JPH09103548A - パチンコ機 - Google Patents

パチンコ機

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JPH09103548A
JPH09103548A JP24146296A JP24146296A JPH09103548A JP H09103548 A JPH09103548 A JP H09103548A JP 24146296 A JP24146296 A JP 24146296A JP 24146296 A JP24146296 A JP 24146296A JP H09103548 A JPH09103548 A JP H09103548A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定入賞口に打球が入ると打球入賞装置の案
内部材が不利益状態から第1の利益状態に変換し、更に
打球が特別ゾーン孔に入ると、案内部材が著しく遊技者
に有利な第2の利益状態に変換するパチンコ機におい
て、新しい動作条件を加味した新規なパチンコ機を提供
する。 【解決手段】 パチンコ機1の表面に遊技者が操作でき
る手動用始動スイッチ81を設け、特定入賞口としての始
動チャッカ31 、32 に入った打球数を記憶させ、この
記憶に基づいて上記手動用始動スイッチ81を遊技者が操
作した態様により打球入賞装置5の翼4が第1の利益状
態を発生させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は遊技盤の表面に形成
した遊技部に、特定入賞口としての始動チャッカ及び遊
技者にとって不利益状態と利益状態とに変換する翼など
の案内部材を有する打球入賞装置を設け、特定入賞口に
打球が入ると上記した案内部材が不利益状態から第1の
利益状態に変換し、この第1の利益状態において打球入
賞装置内に入った打球が特別ゾーン孔に入ると、案内部
材が著しく遊技者に有利な第2の利益状態に変換するパ
チンコ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知の様に、パチンコ機の打球入賞装置
は多数知られており、特に遊技盤の遊技部に特定入賞口
を設け、この特定入賞口に打球が入ると打球入賞装置の
翼などの案内部材が遊技者に利益な状態に変換し、この
有利な状態において打球が特別ゾーン孔に入賞するなど
特別の状態が発生すると一時的に遊技者に極端な利益を
もたらせる打球入賞装置が有る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の上記した打球入
賞装置は打球入賞装置の案内部材が1回または2回変換
して遊技者に有利な状態を与え、この第1の利益状態に
おいて打球入賞装置に入った打球が特別ゾーン孔に入賞
するなど特別の状態になると遊技者に極端な利益を与え
る第2の利益状態に変換するのであるが、遊技者にとっ
て、この種のゲームはマンネリ化している。そこで、新
しい動作条件を加味した新規なパチンコ機が切望されて
いる。しかし一方、遊技者にあまり利益を与えるといた
ずらに射幸心を煽ることになるし、遊技店側が不利益と
なるので適度な入賞制限が必要である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した点に鑑
み提案されたもので、請求項1 に記載した発明は、遊技
盤の表面に形成した遊技部内に特定入賞口と、遊技者に
とって不利益状態と利益状態とに変換する案内部材を有
する打球入賞装置とを設け、特定入賞口に打球が入ると
上記した案内部材が不利益状態から第1の利益状態に変
換し、この第1の利益状態において打球入賞装置内に入
った打球が特別ゾーン孔に入ると、案内部材が著しく遊
技者に有利な第2の利益状態に変換するパチンコ機にお
いて、特定入賞口に入った打球数を記憶させ、この記憶
に基づいて打球入賞装置の案内部材が前記した第1の利
益状態を発生させるようにしたパチンコ機である。ま
た、請求項2に記載した発明は、パチンコ機の表面に遊
技者が操作できる手動用始動スイッチを設け、特定入賞
口に入った打球数を記憶させ、この記憶に基づいて上記
手動用始動スイッチを遊技者が操作した態様により打球
入賞装置の案内部材が前記した第1の利益状態を発生さ
せるようにしたパチンコ機である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明を図面の実施の形態
について説明する。本発明におけるパチンコ機1は、図
1または図2に示すように遊技盤の表面に形成した遊技
部2内に特定入賞口として第一種始動チャッカ31 と第
二種始動チャッカ32 とを設けるとともに左右に案内部
材として例えば翼4を有する打球入賞装置5を設ける。
【0006】上記した案内部材としての両翼4は遊技盤
の裏面に設けたソレノイド等(図示せず)によりほぼ直
立状態と横方向に傾動した状態とに変化することがで
き、ほぼ直立状態は遊技部2を流下する打球が打球入賞
装置5内に入らないので遊技者にとって不利益状態とな
り、横方向に傾動した状態は遊技部2を流下する打球が
打球入賞装置5内に極めて入り易いので遊技者にとって
利益状態となる。尚、案内部材として例えば両端を軸支
して上下に回動可能なゲートを設けてもよい。
【0007】上記した打球入賞装置5の内部下方には、
中央に特別ゾーン孔6を、上記特別ゾーン孔6の左右に
普通入賞孔7を有し、翼4により打球入賞装置5が遊技
者に利益な状態となっているときに打球が入るといずれ
かの孔6または7に入る。
【0008】そして、パチンコ機1の表面にはモード切
換スイッチ14と、手動用始動スイッチ81とを設け、上記
モード切換スイッチ14により打球入賞装置5による遊技
を普通の状態にするか、または記憶の態様にするかを選
択することができる。
【0009】以下に本発明におけるパチンコ機1の遊技
状態を説明する。本発明のパチンコ機1では、通常の遊
技状態では両翼4が遊技者に不利益な状態で、打球入賞
装置5に打球が入ることができない。しかし、発射装置
(図示せず)で弾発されて遊技部2を流下する打球が第
一種始動チャッカ31 に入ると、両翼4は 0.5秒の間隔
で1回だけ横方向に傾動して遊技者に第1の利益状態を
与える。一方、遊技部2を流下する打球が第二種始動チ
ャッカ32 に入ると、両翼4は 0.8秒間だけ 0.8秒の間
隔で2回横方向に傾動するので、上記した第一種始動チ
ャッカ31 に打球が入った場合より遊技者に有利な状態
で打球入賞装置5が第1の利益状態に変換する。
【0010】上記したいずれの場合においても、打球入
賞装置5が第1の利益状態に変換している時に翼4によ
り打球入賞装置5内に打球が入ると、当該打球は特別ゾ
ーン孔6か普通入賞孔7に入ることになる。そして、左
右のいずれかの普通入賞孔7に打球が入ると単に一定数
の賞球が排出されるだけである。
【0011】しかし、打球入賞装置5内に入った打球が
特別ゾーン孔6に入ると、打球入賞装置5は翼4により
上記第1の利益状態より遊技者に著しく有利な第2の利
益状態に変換する。
【0012】上記した第2の利益状態は、打球入賞装置
5において翼4が 0.8秒の間 0.8秒の間隔で合計18回
だけ横方向に傾動して約30秒だけ利益状態が生じてい
る1サイクルを行なうのが原則である。しかし、従来の
パチンコ機1においては、その1サイクルの間に合計1
0個の打球が打球入賞装置5内に入ると、そのサイクル
が中止するし、約30秒間の1サイクル中に合計10個
の打球が打球入賞装置5内に入らなければそのサイクル
も中止する。そして、打球入賞装置5内に入る1サイク
ルの10個の打球の内、n番目の打球が特別ゾーン孔6
に入るとその時点でそのサイクルが中止して次のサイク
ルに変換し、最大8サイクルの繰返しが可能である。
【0013】この様に、従来のパチンコ機では打球が始
動チャッカに入ると翼により打球入賞装置が不利益状態
から第1の利益状態に変換し、第1の利益状態で打球が
特別ゾーン孔6に入ると翼が遊技者に著しく有利な第2
の利益状態に変換して遊技者に極端な利益を与えるので
ある。
【0014】しかし、本発明では打球が始動チャッカに
入っても第1の利益状態を記憶し、例えば遊技者が手動
用始動スイッチ81を操作したら、その態様により翼4に
より打球入賞装置5が第1の利益状態に変換するように
したものである。
【0015】以下に本発明の遊技状態を具体的に説明す
るが、前提条件として第一種始動チャッカ31 をK1チャ
ッカと称してその入賞球検出スイッチをK1スイッチ11,
12とし、第二種始動チャッカ32 をK2チャッカと称して
その入賞球検出スイッチをK2スイッチ13という。ただ
し、K1チャッカに打球が入賞した場合の翼4の開閉回数
をKa、K2チャッカに打球が入賞した場合の翼開閉回数を
Kbとすることができるが、この説明については後記す
る。また、打球入賞装置5の第2の利益状態における翼
4の18回の継続動作はソレノイド駆動パルス幅 0.8秒、
パルス間隔 0.8秒とする。
【0016】そして、実施の形態として実現すべき動作
モードにおいて、 K1チャッカ、K2チャッカの双方への入賞に伴う翼4の
開閉許容回数nを記憶し、遊技者の始動スイッチの操作
により、当該記憶回数nが1以上であれば、操作の度に
1回づつ翼4を開かせる。もちろん、K1チャッカへの入
賞に関しては数“1”をインクリメントし、K2チャッカ
への入賞に関しては数“2”をインクリメントする。 上記を一般化して、記憶回数nがS以上であれば、操
作の度にS回づつ翼を開かせる。ただしこの場合、S>
nとなった時点での遊技者の始動スイッチの操作に対
し、現記憶回数に相当する数n(<S)だけ、翼の開閉
動作を生起するか、またはn≧Sとなるまでは始動スイ
ッチを無効化するという二通りの手段が考えられる。 K1チャッカ、K2チャッカの双方への入賞に伴う翼4の
開閉許容回数nを記憶し、遊技者の始動スイッチの操作
により、それまでの記憶回数nだけの翼4の開閉動作を
一遍に生起する。 上記〜に関し、記憶回数nに上限Nを設けてお
き、該上限値Nに至った場合、始動スイッチの操作の有
無に係らず、自動的に翼4の開閉動作を生起させる。 上記〜に関し、記憶回数nに上限Nを設けけてお
き、該上限値Nを越えた場合、当該越えた分は無効化す
る。 上記〜に関し、記憶回数nに上限Nを設けてお
き、該上限値Nを越えた場合、当該越えた分が生ずる度
に始動スイッチの操作の如何に拘らず、一回だけ、翼4
を自動開閉させる。換言すれば、記憶回数nがN+1と
なる度に、一回、翼4を開閉させ、記憶球数をNに戻
す。
【0017】上記した動作モードを考慮しながら、本発
明の動作を図3以下のブロック図に基づいて以下に説明
する。
【0018】図3及び図4は本発明の改良の対象とする
従来のこの種パチンコ機の基本的な遊技形態を満足する
ための回路系を示しており、図3が通常の遊技部、図4
がいわゆる特別遊技部に関するものであって、各端子
〜を接続することにより一つの回路系を構成する。ま
た、各端子(a) 〜(g) に後述の図5から図8までのどれ
か一つの回路系の対応する端子(a) 〜(g) を接続する
と、それぞれに本発明による遊技形態が異なるモードで
可能となる。
【0019】そこで、まず図3及び図4に即して基本的
遊技形態を満たすための回路動作の説明を行なう。その
ためには、実施の形態として追加されたモード切替スイ
ッチ14の操作により、“基本”モードが選択されている
必要がある。
【0020】このモード切替スイッチ14は、遊技者の操
作により、基本的遊技形態と、本発明により追加された
拡張遊技形態とを選択できるもので、基本の遊技形態を
“基本”モード、追加によるそれを“拡張”モードと呼
称する。
【0021】また、この実施の形態では、当該モード切
替スイッチ14はモーメンタリスイッチで済むように工夫
されており、遊技者がこれを押す等の操作をする度に、
一回毎に波形整形回路WSを介してT型フリップフロップ
(F.F.)35の状態を変え、そのQ出力の論理値を変えるこ
とにより、モード変更が可能となっている。そのときど
きで選択されているモードは、モード表示回路36によ
り、光や音による適当な表示手段により、遊技者に表示
することができる。なお、以下では特に説明をしない場
合もあるが、図中、符号WSは全て、各スイッチのオン検
知信号を適当なパルス幅のパルス信号に整形するための
波形整形回路である。
【0022】しかるに、現在、基本モードが選択されて
おり、T型フリップフロップ35のQ論理が“H”となっ
ている場合には、第一種始動チャッカ31 に入賞球があ
るたびに一回だけ、翼4の開閉を許容するためのK1チャ
ッカに付属のK1スイッチ11または12にて当該入賞球が検
出されると、その検出パルスはオアゲート15からアンド
ゲート17a を介した後、ラッチ16にてラッチされ、当該
ラッチ回路16の出力を論理“H”とする。
【0023】このラッチ出力はオアゲート19を通過した
後、後述の所から顕かなように、この時点では他入力
(線路(e) の論理値)が論理“H”となっているアンド
ゲート21をも通過して、特にその立ち上がり縁でモノマ
ルチバイブレータ(MMB)23 をトリガする。
【0024】このモノマルチバイブレータ23には時間t1
が設定されているが、これは、両翼4を一回だけ開閉さ
せるときの駆動ソレノイド28への通電時間を規定する。
ここでは約 0.5秒と考えて良い。
【0025】モノマルチバイブレータ23の出力は、アン
ドゲート25、オアゲート26を順に通過し、ソレノイドド
ライブ回路27を介して翼4の開閉用ソレノイド28を時間
t1だけ、駆動する。もちろん、K1スイッチの数は図示の
ような二つに限らず、オアゲート15を多入力型とするこ
とにより、任意にできる。
【0026】一方、入賞球があるたびに例えば二回、翼
4の開閉を許容するためのK2チャッカに付属のK2スイッ
チ13にて当該入賞球が検出されると、この検出パルス
は、現在“基本”モードが選択されているために他入力
が論理“H”となっているアンドゲート18a を通過し、
ラッチ32にて取込まれ、その出力を論理“H”とさせ
る。
【0027】この論理“H”への反転状態を持つラッチ
出力は、同様にこの時点では他入力が論理“H”となっ
ているアンドゲート22を通過し、特にその立ち上がり縁
でモノマルチバイブレータ(MMB)24 をトリガする。
【0028】このモノマルチバイブレータ24には時間t2
が設定されているが、これは、翼4を二回開閉するに当
たり、各回当たりの駆動ソレノイド28への通電時間を規
定する。ここでは約 0.8秒と考えて良い。つまり、この
実施の形態では、K1チャッカに入力したときよりも、K2
チャッカに入力した方が、単に回数の問題だけでなく、
各回当たりの翼の開放時間に関しても有利となるよう、
図られている。
【0029】モノマルチバイブレータ23の出力は、オア
ゲート26を通過し、ソレノイドドライブ回路27を介して
翼開閉用ソレノイド28を時間t2だけ、まず一回、駆動す
る。
【0030】しかるに、当該モノマルチバイブレータ24
の出力は、符号τ1 を付した遅延回路31にも与えられて
おり、この遅延回路31に設定されている遅延時間は例え
ばt2+t3=1.6secであるため、最初のパルス幅t2=0.8s
ecのパルスが生じた後、0.8secの間隔を置いて二発目の
パルスが発生する。
【0031】上記一発目のパルスと同様に、この二発目
のパルスもパルス幅は0.8secであり、オアゲート26、ソ
レノイドドライブ回路27を介して翼開閉用ソレノイド28
を時間t2にわたり再度、駆動する。
【0032】もちろん、上記から顕かなように、パルス
間隔t3は遅延回路31への設定時間の変更により変更する
ことができるし、他の2パルス発生回路も任意に採用す
ることができる。
【0033】また、K2スイッチの数についても任意であ
り、K1スイッチの出力のオアを取るオアゲート15に見ら
れるように、それらK2スイッチ群の出力はオアを取って
ラッチ32に入力すれば良い。
【0034】K1チャッカに入力した場合もK2チャッカに
入力した場合も、ソレノイド28の駆動に伴って光表示回
路29や音表示回路29' により、公知既存の手法に倣う等
して適当なる翼開閉動作表示をして良い。また、ソレノ
イドが駆動される度に、例えば適当なるパルス幅のソレ
ノイド動作検出パルスが検出回路30の出力に得られ、こ
れが各ラッチ16,32をリセットし、次の入賞球検出を待
つ状態とすると共に、後述の作用のためにモノマルチバ
イブレータ34をトリガする。
【0035】なお、K2スイッチに関するラッチ32の出力
は、インバータ20を介してアンドゲート25を制御し、K1
スイッチに関するモノマルチバイブレータ23の出力を選
択的にゲーティングするようになっているが、これはK2
チャッカへの入力に基く動作の方を優先させるたもであ
る。
【0036】すなわち、たとえ翼4の一回開閉用のモノ
マルチバイブレータ23が動作中であっても、このタイミ
ングでK2チャッカへの入賞があった場合には、インバー
タ20の出力の論理“L”への反転でアンドゲート25を閉
じ、このモノマルチバイブレータ23の出力を強制的にそ
の時点で無効化し、二回開閉用のモノマルチバイブレー
タ24の出力のみを有効にすることにより、K2チャッカへ
の入賞に伴ってはそこから二回の開閉を行なわせるので
ある。これは、K1チャッカとK2チャッカへの入賞がほぼ
重なった場合、回路系として矛盾な動作を生起しない範
囲で、K1チャッカに比し、遊技者にとってより有利なK2
チャッカの方を有効に残すための配慮である。
【0037】もちろん、こうしたK1スイッチやK2スイッ
チを始め、後述の各入賞球検出スイッチが入賞球を検出
した場合、図示していないが周知の仕方により、所定個
数の賞球を遊技者に還元するようにして良いが、ここで
の説明は、こうした賞球排出機構に関してまでは及ぼさ
ないものとする。
【0038】さて、上記の動作による翼4の開閉の結
果、開かれた役物ゾーンに入った遊技球が、さらに運良
くVゾーンと呼ばれる特別ゾーン孔6に入賞すると、特
別ゾーン検出スイッチ37がその旨検出し、波形整形回路
WSからの検出パルスがアンドゲート38の一入力に与えら
れる。
【0039】アンドゲート38は三入力型であり、残りの
二つの中の一つには、ソレノイド動作確認のための検出
回路30からの検出パルスに基づいて一定時間だけ、モノ
マルチバイブレータ34の出力として論理“H”を続ける
信号が与えられ、残りの他の一つには、後述の所から顕
かなように、インバータ61の出力としてこの時点では論
理“H”となっている信号が与えられているため、打球
が特別ゾーン孔6に入賞すると検出スイッチ37からの検
出パルスはタイマ39をリセットし、記号τ2 を付した時
定数回路40を駆動すると共に特別ゾーン入賞から始まる
最大8サイクル/1フレームの特別な第2の利益状態と
しての特別遊技のための1サイクル内最大翼開閉回数
(例えば18回)の制限用のプリセッタブルダウンカウン
タ44と、1サイクル内の最大入賞球数(例えば10個)の
制限用のプリセッタブルダウンカウンタ63をプリセット
する。
【0040】ここで1サイクル内の最大翼開閉回数を上
記のように“18”とすると、プリセッタブルダウンカウ
ンタ44には十進法にして数“17”が、プリセッタブルダ
ウンカウンタ63には同じく十進法にして数“9”が、そ
れぞれ二進数値でプリセットされる。これらのプリセッ
タブルダウンカウンタ44,63は、それぞれ十進法にして
数値“0”までカウントダウンするものである。
【0041】特別ゾーン孔6の検出スイッチ37からの検
出パルスは後述のラッチ46をもリセットし、モノマルチ
バイブレータ48をトリガして、上述の時定数回路40に定
められた時間τ2 に相当する時間だけ、その出力を論理
“H”とさせる。
【0042】時定数回路40に定められているこの時間τ
2 は、上記の各プリセット動作等を確実化するためのも
のであり、対応的にモノマルチバイブレータ48にセット
されている時間τ2 は、後述の発振器43からの発振出力
が早まって出力されるのを防ぐためであるので、その目
的が達成できる以上、必要にして十分に短い時間で良
い。
【0043】また、ソレノイドの動作確認のための検出
パルスに基づき、所定の時間、論理“H”を出力するモ
ノマルチバイブレータ34が設けられているのは、翼開放
時に打球入賞装置5の役物ゾーンに入った打球が、翼4
が閉じた後、遅れて特別ゾーン孔6に入賞する場合があ
るからである。換言すれば、このような遅れを伴う入賞
に関する最大遅れ時間を実験的に知って置き、その時間
に相当する時間をモノマルチバイブレータ34に設定すれ
ば良いのである。経験的にこの時間は、最後に翼4が閉
じてから、せいぜい1秒ないし数秒程度あれば良い。
【0044】時定数回路40に設定されている遅延時間τ
2 を経過すると、タイマ39がトリガされる。このタイマ
39は、1サイクル内の最大翼開閉許容回数を単に当該数
のみで制限するのではなく、時間的にも監視し、最大設
定時間を越えてなお、翼が誤開放されるおそれを排除す
ると共に、後述の各回路系の確実な動作のために設けら
れたものである。
【0045】最大動作時間の規定に関しては、最大18回
の翼開閉動作が例えば0.8secのパルス幅で0.8secの間隔
を置いて繰返されるように定められている場合、最初の
翼開放時点から最後の翼の閉成までの時間は、(0.8sec)
×(開閉回数18+間隔数17)=28sec となるから、当該
28sec 以上であれば良いが、ここでは多少の余裕を満て
30sec に設定してある。
【0046】タイマ39がトリガされると、先にリセット
されているラッチ46の出力を反転するインバータ47の出
力と当該タイマ39の出力とのアンドがアンドゲート42に
て取れ、発振器(OSC)43 のスタート/ストップ入力に論
理“H”が与えられ、この発振器43が発振を開始する。
【0047】あらかじめ述べて置けば、この発振器43
は、スタート/ストップ入力に論理“H”が与えられて
いる場合に発振し、論理“L”が与えられると発振を停
止する型のものである。
【0048】また、発振周波数に関しては、先の仮定の
ように、1サイクル当たりの翼の最大開閉許容回数18回
にわたる開閉動作に関し、ソレノイド28の駆動が0.8sec
のパルス幅で0.8secの間隔を置いて繰返されるように定
められている場合、周期1.6secでデューティ50%のパル
ス列を発振するように設定されていれば良い。
【0049】図中で言えばt4,t5が共に0.8secである。
が、もちろん、これ以外の任意の設定も構わないし、そ
れに応じてタイマ回路39の設定時間も変更してやれば良
い。
【0050】発振器43が発振を開始すると、そのときま
でには既に論理“L”に立ち下がっているモノマルチバ
イブレータ48の当該出力を反転入力に受けているアンド
ゲート49を介し、この発振パルスがオアゲート26から直
接にソレノイドドライブ回路27を駆動し、ソレノイドを
0.8secづつ0.8secの間隔を置いて繰返し動作させるよう
になる。
【0051】一方、タイマ39の出力の論理“L”への立
ち上がり遷移は微分回路41で捕えられ、アンドゲート51
を介してプリセッタブルダウンカウンタ50をプリセット
する。
【0052】このプリセッタブルダウンカウンタ50は、
特別遊技の1フレーム当たりの最大サイクル数、すなわ
ち本実施の形態においては8サイクルの全てを検出する
もので、プリセット値は十進法にして“8”にされ、実
質的には数“9”をカウントできるものである。最大サ
イクル数より一つ多い数をカウント可能となっている理
由は後述する。
【0053】いづれにしても、当該プリセッタブルダウ
ンカウンタ50がプリセットされると、その4ビット出力
端子に現れるバイナリ数値“1000”(最上位ビットM3か
ら)はデコーダ56により解読され、例えば7セグメント
ディスプレイ等による公知適宜な数値表示器57を稼動
し、遊技者に特別遊技の一回目のサイクルが始まったこ
とを知らせる。つまりこの実施の形態の場合、表示され
た十進数値“8”は現在稼動中のサイクルを含めての残
りサイクル回数を示すものとなっている。しかし、要す
ればデコードの仕方を変えることにより、逆に最初の回
であることを示す十進数値“1”からの表示に変えるこ
とも容易である。
【0054】上記のプリセッタブルダウンカウンタ50の
4ビット出力端子の中、最上位ビット端子M3は、当該論
理値“1”に相当する論理“H”がラッチ54にて捕えら
れ、以降、このラッチ54の出力は論理“H”となる。換
言すると、このラッチ54の出力に現れる論理“H”信号
は遊技者にとって第2の利益状態である特別遊技が開始
したこと、及び継続中であることを示す信号となる。
【0055】この信号は、インバータ55により反転して
継続的に論理“L”となる特別遊技信号としても利用さ
れる。
【0056】したがって、このときには、例えばこの特
別遊技信号を検出回路33で捕え、光表示回路29により通
常の遊技状態における翼開閉時とは異なる特定の態様の
光表示をしたり、音表示回路29' により同様に特定の態
様の音表示をさせても良い。また、特別遊技の検出は、
先のように発振器43のアンドゲート49を介する出力を直
接に捕えること等によっても行なえる。
【0057】しかるに、この実施形態の場合、特別遊技
が開始すると、上述のようにインバータ55の出力が論理
“L”になることにより、アンドゲート21,22が閉ざさ
れる。
【0058】したがって、この特別遊技中は、K1スイッ
チ11,12やK2スイッチ13に入賞する遊技球があっても、
これによってソレノイドが駆動されることはなく、実質
的にそれらスイッチ11,12,13への入賞球は無効化され
(もっとも賞球排出は当然、行なって良いが)、発振器
43によってのみ、翼開閉用のソレノイド28は制御される
ものとなる。
【0059】一方、プリセッタブルダウンカウンタ50の
プリセットにより、アンドゲート51のインバータ55の出
力を受けている入力は論理“L”になるため、後述のよ
うにサイクル更新毎に出力される微分回路41の出力に関
しては、もはやプリセッタブルダウンカウンタ50をプリ
セットすることはなく、逆にラッチ54の出力をそのまま
受けているアンドゲート52の方が有効となって、サイク
ル更新毎にオアゲート53を介し、プリセッタブルダウン
カウンタ50をダウンカウントするようになる。
【0060】最初のサイクルが開始し、翼が開閉を繰返
している間に、発振器43の発振パルスはプリセッタブル
ダウンカウンタ44により監視されている。そして、この
プリセッタブルダウンカウンタ44がプリセット値“17”
からカウントダウンされて行き、後述のサイクル更新条
件が満たされず、18個のパルスをカウントしてしまった
結果、当該プリセッタブルダウンカウンタ44のカウント
内容が“0”になると、カウントアップ信号が出力さ
れ、これがオアゲート45を介してラッチ46に取込まれ、
ために、インバータ47によりその内容を反転した論理
“L”の信号はアンドゲート42の出力を反転させ、もっ
て発振器43をそこで停止させる。このカウントアップ信
号は、次にプリセッタブルダウンカウンタ44がプリセッ
トされるまで、論理“H”であり続ける。
【0061】同時にオアゲート45の出力論理“H”は、
以降、ラッチ54のリセット端子Rに継続的に与えられ、
したがってその出力論理を“L”に固定し、また、時定
数回路59にも与えられて、一定時間τ3 後に強制的にデ
コーダ56に働き掛け、表示器57の数値表示を“0”とす
る。
【0062】そのため、後述のサイクル更新条件が満た
されなかった場合、サイクルの回数表示器57の表示は、
最初のサイクルが終了後も少しの間は当該数値“8”を
表示した後、“0”になって、遊技者に特別遊技の終了
を知らせる。
【0063】一方で、通常遊技部中の回路系に関しても
初期状態への総体的なリセットが図られる。すなわち、
インバータ55の出力論理が特別遊技開始以前の論理
“H”に戻ることにより、アンドゲート21,22が再び有
効となって、K1スイッチ11,12やK2スイッチ13の入賞球
検出に基づく既述の翼開閉動作が許されるようになる。
【0064】しかし、当該18回の翼4の開閉の中に、あ
るいはまた最後の18回目の開放動作を終えた後にあって
も既述のようにモノマルチバイブレータ34の出力が立ち
下がるまでの間に、再度、特別ゾーン孔6に入賞する打
球があると、既述した最初のサイクルが始まったときと
全く同様の情況となり、その時点からアンドゲート38の
出力論理“H”により、新たなサイクルが開始する。最
初の始動時と異なるのは、サイクル数カウント用のプリ
セッタブルダウンカウンタ50の数値内容が“1”だけデ
ィクリメントされ、表示器57における数値表示が“7”
に変わることだけである。
【0065】つまり、プリセッタブルダウンカウンタ44
のカウントアップ以前に、タイマ39が一旦リセットされ
た後、再トリガされると、その立ち上がりを検出する微
分回路41の出力は、既述のように最初のサイクル開始
後、直ちに閉ざされるアンドゲート51ではなく、逆に直
ちに開かれるアンドゲート52の方に与えられるため、こ
のアンドゲート52の出力がカウント端子に入力している
結果、プリセッタブルダウンカウンタ50の内容が一つ減
るのである。
【0066】こうしたサイクル更新動作は、大役中に所
定の入賞数に達しない限り最大8回目のサイクルが完了
するまで継続することができ、その度毎にプリセッタブ
ルダウンカウンタ50の内容はアンドゲート52の方から与
えられる信号によりカウントダウンされて行く。
【0067】そして、最後の8回目のサイクルに至る
と、プリセッタブルダウンカウンタ50の4ビット出力端
子は、十進数値で“1”、二進数値で最上位ビットM3か
ら最下位ビットMoに掛けて“0001”になる。
【0068】このとき、現サイクルの表示器57にはもち
ろん、数値“1”が表示されて、最後のサイクルである
ことを遊技者に知らしめるが、これまでのサイクルと異
なるのは、この回は最終回と規定されているので、この
最終回における翼の開閉動作に伴う特別ゾーン孔6への
入賞は、もはやサイクル更新条件とさせないということ
である。
【0069】そのために、最終サイクル検出器として四
入力ノアゲート58が設けられており、その四入力の中、
プリセッタブルダウンカウンタ50の最下位ビットMoを受
ける入力のみは反転入力となっている。
【0070】最終サイクルになると、ノアゲート58の出
力は始めて論理“H”になる。そのため、ラッチ60の出
力は論理“H”を保持し、インバータ61の出力は論理
“L”を保持するため、当該インバータ61の出力を一入
力に受けている既述のアンドゲート38は、特別ゾーン検
出スイッチ37からの入賞検出信号があっても、最早これ
を通過させないようになるのである。
【0071】したがって、後述の“10カウント条件”が
満たされない限り、やがてその最終サイクルにおける18
回の翼4の開閉動作は終了する。
【0072】すると、プリセッタブルダウンカウンタ44
からオアゲート45を介して送出される、いわば終了信号
により、サイクルの番目を表示する表示器57の表示が既
述のメカニズムにより“0”を表示し、またラッチ54に
もリセットが掛けられてインバータ55の出力が論理
“H”に反転し、次の特別遊技開始を待つ通常の遊技状
態となる。また、ラッチ60もリセットされ、インバータ
61の出力も論理“H”に反転してアンドゲート38に与え
られる。
【0073】さらに、この終了信号はオアゲート53を介
してプリセッタブルダウンカウンタ50の内容を“1”だ
けディクリメントするから、当該プリセッタブルダウン
カウンタ50の出力もそれまでの“0001”から“0000”に
変化するため、以後の特別ゾーン入賞検出により、新た
な特別遊技が開始されることがあって、そのときにラッ
チ60のリセットが解かれても、インバータ61の入力には
論理“L”を与えた状態に維持することができる。
【0074】もちろん、数値“1”から“0”への表示
に関しては、途中でサイクル更新条件が満たされなかっ
たときに一時的にそのサイクルの番目を表示した後、数
値表示を“0”にするために用いられる既述の時定数回
路59は無為で良い。また、デコーダ56には当然、時定数
回路59の指令に従った後、プリセッタブルダウンカウン
タ50がプリセットされたときには再度、このプリセッタ
ブルダウンカウンタ50の出力をデコードできるようにす
るため、ラッチ54からの信号を選択信号として利用し、
これの論理“L”への立ち下がりを有意として与えて置
く。
【0075】第2の利益状態の各サイクルは、上記のよ
うに設定回数18回にわたる翼4の開閉を全うしてしまっ
たとき以外、当該翼4の開閉に伴って打球入賞装置5の
役物ゾーンに入賞してきた入賞球が所定の個数、例えば
10個になったときにも更新不能とされる。
【0076】すなわち、特別ゾーン入賞検出スイッチ37
の検出信号により、アンドゲート38を介してプリセット
されたプリセッタブルダウンカウンタ63は、図示してい
ないが役物ゾーンに入賞してくる入賞球をその都度検出
する公知の検出スイッチにより、一球あたり“1”づつ
ディクリメントされて行く。
【0077】まずプリセット直後、すなわち特別遊技開
始の各サイクル開始直後には、その4ビット出力に十進
数で“9”を表す信号が現れる。
【0078】しかし、遊技者の表示に供するためには、
一球入賞する度に数値が“1”づつ増えて行く方が自然
なので、適当なるデコーダ65を介して数値表示器66には
まず数値“0”が表示されるようにデコードする。
【0079】こうして、役物ゾーンに入賞する入賞球が
一つある度に、プリセッタブルダウンカウンタ63の内容
においては“1”づつディクリメントが行なわれ、数値
表示器66の表示においては十進数で“1”づつの加算結
果が表示されて行く。
【0080】こうしている間に、10個の入賞球を検出す
ると、プリセッタブルダウンカウンタ63の内容は“0”
になり、数値表示器66の表示も、その前の“9”から
“0”になる。もちろん、二桁表示器を使った場合には
“0”は“10”表示に変えられるが、単に一種だけの数
値“10”のために二桁の表示器を使うのは無駄でもある
し、また10個をカウントした時点で特別遊技を終了さ
せ、通常遊技に戻してしまうのであるから、むしろ一桁
の表示器の方が望ましい。
【0081】このようにして、役物ゾーン内への10個の
入賞が検出されたときには、カウントアップ検出器とし
てのノアゲート64の四入力は全て論理“L”になるた
め、論理“H”で有意のカウントアップ信号が出力され
て、これがオアゲート45の一入力に与えられる。
【0082】このようになれば、先に当該オアゲート45
の出力として説明した特別遊技終了信号に基づく一連の
回路動作と全く同様の動作が生起する。
【0083】一方、プリセッタブルダウンカウンタ63が
カウントアップする以前に特別ゾーン孔6に入賞する遊
技球があった場合には、先のようにアンドゲート38の出
力によって当該プリセッタブルダウンカウンタ63はプリ
セット値“9”に再セットされるから、更新されたサイ
クル毎に、その始めから役物ゾーンへの入賞球数のカウ
ントを行なうようになる。
【0084】この場合、特別ゾーン孔6に入賞した遊技
球をもカウントするのであれば、それがたまたま10個目
の入賞球であると、回路の誤動作を起こすことも考えら
れる。一方でサイクルを更新しようとし、他方で終了さ
せようとするからである。しかし、これは簡単に、しか
も遊技者に有利なように防ぐことができる。
【0085】例えば特別ゾーン検出スイッチ37を機構的
に10カウント用のスイッチ62より上流に置くことであ
る。こうすれば、たとえ特別ゾーン孔6に入賞した遊技
球が10個目のそれであっても、これが10個目であるとプ
リセッタブルダウンカウンタ63にて認識される前に、当
該プリセッタブルダウンカウンタ63にプリセットを掛け
てしまうことができる。もちろん、電気的に適当なる遅
延回路を設けても良い。
【0086】以上のような回路系の動作により、本発明
では、各サイクルあたりの最大翼開閉許容回数18回、サ
イクル最大更新回数8回、各サイクルあたり最大許容入
賞球数10個の特別遊技が規定されるが、もちろん、上記
各数値は任意に変更可能なこと、上述の説明からして顕
かである。また、翼4を最初に始動させるためのスイッ
チも、一回開閉用、二回開閉用の二種があるが、それら
の各開閉回数の設定も任意であるし、一回あたりの開閉
時間も任意に設定可能である外、開閉回数そのものの変
更も可能である。
【0087】ソレノイドの動作確認についても、図示の
場合にはオアゲート26の出力からその検出信号を取出し
ているが、ドライブ回路27やソレノイド自体からも取出
せる外、例えば翼4が開いたときに位置する所に設けた
リードスイッチ等のセンサから取出す等しても良い。
【0088】さらに、各数値の表示も、ディクリメント
からイクリメント形式に、あるいはその逆に変更しても
良いし、翼4の開閉回数についての表示をプリセッタブ
ルダウンカウンタ44の出力に基づいて行なっても良い。
【0089】以上がこれまでのこの種パチンコ機におけ
ると同様の遊技形態を満足すべき回路系の動作説明であ
るが、実施の形態として追加したモード切替スイッチ14
を一旦押す等して遊技者が操作すると、図3及び図4の
回路系は図5から図8までの回路系のどれか一つ、及び
さらにはそれらと図9の回路系を組合せることにより、
本発明に従う各モードでの特殊な遊技が可能となる。
【0090】まず、本発明の実施形態として、図5に示
す回路系を組合せた場合につき説明する。図3及び図4
に示される各端子(a) 〜(h) に図5に示される同一符号
の端子(a) 〜(h) を接続する。ただし、端子(g) は図3
に仮想線で示されているように、この実施形態では使わ
ない端子である。あえてこの端子をも図示の回路を搭載
するモジュールとして設けて置くのなら、これを定常的
に論理“L”に付けるべく、例えば接地すれば良い。
【0091】それまで従来通りの遊技形態を指示する
“基本”モードが選択されていた状態においてモード切
替スイッチ14を操作すると、T型フリップフロップ35の
出力が論理“L”に反転することにより、本発明におけ
る“拡張”モードとなる。
【0092】T型フリップフロップ35の出力の論理
“L”への反転はアンドゲート 17a,18a を強制的に閉
ざす。これは、K1スイッチ11,12やK2スイッチ13への入
賞によって既述してきた回路系により、直ちに翼が開閉
動作をするのを妨げることを意味する。
【0093】逆に、それらスイッチにおける各入賞球検
出信号は、T型フリップフロップ35の出力を反転入力で
受けているアンドゲート17b,17c,18b を通過するように
なり、端子(a) 〜(c) を介し、それぞれ図5に示される
読み出し指令端子RDを有するラッチ71,72,73,74に与
えられる。
【0094】K2スイッチ13からの信号が二つのラッチ7
3,74に与えられるのは、これまでの約束により、その
スイッチ13に入賞した場合には、本来、二回の翼開閉を
許容させるということから、その価値をK1スイッチに比
し、二倍に高めたためである。
【0095】各ラッチ71.72,73,74は、スキャナ75に
より、図示していない適当なクロック発振器からのクロ
ックCLK に基づいて適当な周期で走査され、順番に読み
出し指令が与えられ、同時に一つ前に読み出し指令を受
けたラッチはリセットされる。
【0096】こうしたスキャナの動作速度は、十分に高
速であることが望ましい。先の“基本”モードにおける
翼開閉に関しての秒単位ないしサブ秒単位の動作とは異
なり、数の記憶動作というのは遊技者に対しての極めて
正確な表示を要求されるからである。
【0097】例えば先の動作においては、K2スイッチ13
への入賞に基づく二回の翼開閉動作が生起しているとき
には、仮にK1スイッチへの入賞があっても、その分の賞
球の排出こそ行なえるものの、それに対応する翼開閉は
無効化していた。しかし、それはそれで不自然感はない
のである。現に翼4が動いているのにK1スイッチに入賞
があったと言ってさらに翼4を変に動かすよりはむしろ
良い。
【0098】ところが、数の記憶となると、例えK1スイ
ッチとK2スイッチとにほぼ同時に入賞があったからと言
って、いづれか一方に相当する数を無効化するというの
は、遊技者に非常な不利感、不快感を与える。
【0099】このような理由から、適当な高速に設定さ
れた(そのこと自体は現在においても相当高い周波数の
クロックでも容易に得られることから何等問題はない)
スキャナ75により順次スキャニングされたラッチの内容
は、オアゲート76を介してアップダウンカウンタ77に与
えられ、このカウンタ77内にはK1スイッチ、K2スイッチ
への累積入賞球数に伴う翼開閉許容回数が記憶される。
【0100】すなわち、K1スイッチ11,12に関しては一
球あたりの入賞につき数値“1”がインクリメントさ
れ、K2スイッチ13に関してはラッチ73,74の双方の出力
を読むことになるので、結局は十進数値にして“2”が
加算される。
【0101】その時点ごとの記憶回数内容は、適当なる
デコーダ78を介して適当なる数値表示器79にて遊技者に
表示される。
【0102】しかるに、アップダウンカウンタ77の記憶
内容が“0”でない限り、アンドゲート80の対応する入
力はこれを反転して受けているので実質的に論理“H”
と考えて良く、また、特別遊技が発生していない限り、
既述したように端子(e) に現れる信号も論理“H”であ
るため、後は手動始動スイッチ81が操作されるか否かが
このアンドゲート80の出力論理を規定するものとなる。
【0103】遊技者が手動始動スイッチを操作すると、
それによる論理“H”のパルスはアンドゲート80を通過
し、端子(d) を介して図3に示されているオアゲート19
の一入力に与えられる。
【0104】すると、モノマルチバイブレータ23がトリ
ガされ、その出力はアンドゲート25を介してソレノイド
ドライブ回路27に伝えられる。
【0105】これにより、ソレノイド28が一回、動作し
て翼4を開くが、その結果は検出回路30により検出さ
れ、端子(f) を介して帰還されて、図5中のアンドゲー
ト82を通過後、アップダウンカウンタ77のダウン入力に
与えられ、その内容を“1”だけディクリメントする。
【0106】もちろん、アップダウンカウンタ77内の記
憶内容が“0”である場合には、アンドゲート80が強制
閉塞され、遊技者が手動始動スイッチ81を操作しても何
の変化も起こらない。
【0107】一方、遊技者が手動指令により開かせた翼
4から役物ゾーンに入った遊技球があり、しかもこれが
特別ゾーン孔6にまで入賞した場合には、既述の特別遊
技が開始する。
【0108】この特別遊技中は、端子(e) の論理は
“L”となるので、やはりアンドゲート80は強制的に閉
ざされた状態を維持し、手動始動スイッチ81は実質的に
動作不能とされ、アップダウンカウンタ77内の記憶内容
はK1スイッチ、K2スイッチへの入賞に伴う加算にのみ、
任される。
【0109】また、この特別遊技における翼4の開閉を
つかさどるソレノイドの各回当たりの動作は、もちろ
ん、図5中のアップダウンカウンタ77内の記憶内容をデ
ィクリメントすることがあってはならないから、同様に
論理“L”で有意の特別遊技信号により、アンドゲート
82も閉ざすようになっている。
【0110】なお、この手動指令毎に翼4を一回づつ動
作させるモードによる場合、そうした手動指令であるこ
とを知らせるため、端子(h) を介して図3中に示されて
いる光表示回路や音表示回路に信号を与え、特定の表示
をさせても良い。
【0111】この図5に示される回路を図3及び図4に
示される基本回路系に組合せた本発明の実施形態におい
ては、“拡張”モードを選択した場合、その記憶数の上
限には制限がないから、用いるアップダウンカウンタ77
の容量を越えると必然的に越えた分は無効としてしまう
ことがあり得る。
【0112】もっとも、上限値Nをカウンタ容量という
形で設定し、意図的にオーバフロー分は無効化するよう
にしても良いが、実際にはこれは遊技者に不快感を与え
ることも考えられる。
【0113】そこで、意図的に上限値Nを設定し、カウ
ンタ77の記憶数nがこの上限値Nを越えたならば、一つ
越えるごとに自動的に翼4を一回、開放する等の動作も
本発明の実施形態としてあっても良い機能である。
【0114】そうした実施形態は図5に示される回路系
を若干改変した図6の回路系と図3及び図4の基本回路
系との組合せによって得られる。
【0115】図5中と同一ないし同様の構成子には同一
の符号を付して説明するが、記憶回数n=Nまでは、図
5に示された回路系と実質的に全く同様の動作をする。
回路構成上、アンドゲート80が都合により、“n=0
?”の判断をするアンドゲート80a と、特別遊技中であ
るか否かを判断するアンドゲート80b の二つに分かたれ
て設けられていること位の相違である。
【0116】しかるに、アップダウンカウンタ77内の記
憶内容が設定された最大設定値N(例えばN=10)を越
えた場合、“n>N”端子から論理“H”信号が発せら
れ、遊技者が手動始動スイッチを操作したときに得られ
ると同様のパルス幅のパルスを発生するモノマルチバイ
ブレータ84が稼動する。
【0117】これにより、当該パルス信号はオアゲート
85,アンドゲート80b を通過し、端子(d) から図3中の
オアゲート19に与えられ、先に説明したメカニズムによ
り、モノマルチバイブレータ23が一回、トリガされて、
翼4が一回、開放動作をする。
【0118】その結果は、端子(f) から図6中のアンド
ゲート82に帰還され、アップダウンカウンタ77の記憶内
容を“1”だけディクリメントして、“N”に戻す。
【0119】ただし、図示の回路においては、特別遊技
が開始した場合、端子(e) の論理“L”信号により、ア
ンドゲート80a,b が閉ざされる結果、当該特別遊技中の
最大設定値Nを越える自動償却動作は実質的に無効化さ
れるが、これは仕方がない。
【0120】逆に、特別遊技が開始した場合には、例え
ば端子(e) に現れる論理“L”で有意の当該特別遊技信
号を利用する等して、その間中はK1スイッチ、K2スイッ
チへの入賞球検出に基づく翼開閉許容回数の累積加算記
憶機能は停止するように図っても良い。そもそも、翼開
閉許容回数を累積記憶できるようにしたのは、特別遊技
を開始させるのに遊技者が都合が良い思った所で自在に
翼を開閉できるようにしたからであり、特別遊技の開始
に成功した時点においてもなお、遊技者の利益を図るの
は過剰保護である。こうした機能は、例えば端子(e) の
信号を反転入力に受け、他入力には端子(a) 〜(c) の信
号を受けるアンドゲートを設ける等して簡単に達成する
ことができる。もちろん、この配慮は他の実施形態にも
同様に適用できるものである。
【0121】図7に示される回路系は、図3及び図4に
示される回路系と組合せたとき、現在までに記憶累積さ
れた翼開閉許容回数がある設定値S以上であれば、遊技
者の手動始動スイッチ81の操作により、当該S回、翼を
連続して開閉させるもので、Sに満たない場合には、記
憶数が“0”でない限り、遊技者の手動始動スイッチ81
の操作により、当該記憶数の分だけ、翼の開閉を行なう
ものである。同様に図5、図6中と対応する符号は同一
で良い構成を示している。
【0122】アップダウンカウンタ77の記憶内容nはコ
ンパレータ86により設定器87にてあらかじめ設定された
設定値Sと比較され、“n≧S”の場合、対応する出力
端子が論理“H”になり、“n<S”の場合、同様に対
応する出力端子が論理“H”になり、“n≧S”端子は
論理“L”になる。
【0123】今、現在までにアップダウンカウンタ77に
より累積記憶されている翼開閉許容回数がS以上となっ
たとする。こうした場合には、アンドゲート96は他入力
の論理値の如何にかかわらず、閉ざされた状態となり、
一方、アンドゲート89は他入力によって開き得る状態と
なる。
【0124】この状態の下において、遊技者が手動用始
動スイッチ81を操作すると、その結果はアンドゲート89
を介してラッチ88に与えられ、その論理“H”出力はオ
アゲート90からアンドゲート91の一入力に与えられる。
【0125】アンドゲート91の他入力には、端子(e) で
示される特別遊技/通常遊技信号が与えられているた
め、現在が特別遊技中でない限り、端子(e) の信号論理
は通常遊技を示す論理“H”であるから、このアンドゲ
ート91の出力も論理“H”になる。
【0126】したがって、発振器92のスタート/ストッ
プ端子にこの論理“H”が与えられ、その出力には適当
な周期t6の繰返しパルス列信号が生ずる。
【0127】後述の所から理解されるように、例えばこ
のS回の自動翼開閉に関し、ソレノイド28を0.5secづつ
0.8sec間隔で駆動するものとするならば、周期t6は両者
の和である1.3secに選ぶ。ただし、パルス幅は、図3中
のモノマルチバイブレータ23を流用するので、そのトリ
ガに十分な程度あれば良く、長い必要はない。
【0128】この信号は、端子(d) を介し、図3中のオ
アゲート19に与えられ、したがって、既に説明したメカ
ニズムにより、モノマルチバイブレータ23が上記発振器
92に設定されている周期で各回当たりソレノイド28を駆
動する。
【0129】一方、発振器92の発振パルス数は、数値
“S”が設定されているプリセッタブルダウンカウンタ
93により監視されている。このプリセッタブルダウンカ
ウンタ93は、先の遊技者による手動始動スイッチ81の操
作に伴う始動指令パルスにより、当該プリセット値
“S”にプリセットされた後、設定値“S”をカウント
ダウンした時点でそのカウントアップ端子の論理を
“H”とする。
【0130】この信号はオアゲート94を介してモノマル
チバイブレータ95をトリガし、当該モノマルチバイブレ
ータ95からはラッチ88のリセットに十分なパルス幅のパ
ルスが出力される。
【0131】こうしてラッチ88がリセットされると、少
なくともこのラッチ88に関しての出力は論理“L”とな
るので、アンドゲート90の出力論理が“L”に立ち下が
り、発振器92のスタート/ストップ端子に論理“L”が
与えられ、その時点で発振器92の発振が停止し、遊技者
の手動始動スイッチ81の一回の操作に伴う一連の動作が
終了する。
【0132】もちろん、この連続S回にわたるソレノイ
ド28の動作に関しても、その一回ごとに帰還信号が端子
(f) に得られ、アップダウンカウンタ77の記憶内容を
“1”づつディクリメントして行く。
【0133】この動作の後も、未だアップダウンカウン
タ77内に“S”以上の記憶内容があった場合には、再
度、遊技者が手動始動スイッチ81を操作することによ
り、上記と同様の動作が再現される。
【0134】一方、アップダウンカウンタ77内の記憶内
容が“S”に満たない時点において遊技者が手動始動ス
イッチ81を操作した場合には、次のような動作となる。
【0135】コンパレータ86にあっては、当然、“n<
S”端子の方に論理“H”が現れるから、手動始動スイ
ッチ81の操作に伴うパルスはアンドゲート96の方を通過
し、これがラッチ97にて取込まれて、当該ラッチ97の出
力により、オアゲート90、アンドゲート91を介し発振器
92がトリガされて、周期t6に従う翼4の開閉動作が生起
し始める。
【0136】一方で、アップダウンカウンタ77の現記憶
数はノアゲート98により監視されており、一回、翼4が
開放されるたびに端子(f) から得られる信号によりダウ
ンカウントされて行く当該アップダウンカウンタ77の記
憶内容nが“0”となったときには、このノアゲート96
の出力論理が“H”になってラッチ97をリセットし、ま
たオアゲート94を介しモノマルチバイブレータ95をトリ
ガしてラッチ88をもリセットする。
【0137】ラッチ97がリセットされれば、その時点で
発振器92の発振は停止し、したがってn<Sの範囲内の
数nに関し、n回の翼の開閉を行なったことになる。
【0138】しかるに、こうした動作中において、開い
た翼4の間から役物ゾーンに入った打球が更に特別ゾー
ン孔6に入賞することがあると、先に十分に説明した遊
技者にとって特別の利益となる第2の利益状態である特
別遊技が開始する。
【0139】すると、この実施の形態では、端子(e) に
現れる論理“L”の信号により、アンドゲート91を強制
的に閉塞し、またアンドゲート82をも強制閉塞すること
により、当該特別遊技中はS回またはS以下のn回にわ
たる翼4の開閉動作を一旦、保留するようになる。
【0140】前記した特別遊技に関し、サイクルの更新
動作が行なわれなかったか、あるいは最大設定サイクル
数を全うして特別遊技が終了した場合、端子(e) の出力
論理の“H”への反転により、上記のように一旦保留さ
れていた動作は途中から再開する。というのも、特別遊
技の開始によってプリセッタブルダウンカウンタ93まで
もがプリセットされたりクリアされたわけではないから
である。
【0141】ただし逆に、特別遊技が開始した場合に
は、そこで最大S回にわたる翼の自動開閉動作は中止さ
せて、特別遊技終了後、再度、手動始動スイッチ81の操
作に待つ状態とすることも適当な論理ゲートの組合せ等
により容易である。
【0142】なお、手動始動スイッチ81が操作されたと
きにはn≧Sであっても、S回にわたる自動開閉の中に
は、端子(f) からの信号によりダウンカウントされて行
くアップダウンカウンタ77の記憶内容nがSを下回るこ
とは十分にあり得る。
【0143】しかしそうした場合にも、当該S回の開閉
は全うさせるため、ラッチ88が備えられているのであ
る。
【0144】上記においては図3に示されている回路系
のモノマルチバイブレータ23を流用したが、発振器92の
発振周波数、デューティ比等を適当に定めることによ
り、仮想線の線路(g) で示されるように、発振器92の出
力により、オアゲート26を介して直接にソレノイドドラ
イブ回路27を駆動しても良いし、また当然、本回路によ
る動作中は、線路(h) を介して光表示回路29や音表示回
路29' を駆動し、特定の光、音表示をさせても良い。
【0145】さらに、図中、仮想線で示されるように、
図6に示された実施の形態の動作を一部援用して、アッ
プダウンカウンタ77の記憶内容nがある最大設定値Nを
越えたときには、アンドゲート99、モノマルチバイブレ
ータ84を介し、自動的に一回だけ、翼を開放するように
しても良い。アンドゲート99の一入力に端子(e) の信号
が与えられているのは、先に既に説明したように、特別
遊技中はこの記憶内容の自動償却動作は停止させ、オー
バフローに任せるためである。
【0146】こうした実施形態を推して行くと、S回と
いう制限を設けず、遊技者が手動始動スイッチを81を操
作したとき、それまでに記憶されている翼開閉許容回数
nに相当する分だけ、翼の開閉を一遍に行なわせる回路
系も簡単に組むことができる。例えば、手動始動スイッ
チ81の出力をラッチする回路を設け、この出力と、アッ
プダウンカウンタ77の記憶内容に関しn≠0を検出でき
るゲート回路とのアンドを取り、当該アンドゲート出力
で発振器92を制御するようにし、n=0が検出されたと
きには当該発振器を停止させる一方、適当なモノマルチ
バイブレータにより、上記ラッチ回路をリセットするよ
うに図れば良い。
【0147】さらに、こうした思想に即すると、もう少
し単純な形の、ただしより実際的かも知れない実施形態
が思い付く。それは例えば、遊技者の操作による一回ご
との翼開放動作も許容するが、これに加えて、アップダ
ウンカウンタ77の記憶内容nがある最大設定値Nに至っ
たときには、そのときからN回の翼の自動開閉を行なわ
せてしまうというものである。この実施形態は図8に示
されている。
【0148】オアゲート76以前の回路系やデコーダ78、
表示器79等は、図7に示された回路系のそれと全く同様
の機能を営むもので良い。
【0149】遊技者が手動始動スイッチ81を操作する
と、オアゲート100 を介し、現在のアップダウンカウン
タ77の内容nが零でない限り、アンドゲート101 でのア
ンド論理が取れて当該ゲート出力が“H”となり、これ
がラッチ102 にてラッチされて、同様に現在が特別遊技
中でない限り、アンドゲート103 でのアンド論理も取れ
る結果、発振器92にスタート信号としての論理“H”信
号が与えられ、この発振器92が発振を開始する。
【0150】当該発振器92は、先に図7に即して説明し
たと同様の発振器であって良く、したがって、端子(d)
または(g) を介して翼開閉用のソレノイド28が駆動され
る。
【0151】翼4が一回、開放されるたびに、端子(f)
からの帰還信号により、アップダウンカウンタ77の記憶
内容は“1”づつディクリメントされて行き、やがてn
=0になると、n≠0端子の論理値が“L”に反転し、
アンドゲート101 の出力を強制的に論理“L”に付ける
一方、インバータ105 の出力が論理“H”になってラッ
チ102 をリセットし、これをもって発振器92の発振器が
停止して当該n回の翼開閉を終える。
【0152】一方、遊技者が手動始動スイッチ81を操作
することなく、アップダウンカウンタ77の記憶内容nが
設定されている値Nに至ると、n=N端子が論理“H”
となり、これが手動始動スイッチ81の発するパルス幅と
大体同程度のパルス幅のパルスを発生するモノマルチバ
イブレータ104 をトリガしてラッチ102 の出力論理を
“H”に変え、もって上記と同様の動作により、n=N
回の翼開閉動作を生起する。
【0153】もちろん、図示の場合、アップダウンカウ
ンタ77の直接の出力として、“n≠0”出力端子や“n
=N”出力端子を定義したが、通常はアップダウンカウ
ンタ77からは記憶内容を二進数で表す複数ビット端子が
引き出されているだけのことも多いので、そうした場合
にはこれまで述べてきた各数値検出ゲートに見られるよ
うに、適当な論理ゲート構成を採用することができる。
【0154】これまで述べたきた各実施のの形態出は、
相互に適当に組合せることにより、さらに新たな実施形
態として展開可能なこと、言うをまたない。
【0155】図9に示される回路系は、これまでの本発
明に従う追加モード動作とは若干異なり、本発明の各実
施の形態に組合せて使用することができる特殊な回路例
であって、これまでのように特別ゾーン入賞検出に伴
い、直ちに、かつ自動的に特別遊技を開始させるのでは
なく、特別ゾーン孔への入賞球検出後、所定の猶予時間
以内であれば遊技者の指令スイッチによって特別遊技を
開始できるようにするためのものである。
【0156】この回路系は、図4中、線路点P1,P2の間
を切離し、その間に挿入されるものであって、図9中の
線路点P1,P2はそうした図4中の対応線路点を示してい
る。
【0157】まず、オート/マニュアル切替スイッチ11
0 が設けられている。“オート”モードは、これまで述
べてきたように、特別ゾーン入賞検出に伴い、自動的に
特別遊技を生起するモードであり、“マニュアル”モー
ドは、この回路系を組入れたがために新たに付加された
機能として、一定時間を猶予時間とし、その時間内であ
れば遊技者の手動指令により特別遊技を開始できるモー
ドである。
【0158】この実施の形態の場合、オート/マニュア
ル切替スイッチ110 は遊技者が操作するたびにそのモー
ドを変え得るようなスイッチを想定しており、したがっ
てT型フリップフロップ112 が設けられている。ここで
は当該フリップフロップ112のQ出力の論理が“H”で
あった場合、マニュアルモード、“L”であった場合、
オートモードであるとすると、オートモードが選択され
ているときには現在が特別遊技中でない限り、ナンドゲ
ート114 の出力論理は“H”となるが、アンドゲート11
5 でのアンド論理は取れないようになり、したがってア
ンドゲート116からオアゲート121 の線路を介して線路
点P1,P2が結ばれる結果、実質的に図4に示された回路
系にあって線路点P1,P2が実線の線路で接続されている
状態と同様となる。
【0159】そのため、このオートモード選択時の動作
については既に十分説明されているので、ここでは省略
する。
【0160】マニュアルモードが選択されると、現在が
特別遊技中でない限り、ナンドゲート114 でのナンド論
理が取れてその出力が論理“L”になり、一方、アンド
ゲート115 でのアンド論理も取れるようになって、アン
ドゲート117 が図4中のアンドゲート38からの特別遊技
開始信号を受け付ける状態となる。
【0161】ここで当該アンドゲート38からの論理
“H”のパルス信号が入力してくると、アンドゲート11
7 を介し、タイマ118 がトリガされる。このタイマ118
には、特別ゾーン入賞からどの程度の間は特別遊技の開
始を遅らせても良いかという最大限度の猶予時間が設定
されており、これには例えば10秒程度が考えられる。
【0162】この10秒以内の間に、遊技者が任意のタイ
ミングでスタートスイッチ111 を操作した場合には、当
該タイマ118 はリセットされ、一方、オアゲート119 を
介しモノマルチバイブレータ120 がトリガされて、オア
ゲート121 から線路点P2にアンドゲート38から直接に得
た場合に等しいパルス幅のパルスが出力され、既に述べ
た機構により、特別遊技が開始する。
【0163】特別遊技が開始すると、やがて端子(e) の
論理は“L”に反転し、以降、ナンドゲート114 の出力
が論理“H”、アンドゲート115 の出力が論理“L”と
なって、それ以後の特別ゾーン入賞のたびの信号はアン
ドゲート116 からオアゲート121 の経路で流れて行く。
これは既に図3及び図4に即して説明した状態と全く同
様である。
【0164】特別遊技が終了した後は、端子(e) の論理
“H”への反転により、図9の回路系はこの説明の当初
の状態に戻る。
【0165】一方、タイマ118 に設定されている猶予時
間内に遊技者が手動スタートスイッチ111 を操作するこ
とがなかった場合には、当該タイマ118 のタイムアップ
信号がオアゲート119 を介し、モノマルチバイブレータ
120 をトリガする。
【0166】したがって、後は上記と同様の動作とな
り、その時点から自動的に特別遊技が開始し、その終了
と共に初期状態に復帰する。
【0167】この図9に示される回路系は、もちろん、
最大猶予時間の設定回路を省くことにより、遊技者が手
動スタートスイッチ112 を操作したときだけ、特別遊技
を開始させるように改変できるが、これは実際のパチン
コ機としては余り実用的ではないかも知れない。
【0168】上記した各実施の形態は、実際にモジュー
ル化して回路系を構成すると極めて便利に作用する。何
となれば、各図に示される回路系をそれぞれ独立の基板
にモジュール化して形成し、図3及び図4に示される回
路系を搭載した基板上に上記端子(a) 〜(h) に相当する
端子を設けて置けば、図5から図9までの回路系をそれ
ぞれ搭載した基板のどれか一つを選択して端子相互を接
続するだけで、それぞれ異なったモードに従う遊技形態
のパチンコ機が主たる基本回路系(図3及び図4)を共
用しながら簡単に構成できるからである。
【0169】もちろん、各モードに専用の回路系とする
場合には、例えば“基本/拡張”切替スイッチ14や、オ
ート/マニュアル切替スイッチ110 等は省略可能であ
る。これに応じては若干の回路変更を要するが、これま
で述べたきた説明からすれば、当業者にはそうした改変
は全くにして容易である。
【0170】また、本発明における各遊技形態を、パチ
ンコ機を制御するCPU(中央処理装置)のプログラム
によって実現することも可能である。
【0171】以上本発明を各図面の実施形態に付いて説
明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるもの
ではなく、特許請求の範囲に記載された構成の範囲を変
更しない限り、どの様にでも実施することができる。
【0172】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、特定入賞
口に入った打球数を記憶させ、この記憶に基づいて打球
入賞装置の案内部材が第1の利益状態を発生させるよう
にしたので、遊技者にとって興趣を高められ、従来にな
い変化に富んだパチンコ遊技が可能になる。また、手動
用始動スイッチを遊技者が操作した態様により打球入賞
装置が第1の利益状態を発生するようにすれば、遊技者
はパチンコ遊技の状態に応じて自由に第1の利益状態の
遊技を行なうことができる。そして、特定入賞口に複数
の打球を入賞させて、第1の利益状態をある程度保留し
たときに手動用始動スイッチを操作して第1の利益状態
による遊技を継続させると、第2の利益状態が発生する
可能性が高められ、より興趣に富んだ遊技が可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機の概略正面図である。
【図2】打球入賞装置の概略正面図ある。
【図3】図4と共に基本的な動作をなす電気配線系統図
の一部である。
【図4】図3と共に基本的な動作をなす電気配線系統図
の一部である。
【図5】付加する電気配線系統図の一例である。
【図6】付加する電気配線系統図の一例である。
【図7】付加する電気配線系統図の一例である。
【図8】付加する電気配線系統図の一例である。
【図9】付加する電気配線系統図の一例である。
【符号の説明】
1 パチンコ機 31,32 特定入賞口としての始動チャッカ 4 案内部材としての翼 5 打球入賞装置 6 特別ゾーン孔 81 手動用始動スイッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技盤の表面に形成した遊技部内に特定
    入賞口と、遊技者にとって不利益状態と利益状態とに変
    換する案内部材を有する打球入賞装置とを設け、特定入
    賞口に打球が入ると上記した案内部材が不利益状態から
    第1の利益状態に変換し、この第1の利益状態において
    打球入賞装置内に入った打球が特別ゾーン孔に入ると、
    案内部材が著しく遊技者に有利な第2の利益状態に変換
    するパチンコ機において、 特定入賞口に入った打球数を記憶させ、この記憶に基づ
    いて打球入賞装置の案内部材が前記した第1の利益状態
    を発生させるようにしたことを特徴とするパチンコ機。
  2. 【請求項2】 パチンコ機の表面に遊技者が操作できる
    手動用始動スイッチを設け、特定入賞口に入った打球数
    を記憶させ、この記憶に基づいて上記手動用始動スイッ
    チを遊技者が操作した態様により打球入賞装置の案内部
    材が前記した第1の利益状態を発生させるようにした請
    求項1に記載のパチンコ機。
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