JPH0885154A - 電気融着継手とその製造方法及びその射出成形用金型 - Google Patents

電気融着継手とその製造方法及びその射出成形用金型

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JPH0885154A
JPH0885154A JP7063783A JP6378395A JPH0885154A JP H0885154 A JPH0885154 A JP H0885154A JP 7063783 A JP7063783 A JP 7063783A JP 6378395 A JP6378395 A JP 6378395A JP H0885154 A JPH0885154 A JP H0885154A
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electric fusion
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    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D23/00Producing tubular articles
    • B29D23/001Pipes; Pipe joints
    • B29D23/003Pipe joints, e.g. straight joints
    • B29D23/005Pipe joints, e.g. straight joints provided with electrical wiring
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor

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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ヒケ等の欠陥が生じなく品質上の
優れた電気融着継手とこの電気融着継手を能率良く製造
出来る電気融着継手の製造方法及びその射出成形用金型
を提供する。 【構成】 電熱線を埋設した内筒部材層と、この内筒部
材層の外面に複数層の溶融樹脂を射出して形成する樹脂
層を設け、継手全体の円筒部材層が3層以上の樹脂層か
らなる電気融着継手とその製造方法および金型である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂製の管を
融着接続するための熱可塑性樹脂製継手本体の内周部に
電熱線を埋設した電気融着継手とこの電気融着継手を得
る方法及びその射出成型用金型に関し、特に厚肉大口径
の電気融着継手でも内部欠陥がなく、能率良く製造出来
るものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性の樹脂、例えばポリエチ
レン管を電気的に熱融着して接続する管継手として、特
開昭57−69010号公報で開示された電気融着式プ
ラスチック管継手がある。このものは図8に部分断面図
で示すごとく、一端から他端に亘って溝34を設け、こ
の溝34に電熱線33を巻回した内筒部材31と、この
内筒部材31の外面に同様の樹脂を一体成形した外方部
材32とによって設けた電気融着式プラスチック管継手
である。この管継手は、内周部に埋設した電熱線33に
通電することにより、管継手内に挿入した樹脂管と一体
に溶融して接続するものである。
【0003】上記プラスチック管継手は、電熱線33を
巻回した内筒部材31の外面に外方部材32を射出成形
して内筒部材31と外方部材32を一体化したものであ
るが、電熱線33は継手に挿入した接続樹脂管と継手内
周面との境界を加熱して両者を溶融するので、できる限
り継手内周面の近傍に設ける必要がある。このため内筒
部材31の電熱線33を収容する溝34底部の肉厚t
は、1mm以下の薄肉のものが用いられる。これに対し
て管継手の呼び径が大きくなると管継手自体の肉厚も大
きくなるので、外方部材32の肉厚Tも大きくなる。一
例としてこの2層からなるガス用ポリエチレン管接続用
管継手の呼び径別内筒部材と外方部材の肉厚寸法を図8
に示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の薄肉の内筒
部材31の外面に大きな肉厚寸法の外方部材32を射出
成形すると、外方部材32の大きな射出圧力と熱容量に
よって内筒部材31が溶融し、内筒部材31の溝34に
巻回した電熱線33が不規則に移動し、管との接続作業
時に電熱線33同志が接触してショートし正常な加熱が
行われない不良を発生させる問題がある。また一般に合
成樹脂の熱伝導率は非常に悪く、更に溶融時から凝固時
への体積収縮もかなり大きい。この収縮率は樹脂の材質
によっては4%から10%に達するものもある。このた
め金型の射出成形の方案にもよるが、ゲートやランナー
の樹脂が固化した後もキャビテイー内の成形品の一部に
未固化樹脂部分があると、樹脂射出圧を更に加え続けて
いても溶融樹脂を成形品内の未固化樹脂部分に補給する
ことができず、凝固時の体積収縮によって樹脂層肉厚内
部にヒケが生じる。
【0005】ヒケを生じさせないためには、ゲートやラ
ンナーを太くし、樹脂の射出圧を大きくして長時間射出
圧を加えれば良いが、そうした場合、上記した薄肉の内
筒部材31が溶融して電熱線33の配置が移動してしま
ったり、肉厚T部の厚肉溶融樹脂が完全に凝固するまで
の時間が長いので成型タクトが長くなって能率を著しく
悪化させる問題がある。結果として薄肉の内筒部材に厚
肉の樹脂を射出成形するのは、製造上の管理が難しく、
品質が安定しない。この問題は外方部材32の最大肉厚
がTが10mm以上になる呼び径75A以上の継手に対
して著しく発生する。本発明は上記の問題を解消するも
ので、ヒケ等の欠陥が生じなく、品質上の優れた電気融
着継手とこの電気融着継手を能率良く製造出来る電気融
着継手の製造方法及びその射出成型用金型を提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、内周部
に電熱線を埋設した内筒部材層と、この内筒部材層の外
面に熱可塑性樹脂を成形して設けた外筒部材層とからな
る電気融着継手において、前記継手全体の円筒部材層が
前記内筒部材層を含めて3層以上の多層樹脂層からなる
ことを特徴とする電気融着継手である。この多層は樹脂
の材質や色が異なる樹脂で設けてもよい。また、呼び口
径が75A以上の大きさの継手について、継手全体の円
筒部材層が前記内筒部材層を含めて3層ないし5層の多
層樹脂層からなることを特徴とする電気融着継手であ
る。また、前記継手の外筒部材層の肉厚が10mm以上
の大きさの継手について、継手全体の円筒部材層が前記
内筒部材層を含めて3層ないし5層の多層樹脂層からな
り、1層当たりの肉厚が15mm以下であることを特徴
とする電気融着継手である。
【0007】また、熱可塑性樹脂製継手本体の内周部に
電熱線を埋設した電気融着継手を得る方法であって、ま
ず継手本体の内周面を形成する電熱線を収容した内筒部
材を設け、この内筒部材を成形用金型のキャビテイー内
に装着し、内筒部材の外面に熱可塑性樹脂層を成形して
内筒部材と一体の中間部材を設け、この中間部材を成形
用金型のキャビテイー内に装着し、中間部材の外面に熱
可塑性樹脂層を成形して中間部材と一体の成形部材を設
け、以下成形した成型部材の外面に熱可塑性樹脂層を順
次成形して最終目的形状の電気融着継手を得ることを特
徴とする電気融着継手の製造方法である。
【0008】この電気融着継手の製造方法は、前記成形
用金型を1組又は複数組有し、この金型の夫々のキャビ
テイー部で内筒部材を得る工程と中間部材を得る工程と
順次成形部材を得る工程とを同期して行い、最終目的形
状の電気融着継手を得ることを特徴とする。
【0009】また、熱可塑性樹脂製継手本体の内周部に
電熱線を埋設した電気融着継手を得る射出成形用金型で
あって、同じマンドレルを用いて溶融樹脂を射出成形で
きる複数のキャビテイー部を有し、このキャビテイー部
は、継手の内周面を形成し電熱線を収容する溝を設けた
内筒部材を形成する第1層のキャビテイー部と、このキ
ャビテイー部より一回り大きく前記内筒部材の外面に熱
可塑性樹脂層を射出成形できる第2層のキャビテイー
部、及びこの成形した外面に順次熱可塑性樹脂層を射出
成形できる第3層ないし第5層のキャビテイー部とを有
し、前記各層の1層当たりの肉厚が15mm以下になる
ように設けたことを特徴とする電気融着継手射出成形用
金型である。
【0010】
【作用】本発明は上記の構成であり、薄肉の内筒部材層
の外面に従来の厚肉の外方部材層が複数回に分けて射出
成形されることにより、継手全体の円筒部材層が3層以
上の多層になった電気融着継手である。特に継手の呼び
口径が75A以上の大きさのものについて有効で、3層
ないし5層にすることによって大きな効果が得られる。
また電熱線を有する内筒部材層に対して外筒部材層の肉
厚が10mm以上の大きさの継手について、全体の継手
の円筒部を3層ないし5層の多層樹脂層にして、一層当
たりの肉厚を薄く、15mm以下にすることで品質の向
上及び成形時間の大幅な短縮が図れるものである。
【0011】このために、継手の内周面を形成するとと
もに内周部に電熱線を収容した内筒部材を設け、これを
成形用金型のキャビテイー部に装着して電熱線付内筒部
材の外面に熱可塑性溶融樹脂層を射出成形して内筒部材
と一体の中間部材を設け、この中間部材の外面に更に熱
可塑性樹脂層を射出成形して中間部材と一体の成形部材
を設け、この様に成形した成形部材の外面に順次樹脂層
を成形し、最終的に継手の樹脂層が3層ないし5層の多
層になった電気融着継手を得るものである。
【0012】この3層ないし5層の層数は、電気融着継
手の形状や各層の成形作業取り扱い時間等を考慮して最
適な多層数にしたものである。3層以上であれば肉厚が
10mmを越える外方部材層を備えた継手の厚肉外方部
材層が複数層に分割されることになり内筒部材との肉厚
差が減少し、また1層当たりの肉厚及び樹脂容量が減少
するので射出圧力が小さくても済む。よって薄肉の内筒
部材が溶融される問題や電熱線の移動等の問題が生じな
く、射出後の冷却速度が早く冷却時間が短くなるのでヒ
ケ等の内部欠陥が生じない。この場合、各層の成形作業
は同期して行えるので、1層当たりの最も長い成形時間
が全体の成形タクトになり、上記10mm以上の厚肉外
方部材層を備えた継手の厚肉部が複数層に分割されるこ
とで一層当たりの肉厚が15mm以下になって樹脂容量
が減少し、肉厚減によって冷却速度が早くなり冷却時間
が大幅に短縮される。このため全体の電気融着継手を成
形するタクトが大幅に短縮される。
【0013】一般に溶融樹脂の金型内での冷却時間は、
金型からの取り出し温度にもよるが、理論的に成形品の
肉厚の2乗に比例する。従って一つのキャビテイー部で
の1層当たりの肉厚が半分になれば冷却時間は1/4に
なる。また一つのキャビテイー部での1層当たりの射出
溶融樹脂の容量が大幅に少なくなるので、射出した溶融
樹脂の冷却速度が早くなり、射出成形された樹脂各部の
冷却が均等に行われる。このため冷却時間が大幅に短縮
されると共に内部にヒケ等の欠陥が生じない。
【0014】従って従来のヒケ防止のために大きな射出
圧力や長時間の射出圧を加え続ける必要がなくなり、従
来より射出容量が小さくまた射出圧力の小さい樹脂成形
機であっても、大きな口径の電気融着継手を成形するこ
とができる。また一般に一つのキャビテイー部当たりの
1層の射出樹脂容量が多いと、成形時の樹脂温度や金型
の温度などの射出成形条件が成形後の品質に大きく影響
するが、全体を3ないし5層にすることで1層当たりの
肉厚が15mm以下になって射出樹脂容量が少なく肉厚
が均等になる。このため冷却時間が早くなり、射出成形
条件にあまり影響を受けず、成形作業が容易で、内部欠
陥のない良好な品質の電気融着継手が得られる。
【0015】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明
する。図1ないし図3は本発明の実施例を示す電気融着
継手射出成型用金型と電気融着継手の断面図である。図
4は本発明の実施例を従来技術と比較して説明する成形
状態の図で、(a)は従来の2層からなる成形状態を示
し、(b)は本実施例の3層からなる成形状態を示す図
である。図1において、一組の金型内に溶融樹脂を成形
する3か所のキャビテイー部A、B、Cを設けてあり、
各キャビテイー部は順に径方向が大きくなっている。ま
た各キャビテイー部について共通のマンドレル10を装
着して成形できるようにしてある。金型の入口11から
射出された溶融樹脂はランナー12、ゲート13を通っ
て各々のキャビテー部A、B、C内に充填される。
【0016】キャビテイー部Aにマンドレル10を装着
して溶融樹脂を射出すると、図2、図3又は図4(b)
で示す電気融着継手の薄肉内筒部材21が成形される。
キャビテー部Aに射出成形された樹脂が固化した後、金
型内からマンドレル10付の内筒部材21が取り出さ
れ、マンドレル10付の状態で、薄肉内筒部材21の外
周溝23に電熱線22が巻回しされる。電熱線22は内
筒部材21の端部にコネクターピン24、24を挿入し
て固定し、コネクターピン24と結線される。
【0017】この様に成形された継手内面を形成する電
熱線22付内筒部材21を、次にマンドレル10付の状
態でBのキャビテー部に装着し、Bのキャビテイー部で
中間部材層25の溶融樹脂を射出成形して内筒部材21
付の中間部材27を得る。この中間部材層25を射出成
形している間も、キャビテイー部Aで前記の薄肉内筒部
材21が成形されている。キャビテー部Bで内筒部材付
の中間部材27を射出成形した後、前記同様金型内から
マンドレル10付の状態で成形された中間部材27が取
り出され、次にこの中間部材27をCのキャビテー部に
装着して中間部材27の外面に最終外筒部材層26の樹
脂を射出成形する。中間部材層25の外面に最終外筒部
材層26を成形した後、金型からマンドレル10付の状
態で成形品を取り出し、成形品からマンドレル10を抜
き取ると図2、図3又は図4(b)で示す電気融着継手
28が成形される。
【0018】この様に3層に成形された内筒部材層21
と中間部材層25と最終外筒部材層26の各樹脂層は、
各層の外面に射出された溶融樹脂の熱によって互いの接
触面が熱融着され、一体的に結合した電気融着継手28
が成形される。尚、内筒部材層21と中間部材層25を
純ポリエチレン樹脂材料で設け、最終外筒部材層26を
カーボンブラック入りの樹脂材料で設けることができ
る。この最終外方部材層26をキャビテー部Cで射出成
形している間にも、前記別のキャビテイー部Aで薄肉内
筒部材21と前記キャビテイー部Bで中間部材層25が
同期して成形されている。従って全体の射出成形タクト
としては、キャビテイー部A、B、Cで成形されるいず
れか最も長い成形時間が全体のタクトになり、各層の射
出成形時間が短縮すると全体の成形タクトは大きく短縮
される。
【0019】図5は呼び150Aのソケット形電気融着
継手(外径207mm、長さ248mm)を図4(a)
で示す従来方式で行った場合の肉厚22mmの外方部材
32と、図4(b)で示す本実施例の肉厚11mmの最
終外筒部材層26との、金型内での冷却時間と冷却温度
の関係を測定した冷却線図である。図の冷却線イは肉厚
が22mmの従来方式の外方部材32の冷却線を表し、
ロは肉厚が11mmの本実施例の最終外筒部材26の冷
却線を表す。この冷却線図から判るように例えば金型か
らの取り出し温度を95℃とすると、イの従来方式では
溶融樹脂を射出してから金型内で95℃に冷却するまで
の時間は450秒で、ロの本実施例では95℃に冷却す
るまでの時間は150秒である。従って金型からの取り
出し温度を95℃とすれば、イの従来方式に比べてロの
本実施例では成形タクトが単純に1/3に短縮出来る。
【0020】図6は上記のように継手の肉厚と冷却温度
の関係を調べて求めた金型からの取り出し温度線図で、
樹脂成形肉厚と射出成型時間(冷却時間)の関係を説明
する図である。呼び口径が150Aのソケット形電気融
着継手の場合、図4(a)で示す従来方式では、図8で
示したごとく内筒部材層31の溝の底部の肉厚t(肉厚
最少部)は0.6mmで、溝の山部の肉厚最大部は5.
5mmである。この内筒部材層31の外面に成形する外
方部材層32の最大肉厚部Tは22mmである。この内
筒部材層31の射出成形する冷却時間は90秒で、外方
部材層32を射出成形する冷却時間は360秒であっ
た。この時の金型からの取り出し温度は135℃であ
る。この外方部材層32の成形状態をプロットしたのが
図6のE点である。図4(b)で示す本実施例では、内
筒部材層21は前記従来の内筒部材31の寸法と同じ
で、従来方式の外方部材層32の肉厚を中間部材層25
と最終外筒部材層26の2層に分割し、夫々の肉厚を従
来の半分の各11mmとした。その結果、中間部材層2
5と最終外筒部材層26の夫々の射出成形時間は100
秒になり、この時の金型からの取り出し温度は130℃
であった。またヒケ等の欠陥のない電気融着継手が得ら
れた。この状態をプロットしたのが図6のF点である。
【0021】また呼び口径が200Aのソケット形電気
融着継手(外径278mm、長さ321mm)の場合、
図4(a)で示す従来方式では、内筒部材層31の最小
肉厚部tは0.8mmで最大肉厚部は5.5mmであ
る。この内筒部材層31の外面に射出成形する外方部材
層32の肉厚Tは28mmである。内筒部材層31の射
出成形時間は100秒で、外方部材層32の射出成型時
間は図6のJ点で示すごとく900秒であった。この時
の金型からの取り出し温度は120℃である。一方図4
(b)で示す本実施例では、上記と同様に内筒部材層2
1は従来の内筒部材層31と同じ寸法で、従来の外方部
材層32の肉厚Tを中間部材層25と最終外筒部材層2
6の2層に分割して夫々の肉厚を従来の半分の14mm
とした。その結果、図6のK点で示すごとく、中間部材
層25と最終外筒部材層26の夫々の射出成形時間は1
50秒に大幅に短縮された。この時の金型からの取り出
し温度も従来方式より低く115℃である。またヒケ等
内外部とも欠陥のない電気融着継手が得られた。
【0022】次に上記呼び口径が200Aのソケット形
電気融着継手について更に成形時間の短縮を図るために
継手の肉厚を4層に分割成形した実施例について説明す
る。図7は呼び口径200Aの継手を4層成形化した継
手の各層の断面図を示し、1層目41は前記実施例の内
筒部材層21のごとく溝内に電熱線22を巻回してあ
り、この外面に前記したごとく2層目42、3層目4
3、4層目44を順次射出成形して一体の電気融着継手
45を得るものである。この場合も2層目から4層目の
各層の肉厚は従来の外方部材層32の肉厚28mmの1
/3の約9.5mmにした。
【0023】この実施例では2層目42と3層目43の
外面部にも凹凸を形成して、キャビテイー部内で射出成
形時に、金型キャビテイー部内面と接触する面積を多く
し、射出された樹脂の冷却効率を上げて冷却時間の短縮
を図っている。更に射出した各樹脂層間の接触面積が多
くなるようにして一体的に溶融する溶融密着強度を増し
ている。この実施例の射出成形後の金型からの取り出し
時間は、冷却時間が最も長い第2層目42の冷却時間が
115秒で、この時の温度が100℃であった。従って
前記従来方式の成形時間900秒と比較してこの実施例
の4層成形の場合では、900秒から115秒に大幅に
短縮することができ、金型からの取り出し温度も低下し
た。また上記3層からなる実施例の場合と比べても15
0秒から115秒に35秒間短縮することができた。
【0024】上記実施例では、継手の肉厚を3層又は4
層に成形する実施例について説明したが、継手の形状や
大きさ及び成型機の仕様などによっては5層に分割して
成形しても良い。この複数層は同一の樹脂材料でもよ
く、又樹脂の材質や色が異なる樹脂で成形しても良い。
更に何層になっても可能であるが、実用上継手の形状や
各層の成形作業取り扱い時間等も考慮すると3層ないし
5層が最も適当である。また図3や図7で示す電気融着
継手のごとく、径方向と共に継手の長手方向にも3ない
し5層に分割して成形しても良い。また1つの金型内に
複数層のキャビテイー部A、B、Cを設けた金型で説明
したが、夫々の層を射出成形するキャビテイー部A、
B、Cを個々に備えた複数組の金型を用いて順次多段成
形しても良いことは当然である。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、継手本体内に射出する
樹脂の肉厚を十分に小さく出来、また1回に射出する溶
融樹脂の容量を少なく出来るので、各層段階で射出成形
した溶融樹脂の冷却速度が早くなり、成形タクトが大幅
に短縮されて成形作業能率が向上する。また各部が均一
に冷却されるので従来のヒケ等の内部欠陥が生じない。
このため、品質の優れた電気融着継手を能率良く得るこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の電気融着継手射出成形用
金型の平面図である。
【図2】 本発明の一実施例の電気融着継手の断面図で
ある。
【図3】 本発明の別の実施例の電気融着継手の断面図
である。
【図4】 従来方式(a)と本実施例方式(b)とを比
較して説明する各工程の成形品を示す図である。
【図5】 従来方式と本実施例の金型内での冷却時間と
冷却温度の関係を示す図である。
【図6】 本発明の実施例と従来技術とを比較して説明
する金型からの取り出し時間に対する樹脂肉厚と射出成
形時間(冷却時間)の関係を示す図である。
【図7】 本発明実施例の4層成形した電気融着継手の
断面図である。
【図8】 従来の電気融着継手の部分断面図と各層の肉
厚T、t寸法を示す図である。
【符号の説明】
A、B、C 金型内の各キャビテイー部 10 マ
ンドレル 11 入口 12 ラ
ンナー 13 ゲート 21 内
筒部材層 22 電熱線 23 溝 24 コネクターピン 25 中
間部材層 26 最終外筒部材層 27 内
筒部材付の中間部材 28、45 成形後の電気融着継手 41 第
1層 42 第2層 43 第
3層 44 第4層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周部に電熱線を埋設した内筒部材層
    と、この内筒部材層の外面に熱可塑性樹脂を成形して設
    けた外筒部材層とからなる電気融着継手において、 前記継手全体の円筒部材層が前記内筒部材層を含めて3
    層以上の多層樹脂層からなることを特徴とする電気融着
    継手。
  2. 【請求項2】 呼び口径が75A以上の大きさの継手に
    ついて、継手全体の円筒部材層が前記内筒部材層を含め
    て3層ないし5層の多層樹脂層からなることを特徴とす
    る請求項1記載の電気融着継手。
  3. 【請求項3】 前記継手の外筒部材層の肉厚が10mm
    以上の大きさの継手について、継手全体の円筒部材層が
    前記内筒部材層を含めて3層ないし5層の多層樹脂層か
    らなり、1層当たりの肉厚が15mm以下であることを
    特徴とする請求項1ないし2記載の電気融着継手。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂製継手本体の内周部に電熱
    線を埋設した電気融着継手を得る方法であって、 まず継手本体の内周面を形成する電熱線を収容した内筒
    部材を設け、 この内筒部材を成形用金型のキャビテイー内に装着し、
    内筒部材の外面に熱可塑性樹脂層を成形して内筒部材と
    一体の中間部材を設け、 この中間部材を成形用金型のキャビテイー内に装着し、
    中間部材の外面に熱可塑性樹脂層を成形して中間部材と
    一体の成形部材を設け、 以下成形した成型部材の外面に熱可塑性樹脂層を順次成
    形して最終目的形状の電気融着継手を得ることを特徴と
    する電気融着継手の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記成形用金型は1組又は複数組有し、
    この金型の夫々のキャビテイー部で内筒部材を得る工程
    と中間部材を得る工程と順次成形部材を得る工程とを同
    期して行い、最終目的形状の電気融着継手を得ることを
    特徴とする請求項2記載の電気融着継手の製造方法。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂製継手本体の内周部に電熱
    線を埋設した電気融着継手を得る射出成形用金型であっ
    て、 同じマンドレルを用いて溶融樹脂を射出成形できる複数
    のキャビテイー部を有し、このキャビテイー部は、継手
    の内周面を形成し電熱線を収容する溝を設けた内筒部材
    を形成する第1層のキャビテイー部と、このキャビテイ
    ー部より一回り大きく前記内筒部材の外面に熱可塑性樹
    脂層を射出成形できる第2層のキャビテイー部、及びこ
    の成形した外面に順次熱可塑性樹脂層を射出成形できる
    第3層ないし第5層のキャビテイー部とを有し、前記各
    層の1層当たりの肉厚が15mm以下になるように設け
    たことを特徴とする電気融着継手射出成形用金型。
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