では、モータ異常、電気系の異常等により
モータの回転が停止し、リングギヤが固定された場合に
は、ステアリングホイールの操作に対する出力軸の回転
が少なくなるため(遊星歯車機構で減速されるため)、
操作性が低下するという問題がある。
【0005】本発明は上記事実を考慮し、モータ異常、
電気系の異常等によりモータの回転が停止しても、ステ
アリングホイールの操作性が低下しない車両用舵角比可
変操舵装置を提供することが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の車両用
舵角比可変操舵装置は、ステアリングホイールの操作に
応じて回転駆動される入力軸と、操舵機構に連結される
出力軸と、車両走行状態に基づいて制御されるモータ
と、前記モータの本体と連結され前記モータの回転軸の
回転を減速する逆入力効率が低い減速機構と、を備え、
前記入力軸及び前記出力軸の何れか一方を前記減速機構
または前記本体の少なくとも一方に、何れか他方を前記
減速機構の出力軸に連結したことを特徴としている。な
お、逆入力効率=減速機入力軸トルク/減速機出力軸ト
ルクである。
【0007】また、請求項2に記載の車両用舵角比可変
操舵装置は、ステアリングホイールに連結された操舵軸
及び操舵輪に連結された出力軸の何れか一方に超音波モ
ータの本体を、何れか他方に前記超音波モータの回転軸
を連結したことを特徴としている。
【0008】
【作用】請求項1に記載の車両用舵角比可変操舵装置
は、ステアリングホイールの操作が、入力軸、減速機構
の出力軸を介して操舵機構の出力軸へ伝達される。
【0009】車両走行状態に基づきステアリングホイー
ルの回転と共にモータの回転軸を回転させることによ
り、入力軸の回転角度に対する減速機構の出力軸の回転
角度を変えること、即ち舵角比を可変することができる
ので、操作性を向上することができる。
【0010】ここでモータの回転軸を回転しない場合に
は、入力軸と操舵機構に連結される出力軸とが直結状態
となり、通常のステアリング操作を行うことができる。
【0011】なお、減速機構はモータの回転軸の回転を
減速するように設けられ、かつ逆入力効率が低いので、
モータに電流が流れなくなった場合等に、減速機の作動
を固定することが可能である(ステアリングホイールの
操作によるモータの回転軸の空回りを阻止できる。)。
このため、ステアリングホイールの操作が減速されず、
車両用舵角比可変操舵装置の設けられていない通常のス
テアリング系と同様な操作を行うことができ、モータフ
ェイル時に操作性が低下することがない。
【0012】また、請求項2に記載の車両用舵角比可変
操舵装置は、ステアリングホイールの操作が、超音波モ
ータを介して操舵機構に連結される出力軸へ伝達され
る。
【0013】車両走行状態に基づきステアリングホイー
ルの回転と共に超音波モータの回転軸を回転させること
により、入力軸の回転角度に対する出力軸の回転角度を
変えること、即ち舵角比を可変することができるので、
操作性を向上することができる。
【0014】超音波モータに電流を流さない場合、また
は流れなくなった場合には、超音波モータのロータとス
テータが摩擦により剛につながるので入力軸と操舵機構
に連結される出力軸とが直結状態となり、通常のステア
リング操作を行うことができる。 また、操舵軸と出力
軸との間に超音波モータを介在させただけであるので、
簡単な構成で操舵制御を行うことができる。
【0015】
【実施例】
[第1実施例]本発明の第1実施例を図1乃至図4にし
たがって説明する。
【0016】図1に示すように、ステアリングホイール
10に連結される入力軸としてのステアリングメインシ
ャフト12には、フランジ14が一体的に形成されてい
る。フランジ14は、車両用舵角比可変操舵装置16の
ギヤケース18にボルト20で固定されている。
【0017】ギヤケース18には、フランジ14の固定
された側とは反対側に大径の孔22がステアリングメイ
ンシャフト12と同軸的に形成されている。
【0018】ギヤケース18の内部には、出力軸24に
取り付けられたウォームホイール26が孔22から挿入
されて配置されている。なお、ウォームホイール26
は、キー28によって出力軸24に固定されている。
【0019】また、ギヤケース18の内部には、フラン
ジ14の固定された側に玉軸受28がステアリングメイ
ンシャフト12と同軸的に取り付けられている。
【0020】ギヤケース18には、孔22の形成された
側面に、出力軸カバー30がボルト32で固定されてい
る。出力軸カバー30の中央には、丸孔34が形成され
ており、この丸孔34から出力軸24が突出している。
【0021】出力軸カバー30には、軸部分からのオイ
ル漏れを防止するオイルシール36及び玉軸受38が取
り付けられており、出力軸24は、出力軸カバー30の
玉軸受38とギヤケース18内部の玉軸受28とによっ
て回転自在に支持されている。なお、出力軸カバー30
とギヤケース18との間には、オイル漏れを防止するオ
ーリング40が挟持されている。
【0022】ウォームホイール26には、軸42と一体
化したウォーム44が噛み合っている。このウォームホ
イール26とウォーム44によって減速機構が構成され
ている。
【0023】ギヤケース18には、矢印A方向側の側面
(図示せず)に軸カバー46がボルト48で固定されて
いる。軸カバー46の中央部分には凹部50が形成され
ており、この凹部50には、シム板52及び玉軸受54
が取り付けられている。なお、軸カバー46とギヤケー
ス18との間には、オイル漏れを防止するパッキン56
が挟持されている。
【0024】また、ギヤケース18には、矢印B方向側
の側面にパッキン58を介して円筒状のモートルフラン
ジ60がボルト62で取り付けられている。
【0025】モートルフランジ60には、シム板64、
軸部分からのオイル漏れを防止するオイルシール66及
び玉軸受68が取り付けられている。
【0026】ウォーム44を一体化した軸42は、軸カ
バー46の玉軸受54とモートルフランジ60の玉軸受
68とによって回転自在に支持されている。
【0027】また、モートルフランジ60には、モータ
70がボルト72で固定されている。このモータ70の
回転軸73は、カップリング74を介して軸42に連結
されている。
【0028】なお、モータ70に接続されるケーブル7
6は、ステアリングメインシャフト12に渦巻き状に緩
やかに巻かれたフラットワイヤ78及びケーブル80を
介してモータ駆動用ドライバ82に接続されている。
【0029】なお、モータ駆動用ドライバ82は、車載
コンピュータ84に接続されている。車載コンピュータ
84には、車速センサ86、ステアリングメインシャフ
ト12に取り付けられたホイールの回転角を検出する舵
角センサ88、後述するラックストロークセンサ90
(図2参照)、ヨーレイト(ヨー角速度)センサ92等
の各種センサ類が接続されており、車載コンピュータ8
4は車両情報に基づいてモータ70を制御する。
【0030】図2に示すように、車両用舵角比可変操舵
装置16の出力軸24は、ジョイント94、シャフト9
6、ジョイント98を介してパワーステアリング(本実
施例では、ラック&ピニオン型パワーステアリング)の
パワーシリンダ100に一体的に取り付けられたコント
ロールバルブ102のシャフト(図示せず)に連結され
ている。
【0031】なお、パワーシリンダ100のラックバー
101には、ラックバー101の移動量を検出するラッ
クストロークセンサ90が取り付けられている。なお、
パワーシリンダ100、コントロールバルブ102、ラ
ックバー101等が本発明の操舵機構に相当する。
【0032】このウォーム44とウォームホイール26
で構成される減速機構の逆入力効率は、出力軸24から
のトルク、或いはステアリングメインシャフト12から
のトルクによって、ウォーム44とウォームホイール2
6の相対速度が発生しないように、即ち、モータ70の
回転軸73が回転しないように零に設定されている。
【0033】次に、本実施例の作用を説明する。モータ
70の停止状態でステアリングホイール10を回転操作
した場合には、ステアリングメインシャフト12と出力
軸24との間に相対回転が生じない。即ち、ステアリン
グメインシャフト12と出力軸24とが直結状態とな
る。
【0034】一方、ステアリングメインシャフト12の
回転に伴って、ステアリングメインシャフト12の回転
方向と同方向に出力軸24が回転するようにモータ70
を回転させると、結果としてステアリングメインシャフ
ト12の切れ角よりも出力軸24の切れ角が大きくな
る。また、ステアリングメインシャフト12の回転に伴
って、ステアリングメインシャフト12の回転方向と逆
方向に出力軸24が回転するようにモータ70を回転さ
せると、結果としてステアリングメインシャフト12の
切れ角よりも切れ角が小さくなる。即ち、本実施例で
は、ステアリングメインシャフト12の回転に伴って、
モータ70を回転させることで舵角比を可変することが
できる。
【0035】なお、車載コンピュータ84は、舵角セン
サ88及びラックストロークセンサ90により、ステア
リングメインシャフト12の回転位置及びラックバー1
01の位置を監視し、ステアリングホイール10が中立
位置にある時に、ラックバー101が中立位置にあるよ
うにモータ70を制御する。また、舵角センサ88によ
るステアリングメインシャフト12の回転位置の情報と
ラックストロークセンサ90によるラックバー101の
位置情報との差により、システムのフェイルを判断する
ことができる。
【0036】本実施例の車両用舵角比可変操舵装置16
では制御の方法によって、車速に応じて舵角比を可変す
る車速可変ギア比ステアリングシステム、ステアリング
ホイール10の切れ角に応じて舵角比を可変する舵角可
変ギア比システム、また、自動運転等に応用することが
できる。
【0037】車速可変ギア比ステアリングシステムとす
るには、車載コンピュータ84が車速センサ86、舵角
センサ88、ラックストロークセンサ90等の各種セン
サからの情報を基に演算を行い、モータ70を制御す
る。
【0038】例えば、車両が低速走行状態である場合に
は、ステアリングホイール10の切れ角に対する出力軸
24の切れ角を大きく設定する。この場合、ステアリン
グ操作に対する操舵輪の向きの変化が大きくなるので、
車庫入れ等の際にステアリング操作量が少なくて済み、
車庫入れ等が容易になる。
【0039】一方、車両が高速走行状態である場合に、
ステアリングホイール10(ステアリングメインシャフ
ト12)の回転速度(または切れ角)に対する出力軸2
4の回転速度(または切れ角)を小さく設定する。これ
により、高速安定性を増大させることが可能となる。
【0040】上記のように制御を行うための、車速、出
力軸24の回転速度及びステアリングメインシャフト1
2の回転速度の関係の一例を図3に示す。
【0041】また、舵角可変ギア比システムとするに
は、ステアリングホイール10の回転角と、回転角比
(ステアリングホイール10の回転角/操舵輪の回転
角)との関係を、図4に示すように設定する。
【0042】これにより、小舵角域ではギヤ比を大き
く、大きく舵を切った場合にギア比を小さくすることに
よって、小舵角領域と大舵角領域での操作性の両立を図
ることができる。
【0043】また、自動運転に利用する場合には、ステ
アリングホイール10、ステアリングメインシャフト1
2及びギヤケース18の何れか1つをロック機構で車両
のボディー(図示せず)に回転不能に固定し、モータ7
0の回転のみで出力軸24を回転させればよい。
【0044】なお、車両を自動運転可能とするには、例
えば、車載コンピュータ84に、前車を検出するセンサ
(レーダー、テレビカメラ等)、道路を検出するセンサ
(道路の白線を認識するテレビカメラ、道路に埋め込ま
れた磁気マーカー等を検出する磁気センサ)等を接続
し、各センサの情報に基づいて車載コンピュータ84が
演算を行ってモータ70の回転やアクセルの開度、ブレ
ーキ、変速機のポジション等を制御する。
【0045】なお、上記車速可変ギア比ステアリングシ
ステムと舵角可変ギア比システムとを組み合わせること
もでき、これにより違和感の少ないステアリング系を得
ることができる。
【0046】さらに、上記車速可変ギア比ステアリング
システムと舵角可変ギア比システムとを組み合わせたも
のと、自動運転と、を切り換えて用いることもでき、車
速可変ギア比ステアリングシステムの操舵の容易さと高
速道等での自動運転によってドライバーの運転負荷を小
さくできるシステムとを両立させることができる。
【0047】また、舵角比は、車速のみならず、ヨーレ
イト、加速・減速度、横G、シフトレバーのポジション
等を判断して変化させても良く、運転者のスイッチ操作
によって変化させても良い。
【0048】本実施例の車両用舵角比可変操舵装置16
によれば以下の効果が得られる。 (1) ステアリングホイール10とパワーステアリン
グのコントロールバルブ102との間に設けられている
ので、パワーステアリングのパワーシリンダー100、
コントロールバルブ102等は従来品をそのまま使用す
ることができ、パワーステアリング系の改造を必要とし
ない。 (2) ロード反力も、車両用舵角比可変操舵装置16
の設けられていない従来のパワーステアリングと同等の
反力をステアリングホイール10で受けることができ、
操舵時の違和感を少なくすることができる。 (3) モータ70がステアリングホイール10とパワ
ーステアリングのコントロールバルブ102との間にあ
るため、モータ70の出力は小さくて済み、小型のもの
を使用することができる。(パワーステアリングの出力
側にモータを設けて駆動しようとすると、大きなトルク
を必要とし、モータが大型化する。) (4) 強度は、逆入力に耐えるようにウォーム44、
ウォームホイール26及び軸受関係(玉軸受)の強度を
確保しておけば良く、モータ70自身は殆ど強度を必要
とせずウォームホイール26を回転させるだけのもので
良い。 (5) 逆入力でモータ70が回転しない構成であるた
め、モータフェール時{ロック時(例えば、軸受部分の
固着)、アンロック時(非通電状態で保持力が無くなっ
た場合)}にも、車両用舵角比可変操舵装置16の無い
通常のパワーステアリングと全く同様に機能する。 (6) 通常のモータ、ウォーム&ウォームホイールと
いう比較的入手し易い要素の組み合わせで構成が可能な
ため、現状においてより安いコストでシステムを構成す
ることができる。 [第2実施例]本発明の第2実施例を図5にしたがって
説明する。なお、第1実施例と同一構成に関しては同一
符号を付し、その説明は省略する。
【0049】本実施例の車両用舵角比可変操舵装置16
は、大径の円板110と小径の円板112とを3本の脚
114で連結したハウジング116を備えている。
【0050】小径の円板112の中央にはステアリング
メインシャフト12が同軸的に固着されている。
【0051】大径の円板110と小径の円板112との
間には、ウォームホイール26が配置されており、出力
軸24は大径の円板110に取り付けられた玉軸受11
8に回動自在に支持されている。
【0052】ウォームホイール26にはウォーム44が
噛み合っており、ウォーム44は、大径の円板110に
取り付けられたモータ70によって回転される。
【0053】本実施例の車両用舵角比可変操舵装置16
の動作原理及び効果は第1実施例と同様である。
【0054】なお、モータ70をブラシレスモータとし
てハウジング116と同軸に配置し、ウォーム44とモ
ータ70との間にベベルギヤ等を組み合わせた歯車伝達
機構を設ければ、ハウジング116の径が小さくなり、
車両用舵角比可変操舵装置16をコンパクトに構成する
ことも可能でである。 [第3実施例]本発明の第3実施例を図6にしたがって
説明する。なお、第1実施例と同一構成に関しては同一
符号を付し、その説明は省略する。
【0055】本実施例の車両用舵角比可変操舵装置16
は、減速機構としての遊星歯車機構121を備えてい
る。
【0056】本実施例では、モータ70のケース70A
にステアリングメインシャフト12のフランジ14が同
軸的に取り付けられている。
【0057】また、モータ70のケース70Aには、環
状のフランジ120が図示しないボルトで取り付けられ
ており、このフランジ120には、リングギヤ122が
ボルト124で取り付けられている。
【0058】一方、出力軸24にはキャリア126が取
り付けられており、このキャリア126には、リングギ
ヤ122と噛み合うプラネタリギヤ128が取り付けら
れている。なお、モータ70の図示しない回転軸には、
プラネタリギヤ128と噛み合うサンギヤ130が取り
付けられている。
【0059】本実施例も、モータ70の回転軸の停止状
態でステアリングホイール10を回転操作した場合に
は、ステアリングメインシャフト12と出力軸24との
間に相対回転が生じない。即ち、ステアリングメインシ
ャフト12と出力軸24とが直結状態となる。また、ス
テアリングメインシャフト12の回転に伴って前述した
実施例と同様にモータ70を作動させれば、同様に舵角
比を可変することができる。
【0060】なお、遊星歯車機構121は、逆入力効率
を零とすることで、モータ70が非通電状態となった場
合でも、ステアリングホイール10の操作時にモータ7
0が空回りすることがなく、通常のステアリングとして
の機能を維持することができる。
【0061】なお、車両用舵角比可変操舵装置16とし
ては、遊星歯車機構121に代えて、例えば、ハーモニ
ックドライブ、サイクロイド歯形調和減速機、サークリ
ュート歯車調和減速機等の減速比が大きい減速機構を用
いることができる。これらの場合においても、逆入力効
率が零となるように、減速比等を決定する。
【0062】これらの場合、図7に示すように、減速機
123の本体123Aにモータ70のケース70Aを同
軸的に連結し、減速機123の入力軸(図示せず)をモ
ータ70の回転軸(図示せず)に連結し、減速機123
の出力軸123Bを出力軸24に連結すれば良い。 [第4実施例]本発明の第4実施例を図8にしたがって
説明する。なお、第1実施例と同一構成に関しては同一
符号を付し、その説明は省略する。
【0063】本実施例の車両用舵角比可変操舵装置16
には、超音波モータ140が用いられている。
【0064】本実施例では、ステアリングメインシャフ
ト12のフランジ14が超音波モータ140のケース1
42に同軸的に取り付けられている。
【0065】また、出力軸24が、図示しないカップリ
ングを介して超音波モータ140の回転軸(図示せず)
に連結されている。
【0066】本実施例では、通常の操舵時は、超音波モ
ータ140への通電を遮断することにより、超音波モー
タ140のロータとステータが摩擦により剛につながる
ため、ステアリングメインシャフト12と出力軸24と
が直結状態となり、通常のステアリングとして機能す
る。この場合、当然のことながら超音波モータ140の
保持トルクは、ステアリングホイール10から入力され
るトルクより安全率を見て大きく設定される。なお、超
音波モータ140の回転軸と出力軸24との間に減速機
を入れても良い。
【0067】一方、ステアリングメインシャフト12の
回転に伴って、車速センサ86、舵角センサ88、ラッ
クストロークセンサ90等の各種センサからの情報、場
合によってはヨーレート、横G等の車両状態に基づい
て、車載コンピュータ84で演算された指令値分超音波
モータ140を作動させれば、ドライバーのステアリン
グ操作を補う補助操舵や、一定比率分追加や戻し操作を
行うことによって舵角比を可変することが可能となる。
【0068】なお、前記実施例では、ステアリングメイ
ンシャフト12にフラットワイヤ78を渦巻き状に緩や
かに巻き付け、モータ70,140に通電するようにし
たが、図9に示すように、ステアリングメインシャフト
12に絶縁体152を介して導電性のリング150を取
り付け、ケーブル80に接続されたカーボンブラシ15
4をスプリング156でリング150へ接触させること
により通電させても良い。
【0069】また、車両用舵角比可変操舵装置16に減
速機を用いる場合、正入力効率(=減速機出力軸トルク
/減速機入力軸トルク)は出来るだけ高いものを用いる
ことが好ましく、逆入力効率(=減速機入力軸トルク/
減速機出力軸トルク)が、必要な逆トルク(パワーステ
アリングに入力するマニュアルステアリングトルク)に
対して零になるものを用いることが必要である。仮に、
逆入力効率が零にならない場合には、ブレーキやロック
機構を別途必要とする。
【0070】また、減速比(減速機出力軸回転数/減速
機入力軸回転数)は通常、DCモータ、同期モータ等の
一般的なモータを使用した場合、1/数10〜1/数1
00程度であり、正入力効率及び逆入力効率を考慮に入
れ選択する。
【0071】また、減速機と超音波モータとを用いる場
合には、超音波モータは回転数が低いため、減速比は1
/1〜1/10程度が選択され、減速機によるセルフロ
ックが期待しにくいため、超音波モータ自身のセルフロ
ック機能を用いる。なお、この場合には、減速機を用い
ることによって、超音波モータ自身の摩擦力(セルフロ
ックトルク)を減速比分増大させて使用することができ
る。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
車両用舵角比可変操舵装置は上記の構成としたので、モ
ータ異常、電気系の異常等によりモータの回転が停止し
ても、従来と同様のステアリング操作を行うことがで
き、ステアリングホイールの操作性が低下しないという
優れた効果を有する。
【0073】また、請求項2に記載の車両用舵角比可変
操舵装置は、ステアリングホイールに連結された入力軸
と操舵輪に連結された出力軸とを連結する操舵系に超音
波モータを介在させたので、モータ異常、電気系の異常
等によりモータの回転が停止しても、従来と同様のステ
アリング操作を行うことができ、ステアリングホイール
の操作性が低下しないという優れた効果を有する。ま
た、舵角比可変をするために、超音波モータをステアリ
ングホイールに連結された入力軸と操舵輪に連結された
出力軸とを連結する操舵系に介在させるのみで良く、構
成が極めてシンプルであり、装置の小型化が図れ、設計
の自由度も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る車両用舵角比可変操
舵装置が適用されたステアリング系の要部の分解斜視図
である。
【図2】本発明の第1実施例に係る車両用舵角比可変操
舵装置が適用されたステアリング系の斜視図である。
【図3】車速可変ギア比ステアリングシステムとする際
のステアリングメインシャフト回転速度、出力軸回転速
度及び車速の関係を示したグラフである。
【図4】舵角可変ギア比システムとする際のステアリン
グホイール回転角と回転角比との関係を示したグラフで
ある。
【図5】本発明の第2実施例に係る車両用舵角比可変操
舵装置が適用されたステアリング系の斜視図である。
【図6】本発明の第3実施例に係る車両用舵角比可変操
舵装置が適用されたステアリング系の斜視図である。
【図7】第3実施例の変形例に係る車両用舵角比可変操
舵装置が適用されたステアリング系の斜視図である。
【図8】本発明の第4実施例に係る車両用舵角比可変操
舵装置が適用されたステアリング系の斜視図である。
【図9】モータへの他の通電方法を示す給電手段の斜視
図である。
【符号の説明】
16 車両用舵角比可変操舵装置 10 ステアリングホイール 12 ステアリングメインシャフト(入力軸) 24 出力軸 26 ウォームホイール(減速機構) 44 ウォーム(減速機構) 70 モータ 100 パワーシリンダ(操舵機構) 101 ラックバー(操舵機構) 102 コントロールバルブ(操舵機構) 121 遊星歯車機構(減速機構) 140 超音波モータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイールの操作に応じて回
    転駆動される入力軸と、 操舵機構に連結される出力軸と、 車両走行状態に基づいて制御されるモータと、 前記モータの本体と連結され前記モータの回転軸の回転
    を減速する逆入力効率が低い減速機構と、 を備え、 前記入力軸及び前記出力軸の何れか一方を前記減速機構
    または前記本体の少なくとも一方に、何れか他方を前記
    減速機構の出力軸に連結したことを特徴とする車両用舵
    角比可変操舵装置。
  2. 【請求項2】 ステアリングホイールに連結された操舵
    軸と操舵輪に連結された出力軸の何れか一方に超音波モ
    ータの本体を、何れか他方に前記超音波モータの回転軸
    を連結したことを特徴とする車両用舵角比可変操舵装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007146961A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Jtekt Corp シール装置
US7575092B2 (en) 2005-06-09 2009-08-18 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Vehicle steering control device
JP2011016429A (ja) * 2009-07-08 2011-01-27 Nissan Motor Co Ltd 車両用制御装置

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