JPH0894681A - 周波数スペクトル分析装置 - Google Patents

周波数スペクトル分析装置

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JPH0894681A
JPH0894681A JP25757294A JP25757294A JPH0894681A JP H0894681 A JPH0894681 A JP H0894681A JP 25757294 A JP25757294 A JP 25757294A JP 25757294 A JP25757294 A JP 25757294A JP H0894681 A JPH0894681 A JP H0894681A
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俊治 桑岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微小な信号レベルと対応するデジタル信号の
周波数スペクトル分析時にも高調波が発生しないように
する。 【構成】 Nビットのデジタル信号を得るのに用いられ
たアナログ信号と、前記のNビットのデジタル信号を復
元して得たアナログ信号との間に存在する2のN乗分の
1の分解能1LSBについて±0.5LSBの誤差範囲
以内で、前記のNビットのデジタル信号によって示され
るアナログ信号波形の積分値と、M>Nの関係にあるM
ビットのデジタル信号と対応しているアナログ信号波形
の積分値とが等価となるようにしてビット数変換部3で
ビット数変換を行ない、前記のMビットのデジタル信号
を周波数スペクトル分析部4で周波数スペクトルの分析
を行ない、その分析結果をNビットのデジタル信号のダ
イナミックレンジで取出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はデジタル信号を用いて周
波数スペクトラルの分析を行なう周波数スペクトル分析
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】音響信号や画像信号などのデジタル化に
際しては、伝送,記録再生の忠実度、装置の価格、その
他の色々な条件を考慮して定められた規格に従って、所
定のビット数を有するデジタル信号が生成されているこ
とは周知のとおりであり、またデジタル信号の伝送,記
録再生に際して適用される各種の高能率符号化方式につ
いての多くの提案が行なわれていることも周知のとおり
であって、例えばデジタル・オーディオ信号の高能率符
号化(データ圧縮)については実用化の段階にあり、所
謂DCC,MD,DAB等においては、人間の聴覚特性
(聴覚マスキング効果と最小可聴限特性)を利用して冗
長度の削減を行なうようにしている。ところで、前記し
たように特定な規格に従った所定のビット数のデジタル
信号が、例えばNビットのデジタル信号であれば、その
デジタル信号はアナログ信号を2のN乗分の1の分解能
でデジタル信号に変換されている状態のものであるか
ら、通常は、前記した2のN乗分の1の分解能以上の細
かさで、微小な信号部分を復元できないことは当然であ
るが、従来からデジタル信号のビット数で定まる分解能
以上の細かさで微小な信号部分を復元させるようにする
ことが望まれていて、M>Nの関係にあるMビットのデ
ジタル信号に変換させるようにするための提案も行なわ
れて来ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のようにデジタル
信号はそれのビット数に対応して分解能が定まるから、
前記した分解能の値に近い微小レベルのアナログ信号
は、元のアナログ信号が正弦波信号であっても、それを
デジタル信号に変換してから再度アナログ信号に復元し
たときには方形波の信号として再生されることになる。
そして、方形波の信号は、基本波と無数の高調波とによ
って構成されているものであるから、デジタル信号に対
して、例えば、FFT、あるいはデジタル帯域通過フィ
ルタ群によって周波数スペクトルの分析を行なうと、微
小な信号レベルのアナログ信号と対応するデジタル信号
であると、原信号のアナログ信号中にはもともと存在し
ていなかった高調波成分が周波数分析結果中に表れるこ
とになる。それで、例えば前記したデジタル・オーディ
オ信号の高能率符号化(データ圧縮)に際して、デジタ
ル信号の周波数スペクトル分析の結果に従ってデータ圧
縮の制御が行なわれるようにされている場合にも不都合
が生じる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はアナログ信号を
2のN乗分の1の分解能でデジタル信号に変換して得た
Nビットのデジタル信号を周波数スペクトラムに分析す
る周波数スペクトル分析装置であって、前記したNビッ
トのデジタル信号と対応して復元されるアナログ信号
と、前記したNビットのデジタル信号を得るのに用いら
れたアナログ信号との間に存在する2のN乗分の1の分
解能1LSBについて±0.5LSBの誤差範囲以内
で、前記したNビットのデジタル信号に対応しているア
ナログ信号波形の積分値と、M>Nの関係にあるMビッ
トのデジタル信号に対応しているアナログ信号波形の積
分値とが等価となるようにしてビット数変換を行なうビ
ット数変換部と、前記したビット数変換部から出力され
たMビットのデジタル信号について周波数スペクトラム
に分析する周波数スペクトル分析部と、前記の周波数ス
ペクトル分析部からの出力信号のダイナミックレンジ
を、Nビットのデジタル信号のダイナミックレンジとす
る手段とからなる周波数スペクトル分析装置、及びアナ
ログ信号を2のN乗分の1の分解能でデジタル信号に変
換して得たNビットのデジタル信号を周波数スペクトラ
ムに分析する周波数スペクトル分析装置であって、アナ
ログ信号を2のN乗分の1の分解能でデジタル信号に変
換して得たNビットのデジタル信号を、前記のNビット
のデジタル信号を得るのに用いられたアナログ信号と、
前記のNビットのデジタル信号を復元して得たアナログ
信号との間に存在する2のN乗分の1の分解能1LSB
について±0.5LSBの誤差範囲以内で、前記したN
ビットのデジタル信号に対応しているアナログ信号波形
の積分値と、M>Nの関係にあるMビットのデジタル信
号に対応しているアナログ信号波形の積分値とが等価と
なるようにしてビット数変換を行なうのに、ビット数変
換の対象にされているNビットのデジタル信号につい
て、順次の隣接する1標本化周期を隔てているNビット
のデジタル信号間の差の変化態様の情報を検出し、前記
したNビットのデジタル信号における順次の隣接する1
標本化周期を隔てているNビットのデジタル信号間の差
の変化態様に応じて、アナログ信号波形と対応するよう
に設定された(M−N)ビットの付加符号情報を発生さ
せ、それを前記したNビットのデジタル信号の最下位桁
に前記した(M−N)ビットの付加符号情報を連続させて
Mビットのデジタル信号を生成させるようにしてビット
数変換を行なうビット数変換部と、前記したビット数変
換部から出力されたMビットのデジタル信号について周
波数スペクトラムに分析する周波数スペクトル分析部
と、前記の周波数スペクトル分析部からの出力信号のダ
イナミックレンジを、Nビットのデジタル信号のダイナ
ミックレンジとする手段とからなる周波数スペクトル分
析装置を提供する。
【0005】
【作用】Nビットのデジタル信号を得るのに用いられた
アナログ信号と、前記のNビットのデジタル信号を復元
して得たアナログ信号との間に存在する2のN乗分の1
の分解能1LSBについて±0.5LSBの誤差範囲以
内で、前記したNビットのデジタル信号によって示され
るアナログ信号波形の積分値と、M>Nの関係にあるM
ビットのデジタル信号と対応しているアナログ信号波形
の積分値とが等価となるようにして、ビット数変換の対
象にされているNビットのデジタル信号について、順次
の隣接する1標本化周期を隔てているNビットのデジタ
ル信号間の差の変化態様の情報を検出した結果に基づい
てアナログ信号波形と対応するように設定された(M−
N)ビットの付加符号情報を前記したNビットのデジタ
ル信号の最下位桁に連続させて、Mビットのデジタル信
号にビット数変換を行ない、前記したM>Nの関係にあ
るMビットのデジタル信号についてFFT、あるいはデ
ジタル帯域通過フィルタ群によって周波数スペクトルの
分析を行なう。分析結果をNビットのデジタル信号のダ
イナミックレンジで取出す。
【0006】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の周波数ス
ペクトル分析装置の具体的な内容を詳細に説明する。図
1は本発明の周波数スペクトル分析装置の概略構成を示
すブロック図、図2及び図3は本発明の周波数スペクト
ル分析装置の構成部分の一部具体的構成例を示すブロッ
ク図、図4乃至図13は動作の説明のための図、図14
は周波数スペクトル分析装置の出力の状態を例示した図
である。図1は本発明の周波数スペクトル分析装置の概
略構成を例示したブロック図であり、1はアナログ信号
を2のN乗分の1の分解能でデジタル信号に変換して得
たNビットのデジタル信号の入力端子、2は周波数スペ
クトル分析装置から出力されるNビットのダイナミック
レンジの出力データの出力端子、3はビット数変換部、
4は周波数スペクトル分析部、5は周波数スペクトル分
析装置から出力されるNビットのダイナミックレンジの
出力データの表示部、6は遅延回路、7は加算回路、8
は信号波形の変換態様の検出部、9は(M−N)ビット
信号発生部、10は可変遅延部、11は遅延制御信号発
生部である。
【0007】図1におけるビット数変換部3は、端子1
に供給されたNビットのデジタル信号を、前記したNビ
ットのデジタル信号と対応して復元されるアナログ信号
と、前記したNビットのデジタル信号を得るのに用いら
れたアナログ信号との間に存在する2のN乗分の1の分
解能1LSBについて±0.5LSBの誤差範囲以内
で、前記したNビットのデジタル信号に対応しているア
ナログ信号波形の積分値と、M>Nの関係にあるMビッ
トのデジタル信号に対応しているアナログ信号波形の積
分値とが等価となるようにしてビット数変換を行なう機
能を有する構成部分であり、このビット数変換部3で
は、ビット数変換の対象にされているNビットのデジタ
ル信号について、順次の隣接する1標本化周期を隔てて
いるNビットのデジタル信号間の差の変化態様の情報を
検出した結果に基づいて、アナログ信号波形と対応する
ように設定された(M−N)ビットの付加デジタル信号
を、前記したNビットのデジタル信号の最下位桁に連続
させて、Mビットのデジタル信号を生成させるような構
成をとされている。そこで、まず、図6乃至図10の各
図を参照して、前記したビット数変換部3の構成原理や
動作原理について説明する。
【0008】図6においてa〜nで示す各点を、a→b
→c→d→e→f→g→h→i→j→k→l→m→nの
ように太い実線で結んで示してある曲線Sは、アナログ
信号を特定な標本化周期Ts(標本化周波数fsの逆
数)毎に、2のN乗分の1の分解能、すなわち、Nビッ
トの1LSBの分解能で標本化量子化して得たデジタル
値の変化の状態を例示したものであり、前記の曲線Sに
よって示されるようなデジタル値を生じさせる原信号の
アナログ信号は、前記した曲線Sを囲む図6中の破線で
囲む領域内に存在していたものである。それで、デジタ
ル信号に変換して得たNビットのデジタル信号を得るの
に用いられたアナログ信号と、前記のNビットのデジタ
ル信号を復原して得たアナログ信号との間には、2のN
乗分の1の分解能1LSBについて±0.5LSB以内
の誤差を含んでいるものになっている。なお、図6中に
おいてt1,t2,t3…は順次の標本化が行なわれる時
点であり、また前記した順次の標本化の時点t1,t2,
t3…において隣接している標本化時点間の時間Tsは
標本化周期を示している。
【0009】前記のビット数変換部3では、アナログ信
号を2のN乗分の1の分解能でデジタル信号に変換して
得たNビットのデジタル信号にビット数変換を施して、
M>Nの関係にあるMビットのデジタル信号を得る場合
に、前記したNビットのデジタル信号の値が、時間軸上
において順次に増加傾向、または順次に減少傾向を示し
て変化している場合においては、順次の標本化周期毎の
Nビットのデジタル信号の値が同一の状態で続いた期間
(区間)の長さ(標本化周期の数によって示される)と、
前記の期間に隣接していて、前記の期間におけるNビッ
トのデジタル信号の値に対して、2のN乗分の1の分解
能1LSBだけ異なるNビットのデジタル信号が、順次
の標本化周期毎のNビットのデジタル信号として続いた
期間(区間)の長さとを比較する。
【0010】そして前記の隣接する2つの区間の期間長
が互いに異なる場合には、前記の隣接する2つの区間の
期間長の短い方の区間の中点と、期間長が長い方の区間
中における前記した2つの区間の境界から前記した短い
期間長の1/2と対応する位置の点とを結ぶ直線を表わ
し得る(M−N)ビットの付加デジタル信号を発生さ
せ、また、前記の隣接する2つの区間が同一の期間長の
ときは、前記の2つの区間における互いの区間の中点間
を結ぶ直線を表わし得る(M−N)ビットの付加デジタ
ル信号を発生させて、前記のようにして発生させた付加
デジタル信号をNビットのデジタル信号の最下位桁に連
続させてMビットのデジタル信号を生成させる。また、
前記したNビットのデジタル信号の値が、極値と対応し
ている区間におけるNビットのデジタル信号であった場
合には、その区間の期間長と対応して予め定められた
(M−N)ビットの付加デジタル信号を、前記したNビ
ットのデジタル信号の最下位桁に連続させてMビットの
デジタル信号を生成させる。
【0011】図7の(a)は、Nビットのデジタル信号
の最下位桁に、前記のようにして(M−N)ビットの付
加デジタル信号を連続させて、Mビットのデジタル信号
を生成させた状態を例示ししたものであって、図7の
(a)において太実線による階段波形の曲線Snは、ア
ナログ信号を2のN乗分の1の分解能でデジタル信号に
変換して得たNビットのデジタル信号の時間軸上の変化
を例示しており、また、細実線の階段波形の曲線S(m-
n)は既述のようにして得た(M−N)ビットの付加デジ
タル信号の時間軸上の変化を例示してある。
【0012】図7の(a)において、点a→b→c→d→
e→fで示されている曲線Snは、Nビットのデジタル
信号に関する時間軸上での変化態様を示している。既述
したように、本発明の周波数スペクトル分析装置方法及
び情報信号処理装置では、Nビットのデジタル信号の値
が時間軸上において順次に増加傾向、または順次に減少
傾向を示して変化している場合に、順次の標本化周期毎
のNビットのデジタル信号の値が同一の状態で続いた期
間(区間)の長さ(例えば点a→b間で示されている区
間の期間長、点c→d間で示されている区間の期間長、
点e→f間で示されている区間の期間長)を、隣接する
2つの区間毎に比較して、前記の隣接する2つの区間が
同一の期間長のときは、前記の2つの区間における互い
の区間の中点間を結ぶ直線として示される(M−N)ビ
ットの付加デジタル信号を発生させるようにするのであ
り、この状態が図7の(a)における区間a→bと、区
間c→dとの2つの区間の部分に示してある。すなわ
ち、同一の期間長を有する2つの区間が連続している場
合を例示している前記した区間a→bと、区間c→dと
の2つの区間では、区間a→bにおける区間の中点位置
hと、区間c→dにおける区間の中点位置iとを結ぶ直
線として示される(M−N)ビットの付加デジタル信号
を発生させるようにする。
【0013】次に、Nビットのデジタル信号の値が時間
軸上において順次に増加傾向、または順次に減少傾向を
示して変化している場合に、順次の標本化周期毎のNビ
ットのデジタル信号の値が同一の状態で続いた期間(区
間)の長さを、隣接する2つの区間毎に比較して、前記
の隣接する2つの区間が互いに異なる期間長のときは、
前記の2つの区間において区間の期間長の短い方の区間
の中点と、期間長が長い方の区間中における前記した2
つの区間の境界から前記した短い期間長の1/2と対応
する位置の点とを結ぶ直線を表わし得る(M−N)ビッ
トの付加デジタル信号を発生させるようにするのであ
り、この状態が図7の(a)における区間c→dと、区
間e→fとの2つの区間の部分に示してある。すなわち
前記した区間c→dと、区間e→fとの2つの区間にお
ける期間長は、区間e→fの期間長の方が長いから、前
記の2つの区間c→d,e→fにおいて区間の期間長の
短い方の区間c→dにおける中点の位置iと、期間長が
長い方の区間e→f中において、前記した2つの区間c
→d,e→fの境界dから前記した短い期間長の1/2
と対応する位置の点lとを結ぶ直線として示される(M
−N)ビットの付加デジタル信号を発生させるようにす
る。
【0014】次に、順次の標本化周期毎のNビットのデ
ジタル信号の値が同一の状態で続いた期間(区間)が極
値の区間の場合には、その区間の期間長と対応して予め
設定された(M−N)ビットの付加デジタル信号が、前記
したNビットのデジタル信号の最下位桁に連続させてM
ビットのデジタル信号を生成させるようにするのであ
り、図7の(b)や図8乃至図10の各図には、前記した
極値の区間の期間長と対応して、予め設定しておくべき
(M−N)ビットの付加デジタル信号の例を示してあ
る。図7の(b)は、Nビットのデジタル信号の値によ
る極値の区間について、予め設定しておくべき(M−
N)ビットの付加デジタル信号が、どのように定められ
るのかを説明するための図である。図7の(b)には極
値と対応しているNビットのデジタル信号による区間の
期間長が、1標本化周期Tsの場合と、前記の区間の期
間長が2標本化周期Tsの場合とについて示してある。
【0015】図7の(b)において、Nビットのデジタ
ル信号による極値と対応している区間の期間長が、1標
本化周期Tsの場合における(M−N)ビットの付加デ
ジタル信号は、極値と対応しているNビットのデジタル
信号による1標本化周期Tsの期間長の区間を示すo→
p→q→rの細実線の矩形の面積と、略々、同じ面積の
領域、すなわち図中で太実線によって包囲されていて斜
線を引いて示すような領域で示されるようなものとして
設定される。また、図7の(b)において、Nビットの
デジタル信号による極値と対応している区間の期間長
が、2標本化周期2Tsの場合における(M−N)ビッ
トの付加デジタル信号は、極値と対応しているNビット
のデジタル信号による2標本化周期2Tsの期間長の区
間を示すs→u→v→zの細実線の矩形の面積と、略
々、同じ面積の領域、すなわち図中で太実線によって包
囲されていて斜線を引いて示すような領域で示されるよ
うなものとして設定される。
【0016】なお、既述したように、Nビットのデジタ
ル信号の値には、もともと、Nビットの分解能1LSB
に関して±0.5LSB{図7の(b)中に示されてい
る+0.5LSB,−0.5LSBの表示を参照}の誤差
を含んでいるから、前記したNビットのデジタル信号に
よる極値と対応している区間の期間長毎に、それぞれ設
定しておくべき(M−N)ビットの付加デジタル信号の
設定に際しては、Nビットのデジタル信号による極値と
対応している区間の面積として、既述した細実線の矩形
(o→p→q→rで示す細実線の矩形、またはs→u→
v→zで示す細実線の矩形)に対して前記した±0.5
LSBの範囲内で高さが変化した矩形(例えば、o→
p’→q’→r、o→p”→q”→r、またはs→u’
→v’→z、s→u”→v”→zなどで示される矩形)
の面積と、略々、同じ面積となる領域で示されるような
ものとして設定されてもよい。
【0017】図8は極値と対応しているNビットのデジ
タル信号による区間の期間長が1標本化周期Tsの場合
と対応して設定された(M−N)ビットの付加デジタル
信号から、極値と対応しているNビットのデジタル信号
による区間の期間長が9標本化周期9Tsの場合と対応
して設定された(M−N)ビットの付加デジタル信号ま
でを例示した図であり、また、図9は極値と対応してい
るNビットのデジタル信号による区間の期間長が10標
本化周期10Tsの場合と対応して設定された(M−
N)ビットの付加デジタル信号から、極値と対応してい
るNビットのデジタル信号による区間の期間長が14標
本化周期14Tsの場合と対応して設定された(M−
N)ビットの付加デジタル信号までを例示した図であ
り、さらに図10は極値と対応しているNビットのデジ
タル信号による区間の期間長が15標本化周期15Ts
の場合と対応して設定された(M−N)ビットの付加デ
ジタル信号から、極値と対応しているNビットのデジタ
ル信号による区間の期間長が16標本化周期16Tsの
場合と対応して設定された(M−N)ビットの付加デジ
タル信号までを例示した図である。
【0018】そして前記した図8乃至図10に示されて
いる(M−N)ビットの付加デジタル信号は、図1及び図
3を参照して後述してある(M−N)ビット信号発生部9
中の極値区間の波形データ発生部91に設けられている
波形データ発生用ROMに記憶されて前記の波形データ
発生用ROMに対し、極値と対応しているNビットのデ
ジタル信号による区間の期間長がアドレス情報として供
給されたときに、それと対応した所定の(M−N)ビット
の付加デジタル信号が読出されて後述のように使用され
るのである。
【0019】図1に示されているビット数変換部3にお
いて、前記したNビットのデジタル信号は、遅延回路6
によって予め定められた一定の時間だけ遅延された後に
加算回路7に供給される。また、図2を参照して後述さ
れているように、信号波形変化情報の発生部81と、信
号波形変化態様情報の発生部82と、信号波形変化の間
隔情報の発生部83とによって構成されている信号波形
の変化態様の検出部8は、入力端子1を介して供給され
た前記のNビットのデジタル信号について、信号波形の
変化態様情報と信号波形変化の間隔情報とを検出して、
前記の検出した諸情報を(M−N)ビット信号発生部9
と、可変遅延部10とに供給する。
【0020】(M−N)ビット信号発生部9では、前記し
たNビットのデジタル信号の値が、時間軸上において順
次に増加傾向、または順次に減少傾向を示して変化して
いる場合においては、順次の標本化周期毎のNビットの
デジタル信号の値が同一の状態で続いた期間(区間)の
長さ(標本化周期の数によって示される)を、隣接する
区間について比較して、隣接する2つの区間の期間長が
互いに異なる場合には、前記の隣接する2つの区間の期
間長の短い方の区間の中点と、期間長が長い方の区間中
における前記した2つの区間の境界から前記した短い期
間長の1/2と対応する位置の点とを結ぶ直線を表わし
得る(M−N)ビットの付加デジタル信号を発生してそれ
を可変遅延部10に供給し、また前記の隣接する2つの
区間が同一の期間長のときは、前記の2つの区間におけ
る互いの区間の中点間を結ぶ直線を表わし得る(M−
N)ビットの付加デジタル信号を発生して、それを可変
遅延部10に供給し、さらに前記したNビットのデジタ
ル信号の値が、極値と対応している区間におけるNビッ
トのデジタル信号であった場合には、その区間の期間長
と対応して予め定められた(M−N)ビットの付加デジ
タル信号を、極値区間の波形データ発生部91に設けら
れている波形データ発生用ROMから読出して、それを
可変遅延部10に供給する。
【0021】(M−N)ビット信号発生部9で発生され
た(M−N)ビットの付加デジタル信号が供給された可
変遅延部10では、前記した(M−N)ビットの付加デ
ジタル信号が加算回路7において所定のNビットのデジ
タル信号の最下位桁に連続して、全体がMビットのデジ
タル信号を生成させるようにするために必要な時間遅延
を(M−N)ビットの付加デジタル信号に与える。前記
した可変遅延部10における前記のような時間遅延量
は、遅延制御信号発生部11で発生させた遅延制御信号
によって可変遅延部10が制御されることによって得ら
れる。すなわち、遅延制御信号発生部11は、信号波形
の変化態様の検出部5から供給された信号波形変化情
報、信号波形変化態様情報、信号波形変化の間隔情報な
どに基づいて、前記した遅延制御信号を発生して、それ
を可変遅延部10に供給する。それで、前記した加算回
路7からは、情報信号処理の対象にされているNビット
のデジタル信号における最下位桁に、(M−N)ビット
信号発生部9で発生された(M−N)ビットの付加デジ
タル信号が連続した状態のMビットのデジタル信号が送
出される。
【0022】次に、図2を参照して信号波形の変化態様
の検出部8の具体的な構成態様と、動作とについて説明
する。図2において信号波形の変化態様の検出部8は、
信号波形変化情報の発生部81と、信号波形変化態様情
報の発生部82と、信号波形変化の間隔情報の発生部8
3とによって構成されている。そして信号波形の変化態
様の検出部8の入力端子12には、情報信号処理の対象
にされているNビットのデジタル信号が供給され、また
入力端子13にはクロック信号パルスPfsが供給され
る。前記したクロック信号パルスPfsとしては、情報
信号処理の対象にされているデジタル信号を発生させる
際に使用された標本化周波数fsと同一の繰返し周波数
を有するパルスが用いられるのであり、情報信号処理の
対象にされているデジタル信号が音響信号の場合には、
前記のクロック信号パルスPfsとして、例えば44.1
KHzの繰返し周波数fsのパルスが使用される。
【0023】信号波形の変化態様の検出部8の入力端子
12を介して信号波形変化情報の発生部81に供給され
た情報信号処理の対象にされているNビットのデジタル
信号は、マグニチュードコンパレータ812におけるA
入力端子と、D型フリップフロップ811のデータ端子
に与えられており、また前記のD型フリップフロップ8
11のクロック端子には、入力端子13を介してクロッ
ク信号Pfsが与えられている。前記のマグニチュード
コンパレータ812におけるB入力端子には、前記した
D型フリップフロップ811のQ端子出力が供給され
る。それで、前記したD型フリップフロップ811は、
D型フリップフロップ811のクロック端子へ、入力端
子13を介して標本化周期毎に順次のクロック信号Pf
sが供給される度毎に、前記したD型フリップフロップ
811のQ端子から、1標本化周期前にD型フリップフ
ロップ811のデータ端子に与えられていたNビットの
デジタルデータを出力して、それをマグニチュードコン
パレータ812におけるB入力端子に入力させることに
なる。
【0024】前記のマグニチュードコンパレータ812
としては、それのA入力端子に供給されたNビットのデ
ジタルデータAと、それのB入力端子に供給されたNビ
ットのデジタルデータBとの大きさを比較して、デジタ
ルデータAの方がデジタルデータBよりも大きい場合に
は、出力端子A>Bだけをハイレベルの状態の出力Hと
し、他の出力端子A<Bと出力端子A=Bとの双方をロ
ーレベルの状態の出力Lとし、また、前記の入力端子
A,Bに供給されたNビットのデジタルデータにおける
デジタルデータAとデジタルデータBとが等しい場合に
は、出力端子A=Bだけをハイレベルの状態の出力Hと
し、他の出力端子A>Bと出力端子A<Bとの双方をロ
ーレベルの状態の出力Lとし、さらに、前記の前記の入
力端子A,Bに供給されたNビットのデジタルデータに
おけるデジタルデータBの方がデジタルデータAよりも
大きい場合には、出力端子A<Bだけをハイレベルの状
態の出力Hとし、他の出力端子A>Bと出力端子A=B
との双方をローレベルの状態の出力Lとするような動作
態様のマグニチュードコンパレータ74HC85を使用
することができる。
【0025】信号波形変化情報の発生部81における前
記のマグニチュードコンパレータ812の出力端子A>
Bからの出力と、出力端子A<Bからの出力とは、排他
的論理和回路813に供給されている。また、前記した
前記のマグニチュードコンパレータ812の出力端子A
>Bからの出力は、信号波形変化態様情報の発生部82
のD型フリップフロップ823のデータ端子にも供給さ
れている。そして、前記した排他的論理和回路813の
出力は、前記したマグニチュードコンパレータ812の
出力端子A>Bからの出力と、出力端子A<Bからの出
力との何れか一方がハイレベルの状態Hになった場合に
ハイレベルの状態Hとなる。 なお、図2中ではマグニ
チュードコンパレータ812の出力端子A>Bからの出
力と、出力端子A<Bからの出力とを排他的論理和回路
813に供給しているが、前記の排他的論理和回路81
3の代わりにオア回路を使用しても、前記した排他的論
理和回路813を使用した場合と同一の動作が行なわれ
る(図2におけるマグニチュードコンパレータ812か
ら排他的論理和回路813の2つの入力端子に対して同
時にハイレベルの状態の信号が与えられる状態は起らな
いからである)。
【0026】前記した排他的論理和回路813からの出
力信号は、アンド回路814に供給されており、また前
記のアンド回路814にはゲートパルスとしてPfsバ
ーが供給されている。前記のゲートパルスPfsバーは
既述したクロック信号パルスPfsと同一の繰返し周波
数でクロック信号パルスPfsと180度の位相差を有
するパルスである。それで、前記したアンド回路814
からは、Nビットのデジタル信号における1標本化周期
だけ隔てて時間軸上で隣接しているデジタルデータの値
が異なっている状態の場合に、ゲートパルスPfsバーの
タイミングでクロック信号CLKが出力されることにな
る。
【0027】信号波形の変化態様の検出部8の入力端子
12に対して供給されたNビットのデジタル信号の時間
軸上での変化に対応して、信号波形の変化態様の検出部
8における信号波形変化情報の発生部81のアンド回路
814から出力されるクロック信号CLKの発生の状態
を図4を参照して説明すると次のとおりである。図4に
おいて図の上方に記載されているイ,ロ,ハ…オは、信
号波形の変化態様の検出部8の入力端子12に対して供
給された情報信号処理の対象にされているNビットのデ
ジタル信号の信号レベルを示している符号であり、ま
た、図4の下方に記載されているPfs1,Pfs2,P
fs3…Pfs19は、入力端子13に供給されているク
ロック信号パルスPfsであり、さらに、Pfs1バー,
Pfs2バー,Pfs3バー…Pfs19バーは、アンド回
路814に供給されているゲートパルスである。
【0028】前記した信号波形変化情報の発生部81
に、入力端子12を介して供給された情報信号処理の対
象にされているNビットのデジタル信号が、マグニチュ
ードコンパレータ812におけるA入力端子と、D型フ
リップフロップ811のデータ端子に与えられる。そし
て、前記したD型フリップフロップ811のクロック端
子には、標本化周期毎に入力端子13を介して順次のク
ロック信号Pfs1,Pfs2,Pfs3…Pfs19が供
給されるから、前記したD型フリップフロップ811の
Q端子からは、1標本化周期Ts前にD型フリップフロ
ップ811のデータ端子に与えられていたNビットの符
号情報(デジタルデータ)を出力して、それがマグニチ
ュードコンパレータ812におけるB入力端子に入力さ
れる。
【0029】入力端子12を介して供給された情報信号
処理の対象にされているNビットのデジタル信号の信号
レベルが、時間軸上で図4に例示してあるようにイ,
ロ,ハ…のように変化しているとすると、クロック信号
Pfs1の時刻にはマグニチュードコンパレータ812
におけるA入力端子と、D型フリップフロップ811の
データ端子には、信号レベル「イ」のデジタルデータが
与えられ、また、この場合にマグニチュードコンパレー
タ812におけるB入力端子に、D型フリップフロップ
811のQ端子から与えられるデジタルデータは不定
「?」である。それで、クロック信号Pfs1の時刻に、
マグニチュードコンパレータ812からの出力は不定
「?」である。
【0030】次に、前記したクロック信号Pfs1の時
刻から1標本化周期Ts後の時刻、すなわち、クロック
信号Pfs2の時刻に、マグニチュードコンパレータ8
12におけるA入力端子と、D型フリップフロップ81
1のデータ端子には、信号レベル「ロ」のデジタルデー
タが与えられ、マグニチュードコンパレータ812にお
けるB入力端子には、D型フリップフロップ811のQ
端子から信号レベル「イ」のデジタルデータが与与えら
れる。それで、クロック信号Pfs2の時刻に、マグニチ
ュードコンパレータ812からの出力は、出力端子A>
Bだけがハイレベルの状態になる。そして、マグニチュ
ードコンパレータ812の出力端子A>Bだけがハイレ
ベルの状態になるのは、時間軸上においてデジタル信号
が増加の傾向(図5では、時間軸上においてデジタル信
号が増加の傾向にあることを、「>」,「U」の符号で
示している。また、図4中でも「A>B(>,U)」の
ような表示方法を採用している)にあることを意味して
いる。
【0031】前記のようにクロック信号Pfs2の時刻
に、マグニチュードコンパレータ812の出力端子A>
Bだけがハイレベルの状態になったことにより、排他的
論理和回路813の出力は、クロック信号Pfs2の時刻
にハイレベルの状態になる。それで前記のマグニチュー
ドコンパレータ812の出力が与えられているアンド回
路814は、ゲートパルスPfs2バーが与えられた時
刻に、ハイレベルの状態のクロック信号CLK2を出力
する(図4参照)。
【0032】次いで、前記したクロック信号Pfs2の
時刻から1標本化周期Ts後におけるクロック信号Pf
s3の時刻に、マグニチュードコンパレータ812にお
けるA入力端子と、D型フリップフロップ811のデー
タ端子には、信号レベル「ロ」のデジタルデータが与え
られるが、このときにマグニチュードコンパレータ81
2におけるB入力端子に、D型フリップフロップ811
のQ端子から与えられるデジタルデータも信号レベル
「ロ」であるから、クロック信号Pfs3の時刻における
マグニチュードコンパレータ812からの出力は、出力
端子A=Bだけがハイレベルの状態になり、したがっ
て、排他的論理和回路813の出力は、クロック信号P
fs3の時刻にローレベルの状態になり、それで前記のマ
グニチュードコンパレータ812からのローレベルの状
態の出力が与えられているアンド回路814に、ゲート
パルスPfsバーが与えられても、ハイレベルの状態の
クロック信号CLKは出力されない。
【0033】次に、前記したクロック信号Pfs3の時
刻から1標本化周期Ts後におけるクロック信号Pfs
4の時刻に、マグニチュードコンパレータ812におけ
るA入力端子と、D型フリップフロップ811のデータ
端子には、信号レベル「ハ」のデジタルデータが与えら
れ、マグニチュードコンパレータ812におけるB入力
端子には、D型フリップフロップ811のQ端子から信
号レベル「ロ」のデジタルデータが与えられる。それ
で、クロック信号Pfs4の時刻に、マグニチュードコン
パレータ812からの出力は、出力端子A>Bだけがハ
イレベルの状態になる。前記のようにクロック信号Pf
s4の時刻に、マグニチュードコンパレータ812の出力
端子A>Bだけがハイレベルの状態になったことによ
り、排他的論理和回路813の出力は、クロック信号P
fs4の時刻にハイレベルの状態になり、前記のマグニチ
ュードコンパレータ812の出力が与えられているアン
ド回路814はゲートパルスPfs4バーが与えられた
時刻に、ハイレベルの状態のクロック信号CLK3を出
力する(図4参照)。
【0034】前記したクロック信号Pfs4の時刻から
1標本化周期Ts後におけるクロック信号Pfs5の時
刻に、マグニチュードコンパレータ812におけるA入
力端子と、D型フリップフロップ811のデータ端子に
は、信号レベル「ハ」のデジタルデータが与えられる
が、このときにマグニチュードコンパレータ812にお
けるB入力端子に、D型フリップフロップ811のQ端
子から与えられるデジタルデータも信号レベル「ハ」で
あるから、クロック信号Pfs5の時刻におけるマグニチ
ュードコンパレータ812からの出力は、出力端子A=
Bだけがハイレベルの状態になって、排他的論理和回路
813の出力は、クロック信号Pfs5の時刻にローレベ
ルの状態になるから、アンド回路814に、ゲートパル
スPfsバーが与えられても、ハイレベルの状態のクロ
ック信号CLKは出力されない。
【0035】次に、前記したクロック信号Pfs5の時
刻から1標本化周期Ts後におけるクロック信号Pfs
6の時刻に、マグニチュードコンパレータ812におけ
るA入力端子と、D型フリップフロップ811のデータ
端子には、信号レベル「ニ」のデジタルデータが与えら
れ、マグニチュードコンパレータ812におけるB入力
端子には、D型フリップフロップ811のQ端子から信
号レベル「ハ」のデジタルデータが与えられる。それ
で、クロック信号Pfs6の時刻に、マグニチュードコン
パレータ812からの出力は、出力端子A>Bだけがハ
イレベルの状態になるから、排他的論理和回路813の
出力は、クロック信号Pfs6の時刻にハイレベルの状態
になり、前記のマグニチュードコンパレータ812の出
力が与えられているアンド回路814はゲートパルスP
fs6バーが与えられた時刻に、ハイレベルの状態のク
ロック信号CLK4を出力する(図4参照)。
【0036】次いで、前記したクロック信号Pfs6の
時刻から1標本化周期Ts後におけるクロック信号Pf
s7の時刻に、マグニチュードコンパレータ812にお
けるA入力端子と、D型フリップフロップ811のデー
タ端子には、信号レベル「ホ」のデジタルデータが与え
られ、マグニチュードコンパレータ812におけるB入
力端子には、D型フリップフロップ811のQ端子から
信号レベル「ニ」のデジタルデータが与与えられる。そ
れで、クロック信号Pfs7の時刻に、マグニチュードコ
ンパレータ812からの出力は、出力端子A<Bだけが
ハイレベルの状態になる。
【0037】そして、マグニチュードコンパレータ81
2の出力端子A<Bだけがハイレベルの状態になるの
は、時間軸上においてデジタル信号が減少の傾向(図5
では、時間軸上においてデジタル信号が減少の傾向にあ
ることを、「<」,「D」の符号で示している。また、
図4中でも「A<B(<,D)」のような表示方法を採
用している)にあることを意味している。前記した排他
的論理和回路813の出力は、クロック信号Pfs7の時
刻にハイレベルの状態になり、前記のマグニチュードコ
ンパレータ812の出力が与えられているアンド回路8
14はゲートパルスPfs7バーが与えられた時刻に、
ハイレベルの状態のクロック信号CLK5を出力する
(図4参照)。
【0038】図4中に示されているクロック信号Pfs8
〜Pfs19の各時刻に行なわれる信号波形変化情報の発
生部81の各部の動作は、クロック信号Pfs1〜Pfs7
の各時刻に行なわれた信号波形変化情報の発生部81の
各部の動作についての説明から容易に理解できるところ
であるから、それの詳細な説明は省略する。これまでの
説明から判かるように、標本化周期毎に与えられる順次
のクロック信号Pfsi(ただし、iは1,2,3…)
の時刻毎に行なわれるマグニチュードコンパレータ81
2からの比較出力が、それの出力端子A>Bまたは出力
端子A<Bの一方だけがハイレベルの状態になるのは、
入力端子12を介して供給された情報信号処理の対象に
されているNビットのデジタル信号の信号レベルが、時
間軸上で増加傾向、または減少傾向になっているときだ
けである。
【0039】そして、信号波形変化情報の発生部81の
アンド回路814からクロック信号CLKi(ただし、
iは1,2,3,4…)が出力されるのは、前記したマ
グニチュードコンパレータ812の出力端子A>Bまた
は出力端子A<Bの一方だけがハイレベルの状態とき、
すなわち入力端子12を介して供給された情報信号処理
の対象にされているNビットのデジタル信号の信号レベ
ルが、時間軸上で増加傾向、または減少傾向になってい
るときである。
【0040】前記のようにして、信号波形変化情報の発
生部81のアンド回路814から送出されたクロック信
号CLKi(ただし、iは1,2,3,4…)は、信号
波形変化態様情報の発生部82のD型フリップフロップ
823〜825のクロック端子と、信号波形変化の間隔
情報の発生部83のD型フリップフロップ839〜84
1のクロック端子とに供給される。前記した信号波形変
化態様情報の発生部82のD型フリップフロップ823
〜825は、前記のクロック信号CLKが与えられた時
点に、各フリップフロップ823〜825におけるデー
タ端子に供給されているデジタルデータを読込み、また
前記の信号波形変化の間隔情報の発生部83のD型フリ
ップフロップ839〜841は、前記のクロック信号C
LKが与えられた時点に、D型フリップフロップ839
〜841におけるデータ端子に供給されているデジタル
データを読込む。
【0041】そして前記した信号波形変化態様情報の発
生部82におけるD型フリップフロップ823のデータ
端子には、信号波形変化情報の発生部81のマグニチュ
ードコンパレータ812における出力端子A>Bに現わ
れた信号が供給されているから、前記のD型フリップフ
ロップ823は、前記した順次のクロック信号CLKi
(ただし、iは1,2,3,4…)が供給される度毎
に、前記した順次のクロック信号CLKi(ただし、i
は1,2,3,4…)が発生した時点に、信号波形変化
情報の発生部81のマグニチュードコンパレータ812
における出力端子A>Bに現われた信号の状態(ハイレ
ベルの状態、あるいはローレベルの状態)を読込むこと
になる。
【0042】前記した順次のクロック信号CLKi(た
だし、iは1,2,3,4…)の発生の時点に、信号波
形変化情報の発生部81のマグニチュードコンパレータ
812における出力端子A>Bに現われた信号の状態が
ハイレベルの状態になるのか、あるいはローレベルの状
態になるのかは、順次のクロック信号CLKi(ただし
iは1,2,3,4…)の発生の時点におけるデジタル
信号が、時間軸上で増加の傾向になっているのか、ある
いは時間軸上で減少の傾向になっているのかによって定
まっているのであり、前記の順次のクロック信号CLK
i(ただしiは1,2,3,4…)の発生の時点におけ
るデジタル信号が、時間軸上で増加の傾向になっている
場合には、マグニチュードコンパレータ812における
出力端子A>Bに現われる信号の状態はハイレベルの状
態になっており、また前記とは逆に、順次のクロック信
号CLKi(ただしiは1,2,3,4…)の発生の時
点におけるデジタル信号が、時間軸上で減少の傾向にな
っている場合には、マグニチュードコンパレータ812
における出力端子A>Bに現われた信号の状態はローレ
ベルの状態になっている。
【0043】前記の点を図4及び図5を参照して説明す
ると次のとおりである。すなわち、順次のクロック信号
CLKi(ただしiは1,2,3,4…)の発生の時点
におけるデジタル信号が、時間軸上で増加の傾向になっ
ていて、クロック信号CLK(ゲートパルスPfsバ
ー)の時点で、ハイレベルの状態の信号が信号波形変化
態様情報の発生部82におけるD型フリップフロップ8
23に読込まれるのは、図4及び図5中に示すクロック
信号CLKの番号が2〜4,12〜14,17,18,
21〜27の各時刻(図4中では上向きの矢印で示して
あるクロック信号CLKの時刻)であり、また、順次の
クロック信号CLKi(ただしiは1,2,3,4…)
の発生の時点におけるデジタル信号が、時間軸上で減少
の傾向になっていて、クロック信号CLK(ゲートパル
スPfsバー)の時点で、ローレベルの状態の信号が信
号波形変化態様情報の発生部82におけるD型フリップ
フロップ823に読込まれるのは、図4及び図5中に示
すクロック信号CLKの番号が5〜11,15,16,
19,20の各時刻(図4中では下向きの矢印で示して
あるクロック信号CLKの時刻)である。
【0044】前記のように順次のクロック信号CLKi
(ただし、iは1,2,3,4…)が供給される度毎に、
信号波形変化態様情報の発生部82におけるD型フリッ
プフロップ823のデータ端子に対して順次に供給され
た信号、すなわち、信号波形変化情報の発生部81のマ
グニチュードコンパレータ812における出力端子A>
Bに現われた信号は、順次のクロック信号CLKi(た
だし、iは1,2,3,4…)が供給される度毎に、順
次にD型フリップフロップ824,825のデータ端子
に移されて行くが、その状態が図5中の「DFF823
の入力」「DFF823の出力」「DFF824の出
力」「DFF825の出力」の欄に例示されている。な
お、前記の欄中に記載されている「U」はハイレベルの
状態を意味し、また欄中に記載されている「D」はロー
レベルの状態を意味している。
【0045】信号波形変化態様情報の発生部82のD型
フリップフロップ823の出力と、D型フリップフロッ
プ824の出力とは、排他的論理和回路826に与えら
れ、また、D型フリップフロップ824の出力と、D型
フリップフロップ825の出力とは、排他的論理和回路
827に与えられていて、前記の各排他的論理和回路8
26,827の出力は、図4中の「排他的論理和回路8
26の出力」「排他的論理和回路827の出力」の欄に
示されているものとなる。なお、この欄中の「1」はハ
イレベルの状態を意味し、また「0」はローレベルの状
態を示している。図4中の「信号波形の極値の位置」の
欄に示されている「ニ」「ル」「カ」「タ」「ソ」
「ネ」等の表示は、図4の上方に示してある信号波形の
変化態様の検出部8の入力端子12に対して供給された
情報信号処理の対象にされているNビットのデジタル信
号の信号レベルを示している符号の内で、信号波形の極
値に対応している信号レベルの位置を示している。
【0046】そして、信号波形の変化態様の検出部8の
入力端子12に対して供給された情報信号処理の対象に
されているNビットのデジタル信号における信号波形の
極値の位置のデジタルデータは、信号波形変化態様情報
における発生部82の排他的論理和回路826の出力
が、ハイレベルの状態「1」になったときのクロック信
号CLKの番号よりも2だけ少ないクロック信号の番号
を有するクロック信号CLKによって、D型フリップフ
ロップ823に読込まれていることが判かる。また、信
号波形の変化態様の検出部8の入力端子12に対して供
給された情報信号処理の対象にされているNビットのデ
ジタル信号における信号波形の極値の位置のデジタルデ
ータは、前記した信号波形変化態様情報における発生部
82の排他的論理和回路827の出力が、ハイレベルの
状態「1」になったときのクロック信号CLKの番号よ
りも3だけ少ないクロック信号の番号を有するクロック
信号CLKによって、D型フリップフロップ823に読
込まれているとして、前記の極値の位置を検出してもよ
い。それで前記した信号波形変化態様情報における発生
部82中の排他的論理和回路826,827からの出力
信号は、後述されている(M−N)ビット信号発生部6
における信号処理のために必要とされる信号波形の極値
の位置情報として使用でき、また、後述されている遅延
制御信号発生器8における信号処理のために必要とされ
る信号波形の極値の位置情報としても使用できるのであ
る。
【0047】次に、信号波形変化情報の発生部81のア
ンド回路814から送出されたクロック信号CLKi
(ただし、iは1,2,3,4…)が、クロック端子に
供給されている信号波形変化の間隔情報の発生部83の
D型フリップフロップ839〜841におけるD型フリ
ップフロップ839のデータ端子には、標本化周期を有
するクロック信号パルスPfsを被計数パルスとして計
数動作を行なっているアドレスカウンタ838から出力
されるアドレス値が供給されている。それで前記した信
号波形変化の間隔情報の発生部83のD型フリップフロ
ップ839は、前記したクロック信号CLKi(ただ
し、iは1,2,3,4…)がクロック端子に供給され
た時点毎のアドレスカウンタ838の出力値(アドレス
値)を読込むことになる。
【0048】前記したD型フリップフロップ839に読
込まれたアドレス値は、信号波形変化情報の発生部81
のアンド回路814から送出された順次のクロック信号
CLKi(ただし、iは1,2,3,4…)が、D型フ
リップフロップ839〜841におけるクロック端子に
供給される度毎に、D型フリップフロップ840,84
1に移されて行くことになる。前記した各D型フリップ
フロップ839〜841から出力されたアドレス値は、
それぞれ個別の出力端子14,17,18に送出される
とともに、前記したD型フリップフロップ839から出
力されたアドレス値と、D型フリップフロップ840か
ら出力されたアドレス値とは減算器842に供給され、
また、前記したD型フリップフロップ840から出力さ
れたアドレス値と、D型フリップフロップ841から出
力されたアドレス値とは減算器843に供給される。
【0049】前記した減算器842,843からの出力
値N1,N2は、時間軸上で隣り合うクロック信号CLK
間におけるアドレス値の差であるが、前記したアドレス
カウンタ838は既述のように、標本化周期を有するク
ロック信号パルスPfsを被計数パルスとして計数動作
を行なっているから、前記した減算器842,843か
らの出力値N1,N2の数値は、時間軸上で隣り合うクロ
ック信号CLK間の間隔が、標本化周期Tsの何倍であ
るのかを表わしている数値である。前記した減算器84
2,843からの出力値N1,N2は、それぞれ出力端子
15,23に送出されるとともに比較器544にも供給
される。前記した比較器544では前記した2個の減算
器842,843からの出力値N1,N2を比較して、前
記した2つの数値N1,N2の内で小さい方の数値Ns
(N1,N2が同一の場合は、N1をNsとする)を出力端
子16に送出する。前記した信号波形変化の間隔情報の
発生部83の各D型フリップフロップ839〜841か
ら出力されたアドレス値、及び比較器544からの出力
値Ns、ならびに各減算器842,843からの出力値
等は、後述されている(M−N)ビット信号発生部9に
おける信号処理のために必要とされる信号波形変化の間
隔情報として使用でき、また、後述されている遅延制御
信号発生器8における信号波形変化の間隔情報としても
使用できるのである。
【0050】次に、図3に示す(M−N)ビット信号発
生部9について説明する。(M−N)ビット信号発生部9
は、信号処理の対象にされているNビットの符号情報の
値が時間軸上において順次に増加傾向、または順次に減
少傾向を示して変化している場合には、順次の標本化周
期毎のNビットの符号情報の値が同一の状態で続いた期
間(区間)の長さ(標本化周期Tsの数によって示され
る)が、隣接する2つの区間で互いに異なるときは、前
記の隣接する2つの区間の期間長の短い方の区間の中点
と、期間長が長い方の区間中における前記した2つの区
間の境界から前記した短い期間長の1/2と対応する位
置の点とを結ぶ直線を表わし得る(M−N)ビットの付
加符号情報を発生し、また、前記の隣接する2つの区間
が同一の期間長のときは、前記の2つの区間における互
いの区間の中点間を結ぶ直線を表わし得る(M−N)ビ
ットの付加符号情報を発生し、さらに、前記したNビッ
トの符号情報の値が、極値と対応している区間における
Nビットの符号情報であった場合には、その区間の期間
長と対応して予め定められた(M−N)ビットの付加符
号情報を波形データ発生用ROMから読出し、前記のよ
うに発生された(M−N)ビットの付加符号情報を可変
遅延部10に供給する動作を行なうことができるように
構成されている。
【0051】図3において、91は極値区間の波形デー
タ発生部であり、この極値区間の波形データ発生部91
には、図7の(b)及び図8乃至図10を参照して既述
したように、信号処理の対象にされているNビットの符
号情報による極値と対応している区間の期間長に応じ
て、それぞれNビットの符号情報による極値の区間で示
される矩形の面積と、略々、同じ面積となるような(M
−N)ビット符号情報を記憶させてある波形データ発生
用ROMが設けられている。また、92は信号処理の対
象にされているNビットの符号情報における1LSBの
値を被除数として、信号波形変化の間隔情報の発生部8
3における比較器844から出力端子16を介して送出
されている数値Ns、すなわち、隣接する2つの区間の
長さの内で短い方の期間長(隣接する2つの区間の期間
長が同一の場合は、一方の区間の期間長)を、標本化周
期Tsを単位として表わした数値Nsを除数とする演算
を行なう「Nビットの1LSB/Nsの演算を行なう値
を発生させる演算部」である。
【0052】93は信号処理の対象にされているNビッ
トの符号情報の値が時間軸上において順次に増加傾向、
または順次に減少傾向を示して変化している場合に、順
次の標本化周期毎のNビットの符号情報の値が同一の状
態で続いた期間(区間)の長さが、隣接する2つの区間
について異なるとき、または同一のときで、かつ前記の
隣接する2つの区間に極値の区間を含んでいないとき
に、前記した2つの区間について、図7の(a)を参照
して既述したような手法を適用して(M−N)ビットの
付加符号情報を発生させる「極値区間以外の波形データ
発生部」であり、また、94は例えばランダムアクセス
メモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、
マイクロプロセッサ等を含んで構成されている制御回路
である。また、95はインバータ、96,97はセレク
タ、98はオア回路である。
【0053】(M−N)ビット信号発生部9における各
入力端子24〜33には、前記した信号波形の変化態様
の検出部8の出力端子14〜23から出力された信号が
供給されるのであるが、前記した(M−N)ビット信号
発生部9における各入力端子24〜33と、信号波形の
変化態様の検出部8の出力端子14〜23との接続関係
は、それぞれ、出力端子14→入力端子30、出力端子
15→入力端子24、出力端子16→入力端子26、出
力端子17→入力端子31、出力端子18→入力端子3
2、出力端子19→入力端子33、出力端子20→入力
端子25、出力端子21→入力端子28、出力端子22
→入力端子27、出力端子23→入力端子29のように
なっている。
【0054】制御回路94による制御の下に動作する極
値区間の波形データ発生部91、Nビットの1LSB/
Nsの演算を行なう値を発生させる演算部92及び極値
区間以外の波形データ発生部93において、前記した極
値区間の波形データ発生部91は、入力端子24に対し
て信号波形の変化態様の検出部8の出力端子15から供
給される数値N1(減算器842の出力値N1)と、入力端
子25に対して信号波形の変化態様の検出部8の出力端
子20から供給される極値区間であることを示す信号と
により、前記の数値N1をアドレス情報として、極値区
間の期間長と対応して予め定められた(M−N)ビット
の付加符号情報を波形データ発生用ROMから読出して
極値区間の波形データ発生部91からセレクタ96に与
える。
【0055】すなわち前記した入力端子25に対して信
号波形の変化態様の検出部8の出力端子20から供給さ
れる極値区間であることを示す信号が「1」である場合
に、入力端子24に与えられている数値N1は、極値区
間の期間長(標本化周期Tsの何倍の時間長か)を示し
ている{図11の(b)を参照}から、前記の数値N1
をアドレス情報に用いれば、予め、極値区間の期間長毎
に所定の極値区間の波形データ(図8乃至図10に一部
を例示してある)を格納させてある極値区間の波形デー
タ発生用ROMからは、極値区間の期間長と対応した所
定の(M−N)ビットの付加符号情報{極値区間が図1
1の(b)に例示したような入力データと対応する(M
−N)ビットの付加符号情報は図11の(c)に例示し
たような波形の出力データとなる}を出力させることが
できるのである。そして、極値区間において、入力端子
25を介してセレクタ96には、極値区間であることを
示す信号「1」が供給されているから、極値区間の波形
データ発生部91から出力された(M−N)ビットの付
加符号情報は、前記のセレクタ96と、オア回路98と
を介して出力端子35に送出されることになる。
【0056】次にNビットの1LSB/Nsの演算を行
なう値を発生させる演算部92は入力端子26に対し
て、信号波形の変化態様の検出部8の出力端子16から
供給される数値Ns(比較器844の出力値Ns)を用い
て、Nビットの1LSB/Nsの演算を行ない、その演
算結果を極値区間以外の波形データ発生部93に供給す
るとともに、Nビットの1LSB/Nsの演算を行なう
値を発生させる演算部92から極値区間以外の波形デー
タ発生部93には前記した数値Nsも供給する。前記の
極値区間以外の波形データ発生部93には、入力端子2
7に対して信号波形の変化態様の検出部8の出力端子2
2から供給されるA>B信号(Nビットの符号情報の値
が時間軸上において順次に増加傾向の場合には「1」,
Nビットの符号情報の値が時間軸上において順次に減少
傾向の場合には「0」の信号であり、図4及び図5中で
は、「>」「U」,「<」「D」で示してある)が供給
されており、極値区間以外の波形データ発生部93では
前記のA>B信号により、Nビットの符号情報の値が時
間軸上において順次に増加傾向にあるのか、または順次
に減少傾向にあるのかを判断して、波形データ発生の態
様を変更する。
【0057】図12は極値区間以外の波形データ発生部
93に、A>B信号が「1」の信号が供給されている状
態の場合、すなわち、Nビットの符号情報の値が時間軸
上において順次に増加傾向にある場合を一例にとり、極
値区間以外の波形データ発生部93における波形データ
の発生の仕方を説明している図である。図12の(a)
には、信号レベルが「ク」の区間はN1の期間長であ
り、前記の区間に隣接する区間が、信号レベルが「ヤ」
の区間はN2の期間長であって、前記の2つの隣接する
区間の期間長N1,N2の関係がN1>N2である場合の例
を示してある。この場合に入力端子26に対して信号波
形の変化態様の検出部8の出力端子16を介して比較器
844から供給される数値NsはN2である。図12中
に例示してある数値Ns(=N2)は、16(標本化周
期Ts毎に発生されるクロック信号パルスPfsが16
個)である。
【0058】また、図12中の「ク」の区間と「ヤ」の
区間との境界位置βは、入力端子31に対して信号波形
の変化態様の検出部8の出力端子17を介して供給され
ているアドレス値によって示され、また、「ヤ」の区間
の終端位置γは入力端子30に対して信号波形の変化態
様の検出部8の出力端子14を介して供給されているア
ドレス値によって示され、さらに「ク」の区間の始端位
置αは入力端子32に対して信号波形の変化態様の検出
部8の出力端子18を介して供給されているアドレス値
によって示される。極値区間以外の波形データ発生部9
3には、メモリや演算回路等を備えていて、前記した隣
接する2つの区間「ヤ」と「ク」との境界位置βから、
区間「ク」内のNs/2の位置0と、区間「ヤ」内のN
s/2の位置16との間における1標本化周期毎に設定
された0,1,2,3…16の各位置に対して、それぞ
れ次の算式で示されるような値を有する付加符号情報を
発生させる。
【0059】まず、区間「ク」内に設定された0の位置
における付加符号情報の値は0とする。次に、区間
「ク」内に設定された1の位置における付加符号情報の
値は(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)とする。区
間「ク」内に設定された2の位置における付加符号情報
の値は2×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区
間「ク」内に設定された3の位置における付加符号情報
の値は3×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区
間「ク」内に設定された4の位置における付加符号情報
の値は4×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区
間「ク」内に設定された5の位置における付加符号情報
の値は5×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区
間「ク」内に設定された6の位置における付加符号情報
の値は6×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区
間「ク」内に設定された7の位置における付加符号情報
の値は7×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)とす
る。
【0060】次に図12中の「ク」の区間と「ヤ」の区
間との境界位置β(8の位置)における付加符号情報の
値は[{8×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)}
−Nビットの1LSB]とする。以下、区間「ヤ」内に
設定された9の位置における付加符号情報の値は[{9
×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)}−Nビット
の1LSB]、区間「ヤ」内に設定された10の位置に
おける付加符号情報の値は[{10×(Nビットの1L
SB)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]、区間
「ヤ」内に設定された11の位置における付加符号情報
の値は[{11×(Nビットの1LSB)/Ns(=N
2)}−Nビットの1LSB]、区間「ヤ」内に設定され
た12の位置における付加符号情報の値は[{12×
(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの
1LSB]、区間「ヤ」内に設定された13の位置にお
ける付加符号情報の値は[{13×(Nビットの1LS
B)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]、区間
「ヤ」内に設定された14の位置における付加符号情報
の値は[{14×(Nビットの1LSB)/Ns(=N
2)}−Nビットの1LSB]、区間「ヤ」内に設定され
た15の位置における付加符号情報の値は[{15×
(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの
1LSB]、区間「ヤ」内に設定された16の位置にお
ける付加符号情報の値は[{16×(Nビットの1LS
B)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]とする。
【0061】前記のような演算が行なわれることによ
り、隣接する2つの区間「ク」「ヤ」における元のNビ
ットの符号情報による信号波形は、K1→K2→K3→K4
→K5→K6→K7→K8によって示されるものであったの
に、前記のような演算が行なわれて、元のNビットのデ
ジタル信号の最下位桁に(M−N)ビットの付加符号情
報が連続されたことにより、K1→K2→K3→K5→K7
→K8によって示されるような信号波形、すなわち極値
区間以外の波形データ発生部93における前記のような
動作によって、図12の(a)におけるδの位置とεの
位置との間の波形が、図12の(b)に示されるような
ものになる。
【0062】図12を参照して行なったこれまでの説明
は、極値区間以外の波形データ発生部93に、A>B信
号が「1」の信号が供給されている状態の場合、すなわ
ち、Nビットの符号情報の値が時間軸上において順次に
増加傾向にある場合に関するものであったが、極値区間
以外の波形データ発生部93に、A>B信号が「0」の
信号が供給されている状態の場合、すなわち、Nビット
の符号情報の値が時間軸上において順次に減少傾向にあ
る場合には、前記の算式が変更されるだけで(M−N)
ビットの付加符号情報の発生は、前記と同様に行なわれ
得ることは勿論である。今、図12の(a)に示されて
いる「ク」の区間の方が、「ヤ」の区間に比べてNビッ
トの1LSBだけ信号レベルが高かった場合を考えて、
隣接する2つの区間「ヤ」と「ク」との境界位置βか
ら、区間「ク」内のNs/2の位置0と、区間「ヤ」内
のNs/2の位置16との間における1標本化周期毎に
設定された0,1,2,3…16の各位置に対して、そ
れぞれ発生させるべき付加符号情報について示すと次の
とおりである。
【0063】まず区間「ク」内に設定された0の位置に
おける付加符号情報の値は、[{16×(Nビットの1
LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]の算
式によって求められる。また、「ク」内に設定された1
の位置における付加符号情報の値は[{15×(Nビッ
トの1LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの1LS
B]、以下、区間「ク」内に設定された2の位置におけ
る付加符号情報の値は[{14×(Nビットの1LS
B)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]、区間
「ク」内に設定された3の位置における付加符号情報の
値は[{13×(Nビットの1LSB)/Ns(=N
2)}−Nビットの1LSB]、区間「ク」内に設定され
た4の位置における付加符号情報の値は[{12×(N
ビットの1LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの1L
SB]、区間「ク」内に設定された5の位置における付
加符号情報の値は[{11×(Nビットの1LSB)/
Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]、区間「ク」内
に設定された6の位置における付加符号情報の値は
[{10×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)}−
Nビットの1LSB]、区間「ク」内に設定された7の
位置における付加符号情報の値は[{9×(Nビットの
1LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]と
なり、また図12中の「ク」の区間と「ヤ」の区間との
境界位置β(8の位置)における付加符号情報の値は
[{8×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)}−N
ビットの1LSB]となる。
【0064】次に、区間「ヤ」内に設定された9の位置
における付加符号情報の値は、7×(Nビットの1LS
B)/Ns(=N2)、区間「ヤ」内に設定された10の
位置における付加符号情報の値は、6×(Nビットの1
LSB)/Ns(=N2)、区間「ヤ」内に設定された1
1の位置における付加符号情報の値は、5×(Nビット
の1LSB)/Ns(=N2)、区間「ヤ」内に設定され
た12の位置における付加符号情報の値は、4×(Nビ
ットの1LSB)/Ns(=N2)、区間「ヤ」内に設定
された13の位置における付加符号情報の値は、3×
(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区間「ヤ」内
に設定された14の位置における付加符号情報の値は、
2×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区間
「ヤ」内に設定された15の位置における付加符号情報
の値は、(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区間
「ヤ」内に設定された16の位置における付加符号情報
の値は0となる。
【0065】前記の極値区間以外の波形データ発生部9
3では、前記のような演算を行なって得た付加符号情報
を順次にメモリに記憶した後に、制御回路94の制御動
作の下にメモリから読出された(M−N)ビットの付加
符号情報はセレクタ97に与える。前記した入力端子2
5に対して信号波形の変化態様の検出部8の出力端子2
0から供給される極値区間であることを示す信号が
「0」である場合に、その信号がインバータ95によっ
て「1」の信号としてセレクタ97に与えられることに
より、極値区間以外の波形データ発生部93で発生され
た(M−N)ビットの付加符号情報は前記のセレクタ9
7と、オア回路98とを介して(M−N)ビット信号発
生部9の出力端子35に送出されることになる。
【0066】前述のように、信号処理の対象にされてい
るNビットの符号情報の値が時間軸上において順次に増
加傾向、または順次に減少傾向を示して変化していて、
順次の標本化周期毎のNビットの符号情報の値が同一の
状態で続いた期間(区間)の長さが、隣接する2つの区
間について異なるとき、または同一のときで、かつ前記
の隣接する2つの区間に極値の区間を含んでいないとき
には、前記の2つの区間について、極値区間以外の波形
データ発生部93において、図7の(a)を参照して既
述したような手法を適用して(M−N)ビットの付加符
号情報を発生させ、また、信号処理の対象にされている
Nビットの符号情報による極値と対応している区間につ
いては、極値区間の期間長と対応して予め定められた波
形を有する(M−N)ビットの付加符号情報を、極値区
間の波形データ発生部91で発生させるが、隣接する2
つの区間のー方の区間が極値区間の場合には、入力端子
25を介して制御回路94に供給された極値区間を示す
情報に基づいて、制御回路94で発生させた制御信号
が、極値区間以外の波形データ発生部93に与えられる
ことにより、極値区間以外の波形データ発生部93では
極値区間を含む2つの区間についての演算結果がセレク
タ97に与えられないようにする。
【0067】前記のように(M−N)ビット信号発生部
9で発生された(M−N)ビットの付加符号情報は、可
変遅延部10を介して加算回路7に供給されるが、前記
の可変遅延部10では、遅延回路6において一定の時間
遅延を受けた状態のNビットの符号情報の最下位桁に、
前記の(M−N)ビットの付加符号情報が連続する状態
で加算回路7で加算されて、全体がMビットの符号情報
となるようにするための必要な時間遅延を(M−N)ビ
ットの付加符号情報に与える。前記した可変遅延部10
としては、ランダムアクセスメモリを用いて、書込みの
タイミングと読出しのタイミングとを制御することによ
り、(M−N)ビットの付加符号情報に対して所定の時
間遅延を与えるようにすることができるのであり、可変
遅延部10において(M−N)ビットの付加符号情報に
与える所定の時間遅延量は、遅延制御信号発生部11で
発生される遅延制御信号によって定められる。
【0068】図13には、入力端子1に供給されたNビ
ットの符号情報(図13の左端に入力の波形Sで示す)
に対して、遅延回路3で一定の時間遅延を与えた状態の
Nビットの符号情報(図13の中央付近の上部に波形S
dで示す)と、前記した入力端子1に供給されたNビッ
トの符号情報(図13の左端に入力の波形Sで示す)に
基づいて、信号波形の変化態様の検出部8と、(M−
N)ビット信号発生部9とによって発生させた(M−
N)ビットの付加符号情報を可変遅延部10で所定の時
間だけ遅延させた信号(図13の中央付近の下部に波形
Saで示す)とが、加算回路7で加算されることによ
り、図13の右端に出力として示されているようにNビ
ットの符号情報の最下位桁に、前記の(M−N)ビット
の付加符号情報が連続する状態で加算回路7で加算され
て、全体がMビットの符号情報とされる状態が図示説明
されている。図13中の波形に示すa〜hの符号は、各
波形間の対応を明らかにするためのものである。なお、
図13の中央付近の下部に点線で示す階階波形Sa’
は、図12を参照して既述したように、隣接する2区間
の境界の位置から一方の区間内と対応して発生させるべ
き付加符号情報の値を得る際において、Nビットの1L
SBの値を減算する以前のSaの算出値を示している。
【0069】すなわち、加算回路7において、Nビット
の符号情報と、(M−N)ビットの付加符号情報とが適
正な時間関係で加算されて、加算回路7から出力される
Mビットの符号情報が、図13の右端に例示されている
ような波形のものにされるためには、入力端子1に供給
されたNビットの符号情報(図13の左端に入力の波形
Sで示す)に、遅延回路6で一定の時間遅延が与えられ
ている状態のNビットの符号情報(図13の中央付近の
上部に波形Sdで示す)における順次の標本化周期毎の
付加符号情報の時間位置に対して、前記した入力端子1
に供給されたNビットの符号情報(図13の左端に入力
の波形Sで示す)に基づいて、信号波形の変化態様の検
出部8と、(M−N)ビット信号発生部9とによって発
生させた(M−N)ビットの付加符号情報を可変遅延部
10で所定の時間だけ遅延させた信号(図13の中央付
近の下部に波形Saで示す)における順次の標本化周期
毎の付加符号情報の時間位置とが、正しく対応している
状態で加算回路7に供給されるように、可変遅延部10
で(M−N)ビットの付加符号情報に与えられる遅延時
間が、遅延制御信号発生部11で発生される遅延制御信
号によって制御されることが必要である。この点は極値
区間と対応して発生された(M−N)ビットの付加符号
情報についても同様である(図11参照)。
【0070】それで、遅延制御信号発生部11では、信
号波形の変化態様の検出部8の出力端子14〜23から
出力された信号の内で、出力端子21から送出されたク
ロック信号CLK、出力端子16から送出されたNsの
値、出力端子17から送出された2つの区間の境界位置
のアドレス値、出力端子15から送出された極値区間の
期間長の情報、出力端子20から送出された極値区間を
示す情報、端子18から送出された区間の始端位置のア
ドレス値及びクロック信号Pfs等を用いて、隣接する
2つの区間の境界の位置または極値区間の始端の位置か
ら標本化周期Tsずつ離れた位置に存在する(M−N)
ビットの付加符号情報に与えるべき遅延時間を算出し、
その遅延時間が可変遅延部10で(M−N)ビットの付
加符号情報へ与えられるような遅延制御信号を発生し
て、それを可変遅延部10に供給する。
【0071】前記したビット数変換部3における加算回
路7から出力されたMビットのデジタル信号は、Nビッ
トのデジタル信号と対応して復元されるアナログ信号
と、前記したNビットのデジタル信号を得るのに用いら
れたアナログ信号との間に存在する2のN乗分の1の分
解能1LSBについて±0.5LSBの誤差範囲以内
で、前記したNビットのデジタル信号に対応しているア
ナログ信号波形の積分値と、M>Nの関係にあるMビッ
トのデジタル信号に対応しているアナログ信号波形の積
分値とが等価となるようにビット数変換が行なわれてい
る状態のデジタル信号であり、前記のMビットのデジタ
ル信号は、周波数スペククトル分析部4に供給され、前
記の周波数スペククトル分析部4において周波数スペク
トル分析が行なわれる。
【0072】前記した周波数スペククトル分析部4は、
例えば高速フーリエ変換(FFT)によって周波数スペ
クトル分析を行なうような構成態様のもの、あるいは多
数のデジタル帯域通過フィルタを用いた構成態様のも
の、もしくは、その他の構成態様のもの、の何れのもの
でも使用できる。周波数スペクトル分析部4では、それ
に前記したビット数変換部3から供給されたMビットの
デジタル信号についての周波数スペクトル分析動作を行
なって、分析結果をNビットのデジタル信号のダイナミ
ックレンジの出力データとして出力端子2と表示部5と
に与える。本発明の周波数スペクトル分析装置では、周
波数スペクトル分析の対象にされているNビットのデジ
タル信号を、M>Nの関係にあるMビットのデジタル信
号にビット数変換した信号として、前記のMビットのデ
ジタル信号について周波数スペクトル分析を行なうよう
にしたから、前記したNビットのデジタル信号に対する
周波数スペクトル分析が、Nビットのデジタル信号につ
いて行なわれた場合に、Nビットのデジタル信号におけ
る最下位桁の信号と対応するような微小な信号レベルの
デジタル信号も、Mビットのデジタル信号に対する周波
数スペクトル分析時には、2の(M−N)乗の分解能で
滑らかな波形として周波数スペクトル分析されるので、
前記のようにNビットのデジタル信号の周波数スペクト
ル分析を、Nビットのデジタル信号について行なった場
合に、Nビットのデジタル信号における最下位桁の信号
と対応するような微小な信号レベルのデジタル信号と対
応して周波数スペクトル分析結果中に表れた多くの高調
波成分{図14の(b)参照}を、図14の(a)のよ
うに周波数スペクトルの分析結果中に表れないようにで
きる。
【0073】なお、本発明の周波数スペクトル分析装置
の実施に当って、周波数スペクトル分析の対象にされて
いるNビットのデジタル信号を、M>Nの関係にあるM
ビットのデジタル信号にビット数変換を行なう手段とし
ては、ビット数変換の対象にされているNビットのデジ
タル信号について、順次の隣接する1標本化周期を隔て
ているNビットのデジタル信号間の差の変化態様の情報
を検出した結果に基づいて、予め定められたアナログ信
号波形と対応するように設定された(M−N)ビツトの
付加符号情報を発生させて、Nビットのデジタル信号を
M>Nの関係にあるMビットのデジタル信号にビット数
変換を行なうようにした既述のような手段には限られる
ことはなく、例えば、ビット数変換の対象にされている
Nビットのデジタル信号について、順次の隣接する1標
本化周期を隔てているNビットのデジタル信号間の差の
変化態様に応じてスムージング処理を行なって、アナロ
グ信号波形と対応するように設定された(M−N)ビツ
トの付加符号情報を発生させて、Nビットのデジタル信
号をM>Nの関係にあるMビットのデジタル信号にビッ
ト数変換させるような手段が用いられてもよい。
【0074】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように本発明の周波数スペクトル分析装置は、Nビッ
トのデジタル信号を得るのに用いられたアナログ信号
と、前記のNビットのデジタル信号を復元して得たアナ
ログ信号との間に存在する2のN乗分の1の分解能1L
SBについて±0.5LSBの誤差範囲以内で、前記し
たNビットのデジタル信号によって示されるアナログ信
号波形の積分値と、M>Nの関係にあるMビットのデジ
タル信号と対応しているアナログ信号波形の積分値とが
等価となるようにして、ビット数変換の対象にされてい
るNビットのデジタル信号について、順次の隣接する1
標本化周期を隔てているNビットのデジタル信号間の差
の変化態様の情報を検出した結果に基づいてアナログ信
号波形と対応するように設定された(M−N)ビットの
付加符号情報を前記したNビットのデジタル信号の最下
位桁に連続させて、Mビットのデジタル信号にビット数
変換を行ない、前記したM>Nの関係にあるMビットの
デジタル信号についてFFT、あるいはデジタル帯域通
過フィルタ群によって周波数スペクトルの分析を行な
い、その分析結果をNビットのデジタル信号のダイナミ
ックレンジで取出すようにしており、本発明の周波数ス
ペクトル分析装置では、周波数スペクトル分析の対象に
されているNビットのデジタル信号を、M>Nの関係に
あるMビットのデジタル信号にビット数変換した信号と
して、前記のMビットのデジタル信号について周波数ス
ペクトル分析を行なうようにしたから、従来、Nビット
のデジタル信号の周波数スペクトル分析を、Nビットの
デジタル信号について行なった場合には、既述のように
Nビットのデジタル信号における最下位桁の信号と対応
するような微小な信号レベルのデジタル信号によって多
くの高調波成分が周波数スペクトルの分析結果中に表れ
ていたが、前記したNビットのデジタル信号に対する周
波数スペクトル分析における最下位桁の信号と対応する
ような微小な信号レベルのデジタル信号も、本発明によ
るMビットのデジタル信号に対する周波数スペクトル分
析時には、2の(M−N)乗の分解能で滑らかな波形と
して周波数スペクトル分析されるので、前記のようにN
ビットのデジタル信号の周波数スペクトル分析を、Nビ
ットのデジタル信号について行なった場合に、Nビット
のデジタル信号における最下位桁の信号と対応するよう
な微小な信号レベルのデジタル信号と対応して発生した
多くの高調波成分は、周波数スペクトルの分析結果中に
表れないようにできるのであり、本発明によれば既述の
問題点は良好に解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の周波数スペクトル分析装置の概略構成
を示すブロック図である。
【図2】本発明の周波数スペクトル分析装置の構成部分
の一部具体的構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の周波数スペクトル分析装置の構成部分
の一部具体的構成例を示すブロック図である。
【図4】装置の動作説明のための図である。
【図5】装置の動作説明のための図である。
【図6】装置の動作説明のための図である。
【図7】装置の動作説明のための図である。
【図8】装置の動作説明のための図である。
【図9】装置の動作説明のための図である。
【図10】装置の動作説明のための図である。
【図11】装置の動作説明のための図である。
【図12】装置の動作説明のための図である。
【図13】装置の動作説明のための図である。
【図14】周波数スペクトル分析装置の出力の状態を例
示した図である。
【符号の説明】
1…アナログ信号を2のN乗分の1の分解能でデジタル
信号に変換して得たNビットのデジタル信号の入力端
子、2…周波数スペクトル分析装置から出力されるNビ
ットのダイナミックレンジの出力データの出力端子、3
…ビット数変換部、4…周波数スペクトル分析部、5…
周波数スペクトル分析装置から出力されるNビットのダ
イナミックレンジの出力データの表示部、6…遅延回
路、7…加算回路、8…信号波形の変換態様の検出部、
9…(M−N)ビット信号発生部、10…可変遅延部、
11…遅延制御信号発生部、

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ信号を2のN乗分の1の分解能
    でデジタル信号に変換して得たNビットのデジタル信号
    を周波数スペクトラムに分析する周波数スペクトル分析
    装置であって、前記したNビットのデジタル信号と対応
    して復元されるアナログ信号と、前記したNビットのデ
    ジタル信号を得るのに用いられたアナログ信号との間に
    存在する2のN乗分の1の分解能1LSBについて±
    0.5LSBの誤差範囲以内で、前記したNビットのデ
    ジタル信号に対応しているアナログ信号波形の積分値
    と、M>Nの関係にあるMビットのデジタル信号に対応
    しているアナログ信号波形の積分値とが等価となるよう
    にしてビット数変換を行なうビット数変換部と、前記し
    たビット数変換部から出力されたMビットのデジタル信
    号について周波数スペクトラムに分析する周波数スペク
    トル分析部と、前記の周波数スペクトル分析部からの出
    力信号のダイナミックレンジを、Nビットのデジタル信
    号のダイナミックレンジとする手段とからなる周波数ス
    ペクトル分析装置。
  2. 【請求項2】 アナログ信号を2のN乗分の1の分解能
    でデジタル信号に変換して得たNビットのデジタル信号
    を周波数スペクトラムに分析する周波数スペクトル分析
    装置であって、アナログ信号を2のN乗分の1の分解能
    でデジタル信号に変換して得たNビットのデジタル信号
    を、前記のNビットのデジタル信号を得るのに用いられ
    たアナログ信号と、前記のNビットのデジタル信号を復
    元して得たアナログ信号との間に存在する2のN乗分の
    1の分解能1LSBについて±0.5LSBの誤差範囲
    以内で、前記したNビットのデジタル信号に対応してい
    るアナログ信号波形の積分値と、M>Nの関係にあるM
    ビットのデジタル信号に対応しているアナログ信号波形
    の積分値とが等価となるようにしてビット数変換を行な
    うのに、ビット数変換の対象にされているNビットのデ
    ジタル信号について、順次の隣接する1標本化周期を隔
    てているNビットのデジタル信号間の差の変化態様の情
    報を検出し、前記したNビットのデジタル信号における
    順次の隣接する1標本化周期を隔てているNビットのデ
    ジタル信号間の差の変化態様に応じて、アナログ信号波
    形と対応するように設定された(M−N)ビットの付加符
    号情報を発生させ、それを前記したNビットのデジタル
    信号の最下位桁に前記した(M−N)ビットの付加符号情
    報を連続させてMビットのデジタル信号を生成させるよ
    うにしてビット数変換を行なうビット数変換部と、前記
    したビット数変換部から出力されたMビットのデジタル
    信号について周波数スペクトラムに分析する周波数スペ
    クトル分析部と、前記の周波数スペクトル分析部からの
    出力信号のダイナミックレンジを、Nビットのデジタル
    信号のダイナミックレンジとする手段とからなる周波数
    スペクトル分析装置。
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