JPH0896705A - 半導体光電陰極及び光電管 - Google Patents

半導体光電陰極及び光電管

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JPH0896705A
JPH0896705A JP23131794A JP23131794A JPH0896705A JP H0896705 A JPH0896705 A JP H0896705A JP 23131794 A JP23131794 A JP 23131794A JP 23131794 A JP23131794 A JP 23131794A JP H0896705 A JPH0896705 A JP H0896705A
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JP
Japan
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layer
semiconductor photocathode
semiconductor
photoelectron emission
light absorption
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Application number
JP23131794A
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English (en)
Inventor
Tokuaki Futahashi
得明 二橋
Toru Hirohata
徹 廣畑
Hideki Suzuki
英樹 鈴木
Tsuneo Ihara
常夫 渭原
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Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 量子効率を向上させるとともに長波長吸収端
をシャープ化させ、高感度化を達成する半導体光電陰極
及び光電管を提供する。 【構成】 入射光の受容によって励起した光電子を放出
する半導体光電陰極10は、p型Ga1-X AlX N(0
<x<1)から形成された光吸収層34と、この光吸収
層34上にp型GaNから形成された光電子放出層35
と、この光電子放出層35上にアルカリ金属またはその
酸化物から形成された表面層36とから構成されてい
る。ここで、光電子放出層35は光吸収層34のバンド
ギャップエネルギーよりも小さいバンドギャップエネル
ギーを有し、表面層36は光電子放出層35の伝導帯よ
りも低い真空準位を有することから、エネルギーダイア
グラムにおける伝導帯のエネルギー準位は光吸収層34
から光電子放出層35を介して表面層36に向かって低
下している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮像管や測光装置など
において、構成材料として半導体を用いて形成され、入
射光の受容によって励起した光電子を放出する半導体光
電陰極及び光電管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紫外域用の半導体光電陰極には、
CsTeから形成されたものがある。この半導体光電陰
極の分光感度特性は、波長約180nm〜約320nm
の光に対して高い放射感度を有している。しかしなが
ら、量子効率や長波長吸収端を向上させるためには、い
わゆるカラーセンターという欠陥に基づいて決定的な困
難を伴っている。
【0003】このようなCsTeから形成されたものよ
りも各種動作特性の向上が望める紫外域用の半導体光電
陰極として、Ga1-X AlX N(0<x<1)の化合物
半導体から形成されたものがある。この半導体光電陰極
の分光感度特性は、AINとGaNとの合金であるGa
1-X AlX Nの組成に対応して長波長吸収端を波長範囲
約200nm〜約350nmで変化させることにより、
調整されることになる。
【0004】なお、このようなGa1-X AlX Nから形
成された半導体光電陰極に関する先行技術としては、公
報 “United States Patent,No.3,387,161(1968) ”, “United States Patent,No.3,986,065(1976) ”, 及び「特開昭61−267374号」などに詳細に記載
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の半導体光電
陰極においては、量子効率を向上させるために、Ga
1-X AlX N層上にCs単分子層を蒸着させている。こ
れにより、Ga1-X AlXN層の伝導帯に励起した光電
子に対して、負の電子親和力が作用するので、光電子が
真空中に放出され易くなる。
【0006】しかしながら、Ga1-X AlX Nからなる
化合物半導体は、Alを含むことから酸化しやすい。そ
のため、結晶成長させた真空系からGa1-X AlX N層
を一度取り出し、別の真空系に移行させて光電管として
封止する製造工程で、Ga1-X AlX N層の表面が空気
などに接触すると容易に酸化してしまう。
【0007】さらに、高い量子効率を得るために、Ga
1-X AlX N層上にCs酸化物の単分子層を形成させる
ことがある。これにより、負の電子親和力が負側に大き
くなる。このようなCs酸化物の単分子層を形成する製
造工程で、Ga1-X AlX N層の表面が導入した酸素に
接触して酸化することがある。
【0008】このように酸化したGa1-X AlX N層の
表面にCsまたはCs酸化物の単分子層を形成しても、
Ga1-X AlX N層表面の仕事関数は十分に低減しなく
なる。したがって、CsまたはCs酸化物の単分子層に
よる負の電子親和力作用が得られないので、量子効率の
劣化や長波長吸収端特性のブロード化が生じるという問
題がある。
【0009】そこで、本発明は、以上の問題点に鑑みて
なされたものであり、Ga1-X AlX N層表面の酸化を
防止することにより、量子効率を向上させるとともに長
波長吸収端をシャープ化させ、高感度化を達成する半導
体光電陰極及び光電管を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体光電陰極
は、上記の目的を達成するために、入射光の受容によっ
て励起した光電子を放出する半導体光電陰極であって、
p型Ga1-X AlX N(0<x<1)から形成され、入
射光を吸収して光電子を励起させる光吸収層と、この光
吸収層上にp型GaNから形成され、光電子を当該光吸
収層からドリフトさせる光電子放出層と、この光電子放
出層上にアルカリ金属またはその酸化物から形成され、
光電子を当該光電子放出層からドリフトさせて外部に放
出する表面層とを備えることを特徴とする。
【0011】なお、光吸収層は、サファイアからなる基
板上に形成されていることを特徴としてもよい。また、
基板と光吸収層との間には、p型GaNからなるコンタ
クト層が介在して形成されていることを特徴としてもよ
い。さらに、基板と光吸収層との間には、当該光吸収層
のバンドギャップエネルギーよりも大きいバンドギャッ
プエネルギーを有するp型の半導体材料からなる電子遮
蔽層が介在して形成されていることを特徴としてもよ
い。特に、半導体材料はp型AINであることが好適で
ある。
【0012】また、本発明の第1の光電管は、入射光を
透過させ、内部を高真空に保持する真空容器と、この真
空容器の内部に設置された本発明の半導体光電陰極と、
この半導体光電陰極の光電子放出層側の表面に対向して
真空容器の内部に設置され、当該半導体光電陰極の電位
よりも高い電位を保持する陽極とを備えることを特徴と
する。
【0013】さらに、本発明の第2の光電管は、本発明
の半導体光電陰極と、この半導体光電陰極の基板を入射
光の窓部として用いて当該半導体光電陰極の光電子放出
層側を内部に格納し、内部を高真空に保持する真空容器
と、半導体光電陰極の光電子放出層側の表面に対向して
真空容器の内部に設置され、当該半導体光電陰極の電位
よりも高い電位を保持する陽極とを備えることを特徴と
する。
【0014】
【作用】本発明の半導体光電陰極においては、p型Ga
1-X AlX N(0<x<1)からなる光吸収層上に、p
型GaNからなる光電子放出層とアルカリ金属またはそ
の酸化物からなる表面層とが順次積層して形成されてい
る。ここで、光吸収層を構成するp型Ga1-X AlX
はバンドギャップエネルギー約3.5eV〜約6.0e
Vを有しており、光電子放出層を構成するp型GaNは
光吸収層のバンドギャップエネルギーよりも小さいバン
ドギャップエネルギーを有している。さらに、表面層を
構成するアルカリ金属またはその酸化物は、光電子放出
層の伝導帯よりも低い真空準位を有している。そのた
め、エネルギーダイアグラムにおける伝導帯は、光吸収
層から光電子放出層を介して表面層に向かって低下する
エネルギー準位を有して形成されている。
【0015】これにより、半導体光電陰極の内部に入射
した光子は、所定のエネルギーを有する場合、光吸収層
に吸収される。このとき、光吸収層の価電子帯に位置し
ていた電子は、伝導帯に励起して自由電子になるので、
光吸収層から光電子放出層に向かって低下する伝導帯に
沿って拡散またはドリフトする。このように光吸収層か
ら光電子放出層に拡散またはドリフトしてきた光電子
は、表面層の負の電子親和力作用に基づいて真空中に放
出される。
【0016】ここで、光電子放出層は、p型GaNから
形成されていることから、光吸収層と異なってAlを組
成に含まないので、光吸収層と比較して酸化しにくい。
このような光電子放出層によって光吸収層の表面は被覆
されているので、容易に酸化しなくなる。そのため、光
電子放出層上にアルカリ金属またはその酸化物からなる
表面層を形成することにより、光電子放出層表面の仕事
関数が十分に低減するので、表面層による負の電子親和
力作用を得ることができる。したがって、量子効率が向
上するとともに、長波長吸収端がシャープ化される。
【0017】また、光電子放出層を構成するp型GaN
は、光吸収層を構成するp型Ga1-X AlX Nに対して
格子整合する。そのため、光電子放出層は、光吸収層上
に良好な結晶性を有してエピタキシャル成長して形成さ
れる。したがって、光電子放出層には、結晶欠陥がほと
んど生成しないので、良好な光電子拡散性を得ることが
できる。
【0018】なお、基板と光吸収層との間に電子遮蔽層
が介在して形成されている場合、電子遮蔽層は光吸収層
のバンドギャップエネルギーよりも大きいバンドギャッ
プエネルギーを有してp型の導電性であることから、エ
ネルギーダイアグラムにおける伝導帯は光吸収層と電子
遮蔽層との間にエネルギー障壁を形成している。そのた
め、光吸収層に生成した光電子は、電子遮蔽層側に拡散
またはドリフトすることなく、光吸収層から光電子放出
層を介して表面層に向かって低下する伝導帯EC に沿っ
て一方的に拡散またはドリフトする。したがって、量子
効率がいっそう向上する。
【0019】特に、電子遮蔽層を構成するAlNは、光
吸収層を構成するp型Ga1-X AlX Nに対して格子整
合する。そのため、光吸収層及び光電子放出層は、電子
遮蔽層上に良好な結晶性を有してエピタキシャル成長し
て形成される。したがって、光吸収層及び光電子放出層
には、結晶欠陥がほとんど生成しないので、良好な光電
子拡散性を得ることができる。
【0020】また、本発明の第1の光電管においては、
真空容器の内部に、本発明の半導体光電陰極と陽極とが
対向配置して収容されている。これらの半導体光電陰極
と陽極とに対して電圧を印加すると、電界が陽極から半
導体光電陰極に向かって発生する。このとき、真空容器
を透過した光子が光吸収層のバンドギャップエネルギー
よりも大きいエネルギーを有して内部に入射すると、光
子の一部は光電子放出層で吸収されるが、光子の大部分
は光電子放出層を透過して光吸収層に吸収される。すな
わち、光電子吸収層による光子の吸収量を抑制するため
に、光電子吸収層の層厚を調整して設定する必要があ
る。そのため、前述した本発明の半導体光電陰極の作用
にしたがって、表面層から真空中に放出された光電子
は、陽極と半導体光電陰極との間の電界によって加速さ
れて飛行し、陽極に受容されて検出される。
【0021】さらに、本発明の第2の光電管において
は、真空容器の窓部として本発明の半導体光電陰極の基
板が設置され、真空容器の内部に陽極が半導体光電陰極
と対向配置して収容されている。これらの半導体光電陰
極と陽極とに対して電圧を印加すると、電界が陽極から
半導体光電陰極に向かって発生する。このとき、半導体
光電陰極の基板を透過した光子が光吸収層のバンドギャ
ップエネルギーよりも大きいエネルギーを有して内部に
入射すると、この光子は光吸収層に吸収される。そのた
め、前述した本発明の半導体光電陰極の作用にしたがっ
て、表面層から真空中に放出された光電子は、陽極と半
導体光電陰極との間の電界によって加速されて飛行し、
陽極に受容されて検出される。
【0022】
【実施例】以下、本発明の半導体光電陰極及び光電管に
係る実施例の構成および作用について、図1ないし図1
2を参照して詳細に説明する。なお、図面の説明におい
ては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略
する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも
一致していない。
【0023】第1実施例 本実施例は、いわゆる反射型として配置された半導体光
電陰極を有する光電管である。
【0024】図1および図2に示すように、本実施例の
光電管10には、真空容器20の内部に対向配置した半
導体光電陰極30と陽極40とが収容されている。この
真空容器20は、中空円柱状のガラス製容器であり、圧
力約10-8Torrの高真空に内部を保持している。半
導体光電陰極30は、金属製の支持台50を介して金属
製のリードピン51によって支持されている。このリー
ドピン51は、半導体光電陰極30の底部から延びて真
空容器20の底部を貫通し、外部電源のカソード出力端
子に接続されており、半導体光電陰極30に電圧を印加
して陽極40の電位よりも低い電位に保持している。陽
極40は、矩形枠状に成形された金属製電極であり、金
属製のリードピン52によって支持されている。このリ
ードピン51は、陽極40の底部から延びて真空容器2
0の底部を貫通して外部電流計を介して外部電源のアノ
ード出力端子に接続されており、陽極40に電圧を印加
して半導体光電陰極30の電位よりも高い電位に保持し
ている。
【0025】ここで、半導体光電陰極30には、金属製
の支持板31の所定表面領域上に基板32が設置されて
いる。支持板31は、Moから形成されて矩形平板状に
成形されている。基板32は、サファイアから形成され
て矩形平板状に成形されている。この基板32上には、
各種半導体層としてコンタクト層33、光吸収層34及
び光電子放出層35が順次積層して形成されている。
【0026】コンタクト層33は、基板32の全表面領
域上にエピタキシャル成長したp型GaNから形成され
ている。このコンタクト層33は、層厚約50nmを有
しており、p型ドーパントとしてMgまたはZnを濃度
約5×1018cm-3でドープされている。
【0027】光吸収層34は、コンタクト層33の所定
表面領域上にエピタキシャル成長したp型Ga0.6 Al
0.4 Nから形成されている。この光吸収層34は、層厚
約200nmを有しており、p型ドーパントとしてMg
またはZnを濃度約1×1017cm-3〜約1×1018
-3でドープされている。
【0028】光電子放出層35は、光吸収層34の全表
面領域上にエピタキシャル成長したp型GaNから形成
されている。この光電子放出層35は、層厚約10nm
を有しており、p型ドーパントとしてMgまたはZnを
濃度約5×1018cm-3でドープされている。
【0029】この光電子放出層35上には、アルカリ金
属またはその酸化物製の表面層36が蒸着して形成され
ている。この表面層36は、光電子放出層35の全表面
領域上にCs酸化物からなる単原子層として形成されて
いる。
【0030】このような半導体光電陰極30は、支持板
31の表面を真空容器20の管軸方向に対して平行に配
置されるとともに、支持板31側の表面を真空容器20
の側壁に直接して配置されている。この支持板31の底
部には、管軸方向に直交して延びた平板状の支持台50
が、Moから形成されて基板32及びコンタクト層33
の側部に接触して設置されている。この支持台50の中
央底部には、管軸方向に沿って延びた棒状のリードピン
51が、コバール金属から形成されて設置されている。
【0031】一方、陽極40は、半導体光電陰極30の
光電子放出層35側の表面に対向して配置されるととも
に、表面層36の中央表面領域を除いた周辺表面領域に
対峙して配置されている。この陽極40の中央底部に
は、管軸方向に沿って延びた棒状のリードピン52が、
コバール金属から形成されて設置されている。
【0032】図3に示すように、伝導帯EC が、半導体
光電陰極30のエネルギーダイヤグラムには、光吸収層
34から光電子放出層35を介して表面層36に向って
低下するエネルギー準位を有して形成されている。ここ
で、光吸収層34を構成するp型Ga0.6 Al0.4
は、伝導帯EC と価電子帯EV との間のエネルギー差で
あるバンドギャップエネルギーとして約4.27eVを
有しており、長波長吸収端を波長約290nmに有して
いる。光電子放出層35を構成するp型GaNは、光吸
収層34のバンドギャップエネルギーよりも小さいバン
ドギャップエネルギーを有している。また、表面層36
を構成するCs酸化物は、光電子放出層35における伝
導帯EC とフェルミ準位EF との間のエネルギー差以下
の仕事関数を有しており、光電子放出層35の伝導帯E
C よりも低い真空準位を有している。
【0033】次に、本実施例の作用について説明する。
【0034】外部電源からリードピン51,52を介し
て半導体光電陰極30と陽極40とに対して電圧を印加
すると、電界が陽極40から半導体光電陰極30に向か
って発生する。このように準備が整った後に、真空容器
20を透過した光子が半導体光電陰極30の内部に表面
層36側から入射すると、この光子が光吸収層34のバ
ンドギャップエネルギーより大きいエネルギーを有する
場合、光子の一部は光電子放出層35で吸収されるが、
光子の大部分は光電子放出層35を透過して光吸収層3
4に吸収される。すなわち、光電子吸収層35による光
子の吸収量を抑制するために、光電子吸収層35の層厚
は約10nmに調整して設定されている。
【0035】そのため、光吸収層34において、価電子
帯EV に位置していた電子e- が伝導帯EC に励起して
自由電子になる。このように生成した光電子e- は、光
吸収層34から光電子放出層35を介して表面層36に
向って低下する伝導帯EC に沿って拡散またはドリフト
し、表面層36による負の電子親和力作用に基づいて真
空中に放出される。こうして放出された光電子e- は、
陽極40と半導体光電陰極30との間の電界によって加
速されて飛行し、陽極40に受容されて外部電流計よっ
て検出される。
【0036】ここで、光電子放出層35は、p型GaN
から形成されていることから、光吸収層34と異なって
Alを組成に含まれるので、光吸収層34と比較して酸
化しにくい。このような光電子放出層35によって光吸
収層34の表面は被覆されているので、容易に酸化しな
くなる。そのため、光電子放出層35上にCs酸化物か
らなる表面層36を形成することにより、光電子放出層
35表面の仕事関数が十分に低減するので、表面層36
による負の電子親和力作用を得ることができる。したが
って、量子効率が向上するとともに、長波長吸収端がシ
ャープ化される。
【0037】なお、光電子放出層35を構成するp型G
aNは、光吸収層34を構成するp型Ga0.6 Al0.4
Nに対して格子整合する。そのため、光電子放出層35
は、光吸収層34上に良好な結晶性を有してエピタキシ
ャル成長して形成される。したがって、光電子放出層3
5には、結晶欠陥がほとんど発生しないので、良好な光
電子拡散性を得ることができる。
【0038】また、光電子放出層35は、光吸収層34
のバンドギャップエネルギーよりも小さいバンドギャッ
プエネルギーを有することから、光吸収層34の伝導帯
Cよりも低い伝導帯EC を有する。そのため、光吸収
層34で発生した光電子は、表面層36に向かう電界に
沿って効率良く拡散またはドリフトするために、光電子
放射が高い量子効率で得られる。
【0039】次に、本実施例における半導体光電陰極の
製造方法について説明する。
【0040】通常のMOCVD(Metal Organic Chemic
al Vapor Deposition )法に基づいて反応容器の内部に
基板32を設置する。続いて、この反応容器の内部を真
空排気した後にキャリヤーガスとして水素ガスを導入す
る。続いて、基板32を所定温度に加熱して反応容器の
内部を所定圧力に保持し、反応ガスを導入する。このよ
うな工程において反応ガスとして混合する各原料ガスの
流量を制御することにより、基板32上に各種半導体層
をエピタキシャル成長させる。
【0041】まず、原料ガスとしてGa(CH3 3
NH3 及びMg(C5 5 2 またはZn(CH3 2
を用いて基板32上にコンタクト層33を形成する。な
お、各原料ガスの流量として、Ga(CH3 3 は約1
0cm3 /min〜約20cm3 /minであり、NH
3 は約1l/min〜約2l/minであり、Mg(C
5 5 2 またはZn(CH3 2 は約0.8cm3
min〜約2.6cm3 /minである。基板32の温
度は約940℃〜約1100℃であり、反応容器の内圧
は約760Torrであり、成長時間は約1.5min
〜約2minである。
【0042】続いて、原料ガスとしてGa(C
3 3 、Al(CH3 3 、NH3 及びMg(C5
5 2 またはZn(CH3 2 を用いてコンタクト層3
3上に光吸収層34を形成する。なお、各原料ガスの流
量として、Ga(CH3 3 は約10cm3 /min〜
約20cm3 /minであり、NH3 は約1l/min
〜約2l/minであり、Al(CH3 3 は約10c
3 /min〜約20cm3 /minであり、Mg(C
5 5 2 またはZn(CH3 2 は約0.4cm3
min〜約1.5cm3 /minである。基板32の温
度は約940℃〜約1100℃であり、反応容器の内圧
は約760Torrであり、成長時間は約6min〜約
8minである。
【0043】続いて、原料ガスとしてGa(C
3 3 、NH3 及びMg(C5 5 2 またはZn
(CH3 2 を用いて光吸収層34上に光電子放出層3
5を形成する。なお、各原料ガスの流量として、Ga
(CH3 3 は約10cm3 /min〜約20cm3
minであり、NH3 は約1l/min〜約2l/mi
nであり、Mg(C5 5 2 またはZn(CH3 2
は約0.8cm3 /min〜約2.6cm3 /minで
ある。基板32の温度は約940℃〜約1100℃であ
り、反応容器の内圧は約760Torrであり、成長時
間は約20sec〜約25secである。
【0044】このように各種半導体層を積層した基板3
2を反応容器の内部から取り出し、通常のフォトリソグ
ラフィ技術に基づいて光電子放出層35上に所定パター
ンのエッチングマスク層を形成する。この後に、通常の
ウェットエッチング法に基づいて光電子放出層35及び
光吸収層34を矩形状のパターンに成形し、光電子放出
35上からエッチングマスク層を除去する。
【0045】さらに、各種半導体層を積層した基板32
の底部に支持板31を接着するとともに、基板32及び
コンタクト層33の側部に支持台50を接着した後に、
真空容器20の内部に設置する。この後に、通常の真空
蒸着法に基づいて光電子放出層35上にCs酸化物を蒸
着して表面層36を形成し、真空容器20の内部を高真
空に封止して半導体光電陰極30を完成する。
【0046】次に、本発明の光電管と従来の光電管とに
対する比較実験について説明する。
【0047】本発明の光電管としては、本実施例の光電
管と全く同様に構成した。すなわち、半導体光電陰極の
光吸収層及び光電子放出層をそれぞれGa0.6 Al0.4
N及びGaNから形成した。一方、従来の光電管として
は、光電陰極を除いて本実施例の光電管とほぼ同様に構
成した。すなわち、光電陰極の光吸収層をCsTeから
形成した。これらの光電管に対して短波長の光を照射す
ることにより、それぞれの量子効率を測定した。
【0048】図4に、本発明の光電管と従来の光電管と
の各分光感度特性を示す。このグラフによれば、波長約
200nm〜約350nmの光に対しては、本発明の光
電管が従来の光電管よりも大きい量子効率を得ることが
わかる。
【0049】第2実施例 本実施例は、いわゆる透過型として配置された半導体光
電陰極を有する光電管である。
【0050】図5及び図6に示すように、本実施例の光
電管10には、真空容器20の窓部として半導体光電陰
極30が設置されており、真空容器20の内部に陽極4
0が半導体光電陰極30に対向して収容されている。こ
の真空容器20は、一端を開放した中空円筒状のガラス
製容器であり、半導体光電陰極30によって気密に封止
されて圧力約10-8Torrの高真空に内部を保持して
いる。
【0051】半導体光電陰極30は、真空容器20の側
壁端部に支持されて真空容器20を気密に封止してい
る。この半導体光電陰極30は、金属製の配線層53を
介して金属製のリードピン51に接続されている。この
リードピン51は、配線層53の端部から延びて真空容
器20の底部を貫通して外部電源のカソード出力端子に
接続されており、半導体光電陰極30に電圧を印加して
陽極40の電位よりも低い電位に保持している。
【0052】一方、陽極40は、円形平板状の金属製電
極であり、金属製のリードピン52によって支持されて
いる。このリードピン52は、陽極40の底部端から延
びて真空容器20の底部を貫通して外部電流計を介して
外部電源のアノード出力端子に接続されており、陽極4
0に電圧を印加して半導体光電陰極30の電位よりも高
い電位に保持している。
【0053】ここで、半導体光電陰極30には、基板3
2が真空容器20の側壁端部に接合しており、真空容器
20の窓部として設置されている。基板32は、サファ
イアから形成されて円形平板状に成形されている。この
基板32上には、各種半導体層として電子遮蔽層37、
光吸収層34及び光電子放出層35が順次積層して形成
されている。
【0054】電子遮蔽層37は、基板32の全表面領域
上にエピタキシャル成長したp型AlNから形成されて
いる。この電子遮蔽層37は、層厚約75nmを有して
おり、p型ドーパントとしてMgまたはZnを濃度1×
1018cm-3〜5×1018cm-3でドープされている。
【0055】光吸収層34は、電子遮蔽層37の所定表
面領域上にエピタキシャル成長したp型Ga0.6 Al
0.4 Nから形成されている。この光吸収層34は、層厚
約200nmを有しており、p型ドーパントとしてMg
またはZnを濃度1×1017cm-3〜1×1018cm-3
でドープされている。
【0056】光電子放出層35は、光吸収層34の全表
面領域上にエピタキシャル成長したp型GaNから形成
されている。この光電子放出層35は、層厚約10nm
を有しており、p型ドーパントとしてMgまたはZnを
濃度5×1018cm-3でドープされている。
【0057】この光電子放出層35上には、アルカリ金
属酸化物製の表面層36が蒸着して形成されている。こ
の表面層36は、光電子放出層35の全表面領域上にC
s酸化物からなる単分子層として形成されている。
【0058】このような半導体光電陰極30は、真空容
器20の側壁端部に接合して設置されており、基板20
の表面を真空容器20の管軸方向に対して垂直に配置さ
れている。この半導体光電陰極30の側部には、真空容
器20の側壁上に管軸方向に沿って塗布された配線層5
3が、Alから形成されて電子遮蔽層37の表面と光吸
収層34の側部とに接触して設置されている。この配線
層53の端部には、管軸方向に沿って延びた棒状のリー
ドピン51が、コバール金属から形成されて設置されて
いる。
【0059】一方、陽極40は、半導体光電陰極30の
光電子放出層35側の表面に対峙して配置されている。
この陽極40の底部端には、管軸方向に沿って延びた棒
状のリードピン52が、コバール金属から形成されて設
置されている。
【0060】図7に示すように、半導体光電陰極30の
エネルギーダイアグラムには、伝導体EC が、電子遮蔽
層37から光吸収層34及び光電子放出層35を介して
表面層36に向かって低下するエネルギー準位を有して
形成されている。ここで、光吸収層34を構成するp型
Ga0.6 Al0.4 Nは、伝導帯EC と価電子帯EV との
間のエネルギー差であるバンドギャップエネルギーとし
て約4.27eVを有しており、長波長吸収端を波長約
290nmに有している。
【0061】光電子放出層35を構成するp型GaN
は、光吸収層34のバンドギャップエネルギーよりも小
さいバンドギャップネルギーを有している。一方、電子
遮蔽層37を構成するp型AlNは、光吸収層34のバ
ンドギャップエネルギーよりも大きいバンドギャップネ
ルギーを有している。また、表面層36を構成するCs
酸化物は、光電子放出層35における伝導帯EC とフェ
ルミ準位EF との間のエネルギー差以下の仕事関数を有
しており、光電子放出層35の伝導帯EC よりも低い真
空準位を有している。
【0062】次に、本実施例の作用について説明する。
【0063】外部電源からリードピン51,52を介し
て半導体光電陰極30と陽極40とに対して電圧を印加
すると、電界が陽極40から半導体光電陰極30に向か
って発生する。このように準備が整った後に、半導体光
電陰極30の基板32を透過した光子が半導体光電陰極
30の内部に入射すると、この光子が電子遮蔽層37の
バンドギャップエネルギーよりも小さく、かつ、光吸収
層34のバンドギャップエネルギーよりも大きいエネル
ギーを有する場合、光子は電子遮蔽層37を透過して光
吸収層34に吸収される。
【0064】そのため、光吸収層34において、価電子
帯EV に位置していた電子e- が、伝導帯EC に励起し
て自由電子になる。光吸収層34と電子遮蔽層37との
間にエネルギー障壁が存在していることから、このよう
に生成した光電子e- は、電子遮蔽層37側に拡散また
はドリフトすることなく、光吸収層34から光電子放出
層35を介して表面層36に向かって低下する伝導帯E
C に沿って拡散またはドリフトし、表面層36による負
の電子親和力作用に基づいて真空中に放出される。こう
して放出された光電子e- は、陽極40と半導体光電陰
極30との間の電界によって加速されて飛行し、陽極4
0に受容されて外部電流計によって検出される。
【0065】ここで、光電子放出層35は、p型GaN
から形成されていることから、光吸収層34と異なって
Alを組成に含まないので、光吸収層34と比較して酸
化しにくい。このような光電子放出層35によって光吸
収層34の表面は被覆されているので、容易に酸化しな
くなる。そのため、光電子放出層35上にCs酸化物か
らなる表面層36を形成することにより、光電子放出層
35表面の仕事関数が十分に低減するので、表面層36
による負の電子親和力作用を得ることができる。したが
って、量子効率が向上するとともに、長波長吸収端がシ
ャープ化される。
【0066】なお、電子遮蔽層37を構成するp型Al
Nと、光電子放出層35を構成するp型GaNとは、光
吸収層34を構成するp型Ga0.6 Al0.4 Nに対して
格子整合する。そのため、光吸収層34及び光電子放出
層35は、電子遮蔽層37上に良好な結晶性を有してエ
ピタキシャル成長して形成される。したがって、光吸収
層34及び光電子放出層35には、結晶欠陥がほとんど
生成しないので、良好な光電子拡散性を得ることができ
る。
【0067】また、電子遮蔽層37は、光吸収層34の
バンドギャップエネルギーよりも大きいバンドギャップ
エネルギーを有することから、光吸収層34の伝導帯E
C よりも高い伝導帯EC を有している。そのため、光吸
収層34で発生した光電子は、表面層36に向かう電界
に沿って拡散またはドリフトするので、電子遮蔽層37
側に拡散またはドリフトすることはない。一方、光電子
放出層35は、光吸収層34のバンドギャップエネルギ
ーよりも小さいバンドギャップエネルギーを有すること
から、光吸収層34の伝導帯EC よりも低い伝導帯EC
を有している。そのため、光吸収層34で発生した光電
子は、表面層36に向かう電界に沿って効率良く拡散ま
たはドリフトする。したがって、光吸収層34で発生し
た光電子は、電子遮蔽層37側にほとんど拡散またはド
リフトすることなく、光電子放出層35側に一方的に拡
散またはドリフトするので、光電子放射がいっそう高い
量子効率で得られる。
【0068】次に、本実施例における半導体光電陰極の
製造方法について説明する。
【0069】通常のMOCVD法に基づいて反応容器の
内部に基板32を設置する。続いて、この反応容器の内
部を真空排気した後にキャリヤーガスとして水素ガスを
導入する。続いて、基板32を所定温度に加熱して反応
容器の内部を所定圧力に保持し、反応ガスを導入する。
このような工程において反応ガスとして混合する各原料
ガスの流量を制御することにより、基板32上に各種半
導体層をエピタキシャル成長させる。
【0070】まず、原料ガスとしてAl(CH3 3
NH3 及びMg(C5 5 2 またはZn(CH3 2
を用いて基板32上に電子遮蔽層37を形成する。な
お、各原料ガスの流量として、Al(CH3 3 は約1
0cm3 /min〜約20cm3 /minであり、NH
3 は約1l/min〜約2l/minであり、Mg(C
5 5 2 またはZn(CH3 2 は約0.8cm3
min〜約2.6cm3/minである。基板32の温
度は約940℃〜約1100℃であり、反応容器の内圧
は約760Torrであり、成長時間は約6分〜約8分
である。
【0071】続いて、原料ガスとしてGa(C
3 3 、Al(CH3 3 、NH3 及びMg(C5
5 2 またはZn(CH3 2 を用いて電子遮蔽層37
上に光吸収層34を形成する。なお、各原料ガスの流量
として、Ga(CH3 3 は約10cm3 /min〜約
20cm3 /minであり、NH3 は約1l/min〜
約2l/minであり、Al(CH3 3 は約10cm
3 /min〜約20cm3 /minであり、Mg(C5
5 2 またはZn(CH3 2 は約0.4cm3 /m
in〜約1.5cm3 /minである。基板32の温度
は約940℃〜約1100℃であり、反応容器の内圧は
約760Torrであり、成長時間は約6min〜約8
minである。
【0072】続いて、原料ガスとしてGa(C
3 3 、NH3 及びMg(C5 5 2 またはZn
(CH3 2 を用いて光吸収層34上に光電子放出層3
5を形成する。なお、各原料ガスの流量として、Ga
(CH3 3 は約10cm3 /min〜約20cm3
minであり、NH3 は約1l/min〜約2l/mi
nであり、Mg(C5 5 2 またはZn(CH3 2
は約0.8cm3 /min〜約2.6cm3 /minで
ある。基板32の温度は約940℃〜約1100℃であ
り、反応容器の内圧は約760Torrであり、成長時
間は約20sec〜約25secである。
【0073】このように各種半導体層を積層した基板3
2を反応容器の内部から取り出し、通常のフォトリソグ
ラフィ技術に基づいて光電子放出層35上に所定パター
ンのエッチングマスク層を形成する。この後に、通常の
ウェットエッチング法に基づいて光電子放出層35及び
光吸収層34を円形状のパターンに成形し、光電子放出
35上からエッチングマスク層を除去する。
【0074】さらに、各種半導体層を積層した基板32
の側部を真空容器20の側壁端部に接合するとともに、
電子遮蔽層37の表面と光吸収層34の側部とに配線層
53を接触させる。この後に、通常の真空蒸着法に基づ
いて光電子放出層35上にCs酸化物を蒸着して表面層
36を形成し、真空容器20の内部を高真空に封止して
半導体光電陰極30を完成する。
【0075】次に、本発明の光電管と従来の光電管とに
対する比較実験について説明する。
【0076】本発明の光電管としては、本実施例の光電
管と全く同様に構成した。すなわち、半導体光電陰極の
電子遮蔽層、光吸収層及び光電子放出層をそれぞれp型
AlN、p型Ga0.6 Al0.4 N及びp型GaNから形
成した。一方、従来の光電管としては、光電陰極を除い
て本実施例の光電管とほぼ同様に構成した。すなわち、
光電陰極の光吸収層をCsTeから形成した。これらの
光電管に対して短波長の光を照射することにより、それ
ぞれの量子効率を測定した。
【0077】図8に、本発明の光電管と従来の光電管と
の各分光感度特性を示す。このグラフによれば、波長約
200nm〜約350nmの光に対しては、本発明の光
電管が従来の光電管よりも大きい量子効率を得ることが
わかる。ここで、本発明の光電管に用いたサファイア製
の基板は、波長約200nmの光に対して極小の透過率
を有する。そのため、本発明の光電管は透過型に配置さ
れた半導体光電陰極を有するので、短波長側の分光感度
特性が基板の光学的特性によって大きな制限を受けてい
る。
【0078】第3実施例 本実施例は、上記第1実施例とほぼ同様にして構成され
ており、いわゆる反射型として配置された半導体光電陰
極を有する光電管である。
【0079】図9及び図10に示すように、本実施例の
光電管10は、上記第1実施例の光電管10とほぼ同様
して構成されている(図1及び図2参照)。ただし、半
導体光電陰極30における基板32と光吸収層34との
間には、上記第2実施例の半導体光電陰極30と同様に
して、電子遮蔽層37が介在して形成されている。すな
わち、電子遮蔽層37は、基板32の全表面領域上にエ
ピタキシャル成長したp型AlNから形成されている。
この電子遮蔽層37は、層厚約75nmを有しており、
p型ドーパントとしてMgまたはZnを濃度1×1018
cm-3〜5×1018cm-3でドープされている。
【0080】ここで、半導体光電陰極30のエネルギー
ダイアグラムには、上記第2実施例の半導体光電陰極3
0と同様にして、伝導体EC が、電子遮蔽層37から光
吸収層34及び光電子放出層35を介して表面層36に
向かって低下するエネルギー準位を有して形成されてい
る(図7参照)。
【0081】なお、このような構成によれば、本実施例
の半導体光電陰極30は上記第2実施例とほぼ同様な製
造方法に基づいて形成される。ただし、基板32、電子
遮蔽層37、光吸収層34及び光電子放出層35をそれ
ぞれ矩形状に成形し、基板32の底部に支持板31を接
着するとともに、基板32及びコンタクト層33の側部
に支持台50を接着した後に、真空容器20の内部に設
置する。この後に、光電子放出層35上に表面層36を
形成し、真空容器20の内部を高真空に封止して半導体
光電陰極30を完成する。
【0082】次に、本実施例の作用について説明する。
【0083】外部電源からリードピン51,52を介し
て半導体光電陰極30と陽極40とに対して電圧を印加
すると、電界が陽極40から半導体光電陰極30に向か
って発生する。このように準備が整った後に、真空容器
20を透過した光子が半導体光電陰極30の内部に表面
層36側から入射すると、この光子が光電子放出層35
のバンドギャップエネルギーよりも大きいエネルギーを
有する場合、光子の一部は光電子放出層35で吸収され
るが、光子の大部分は光電子放出層35を透過して光吸
収層34に吸収される。すなわち、光電子吸収層35に
よる光子の吸収量を抑制するために、光電子吸収層35
の層厚は約10nmに調整して設定されている。
【0084】そのため、光吸収層34において、価電子
帯EV に位置していた電子e- が、伝導帯EC に励起し
て自由電子になる。光吸収層34と電子遮蔽層37との
間にエネルギー障壁が存在していることから、このよう
に生成した光電子e- は、電子遮蔽層37側に拡散また
はドリフトすることなく、光吸収層34から光電子放出
層35を介して表面層36に向かって低下する伝導帯E
C に沿って拡散またはドリフトし、表面層36による負
の電子親和力作用に基づいて真空中に放出される。こう
して放出された光電子e- は、陽極40から半導体光電
陰極30に向かう電界によって加速されて飛行し、陽極
40に受容されて外部電流計によって検出される。
【0085】したがって、本実施例の光電管は、上記第
2実施例の光電管とほぼ同様な動作特性を発揮する。
【0086】第4実施例 本実施例は、上記第2実施例とほぼ同様にして構成され
ており、いわゆる透過型として配置された半導体光電陰
極を有する光電管である。
【0087】図11及び図12に示すように、本実施例
の光電管10は、上記第2実施例の光電管10とほぼ同
様して構成されている(図5及び図6参照)。ただし、
半導体光電陰極30における基板32と光吸収層34と
の間には、上記第1実施例の半導体光電陰極30と同様
にして、コンタクト層33が介在して形成されている。
すなわち、コンタクト層33は、基板32の全表面領域
上にエピタキシャル成長したp型GaNから形成されて
いる。このコンタクト層33は、上記第1実施例の場合
よりも薄膜化して層厚約10nmを有しており、p型ド
ーパントとしてMgまたはZnを濃度約5×1018cm
-3でドープされている。
【0088】ここで、半導体光電陰極30のエネルギー
ダイアグラムには、上記第1実施例の半導体光電陰極3
0と同様にして、伝導体EC が、光吸収層34から光電
子放出層35を介して表面層36に向かって低下するエ
ネルギー準位を有して形成されている(図3参照)。
【0089】なお、このような構成によれば、本実施例
の半導体光電陰極30は上記第1実施例とほぼ同様な製
造方法に基づいて形成される。ただし、基板32、コン
タクト層33、光吸収層34及び光電子放出層35をそ
れぞれ円形状に成形し、基板32の側部を真空容器20
の側壁端部に接合するとともに、コンタクト層33の表
面と光吸収層34の側部とに配線層53を接触させる。
この後に、光電子放出層35上に表面層36を形成し、
真空容器20の内部を高真空に封止して半導体光電陰極
30を完成する。
【0090】次に、本実施例の作用について説明する。
【0091】外部電源からリードピン51,52を介し
て半導体光電陰極30と陽極40とに対して電圧を印加
すると、電界が陽極40から半導体光電陰極30に向か
って発生する。このように準備が整った後に、半導体光
電陰極30の基板32を透過した光子が半導体光電陰極
30の内部に入射すると、この光子が吸収層34のバン
ドギャップエネルギーよりも大きいエネルギーを有する
場合、光子の一部はコンタクト層33で吸収されるが、
光子の大部分はコンタクト層33を透過して光吸収層3
4に吸収される。すなわち、コンタクト層33による光
子の吸収量を抑制するために、コンタクト層33の層厚
は約10nmに調整して設定されている。
【0092】そのため、光吸収層34において、価電子
帯EV に位置していた電子e- が伝導帯EC に励起して
自由電子になる。このように生成した光電子e- は、光
吸収層34から光電子放出層35を介して表面層36に
向って低下する伝導帯EC に沿って拡散またはドリフト
し、表面層36による負の電子親和力作用に基づいて真
空中に放出される。こうして放出された光電子e- は、
陽極40から半導体光電陰極30に向かう電界によって
加速されて飛行し、陽極40に受容されて外部電流計に
よって検出される。
【0093】したがって、本実施例の光電管は、上記第
1実施例の光電管とほぼ同様な動作特性を発揮する。
【0094】なお、本発明は上記諸実施例に限られるも
のではなく、種々の変形を行うことが可能である。
【0095】例えば、上記諸実施例においては、半導体
光電陰極の光吸収層を構成するp型Ga1-XAlXN(0
<x<1)の組成としてp型Ga0.6 Al0.4 Nを用い
ている。しかしながら、光吸収層をエピタキシャル成長
させる際に、各原料ガスGa(CH3 3 、Al(CH
3 3 、NH3 及びMg(C552 またはZn(CH
3 2 の流量を調整することにより、p型Ga1-XAlX
N(0<x<1)の組成を種々に設定することができ
る。そのため、この半導体光電陰極の分光感度特性は、
AlNとGaNとの合金であるGa1-XAlXNの組成に
対応して、長波長吸収端を波長範囲約200nm〜約3
50nmで変化させることにより、調整を受けることに
なる。
【0096】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の半
導体光電陰極においては、p型Ga1-X AlX N(0<
x<1)からなる光吸収層上に、p型GaNからなる光
電子放出層と、アルカリ金属またはその酸化物からなる
表面層とが順次積層して形成されている。ここで、光電
子放出層を構成するp型GaNは光吸収層のバンドギャ
ップエネルギーよりも小さいバンドギャップエネルギー
を有している。さらに、表面層を構成するアルカリ金属
またはその酸化物は、光電子放出層の伝導帯よりも低い
真空準位を有している。そのため、エネルギーダイアグ
ラムにおける伝導帯は、光吸収層から光電子放出層を介
して表面層に向かって低下するエネルギー準位を有して
形成されている。
【0097】これにより、半導体光電陰極の内部に入射
した光子は、所定のエネルギーを有する場合、光吸収層
に吸収される。このとき、光吸収層の価電子帯に位置し
ていた電子は、伝導帯に励起して自由電子になるので、
光吸収層から光電子放出層に向かって低下する伝導帯に
沿って拡散またはドリフトする。このように光吸収層か
ら光電子放出層に拡散またはドリフトしてきた光電子
は、表面層の負の電子親和力作用に基づいて真空中に放
出される。
【0098】ここで、光電子放出層は、p型GaNから
形成されていることから、光吸収層と異なってAlを組
成に含まないので、光吸収層と比較して酸化しにくい。
このような光電子放出層によって光吸収層の表面は被覆
されているので、容易に酸化しなくなる。そのため、光
電子放出層上にアルカリ金属またはその酸化物からなる
表面層を形成することにより、光電子放出層表面の仕事
関数が十分に低減するので、表面層による負の電子親和
力作用を得ることができる。
【0099】したがって、本発明によれば、量子効率が
向上するとともに、長波長吸収端がシャープ化されるの
で、いわゆるソーラ・ブラインドとして高感度化を達成
した半導体光電陰極を提供することができる。
【0100】また、本発明の第1の光電管においては、
真空容器の内部に、本発明の半導体光電陰極と陽極とが
対向配置して収容されている。本発明の第2の光電管に
おいては、真空容器の窓部として本発明の半導体光電陰
極の基板が設置され、真空容器の内部に陽極が半導体光
電陰極と対向配置して収容されている。これらの半導体
光電陰極と陽極とに対して電圧を印加すると、電界が陽
極から半導体光電陰極に向かって発生する。ここで、半
導体光電陰極の内部に光子が所定のエネルギーを有して
入射すると、この光子は光吸収層に吸収される。このと
き、前述した本発明の半導体光電陰極の作用にしたがっ
て、表面層から真空中に放出された光電子は、陽極と半
導体光電陰極との間の電界によって加速されて飛行し、
陽極に受容されて検出される。
【0101】したがって、本発明によれば、量子効率が
向上するとともに、長波長吸収端がシャープ化されるの
で、いわゆるソーラ・ブラインドとして高感度化を達成
した光電管を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光電管に係る第1実施例の構成を示す
斜視図である。
【図2】図1の光電管の構造を示す断面図である。
【図3】図1の半導体光電陰極における光電子の放出過
程を示すエネルギーダイアグラムである。
【図4】図1の光電管における分光感度特性を示すグラ
フである。
【図5】本発明の光電管に係る第2実施例の構成を示す
斜視図である。
【図6】図5の光電管の構造を示す断面図である。
【図7】図5の半導体光電陰極における光電子の放出過
程を示すエネルギーダイアグラムである。
【図8】図5の光電管における分光感度特性を示すグラ
フである。
【図9】本発明の光電管に係る第3実施例の構成を示す
斜視図である。
【図10】図9の光電管の構造を示す断面図である。
【図11】本発明の光電管に係る第4実施例の構成を示
す斜視図である。
【図12】図11の光電管の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10…光電管、20…真空容器、30…半導体光電陰
極、32…基板、33…コンタクト層、34…光吸収
層、35…光電陰極、36…表面層、37…電子遮蔽
層、40…陽極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渭原 常夫 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光の受容によって励起した光電子を
    放出する半導体光電陰極において、 p型Ga1-X AlX N(0<x<1)から形成され、前
    記入射光を吸収して前記光電子を励起させる光吸収層
    と、 この光吸収層上にp型GaNから形成され、前記光電子
    を当該光吸収層からドリフトさせる光電子放出層と、 この光電子放出層上にアルカリ金属またはその酸化物か
    ら形成され、前記光電子を当該光電子放出層からドリフ
    トさせて外部に放出する表面層とを備えることを特徴と
    する半導体光電陰極。
  2. 【請求項2】 前記光吸収層は、サファイアからなる基
    板上に形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    半導体光電陰極。
  3. 【請求項3】 前記基板と前記光吸収層との間には、p
    型GaNからなるコンタクト層が介在して形成されてい
    ることを特徴とする請求項2記載の半導体光電陰極。
  4. 【請求項4】 前記基板と前記光吸収層との間には、当
    該光吸収層のバンドギャップエネルギーよりも大きいバ
    ンドギャップエネルギーを有するp型の半導体材料から
    なる電子遮蔽層が介在して形成されていることを特徴と
    する請求項2記載の半導体光電陰極。
  5. 【請求項5】 前記半導体材料はp型AINであること
    を特徴とする請求項4記載の半導体光電陰極。
  6. 【請求項6】 前記入射光を透過させ、内部を高真空に
    保持する真空容器と、 この真空容器の内部に設置された請求項1ないし請求項
    5のいずれか一つに記載の半導体光電陰極と、 この半導体光電陰極の前記光電子放出層側の表面に対向
    して前記真空容器の内部に設置され、当該半導体光電陰
    極の電位よりも高い電位を保持する陽極とを備えること
    を特徴とする光電管。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項5のいずれか一つ
    に記載の半導体光電陰極と、 この半導体光電陰極の前記基板を前記入射光の窓部とし
    て用いて当該半導体光電陰極の前記光電子放出層側を内
    部に格納し、内部を高真空に保持する真空容器と、 前記半導体光電陰極の前記光電子放出層側の表面に対向
    して前記真空容器の内部に設置され、当該半導体光電陰
    極の電位よりも高い電位を保持する陽極とを備えること
    を特徴とする光電管。
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