JPH0893126A - ユニットルームの天井取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ユニットルームの天井取付装置に
関し、側壁板に対する天井板の取付けをネジ止めを行な
うことなく嵌合手段によって簡単に固定できるようにし
たものである。 【構成】 ユニットルームの側壁板Ａの上端面の所要箇
所に、上面が開放されていると共に、開放上端付近の内
面側に凹条５ａを形成したＵ型の嵌入具５を取付け、該
嵌入具５の取付け箇所に対応する天井板Ｂの周縁箇所
に、前記嵌入具５の開放上端内に先端部７ａが嵌入する
と共に、先端部７ａの根元に嵌入具５の凹条５ａに係入
する突出部７ｂが形成されている逆Ｕ型の挿入具７を取
付け、挿入具７を嵌入具１に挿着して、側壁板２の上端
に天井板Ｂを取付けるようにしたユニットルームの天井
取付装置である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、マンション等の建築物
において、ユニットバスルーム等のユニットルームの内
周壁面を形成する側壁板の上端面に、天井板を固定する
ためのユニットルームの天井取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、このようなユニットルームの構築
に際して、天井板を側壁板の上端面に取付けるには、予
めユニットルームの天井板に点検口を形成しておき、こ
の点検口から建築物の天井とユニットルームの天井板と
の間に身を乗り出して、天井板と側壁板とをネジ止めし
ているのが一般的である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、建築物の天
井が低く建築されている場合には、ユニットルーム天井
板と建築物の天井との空間が非常に狭くなって、作業が
困難となったり、極端な場合には身を乗り出すことがで
きないで、腕のみを点検口から挿入して感を頼りにネジ
止め作業を行っており、作業性が悪いといった問題があ
った。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このような構成におい
ては、天井を壁パネルに対して移動し、突起の胴部を第
２の孔に移動することによって天井と壁パネルを止着す
るために、両者がこの止着方向と反対方向にずれると、
突起が係合孔の第１の孔から抜け出して止着が外れてし
まう。

【０００５】本発明は、従来のユニットルームの天井板
の側壁板への取付けのネジ止めに対する問題点を解決
し、側壁板に嵌入具を、天井板に挿入具を予め取付けて
おくことにより、天井板を側壁板の上端面に載置するの
みで取付けが行え、従って、ネジ止めに対する問題点を
解決することを第１の目的とする。

【０００６】又、本発明は隣接する２枚の側壁板の上端
部の連結手段を兼ねることを第２の目的とし、更にユニ
ットルームの隅部の２枚の側壁板の連結手段を兼ねるこ
とを第３の目的とする。

【０００７】

【課題を解決する手段】本発明は、前述の目的を達成す
るための手段に関し、請求項１記載の発明は、ユニット
ルームの側壁板の上端面の所要箇所に、上面が開放され
ると共に、開放上端付近の内面側に突出部（又は凹部）
を形成したＵ字状の嵌入具を取付け、該嵌入具の取付け
箇所に対応する天井板の周縁箇所に、前記嵌入具の開放
上端内に先端部が嵌入されると共に、先端部の根元に嵌
入具の突出部（又は凹部）に係入する凹部（又は突出
部）が形成されているＶ字状の挿入具を取付け、該挿入
具を前記嵌入具に嵌合して側壁板の上端に天井板を取付
けたことを特徴とする。

【０００８】同請求項２記載の発明は、請求項１記載の
発明に対し、両端に前記の嵌入具を設けて連結嵌入具を
形成し、この連結嵌入具のそれぞれの嵌入具を隣接する
２枚のユニットルームの側壁板の接合部のそれぞれの上
端面に取付け、前記２枚の隣接するユニットルームの側
壁板の嵌入具に対応する天井板の周縁箇所に、前記挿入
具を取付けたことを特徴とする。

【０００９】同請求項３記載の発明は、請求項１記載の
発明に対し、一端に前記嵌入具を形成した隅連結嵌入具
の他端に形成した隅取付部の他端には、隅柱に上部から
嵌合させて隅柱に取付ける隅柱取付け部を設け、２個の
隅連結嵌入具の嵌入具を隅の両側の側壁板に、隅柱取付
け部を隅柱に取付け、この隅連結嵌入具の嵌入具に対応
する天井板の箇所に前記挿入具を取り付けたことを特徴
とする。

【００１０】

【作用】本発明の請求項１記載のユニットルームの天井
取付構造は、側壁板の上端面に取付けた嵌入具内に、こ
れに対応する天井板の周縁箇所に取付けた挿入具の先端
を挿入し、その凹部（又は突出部）を嵌入具の上端内面
に設けた突出部又は（凹部）に嵌め込めば、その嵌め込
み後のネジ止めを行うことなく取付けられ、挿入具が嵌
入具から抜脱する恐れはなく、側壁板の上端に天井板が
取付けられる。

【００１１】本発明の請求項２記載のユニットルームの
天井板取付構造は、隣接する２枚の側壁板のそれぞれの
上端面に連結嵌入具の嵌入具を取付けることによって、
２枚の隣接する側壁板は連結され、この嵌入具がそれぞ
れ天井板に取付けられている挿入具によって固定される
ので、側壁板のユニットルーム内への倒れが阻止され、
強固な連結が行われる。

【００１２】本発明の請求項３記載のユニットルームの
天井板取付構造は、隣接して隅を構成する両方の側壁板
にそれぞれ取り付けられた隅連結嵌入具の嵌入具と、隅
柱に取り付けられた隅柱取付け部とによって隅を構成す
る隅柱、これに隣接する側壁板の３者が固定され、嵌入
具への挿入具の嵌入によって固定は一層確実になる。

【００１３】

【実施例】次に本発明の一実施例を、図１について以下
に説明する。この実施例はユニットルームを構成する側
壁板Ａの中間部と天井板Ｂとを接続する部分である。側
壁板Ａは、メインボード１の裏面両端に図２に示す断面
Ｈ字状のアルミチャンネルで形成された縦桟２が取付け
られている。

【００１４】また、メインボード１の上下両端とその間
に適宜の間隔で断面Ｈ字状のアルミチャンネルで形成さ
れた横桟３の両端が、前記縦桟２に圧入した状態で取付
けられている。さらに、メインボード１の表面側には、
タイルやタイル模様等を描出した化粧板４が取付けられ
ている。

【００１５】そして、この実施例の嵌入具５は上面が開
放されているＵ型に形成され、その開放している上端近
くの内面には横方向の凹条５ａが形成され、底面５ｂが
側壁板Ａの裏面側に取付けられている最上段の横桟３に
ビス１３等の締着手段で固定されている。

【００１６】一方、天井板Ｂの上面周縁にはアルミアン
グル６が取付けられており、前記側壁板Ａに取付けられ
ている嵌入具５の位置に対応する箇所において、挿入具
７が取付けられている。

【００１７】この挿入具７は、嵌入具５内に挿入される
先端部７ａと、該先端部７ａの根元に形成されて、嵌入
具５の凹条５ａに係合する突出部７ｂを設けた挿入部７
ｃが、上面を開放した角枠部７ｄの下面に２枚、平行に
形成されており、この先端部７ａを下向きとして、アル
ミアングル６に角枠部７ｄをビス８で取付けたものであ
る。

【００１８】従って、図１に示すようにユニットルーム
を形成すべく、嵌入具５を上側として床上に起立させた
側壁板Ａの上に天井板Ｂを載置し、天井板Ｂを上から下
に向かって押し下げれば、天井板Ｂのアングル６に取付
けられた挿入具７の先端部７ａが、嵌入具１の内部に押
し込まれる。

【００１９】更に、天井板Ｂの押し下げを継続すれば、
先端部７ａの根元の突出部７ｂが嵌入具５の凹条５ａに
係入し、挿入部７ｃが嵌入具５から抜脱しなくなり、挿
入具７即ちアングル６を介して天井板Ｂが側壁板Ａの上
端面に固定される。

【００２０】次に、第２実施例である側壁板Ａ同士を接
続する部分について説明する。この実施例では、隣接す
る前記側壁板Ａの前記縦桟２に断面Ｈ字状に近似した中
間柱１０の両側を圧入することにより、２枚の側壁板Ａ
を連結している。そして、２枚の側壁板Ａの縦柱２を跨
ぐように中央が上方に屈折された屈折部９ａを有する連
結嵌入具９の両端を前記横桟３にビス１３で固定する。
なお、連結嵌入具９の両端にも前記した嵌入具５が形成
されている。

【００２１】天井板Ｂには、前記の２つの嵌入具５を取
付けたそれぞれの位置に対応してアングル６に挿入具７
を取付け、前記と同様にこの挿入具７を嵌入具１に挿着
することによって、側壁板Ａの倒れを防ぎ、隣接する２
枚の側壁板Ａの接合箇所が強固に固定できるものであ
る。

【００２２】次に、第３実施例であるユニットルームの
角部を接続する部分についた説明する。この実施例で
は、側壁板Ａの側面に固定した縦桟２に、略Ｌ字状に形
成され、かつ、前記縦桟２に嵌入される縦片１１ａを有
する隅柱１１の前記縦片１１ａを嵌入して、角部の２枚
の側壁板Ａ同士を固定する。

【００２３】また、一端に前記と同様な嵌入具５が形成
され、この嵌入具５より延長されて上方向への屈折部１
２ａが形成されると共に、この屈曲部１２ａより先端は
下方に折曲され引っ掛け部１２ｂとなっている隅連結嵌
入具１２を用意する。

【００２４】そして、それぞれの側壁板Ａの上端の横桟
３に、屈曲部１２ａがそれぞれの側壁板Ａの側面に接す
る隅柱１１のアングルの一辺を跨ぐようにして、隅連結
嵌入具１２の嵌入具５をビス１３で固定しすると共に、
引っ掛け部１２ｂを前記の隅柱１１のアングルの一辺に
引っ掛けることにより、角部の２枚の側壁板Ａ同士を固
定する。

【００２５】また、天井板Ｂの上面に取付けたアングル
６には、前記それぞれの嵌入具５に対応する位置に挿入
具７を取付けておき、この挿入具７を前記と同様にして
嵌入具５に固定することによって、隅部の側壁板Ａの倒
れの防止が一層完全に行われ、かつ、ユニットルームの
隅の側壁板Ａと天井板Ｂの固定が行われる。

【００２６】このような、嵌入具５、連結嵌入具９、隅
連結嵌入具１１を側壁板Ａに、これに対応する天井板Ｂ
のアングル６に挿入具７を取付ける場合に、嵌入具５に
よる取付け部ａ、連結嵌入具９による取付け部ｂ、隅連
結嵌入部１１による取付け部ｃとして、ユニットルーム
を構築する場合の各箇所への配設の一例を図６に示して
いる。

【００２７】

【発明の効果】本発明は叙上のように、側壁板の上端面
に嵌入具を、この嵌入具に対応する位置の天井板に挿入
具を取付けておくことによって、天井板を側壁板に向か
って押しさげて両者を固定できる。

【００２８】従って、天井板の設置後に天井板、若しく
は側壁板、或いは両者に対するビス止め作業が不要とな
り、その作業が容易になるばかりでなく、特に建築物の
天井とユニットルームの天井板との間隔が狭い場合にお
けるビス止め作業が不要であるため、その構築作業を簡
単に行うことができる。

【００２９】又、隣接する２枚の側壁板が連結嵌入具に
よって連結されると共に、側壁板の室内側への倒れが挿
入具によって阻止されるので、２枚以上のの側壁板を連
結する広いユニットルームの側壁面が強固に設置され
る。

【００３０】更に、ユニットルームの隅部の天井板と側
壁板も同様に強固に固定することができ、ユニットルー
ムの構築費用の逓減と、工期の短縮が図れるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す断面図である。

【図２】第２実施例の組み立て状態の斜視図である。

【図３】同上の組み立てた状態の正面図である。

【図４】第３実施例の組み立て状態の斜視図である。

【図５】同上の組み立てた状態の断面図である。

【図６】嵌入具、連結嵌入具、隅連結嵌入具によるユニ
ットルームの各配設位置を示す平面図である。

【符号の説明】

Ａ 側壁板 Ｂ 天井板 ５ 嵌入具 ５ａ 突条（突出部） ７ 挿入具 ７ａ 先端部 ７ｂ 凹部 ９ 連結嵌入具 １１ 隅柱 １２ 隅連結嵌入具

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ユニットルームの側壁板の上端面の所要
   箇所に、上面が開放されると共に、開放上端付近の内面
   側に突出部（又は凹部）を形成したＵ字状の嵌入具を取
   付け、該嵌入具の取付け箇所に対応する天井板の周縁箇
   所に、前記嵌入具の開放上端内に先端部が嵌入されると
   共に、先端部の根元に嵌入具の突出部（又は凹部）に係
   入する凹部（又は突出部）が形成されているＶ字状の挿
   入具を取付け、該挿入具を前記嵌入具に嵌合して側壁板
   の上端に天井板を取付けたことを特徴とするユニットル
   ームの天井取付構造。
2. 【請求項２】 両端に前記嵌入具を形成した連結嵌入具
   を隣接する２枚の側壁板の隣接上端面に取付け、前記２
   枚の隣接する側壁板の前記嵌入具に対応する天井板の周
   縁箇所に、前記挿入具を取付けたことを特徴とする請求
   項１記載のユニットルームの天井取付構造。
3. 【請求項３】 一端に前記嵌入具を形成した隅連結嵌入
   具の他端に形成した隅取付部の他端には、隅柱に上部か
   ら嵌合させて隅柱に取付ける隅柱取付け部を設け、２個
   の隅連結嵌入具の嵌入具を隅の両側の側壁板に、隅柱取
   付け部を隅柱に取付け、この隅連結嵌入具の嵌入具に対
   応する天井板の箇所に前記挿入具を取り付けたことを特
   徴とする請求項１記載のユニットルームの天井取付構
   造。