JP2004194894A - 遊技機、プログラム、記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】大当たり遊技状態が終了すると(時点t1)、1回目の時短遊技状態において特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示(変動表示回数)が第2所定回数K2だけ連続して繰り返され(時点t1〜t2)、次に、通常遊技状態において前記変動表示回数が第1所定回数K1だけ連続して繰り返され(時点t2〜t3)、続いて、2回目の時短遊技状態において前記変動表示回数が所定回数(K3−K2)だけ連続して繰り返され(時点t3〜t4)、これらが実行されないことには時短遊技状態が終了されない。よって、時短遊技状態の終了と同時に遊技を止めたとしても、第1所定回数K1分だけ、遊技者は長い時間遊技を継続し、多数の遊技球を発射することになる。
【選択図】 図14
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技機、プログラム、記録媒体に係り、例えば、パチンコ機、そのパチンコ機を実現するようにコンピュータシステムを機能させるためのプログラム、そのプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特別図柄表示装置が特別図柄の変動表示後に大当たり図柄を停止表示すると、大入賞口が開口して多量の遊技球が入賞可能になる大当たり遊技状態が発生し、大入賞口が閉口して大当たり遊技状態が終了すると、時短遊技状態(時短動作)が発生する第1種パチンコ機がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
尚、時短遊技状態では、その時短遊技状態以外の遊技状態に比べて、特別図柄表示装置による特別図柄の変動表示の開始から確定図柄(大当たり図柄またはハズレ図柄)が表示されるまでの時間が短縮される(例えば、10秒間から5秒間にされる)。
また、時短遊技状態では、その時短遊技状態以外の遊技状態に比べて、普通電動役物によって第1種始動口の入口が開き又は拡大されている時間が延長されるため(例えば、0.5秒間から2秒間にされる)、第1種始動口に入賞する遊技球の個数が増加し、特別図柄表示装置による特別図柄の変動表示が開始し易くなる。
その結果、時短遊技状態では、大当たり遊技状態が発生し易くなる。
【0004】
【特許文献1】
特許第3301527号公報(第4,5頁、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記した従来の第1種パチンコ機における時短遊技状態(特定遊技状態)は、大当たり遊技状態が終了すると直ぐに発生し、特別図柄表示装置による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示が所定回数(例えば、100回)だけ連続して繰り返されるまで継続される。
そのため、時短遊技状態の実行中に連続して大当たり遊技状態が発生する可能性が高く、遊技者に多大な利益をもたらすことから、このようなパチンコ機は遊技者の注目を集めている。
【0006】
しかし、大当たり遊技状態が終了すると直ぐに時短遊技状態が発生するということは、大当り遊技状態の終了後に毎回同じタイミングで時短遊技状態が開始されることに他ならないため、遊技に意外性がなく面白味に欠けることから、遊技者は遊技を単調に感じ、遊技の興趣がそがれるという問題があった。
【0007】
また、特別図柄表示装置による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示が所定回数だけ連続して繰り返されて時短遊技状態が終了すると、直ぐに遊技を止めて第1種パチンコ機から離れてしまう遊技者が多く存在する。これは、時短遊技状態の終了を遊技を止めるための契機と決めている遊技者が多いためであると考えられる。つまり、時短遊技状態の実行中には多大な利益がもたらされるため、時短遊技状態が終了すると、遊技者は遊技に対して十分な満足感を抱き、「一区切りが付いたから遊技を止めよう」と思うためである。
【0008】
このように、時短遊技状態の終了と同時に遊技を止めて第1種パチンコ機から遊技者が離れてしまうと、その第1種パチンコ機の稼働率が低下することになり、パチンコホール(遊技店)の利益が減少するという問題があった。
【0009】
本発明は上記問題を解決するためになされたものであって、以下の目的を有するものである。
(1)大当たり遊技状態の終了後の遊技を複雑に進行させることにより、遊技者が遊技を単調に感じないようにして、遊技の興趣を高めることが可能な遊技機を提供する。
(2)前記(1)の遊技機を実現するようにコンピュータシステムを機能させるためのプログラムを提供する。
(3)前記(1)の遊技機を実現するようにコンピュータシステムを機能させるためのプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段・作用および発明の効果】
(請求項1:第2実施形態に該当)
係る目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、図柄を変動表示した後に、複数種類設定されている大当たり図柄およびハズレ図柄から選択されたいずれか1つの図柄を確定図柄として表示する図柄表示手段と、前記大当たり図柄は、遊技者に大当たり遊技状態の発生を通知するための図柄であることと、前記ハズレ図柄は、遊技者に大当たり遊技状態が発生していないことを通知するための図柄であることと、前記図柄表示手段が表示した確定図柄が大当たり図柄の場合には大当たり遊技状態を開始させ、その後、所定条件が成立したら大当たり遊技状態を終了させる大当たり遊技実行手段と、前記大当たり遊技状態は、大入賞口の入口が開き又は拡大されることにより、大入賞口への多数の遊技媒体の入賞が可能な遊技状態であることと、遊技者が特定遊技状態の開始または一旦停止を指示するための指示手段と、前記大当たり遊技実行手段が大当たり遊技状態を終了した後に、前記指示手段が指示した時点から特定遊技状態を開始させ、続いて、前記指示手段が指示した時点で当該特定遊技状態を一旦停止させ、その特定遊技状態の開始または一旦停止を前記指示手段が指示する度に実行させる特定遊技実行手段と、前記特定遊技状態は、当該特定遊技状態以外の遊技状態に比べて、前記図柄表示手段に表示される確定図柄が大当たり図柄になり易い遊技状態であり、当該特定遊技状態の実行中に前記図柄表示手段が図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示を所定回数だけ繰り返すまで実行可能であることとを備えた遊技機をその要旨とする。
【0011】
従って、請求項1に記載の発明では、大当たり遊技状態が終了した後に、遊技者が指示手段によって指示した時点から特定遊技状態が開始され、続いて、遊技者が指示手段によって指示した時点で当該特定遊技状態が一旦停止され、その特定遊技状態の開始または一旦停止は遊技者が指示手段によって指示する度に実行される。
【0012】
つまり、請求項1に記載の発明では、大当たり遊技状態が終了した後に、特定遊技状態が複数回に分割して実行される。
そのため、請求項1に記載の発明によれば、特定遊技状態が複数回に分割して実行されるため、特定遊技状態が分割されず1度にまとめて実行される従来の形態に比べて、遊技の進行が複雑になる。その結果、遊技者は、遊技が複雑に進行するため単調に感じることがなく、心待ちにしている特定遊技状態が複数回発生することから非常に得をしたと感じ、長時間に渡って特定遊技状態を満喫できることから、遊技の興趣を高めることができる。
【0013】
加えて、請求項1に記載の発明によれば、特定遊技状態の開始時点および停止時点に遊技者の好みを反映させることが可能になり、遊技に積極的に参加している意識が喚起されることから、遊技者は遊技に熱中するようになり、遊技の興趣を高めることができる。
【0014】
尚、前記所定回数は、警察庁の規定に合わせた所定値に設定すればよい。
【0015】
(請求項2:第1実施形態に該当)
次に、請求項2に記載の発明は、図柄を変動表示した後に、複数種類設定されている大当たり図柄およびハズレ図柄から選択されたいずれか1つの図柄を確定図柄として表示する図柄表示手段と、前記大当たり図柄は、遊技者に大当たり遊技状態の発生を通知するための図柄であることと、前記ハズレ図柄は、遊技者に大当たり遊技状態が発生していないことを通知するための図柄であることと、前記図柄表示手段が表示した確定図柄が大当たり図柄の場合には大当たり遊技状態を開始させ、その後、所定条件が成立したら大当たり遊技状態を終了させる大当たり遊技実行手段と、前記大当たり遊技状態は、大入賞口の入口が開き又は拡大されることにより、大入賞口への多数の遊技媒体の入賞が可能な遊技状態であることと、前記大当たり遊技実行手段が大当たり遊技状態を終了した後に、特定遊技状態を複数回に分割して実行させる特定遊技実行手段と、前記特定遊技状態は、当該特定遊技状態以外の遊技状態に比べて、前記図柄表示手段に表示される確定図柄が大当たり図柄になり易い遊技状態であり、当該特定遊技状態の実行中に前記図柄表示手段が図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示を所定回数だけ繰り返すまで実行可能であることとを備えた遊技機をその要旨とする。
【0016】
従って、請求項2に記載の発明では、大当たり遊技状態が終了した後に、特定遊技状態が複数回に分割して実行される。
そのため、請求項2に記載の発明によれば、特定遊技状態が複数回に分割して実行されるため、特定遊技状態が分割されず1度にまとめて実行される従来の形態に比べて、遊技の進行が複雑になる。その結果、遊技者は、遊技が複雑に進行するため単調に感じることがなく、心待ちにしている特定遊技状態が複数回発生することから非常に得をしたと感じ、長時間に渡って特定遊技状態を満喫できることから、遊技の興趣を高めることができる。
【0017】
尚、前記所定回数は、警察庁の規定に合わせた所定値に設定すればよい。
【0018】
(請求項3:第3実施形態に該当)
次に、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、前記特定遊技状態を複数回に分割して実行させる際の分割パターンは複数種類設定されており、遊技者が前記複数種類の分割パターンの中から1つを選択指示するための指示手段を備え、前記特定遊技実行手段は、前記大当たり遊技実行手段が大当たり遊技状態を終了した後に、前記指示手段が選択指示した分割パターンに従い、特定遊技状態を複数回に分割して実行させることをその要旨とする。
【0019】
従って、請求項3に記載の発明によれば、大当たり遊技状態の終了した後に、複数種類設定されている分割パターンの中から遊技者が所望の1つを指示手段を用いて選択指示すると、その選択指示された分割パターンに従い、特定遊技状態が複数回に分割して実行される。
【0020】
そのため、請求項3に記載の発明によれば、特定遊技状態の開始時点および停止時点に遊技者の好みを反映させることが可能になり、遊技に積極的に参加している意識が喚起されることから、遊技者は遊技に熱中するようになり、遊技の興趣を高めることができる。
【0021】
加えて、請求項3に記載の発明によれば、遊技機側で予め設定されている複数種類の分割パターンの中から所望の1つを遊技者が選べばよいだけであり、遊技者の選択肢は限られているため、特定遊技状態の開始および停止のタイミング設定に関して、遊技者がいたずらに迷うことがなく、遊技に集中して取り組むことができる。
【0022】
(請求項4:第4実施形態に該当)
次に、請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、前記特定遊技状態を複数回に分割して実行させる際の分割パターンは複数種類設定されており、前記図柄表示手段が確定図柄として表示した大当たり図柄に基づいて、遊技者が前記複数種類の分割パターンの中から1つを選択指示するための指示手段を備え、前記特定遊技実行手段は、前記大当たり遊技実行手段が大当たり遊技状態を終了した後に、前記指示手段が選択指示した分割パターンに従い、特定遊技状態を複数回に分割して実行させることをその要旨とする。
【0023】
従って、請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明と同様の作用・効果が得られることに加え、確定図柄として表示された大当たり図柄によって異なる種類の分割パターンが選択指示されることになるため、大当たり図柄に応じて遊技の進行が大きく変化することになり、遊技に意外性が生まれ、遊技者は面白みが増したと感じるようになる。
【0024】
(請求項5:第5実施形態に該当)
次に、請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、前記特定遊技状態を複数回に分割して実行させる際の分割パターンは複数種類設定されており、遊技媒体を遊技盤へ発射させるための発射手段と、前記大当たり遊技実行手段が大当たり遊技状態を開始させるまでに、前記発射手段が遊技盤へ発射させた遊技媒体の個数に基づいて、遊技者が前記複数種類の分割パターンの中から1つを選択指示するための指示手段とを備え、前記特定遊技実行手段は、前記大当たり遊技実行手段が大当たり遊技状態を終了した後に、前記指示手段が選択指示した分割パターンに従い、特定遊技状態を複数回に分割して実行させることをその要旨とする。
【0025】
従って、請求項5に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明と同様の作用・効果が得られることに加え、発射手段が遊技盤へ発射させた遊技媒体の個数によって異なる種類の分割パターンが選択指示されることになるため、当該個数に応じて遊技の進行が大きく変化することになり、遊技に意外性が生まれ、遊技者は面白みが増したと感じるようになる。
【0026】
(請求項6:第6実施形態に該当)
次に、請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、前記特定遊技状態を複数回に分割して実行させる際の分割パターンは複数種類設定されており、前記特定遊技実行手段は、前記複数種類の分割パターンの中から任意の1つを選択することをその要旨とする。
【0027】
従って、請求項6に記載の発明によれば、大当たり遊技状態が発生する度毎に、複数種類の分割パターンの中から任意の1つが選択され、どの分割パターンが選択されるのか遊技者には分からないため、遊技に意外性が生まれて面白みが増すことから、遊技者は遊技を新鮮に感じ、遊技の興趣が高められる。
【0028】
(請求項7:第7実施形態に該当)
次に、請求項7に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、前記特定遊技状態を複数回に分割して実行させる際の分割パターンは複数種類設定されており、前記特定遊技実行手段は、前記図柄表示手段が確定図柄として表示した大当たり図柄に基づいて、前記複数種類の分割パターンの中から1つを選択することをその要旨とする。
【0029】
従って、請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の発明と同様の作用・効果が得られることに加え、確定図柄として表示された大当たり図柄によって異なる種類の分割パターンが選択指示されることになるため、大当たり図柄に応じて遊技の進行が大きく変化することになり、遊技に意外性が生まれ、遊技者は面白みが増したと感じるようになる。
【0030】
(請求項8:第8実施形態に該当)
次に、請求項8に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、遊技媒体を遊技盤へ発射させるための発射手段を備え、前記特定遊技状態を複数回に分割して実行させる際の分割パターンは複数種類設定されており、前記特定遊技実行手段は、前記大当たり遊技実行手段が大当たり遊技状態を開始させるまでに、前記発射手段が遊技盤へ発射させた遊技媒体の個数に基づいて、前記複数種類の分割パターンの中から1つを選択することをその要旨とする。
【0031】
従って、請求項8に記載の発明によれば、請求項6に記載の発明と同様の作用・効果が得られることに加え、発射手段が遊技盤へ発射させた遊技媒体の個数によって異なる種類の分割パターンが選択指示されることになるため、当該個数に応じて遊技の進行が大きく変化することになり、遊技に意外性が生まれ、遊技者は面白みが増したと感じるようになる。
【0032】
(請求項9)
ところで、請求項9に記載の発明のように、請求項1〜8のいずれか1項に記載の遊技機において、前記特定遊技状態は、前記図柄表示手段による図柄の変動表示の開始から確定図柄が表示されるまでの時間が短縮された遊技状態とすればよい。
【0033】
(請求項10)
次に、請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の遊技機における前記各手段としてコンピュータシステムを機能させるためのプログラムを提供するものである。
つまり、請求項10に記載の遊技機における前記各手段を実現するための機能は、コンピュータシステムで実行されるプログラムとして備えることができる。
【0034】
(請求項11)
次に、請求項11に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の遊技機における前記各手段としてコンピュータシステムを機能させるためのプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供するものである。
【0035】
このようなプログラムの場合、例えば、ROMやバックアップRAMをコンピュータで読み取り可能な記録媒体として前記プログラムを記録しておき、このROMあるいはバックアップRAMをコンピュータシステムに組み込んで用いることができる。
【0036】
この他、半導体メモリ(スマートメディア,メモリスティックなど),ハードディスク,FD(Floppy Disk),データカード(ICカード,磁気カードなど),光ディスク(CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVDなど),光磁気ディスク(MOなど),相変化ディスク,磁気テープなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に前記プログラムを記録しておき、そのプログラムを必要に応じてコンピュータシステムにロードして起動することにより用いてもよい。ちなみに、前記記録媒体の具体例の名称は登録商標である。
【0037】
(用語の説明)
尚、上述した[特許請求の範囲]および[課題を解決するための手段および発明の効果]に記載した構成要素と、後述する[発明の実施の形態]に記載した構成部材との対応関係は以下のようになっている。
【0038】
「遊技機」は、第1種パチンコ機10に該当する。
「図柄」は、特別図柄SPに該当する。
「図柄表示手段」は、特別図柄表示装置33(特別図柄表示器32、特別図柄制御基板33a)と、主基板100のメインCPU112における特別図柄処理(S400)とに該当する。
【0039】
「所定条件が成立」とは、大入賞口41に規定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、または、大入賞口41が開口してから所定時間(例えば、30秒)経過することである。
「大当たり遊技実行手段」は、主基板100のメインCPU112における大入賞口処理(S500)に該当する。
【0040】
「特定遊技状態」は、時短遊技状態に該当する。
「遊技者が特定遊技状態の開始または一旦停止を指示するための指示手段」は、時短遊技開始スイッチ401および時短遊技停止スイッチ402と、主基板100のメインCPU112が実行する処理とに該当する。
「特定遊技実行手段」は、主基板100のメインCPU112における特別図柄処理(S400)のうち特にS410,S456〜S462,S464〜S476,S480〜S484の各処理と、大入賞口処理(S500)のうち特にS527,S528の処理とに該当する。
【0041】
「所定回数」は、第3所定回数K3に該当する。
「遊技者が前記複数種類の分割パターンの中から1つを選択指示するための指示手段」は、時短遊技選択スイッチ403および時短遊技決定スイッチ404と、主基板100のメインCPU112が実行する処理とに該当する。
【0042】
「遊技媒体」は、遊技球に該当する。
「発射手段」は、発射ハンドル15a、発射制御基板15c、発射モータ15e、発射スイッチ15dなどを備えた発射装置に該当する。
「プログラム」は、主基板100のメインCPU112が実行する図5〜図13に示すフローチャートの処理に該当する。
「記録媒体」は、ROM114に該当する。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の遊技機を第1種パチンコ機に具体化した各実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、各実施形態において、同一構成部材については符号を等しくしてある。また、各実施形態において、第1実施形態と同一内容の箇所については説明を省略してある。
【0044】
(第1実施形態)
[全体の主要構成]
図1は、第1実施形態における第1種パチンコ機10を正面側(遊技者側)から見た正面図である。
【0045】
第1種パチンコ機(遊技機)10には、略矩形状の前枠11が開閉可能に取り付けられている。前枠11には、ガラス枠12が開閉可能に取り付けられている。
ガラス枠12には、所定間隔(例えば、5〜10mm程度)だけ前後方向に離間させて2枚のガラス板13a,13bが嵌め込まれている。ガラス枠12および各ガラス板13a,13bの後方には、遊技盤14が設けられており、各ガラス板13a,13bと遊技盤14とは平行に配置されている。
【0046】
前枠11の右下方には、発射ハンドル15aが回動可能に取り付けられている。発射ハンドル15aには、発射スイッチ(図示略)が内蔵されている。また、発射ハンドル15aには、発射停止スイッチ15bが設けられている。
ガラス枠12の上方の前枠11には、枠ランプ18aが設けられている。
【0047】
ガラス枠12の下方の前枠11の正面側には、上受皿パネル16が開閉可能に取り付けられている。
上受皿パネル16の上部正面側には、上受皿19が設けられている。
上受皿19内の左方における上受皿パネル16には、遊技球が賞球(賞媒体)や貸球として供給される賞球・貸球供給口17が形成されている。
【0048】
また、上受皿19内の右方における上受皿パネル16には、導出口16aが形成されている。
上受皿19内の底面は、賞球・貸球供給口17から導出口16aへ向けて下るように傾斜している。そのため、賞球・貸球供給口17から上受皿19内に供給された遊技球は、上受皿19内の傾斜した底面を滑り落ちて導出口16aへ円滑に導かれる。
【0049】
そして、導出口16aから排出された遊技球は、上受皿19の背面側(遊技者とは反対側)に設けられた整流器(図示略)へ導き出され、整流器から発射槌(図示略)へ供給され、発射モータ(図示略)によって駆動される発射槌により弾き出されて遊技盤14へ発射されるようになっている。
【0050】
上受皿19の下方には、上受皿19の収容可能数を超えた遊技球を排出する下受皿排出口19aが形成されている。
下受皿排出口19aの排出側には、下受皿排出口19aから排出された遊技球を収容しておくための下受皿20が設けられている。
【0051】
上受皿19の上部右方には、上受皿19に収容された遊技球を下受皿排出口19aから下受皿20へ排出させるための上受皿球技きレバー19bがスライド可能に設けられている。
下受皿20の下方には、下受皿20に収容された遊技球を下受皿球抜孔20aから球箱(図示略)へ排出させるための下受皿球技きレバー20bがスライド可能に設けられている。
【0052】
前枠11の左側には、遊技機外装置部分(CRカードサンド)22が取り付けられている。遊技機外装置部分22には、プリペイドカードを挿入するためのスリット22aなどが設けられている。つまり、第1種パチンコ機10は、現金ではなくプリペイドカードを使用して遊技を行うタイプであり、このタイプは一般に「CR機」と呼ばれている。
【0053】
[遊技盤14の主要構成]
図2は、第1種パチンコ機10から取り外した遊技盤14を表側から見た正面図である。
【0054】
遊技盤14の左方には、遊技盤14へ発射された遊技球を遊技領域へ案内するためのガイドレール21が設けられている。
遊技盤14の中央部上寄り左右には、LEDによって装飾された装飾風車25a,25bが設けられている。遊技盤14の上部左右両端には、コーナー飾りランプ18b,18cが設けられている。遊技盤14の中央部左右両端には、サイド飾りランプ18d,18eが設けられている。
【0055】
遊技盤14の略中央部には、センターケース30が設けられている。センターケース30の略中央には、矩形状の表示器に複数の特別図柄を表示する特別図柄表示器32が設けられている。尚、特別図柄表示器32は、どのような表示器(例えば、LCD,CRT,プラズマディスプレイなど)によって具体化してもよい。
【0056】
センターケース30における特別図柄表示器32の下部には、第1種始動口27への遊技球の入賞に基づいて特別図柄表示器32が特別図柄の変動表示を始動可能な回数(以下、「特別図柄始動記憶数TU」という)を表示する4個のLEDからなる特別図柄記憶表示LED36a〜36dが設けられている。
【0057】
センターケース30における特別図柄表示器32の上部には、3個のLEDによって複数の普通図柄の組み合わせを変動表示した後に、当たり図柄またはハズレ図柄を確定図柄として表示する普通図柄表示装置34が設けられている。
【0058】
普通図柄表示装置34の下方には、普通図柄作動ゲート26a,26bを遊技球が通過したことに基づいて普通図柄表示装置34が普通図柄の変動表示を始動可能な回数(以下、「普通図柄始動記憶数FU」という)を表示する4個のLEDからなる普通図柄記憶表示LED35a〜35dが設けられている。
【0059】
また、センターケース30には、天入賞口31、左入口91、右入口92、転動面(転動底面)93が備えられている。天入賞口31はセンターケース30の枠部材の上端部中央に開口され、左入口91はセンターケース30の枠部材の左端部に開口され、右入口92はセンターケース30の枠部材の右端部に開口されている。鉛直軸線周りに回転駆動される円盤からなる転動面93は、センターケース30の下部における特別図柄表示器32の前側に設けられている。
【0060】
左入口91または右入口92に入った遊技球は、センターケース30の枠部材内に入って転動面93上に送られ、転動面93からセンターケース30の下方へ流下(落下)する。このとき、その遊技球の流下経路は転動面93の回転に従って変化し、遊技球は転動面93の回転状態に応じて転動面93の真下だけでなく下方の広い範囲に流下される。
【0061】
センターケース30の左右には、普通図柄表示装置34による普通図柄の変動表示を始動させる機能を備えた普通図柄作動ゲート26a,26bが設けられている。
センターケース30の下方には、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示を始動させる機能を備えた第1種始動口27が設けられている。
【0062】
第1種始動口27には普通電動役物28が設けられている。普通電動役物28は、第1種始動口27の両側に左右対称の可動翼片28a,28bを備え、通常は直立状態にある両可動翼片28a,28bがそれぞれの支軸を中心として左右に傾動して開くようになっている。
【0063】
そして、普通電動役物28は、普通図柄表示装置34が当り図柄を表示した場合に両可動翼片28a,28bを開くようになっている。普通電動役物28の両可動翼片28a,28bが開くと、第1種始動口27の入口が拡大して遊技球の入賞が容易になる。
【0064】
第1種始動口27の下方には、特別図柄表示器32が確定図柄として大当たり図柄を表示した場合に作動する変動入賞装置40が設けられている。変動入賞装置40には、大入賞口41および第1種特別電動役物42が設けられている。
【0065】
第1種特別電動役物42は、大入賞口41の両側に左右対称の可動翼片42a,42bを備え、通常は直立状態にある両可動翼片42a,42bがそれぞれの支軸を中心として左右に傾動して開くようになっている。
【0066】
そして、第1種特別電動役物42は、特別図柄表示器32が確定図柄として大当たり図柄を表示した場合に両可動翼片42a,42bを開くようになっている。第1種特別電動役物42の両可動翼片42a,42bが開くと、大入賞口41の入口が開いて遊技球の入賞が可能になる。
【0067】
大入賞口41の内部には、大入賞口41を連続して開口する機能を有する特定領域43と、この特定領域43を通過した遊技球を検出(検知)するための特定領域スイッチ(図示略)と、大入賞口41に入賞した遊技球の数をカウントするための大入賞口スイッチ(図示略)とが設けられている。
【0068】
変動入賞装置40の左側には左下入賞口29aが設けられ、変動入賞装置40の右側には右下入賞口29bが設けられている。左下入賞口29aの左側上方には、左袖入賞口24aが設けられている。右下入賞口29bの右側上方には、右袖入賞口24bが設けられている。
【0069】
センターケース30の左右下方にはそれぞれ、普通の風車23a,23bが設けられている。
遊技盤14には、多くの釘47が打ち込まれており、遊技盤14へ発射された遊技球は、それら釘47の間を乱舞しながら遊技盤14面を流下(落下)する。
遊技盤14の最下部中央には、遊技盤14面を流下した遊技球のうち、各入賞口24a,24b,27,29a,29b,31,41のいずれにも入賞しなかった遊技球をアウト球として回収するアウト口45が設けられている。
【0070】
[第1種パチンコ機10の電気的構成]
図3は、第1実施形態における第1種パチンコ機10の電気的構成を示すブロック回路図である。
【0071】
第1種パチンコ機10には、主基板(電子制御装置)100が設けられており、この主基板(主制御基板)100には、マイクロコンピュータ(マイクロプロセッサ)110が搭載されている。マイクロコンピュータ110には、遊技の制御を実行するメインCPU(Central Processing Unit)112と、このメインCPU112が各種制御を実行するための各種制御プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)114と、メインCPU112が各種制御プログラムを実行する際にROM114から読み出された制御プログラムや遊技中に発生する当たりに関するデータなどの各種データを一時的に格納するRAM(Random Access Memory)116とが搭載されている。また、RAM116は、停電などの電源遮断時における遊技状態を電源復帰後に再現するために、電源遮断時においてメインCPU112が処理したデータや各装置および各基板へ送信した制御コマンドをバックアップする。
【0072】
主基板100には、次に記載するものが電気的に接続されている。電源基板80、賞球(賞媒体)の払い出しや貸球の貸し出しなどを制御する払出制御基板200、特別図柄表示器32の表示を制御する特別図柄制御基板33a、遊技盤に設けられたランプ類を制御するランプ制御装置75、遊技中の効果音などを出力する音声制御基板79a、第1種始動口27への遊技球の入賞を検出(検知)するための第1種始動口スイッチ27a(尚、図3ではスイッチを「SW」と表記する)、遊技盤情報(入賞、当たり、遊技停止など)をパチンコホール(遊技店)の管理室などに設けられたコンピュータ(以下、「ホールコンピュータ」という。図示略)へ送信するための遊技枠情報端子基板52、盤面中継基板51、遊技枠中継基板53である。
【0073】
副制御基板である各制御基板200,33a,79aおよびランプ制御装置75内に設けられたランプ制御基板は、主基板(主制御基板)100から送信される制御コマンドを受信し、その制御コマンドに基づいて遊技に関する制御を実行する。
【0074】
払出制御基板200には、主基板100から送信される制御コマンドを入力して動作するマイクロコンピュータ(マイクロプロセッサ)210が搭載されており、マイクロコンピュータ210には、賞球の払い出しや貸球の貸し出しなどを制御するサブCPU212と、このサブCPU212が賞球の払い出しや貸球の貸し出しなどの制御を実行するための各種制御プログラムが記憶されたROM214と、サブCPU212が各種制御プログラムを実行する際にROM214から読み出された制御プログラムや遊技中に発生する賞球の個数などの各種データを一時的に格納するRAM216とが搭載されている。
また、払出制御基板200には、電源基板80、CR接続基板56、発射制御基板15c、遊技枠情報端子基板52、払出中継基板55が電気的に接続されている。
【0075】
特別図柄表示装置33は、特別図柄表示器32および特別図柄制御基板33aから構成されている。
特別図柄制御基板33aには、主基板100から送信される制御コマンドを入力して動作するマイクロコンピュータ(マイクロプロセッサ)33bが搭載されており、マイクロコンピュータ33bには、特別図柄表示器32を制御するサブCPU33cと、このサブCPU33cの制御を実行するための各種制御プログラムが記憶されたROM33dと、サブCPU33cが各種制御プログラムを実行する際にROM33dから読み出された制御プログラムなどの各種データを一時的に格納するRAM33eとが搭載されている。
また、特別図柄制御基板33aには、電源基板80が電気的に接続されている。
【0076】
音声制御装置79は、音声制御基板79a、スピーカ中継基板79b、スピーカ79cから構成されている。
また、音声制御基板79aには、電源基板80が電気的に接続されている。
【0077】
遊技枠中継基板53には、賞球ユニット62から払い出される賞球がなくなったことを検出するための賞球切れスイッチ64a,64b、下受皿20が賞球で満杯になったことを検出するための下受皿満杯スイッチ20c、センサ中継基板54が電気的に接続されている。
【0078】
センサ中継基板54には、賞球ユニット62に備えられた賞球払出センサ62a,62bおよび払出中継基板55が電気的に接続されている。
払出中継基板55には、貸球ユニット63から貸し出される貸球がなくなったことを検出するための貸球切れスイッチ61、賞球払出モータ62c、貸球ユニット63が電気的に接続されている。
【0079】
賞球ユニット62は、賞球払出センサ62a,62bおよび賞球払出モータ62cを備える。賞球の払出機構(図示略)は、賞球の払い出しを効率良く行うために2カ所に設けられており、各払出機構は賞球払出モータ62cによって駆動される。また、賞球払出センサ62aは一方の払出機構に設けられており、賞球払出センサ62bは他方の払出機構に設けられている。
各賞球払出センサ62a,62bの検出信号は、センサ中継基板54から遊技枠中継基板53を介して主基板100へ送信され、その検出信号に基づいてメインCPU112は、払い出された賞球の個数をカウントする。
【0080】
貸球ユニット63は、遊技球を貸球として貸し出すための貸球ソレノイド63b(尚、図3ではソレノイドを「SL」と表記する)と、その貸し出された貸球を検出するための貸球センサ63aとを備えている。
貸球センサ63aの検出信号は、払出中継基板55を介して払出制御基板200へ送信され、その検出信号に基づいてサブCPU212は、貸し出された貸球の個数をカウントする。
【0081】
盤面中継基板51には、次に記載するものが電気的に接続されている。普通電動役物28の両可動翼片28a,28bを開閉させる普通電動役物ソレノイド28c、普通図柄表示装置34、各普通図柄作動ゲート26a,26bのいずれかを遊技球が通過したことを検出(検知)するためのゲートスイッチ26c、大入賞口41への遊技球の入賞を検出(検知)するための大入賞口スイッチ41b、各袖入賞口24a,24bのいずれかへの遊技球の入賞を検出(検知)するための袖入賞口スイッチ24c、各下入賞口29a,29bのいずれかへの遊技球の入賞を検出(検知)するための下入賞口スイッチ29c、天入賞口31への遊技球の入賞を検出(検知)するための天入賞口スイッチ31a、大入賞口中継基板50、転動面93の円盤を回転駆動するための回転体モータ93aである。
【0082】
大入賞口中継基板50には、特定領域43を通過(入賞)した遊技球を検出するための特定領域スイッチ43a、第1種特別電動役物42の両可動翼片42a,42bを開閉させる第1種特別電動役物ソレノイド42cが電気的に接続されている。
【0083】
CR接続基板56には、プリペイドカードを読み取る装置などを備える遊技機外装置部分22および電源基板80が電気的に接続されている。
電源基板80は、主電源70から交流(AC)24V(50Hz/60Hz)の電源供給を受け、その交流電源から各種電圧の直流電源を生成し、その直流電源を各基板33a,56,79a,100,200およびランプ制御装置75へ供給する。
【0084】
そして、主基板100のメインCPU112には、第1種始動口スイッチ27aの検出信号が入力され、盤面中継基板51を介して各スイッチ24c,26c,29c,31a,41bの検出信号が入力され、大入賞口中継基板50から盤面中継基板51を介して特定領域スイッチ43aの検出信号が入力され、遊技枠中継基板53を介して各スイッチ20c,64a,64bの検出信号が入力され、センサ中継基板54から遊技枠中継基板53を介して各賞球払出センサ62a,62bの検出信号が入力される。
【0085】
また、払出制御基板200のサブCPU212には、払出中継基板55を介して貸球センサ63aおよび貸球切れスイッチ61の検出信号が入力され、センサ中継基板54から払出中継基板55を介して各賞球払出センサ62a,62bの検出信号が入力される。
【0086】
各スイッチ24c,26c,27a,29c,31a,41b,43aは、例えば、発光素子から受光素子へ投射される投射光を遊技球が遮ったことに基づいて遊技球を検出する光学式センサや、鋼球である遊技球が通過したことを電磁誘導を用いて検出する検流器などによって構成されている。
【0087】
発射制御基板15cには、発射モータ15e、発射スイッチ15d、発射停止スイッチ15bが電気的に接続されている。
払出制御基板200のサブCPU212は、貸球ユニット63および貸球切れスイッチ61の検出信号に基づいて、貸球ユニット63が正常動作可能で、且つ、貸球切れスイッチ61により貸球があると検出された場合には、遊技球の発射を許可するための発射許可信号を生成し、その発射許可信号を発射制御基板15cへ送信する。
【0088】
遊技者が発射ハンドル15aを握り、発射ハンドル15aを遊技者側から見て時計回りに回動操作すると、発射ハンドル15aに内蔵された発射スイッチ15dがオンされ、発射スイッチ15dは発射指示信号を生成し、その発射指示信号を発射制御基板15cへ送信する。
【0089】
すると、発射制御基板15cは、発射許可信号および発射指示信号に基づいて、発射モータ15eを駆動するための駆動信号を生成し、その駆動信号を発射モータ15eへ送信する。その駆動信号に従って発射モータ15eが回動され、その発射モータ15eの回動によって発射槌が駆動され、その発射槌により遊技球が弾き出されて遊技盤14へ発射される。
【0090】
ここで、発射槌には引張コイルばねが取り付けられており、発射ハンドル15aが回動操作されると、その回動量(回動角度)分だけ引張コイルばねの引張力が増大し、駆動される発射槌の速度も増大するようになっている。
そのため、発射ハンドル15aの回動量に応じた発射速度で遊技球を発射することができる。
【0091】
また、遊技者が発射ハンドル15aを回動操作していないとき、発射スイッチ15dはオフされて発射指示信号を生成しない。
すると、発射制御基板15cは発射モータ15eを駆動するための駆動信号を生成せず、発射モータ15eが駆動されないため、遊技球が発射されることはない。
【0092】
そして、遊技者が発射停止スイッチ15bを操作すると、発射停止スイッチ15bはオンされて発射停止信号を生成し、その発射停止信号を発射制御基板15cへ送信する。
すると、発射制御基板15cは、発射停止信号に基づいて、発射モータ15eを駆動するための駆動信号の生成を停止し、発射モータ15eが駆動されないため、遊技球が発射されることはない。
【0093】
[特別図柄表示器32の表示形態]
図4(A)〜図4(F)は、特別図柄表示器32が表示する特別図柄の表示例を説明するための説明図である。
【0094】
特別図柄表示器32の表示画面には、横方向に3つの列(領域)α〜γが設定されており、各列α〜γ毎に特別図柄SP(この例では「0」〜「9」の10個の数字)が表示される。
【0095】
図4(A)は、各列α〜γ毎に、特別図柄SPが上方から下方に向かってスクロール表示されることにより、特別図柄SPが変動表示されている状態(以下、この状態を「3列変動」という)を示すものである。
尚、図4では、特別図柄SPのスクロール表示(変動表示)を矢印によって表している。
【0096】
図4(B)は、左列αに特別図柄SP(この例では「2」)が1個だけ表示されると共に、各列β,γの特別図柄SPが上方から下方に向かってスクロール表示されている状態を示すものである。
【0097】
図4(C)は、各列α,γに同じ特別図柄SP(この例では「2」)が1個ずつ表示され、中央列βの特別図柄SPのみが上方から下方に向かってスクロール表示されている状態を示すものである。このように、各列α,γに同じ特別図柄SPが1個ずつ表示され、中央列βの特別図柄SPのみがスクロール表示される特別図柄SPの組み合わせ(この例では「2↓2」。尚、「↓」は変動表示中の特別図柄SPを表す)は、一般に「リーチ図柄」と呼ばれている。
また、リーチ図柄が表示されて中央列βの特別図柄SPのみが変動表示される状態は、一般に「リーチ変動」と呼ばれている。
【0098】
ところで、遊技者は、リーチ図柄が表示されると、後述する大当たり遊技状態の発生に対して大きな期待を抱き、遊技に対する興味が喚起される。
つまり、リーチ図柄は、遊技者に有利な遊技状態である大当たり遊技状態の発生が期待される図柄であるといえる。そして、リーチ変動は、大当たり遊技状態の発生が期待される図柄の変動表示の状態といえる。
【0099】
このリーチ変動時には、遊技者の注意を特別図柄表示器32に引きつけ、遊技者の感情を刺激して娯楽性を高めるために、予め設定されているキャラクタ画像や背景画像などのアニメーション(図示略)が特別図柄表示器32の表示画面に表示され、遊技者の気分を高揚させて遊技が盛り上げられる。
【0100】
ちなみに、リーチ変動時に表示される表示内容(特別図柄のスクロール状態や、キャラクタ画像や背景画像などのアニメーションのパターン)は予め複数種類設定されている。尚、以下の説明では、このリーチ変動時に表示される表示内容を「変動表示パターン」という。そして、変動表示パターンの表示時間は、変動表示パターンの種類によって異なっている。
【0101】
図4(D)は、各列α〜γに異なる特別図柄SP(この例では「213」)が1個ずつ表示されている状態を示すものである。このように、各列α〜γに異なる特別図柄SPが1個ずつ表示される特別図柄SPの組み合わせが通常停止時ハズレ図柄となる。
【0102】
図4(E)は、各列α,γに同じ特別図柄SP(この例では「2」)が1個ずつ表示され、中央列βには各列α,γと異なる特別図柄SP(この例では「1」)が1個だけ表示されている状態を示すものである。このように、各列α,γに同じ特別図柄SPが1個ずつ表示され、中央列βには各列α,γと異なる特別図柄SPが1個だけ表示される特別図柄SPの組み合わせ(この例では「212」)がリーチ変動時ハズレ図柄となる。
【0103】
図4(F)は、3つの列α〜γの全てに同じ特別図柄SP(この例では「2」)が1個ずつ表示されている状態を示すものである。このように、各列α〜γで同じ特別図柄SPが1個ずつ表示され、3つの特別図柄SPが揃うような特別図柄SPの組み合わせ(この例では「222」)が大当たり図柄となる。
つまり、大当たり図柄には、「000」「111」「222」「333」「444」「555」「666」「777」「888」「999」の10種類がある。
【0104】
尚、リーチ変動時ハズレ図柄および通常停止時ハズレ図柄により、ハズレ図柄が構成される。
そして、大当たり図柄およびハズレ図柄(リーチ変動時ハズレ図柄、通常停止時ハズレ図柄)により、特別図柄の変動表示後に表示される確定図柄が構成される。
【0105】
ところで、大当たり図柄は、後述する大当たり遊技状態の発生を遊技者に通知するための図柄であるといえる。
また、ハズレ図柄は、大当たり遊技状態が発生していないことを遊技者に通知するための図柄であるといえる。
【0106】
ここで、大当たり図柄には、確変図柄または通常図柄がある。
本実施形態における確変図柄は、特別図柄表示器32の各列α〜γの全てに同じ奇数の特別図柄SPが1個ずつ表示される大当たり図柄(「111」「333」「555」「777」「999」)に設定されており、このような特別図柄SPの組み合わせは「奇数図柄」とも呼ばれている。
【0107】
また、本実施形態における通常図柄は、確変図柄以外の大当たり図柄、すなわち、特別図柄表示器32の各列α〜γの全てに同じ偶数の特別図柄SPが1個ずつ表示される大当たり図柄(「000」「222」「444」「666」「888」)に設定されており、このような特別図柄SPの組み合わせは「偶数図柄」とも呼ばれている。
【0108】
尚、確変図柄または通常図柄の設定は、上記例に限定されるものではなく、大当たり図柄の中から適宜選択されたものを確変図柄に設定し、その確変図柄以外の大当たり図柄を通常図柄に設定すればよい。
【0109】
また、特別図柄表示器32の各列α〜γに特別図柄SPを1個ずつ表示させるとき、特別図柄SPを停止表示させるだけでなく、遊技者が視認可能であれば特別図柄SPが動いているように表示してもよい。このような特別図柄SPの表示状態は、一般に「アイドリング状態」と呼ばれている。
【0110】
ちなみに、特別図柄SPのアイドリング状態には、例えば、特別図柄SPを回転させる手法、特別図柄SPの大きさを変化させる手法、特別図柄SPの表示位置を上下左右の適宜な方向に微動させる手法、などがある。
【0111】
[主基板100のメインCPU112が実行する主な処理]
図5は、本実施形態において主基板100のメインCPU112が実行する主な処理の流れを示すフローチャートである。
【0112】
メインCPU112は、ROM114に記録(記憶)されているプログラムに従い、コンピュータによる各種演算処理によって、以下の各ステップ(以下、「S」と記載する)の処理を実行する。
【0113】
尚、前記プログラムをコンピュータで読み取り可能な記録媒体(半導体メモリ(スマートメディア,メモリスティックなど)、ハードディスク、FD(FloppyDisk)、データカード(ICカード(IC:Integrated Circuit),磁気カードなど)、光ディスク(CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVDなど)、光磁気ディスク(MOなど)、相変化ディスク、磁気テープなど)を備えた外部記録装置(外部記憶装置)に記録(記憶)しておき、当該プログラムを必要に応じて外部記録装置からメインCPU112にロードして起動することにより用いるようにしてもよい。ちなみに、前記記録媒体の具体例の名称は登録商標である。
【0114】
メインCPU112は、まず、主電源70が投入されて電源基板80から主基板100への電源供給が開始される電源投入時かどうかを判定し(S10)、電源投入時には(S10:Yes)、マイクロコンピュータ110の初期化処理を実行し(S20)、最初のルーチンを終了してS10の処理へ戻る。
【0115】
2回目以降のルーチンにおいては、電源投入時ではないため(S10:NO)、メインCPU112は、以下のS100〜S700の処理を順次実行した後に、再びS10の処理に戻り、S10〜S700の処理を繰り返し実行する。
【0116】
<賞球払出処理>
賞球払出処理(S100)において、主基板100のメインCPU112は、各スイッチ24c,27a,29c,31a,41bの検出信号に基づいて、各入賞口24a,24b,27,29a,29b,31,41に遊技球が入賞したことを検出し、その検出結果に基づいて、賞球ユニット62から払い出される遊技球の個数(賞球個数)を決定し、その賞球個数に対応した賞球払出コマンドを生成し、その賞球払出コマンドを払出制御基板200のサブCPU212へ送信する。
【0117】
すると、サブCPU212は、賞球払出コマンドに基づいて賞球払出命令を生成し、その賞球払出命令を払出中継基板55を介して賞球ユニット62へ送り出す。賞球ユニット62は、賞球払出命令に従って動作し、賞球・貸球供給口17から所定個数の遊技球を賞球として払い出させる。
【0118】
ここで、大入賞口スイッチ41bが大入賞口41への遊技球の入賞を検出した場合の賞球個数は、大入賞口41への1個の遊技球の入賞に対して、例えば、15個に設定されている。また、各スイッチ24c,27a,29c,31aが各入賞口24a,24b,27,29a,29b,31への遊技球の入賞を検出した場合の賞球個数は、当該各入賞口への1個の遊技球の入賞に対して、例えば、5個に設定されている。
【0119】
<普通図柄処理>
普通図柄処理(S200)において、メインCPU112は、ゲートスイッチ26cの検出信号に基づいて各普通図柄作動ゲート26a,26bのいずれかを遊技球が通過したことを検出し、その検出結果とRAM116に記憶されている普通図柄始動記憶数FUとに基づいて普通図柄制御コマンドを生成し、その普通図柄制御コマンドを盤面中継基板51を介して普通図柄表示装置34へ送信する。
【0120】
すると、普通図柄表示装置34は、普通図柄制御コマンドに基づいて、普通図柄の変動表示を行った後に確定図柄として当たり図柄またはハズレ図柄を表示する。例えば、普通図柄表示装置34を構成する3個のLEDが点滅することにより普通図柄が変動表示され、両端部の2個のLEDが点灯することにより当たり図柄が停止表示され、いずれか1個のLEDのみが点灯することによりハズレ図柄が停止表示される。
【0121】
ここで、普通図柄始動記憶数FUは以下のように設定されてRAM116に記憶されている。
メインCPU112は、普通図柄表示装置34が普通図柄の変動表示中または確定図柄として当たり図柄を表示中に、遊技球が第1種始動口27に入賞すると、その入賞した遊技球の最初の4個までをRAM116に記憶させる。そして、後述するランプ処理(S700)において、RAM116に記憶された遊技球の個数が普通図柄記憶表示LED35a〜35dの点灯数によって表示される。
このRAM116に記憶された遊技球の個数(普通図柄記憶表示LED35a〜35dの点灯数)が、普通図柄始動記憶数FUである。
【0122】
<普通電動役物処理>
普通電動役物処理(S300)において、メインCPU112は、普通図柄処理(S200)の処理結果に基づいて、普通電動役物ソレノイド28cを駆動制御するための制御信号を生成し、その制御信号を盤面中継基板51を介して普通電動役物ソレノイド28cへ送り出す。
すると、普通電動役物ソレノイド28cは当該制御信号に従って動作し、普通電動役物28の両可動翼片28a,28bを開閉させる。
【0123】
すなわち、メインCPU112は、普通図柄表示装置34に確定図柄として当たり図柄を表示させるための普通図柄表示コマンドを生成したことに基づいて(普通図柄表示装置34が当たり図柄を停止表示したことに基づいて)、普通電動役物ソレノイド28cを制御して普通電動役物28の両可動翼片28a,28bを開放させ、第1種始動口27の入口を拡大させて遊技球を入賞し易くさせる。
【0124】
そして、メインCPU112は、普通電動役物28の両可動翼片28a,28bを開放させてから所定時間(例えば、0.2秒間)経過すると、普通電動役物28の両可動翼片28a,28bを閉じさせ、第1種始動口27の入口を縮小させて遊技球を入賞し難くさせる。
【0125】
<特別図柄処理>
特別図柄処理(S400)については後述する。
【0126】
<大入賞口処理>
大入賞口処理(S500)については後述する。
【0127】
<音声処理>
音声処理(S600)において、メインCPU112は、S100〜S500の処理結果に基づいて音声制御コマンドを生成し、その音声制御コマンドを音声制御基板79aへ送信する。
すると、音声制御基板79aは、音声制御コマンドに基づいて音声信号を生成し、その音声信号をスピーカ中継基板79bを介してスピーカ79cへ出力し、スピーカ79cから遊技中の効果音などの音声を出力させる。
【0128】
<ランプ処理>
ランプ処理(S700)において、メインCPU112は、S100〜S500の処理結果に基づいてランプ制御コマンドを生成し、そのランプ制御コマンドをランプ制御装置75へ送信する。
【0129】
すると、ランプ制御装置75は、ランプ制御コマンドに基づいて遊技盤14に設けられたランプ類(枠ランプ18a、コーナー飾りランプ18b,18c、サイド飾りランプ18d,18e、装飾風車25a,25bのLED、普通図柄記憶表示LED35a〜35d、特別図柄記憶表示LED36a〜36dなど)の点灯を制御する。
【0130】
[特別図柄処理]
図6〜図11は、本実施形態における特別図柄処理(S400)の流れを示すフローチャートである。
【0131】
メインCPU112は、まず、第1種始動口スイッチ27aの検出信号に基づいて第1種始動口27に遊技球が入賞したかどうかを検出し(S402)、第1種始動口27に遊技球が入賞した場合には(S402:Yes)、特別図柄始動記憶数TUが4以上かどうかを判定し(S404)、特別図柄始動記憶数TUが4未満の場合には(S404:No)、特別図柄の確定図柄を決定するために用いる特別図柄乱数を選択してRAM116に記憶する(S406)。
【0132】
また、メインCPU112は、第1種始動口27に遊技球が入賞していない場合や(S402:NO)、特別図柄始動記憶数TUが4以上の場合(S404:YES)には、S408の処理へ移行する。
【0133】
次に、メインCPU112は、後述する大入賞口処理(S500)で大入賞口41を開口しているかどうかを判定し(S408)、大入賞口41が閉口中の場合には(S408:No)、後述する時短遊技延長フラグがセットされているかどうかを判定し(S410)、時短遊技延長フラグがセットされていない場合には(S410:No)、特別図柄が変動表示中かどうかを判定し(S412)、変動表示中の場合(S412:Yes)にはS426の処理へ移行し、変動表示中でない場合には(S412:No)、特別図柄の確定図柄を表示中かどうかを判定し(S414)、特別図柄の確定図柄を表示中の場合(S414:Yes)にはS432の処理へ移行し、表示中でない場合(S414:No)にはS416の処理へ移行する。
【0134】
次に、メインCPU112は、特別図柄始動記憶数TUが0かどうかを判定し(S416)、特別図柄始動記憶数TUが0でない場合には(S416:No)、後述する確率変動機能が作動中かどうかを判定し(S418)、確率変動機能が作動中の場合(S418:Yes)にはS406の処理でRAM116に記憶した特別図柄乱数に基づいて確率変動機能作動時の大当たり判定を行い(S420)、確率変動機能が未作動の場合(S418:No)にはS406の処理でRAM116に記憶した特別図柄乱数に基づいて確率変動機能未作動時の大当たり判定を行う(S422)。
【0135】
そして、メインCPU112は、特別図柄の変動表示を開始させるための変動開始コマンドを生成し、その変動開始コマンドをマイクロコンピュータ110内に設けられているコマンド送信バッファ(図示略)に格納すると共に、その変動開始コマンドをコマンド送信バッファから特別図柄制御基板33aへ送信する(S424)。
【0136】
次に、メインCPU112は、特別図柄変動時間が経過したかどうかを判定し(S426)、その特別図柄変動時間が経過したら(S426:Yes)、特別図柄の変動表示を終了させて確定図柄を表示させるための確定図柄表示コマンドを生成し、その確定図柄表示コマンドをコマンド送信バッファに格納すると共に、その確定図柄表示コマンドをコマンド送信バッファから特別図柄制御基板33aへ送信し(S428)、特別図柄の確定図柄を表示している時間を設定する(S430)。
【0137】
尚、メインCPU112は、大入賞口41が開口中の場合や(S408:Yes)、特別図柄始動記憶数TUが0の場合や(S416:Yes)、特別図柄変動時間が経過していない場合(S426:No)には、図5に示すメインルーチンに戻って大入賞口処理(S500)へ移行する。
【0138】
そして、メインCPU112は、予め設定されている特別図柄の確定図柄の表示時間が経過したかどうかを判定し(S432)、表示時間が経過していない場合(S432:No)には大入賞口処理(S500)へ移行し、表示時間が経過している場合には(S432:Yes)、確定図柄として大当たり図柄が選択されたかどうかを判定し(S434)、確定図柄として大当たり図柄が選択された場合には(S434:Yes)、確率変動機能の作動を停止し(S436)、特別図柄変動時間の短縮機能の作動を停止し(S438)、普通図柄変動時間の短縮機能の作動を停止し(S440)、普通電動役物28の開放延長機能の作動を停止し(S442)、大入賞口処理(S500)へ移行する。
【0139】
また、メインCPU112は、確定図柄として大当たり図柄が選択されていない場合には(S434:No)、確率変動機能が作動中かどうかを判定し(S444)、確率変動機能が作動中の場合には(S444:Yes)、確変遊技における特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示を所定回数(例えば、10000回)分実行したかどうかを判定し(S446)、実行済みの場合には(S446:Yes)、確率変動機能の作動を停止し(S448)、特別図柄変動時間の短縮機能の作動を停止し(S450)、普通図柄変動時間の短縮機能の作動を停止し(S452)、普通電動役物28の開放延長機能の作動を停止する(S454)。
【0140】
次に、メインCPU112は、後述する第2所定回数が「0」かどうかを判定し(S480)、第2所定回数が「0」の場合には(S480:Yes)、大入賞口処理(S500)へ移行する。
また、メインCPU112は、第2所定回数が「0」でない場合には(S480:No)、設定されている第2所定回数をクリアし(S482)、第1所定回数を設定し(S484)、大入賞口処理(S500)へ移行する。
【0141】
また、メインCPU112は、確率変動機能が未作動の場合には(S444:No)、時短遊技延長フラグがセットされているかどうかを判定し(S456)、時短遊技延長フラグがセットされている場合には(S456:Yes)、後述する第2所定回数から「1」を減算し(S458)、第2所定回数が「0」かどうかを判定し(S460)、第2所定回数が「0」の場合には(S460:Yes)、時短遊技延長フラグをリセットし(S462)、S450の処理へ移行する。
【0142】
尚、メインCPU112は、確変遊技における特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示を所定回数分実行していない場合や(S446:No)、時短遊技延長フラグがセットされていない場合には(S456:No)、第2所定回数が「0」でない場合(S460:No)には、大入賞口処理(S500)へ移行する。
【0143】
また、メインCPU112は、時短遊技延長フラグがセットされている場合には(S410:Yes)、後述する第1所定回数から「1」を減算し(S464)、第1所定回数が「0」かどうかを判定し(S466)、第1所定回数が「0」の場合には(S466:Yes)、第2所定回数を設定し(S468)、特別図柄変動時間の短縮機能の作動を開始し(S470)、普通図柄変動時間の短縮機能の作動を開始し(S472)、普通電動役物28の開放延長機能の作動を開始し(S474)、設定されている第1所定回数をクリアし(S476)、S412の処理へ移行する。
尚、メインCPU112は、第1所定回数が「0」でない場合には(S466:No)、S468〜S474の処理を実行せずに、S412の処理へ移行する。
【0144】
以上のように、特別図柄処理(S400)において、メインCPU112は、第1種始動口スイッチ27aの検出信号に基づいて第1種始動口27に遊技球が入賞したことを検出し、第1種始動口27に遊技球が入賞した場合には、大当たりかハズレかを判定し、その判定結果に基づき、確定図柄として大当たり図柄またはハズレ図柄(リーチ変動時ハズレ図柄または通常停止時ハズレ図柄)を選択し、その選択結果とRAM116に記憶されている特別図柄始動記憶数TUとに基づいて特別図柄表示装置33を制御するための制御コマンド(変動開始コマンド、確定図柄表示コマンド)を生成し、その制御コマンドを特別図柄制御基板33aへ送信する。
【0145】
ここで、特別図柄始動記憶数TUは以下のように設定されてRAM116に記憶されている。
メインCPU112は、特別図柄表示器32が特別図柄の変動表示中、確定図柄として大当たり図柄を表示中、大当たり遊技状態の実行中のいずれかのときに、遊技球が第1種始動口27に入賞すると、その入賞した遊技球の最初の4個までをRAM116に記憶させる。そして、後述するランプ処理(S700)において、RAM116に記憶された遊技球の個数が特別図柄記憶表示LED36a〜36dの点灯数によって表示される。
【0146】
このRAM116に記憶された遊技球の個数(特別図柄記憶表示LED36a〜36dの点灯数)が、特別図柄始動記憶数TUである。
【0147】
[特別図柄表示装置33の動作]
特別図柄制御基板33aのサブCPU33cは、ROM33dに記録(記憶)されているプログラムに従い、コンピュータによる各種演算処理によって動作する。尚、前記プログラムをコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録(記憶)しておき、当該プログラムを必要に応じて外部記録装置からサブCPU33cにロードして起動することにより用いるようにしてもよい。
【0148】
特別図柄制御基板33aのサブCPU33cは、主基板100のメインCPU112から送信されてくる制御コマンドに基づいて特別図柄表示器32を制御する。
すると、特別図柄表示器32は、サブCPU33cの制御に従い、特別図柄の変動表示を行った後に、確定図柄として大当たり図柄またはハズレ図柄(リーチ変動時ハズレ図柄または通常停止時ハズレ図柄)を表示する。
【0149】
ここで、特別図柄処理において大当たりと判定され、確定図柄として大当たり図柄が選択された場合には、例えば、図4(A)→図4(B)→図4(C)の順番で変動表示が行われ、最後に図4(F)が表示される。
【0150】
また、特別図柄処理においてハズレと判定され、確定図柄としてリーチ変動時ハズレ図柄が選択された場合には、例えば、図4(A)→図4(B)→図4(C)の順番で変動表示が行われ、最後に図4(E)が表示される。
【0151】
そして、特別図柄処理においてハズレと判定され、確定図柄として通常停止時ハズレ図柄が選択された場合には、例えば、図4(A)に示す変動表示が行われた後に、図4(D)が表示される。
【0152】
[大入賞口処理]
図12および図13は、本実施形態における大入賞口処理(S500)の流れを示すフローチャートである。
【0153】
メインCPU112は、まず、特別図柄処理(S400)のS420またはS422の処理で大当たりと判定された場合には(S502:Yes)、大入賞口41を開口しているかどうかを判定し(S504)、大入賞口41が開口中の場合には(S504:Yes)、特定領域スイッチ43aの検出信号に基づいて特定領域43を遊技球が通過したかどうかを検出し(S506)、特定領域43を遊技球が通過した場合には(S506:Yes)、後述するラウンド遊技が進行中かどうかを判定し(S508)、ラウンド遊技が進行中でない場合には(S508:No)、ラウンド遊技を開始する(S510)。
【0154】
尚、メインCPU112は、特定領域43を遊技球が通過していない場合や(S506:No)、ラウンド遊技が進行中の場合には(S508:Yes)、S512の処理へ移行する。
【0155】
そして、メインCPU112は、大入賞口スイッチ41bの検出信号に基づいて大入賞口41に入賞した遊技球の個数を検出し(S512)、その個数が規定個数(例えば、10個)になった場合や(S512:Yes)、大入賞口41が開口してから所定時間(例えば、30秒間)が経過した場合には(S514:Yes)、大入賞口41を閉口させ(S516)、図5に示すメインルーチンに戻って音声処理(S600)へ移行する。
【0156】
また、メインCPU112は、特別図柄処理(S400)のS420またはS422の処理でハズレと判定された場合には(S502:No)、音声処理(S600)へ移行する。
【0157】
また、メインCPU112は、大入賞口41が閉口中の場合には(S504:No)、ラウンド遊技が進行中に特定領域43を遊技球が通過したかどうかを検出し(S518)、ラウンド遊技が進行中に特定領域43を遊技球が通過していない場合には(S518:No)、ラウンド遊技を終了し(S520)、その後にS522の処理へ移行し、ラウンド遊技が進行中に特定領域43を遊技球が通過した場合には(S518:Yes)、ラウンド遊技を終了することなくS522の処理へ移行する。
【0158】
そして、メインCPU112は、ラウンド遊技が進行中かどうかを判定し(S522)、ラウンド遊技が進行中の場合には(S522:Yes)、大入賞口41を開口させ(S524)、音声処理(S600)へ移行する。
【0159】
また、メインCPU112は、ラウンド遊技が進行中でない場合には(S522:No)、特別図柄処理(S400)のS428の処理で生成した確定図柄表示コマンドによって特別図柄表示器32に表示される確定図柄が確変図柄かどうかを判定し(S526)、確定図柄が確変図柄でなく通常図柄の場合には(S526:No)、大当たり遊技状態の終了後直ぐに時短遊技状態が実行されるかどうかを判定し(S527)、大当たり遊技状態の終了後直ぐに時短遊技状態が実行される場合(S527:Yes)にはS532の処理へ移行し、大当たり遊技状態の終了後直ぐに時短遊技状態が実行されない場合(S527:No)には時短遊技延長フラグをセットし(S528)、音声処理(S600)へ移行する。
【0160】
そして、メインCPU112は、確定図柄が確変図柄の場合には(S526:Yes)、確率変動機能の作動を開始し(S530)、特別図柄変動時間の短縮機能の作動を開始し(S532)、普通図柄変動時間の短縮機能の作動を開始し(S534)、普通電動役物28の開放延長機能の作動を開始し(S536)、音声処理(S600)へ移行する。
【0161】
以上のように、大入賞口処理(S500)において、メインCPU112は、特別図柄処理(S400)の処理結果に基づいて、第1種特別電動役物ソレノイド42cを駆動制御するための制御信号を生成し、その制御信号を盤面中継基板51から大入賞口中継基板50を介して第1種特別電動役物ソレノイド42cへ送り出す。
【0162】
すると、第1種特別電動役物ソレノイド42cは当該制御信号に従って作動し、第1種特別電動役物42の両可動翼片42a,42bを開閉させることにより大入賞口41を開閉させる。
【0163】
すなわち、メインCPU112は、特別図柄処理で大当たりと判定され、確定図柄として大当たり図柄が特別図柄表示器32に表示された場合には、第1種特別電動役物42の両可動翼片42a,42bを開いて大入賞口41を開口させることにより大当たり遊技状態を開始させ、大入賞口41への多数の遊技球の入賞を可能にする。
【0164】
また、メインCPU112は、特別図柄処理でハズレと判定され、確定図柄としてハズレ図柄(リーチ変動時ハズレ図柄または通常停止時ハズレ図柄)が特別図柄表示器32に表示された場合には、第1種特別電動役物42の両可動翼片42a,42bを閉じたままにして大入賞口41を閉口させておき、大入賞口41への遊技球の入賞を不可能にする。
【0165】
そして、大入賞口41に規定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、または、大入賞口41が開口してから所定時間(例えば、30秒)経過すると、第1種特別電動役物42の両可動翼片42a,42bが閉じて大入賞口41が閉口され、大入賞口41への遊技球の入賞が不可能になり、大当たり遊技状態が終了される。
【0166】
このとき、大入賞口41の内部に設けられた特定領域43を遊技球が通過すると、その遊技球の通過を特定領域スイッチ43aが検出し、大入賞口41が連続して開口されるラウンド遊技が開始される。
【0167】
このように、大入賞口41が開口してから閉口するまでを1ラウンドとし、特定領域43を遊技球が通過することを条件としてラウンド遊技が進行し、予め設定されている最大ラウンド数(例えば、15ラウンド)を終えるとラウンド遊技が終了される。
【0168】
ところで、メインCPU112は、確定図柄として確変図柄が選択されたことに基づいて(S526:Yes)、現在の大当たり遊技状態が終了した以降の遊技を確変遊技状態にし、確率変動機能を作動させる(S530)。
ちなみに、確変遊技状態および時短遊技状態以外の遊技状態は「通常遊技状態」と呼ばれる。
【0169】
この確変遊技状態は、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示が繰り返された回数(変動表示回数)が所定回数(例えば、10000回)に達するまで、または、次回の大当たり遊技状態が発生するまで継続される。
【0170】
尚、確率変動機能作動時には(確変遊技状態では)、S420の処理において、高い確率(例えば、5/300=1/60)で大当たりが判定され、大入賞口処理(S500)において大当たり遊技状態が発生し易くなる。
【0171】
そして、確率変動機能作動時には、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示の開始から確定図柄が表示されるまでの時間(以下、「特別図柄変動時間」という)が短く設定される(例えば、10秒間から5秒間にされる)。つまり、確率変動機能作動時には特別図柄変動時間の短縮機能が作動される(S532)。
【0172】
また、確率変動機能作動時には、普通図柄処理(S200)において、普通図柄表示装置34による普通図柄の変動表示の開始から確定図柄が表示されるまでの時間(以下、「普通図柄変動時間」という)が短く設定される(例えば、30秒間から6秒間にされる)。つまり、確率変動機能作動時には普通図柄変動時間の短縮機能が作動される(S534)。
【0173】
さらに、確率変動機能作動時には、普通電動役物処理(S300)において、普通電動役物28によって第1種始動口27の入口が拡大されている時間(以下、「普通電動役物28の開放時間」という)が長く設定される(例えば、0.5秒間から2秒間にされる)。つまり、確率変動機能作動時には普通電動役物28の開放時間延長機能が作動される(S536)。
【0174】
その結果、確率変動機能作動時には(確変遊技状態では)、第1種始動口27に入賞する遊技球の個数が増加する。
【0175】
それに対して、確定図柄として通常図柄が選択され、通常図柄で大当たり遊技状態が発生すると、現在の大当たり遊技状態が終了した以降の遊技は通常遊技状態にされ、確率変動機能が未作動になる。
【0176】
尚、確率変動機能未作動時には(通常遊技状態または時短遊技状態では)、S422の処理において、低い確率(例えば、1/300)で大当たりが判定され、大入賞口処理(S500)において大当たり遊技状態が発生し難くなる。
【0177】
そして、確率変動機能未作動時(確率変動機能の作動停止時)には(S436、S448)、前記各機能(特別図柄変動時間の短縮機能、普通図柄変動時間の短縮機能、普通電動役物28の開放時間延長機能)についても作動が停止される(S438〜S442、S450〜S454)。
【0178】
従って、通常図柄で大当たり遊技状態が発生して通常遊技状態になるのに比べて、確変図柄で大当たり遊技状態が発生して確変遊技状態になった方が、大当たり遊技状態が発生し易くなり、遊技者が得られる利益が大きくなる。そのため、遊技者は、確変図柄が確定図柄になって大当たり遊技状態が発生することを望んでいる。
【0179】
但し、後述するように、時短遊技状態では、前記各機能(特別図柄変動時間の短縮機能、普通図柄変動時間の短縮機能、普通電動役物28の開放時間延長機能)が作動される(S470〜S474)。
つまり、前記各機能(特別図柄変動時間の短縮機能、普通図柄変動時間の短縮機能、普通電動役物28の開放時間延長機能)の作動が停止されるのは、通常遊技状態のときだけである。
【0180】
[第1実施形態の動作タイミング]
図14(A)は、第1実施形態における遊技状態の時間変化の一例を示すタイミングチャートである。
【0181】
時短遊技状態以外の遊技状態(通常遊技状態または確変遊技状態)において、特別図柄表示器32に確定図柄として大当たり図柄が表示されると(時点t0)、大入賞口41が開口されて大当たり遊技状態が発生して開始される(S524)。
【0182】
そして、大入賞口41に規定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか(S512:Yes)、または、大入賞口41が開口してから所定時間(例えば、30秒)経過すると(S514:Yes)、大入賞口41が閉口されて大当たり遊技状態が終了される(S516)。
【0183】
大当たり遊技状態が終了したとき(時点t1)、時短遊技延長フラグがセットされている場合(S410:Yes)、第2所定回数K2として適宜な回数が設定され(S468)、第1所定回数K1として適宜な回数が設定され(S484)、その大当たり遊技状態が終了した後に、1回目の時短遊技状態が開始される(時点t1)。
【0184】
この時短遊技状態では、特別図柄変動時間の短縮機能が作動され(S470)、普通図柄変動時間の短縮機能が作動され(S472)、普通電動役物28の開放時間延長機能が作動される(S474)。
【0185】
そして、1回目の時短遊技状態において、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示(変動表示回数)が第2所定回数K2だけ連続して繰り返されたら(S460:Yes)、時短遊技延長フラグがリセットされ(S462)、1回目の時短遊技状態が停止される(時点t2)。
【0186】
続いて、1回目の時短遊技状態が停止した後に、通常遊技状態が開始される。そして、通常遊技状態において、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示(変動表示回数)が第1所定回数K1だけ繰り返されると(S466:Yes)、再び時短遊技状態が開始される(時点t3)。
【0187】
その後、2回目の時短遊技状態において、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示が、第3所定回数K3から第2所定回数K2を差し引いた回数(=K3−K2)だけ連続して繰り返されたら(S460:Yes)、時短遊技延長フラグがリセットされ(S462)、2回目の時短遊技状態が終了される(時点t4)。
【0188】
2回目の時短遊技状態が終了された後は、時短遊技状態以外の遊技状態(通常遊技状態または確変遊技状態)が実行される。
尚、第3所定回数K3は、予め設定されてRAM116に記憶されている。
【0189】
図14(B)は、従来の形態における遊技状態の時間変化を示すタイミングチャートである。
【0190】
従来の形態では、大当たり遊技状態が終了すると、直ぐに時短遊技状態が開始され(時点t1)、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示が第3所定回数K3だけ連続して繰り返されたら、その時短遊技状態は終了され(時点t5)、その後は時短遊技状態以外の遊技状態(通常遊技状態または確変遊技状態)が実行される。
【0191】
[第1実施形態の作用・効果]
時短遊技状態では、前記各機能(特別図柄変動時間の短縮機能、普通図柄変動時間の短縮機能、普通電動役物28の開放時間延長機能)が作動されるため(S470〜S474)、第1種始動口27に入賞する遊技球の個数が増加し、大当たり遊技状態が発生し易くなる。
【0192】
そのため、時短遊技状態では、連続して大当たり遊技状態が発生する可能性が高くなり、遊技者に多大な利益をもたらす。
従って、遊技者は時短遊技状態に注目し、時短遊技状態の発生を心待ちにしている。
【0193】
しかし、時短遊技状態が終了すると、直ぐに遊技を止めて第1種パチンコ機から離れてしまう遊技者が多く存在する。
これは、時短遊技状態の終了を遊技を止めるための契機と決めている遊技者が多いためであると考えられる。つまり、時短遊技状態の実行中には多大な利益がもたらされるため、時短遊技状態が終了すると、遊技者は遊技に対して十分な満足感を抱き、「一区切りが付いたから遊技を止めよう」と思うためである。
【0194】
図14(B)に示す従来の形態では、時短遊技状態の終了と同時に遊技を止めて第1種パチンコ機から遊技者が離れてしまうと、第1種パチンコ機の稼働率が低下することになり、パチンコホールの利益が減少するという問題があった。
【0195】
それに対して、図14(A)に示す第1実施形態では、大当たり遊技状態の終了後に、1回目の時短遊技状態において特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示(変動表示回数)が第2所定回数K2だけ連続して繰り返され、次に、通常遊技状態において前記変動表示回数が第1所定回数K1だけ連続して繰り返され、続いて、2回目の時短遊技状態において前記変動表示回数が所定回数(K3−K2)だけ連続して繰り返されないことには、時短遊技状態が終了されない。
【0196】
そのため、時短遊技状態の終了と同時に遊技を止めて第1種パチンコ機から遊技者が離れてしまったとしても、第1実施形態によれば、従来の形態に比べて、第1所定回数K1分だけ、遊技者は長い時間遊技を継続し、多数の遊技球を発射することになる。
従って、第1実施形態によれば、第1種パチンコ機10の稼働率を向上させ、パチンコホールの利益を増加させることができる。
【0197】
尚、第1所定回数K1および第2所定回数K2は、実際に第1種パチンコ機10を稼働させ、遊技者の反応を観察しながら、カット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよく、例えば、各所定回数K1,K2を共に50回に設定すればよい。
また、第3所定回数K3は、警察庁の規定に合わせた所定値に設定すればよく、例えば、100回に設定すればよい。
【0198】
加えて、第1実施形態では、大当たり遊技状態の終了後に、1回目の時短遊技状態(時点t1〜t2)、通常遊技状態(時点t2〜t3)、2回目の時短遊技状態(時点t3〜t4)と、遊技状態が自動的に変化するため、従来の形態に比べて遊技の進行が複雑になる。
【0199】
そのため、第1実施形態によれば、遊技者は、遊技が複雑に進行するため単調に感じることがなく、心待ちにしている時短遊技状態が2回発生することから(時短遊技状態が2回に分割して実行されることから)、非常に得をしたと感じ、長時間に渡って時短遊技状態を満喫できることから、遊技の興趣を高めることができる。
【0200】
[第1実施形態の変形例]
(第1変形例)
図15(A)は、第1実施形態における遊技状態の時間変化の第1変形例を示すタイミングチャートである。
【0201】
第1変形例では、大当たり遊技状態が終了すると、1回目の時短遊技状態が開始され(時点t1)、その時短遊技状態において特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示(変動表示回数)が所定回数Kaだけ連続して繰り返されたら、1回目の時短遊技状態が停止される(時点t11)。
次に、1回目の通常遊技状態が開始され(時点t11)、その通常遊技状態において前記変動表示回数が所定回数Kbだけ連続して繰り返されたら、1回目の通常遊技状態が停止される(時点t12)。
【0202】
続いて、2回目の時短遊技状態が開始され(時点t12)、その時短遊技状態において前記変動表示回数が所定回数Kcだけ連続して繰り返されたら、2回目の時短遊技状態が停止される(時点t13)。
次に、2回目の通常遊技状態が開始され(時点t13)、その通常遊技状態において前記変動表示回数が所定回数Kdだけ連続して繰り返されたら、2回目の通常遊技状態が停止される(時点t14)。
【0203】
続いて、3回目の時短遊技状態が開始され(時点t14)、その時短遊技状態において前記変動表示回数が所定回数Keだけ連続して繰り返されたら、3回目の時短遊技状態が停止される(時点t15)。
3回目の時短遊技状態が終了された後は、時短遊技状態以外の遊技状態(通常遊技状態または確変遊技状態)が実行される。
【0204】
尚、各所定回数Ka,Kc,Keは、3回の時短遊技状態における変動表示回数の合計回数(=Ka+Kc+Ke)が、第3所定回数K3と等しくなるように設定する(K3=Ka+Kc+Ke)。
ここで、各所定回数Ka,Kc,Keは、実際に第1種パチンコ機10を稼働させ、遊技者の反応を観察しながら、カット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよく、それぞれ同一値に設定してもよいし、それぞれ異なる値に設定してもよい。
【0205】
また、各所定回数Kb,Kdは、2回の通常遊技状態における変動表示回数の合計回数(=Kb+Kd)が、第1所定回数K1と等しくなるように設定する(K1=Kb+Kd)。
ここで、各所定回数Kb,Kdは、実際に第1種パチンコ機10を稼働させ、遊技者の反応を観察しながら、カット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよく、それぞれ同一値に設定してもよいし、それぞれ異なる値に設定してもよい。
【0206】
(第2変形例)
図15(B)は、第1実施形態における遊技状態の時間変化の第2変形例を示すタイミングチャートである。
【0207】
第2変形例では、大当たり遊技状態が終了すると、1回目の通常遊技状態が開始され(時点t1)、その通常遊技状態において特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示(変動表示回数)が所定回数Kfだけ連続して繰り返されたら、1回目の通常遊技状態が停止される(時点t16)。
次に、1回目の時短遊技状態が開始され(時点t16)、その時短遊技状態において前記変動表示回数が所定回数Kgだけ連続して繰り返されたら、1回目の時短遊技状態が停止される(時点t17)。
【0208】
続いて、2回目の通常遊技状態が開始され(時点t17)、その通常遊技状態において前記変動表示回数が所定回数Khだけ連続して繰り返されたら、2回目の通常遊技状態が停止される(時点t18)。
次に、2回目の時短遊技状態が開始され(時点t18)、その時短遊技状態において前記変動表示回数が所定回数Kiだけ連続して繰り返されたら、2回目の時短遊技状態が停止される(時点t19)。
【0209】
2回目の時短遊技状態が終了された後は、時短遊技状態以外の遊技状態(通常遊技状態または確変遊技状態)が実行される。
【0210】
尚、各所定回数Kg,Kiは、2回の時短遊技状態における変動表示回数の合計回数(=Kg+Ki)が、第3所定回数K3と等しくなるように設定する(K3=Kg+Ki)。
ここで、各所定回数Kg,Kiは、実際に第1種パチンコ機10を稼働させ、遊技者の反応を観察しながら、カット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよく、それぞれ同一値に設定してもよく、それぞれ異なる値に設定してもよい。
【0211】
また、各所定回数Kf,Khは、2回の通常遊技状態における変動表示回数の合計回数(=Kf+Kh)が、第1所定回数K1と等しくなるように設定する(K1=Kf+Kh)。
ここで、各所定回数Kf,Khは、実際に第1種パチンコ機10を稼働させ、遊技者の反応を観察しながら、カット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよく、それぞれ同一値に設定してもよく、それぞれ異なる値に設定してもよい。
【0212】
[第1実施形態の各変形例の作用・効果]
第1実施形態では、大当たり遊技状態の終了後に、1回目の時短遊技状態(時点t1〜t2)、通常遊技状態(時点t2〜t3)、2回目の時短遊技状態(時点t3〜t4)が順次実行される。
【0213】
それに対して、第1変形例では、大当たり遊技状態の終了後に、1回目の時短遊技状態(時点t1〜t11)、1回目の通常遊技状態(時点t11〜t12)、2回目の時短遊技状態(時点t12〜t13)、2回目の通常遊技状態(時点t13〜t14)、3回目の時短遊技状態(時点t14〜t15)が順次実行される。
【0214】
また、第2変形例では、大当たり遊技状態の終了後に、1回目の通常遊技状態(時点t1〜t16)、1回目の時短遊技状態(時点t16〜t17)、2回目の通常遊技状態(時点t17〜t18)、2回目の時短遊技状態(時点t18〜t19)が順次実行される。
【0215】
このように、時短遊技状態は、第1実施形態のように2回に分割して実行するだけでなく、第1変形例のように3回に分割して実行してもよく、更には、4回以上の複数回に分割して実行してもよい。
その際に、時短遊技状態の分割回数が増加するほど遊技の進行が複雑化するため、第1実施形態の前記作用・効果を更に高めることができる。
【0216】
また、第1実施形態および第1変形例のように、大当たり遊技状態の終了後直ぐに1回目の時短遊技状態を実行するだけでなく、第2変形例のように、大当たり遊技状態の終了後に通常遊技状態を実行した後に1回目の時短遊技状態を実行してもよい。
【0217】
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0218】
図16は、第2実施形態における第1種パチンコ機10を正面側(遊技者側)から見た正面図である。
図16において、第1実施形態の図1と異なるのは、上受皿19の正面側(遊技者側)に、押ボタンスイッチである時短遊技開始スイッチ401および時短遊技停止スイッチ402が設けられている点だけである。
【0219】
図17は、第2実施形態における第1種パチンコ機10の電気的構成を示すブロック回路図である。
図17において、第1実施形態の図3と異なるのは、主基板100に時短遊技開始スイッチ401および時短遊技停止スイッチ402が接続されている点だけである。
【0220】
[第2実施形態の動作タイミング]
図18は、第2実施形態における遊技状態の時間変化の一例を示すタイミングチャートである。
【0221】
時短遊技状態以外の遊技状態(通常遊技状態または確変遊技状態)において、特別図柄表示器32に確定図柄として大当たり図柄が表示されると、大入賞口41が開口されて大当たり遊技状態が発生して開始される(時点t0)。
【0222】
そして、大入賞口41に規定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、または、大入賞口41が開口してから所定時間(例えば、30秒)経過すると、大入賞口41が閉口されて大当たり遊技状態が終了される。
【0223】
大当たり遊技状態が終了したとき(時点t1)、時短遊技延長フラグがセットされている場合、時短遊技状態が開始可能な状態になり、その後は通常遊技状態が実行される。
但し、この時点t1では、時短遊技状態が実際に開始されることはない。
【0224】
その後、通常遊技状態の実行中に、遊技者が時短遊技開始スイッチ401をオン操作すると、その時短遊技開始スイッチ401の操作信号は主基板100のメインCPU112へ送信される。
すると、メインCPU112は、時短遊技開始スイッチ401の操作信号に基づいて、時短遊技開始スイッチ401がオン操作された時点から時短遊技状態を開始させる(時点t21)。
【0225】
この時短遊技状態では、特別図柄変動時間の短縮機能が作動され、普通図柄変動時間の短縮機能が作動され、普通電動役物28の開放時間延長機能が作動される。
【0226】
そして、時短遊技状態において、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示(変動表示回数)が回数Kmだけ連続して繰り返されたとき(時点t22)、遊技者が時短遊技停止スイッチ402をオン操作すると、その時短遊技停止スイッチ402の操作信号は主基板100のメインCPU112へ送信される。
【0227】
すると、メインCPU112は、時短遊技停止スイッチ402の操作信号に基づいて、時短遊技停止スイッチ402がオン操作された時点で時短遊技状態を一旦停止させ(時点t22)、その後は通常遊技状態を実行させる。
【0228】
そして、通常遊技状態の実行中に、遊技者が時短遊技開始スイッチ401をオン操作すると、その時短遊技開始スイッチ401の操作信号は主基板100のメインCPU112へ送信される。
すると、メインCPU112は、時短遊技開始スイッチ401の操作信号に基づいて、時短遊技開始スイッチ401がオン操作された時点から時短遊技状態を再開させる(時点t23)。
【0229】
そして、時短遊技状態において、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示(変動表示回数)が回数Knだけ連続して繰り返されたら、時短遊技延長フラグがリセットされ、時短遊技状態が終了される(時点t24)。
ここで、回数Knは、第3所定回数K3から回数Kmを差し引いた回数である。
【0230】
時短遊技状態が終了された後は、時短遊技状態以外の遊技状態(通常遊技状態または確変遊技状態)が実行される。
【0231】
[第2実施形態の作用・効果]
以上詳述した第2実施形態によれば、第1実施形態の作用・効果に加えて、以下の作用・効果を得ることができる。
【0232】
第2実施形態では、大当たり遊技状態の終了後に、遊技者が時短遊技開始スイッチ401をオン操作して指示した時点t21から時短遊技状態が開始され、その後、遊技者が時短遊技停止スイッチ402をオン操作して指示した時点t22で時短遊技状態が一旦停止され、その後、遊技者が時短遊技開始スイッチ401をオン操作して指示した時点t23から時短遊技状態が再開される。
【0233】
そして、時短遊技状態において、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示(変動表示回数)の合計回数(=Km+Kn)が第3所定回数K3に達した時点t24で(K3=Km+Kn)、自動的に時短遊技状態が終了される。
【0234】
つまり、第1実施形態では、第1種パチンコ機10側が設定した時点t1,t3から時短遊技状態が自動的に開始され、第1種パチンコ機10側が設定した時点t2で時短遊技状態が一旦停止される。
それに対して、第2実施形態では、大当たり遊技状態の終了後に、遊技者が時短遊技開始スイッチ401をオン操作して指示した時点t21,t23から時短遊技状態が開始され、遊技者が時短遊技停止スイッチ402をオン操作して指示した時点t22で時短遊技状態が一旦停止される。
【0235】
従って、第2実施形態によれば、時短遊技状態の開始時点t21,t23および停止時点t22に遊技者の好み(意向)を反映させることが可能になり、遊技に積極的に参加している意識が喚起されることから、遊技者は遊技に熱中するようになり、遊技の興趣を高めることができる。
【0236】
尚、第2実施形態では、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示(変動表示回数)の合計回数(=Km+Kn)が第3所定回数K3以内であれば、遊技者が時短遊技開始スイッチ401をオン操作する度に時短遊技状態が実行される。
つまり、図18に示す例では、遊技者が時短遊技開始スイッチ401を各時点t21,t23でオン操作して時短遊技状態を2回実行させるようにしたが、時短遊技状態を3回以上実行させるようにしてもよい。
【0237】
図19は、第2実施形態における遊技状態の時間変化の別例を示すタイミングチャートである。
この例では、遊技者は、大当たり遊技状態の終了後に、時短遊技開始スイッチ401をオン操作したら(時点t21)、時短遊技停止スイッチ402を操作せず、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示が第3所定回数K3に達して時短遊技状態が自動的に終了(時点t25)されるまで放置している。
【0238】
例えば、大当たり遊技状態が終了した時点t1で払い出された賞球個数が比較的少なく、上受皿19に残っている遊技球(一般に「持ち玉」と呼ばれる)も比較的少ない場合には、図19に示すようにすれば、前記持ち玉をあまり減らさないで遊技を続行することが可能であり、遊技者は長時間に渡って遊技を楽しむことができる。
【0239】
また、大当たり遊技状態が終了した時点t1で払い出された賞球個数が比較的多く、前記持ち玉も比較的多い場合、大当たり遊技状態が終了した時点t1から十分な時間が経過し、前記賞球を全て遊技盤14へ発射し終えた後に、遊技者が時短遊技開始スイッチ401をオン操作して時短遊技状態の開始を指示すれば、遊技者は非常な長時間に渡って遊技を楽しむことができる。
【0240】
以上のように、第2実施形態によれば、第1実施形態の作用・効果を更に高めることができる。
【0241】
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0242】
図20は、第3実施形態における第1種パチンコ機10を正面側(遊技者側)から見た正面図である。
図20において、第1実施形態の図1と異なるのは、上受皿19の正面側(遊技者側)に、押ボタンスイッチである時短遊技選択スイッチ403および時短遊技決定スイッチ404が設けられている点だけである。
【0243】
図21は、第3実施形態における第1種パチンコ機10の電気的構成を示すブロック回路図である。
図21において、第1実施形態の図3と異なるのは、主基板100に時短遊技選択スイッチ403および時短遊技決定スイッチ404が接続されている点だけである。
【0244】
図22は、第3実施形態において特別図柄表示器32に表示される時短遊技選択画面の一例を示す正面図である。
特別図柄表示器32には、「1.時短遊技80回・通常遊技100回・時短遊技20回」「2.時短遊技60回・通常遊技100回・時短遊技40回」「3.時短遊技40回・通常遊技100回・時短遊技60回」「4.時短遊技20回・通常遊技100回・時短遊技80回」の4つのメッセージ文と、各メッセージ文を指し示す1つのカーソルCSとが表示される。
【0245】
[第3実施形態の動作タイミング]
図23は、第3実施形態における遊技状態の時間変化を示すタイミングチャートである。
【0246】
時短遊技状態以外の遊技状態(通常遊技状態または確変遊技状態)において、特別図柄表示器32に確定図柄として大当たり図柄が表示されると、大入賞口41が開口されて大当たり遊技状態が発生して開始される(時点t0)。
【0247】
そして、大入賞口41に規定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、または、大入賞口41が開口してから所定時間(例えば、30秒)経過すると、大入賞口41が閉口されて大当たり遊技状態が終了される。
【0248】
大当たり遊技状態が終了したとき(時点t1)、時短遊技延長フラグがセットされている場合、時短遊技状態が開始可能な状態になり、その後は通常遊技状態が実行される。
但し、この時点t1では、時短遊技状態が実際に開始されることはない。
【0249】
また、大当たり遊技状態が終了した時点t1で、メインCPU112は、特別図柄表示器32に時短遊技選択画面を表示させるための制御コマンドを特別図柄制御基板33aへ送信する。
【0250】
すると、特別図柄制御基板33aのサブCPU33cは、主基板100のメインCPU112から送信されてくる制御コマンドに基づいて特別図柄表示器32を制御する。
その結果、特別図柄表示器32は、サブCPU33cの制御に従い、図22に示す時短遊技選択画面を表示する(時点t1)。
【0251】
その時短遊技選択画面を見た遊技者が、時短遊技選択スイッチ403をオン操作すると、その時短遊技選択スイッチ403の操作信号は主基板100のメインCPU112へ送信される。
【0252】
すると、メインCPU112は、時短遊技選択スイッチ403の操作信号に基づいて、特別図柄表示器32に表示されるカーソルCSの位置を変更するための制御コマンドを生成し、その制御コマンドを特別図柄制御基板33aへ送信する。
特別図柄制御基板33aのサブCPU33cは、主基板100のメインCPU112から送信されてくる制御コマンドに基づいて特別図柄表示器32を制御する。
【0253】
その結果、特別図柄表示器32に表示されるカーソルCSは、遊技者が時短遊技選択スイッチ403をオン操作する度に、1つ下方のメッセージ文を指し示す位置へ移動してゆく。
【0254】
そして、カーソルCSが最下方のメッセージ文「4.時短遊技20回・通常遊技100回・時短遊技80回」を指し示す位置にあるとき、遊技者が時短遊技選択スイッチ403をオン操作すると、カーソルCSは最上方のメッセージ文「1.時短遊技80回・通常遊技100回・時短遊技20回」を指し示す位置へ移動する。
【0255】
遊技者が、所望のメッセージ文を指し示す位置にカーソルCSを移動させ(時点t31)、その後に時短遊技決定スイッチ404をオン操作すると(時点t32)、その時短遊技決定スイッチ404の操作信号は主基板100のメインCPU112へ送信される。
つまり、遊技者は、各スイッチ403,404を用いて所望の1つのメッセージ文を選択指示するわけである。
【0256】
すると、メインCPU112は、時短遊技決定スイッチ404がオン操作されたときにカーソルCSが指し示しているメッセージ文(遊技者が選択指示したメッセージ文)に基づき、1回目の時短遊技状態において特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示が連続して繰り返される回数(変動表示回数)Ko、通常遊技状態における前記変動表示回数Kp、2回の時短遊技状態における前記変動表示回数Kqをそれぞれ設定する。
【0257】
例えば、「1.時短遊技80回・通常遊技100回・時短遊技20回」が選択指示された場合、各変動表示回数Ko,Kp,Kqはそれぞれ80,100,20回に設定される。また、「2.時短遊技60回・通常遊技100回・時短遊技40回」が選択指示された場合、各変動表示回数Ko,Kp,Kqはそれぞれ60,100,40回に設定される。また、「3. 時短遊技40回・通常遊技100回・時短遊技60回」が選択指示された場合、各変動表示回数Ko,Kp,Kqはそれぞれ40,100,60回に設定される。また、「4. 時短遊技20回・通常遊技100回・時短遊技80回」が選択指示された場合、各変動表示回数Ko,Kp,Kqはそれぞれ20,100,80回に設定される。
【0258】
そして、メインCPU112は、時短遊技決定スイッチ404の操作信号に基づいて、時短遊技決定スイッチ404がオン操作された時点t32から、1回目の時短遊技状態を開始させる。
【0259】
その後、1回目の時短遊技状態において、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示(変動表示回数)が所定回数Koだけ連続して繰り返されたら、時短遊技延長フラグがリセットされ、1回目の時短遊技状態が停止される(時点t33)。
【0260】
続いて、1回目の時短遊技状態が停止した後に、通常遊技状態が開始される。
そして、通常遊技状態において、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示(変動表示回数)が所定回数Kpだけ繰り返されると、再び時短遊技状態が開始される(時点t34)。
【0261】
その後、2回目の時短遊技状態において、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示(変動表示回数)が所定回数Kqだけ連続して繰り返されたら、時短遊技延長フラグがリセットされ、2回目の時短遊技状態が終了される(時点t35)。
【0262】
2回目の時短遊技状態が終了された後は、時短遊技状態以外の遊技状態(通常遊技状態または確変遊技状態)が実行される。
【0263】
[第3実施形態の作用・効果]
以上詳述した第3実施形態によれば、第1実施形態の作用・効果に加えて、以下の作用・効果を得ることができる。
【0264】
第3実施形態では、大当たり遊技状態の終了した時点t1で、4種類設定されている時短遊技状態の分割パターンに対応するメッセージ文が表示された時短遊技選択画面が特別図柄表示器32に表示される。
【0265】
そして、時短遊技選択画面を見た遊技者が各スイッチ403,404を用いて所望のメッセージ文を選択指示することで、所望の分割パターンを選択指示すると、その分割パターンが選択指示された時点(時短遊技決定スイッチ404がオン操作された時点t32)から、1回目の時短遊技状態(時点t32〜t33)、通常遊技状態(時点t33〜t34)、2回目の時短遊技状態(時点t34〜t35)が順次実行される。
【0266】
つまり、第3実施形態では、4種類設定されている時短遊技状態の分割パターンの中から所望の1つを遊技者が選択指示し、その選択指示された分割パターンに従い、時短遊技状態が1回目と2回目の2回に分割される。
【0267】
従って、第3実施形態によれば、時短遊技状態の一旦停止時点t33および再開時点t34に遊技者の好みを反映させることが可能になり、遊技に積極的に参加している意識が喚起されることから、遊技者は遊技に熱中するようになり、第2実施形態と同様に、遊技の興趣を高めることができる。
【0268】
加えて、第3実施形態によれば、第1種パチンコ機10側で予め設定されている4種類の分割パターンの中から所望の1つを遊技者が選べばよいだけであり、遊技者の選択肢は4つに限られているため、時短遊技状態の一旦停止および再開のタイミング設定に関して、遊技者がいたずらに迷うことがなく、遊技に集中して取り組むことができる。
【0269】
尚、時短遊技状態の分割パターンは4種類に限らず、何種類設定してもよい。
そして、時短遊技状態の分割パターンは、図22に示す例に限らず、実際に第1種パチンコ機10を稼働させ、遊技者の反応を観察しながら、カット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよい。
【0270】
(第4実施形態)
次に、本発明を具体化した第4実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0271】
第4実施形態においても、第3実施形態の図20および図21に示すように、時短遊技選択スイッチ403および時短遊技決定スイッチ404が設けられている。
【0272】
図24は、第4実施形態において特別図柄表示器32に表示される時短遊技選択画面の一例を示す正面図である。
図24(A)は、大当たり図柄として確変図柄が表示されて大当たり遊技状態が開始された場合に表示される時短遊技選択画面である。
【0273】
特別図柄表示器32には、「確変図柄大当たり」という見出し文と、「1.時短遊技50回・通常遊技100回・時短遊技50回」「2.時短遊技40回・通常遊技100回・時短遊技60回」「3.時短遊技30回・通常遊技100回・時短遊技70回」「4.時短遊技20回・通常遊技100回・時短遊技80回」の4つのメッセージ文と、各メッセージ文を指し示す1つのカーソルCSとが表示される。
【0274】
図24(B)は、大当たり図柄として通常図柄が表示されて大当たり遊技状態が開始された場合に表示される時短遊技選択画面である。
特別図柄表示器32には、「通常図柄大当たり」という見出し文と、「1.時短遊技90回・通常遊技100回・時短遊技10回」「2.時短遊技80回・通常遊技100回・時短遊技20回」「3.時短遊技70回・通常遊技100回・時短遊技30回」「4.時短遊技60回・通常遊技100回・時短遊技40回」の4つのメッセージ文と、各メッセージ文を指し示す1つのカーソルCSとが表示される。
【0275】
[第4実施形態の動作タイミング]
第4実施形態における遊技状態の時間変化を示すタイミングチャートは、第3実施形態の図23と同じである。ここでは、第3実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0276】
大当たり遊技状態が終了した時点t1で、メインCPU112は、その大当たり遊技状態を発生させることになった大当たり図柄に基づいて、特別図柄表示器32に時短遊技選択画面を表示させるための制御コマンドを特別図柄制御基板33aへ送信する。
【0277】
すると、特別図柄制御基板33aのサブCPU33cは、主基板100のメインCPU112から送信されてくる制御コマンドに基づいて特別図柄表示器32を制御する。
その結果、特別図柄表示器32は、サブCPU33cの制御に従い、図24(A)または図24(B)に示す時短遊技選択画面を表示する。
【0278】
このとき、大当たり遊技状態を発生させることになった大当たり図柄が確変図柄の場合、特別図柄表示器32には図24(A)に示す時短遊技選択画面が表示される。
また、大当たり遊技状態を発生させることになった大当たり図柄が通常図柄の場合、特別図柄表示器32には図24(B)に示す時短遊技選択画面が表示される。
【0279】
その時短遊技選択画面を見た遊技者が、所望のメッセージ文を指し示す位置にカーソルCSを移動させ(時点t31)、その後に時短遊技決定スイッチ404をオン操作すると(時点t32)、その時短遊技決定スイッチ404の操作信号は主基板100のメインCPU112へ送信される。
【0280】
すると、メインCPU112は、時短遊技決定スイッチ404がオン操作されたときにカーソルCSが指し示しているメッセージ文(遊技者が選択指示したメッセージ文)に基づき、1回目の時短遊技状態において特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示が連続して繰り返される回数(変動表示回数)Ko、通常遊技状態における前記変動表示回数Kp、2回の時短遊技状態における前記変動表示回数Kqをそれぞれ設定する。
【0281】
例えば、図24(A)において、「1.時短遊技50回・通常遊技100回・時短遊技50回」が選択指示された場合、各変動表示回数Ko,Kp,Kqはそれぞれ50,100,50回に設定される。また、「2.時短遊技40回・通常遊技100回・時短遊技60回」が選択指示された場合、各変動表示回数Ko,Kp,Kqはそれぞれ40,100,60回に設定される。また、「3. 時短遊技30回・通常遊技100回・時短遊技70回」が選択指示された場合、各変動表示回数Ko,Kp,Kqはそれぞれ30,100,70回に設定される。また、「4. 時短遊技20回・通常遊技100回・時短遊技80回」が選択指示された場合、各変動表示回数Ko,Kp,Kqはそれぞれ20,100,80回に設定される。
【0282】
また、図24(B)において、「1.時短遊技90回・通常遊技100回・時短遊技10回」が選択指示された場合、各変動表示回数Ko,Kp,Kqはそれぞれ90,100,10回に設定される。また、「2.時短遊技80回・通常遊技100回・時短遊技20回」が選択指示された場合、各変動表示回数Ko,Kp,Kqはそれぞれ80,100,20回に設定される。また、「3. 時短遊技70回・通常遊技100回・時短遊技30回」が選択指示された場合、各変動表示回数Ko,Kp,Kqはそれぞれ70,100,30回に設定される。また、「4. 時短遊技60回・通常遊技100回・時短遊技40回」が選択指示された場合、各変動表示回数Ko,Kp,Kqはそれぞれ60,100,40回に設定される。
【0283】
そして、メインCPU112は、時短遊技決定スイッチ404の操作信号に基づいて、時短遊技決定スイッチ404がオン操作された時点t32から、1回目の時短遊技状態(時点t32〜t33)、通常遊技状態(時点t33〜t34)、2回目の時短遊技状態(時点t34〜t35)を順次実行させる。
【0284】
[第4実施形態の作用・効果]
以上詳述した第4実施形態によれば、第3実施形態の作用・効果に加えて、以下の作用・効果を得ることができる。
【0285】
第4実施形態では、大当たり遊技状態の終了した時点t1で、その大当たり遊技状態を発生させることとなった大当たり図柄に応じて、図24(A)(B)に示す2種類の時短遊技選択画面の内いずれか一方が特別図柄表示器32に表示される。
【0286】
そして、2種類の時短遊技選択画面にはそれぞれ時短遊技の分割パターンが4種類ずつ設定されているが、大当たり遊技状態を発生させることとなった大当たり図柄が確変図柄の場合(図24(A))と通常図柄の場合(図24(B))とでは、時短遊技状態の各所定回数Ko,Kqが異なる値に設定されている。
【0287】
従って、第4実施形態によれば、大当たり遊技状態が確変図柄で発生した場合と通常図柄で発生した場合とで、選択指示可能な分割パターンが異なるため、大当たり図柄に応じて遊技の進行が大きく変化することになり、遊技に意外性が生まれ、遊技者は面白みが増したと感じるようになる。
その結果、第4実施形態によれば、第3実施形態の作用・効果を更に高めることができる。
【0288】
加えて、第4実施形態では、確変図柄で大当たり遊技状態が発生した場合(図24(A))に比べて、通常図柄で大当たり遊技状態が発生した場合(図24(B))の方が、1回目の時短遊技状態の所定回数Koが相対的に大きな値になるように設定されている。
【0289】
前記のように、通常図柄で大当たり遊技状態が発生して通常遊技状態になるのに比べて、確変図柄で大当たり遊技状態が発生して確変遊技状態になった方が、大当たり遊技状態が発生し易くなり、遊技者が得られる利益が大きくなる。
【0290】
そこで、遊技者が得られる利益が大きな確変図柄で大当たり遊技状態が発生した場合は、1回目の時短遊技状態の所定回数Koを小さな値にすることで、時短遊技状態の進行を遅らせ(つまり、時短遊技状態の「消化」を遅くさせ)、遊技者に不利にさせる。
【0291】
また、遊技者が得られる利益が小さな通常図柄で大当たり遊技状態が発生した場合は、1回目の時短遊技状態の所定回数Koを大きな値にすることで、時短遊技状態の進行を早め(つまり、時短遊技状態の「消化」を早くさせ)、遊技者に有利にさせる。
【0292】
これにより、確変図柄または通常図柄のいずれで大当たり遊技状態が発生したとしても、その大当たり遊技状態の終了以後の遊技をバランスのとれたものにすることができる。
【0293】
その結果、第4実施形態によれば、大当たり遊技状態の終了以後も、遊技に対する遊技者の興味を持続させることが可能になり、遊技の興趣を更に高めることができる。
【0294】
尚、時短遊技状態の分割パターンは4種類に限らず、何種類設定してもよい。
また、時短遊技状態は2回に限らず、3回以上の複数回に分割してもよい。
そして、時短遊技状態の分割パターンは、図24に示す例に限らず、実際に第1種パチンコ機10を稼働させ、遊技者の反応を観察しながら、カット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよい。
【0295】
(第5実施形態)
次に、本発明を具体化した第5実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0296】
第5実施形態においても、第3実施形態の図20に示すように、時短遊技選択スイッチ403および時短遊技決定スイッチ404が設けられている。
【0297】
図25は、第5実施形態における第1種パチンコ機10の電気的構成を示すブロック回路図である。
図25において、第3実施形態の図21と異なるのは、時短遊技選択スイッチ403および時短遊技決定スイッチ404に加えて、アウト口スイッチ405が主基板100に接続されている点だけである。
【0298】
前記のように、アウト口45は、遊技盤14へ発射された遊技球のうち、各入賞口24a,24b,27,29a,29b,31,41のいずれにも入賞しなかった遊技球をアウト球として回収するために設けられている。
【0299】
アウト口スイッチ405は、アウト口45から回収された遊技球を検出する。そして、アウト口スイッチ405の検出信号は、主基板100のメインCPU112へ出力される。
【0300】
尚、アウト口スイッチ405は、各スイッチ24c,26c,27a,29c,31a,41b,43aと同様に、例えば、発光素子から受光素子へ投射される投射光を遊技球が遮ったことに基づいて遊技球を検出する光学式センサや、鋼球である遊技球が通過したことを電磁誘導を用いて検出する検流器などによって構成されている。
【0301】
図26は、第5実施形態において特別図柄表示器32に表示される時短遊技選択画面の一例を示す正面図である。
図26(A)は、大当たり遊技状態が開始されるまでに発射された遊技球の個数が2000個(発)未満の場合に表示される時短遊技選択画面である。
【0302】
特別図柄表示器32には、「発射球数2000発未満」という見出し文と、「1.時短遊技50回・通常遊技100回・時短遊技50回」「2.時短遊技40回・通常遊技100回・時短遊技60回」「3.時短遊技30回・通常遊技100回・時短遊技70回」「4.時短遊技20回・通常遊技100回・時短遊技80回」の4つのメッセージ文と、各メッセージ文を指し示す1つのカーソルCSとが表示される。
【0303】
図26(B)は、大当たり遊技状態が開始されるまでに発射された遊技球の個数が2000個(発)以上の場合に表示される時短遊技選択画面である。
特別図柄表示器32には、「発射球数2000発以上」という見出し文と、「1.時短遊技90回・通常遊技100回・時短遊技10回」「2.時短遊技80回・通常遊技100回・時短遊技20回」「3.時短遊技70回・通常遊技100回・時短遊技30回」「4.時短遊技60回・通常遊技100回・時短遊技40回」の4つのメッセージ文と、各メッセージ文を指し示す1つのカーソルCSとが表示される。
【0304】
[第5実施形態の動作タイミング]
第5実施形態における遊技状態の時間変化を示すタイミングチャートは、第3実施形態の図23と同じである。ここでは、第3実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0305】
大当たり遊技状態が終了した時点t1で、メインCPU112は、その大当たり遊技状態が開始された時点t0までに遊技盤14へ発射された遊技球の個数を算出し、その個数に基づいて、特別図柄表示器32に時短遊技選択画面を表示させるための制御コマンドを特別図柄制御基板33aへ送信する。
【0306】
ここで、メインCPU112は、各スイッチ24c,26c,27a,29c,31a,41b,43a,405の検出信号に基づいて、各入賞口24a,24b,27,29a,29b,31,41に入賞した遊技球の個数を算出すると共に、アウト口スイッチ405の検出信号に基づいて、アウト口45から回収された遊技球の個数を算出する。
【0307】
そして、メインCPU112は、前記時点t0までに各入賞口24a,24b,27,29a,29b,31,41に入賞した遊技球の個数p1と、前記時点t0までにアウト口45から回収された遊技球の個数p2とを加算し、その加算値(=p1+p2)を前記時点t0までに遊技盤14へ発射された遊技球の個数とする。
【0308】
特別図柄制御基板33aのサブCPU33cは、主基板100のメインCPU112から送信されてくる制御コマンドに基づいて特別図柄表示器32を制御する。
その結果、特別図柄表示器32は、サブCPU33cの制御に従い、図26(A)または図26(B)に示す時短遊技選択画面を表示する。
【0309】
このとき、大当たり遊技状態が開始された時点t0までに遊技盤14へ発射された遊技球の個数が2000個未満の場合、特別図柄表示器32には図26(A)に示す時短遊技選択画面が表示される。
また、大当たり遊技状態が開始された時点t0までに遊技盤14へ発射された遊技球の個数が2000個以上の場合、特別図柄表示器32には図26(B)に示す時短遊技選択画面が表示される。
【0310】
その時短遊技選択画面を見た遊技者が、所望のメッセージ文を指し示す位置にカーソルCSを移動させ(時点t31)、その後に時短遊技決定スイッチ404をオン操作すると(時点t32)、その時短遊技決定スイッチ404の操作信号は主基板100のメインCPU112へ送信される。
【0311】
すると、メインCPU112は、時短遊技決定スイッチ404がオン操作されたときにカーソルCSが指し示しているメッセージ文(遊技者が選択指示したメッセージ文)に基づいて、第4実施形態と同様に、各所定回数(変動表示回数)Ko,Kp,Kqを設定する。
【0312】
そして、メインCPU112は、時短遊技決定スイッチ404の操作信号に基づいて、時短遊技決定スイッチ404がオン操作された時点t32から、1回目の時短遊技状態(時点t32〜t33)、通常遊技状態(時点t33〜t34)、2回目の時短遊技状態(時点t34〜t35)を順次実行させる。
【0313】
[第5実施形態の作用・効果]
以上詳述した第5実施形態によれば、第3実施形態の作用・効果に加えて、以下の作用・効果を得ることができる。
【0314】
第5実施形態では、大当たり遊技状態の終了した時点t1で、その大当たり遊技状態が開始された時点t0までに遊技盤14へ発射された遊技球の個数に応じて、図26(A)(B)に示す2種類の時短遊技選択画面の内いずれか一方が特別図柄表示器32に表示される。
【0315】
そして、2種類の時短遊技選択画面にはそれぞれ時短遊技状態の分割パターンが4種類ずつ設定されているが、大当たり遊技状態が開始された時点t0までに遊技盤14へ発射された遊技球の個数が2000個未満の場合(図26(A))と2000個以上の場合(図26(B))とでは、時短遊技状態の各所定回数Ko,Kqが異なる値に設定されている。
【0316】
従って、第5実施形態によれば、大当たり遊技状態が開始された時点t0までに遊技盤14へ発射された遊技球の個数が2000個を境として、選択指示可能な分割パターンが異なるため、前記時点t0までに発射された遊技球の個数に応じて遊技の進行が大きく変化することになり、遊技に意外性が生まれ、遊技者は面白みが増したと感じるようになる。
その結果、第5実施形態によれば、第3実施形態の作用・効果を更に高めることができる。
【0317】
加えて、第5実施形態では、大当たり遊技状態が開始された時点t0までに遊技盤14へ発射された遊技球の個数が2000個未満の場合(図26(A))に比べて、2000個以上の場合(図26(B))の方が、1回目の時短遊技状態の所定回数Koが相対的に大きな値になるように設定されている。
【0318】
すなわち、大当たり遊技状態が開始された時点t0までに遊技盤14へ発射された遊技球の個数が2000個未満と少ない場合は、1回目の時短遊技状態の所定回数Koを小さな値にすることで、時短遊技状態の進行を遅らせ(つまり、時短遊技状態の「消化」を遅くさせ)、遊技者に不利にさせる。
【0319】
また、大当たり遊技状態が開始された時点t0までに遊技盤14へ発射された遊技球の個数が2000個以上と多い場合は、1回目の時短遊技状態の所定回数Koを大きな値にすることで、時短遊技状態の進行を早め(つまり、時短遊技状態の「消化」を早くさせ)、遊技者に有利にさせる。
【0320】
これにより、大当たり遊技状態が開始された時点t0までに遊技盤14へ発射された遊技球の総個数に大きな多寡が生じたとしても、遊技全体をバランスのとれたものにすることができる。
【0321】
尚、第5実施形態において、2種類の時短遊技選択画面を切り替えることになる遊技球の個数を2000個に設定してあるのは、1回の大当たり遊技状態で払い出される賞球個数が約2000個だからである。
【0322】
しかし、2種類の時短遊技選択画面を切り替えることになる遊技球の個数は2000個に限らず、実際に第1種パチンコ機10を稼働させ、遊技者の反応を観察しながら、カット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよい。
【0323】
また、第5実施形態における時短遊技状態の分割パターンは、第4実施形態と同様に適宜設定すればよい。
【0324】
(第6実施形態)
次に、本発明を具体化した第6実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0325】
第6実施形態における第1種パチンコ機10の外観および電気的構成は、第1実施形態の図1〜図3と同じである。
また、第6実施形態において特別図柄表示器32に表示される時短遊技選択画面は、第3実施形態の図22と同じである。
【0326】
[第6実施形態の動作タイミング]
図27は、第6実施形態における遊技状態の時間変化を示すタイミングチャートである。
【0327】
時短遊技状態以外の遊技状態(通常遊技状態または確変遊技状態)において、特別図柄表示器32に確定図柄として大当たり図柄が表示されると、大入賞口41が開口されて大当たり遊技状態が発生して開始される(時点t0)。
【0328】
そして、大入賞口41に規定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、または、大入賞口41が開口してから所定時間(例えば、30秒)経過すると、大入賞口41が閉口されて大当たり遊技状態が終了される。
【0329】
大当たり遊技状態が終了したとき(時点t1)、時短遊技延長フラグがセットされている場合、時短遊技状態が開始可能な状態になり、その後は通常遊技状態が実行される。
但し、この時点t1では、時短遊技状態が実際に開始されることはない。
【0330】
また、大当たり遊技状態が終了した時点t1で、メインCPU112は、特別図柄表示器32に時短遊技選択画面を表示させるための制御コマンドを特別図柄制御基板33aへ送信する。
【0331】
すると、特別図柄制御基板33aのサブCPU33cは、主基板100のメインCPU112から送信されてくる制御コマンドに基づいて特別図柄表示器32を制御する。
その結果、特別図柄表示器32は、サブCPU33cの制御に従い、図22に示す時短遊技選択画面を表示する(時点t1)。
【0332】
そして、メインCPU112は、時短遊技選択画面の4つのメッセージ文の中から任意の1つを選択し、その選択したメッセージ文を指し示す位置にカーソルCSを移動させるための制御コマンドを生成し、その制御コマンドを特別図柄制御基板33aへ送信する。
ここで、メインCPU112は、4つのメッセージ文のそれぞれを均等な確率(1/4)で選択する。
【0333】
すると、特別図柄制御基板33aのサブCPU33cは、主基板100のメインCPU112から送信されてくる制御コマンドに基づいて特別図柄表示器32を制御する。
その結果、特別図柄表示器32に表示されるカーソルCSは、メインCPU112が選択したメッセージ文を指し示す位置へ移動する(時点t32)。
【0334】
そして、メインCPU112は、自身が選択したメッセージ文に基づいて、第3実施形態と同様に、各変動表示回数(所定回数)Ko,Kp,Kqをそれぞれ設定する。
【0335】
その後、メインCPU112は、特別図柄表示器32に表示されるカーソルCSがメッセージ文を指し示した時点t32から、1回目の時短遊技状態を開始させる。
【0336】
その後、1回目の時短遊技状態において、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示(変動表示回数)が所定回数Koだけ連続して繰り返されたら、時短遊技延長フラグがリセットされ、1回目の時短遊技状態が停止される(時点t33)。
【0337】
続いて、1回目の時短遊技状態が停止した後に、通常遊技状態が開始される。
そして、通常遊技状態において、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示(変動表示回数)が所定回数Kpだけ繰り返されると、再び時短遊技状態が開始される(時点t34)。
【0338】
その後、2回目の時短遊技状態において、特別図柄表示器32による特別図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示(変動表示回数)が所定回数Kqだけ連続して繰り返されたら、時短遊技延長フラグがリセットされ、2回目の時短遊技状態が終了される(時点t35)。
【0339】
2回目の時短遊技状態が終了された後は、時短遊技状態以外の遊技状態(通常遊技状態または確変遊技状態)が実行される。
【0340】
[第6実施形態の作用・効果]
以上詳述した第6実施形態によれば、第1実施形態の作用・効果に加えて、以下の作用・効果を得ることができる。
【0341】
第6実施形態では、大当たり遊技状態の終了した時点t1で、4種類設定されている時短遊技状態の分割パターンに対応するメッセージ文が表示された時短遊技選択画面が特別図柄表示器32に表示される。
【0342】
そして、メインCPU112が任意のメッセージ文を選択することで、任意の分割パターンを選択すると、その第1所定回数K1が選択された時点t32から、1回目の時短遊技状態(時点t32〜t33)、通常遊技状態(時点t33〜t34)、2回目の時短遊技状態(時点t34〜t35)が順次実行される。
【0343】
つまり、第6実施形態では、4種類設定されている時短遊技状態の分割パターンの中から任意の1つをメインCPU112が選択し、その選択された分割パターンに従い、時短遊技状態が2回に分割される。
【0344】
ここで、メインCPU112は、4つのメッセージ文のそれぞれを均等な確率(1/4)で選択するため、4種類の分割パターンのそれぞれを均等な確率(1/4)で選択することになる。
【0345】
ところで、第1実施形態では、時短遊技状態の分割パターンが固定されており、大当り遊技状態の終了後に毎回同じ時点t3(同じタイミング)で時短遊技状態が再開される。そのため、遊技に意外性がなく面白味に欠けることから、遊技者は遊技を単調に感じ、遊技の興趣がそがれるおそれがある。
【0346】
それに対して、第6実施形態では、大当たり遊技状態が発生する度毎に、4種類の分割パターンの中から任意の1つが選択され、どの分割パターンが選択されるのか遊技者には分からないため、遊技に意外性が生まれて面白みが増すことから、遊技者は遊技を新鮮に感じ、遊技の興趣が高められる。
【0347】
加えて、第6実施形態によれば、メインCPU112が選択した分割パターンに対応したメッセージ文がカーソルCSで指し示されて特別図柄表示器32に表示される。
そのため、遊技者は、メインCPU112が選択した分割パターンを知ることができ、遊技の進行状況を把握可能になることから、遊技に積極的に参加している意識が高まり、遊技を十二分に楽しむことができる。
【0348】
尚、第6実施形態における時短遊技状態の分割パターンは、第3実施形態と同様に適宜設定すればよい。
【0349】
(第7実施形態)
次に、本発明を具体化した第7実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0350】
第7実施形態における第1種パチンコ機10の外観および電気的構成は、第6実施形態の図1〜図3と同じである。
また、第7実施形態において特別図柄表示器32に表示される時短遊技選択画面は、第4実施形態の図24と同じである。
【0351】
[第7実施形態の動作タイミング]
第7実施形態における遊技状態の時間変化を示すタイミングチャートは、第6実施形態の図27と同じである。ここでは、第6実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0352】
大当たり遊技状態が終了した時点t1で、メインCPU112は、その大当たり遊技状態を発生させることになった大当たり図柄に基づいて、特別図柄表示器32に時短遊技選択画面を表示させるための制御コマンドを特別図柄制御基板33aへ送信する。
【0353】
すると、特別図柄制御基板33aのサブCPU33cは、主基板100のメインCPU112から送信されてくる制御コマンドに基づいて特別図柄表示器32を制御する。
その結果、特別図柄表示器32は、サブCPU33cの制御に従い、図24(A)または図24(B)に示す時短遊技選択画面を表示する。
【0354】
このとき、大当たり遊技状態を発生させることになった大当たり図柄が確変図柄の場合、特別図柄表示器32には図24(A)に示す時短遊技選択画面が表示される。
また、大当たり遊技状態を発生させることになった大当たり図柄が通常図柄の場合、特別図柄表示器32には図24(B)に示す時短遊技選択画面が表示される。
【0355】
そして、メインCPU112は、時短遊技選択画面の4つのメッセージ文の中から任意の1つを選択し、その選択したメッセージ文を指し示す位置にカーソルCSを移動させるための制御コマンドを生成し、その制御コマンドを特別図柄制御基板33aへ送信する。
ここで、メインCPU112は、4つのメッセージ文のそれぞれを均等な確率(1/4)で選択する。
【0356】
すると、特別図柄制御基板33aのサブCPU33cは、主基板100のメインCPU112から送信されてくる制御コマンドに基づいて特別図柄表示器32を制御する。
その結果、特別図柄表示器32に表示されるカーソルCSは、メインCPU112が選択したメッセージ文を指し示す位置へ移動する(時点t32)。
【0357】
そして、メインCPU112は、自身が選択したメッセージ文に基づいて、第4実施形態と同様に、各変動表示回数(所定回数)Ko,Kp,Kqを設定する。
【0358】
その後、メインCPU112は、特別図柄表示器32に表示されるカーソルCSがメッセージ文を指し示した時点t32から、1回目の時短遊技状態(時点t32〜t33)、通常遊技状態(時点t33〜t34)、2回目の時短遊技状態(時点t34〜t35)を順次実行させる。
【0359】
[第7実施形態の作用・効果]
以上詳述した第7実施形態によれば、第6実施形態の作用・効果に加えて、第4実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
【0360】
尚、第7実施形態における時短遊技状態の分割パターンは、第4実施形態と同様に適宜設定すればよい。
【0361】
(第8実施形態)
次に、本発明を具体化した第8実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0362】
第8実施形態における第1種パチンコ機10の外観は、第6実施形態の図1と同じである。
また、第8実施形態において特別図柄表示器32に表示される時短遊技選択画面は、第5実施形態の図23と同じである。
図28は、第8実施形態における第1種パチンコ機10の電気的構成を示すブロック回路図である。
図28において、第6実施形態の図3と異なるのは、第5実施形態と同じアウト口スイッチ405が主基板100に接続されている点だけである。
【0363】
[第8実施形態の動作タイミング]
第8実施形態における遊技状態の時間変化を示すタイミングチャートは、第6実施形態の図27と同じである。ここでは、第6実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0364】
大当たり遊技状態が終了した時点t1で、メインCPU112は、その大当たり遊技状態が開始された時点t0までに遊技盤14へ発射された遊技球の個数を算出し、その個数に基づいて、特別図柄表示器32に時短遊技選択画面を表示させるための制御コマンドを特別図柄制御基板33aへ送信する。
【0365】
ここで、メインCPU112は、各スイッチ24c,26c,27a,29c,31a,41b,43a,405の検出信号に基づいて、各入賞口24a,24b,27,29a,29b,31,41に入賞した遊技球の個数を算出すると共に、アウト口スイッチ405の検出信号に基づいて、アウト口45から回収された遊技球の個数を算出する。
【0366】
そして、メインCPU112は、前記時点t0までに各入賞口24a,24b,27,29a,29b,31,41に入賞した遊技球の個数p1と、前記時点t0までにアウト口45から回収された遊技球の個数p2とを加算し、その加算値(=p1+p2)を前記時点t0までに遊技盤14へ発射された遊技球の個数とする。
【0367】
特別図柄制御基板33aのサブCPU33cは、主基板100のメインCPU112から送信されてくる制御コマンドに基づいて特別図柄表示器32を制御する。
その結果、特別図柄表示器32は、サブCPU33cの制御に従い、図26(A)または図26(B)に示す時短遊技選択画面を表示する。
【0368】
このとき、大当たり遊技状態が開始された時点t0までに遊技盤14へ発射された遊技球の個数が2000個未満の場合、特別図柄表示器32には図26(A)に示す時短遊技選択画面が表示される。
また、大当たり遊技状態が開始された時点t0までに遊技盤14へ発射された遊技球の個数が2000個以上の場合、特別図柄表示器32には図26(B)に示す時短遊技選択画面が表示される。
【0369】
そして、メインCPU112は、時短遊技選択画面の4つのメッセージ文の中から任意の1つを選択し、その選択したメッセージ文を指し示す位置にカーソルCSを移動させるための制御コマンドを生成し、その制御コマンドを特別図柄制御基板33aへ送信する。
ここで、メインCPU112は、4つのメッセージ文のそれぞれを均等な確率(1/4)で選択する。
【0370】
すると、特別図柄制御基板33aのサブCPU33cは、主基板100のメインCPU112から送信されてくる制御コマンドに基づいて特別図柄表示器32を制御する。
その結果、特別図柄表示器32に表示されるカーソルCSは、メインCPU112が選択したメッセージ文を指し示す位置へ移動する(時点t32)。
【0371】
そして、メインCPU112は、自身が選択したメッセージ文に基づいて、第5実施形態と同様に、各変動表示回数(所定回数)Ko,Kp,Kqを設定する。
【0372】
その後、メインCPU112は、特別図柄表示器32に表示されるカーソルCSがメッセージ文を指し示した時点t32から、1回目の時短遊技状態(時点t32〜t33)、通常遊技状態(時点t33〜t34)、2回目の時短遊技状態(時点t34〜t35)を順次実行させる。
【0373】
[第8実施形態の作用・効果]
以上詳述した第8実施形態によれば、第6実施形態の作用・効果に加えて、第5実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
【0374】
尚、第8実施形態における時短遊技状態の分割パターンは、第4実施形態と同様に適宜設定すればよい。
【0375】
[別の実施形態]
ところで、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記各実施形態と同等もしくはそれ以上の作用・効果を得ることができる。
【0376】
[1]上記第2実施形態では、時短遊技開始スイッチ401および時短遊技停止スイッチ402を用いている。
また、上記第3〜第5実施形態では、時短遊技選択スイッチ403および時短遊技決定スイッチ404を用いている。
【0377】
しかし、第1種パチンコ機10に設けられている既存のスイッチ(例えば、発射停止スイッチ15bなど)を各スイッチ401〜404として流用してもよい。
この場合、前記既存のスイッチの本来の機能と、各スイッチ401〜404としての機能とを切り替える必要がある。そこで、例えば、前記既存のスイッチを複数回連続して操作した場合、その既存のスイッチの本来の機能が停止し、各スイッチ401〜404として機能するように設定しておけばよい。
【0378】
このようにすれば、専用の各スイッチ401〜404を設ける必要がないため、第1種パチンコ機10の製造コストを低減することができる。
【0379】
[2]上記各実施形態では、上受皿19の正面側に各スイッチ401〜404が設けられている。
しかし、各スイッチ401〜404は、遊技者が操作可能な場所であれば第1種パチンコ機10のどこに設けてもよい。
【0380】
[3]上記第5実施形態または第8実施形態では、アウト口スイッチ405が設けられている。そして、メインCPU112は、各入賞口24a,24b,27,29a,29b,31,41に入賞した遊技球の個数p1と、アウト口45から回収された遊技球の個数p2とを加算し、その加算値(=p1+p2)を遊技盤14へ発射された遊技球の個数としている。
【0381】
しかし、遊技盤14へ発射された遊技球を直接検出するセンサ(スイッチ)を適宜な場所(例えば、ガイドレール21など)に設けておき、メインCPU112は、当該センサの検出信号に基づいて、遊技盤14へ発射された遊技球の個数を検出するようにしてもよい。
尚、当該センサは、各スイッチ24c,26c,27a,29c,31a,41b,43aと同様の構成にすればよい。
【0382】
[4]上記各実施形態において、普通電動役物28は第1種始動口27の入口を拡大・縮小させるようになっている。
しかし、普通電動役物28は第1種始動口27の入口を開閉させるようにしてもよい。
【0383】
[5]上記各実施形態において、第1種特別電動役物42は大入賞口41の入口を開閉させるようになっている。
しかし、第1種特別電動役物42は大入賞口41の入口を拡大・縮小させるようにしてもよい。
【0384】
[6]上記各実施形態の第1種パチンコ機10は、前述のように、プリペイドカードを使用して遊技を行う「CR機」である。しかし、本発明は、現金を使用して遊技を行うタイプの第1種パチンコ機に適用してもよく、このタイプは一般に「現金機」と呼ばれている。
【0385】
[7]上記各実施形態では、遊技媒体および賞媒体として遊技球を用いている。しかし、遊技球に限らず、どのような媒体(例えば、金属製小円盤など)を用いてもよい。
【0386】
[8]上記各実施形態では、本発明に係る遊技機として第1種パチンコ機を例に挙げて説明したが、第1種以外の種類のパチンコ機、あるいは、スロットマシンなどの他の遊技機にもこの発明を適用可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第1,第6〜第8実施形態における第1種パチンコ機10の正面図。
【図2】本発明を具体化した第1〜第8実施形態において第1種パチンコ機10から取り外した遊技盤14の正面図。
【図3】第1,第6〜第7実施形態における第1種パチンコ機10の電気的構成を示すブロック回路図。
【図4】第1種パチンコ機10が備えた特別図柄表示器32が表示する特別図柄の表示例を説明するための説明図。
【図5】第1種パチンコ機10の主基板100のメインCPU112が実行する主な処理の流れを示すフローチャート。
【図6】第1実施形態における特別図柄処理(S400)の流れを示すフローチャート。
【図7】第1実施形態における特別図柄処理(S400)の流れを示すフローチャート。
【図8】第1実施形態における特別図柄処理(S400)の流れを示すフローチャート。
【図9】第1実施形態における特別図柄処理(S400)の流れを示すフローチャート。
【図10】第1実施形態における特別図柄処理(S400)の流れを示すフローチャート。
【図11】第1実施形態における特別図柄処理(S400)の流れを示すフローチャート。
【図12】第1実施形態における大入賞口処理(S500)の流れを示すフローチャート。
【図13】第1実施形態における大入賞口処理(S500)の流れを示すフローチャート。
【図14】第1実施形態および従来の形態における遊技状態の時間変化を示すタイミングチャート。
【図15】第1実施形態の変形例における遊技状態の時間変化を示すタイミングチャート。
【図16】本発明を具体化した第2実施形態における第1種パチンコ機10の正面図。
【図17】第2実施形態における第1種パチンコ機10の電気的構成を示すブロック回路図。
【図18】第2実施形態における遊技状態の時間変化を示すタイミングチャート。
【図19】第2実施形態における遊技状態の時間変化の別例を示すタイミングチャート。
【図20】本発明を具体化した第3〜第5実施形態における第1種パチンコ機10の正面図。
【図21】第3実施形態または第4実施形態における第1種パチンコ機10の電気的構成を示すブロック回路図。
【図22】第3実施形態または第6実施形態において特別図柄表示器32に表示される時短遊技選択画面の一例を示す正面図。
【図23】第3実施形態または第4実施形態における遊技状態の時間変化を示すタイミングチャート。
【図24】第4実施形態または第7実施形態において特別図柄表示器32に表示される時短遊技選択画面の一例を示す正面図。
【図25】第5実施形態における第1種パチンコ機10の電気的構成を示すブロック回路図。
【図26】第5実施形態または第8実施形態において特別図柄表示器32に表示される時短遊技選択画面の一例を示す正面図。
【図27】第6〜第8実施形態における遊技状態の時間変化を示すタイミングチャート。
【図28】第8実施形態における第1種パチンコ機10の電気的構成を示すブロック回路図。
【符号の説明】
10…第1種パチンコ機
15a…発射ハンドル
15c…発射モータ駆動基板
15d…発射スイッチ
15e…発射モータ
32…特別図柄表示器
33…特別図柄表示装置
33a…特別図柄制御基板
40…変動入賞装置
41…大入賞口
42…第1種特別電動役物
42a,42b…可動翼片
42c…第1種特別電動役物ソレノイド
100…主基板
112…メインCPU
114…ROM
116…RAM
401…時短遊技開始スイッチ
402…時短遊技停止スイッチ
402…時短遊技選択スイッチ
403…時短遊技決定スイッチ
SP…特別図柄
Claims (11)
- 図柄を変動表示した後に、複数種類設定されている大当たり図柄およびハズレ図柄から選択されたいずれか1つの図柄を確定図柄として表示する図柄表示手段と、
前記大当たり図柄は、遊技者に大当たり遊技状態の発生を通知するための図柄であることと、
前記ハズレ図柄は、遊技者に大当たり遊技状態が発生していないことを通知するための図柄であることと、
前記図柄表示手段が表示した確定図柄が大当たり図柄の場合には大当たり遊技状態を開始させ、その後、所定条件が成立したら大当たり遊技状態を終了させる大当たり遊技実行手段と、
前記大当たり遊技状態は、大入賞口の入口が開き又は拡大されることにより、大入賞口への多数の遊技媒体の入賞が可能な遊技状態であることと、
遊技者が特定遊技状態の開始または一旦停止を指示するための指示手段と、
前記大当たり遊技実行手段が大当たり遊技状態を終了した後に、前記指示手段が指示した時点から特定遊技状態を開始させ、続いて、前記指示手段が指示した時点で当該特定遊技状態を一旦停止させ、その特定遊技状態の開始または一旦停止を前記指示手段が指示する度に実行させる特定遊技実行手段と、
前記特定遊技状態は、当該特定遊技状態以外の遊技状態に比べて、前記図柄表示手段に表示される確定図柄が大当たり図柄になり易い遊技状態であり、当該特定遊技状態の実行中に前記図柄表示手段が図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示を所定回数だけ繰り返すまで実行可能であることと
を備えたことを特徴とする遊技機。 - 図柄を変動表示した後に、複数種類設定されている大当たり図柄およびハズレ図柄から選択されたいずれか1つの図柄を確定図柄として表示する図柄表示手段と、
前記大当たり図柄は、遊技者に大当たり遊技状態の発生を通知するための図柄であることと、
前記ハズレ図柄は、遊技者に大当たり遊技状態が発生していないことを通知するための図柄であることと、
前記図柄表示手段が表示した確定図柄が大当たり図柄の場合には大当たり遊技状態を開始させ、その後、所定条件が成立したら大当たり遊技状態を終了させる大当たり遊技実行手段と、
前記大当たり遊技状態は、大入賞口の入口が開き又は拡大されることにより、大入賞口への多数の遊技媒体の入賞が可能な遊技状態であることと、
前記大当たり遊技実行手段が大当たり遊技状態を終了した後に、特定遊技状態を複数回に分割して実行させる特定遊技実行手段と、
前記特定遊技状態は、当該特定遊技状態以外の遊技状態に比べて、前記図柄表示手段に表示される確定図柄が大当たり図柄になり易い遊技状態であり、当該特定遊技状態の実行中に前記図柄表示手段が図柄の変動表示および確定図柄としてハズレ図柄の表示を所定回数だけ繰り返すまで実行可能であることと
を備えたことを特徴とする遊技機。 - 請求項2に記載の遊技機において、
前記特定遊技状態を複数回に分割して実行させる際の分割パターンは複数種類設定されており、
遊技者が前記複数種類の分割パターンの中から1つを選択指示するための指示手段を備え、
前記特定遊技実行手段は、前記大当たり遊技実行手段が大当たり遊技状態を終了した後に、前記指示手段が選択指示した分割パターンに従い、特定遊技状態を複数回に分割して実行させることを特徴とする遊技機。 - 請求項2に記載の遊技機において、
前記特定遊技状態を複数回に分割して実行させる際の分割パターンは複数種類設定されており、
前記図柄表示手段が確定図柄として表示した大当たり図柄に基づいて、遊技者が前記複数種類の分割パターンの中から1つを選択指示するための指示手段を備え、
前記特定遊技実行手段は、前記大当たり遊技実行手段が大当たり遊技状態を終了した後に、前記指示手段が選択指示した分割パターンに従い、特定遊技状態を複数回に分割して実行させることを特徴とする遊技機。 - 請求項2に記載の遊技機において、
前記特定遊技状態を複数回に分割して実行させる際の分割パターンは複数種類設定されており、
遊技媒体を遊技盤へ発射させるための発射手段と、
前記大当たり遊技実行手段が大当たり遊技状態を開始させるまでに、前記発射手段が遊技盤へ発射させた遊技媒体の個数に基づいて、遊技者が前記複数種類の分割パターンの中から1つを選択指示するための指示手段と
を備え、
前記特定遊技実行手段は、前記大当たり遊技実行手段が大当たり遊技状態を終了した後に、前記指示手段が選択指示した分割パターンに従い、特定遊技状態を複数回に分割して実行させることを特徴とする遊技機。 - 請求項2に記載の遊技機において、
前記特定遊技状態を複数回に分割して実行させる際の分割パターンは複数種類設定されており、
前記特定遊技実行手段は、前記複数種類の分割パターンの中から任意の1つを選択することを特徴とする遊技機。 - 請求項2に記載の遊技機において、
前記特定遊技状態を複数回に分割して実行させる際の分割パターンは複数種類設定されており、
前記特定遊技実行手段は、前記図柄表示手段が確定図柄として表示した大当たり図柄に基づいて、前記複数種類の分割パターンの中から1つを選択することを特徴とする遊技機。 - 請求項2に記載の遊技機において、
遊技媒体を遊技盤へ発射させるための発射手段を備え、
前記特定遊技状態を複数回に分割して実行させる際の分割パターンは複数種類設定されており、
前記特定遊技実行手段は、前記大当たり遊技実行手段が大当たり遊技状態を開始させるまでに、前記発射手段が遊技盤へ発射させた遊技媒体の個数に基づいて、前記複数種類の分割パターンの中から1つを選択することを特徴とする遊技機。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の遊技機において、
前記特定遊技状態は、前記図柄表示手段による図柄の変動表示の開始から確定図柄が表示されるまでの時間が短縮された遊技状態であることを特徴とする遊技機。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載の遊技機における前記各手段としてコンピュータシステムを機能させるためのプログラム。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の遊技機における前記各手段としてコンピュータシステムを機能させるためのプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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