JPH088147B2 - 薄膜el素子 - Google Patents

薄膜el素子

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JPH088147B2
JPH088147B2 JP62173230A JP17323087A JPH088147B2 JP H088147 B2 JPH088147 B2 JP H088147B2 JP 62173230 A JP62173230 A JP 62173230A JP 17323087 A JP17323087 A JP 17323087A JP H088147 B2 JPH088147 B2 JP H088147B2
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富造 松岡
純 桑田
雅博 西川
洋介 藤田
隆夫 任田
惇 阿部
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は文字図形などの表示に用いる薄膜EL素子に関
するものであり、更に詳しくは発光特性が長期に渡って
安定な薄膜EL素子に関する。
薄膜EL素子は薄型で表示の視認性が優れているため、
OA機器などの端末ディスプレイとして最適である。
従来の技術 従来より薄膜EL素子をX−Yマトリックス構成にした
薄膜ELディスプレイパネルが知られている。このパネル
は第1誘電体層/蛍光体層/第2誘電体層の積層薄膜の
両面に水平平行電極群と垂直平行電極群とを互いに直交
するように配置し、それぞれの電極群に接続された給電
線により、切換え装置を通して信号を加えて両電柱の交
点部分の蛍光体層を発光させ(この交点の発光部分面を
絵素と称する)、発光した絵素の組み合わせによって文
字記号,図形等を表示させるものである。
上記薄膜ELディスプレイパネルは、通常ガラス製の透
光性基板上に、スズをドープした酸化インジウムからな
る透明な平行電極群を形成し、その上に第1誘電体層、
蛍光体層、第2誘電体層を順次積層し、さにその上に一
般にAl金属からなる背面平行電極群を前記透明平行電極
群に直交する配置で積層して作成する。
蛍光体層は一般にZnS母体に発光センターとしてMnや
希土類元素等をドープしたもの、あるいはCaSやSrS母体
に発光センターとしてCe,Eu等をドープしたものが用い
られる。
第1,第2誘電体層にはY2O3,SiO2,Al2O3,Ta2O5,Sm2O3,
Si3N4,BaTiO3,PbTiO3,BaTa2O6等から選ばれた誘電体薄
膜が用いられる。
誘電体層は蛍光体層の中を流れる電流を制御する電流
リミッターとしての働きを持ち、ELディスプレイパネル
の電気的ブレークダウンを防止し、耐電圧信頼性を保つ
ために重要である。
更に誘電体層は輝度−電圧特性(B/V特性)の経時変
化に対して大きな影響力を持ち、B/V特性が駆動時間と
共に変化すると画像が乱れたり、コントラスト特性が悪
くなるので、できる限りその経時変化が少くなるような
誘電体薄膜を選ばなくてはならない。
発明が解決しようとする問題点 マトリックス状電極を有する薄膜EL素子を、一斉反転
方式により線順次駆動(特公昭55−27354参照)し、一
走査期間で2回の発光を行わせる場合、透明電極と背面
電極に挟まれた各絵素においては絵素が配置された場所
によって、正極性のパルスが印加されてから逆方向のパ
ルスが印加されるまでの時間と、逆極性のパルスが印加
されてから正極性のパルスが印加されるまでの時間が異
る。このように正,逆パルスの位相が異なる駆動性によ
り、従来技術により薄膜EL素子を長時間駆動した場合、
表示情報に応じて発光させた絵素では、発光させなかっ
た絵素と比較して、発光開始電圧が10V前後変動すると
いう問題点があった。
本発明の目的は、前記問題点を解決し、位相が異なる
交流パルスや正,逆方向の振幅が異なる交流パルスで駆
動しても、長時間に渡り、安定したB/V特性を持つ薄膜E
L素子を提供することにある。また同時に薄膜相互の付
着力が高く、かつ耐電圧特性の優れた薄膜EL素子を提供
することも目的としている。
問題点を解決するための手段 本発明は透孔性基板上に、透明電極,第1誘電体層,E
L蛍光体層,第2誘電体層、および背面電柱を順次積層
してなる薄膜EL素子において、前記第1誘電体層および
前記第2誘電体層を前記発光体層側をAlNとしたAl2O3
AlNの2層形複合誘電体層とする。
作用 発光開始電圧の変動は、EL蛍光体層と誘電体層と誘電
体層との界面に、種々の深さのトラップ準位が新たに形
成されたためと考えられる。EL蛍光体層に接し、重要な
界面を形成する誘電体薄膜をAlNにすることによって、
新たなトラップ準位の形成が抑制され、長時間に渡って
安定したB/V特性を示すようになったと考えられる。
AlNは酸化インジウム主成分の透明電極やAl電極との
密着性に難があるので更にAlNにAl2O3薄膜を重ねたAlN
とAl2O3複合誘電体層で第1および第2誘電体層を形成
することによってすべての薄膜間の密着性が優れ、なお
かつ複合誘電体層にすることによるピンホール等の膜欠
陥の低減で耐電圧特性も優れた薄膜EL素子を作成でき
た。
実 施 例 第1図は本発明にかかる薄膜EL素子の断面構造を示
す。図において、1はガラス基板であり、その上に合金
ターゲートを用いてインジウム、スズ混晶酸化物薄膜
(以下ITO薄膜と略称する)を直流スパッター法で形成
し、ホトリソグラフィ技術によりストライプ状に加工
し、透明電極2とした。その上に第1誘電体層3とし
て、Al2O3薄膜とAlN薄膜5の複合膜を形成した。Al2O
3およびAlN薄膜の膜厚は各々1000Åである。作成は両者
ともAl金属ターゲットを用いた高周波マグネトロン活性
スパッタ法を用いた。Al2O3薄膜は活性電子ビーム加熱
蒸着法(EB蒸着法)で作成することもできるが、上記の
ようにAl金属ターゲットを用いて、単にスパッタガスを
O2からN2へと切り換えることによって、ワンポンプダウ
ンでAl2O3とAlN薄膜の積層膜を作成できる活性スパッタ
法が便利である。まずAl2O3薄膜の作成条件を説明す
る。金属Alをターゲットにして、O2+Ar雰囲気中で活性
スパッタを行った。O2とArの流量比は1:3程度が適当で
ある。O2をより多くしてもかまわないが、スパッタレイ
トを遅くしないために上記分割のArを含む方が製造上有
利である。スパッタ圧力は4〜7×10-3Torr、基板温度
は150〜400℃、パワー密度は2〜3W/cm2で本発明のEL素
子に適したAl2O3薄膜を作成できる。次にAlNの作成はひ
きつづき同じAl金属ターゲットを用い50%以下のArを含
むN2雰囲気中で活性スパッタを行った。Arを50%より多
く含む雰囲気では窒化反応が十分でないこともあるの
で、上記のように50%以下にした方がよい。スパッタガ
ス圧は6×10-3〜6×10-2Torr,基板温度は200〜500
℃,パワー密度は2−3W/cm2で所望のAlN薄膜を作成で
きる。
以上説明した条件で各々1000Åの厚さのAl2O3とAlN薄
膜を順次積層した後その上にEB蒸着方でZnS:Mn蛍光体薄
膜6を4000Åの厚さに形成した。発光センサのMnの含量
は0.8原子%にした。
薄膜形成後輝度アップのため真空雰囲気中で550℃,1
時間の熱処理を行った。
つぎに第2誘電体層7を螢光体層6の上に形成した。
第1誘電体層3と全く同じ手法で、単にAl2O3とAlH薄膜
の作成順序を逆にして形成し、螢光体層6にAlN薄膜が
接するように配置した。第1誘電体層の場合と同様各々
1000Åの膜厚で、2000Åの複合誘電体層にした。
最後にAl背面電極8をAl薄膜をEB蒸着法で付けた後、
ホトリソグラフィ技術でITO電極と直交するストライプ
状に加工して薄膜EL素子を完成した。
本発明の一実施例にかかる上記薄膜EL素子と、従来よ
く用いられてきた誘電体薄膜Y2O3,Ta2O5,およびAl2O3
第1と第2誘電体層に使用した素子(第1,第2誘電体層
の厚さは各々2000Å)に、第2図に示したように位相の
異なる交流パルス電圧を印加した。印加電圧VHは薄膜EL
素子の発光しきい電圧Vthに更に30Vプラスした電圧とし
た。本発明の一実施例である上記膜厚構成のEL素子は発
光しきい電圧は160VであるのでVHは190V印加した。一般
に発光しきい電圧は各薄膜の膜厚と、特に誘電体薄膜の
誘電率に大きく依存し、膜厚は薄い程、誘電率は大きい
程発光しきい電圧は低くなる。
第2図のような交流パルスを各薄膜EL素子に印加し、
時間と共に発光しきい電圧の変動を調べた。その結果を
第3図に示した。Y2O3,Ta2O5およびAl2O3を誘電体に用
いた従来の素子では100時間で約7%発光しきい電圧が
低下したのに対し(第3図a,b,c)、本発明の薄膜EL素
子では0.8%以下であった(第3図d)。本発明のEL素
子は更にそれ以後5000時間では、ほとんど発光しきい電
圧の低下は見られなかった。位相の異なる交流パルス電
圧の印加によって発光しきい電圧が移動するのは、螢光
体層と誘電体層の界面の界面トラップ準位の分布や密度
が駆動時間と共に変化したためと考えられ、この変化が
ZnSとAlNとの界面では非常に抑えられ、安定化したと言
える。AlN薄膜がZnS:Mn螢光体薄膜の両表面に接して界
面を作っておれば原理的によく、単にAlN薄膜で第1,第
2誘電体を形成してもよい。しかしその場合、AlN薄膜
はITOやAl電極との付着力が十分でなく、時として製造
時にそれら薄膜との界面で剥離を生じることがあった。
これを防止し、かつ一層耐電圧特性を高める方法として
実施例で挙げたように第1および第2誘電体層をAlNとA
l2O3薄膜の複合誘電体層とした。これによって上記発光
しきい電圧の変動と薄膜間の剥離という製造上の不安定
要素を無くし、かつ耐電圧特性の優れたEL素子を得た。
すなわち第1,第2誘電体層として各々2000Åの厚さの
AlNの場合に比較し、1000ÅのAlNと1000ÅのAl2O3薄膜
の複合膜にした方が絶縁破壊,ピンホールの密度は1/10
0に減少し、誘電体薄膜自身の絶縁破壊強度も6MV/cmか
ら12MV/cmへと2倍に改善された。複合誘電体層の厚さ
は螢光体層の厚さによって調節しなくてはならないが、
AlNとAl2O3全体の中でAlNはZnS:Mnとの界面特性を決定
する重要な約割りを果すために少くとも500Åの厚さを
占めればよいことが実験的に調べられた。従って第1お
よび第2誘電体薄膜はZnS:Mnと接した少くとも500ÅのA
lNとEL素子の必要な耐電圧を考慮して適当な厚さのAl2O
3を組合せればよい。
EL発光体層6はMn以外のたとえば希土類元素の活性物
質を含むZnS螢光体や、CaSやSrSにCeやEuの活性物質を
含んだものに対しても本発明のEL構成は効果があった。
これは界面準位が螢光体の母体と誘電体の種拘でほぼ決
まること、おびCaSやSrS母体が特に螢光体としてZnSに
似ているためと考えられる。
発明の効果 以上のように本発明によれば、耐電圧特性に優れ、か
つ長時間の駆動によっても発光しきい電圧の変動が極め
て少い薄膜EL素子を歩留りやく製造でき、コンピュータ
端末などの薄形、高品位ディスプレイなどに広く利用で
き、実用的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる薄膜EL素子の構成を示す断面
図、第2図は薄膜EL素子の駆動電圧波形を示す図、第3
図は発光しきい電圧の経時変化を示す図である。 1……ガラス基板、2……透明電極、3……第1誘電体
層、4……Al2O3薄膜、5……AlN薄膜、6……螢光体
層、7……第2誘電体層、8……Al背面電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 洋介 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 任田 隆夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 阿部 惇 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−85089(JP,A) 特開 昭61−237396(JP,A) 特開 昭63−174298(JP,A) 特開 昭63−119196(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性基板上に、透明電極,第1誘電体
    層,蛍光体層,第2誘電体層および背面電柱を順次積層
    してなる薄膜EL素子において、前記第1誘電体層と第2
    誘電体層を前記蛍光体層に接する側を常にAlNとしたAl2
    O3とAlNの2層積層複合膜にしたことを特徴とする薄膜E
    L素子。
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