JPH0881387A - 創傷治癒剤 - Google Patents

創傷治癒剤

Info

Publication number
JPH0881387A
JPH0881387A JP6241894A JP24189494A JPH0881387A JP H0881387 A JPH0881387 A JP H0881387A JP 6241894 A JP6241894 A JP 6241894A JP 24189494 A JP24189494 A JP 24189494A JP H0881387 A JPH0881387 A JP H0881387A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peptide
sequence
amino acid
seq
agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6241894A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiichi Shimamura
誠一 島村
Yasuo Fukuwatari
康夫 福渡
Mitsunori Takase
光徳 高瀬
Kazumi Shinoda
一三 篠田
Koji Yamauchi
恒治 山内
Hidefumi Kuwata
英文 桑田
Natsuko Yamazaki
南津子 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Morinaga Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
Morinaga Milk Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Morinaga Milk Industry Co Ltd filed Critical Morinaga Milk Industry Co Ltd
Priority to JP6241894A priority Critical patent/JPH0881387A/ja
Publication of JPH0881387A publication Critical patent/JPH0881387A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 配列番号1乃至配列番号31に記載のペプチ
ド、薬理学的に許容されるこれらペプチドの誘導体、薬
理学的に許容されるこれらペプチドの塩類又はそれらの
2以上の混合物を有効成分として含有する創傷治癒剤。 【効果】 副作用が少なく、耐熱性があり、水溶液中で
安定であるから、薬剤として安定であり、抗菌作用を有
するので、製剤化に当り防腐剤を使用する必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱傷、欠損傷等の皮膚
損傷を伴う創傷、褥創等の治癒に使用される製剤に関す
るものである。詳しくは、本発明は、配列番号1乃至配
列番号31に記載のペプチド、薬理学的に許容されるこ
れらペプチドの誘導体、薬理学的に許容されるこれらペ
プチドの塩類(以下該ペプチド類と記載することがあ
る)又はそれらの2以上の混合物を有効成分として含有
する創傷治癒剤、である。
【0002】本明細書において、百分率は、特に断りの
ない限り、重量による表示であり、創傷は、外科手術、
外傷又は熱傷による潰瘍、床ずれにより生じる開口した
褥創、切傷等である。
【0003】
【従来の技術】現在、創傷治癒は、潰瘍面の切除、植皮
等の外科的処置又は外用剤による保存的治療が行われて
いる。保存的治療における局所療法は、創面の保護、壊
死組織の除去、二次感染の防止等の創面浄化後、肉芽形
成促進、局所循環改善、表皮形成促進等の作用を有する
外用剤が使用されている。中でも、肉芽形成及び表皮形
成の促進は、創傷治癒機序に直接係わるものであり、こ
れらに関する外用剤としてソルコセリル軟膏(大鵬薬品
工業社製。応用薬理、第22巻、第4号、第565〜5
79ページ、1981年)、リフラップ軟膏(日本化薬
社製。基礎と臨床、第18巻、第12号、第194〜2
00ページ、1984年)、オルセノン軟膏(日本レダ
リー社製。応用薬理、第43巻、第2号、第87〜95
ページ、1992年及び応用薬理、第43巻、第2号、
第121〜127ページ、1992年)等が使用されて
いる。
【0004】しかしながら、これらの薬剤の効果は、顕
著ではなく、より有効な創傷治癒剤が待望されていた。
更に、高齢化社会の到来が予想される中で、褥創治療剤
の開発も重視され、既に抗菌効果及び潰瘍治癒効果を有
する外用剤ユーパスタ(興和新薬社製。薬理と治療、第
17巻、増刊第1号、第7ページ、1989年及び西日
本皮膚科、第47巻、第915ページ、1985年)が
市販されたが、ボビドンヨードを含有しているため、使
用範囲が限定されるという不都合があった。
【0005】一方、ラクトフェリンは、涙、唾液、末梢
血、乳汁等に含まれている鉄結合性蛋白質であり、大腸
菌、カンジダ菌、クロストリジウム菌等の有害微生物に
対して抗菌作用を呈することが知られている[ジャーナ
ル・オブ・ペディアトリクス(Journal of Pediatrics)
、第94巻、第1ページ、1979年]。
【0006】本発明者らは、ラクトフェリンの分解物か
ら強い抗菌活性を有するペプチドを単離、若しくはそれ
らのペプチドと同一のアミノ酸配列を有するペプチド又
はそれらのペプチドの誘導体を合成し、20個のアミノ
酸残基からなる抗菌性ペプチド(特開平5−92994
号公報)、11個のアミノ酸残基からなる抗菌性ペプチ
ド(特開平5−78392号公報)、6個のアミノ酸残
基からなる抗菌性ペプチド(特開平5−148297号
公報)、5個のアミノ酸残基からなる抗菌性ペプチド
(特開平5−1498296号公報)、3〜6個のアミ
ノ酸残基からなる抗菌性ペプチド(特開平5−1482
95号公報)を、それぞれ既に特許出願した。
【0007】更に、本発明者らは、特定のアミノ酸配列
を有するラクトフェリン由来のペプチドに、脳保護作用
(特開平6−172200号公報)、細胞増殖賦活化作
用(特願平5−352422号)、抗真菌作用(特願平
6−126882号)、抗酸化剤(特開平6−1996
87号公報)等が存在することを発見し、既に特許出願
した。
【0008】生物学的活性を有するペプチドを使用した
創傷処置方法としては、マガイニン等(特表平5−50
4566号公報)が知られている。しかしながら、これ
らのペプチドは、カエルの皮膚及び昆虫体液等に由来す
るため、天然物の入手が難しく単離精製品は高価とな
り、工業的規模での生産が困難であるという不都合があ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記創
傷治癒剤の従来技術に鑑みて、より有効な薬剤について
鋭意研究を行っていたが、前記抗菌作用を有するペプチ
ドが生体内において線維芽細胞を増殖すること、及び創
傷モデル動物の創傷治癒を促進すること、即ち、創傷治
癒効果があることを見い出し、本発明を完成した。
【0010】本発明の目的は、より安全であり、より有
効でより安価な創傷治癒剤を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明は、配列番号1乃至配列番号31に記載のペプチド、
薬理学的に許容されるこれらペプチドの誘導体、薬理学
的に許容されるこれらペプチドの塩類又はそれらの2以
上の混合物をを有効成分として含有する創傷治癒剤であ
り、創傷治癒剤が、外用剤であること、有効成分が、外
用剤1g当たり少なくとも0.2mg含有されているこ
と、創傷治癒剤が、経口剤であること、有効成分が、体
重1kg当たり少なくとも100mgの割合で経口投与
されること、創傷治癒剤が、皮下投与剤であること及び
有効成分が、創傷面当たり少なくとも20mgの割合で
皮下投与されることを望ましい態様としてもいる。
【0012】次に本発明の構成及び好ましい態様につい
て詳述する。
【0013】本発明の創傷治癒剤の有効成分である該ペ
プチド類をラクトフェリン類から製造する場合、出発物
質として使用するラクトフェリン類は、市販のラクトフ
ェリン、哺乳類(例えば、ヒト、ウシ、ヒツジ、ヤギ、
ウマ)の初乳、移行乳、常乳、末期乳等、又はこれらの
乳の処理物である脱脂乳、ホエー等から常法(例えば、
イオン交換クロマトグラフィー)により分離したラクト
フェリン、それらを塩酸、クエン酸等により脱鉄したア
ポラクトフェリン、アポラクトフェリンを鉄、銅、亜
鉛、マンガン等の金属でキレートした金属飽和又は部分
飽和ラクトフェリンであり、市販品又は公知の方法によ
り製造した調製品を使用することもできる。
【0014】本発明において使用するペプチド類は、ラ
クトフェリン類の分解物から分離手段によって得られる
ペプチド、このペプチドと同一のアミノ酸配列、相同な
アミノ酸配列を有するペプチド、これらのペプチドの誘
導体、これらのペプチドの薬学的に許容される塩類又は
これらの任意の混合物であり、公知の方法により化学的
に合成することもできる。これらのペプチド類は、例え
ば、前記特開平5−92994号公報、特開平5−78
392号公報、特開平5−148297号公報、特開平
5−1498296号公報及び特開平5−148295
号公報の各発明に記載された方法によって得ることがで
きる。
【0015】前記の方法によって得られるペプチドは次
のアミノ酸配列を有するペプチド、その誘導体又は塩類
を望ましい態様として例示できる。例えば、配列番号
1、2及び27のアミノ酸配列を有するペプチド、その
塩類又はその誘導体(特開平5−78392号公報)、
配列番号3、4、5及び6のアミノ酸配列を有するペプ
チド、その塩類又はその誘導体(特開平5−14829
7号公報)、配列番号7、8、9及び31のアミノ酸配
列を有するペプチド、その塩類又はその誘導体(特開平
5−1498296号公報)、配列番号10乃至21の
アミノ酸配列を有するペプチド、その塩類又はその誘導
体(特開平5−148295号公報)、配列番号22か
ら26、28、29及び30のアミノ酸配列を有するペ
プチド、その塩類又はその誘導体(特開平5−9299
4号公報)である。
【0016】前記ペプチドの薬学的に許容される塩類と
しては、塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、乳酸
塩、酒石酸塩等の酸付加塩を例示でき、誘導体として
は、カルボキシル基をアミド化又はアシル化した誘導体
を例示することができる。
【0017】得られた該ペプチド類は、試験例5に示す
ように毒性が極めて低く、軟膏剤、液状塗布剤、ローシ
ョン剤、エアゾール(スプレー)剤、座剤等の薬剤とし
て適宜使用することができ、公知の方法により、錠剤、
カプセル剤、トロ−チ剤、シロップ剤、顆粒剤、散剤、
注射剤等に加工することも可能である。
【0018】本発明の創傷治癒剤の有効成分であるペプ
チドの配合量は、症状等により適宜選択できるが、外用
剤(局所投与)の場合1g当たり0.2〜100mg、
皮下投与剤の場合創傷面当たり少なくとも20mg、経
口剤の場合体重1kg当たり少なくとも100mgであ
る。
【0019】次に試験例を示して本発明を詳述する。
【0020】試験例1 この試験は、マウスBalb/c 3T3を用いて細胞
の増殖に対する該ペプチド類の効果を調べるために行っ
た。
【0021】1)試料の調製 市販のマウス顎下腺由来EGF(宝酒造社製)及び参考
例1と同一の方法により製造した配列番号26のペプチ
ドを使用し、無添加の試料(試料1)、EGF10ng
/ml添加試料(試料2)、配列番号26のペプチド2
0μg/ml添加試料(試料3)及びEGF10ng/
ml及び配列番号26のペプチド20μg/mlを添加
した試料(試料4)を調製した。
【0022】2)試験方法 マウス線維芽細胞Balb/c 3T3(American Typ
e Culture Collectionから購入)を、24穴カルチャ−プ
レ−トに1穴あたり1万個ずつ蒔き、10%ウシ胎児血清
を含むダルベッコ変法イ−グル培養液(以下FBS−D
MEMと記載する)で細胞をコンフルエント状態まで培
養した(培養液は、1穴当り1mlとした)。培養液を
1 %FBS−DMEMと交換し、更に3日培養し、細胞
を静止期に導入した。培養液を各試料を含む1 %FBS
−DMEM(0.5ml)と交換し、18時間培養し
た。培養液を3H−チミジン(1μC/ml)を含むD
MEM(0.35ml)と交換し、更に2時間培養し
た。細胞をリン酸緩衝液(PBS(−)、2ml)で2
度洗浄し、後に氷冷5%トリフルオロ酢酸(TFA、2
ml)を加え、冷蔵庫に1時間放置した。細胞を5%T
FA(2ml)で2度洗浄し、1規定の水酸化ナトリウ
ム(0.4ml)を加え、37℃で1時間放置し、細胞
を溶解した。6規定の塩酸(0.08ml)を加え、中
和し、のちDNAに取り込まれた 3H−チミジン量を液
体シンチレ−ションカウンタ−(LKB社製)で測定
し、細胞増殖活性を試験した。
【0023】3)試験結果 この試験の結果は、図1に示すとおりである。図1は、
Balb/c 3T3における各試料の 3H−チミジン
の取込み量を示し、縦軸及び横軸は、それぞれ3H−チ
ミジンの取込み量及び試料を示す。
【0024】図1から明らかなように、EGF10ng
/ml及び配列番号26のペプチド20μg/ml添加
した試料4の3H−チミジンの取り込み量は、23,4
34cpmであり、無添加試料のそれ(1,176cp
m)の約20倍であり、EGF10ng/ml添加試料
(12,300cpm)の約2倍であった。
【0025】従って、EGFの存在下で 3H−チミジン
の取込みが、配列番号26のペプチドにより飛躍的に増
大することが判明した。尚、該ペプチド類の種類を変更
して試験したが、ほぼ同様な結果が得られた。
【0026】試験例2 この試験は、綿球法を用いてペプチドの肉芽形成促進活
性を調べるために行った。
【0027】1)試験材料 生理食塩水(大塚製薬社製)及び試験例1と同一の配列
番号26のペプチドを使用した。
【0028】2)試験方法 7週齢のWister系雄ラット(Charles River から購入)
15匹を無作為に3群(1群5匹)に分けた。
【0029】佐京らの方法(応用薬理、第43巻、第2
号、第87〜95ページ、1992年) に準じて次のと
おり実施した。
【0030】1個当たり配列番号26のペプチドの生理
食塩水溶液3.3mg/ml、同様に33mg/ml及
び生理食塩水を、各300μlを含浸させた綿球を、1
群(対照)、2群(1匹当たり2mgに相当)及び3群
(1匹当たり20mgに相当)に次の方法により挿入し
た。
【0031】ネンブタ−ル麻酔下のラット背部皮膚を正
中線に沿って約2cm切開し、左右肩甲部皮下にそれぞ
れ1個の綿球(1匹当たり2個)を挿入し、直ちに切開
部を縫合した。綿球挿入4日目に、ラットをネンブタ−
ル麻酔下で屠殺し、綿球周囲にカプセル状に形成された
肉芽組織を、綿球とともに摘出した。肉芽組織以外の脂
肪塊、粘膜、皮下組織等を切除し、氷冷下で肉芽組織を
綿球から剥離し、得られた肉芽組織を氷冷生理食塩水で
洗浄し、血液成分、浸出液を除去し、のち濾紙で十分に
水分を除去し、更に脱脂乾燥し、その乾燥重量を測定
し、試験した。
【0032】3)試験結果 この試験の結果は、表1に示すとおりである。表1から
明らかなように、3群では、1群(対照)と比較して肉
芽が約2倍に増殖したが、2群では1群に比して肉芽の
顕著な増加は認められなかった。この結果から、配列番
号26のペプチドを1匹当たり20mg投与することに
より、肉芽形成促進作用があることが認められた。尚、
該ペプチド類の種類を変更して試験したが、ほぼ同様な
結果が得られた。
【0033】
【表1】 試験例3 この試験は、ラットを用いてペプチドの熱傷に対する治
癒効果をin vivo で調べるために行った。
【0034】1)試料の調製 1g当たり局方ワセリン(ヨシダ製薬株式会社製)66
g、セタノール(和光純薬工業株式会社製)3.5g、
コレステロール(ナカライテスク株式会社製)0.5
g、蒸留水25g、p−ヒドロキシ安息香酸メチル(和
光純薬株式会社製)0.16g及びp−ヒドロキシ安息
香酸ブチル(和光純薬株式会社製)0.02gの割合か
らなる軟膏基剤(応用薬理、第22巻、第4号、第56
5〜579ページ、1981年)に、試験例1と同一の
配列番号26のペプチドを0.1%(試料2)、1.0
%(試料3)及び5.0%(試料4)の割合で配合し、
軟膏を調製した。尚、配列番号26のペプチドを配合し
ない軟膏(試料1)も同様に調製した。
【0035】2)試験方法 7週齢のWister系ラット(Charles River 社から購入)
32匹を無作為に4群(1群8匹)に分けた。佐京らの
方法(応用薬理、第43巻、第2号、第121〜127
ページ、1992年)に準じて次のとおり試験した。
【0036】ネンブタール麻酔下でラットの背部を剃毛
脱毛し、100〜105℃に加熱した真鍮製円柱(直径
11mm×高さ45mm)を、腋下より2cm尾側正中
線上の1カ所に、自重(約33g)により10秒間押し
当て、熱傷を負わせ、熱傷部位の大きさ(長径×短径)
をノギスで測定した。熱傷部位を0.2gの各試料を塗
布したガーゼで被い、伸縮包帯で固定した。試験開始1
2日後まで毎日試料の投与及び創傷面積の測定を行い、
創傷治癒の状況を試験した。
【0037】3)試験結果 この試験の結果の一部(試験開始8日後から)は、表2
に示すとおりである。表2から明らかなように、試料2
投与群において熱傷の創傷面積の減少が早く、試験開始
8、10、11及び12日後において、試料1投与群に
対して有意差が認められた。また、試料3及び試料4投
与群においても、試料1に対し有意差は認められなかっ
たが、創傷面積の減少を促進することが認められた。
【0038】従って、1g当たり少なくとも1mgのペ
プチドを含む軟膏剤が、創傷治癒剤として有効であるこ
とが判明した。尚、該ペプチド類の種類を変更して試験
したが、ほぼ同様な結果が得られた。
【0039】
【表2】 試験例4 この試験、ラットを用いてペプチドの欠損創に対する治
癒効果をin vivo で調べるために行った。
【0040】1)試料の調製 局方マクロゴ−ル軟膏(ヨシダ製薬社製)を基剤とし、
試験例1と同一の配列番号26のペプチドを、0.02
%(試料2)及び0.1%(試料3)の割合で含む軟膏
を調製した。対照として配列番号26のペプチドを配合
しない局方マクロゴ−ル軟膏基剤(試料1)及び市販の
欠損創用剤であるソルコセリル軟膏(大鵬薬品社製。試
料4)を用いた。
【0041】2)試験方法〔方法〕 7週齢のWister系ラット(Charles River 社から購入)
20匹を無作為に4群(1群5匹)に分けた。佐京らの
方法(応用薬理、第43巻、第2号、第121〜127
ページ、1992年)の方法に準じて次のとおり試験を
行った。
【0042】ネンブタール麻酔下でラットの背部を剃毛
脱毛後、腋下より2cm尾側で、背部正中線部位にコル
クポーラーを用いて直径約14mmの筋層に達する皮膚
欠損創を作成し、創面の大きさ(長径×短径)をノギス
で測定した。皮膚欠損部位を0.2gの各試料を塗布し
たガーゼで被い、伸縮包帯で固定した。試験開始12日
後まで毎日試料の投与及び創傷面積の測定を行い、創傷
治癒の状況を試験した。
【0043】3)試験結果 この試験の結果は、表3に示すとおりである。表3から
明らかなように、試料2投与群において欠損創面積の減
少が早く、試験開始7及び8日後において、試料1投与
群に対して有意差が認められ、試料4(市販薬)投与群
と同等又はそれ以上の効果認められた。試料3投与群に
おいても、試料1に対し有意差は認められなかったが、
欠損創面積の減少を促進することが認められた。
【0044】従って、1g当たり少なくとも0.2mg
のペプチドを含む軟膏剤が、創傷治癒剤として有効であ
ることが判明した。尚、該ペプチド類の種類を変更して
試験したが、ほぼ同様な結果が得られた。
【0045】
【表3】 試験例5 この試験は、該ペプチド類の急性毒性を調べるために行
った。
【0046】1)試料の調製 試験例1と同一の試料を使用した。
【0047】2)試験方法 6週齢のCD(SD)系のラット(日本SLCから購
入)の両性を用い、雄及び雌を無作為にそれぞれ2群
(1群5匹)に分けた。
【0048】体重1kg当り1000及び2000mg
の割合で試料を注射用水(大塚製薬社製)に溶解し、体
重100g当たり4mlの割合で金属製玉付き針を用い
て単回強制経口投与し、急性毒性を試験した。
【0049】3)試験結果 この試験の結果、この試料を1000mg/kg体重及
び2000mg/kg体重の割合で投与した群に死亡例
は認められなかった。従って、このペプチドのLD
50は、2000mg/kg体重以上であり、毒性は極め
て低いことが判明した。尚、該ペプチド類の種類を変更
して試験したが、ほぼ同様な結果が得られた。
【0050】参考例1 市販のウシ・ラクトフェリン(シグマ社製)50mgを
精製水0.9mlに溶解し、0.1規定の塩酸でpHを
2.5に調整し、のち市販のブタペプシン(シグマ社
製)1mgを添加し、37℃で6時間加水分解した。次
いで0.1規定の水酸化ナトリウムでpHを7.0に調
整し、80℃で10分間加熱して酵素を失活させ、室温
に冷却し、15,000rpmで30分間遠心分離し、
透明な上清を得た。この上清100μlをTSKゲルO
DS−120T(東ソ−社製)を用いた高速液体クロマ
トグラフィ−にかけ、0.8ml/分の流速で試料注入
後10分間0.05%TFA(トリフルオロ酢酸)を含
む20%アセトニトリルで溶出し、のち30分間0.0
5%TFAを含む20〜60%のアセトニトリルのグラ
ジエントで溶出し、24〜25分の間に溶出する画分を
集め、真空乾燥した。この乾燥物を2%(W/V)の濃
度で精製水に溶解し、再度TSKゲルODS−120T
(東ソ−社製)を用いた高速液体クロマトグラフィ−に
かけ、0.8ml/分の流速で試料注入後10分間0.
05%TFAを含む24%アセトニトリルで溶出し、の
ち30分間0.05%TFAを含む24〜32%のアセ
トニトリルのグラジエントで溶出し、33.5〜35.
5分の間に溶出する画分を集めた。上記の操作を25回
反復し、真空乾燥し、ペプチド約1.5mgを得た。
【0051】上記のペプチドを6N塩酸で加水分解し、
アミノ酸分析計を用いて常法によりアミノ酸組成を分析
した。同一の試料を気相シ−クェンサ−(アプライド・
バイオシステムズ社製)を用いて25回のエドマン分解
を行ない、25個のアミノ酸残基の配列を決定した。ま
たDTNB[5,5−ジチオ−ビス(2−ニトロベンゾ
イック・アシド)]を用いたジスルフィド結合分析法
[アナリティカル・バイオケミストリ−(Analytical B
iochemistry )、第67巻、第493頁、1975年]
によりジスルフィド結合が存在することを確認した。
【0052】その結果、このペプチドは、25個のアミ
ノ酸残基からなり、3番目と20番目のシステイン残基
がジスルフィド結合し、3番目のシステイン残基からN
−末端側に2個のアミノ酸残基が、20番目のシステイ
ン残基からC−末端側に5個のアミノ酸が、それぞれ結
合した、配列番号26のアミノ酸配列を有していること
が確認された。
【0053】参考例2 ペプチド自動合成装置(ファルマシアLKBバイオテク
ノロジ−社製。LKB Biolynx 4170)を用い、シェパ−ド
等による固相ペプチド合成法[ジャ−ナル・オブ・ケミ
カル・ソサイエティ−・パ−キンI(Journal of Chemi
cal Society Perkin I)、第538頁、1981年]
に基づいて抗菌性ペプチドを次のようにして合成した。
【0054】アミン官能基を9−フルオレニルメトキシ
カルボニル基で保護したアミノ酸[以下Fmoc−アミノ酸
又はFmoc−固有のアミノ酸(例えば、Fmoc−アスパラギ
ン)と記載することがある]に、N,N−ジシクロヘキ
シルカルボジイミドを添加して所望のアミノ酸の無水物
を生成させ、このFmoc−アミノ酸無水物を合成に用い
た。ペプチド鎖を製造するためにC−末端のアスパラギ
ン残基に相当するFmoc−アスパラギン無水物を、そのカ
ルボキシル基を介し、ジメチルアミノピリジンを触媒と
してウルトロシンA樹脂(ファルマシアLKBバイオテ
クノロジ−社製)に固定する。次いでこの樹脂をピペリ
ジンを含むジメチルホルムアミドで洗浄し、C−末端ア
ミノ酸のアミン官能基の保護基を除去する。のちアミノ
酸配列のC−末端から2番目に相当するFmoc−アルギニ
ン無水物を前記C−末端アミノ酸残基を介して樹脂に固
定されたアルギニンの脱保護アミン官能基にカップリン
グさせた。以下同様にして順次グルタミン、トリプトフ
ァン、グルタミン及びフェニルアラニンを固定した。全
部のアミノ酸のカップリングが終了し、所望のアミノ酸
配列のペプチド鎖が形成された後、94%TFA、5%
フェノ−ル及び1%エタンジオ−ルからなる溶媒でアセ
トアミドメチル以外の保護基の除去及びペプチドの脱離
を行ない、高速液体クロマトグラフイ−によりペプチド
を精製し、この溶液を濃縮し、乾燥して、ペプチド粉末
を得た。
【0055】前記のペプチドについてアミノ酸分析計を
用いて常法によりアミノ酸組成を分析し、配列番号10
のアミノ酸配列を有することを確認した。
【0056】次に実施例を示して更に本発明を詳述する
が、本発明は、以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0057】
【実施例】
実施例1 参考例1と同一の方法により製造した 配列番号26のペプチド 0.1(g) スクワラン 10.0 白色ワセリン 8.0 セトステアリルアルコ−ル 8.0 グリセリンモノステアレ−ト 2.0 ポリオキシエチレンモノステアレ−ト 1.0 パラオキシ安息香酸メチル 0.2 パラオキシ安息香酸プロピル 0.1 1,3−ブチレングリコ−ル 2.5 滅菌精製水 68.1 100g当たり前記配合割合の軟膏を常法により製造し
た。尚、ペプチド以外の原料はいずれも市販品を用い
た。
【0058】実施例2 100g当たり次の配合割合のクリームを常法により製
造した。
【0059】参考例1と同一の方法により製造した 配列番号26のペプチド 1.0(g) ポリオキシエチレンステアリルエ−テル 2.0 ポリオキシエチレンセチルエ−テル 3.0 ミツロウ 4.0 セタノ−ル 3.0 ラノリン 1.0 イソプロピルパルミテ−ト 2.0 流動パラフィン 15.0 ポリエチレングリコ−ルモノステアレ−ト 0.5 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 精製水 68.4 尚、ペプチド以外の原料はいずれも市販品を用いた。
【0060】実施例3 1錠当たり次の配合割合の錠剤を製造した。
【0061】参考例2と同一の方法により製造した 配列番号10のペプチド 10.0(mg) 乳糖一水和物 30.0 トウモロコシデンプン 19.8 結晶セルロ−ス 28.0 ケイ酸マグネシウム五水和物 2.0 ステアリン酸マグネシウム 0.2
【0062】参考例1のペプチド、乳糖一水和物、トウ
モロコシデンプン及び結晶セルロ−スの混合物に滅菌水
を適宜添加しながら均一に混練し、50℃で3時間乾燥
させ、得られた乾燥物にケイ酸マグネシウム五水和物及
びステアリン酸マグネシウムを添加して混合し、常法に
より打錠機で打錠した。尚、ペプチド以外の原料はいず
れも市販品を用いた。
【0063】実施例4 注射用水(大塚製薬社製)1mlに参考例1と同一の方
法により製造した配列番号26のペプチド粉末100m
g及び塩化ナトリウム(和光純薬工業社製)9mgの割
合で溶解し、水酸化ナトリウム(和光純薬工業社製)及
び塩酸(和光純薬工業社製)でpHを約7に調製し、濾
過滅菌し、常法により1mlずつアンプルに充填し、注
射用の創傷治癒剤を製造した。
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、特定の
アミノ酸配列を有するペプチドの1種又は2種以上を有
効成分として含有する創傷治癒剤であり、本発明によっ
て奏せられる効果は、次のとおりである。
【0065】1)副作用が少ない。 2)耐熱性があり、水溶液中で安定であり、薬剤として
安定である。 3)抗菌作用を有するので、製剤化に当り防腐剤を使用
する必要がない。
【0066】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0067】配列番号:2 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0068】配列番号:3 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0069】配列番号:4 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0070】配列番号:5 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0071】配列番号:6 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0072】配列番号:7 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0073】配列番号:8 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0074】配列番号:9 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0075】配列番号:10 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0076】配列番号:11 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0077】配列番号:12 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0078】配列番号:13 配列の長さ:3 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0079】配列番号:14 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0080】配列番号:15 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0081】配列番号:16 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0082】配列番号:17 配列の長さ:3 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0083】配列番号:18 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0084】配列番号:19 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0085】配列番号:20 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0086】配列番号:21 配列の長さ:3 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0087】配列番号:22 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、2番
の Cysと19番の Cysがジスルフィド結合している。 配列: Lys Cys Arg Arg Trp Gln Trp Arg Met Lys Lys Leu Gly Ala Pro 1 5 10 15 Ser Ile Thr Cys Val 20
【0088】配列番号:23 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列においてCys*
は、ジスルフィド結合の形成を防止するため、チオ−ル
基を化学的に修飾したシステインを示す。 配列: Lys Cys* Arg Arg Trp Gln Trp Arg Met Lys Lys Leu Gly Ala Pro 1 5 10 15 Ser Ile Thr Cys* Val 20
【0089】配列番号:24 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、2番
の Cysと19番の Cysがジスルフィド結合している。 配列: Lys Cys Phe Gln Trp Gln Arg Asn Met Arg Lys Val Arg Gly Pro 1 5 10 15 Pro Val Ser Cys Ile 20
【0090】配列番号:25 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列においてCys*
は、ジスルフィド結合の形成を防止するため、チオ−ル
基を化学的に修飾したシステインを示す。 配列: Lys Cys* Phe Gln Trp Gln Arg Asn Met Arg Lys Val Arg Gly Pro 1 5 10 15 Pro Val Ser Cys* Ile 20
【0091】配列番号:26 配列の長さ:25 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、3番
の Cysと20番の Cysがジスルフィド結合している。 配列: Phe Lys Cys Arg Arg Trp Gln Trp Arg Met Lys Lys Leu Gly Ala 1 5 10 15 Pro Ser Ile Thr Cys Val Arg Arg Ala Phe 20 25
【0092】配列番号:27 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0093】配列番号:28 配列の長さ:38 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、16
番の Cysと33番の Cysとがジスルフィド結合してい
る。 配列: Lys Asn Val Arg Trp Cys Thr Ile Ser Gln Pro Glu Trp Phe Lys 1 5 10 15 Cys Arg Arg Trp Gln Trp Arg Met Lys Lys Leu Gly Ala Pro Ser 20 25 30 Ile Thr Cys Val Arg Arg Ala Phe 35
【0094】配列番号:29 配列の長さ:32 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、10
番の Cysと27番の Cysとがジスルフィド結合してい
る。 配列: Thr Ile Ser Gln Pro Glu Trp Phe Lys Cys Arg Arg Trp Gln Trp 1 5 10 15 Arg Met Lys Lys Leu Gly Ala Pro Ser Ile Thr Cys Val Arg Arg 20 25 30 Ala Phe
【0095】配列番号:30 配列の長さ:47 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、配列
の長さ36であって9番、26番、及び35番に Cysを
有するペプチドの、9番の Cysと26番の Cysとがジス
ルフィド結合し、上記配列の長さ36のペプチドの35
番の Cysが、配列の長さ11であって10番にCysを有
するペプチドの10番の Cysとがジスルフィド結合して
いる。 配列: Val Ser Gln Pro Glu Ala Thr Lys Cys Phe Gln Trp Gln Arg Asn 1 5 10 15 Met Arg Lys Val Arg Gly Pro Pro Val Ser Cys Ile Lys Arg Asp 20 25 30 Ser Pro Ile Gln Cys Ile 35 Gly Arg Arg Arg Arg Ser Val Gln Trp Cys Ala 1 5 10
【0096】配列番号:31 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
は Cysを除く任意のアミノ酸残基を示す
【0097】
【図面の簡単な説明】
【図1】Balb/c 3T3における各試料の 3H−
チミジンの取込み量を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07K 14/79 ZNA 8318−4H A61K 37/18 ADS (72)発明者 篠田 一三 神奈川県座間市東原51−83 森永乳業株式 会社栄養科学研究所内 (72)発明者 山内 恒治 神奈川県座間市東原51−83 森永乳業株式 会社栄養科学研究所内 (72)発明者 桑田 英文 神奈川県座間市東原51−83 森永乳業株式 会社栄養科学研究所内 (72)発明者 山崎 南津子 神奈川県座間市東原51−83 森永乳業株式 会社栄養科学研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1乃至配列番号31に記載のペ
    プチド、薬理学的に許容されるこれらペプチドの誘導
    体、薬理学的に許容されるこれらペプチドの塩類又はそ
    れらの2以上の混合物を有効成分として含有する創傷治
    癒剤。
  2. 【請求項2】 創傷治癒剤が、外用剤である請求項1に
    記載の創傷治癒剤。
  3. 【請求項3】 有効成分が、外用剤1g当たり少なくと
    も0.2mg含有されている請求項2に記載の創傷治癒
    剤。
  4. 【請求項4】 創傷治癒剤が、経口剤である請求項1に
    記載の創傷治癒剤。
  5. 【請求項5】 有効成分が、体重1kg当たり少なくと
    も100mgの割合で経口投与される請求項4に記載の
    創傷治癒剤。
  6. 【請求項6】 創傷治癒剤が、皮下投与剤である請求項
    1に記載の創傷治癒剤。
  7. 【請求項7】 有効成分が、創傷面当たり少なくとも2
    0mgの割合で皮下投与される請求項6に記載の創傷治
    癒剤。
JP6241894A 1994-09-09 1994-09-09 創傷治癒剤 Pending JPH0881387A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6241894A JPH0881387A (ja) 1994-09-09 1994-09-09 創傷治癒剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6241894A JPH0881387A (ja) 1994-09-09 1994-09-09 創傷治癒剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0881387A true JPH0881387A (ja) 1996-03-26

Family

ID=17081141

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6241894A Pending JPH0881387A (ja) 1994-09-09 1994-09-09 創傷治癒剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0881387A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6488969B1 (en) 1999-03-17 2002-12-03 Morinaga & Co., Ltd. Method for reducing blood ammonia concentration
KR101406743B1 (ko) * 2009-01-13 2014-06-20 페르가뭄 아베 상처, 흉터, 수술 후 유착 형성을 치료하기 위한 히알루론산 함유 조성물

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6488969B1 (en) 1999-03-17 2002-12-03 Morinaga & Co., Ltd. Method for reducing blood ammonia concentration
KR101406743B1 (ko) * 2009-01-13 2014-06-20 페르가뭄 아베 상처, 흉터, 수술 후 유착 형성을 치료하기 위한 히알루론산 함유 조성물

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2027152B1 (en) Peptide fragments for inducing synthesis of extracellular matrix proteins
KR101842521B1 (ko) 부화액 효소 및 그 용도
WO2017009488A1 (en) Topical compositions
RU2458069C2 (ru) Выделенный пептид для усиления ранозаживляющей активности кератиноцитов, композиция для заживления ран у млекопитающего и лекарственное средство для применения при заживлении ран у млекопитающего
WO2003048192A1 (fr) Nouveaux peptides et leurs utilisations en tant que medicaments
KR20230031898A (ko) 점막 손상 또는 피부 상처를 복구하기 위한 폴리펩타이드 및 이의 용도
JP5955499B2 (ja) 皮膚コラーゲン産生促進剤
JP7511296B2 (ja) ペプチド並びにそれを含む化粧料組成物及び薬学組成物
JPH0881387A (ja) 創傷治癒剤
JP5123683B2 (ja) 新規ペプチド
KR101688696B1 (ko) 엔케팔린 변이체를 함유하는 상처 치료용 조성물
CN110772632A (zh) 神经导向因子semaphorin 3a在制备治疗骨关节炎药物中的用途
JPH08143468A (ja) 抗潰瘍剤
CN114106100B (zh) 用于修复皮肤创伤或黏膜损伤的多肽及其应用
JPH0782172A (ja) 創傷治療剤
WO2023125770A1 (zh) 一种多肽在制备用于预防或治疗皮肤损伤疾病产品中的应用
JPH07309771A (ja) 非経口用抗腫瘍剤
WO1995007710A1 (fr) Remede pour le soin de plaies
JP2006063033A (ja) 細胞移動促進活性ポリペプチドを含有する組成物
JP3645282B2 (ja) ヘパリン中和剤
JP2023519935A (ja) 皮膚症状に用いるためのアセチルコリンエステラーゼのc末端に由来するポリペプチド
CN114621323A (zh) 一类具有皮肤修复作用的多肽化合物及其制备方法和应用
JPH07278011A (ja) 狭心症治療剤
JPH09512546A (ja) 新規な78残基ポリペプチド(nk−リジン)およびその使用
JPH0669958B2 (ja) 歯槽膿漏の予防及び治療剤

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050726

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060117