JPH089424A - 立体画像撮像制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、左右画像から得られる視差情報
に基づいて、撮像装置のフォーカス、アイリス、輻輳角
等の制御パラーメータを最適化できる立体画像撮像制御
装置を提供することを目的とする。 【構成】 立体画像撮像制御装置において、撮像手段
１、２によって撮像された左右両画像の対応する各領域
ごとの視差量を算出する視差量算出手段５、および算出
された視差量に基づいて、撮像手段１、２の制御パラメ
ータを制御する制御手段６を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、立体画像のための左
右画像を撮像する撮像手段を制御するための立体画像撮
像制御装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】撮像手段を用いて左右画像を撮像し、撮
像した左右両画像を表示装置に表示して、立体画像を再
現する立体映像装置が知られている。このような立体映
像装置において、撮像手段のフォーカスおよびアイリス
の制御は、通常のビデオカメラで良く知られているオー
トフォーカス機能、オートアイリス機能により行われて
いる。

【０００３】すなわち、フォーカスは、赤外線を照射し
てこの反射項の反射位置により距離を測定するいわゆる
アクティブ方式、ＣＣＤ等の撮像デバイスからの映像信
号の高周波成分を検出するいわゆるパッシブ方式等によ
って制御されている。

【０００４】また、アイリスは、全画面の信号振幅の平
均値で制御する方式、画面の数箇所に分割して、各部の
輝度を比較して制御する方式等によって制御されてい
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、左右画像
から得られる視差情報に基づいて、撮像手段のフォーカ
ス、アイリス、輻輳角等の制御パラメータを最適化でき
る立体画像撮像制御装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明による立体画像
撮像制御装置は、撮像手段によって撮像された左右両画
像の対応する各領域ごとの視差量を算出する視差量算出
手段、および算出された視差量に基づいて、撮像手段の
制御パラメータを制御する制御手段を備えていることを
特徴とする。撮像手段の制御パラメータには、フォーカ
ス、アイリス、輻輳角等がある。

【０００７】

【作用】撮像手段によって撮像された左右両画像の対応
する各領域ごとの視差量が算出される。そして、算出さ
れた視差量に基づいて、撮像手段の制御パラメータが制
御される。

【０００８】

【実施例】図１は、立体画像撮像システムの構成を示し
ている。

【０００９】この撮像システムは、左画像を撮像するた
めの左画像用ビデオカメラ１と、右画像を撮像するため
の右画像用ビデオカメラ２を備えている。各ビデオカメ
ラ１、２は、レンズおよびＣＣＤの他、フォーカス調整
機構、アイリス調整機構および輻輳角調整機構を備えて
いる。

【００１０】ここでフォーカスとは焦点位置である。ア
イリスとは絞りであり、焦点深度（焦点が合う距離の
幅）と関係している。アイリスが大きくなると焦点深度
が浅くなり、アイリスが小さくなると焦点深度が深くな
る。輻輳角とは、２台のビデオカメラ１、２の光軸のな
す角度θである。

【００１１】各ビデオカメラ１、２の出力は、それぞれ
信号処理回路３、４に送られる。各信号処理回路３、４
は、入力信号から所定の映像信号を生成して出力すると
ともに、入力信号に基づいて従来のオートフォーカスお
よびオートアイリスの手法でフォーカス情報およびアイ
リス情報を生成する。

【００１２】各ビデオカメラ１、２の出力は、視差量算
出回路５にも送られる。視差量算出回路５は、左右両画
面の対応する領域ごとの視差量を算出する。たとえば、
左右の各画面を６４の領域に分割し、対応する各領域ご
とに視差量が算出される。

【００１３】各信号処理回路３、４から出力されるフォ
ーカス情報およびアイリス情報ならびに視差量算出回路
５から出力される分割領域ごとの視差量は、ＣＰＵ６に
送られる。また、ＣＰＵ６には、各ビデオカメラ１、２
から現在の輻輳角θに関する情報、現在のズーム情報等
が送られている。また、ＣＰＵ６は、図示しない記憶手
段を備えており、この記憶手段には２台のビデオカメラ
１、２の間隔（眼間距離に相当する）等の情報が記憶さ
れている。

【００１４】ＣＰＵ６は、両ビデオカメラ１、２の間
隔、現在の輻輳角、現在のズーム倍率および各領域の視
差量に基づいて、各領域ごとの被写体距離を算出する。
そして、画面内の被写体距離の分布、フォーカス情報お
よびアイリス情報に基づいて、各ビデオカメラ１、２の
フォーカスおよびアイリスを制御するとともに、輻輳角
を制御する。つまり、画面内の被写体距離の分布、フォ
ーカス情報およびアイリス情報に基づいて、両ビデオカ
メラ１、２のフォーカス調整機構、アイリス調整機構お
よび輻輳角調整機構を制御する。

【００１５】たとえば、被写体距離分布において度数の
高い距離に、焦点位置が接近するようにフォーカスが制
御される。また、被写体距離分布が遠距離側に偏ってい
れば、輻輳角θは小さくなるように制御され、被写体距
離分布が近距離側に偏っていれば、輻輳角θは大きくな
るように制御される。

【００１６】また、被写体距離分布がなだらかで一様で
あれば、焦点深度が深くなるようにアイリスが小さくさ
れ、被写体距離分布が集中している場合には、その集中
している距離範囲をカバーできる焦点深度となるよう
に、アイリスが制御される。なお、画面の所定範囲内に
対する画像の被写体距離幅に焦点深度が比例するよう
に、アイリスを制御するようにしてもよい。

【００１７】上記実施例では、２台のビデオカメラ１、
２により、左右画像が撮像されているが、左右画像を撮
像する撮像手段としては、１つの撮像デバイスに左画像
と右画像とを時分割して交互に結像させるもの、１つの
撮像デバイスの受光面を２分割して、一方に左画像を結
像させ、他方に右画像を結像させるもの等を用いること
ができる。

【００１８】また、輻輳角θを調整する方法としては、
撮像手段の光学系を回転させる方法の他、撮像手段の出
力に対して画像処理を施す方法があるが、この発明はい
ずれの場合にも適用することができる。

【００１９】

【発明の効果】この発明によれば、左右画像から得られ
る視差情報に基づいて、撮像手段のフォーカス、アイリ
ス、輻輳角等の制御パラメータを最適化することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】立体画像用の撮像システムの構成を示すブロッ
ク図である。

【符号の説明】

１、２ ビデオカメラ ３、４ 信号処理回路 ５ 視差量算出回路 ６ ＣＰＵ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 撮像手段によって撮像された左右両画像
   の対応する各領域ごとの視差量を算出する視差量算出手
   段、および算出された視差量に基づいて、撮像手段の制
   御パラメータを制御する制御手段を備えている立体画像
   撮像制御装置。
2. 【請求項２】 撮像手段の制御パラメータがフォーカス
   である請求項１記載の立体画像撮像制御装置。
3. 【請求項３】 撮像手段の制御パラメータがアイリスで
   ある請求項１記載の立体画像撮像制御装置。
4. 【請求項４】 撮像手段の制御パラメータが輻輳角であ
   る請求項１記載の立体画像撮像制御装置。