JPH09109058A - 打込み工具の動作切換え機構 - Google Patents

打込み工具の動作切換え機構

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JPH09109058A
JPH09109058A JP26565895A JP26565895A JPH09109058A JP H09109058 A JPH09109058 A JP H09109058A JP 26565895 A JP26565895 A JP 26565895A JP 26565895 A JP26565895 A JP 26565895A JP H09109058 A JPH09109058 A JP H09109058A
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JP
Japan
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trigger
idler
contact arm
valve
switching mechanism
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JP26565895A
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Jiro Oda
次郎 小田
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Makita Corp
Original Assignee
Makita Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のような特別の切換え操作をすることな
く、単発打ち・連発打ちの動作切換えを行うことができ
るようにすることで、従来の切換え操作のし忘れをなく
す。 【解決手段】 トリガ10に設けたアイドラ12の近傍
に規制部材15を配置し、トリガ10の引き操作をした
後にコンタクトアーム20の押し操作をすると、規制部
材15によってはアイドラ12の戻しが規制されないこ
とにより連発打ち動作に切り換わる一方、コンタクトア
ーム20の押し操作をした後にトリガ10の引き操作を
すると、規制部材15によりアイドラ10の戻しが規制
されることにより単発打ち動作に切り換わる構成とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、釘等の固着具を
被打込み材に打ち込むための打込み工具における単発打
ち動作・連発打ち動作の切り換えをするための機構に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、打込み工具は、コンタクトアー
ムを釘打込み物に押し付け、かつトリガを引き操作した
ときにのみ釘打ちがなされるようになっているが、トリ
ガを引き操作したままでコンタクトアームを押し操作す
れば何度でも釘打ちがなされる「連発打ち」と、一回の
釘打ち動作ごとにトリガを一旦戻さないと次の釘打ちが
なされない「単発打ち」とを、作業内容等に合わせて切
り換えることができる動作切換え機構を有するエア打込
み工具が提供されており、これには例えば実開昭61−
172783号公報あるいは実開平3−59173号公
報等に開示されたものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の動作切換え機構は、いずれもそのための特別の切
換え操作を要する構成となっているためその切換え操作
が面倒であり、このため切換え操作をし忘れる問題があ
った。
【0004】そこで、本発明は、従来のような面倒な切
換え操作をすることなく、単発打ち・連発打ちの動作切
換えを行うことができる打込み工具の動作切換え機構を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明は、トリガの引き操作とコンタクトアームの押し
操作が重なったときに固着具が打ち出される打込み工具
における連発打ち動作・単発打ち動作の切換え機構であ
って、前記トリガの引き操作をした後に前記コンタクト
アームの押し操作をすると連発打ち動作に切り換わり、
前記コンタクトアームの押し操作をした後に、前記トリ
ガの引き操作をすると単発打ち動作に切り換わる構成と
したことを特徴とする。
【0006】上記構成によれば、トリガを先に引き操作
するか、コンタクトアームを先に押し操作するかによっ
て単発打ち動作と連発打ち動作の切換えがなされるの
で、従来のような特別の操作をすることなく動作の切換
えを行うことができ、従って、従来のような切換え操作
をし忘れたまま打込み作業をしてしまうといった問題は
なくなる。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の動
作切換え機構であって、トリガに設けたアイドラの近傍
に規制部材を配置し、前記トリガの引き操作をした後に
前記コンタクトアームの押し操作をすると、該規制部材
によっては前記アイドラの戻しが規制されないことによ
り連発打ち動作に切り換わる一方、前記コンタクトアー
ムの押し操作をした後に前記トリガの引き操作をする
と、該規制部材により前記アイドラの戻しが規制される
ことにより単発打ち動作に切り換わる構成としたことを
特徴とする。
【0008】上記構成によれば、トリガの引き操作をし
た後にコンタクトアームの押し操作をすると規制部材に
よってアイドラの戻しは規制されず、従ってコンタクト
アームの押し操作を解除すればアイドラは原位置に戻さ
れる。アイドラが原位置に戻されるとトリガバルブがオ
フするので、再度コンタクトアームを押し操作すればト
リガバルブがオンして固着具が打ち出され、従っていわ
ゆる連発打ち動作となる。
【0009】一方、コンタクトアームの押し操作をした
後にトリガの引き操作をするとアイドラが規制部材によ
りその戻し方向の回動を規制されるので、コンタクトア
ームの押し操作を解除してもアイドラは原位置に戻され
ず、従ってトリガバルブがオフしないので打込み工具が
非操作状態(例えば釘打機において打撃ピストンが上死
点に戻された状態)に復帰しない。打込み工具が非操作
状態に復帰されないと、再度コンタクトアームを押し操
作しても打込み工具は作動しないので固着具は打ち出さ
れず、従っていわゆる単発打ち動作となる。
【0010】このように、トリガとコンタクトアームの
操作順序の違いにより、連発打ち動作と単発打ち動作を
切り換えることができるので、前記請求項1記載に係る
構成と同様の作用を得る。
【0011】請求項3記載は、請求項2記載の動作切換
え機構であって、トリガの引き操作に伴うアイドラの回
動中心の変位を利用して、該アイドラの戻しが規制部材
によっては規制されない連発打ち動作と規制される単発
打ち動作とを切り換える構成としたことを特徴とする。
【0012】この構成によれば、トリガを引き操作しな
いときのアイドラの回動中心と、トリガを引き操作した
ときのアイドラの回動中心が異なるため、トリガを引き
操作する前にコンタクトアームを押し操作してアイドラ
を回動させた場合と、トリガを引き操作した後にコンタ
クトアームを引き操作してアイドラを回動させた場合と
ではアイドラの回動範囲が異なり、この回動範囲の相違
によりアイドラの戻し方向の回動が規制部材によって規
制されない状態すなわち連発打ち動作と、規制される状
態すなわち単発打ち動作の切換えがなされる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図1〜
図7に基づいて説明する。なお、本実施形態では、打込
み工具の一例として釘打機を例示し、従って固着具とし
ては釘を例示して説明するが、釘打機本体1の内部構造
については特に変更を要しないので図示は省略する。従
って、図ではトリガ10とコンタクトアーム20とトリ
ガバルブ30のみが示されている。また、以下の説明に
おいて、トリガ10の引き方向、コンタクトアーム20
の押し方向あるいはトリガバルブ30のステム34の移
動方向を前後方向若しくは図面に合わせて上下方向とい
う。
【0014】トリガバルブ30は、釘打機本体1のハン
ドル部2の基部に取付けられており、釘打機本体1の動
作を制御する機能を有している。すなわち、トリガバル
ブ30のオンオフ操作により釘打機本体1におけるヘッ
ドバルブ上室をアキュムレータ3に連通した圧縮エア供
給状態とするか、ヘッドバルブ上室を大気に連通して大
気開放状態とするかの切換えがなされる。
【0015】釘打機本体1において、ヘッドバルブ上室
に圧縮エアが供給されるとヘッドバルブが閉じて打撃ピ
ストン上室が大気開放され、これにより打撃ピストンが
復動して上死点に戻される一方、ヘッドバルブ上室が大
気開放されるとヘッドバルブが開いて打撃ピストン上室
がアキュムレータ3に連通されて圧縮エアが供給され、
これにより打撃ピストンが往動して釘が打ち出される。
【0016】このような機能を有するトリガバルブ30
についても特に変更を要するものではないが、以下簡単
に説明すると、このトリガバルブ30は、軸方向(上下
方向)に移動可能なステム34と、これを支持する第1
〜第3バルブ体31〜33を主体として構成されてい
る。
【0017】ステム34には、先端側(下端側)から順
に第1〜第4シールリング34a〜34dが取付けられ
ている。また、このステム34と第3バルブ体33との
間には圧縮ばね38が介装されており、このためステム
34は下方すなわち第1バルブ体31から突き出す方向
に付勢されている。
【0018】第2バルブ体32はステム34の軸方向に
沿って移動可能に支持され、また第1バルブ体31との
間に介装された圧縮ばね37により上方に付勢されてい
る。この第2バルブ体32と第1バルブ体31との間の
空間部が変圧室35とされ、この変圧室35は連通路4
を経て前記ヘッドバルブ上室に連通されている。従っ
て、この変圧室35が大気開放されるか、アキュムレー
タ3に連通されるかによりヘッドバルブの開閉がなされ
るのであり、この切換えがステム34および第2バルブ
体32の移動によりなされる。
【0019】また、ステム34の後端面(図示上端面)
には、連通路5を経て釘打機本体1のリターンエア室の
圧縮エアが作用するようになっている。なお、リターン
エア室には打撃ピストンが往動する段階で蓄圧され、こ
のリターンエア室に蓄圧された圧縮エアにより打撃ピス
トンが復動する。
【0020】次に、トリガ10は、トリガバルブ30の
下方において回動支点11を中心にして上下方向に回動
可能に支持されている。このトリガ10の背面(図示上
面)にはアイドラ12が取付けられている。このアイド
ラ12は回動支点13を中心して上下方向に回動可能に
取付けられている。アイドラ12の回動支点13は、ト
リガ10の回動先端側に配置されているため、トリガ1
0を引き操作するとアイドラ12の回動支点13は、回
動支点11を中心とする円弧上を移動し、従ってトリガ
10を引き操作したオン位置(図2参照)と引き操作し
ないオフ位置(図1参照)とではアイドラ12の回動支
点13が変位する。
【0021】アイドラ12とトリガバルブ30の第1バ
ルブ体31との間には圧縮ばね14が介装されており、
これによりアイドラ12ひいてはトリガ10がオフ側に
付勢されている。
【0022】コンタクトアーム20は、図示は省略した
が釘打機本体1のドライバ(筒状の釘打ち出し通路)に
沿って移動可能かつその先端を該ドライバの先端から若
干突き出した状態に設けられている。従って、ドライバ
の先端を釘打込み物に押し付けると突き出し分だけコン
タクトアームが上方に後退し、釘打込み物から離すとば
ね付勢により突き出し状態に戻される。図ではこのコン
タクトアーム20の上端のみが示されている。図示する
ようにこのコンタクトアーム20の上端はアイドラ12
の回動先端12aに向けて下方から押し当てられる位置
に至っている。このため、このコンタクトアーム20の
押し操作によりアイドラ12の回動先端が上方へ押さ
れ、これによりアイドラ12が回動支点13を中心にし
て回動される。
【0023】アイドラ12の側方には、規制部材として
の規制ピン15が配置されている。この規制ピン15は
釘打機本体1のハウジングに張出し形成した二股形状の
支持壁1a,1a間に支持されている。両支持壁1a,
1aにはそれぞれ長溝孔16が上下方向に傾斜して形成
されており、この両長溝孔16,16を介して上記規制
ピン15が支持されている。このため規制ピン15は長
溝孔16に沿って自由に移動できるようになっている。
【0024】この規制ピン15は長溝孔16に沿ったい
ずれの位置にあっても、以下の条件を満たす位置に設定
されている。すなわち、トリガ10の引き操作をした後
コンタクトアーム20の押し操作をしたときには、アイ
ドラ12の後ろ側(図示上側)に位置してこのアイドラ
12の戻り方向の回動をなんら規制しないが、コンタク
トアーム20の押し操作をした後トリガ10の引き操作
をすると、アイドラ12の前側(図示下側)に位置して
アイドラ12の戻り方向の回動を規制することとなる位
置に配置されている。
【0025】以上のような構成によれば、トリガ10お
よびコンタクトアーム20の各操作によりトリガバルブ
30が以下のように動作し、かつトリガ10を先に引き
操作するか、コンタクトアーム20を先に押し操作する
かによって釘打機本体1の単発打ち・連発打ちの動作切
換えがなされる。
【0026】図1に示すトリガ10およびコンタクトア
ーム20の非操作状態では、ステム34が圧縮ばね38
および圧縮エアの作用により最も突き出したオフ位置に
保持される。このオフ位置では、第1および第2シール
リング34a,34bが第1バルブ体31の内周孔に押
圧されて、変圧室35が大気から遮断されている。一
方、この変圧室35は第2バルブ体32の内周孔および
連通孔36を経てアキュムレータ3に連通されているの
で、ヘッドバルブ上室がアキュムレータ3に連通されて
ヘッドバルブは閉じられた状態であり、従って、打撃ピ
ストン上室が大気に連通されて打撃ピストンが上死点に
保持されている。また、第2バルブ体32の上面および
下面の双方に圧縮エアが作用することから、第2バルブ
体32は圧縮ばね37により上側の位置(第1バルブ体
31から離れた位置)に保持される。
【0027】次に、釘打機本体1を連発打ち動作で使用
するには、図2および図3に示すようにトリガ10を図
示上方に引き操作した後にコンタクトアーム20を図示
上方に押し操作をすればよい。以下、この順序の操作を
「連発打ち操作」という。この「連発打ち操作」によれ
ば、トリガ10が先に引き操作されるので、先ずアイド
ラ12の回転支点13が上側の位置に移動する。
【0028】アイドラ12の回動支点13が上側の位置
に移動した後に、コンタクトアーム20が押し操作され
ると、図3に示すようにアイドラ12は規制ピン15の
下側に至るので、この場合にはアイドラ12の図示下方
への戻り方向の回動は規制ピン15によっては何ら規制
されない。
【0029】一方、図2に示すようにトリガ10を引き
操作しただけでは、ステム34は移動せずオフ位置のま
まであるが、図3に示すようにトリガ10を引き操作
し、かつコンタクトアーム20を押し操作すると、ステ
ム34が最も押し込まれたオン位置に移動する。
【0030】ステム34がオン位置にまで移動する過程
において、先ず第2シールリング34bが、次に第1シ
ールリング34aが順次第1バルブ体31の内周孔から
外れることにより変圧室35が大気開放される。変圧室
35が大気開放されると、第2バルブ体32の上面側に
は依然としてアキュムレータ3の圧縮エアが作用してい
るのでこれが圧縮ばね37に勝って第2バルブ体32
は、変圧室35が大気開放されるのとほぼ同時に下側の
位置(第1バルブ体31に近づいた位置)に移動する。
第2バルブ体32が下側の位置に移動するとその内周孔
に第1および第2シールリング34a,34bが押圧さ
れ、これにより変圧室35がアキュムレータ3から遮断
され、大気開放状態に保持される。この状態が図3に示
されている。
【0031】こうして変圧室35が大気開放されると、
前記したようにヘッドバルブ上室が大気開放されるの
で、ヘッドバルブが開かれて打撃ピストン上室がアキュ
ムレータ3に連通され、これにより打撃ピストンが往動
して釘が打ち出される。
【0032】また、ステム34がオン位置に移動するこ
とにより第3シールリング34cが第3バルブ体33の
大径側の内周孔に押圧されるとともに、第4シールリン
グ34dが小径側の内周孔から外れ、これにより第3バ
ルブ体33の内周孔がアキュムレータ3から遮断される
とともに、連通路5を経て釘打機本体1のリターンエア
室に連通される。打撃ピストンが往動する過程において
リターンエア室には圧縮エアが蓄圧され、これが連通路
5を経てステム34の上面側に作用する。しかし、トリ
ガ10の引き操作およびコンタクトアーム20の押し操
作が維持されている間は、ステム34はオン位置に保持
される。
【0033】こうして釘が打ち出された後、コンタクト
アーム20の押し操作のみを解除すると、アイドラ12
は規制ピン15によっては戻り方向の回動を何ら規制さ
れていないので圧縮ばね14によって下方に回動し、オ
フ位置に戻される。アイドラ12がオフ位置に戻される
と、ステム34がその上面側に作用するリターンエア室
の圧縮エアおよび圧縮ばね38によりオン位置から下方
へ移動する。この下方への移動過程において、第3シー
ルリング34cが第3バルブ体33の大径側の内周孔か
ら外れ、また第4シールリング34dが小径側の内周孔
に押圧されることにより、第3バルブ体33の内周孔が
リターンエア室から遮断されるとともに、ステム34の
上面側にアキュムレータ3の圧縮エアが作用し、これに
よりステム34が確実にオフ位置に戻される。
【0034】ステム34がオフ位置に戻されると、第1
および第2シールリング34a,34bが第2バルブ体
32の内周側から外れた後、第1バルブ体31の内周孔
に押圧され、これにより変圧室35が大気から遮断され
るとともに、アキュムレータ3に連通される。すると、
第2バルブ体32は、その上面側および下面側の双方に
圧縮エアが作用することから圧縮ばね37により上方位
置に戻され、以上でトリガバルブ30がオフ状態に復帰
する。
【0035】一方、変圧室35が大気から遮断されてア
キュムレータ3に連通されることによりヘッドバルブ上
室に圧縮エアが供給されてヘッドバルブが閉じられ、こ
れにより打撃ピストン上室がアキュムレータ3から遮断
されるとともに大気開放され、従って打撃ピストンがリ
ターンエア室の圧縮エアにより復動して上死点に戻さ
れ、これで釘打機本体1が非操作状態に復帰する。
【0036】このように「連発打ち操作」によりトリガ
バルブ30をオン操作して釘打ちを行った場合には、釘
打ち込み後コンタクトアーム20の押し操作を解除すれ
ば、トリガ10の引き操作を解除しなくてもトリガバル
ブ30がオフ状態に復帰し、従って釘打機本体1が非操
作状態に復帰するので、トリガ10の引き操作を解除し
なくても再度コンタクトアーム20を押し操作すれば次
の釘の打込みを行うことができ、従って連発打ちを行う
ことができる。
【0037】次に、釘打機本体1を単発打ち動作で使用
するには、図4〜図7に示すようにコンタクトアーム2
0の押し操作した後にトリガ10の引き操作をすればよ
い。以下、この順序の操作を「単発打ち操作」という。
この操作によれば、先ず図4に示すようにトリガ10が
引き操作されない状態でコンタクトアーム20が押し操
作されるので、アイドラ12は回動支点13を下側に位
置させたままで上方に回動される。
【0038】これによれば、前記「連発打ち操作」の場
合のようにアイドラ12が規制ピン15の下側に至るの
ではなく、その回動先端12aを該規制ピン15の側方
を通過させる状態で回動される。このため、その後トリ
ガ10を引き操作すると、この段階でアイドラ12の回
動支点13が上側に移動することにより、アイドラ12
の回動先端12aは図5の中間段階を経て図6に示すよ
うに規制ピン15の後ろ側に入り込み、これによりアイ
ドラ12は、コンタクトアーム20の押し操作が解除さ
れても規制ピン15が長溝孔16に沿って移動し得る範
囲でのみ図示下方に回動でき、図2に示すように最も下
側の位置まで回動できない状態すなわちその戻り方向の
回動が規制された状態となる。
【0039】以上の段階を経てコンタクトアーム20が
押し操作され、かつトリガ10が引き操作されるとステ
ム34がオン位置に移動するので、前記「連発打ち操
作」の場合と同様ヘッドバルブが開いて打撃ピストンが
往動し、これにより釘が打ち出される。なお、ステム3
4がオン位置に移動してオンされるまでのトリガバルブ
30の動作については両操作とも同様であり、このこと
は図3と図6を比較すれば明らかである。図3と図6で
異なっている点は、図3(連発打ち操作)ではアイドラ
12の回動先端12aが規制ピン15の下側に位置して
いるのに対して、図6(単発打ち操作)では規制ピン1
5の上側に位置して点である。
【0040】次に、釘打ち出し後、コンタクトアーム2
0の押し操作を解除すると、アイドラ12が圧縮ばね1
4により下方に戻され、これによりステム34が圧縮ば
ね38の付勢力およびその上面側に作用するリターンエ
ア室の圧縮エア力により突き出し方向に戻される。しか
しながら、上記したようにアイドラ12は、その回動先
端12aが規制ピン15の後ろ側に位置しているので、
図7に示すように規制ピン15が長溝孔16の下端に当
接してその移動を阻止された時点で下方への回動が規制
される。
【0041】このように規制ピン15によってアイドラ
12の下方への回動が途中の段階で規制されるので、ス
テム34も「オフ位置」に戻されず、従って第1シール
リング34aが第1バルブ体31の内周孔に押圧され、
第2シールリング34bが下側位置に移動した第2バル
ブ体32の内周孔に押圧された状態に保持される。
【0042】第1シールリング34aが第1バルブ体3
1の内周孔に押圧され、かつ第2シールリング34bが
第2バルブ体32の内周孔に押圧されるので、変圧室3
5は大気から遮断されるとともにアキュムレータ3から
も遮断され、結果的に変圧室35は圧縮エアが排気され
たまま圧縮エアが供給されない状態に保持される。この
ため、ヘッドバルブ上室に圧縮エアが供給されず、従っ
てヘッドバルブは閉じられないので打撃ピストン上室は
アキュムレータ3に連通された状態に保持され、従って
打撃ピストンは下死点に留まって復動しない。
【0043】このようにコンタクトアーム20の押し操
作を解除しても変圧室35に圧縮エアは供給されず、従
って打撃ピストンが下死点に保持されたままであるの
で、再度コンタクトアーム20を押し操作しても釘は打
ち出されず、釘打機本体1はいわゆる「単発保持」の状
態となる。
【0044】この「単発保持」の状態を解除するには、
コンタクトアーム20の押し操作を解除した後、さらに
トリガ10の引き操作を解除すればよい。これによりア
イドラ12の回動中心13は、トリガ10の回動中心1
1を中心とする円弧上を移動して下側の位置に移動する
ので、その回動先端12aが規制ピン15から外れ、こ
の段階で回動支点13を中心とするアイドラ12の下方
への回動が許容され、従ってアイドラ12は圧縮ばね1
4により最終的に図1に示す下側位置に戻される。
【0045】アイドラ12が下側位置に戻されれば、ス
テム34が圧縮ばね38の付勢力等によりオフ位置に戻
され、これにより第2シールリング34bが第2バルブ
体32の内周孔から外れるので変圧室35がアキュムレ
ータ3に連通され、従って変圧室35に圧縮エアが供給
される。変圧室35に圧縮エアが供給されると、第2バ
ルブ体32が上側位置に戻されてトリガバルブ30がオ
フ状態に復帰するとともに、ヘッドバルブが閉じられて
打撃ピストンがリターンエア室の圧縮エアにより復動し
て上死点に戻され、以上で釘打機本体1も非操作状態に
復帰する。
【0046】以上説明したように、トリガ10の引き操
作を先に行うか、コンタクトアーム20の押し操作を先
に行うかによって、トリガバルブ30および釘打機本体
1の動作を連発打ち動作または単発打ち動作に切り換え
ることができる。すなわち、トリガ10およびコンタク
トアーム20の操作手順に関して「連発打ち操作」を行
えば連発打ち動作となり、「単発打ち操作」を行えば単
発打ち動作に切り換わる。これは、トリガ10の回動中
心11、アイドラ12の回動中心13および規制ピン1
5の位置を適切に設定した上で、トリガ10の引き操作
に伴うアイドラ12の回動中心13の変位によって該ア
イドラ12の回動範囲が変動することを利用したもので
あり、回動中心13を下側位置に位置させた状態(トリ
ガ10のオフ状態)で、コンタクトアーム20の押し操
作によりアイドラ2を回動させれば、その回動先端12
aが規制ピン15の下側に至る一方、回動中心13を上
側位置に移動させた状態(トリガ10のオン状態)で、
同じくコンタクトアーム20の押し操作によりアイドラ
12を回動させればその回動先端12aが規制ピン15
の上側に入り込む現象を利用することに達成される。
【0047】このように本実施形態によれば、従来のよ
うな特別の切換え操作(トリガ10の引き操作およびコ
ンタクトアーム20の押し操作以外の操作)をすること
なく単発打ち・連発打ちの動作切換えを行うことができ
るので、釘打機本体1の使い勝手がよくなるとともに従
来の操作し忘れによる作業ミス等の問題をなくすことが
できる。
【0048】なお、以上説明した実施形態では規制ピン
15は長溝孔16に沿って移動可能に支持した構成で例
示したが、この規制ピン15は、回動中心11,13の
位置およびアイドラ12の長さ等の要因を考慮してその
取付け位置を適切に設定することにより移動不能に固定
する構成とすることも可能であり、従って規制部材とし
ては例示した規制ピン15に限らず、例えば突起部を形
成する等他の形態であってもよい。
【0049】また、打込み工具として釘打機を例示して
説明したが、本実施形態に係る動作切換え機構はこれに
限らず、例えばタッカあるいはステープラ等の他の打込
み工具にも広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に関し、トリガおよびコン
タクトアームの非操作状態におけるトリガバルブ周辺の
断面図である。
【図2】トリガの引き操作のみを行った状態におけるト
リガバルブ周辺の断面図であり、「連発打ち操作」の一
段階を示す図である。
【図3】トリガの引き操作を行った後にコンタクトアー
ムの押し操作をした場合におけるトリガバルブ周辺の断
面図であって、アイドラと規制ピンの位置関係を示す図
である。本図は「連発打ち操作」により連発打ち動作の
状態を示す。
【図4】コンタクトアームの押し操作のみを行った状態
におけるトリガバルブ周辺の断面図であり、「単発打ち
操作」の一段階を示す図である。
【図5】コンタクトアームの押し操作を行った後、トリ
ガを引き操作し始めた状態におけるトリガバルブ周辺の
断面図であり、アイドラの回動先端が規制ピンの上側に
入り込んだ状態を示す図である。
【図6】コンタクトアームの押し操作をした後、トリガ
が完全に引き操作された状態におけるトリガバルブ周辺
の断面図であり、アイドラの規制ピンに対する位置関係
を示す図である。
【図7】「単発打ち操作」を行った後、コンタクトアー
ムの押し操作のみを解除した状態におけるトリガバルブ
周辺の断面図であり、アイドラが規制ピンにより回動を
規制された状態を示す図である。
【符号の説明】
1…釘打機本体、1a…支持壁 2…ハンドル部 3…アキュムレータ 4…連通路(変圧室−ヘッドバルブ上室) 5…連通路(ステム上面−リターンエア室) 10…トリガ 11…回動支点 12…アイドラ 13…回動支点 15…規制ピン 20…コンタクトアーム 30…トリガバルブ 34…ステム 35…変圧室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリガの引き操作とコンタクトアームの
    押し操作が重なったときに固着具が打ち出される打込み
    工具における連発打ち動作・単発打ち動作の切換え機構
    であって、前記トリガの引き操作をした後に前記コンタ
    クトアームの押し操作をすると連発打ち動作に切り換わ
    り、前記コンタクトアームの押し操作をした後に、前記
    トリガの引き操作をすると単発打ち動作に切り換わる構
    成としたことを特徴とする打込み工具の動作切換え機
    構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の動作切換え機構であっ
    て、トリガに設けたアイドラの近傍に規制部材を配置
    し、前記トリガの引き操作をした後に前記コンタクトア
    ームの押し操作をすると、該規制部材によっては前記ア
    イドラの戻しが規制されないことにより連発打ち動作に
    切り換わる一方、前記コンタクトアームの押し操作をし
    た後に前記トリガの引き操作をすると、該規制部材によ
    り前記アイドラの戻しが規制されることにより単発打ち
    動作に切り換わる構成としたことを特徴とする打込み工
    具の動作切換え機構。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の動作切換え機構であっ
    て、トリガの引き操作に伴うアイドラの回動中心の変位
    を利用して、該アイドラの戻しが規制部材によっては規
    制されない連発打ち動作と規制される単発打ち動作とを
    切り換える構成としたことを特徴とする打込み工具の動
    作切換え機構。
JP26565895A 1995-10-13 1995-10-13 打込み工具の動作切換え機構 Pending JPH09109058A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005025808A1 (ja) * 2003-09-10 2005-03-24 Max Co., Ltd. 釘打機
US10518397B2 (en) 2015-03-24 2019-12-31 Makita Corporation Driving tool

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