JPH08143468A - 抗潰瘍剤 - Google Patents

抗潰瘍剤

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JPH08143468A
JPH08143468A JP6283869A JP28386994A JPH08143468A JP H08143468 A JPH08143468 A JP H08143468A JP 6283869 A JP6283869 A JP 6283869A JP 28386994 A JP28386994 A JP 28386994A JP H08143468 A JPH08143468 A JP H08143468A
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peptide
amino acid
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test
seq
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JP6283869A
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English (en)
Inventor
Seiichi Shimamura
誠一 島村
Mitsunori Takase
光徳 高瀬
Koji Yamauchi
恒治 山内
Hiroyuki Wakabayashi
裕之 若林
Natsuko Yamazaki
南津子 山崎
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Morinaga Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
Morinaga Milk Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 配列番号1から配列番号31のいずれかに記
載のアミノ酸配列を有するペプチド、薬学的に許容され
るこれらペプチドの誘導体、薬学的に許容されるこれら
ペプチドの塩類、またはこれらの2種以上の混合物を有
効成分とする抗潰瘍剤。 【効果】 大量生産が可能であり、経口投与が可能であ
り、副作用が少なく、耐熱性があり、水溶性であり、水
溶液中で安定なため、薬剤として安定であり、ペプチド
は抗菌作用を有するので、製剤化に当り防腐剤を使用す
る必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、抗潰瘍剤に関するも
のである。さらに詳しくは、この発明は、特定のアミノ
酸配列を有するラクトフェリン類由来のペプチド類を有
効成分とする副作用のない新しい抗潰瘍剤に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】潰瘍(消化性潰瘍)は、胃液中の塩酸お
よびペプシンを第一原因とする食道、胃、十二指腸等に
おける壊死により、粘膜および皮膚の一定の深さの組織
の欠損である。潰瘍の治療に使用される抗潰瘍剤として
は、胃酸中和作用を有する制酸剤、胃酸分泌抑制作用を
有する抗コリン剤,H2 ブロッカー、プロトンポンプ阻
害剤等が知られている。
【0003】制酸剤としては、炭酸水素ナトリウム、炭
酸マグネシウム、水酸化アルミニウムあるいはこれらの
混合剤等があるが、作用持続時間が短いので頻繁に薬剤
を服用する必要があること、マグネシウムを含む製剤で
は暖下作用が強いこと等の欠点がある(医薬ジャーナル
第27巻、第2272ページ、1991年)。従来の抗
コリン剤およびH2 ブロッカー(例えば、シメチジン)
は、急性毒性値が高いこと、患部以外の各受容体への薬
剤の結合等による副作用(例えば、シメチジンでは、血
液障害、肝障害、腎障害、内分泌系障害、精神・神経障
害、消化器障害および過敏症)、および他剤との干渉作
用等の欠点がある(医薬ジャーナル第27巻、第227
2ページ、1991年、および日本医薬品集、日本医薬
情報センター編、薬業時報社、第517ページ、199
3年)。
【0004】また、従来のプロトンポンプ阻害剤でも同
様にカロチノイドの生成等の欠点が知られている(医薬
ジャーナル第27巻、第2272ページ、1991
年)。一方、蛋白質、ペプチドを有効成分とする抗潰瘍
剤としては、セクレチン、ソマトスタチン、カルシトニ
ン、ヒト表皮細胞増殖因子(hEGF)、ウロガストロ
ン、乳汁由来のものとしては乳成長因子(MGF)(特
開平1−121300号公報)、κ−カゼイングリコマ
クロペプチド(GMP)、その酵素分解物およびκ−カ
ゼイングリコマクロペプチド画分由来の新規ペプチド
(特開平4−210647号公報、特開平5−6529
5号公報、特開平5−262793号公報、特開平5−
271092号公報)等が知られている。
【0005】これらの蛋白質、ペプチドのうち、セクレ
チン、ソマトスタチン、カルシトニン、ヒト表皮細胞増
殖因子(hEGF)等のペプチド製剤は、疼痛および継
続投与に困難性を伴う注射によらなければ投与できない
といった欠点がある(医薬ジャーナル第27巻、第22
72ページ、1991年)。また、ウロガストロンにつ
いては、経口投与が可能なペプチド製剤であるが、精製
原料が妊馬尿であることから製造量にも限界があり、製
造コストも高額になるという欠点がある。さらに、口
渇、悪心、胃部不快感、下痢、便秘等の副作用を伴う不
都合がある(日本医薬品集、日本医薬情報センター編、
薬業時報社、第517ページ、1993年)。
【0006】従って、前記の欠点がなく、しかも副作用
のない抗潰瘍剤が待望されていた。ラクトフェリンは、
乳汁および唾液、涙、粘膜分泌液等のヒトを含む哺乳動
物の体液に存在する鉄結合性タンパク質であり、大腸
菌、カンジダ菌、クロストリジウム菌等の有害微生物に
対して抗菌作用を示すことが知られている[ジャーナル
・オブ・ペディアトリクス(Journal of Pediatrics) 、
第94巻、第1ページ、1979年]。また、ブドウ球
菌および腸球菌に対して、0.5〜30mg/mlの濃
度で抗菌作用を有することが知られている[ジャーナル
・オブ・デイリー・サイエンス(Journal of Dairy Scie
nce)、第67巻、第606ページ、1984年]。
【0007】この発明の発明者らは、ラクトフェリンの
抗菌性に着目し、哺乳類のラクトフェリン、アポラクト
フェリンおよび/または金属飽和ラクトフェリン(以
下、これらをラクトフェリン類と記載することがある)
を酸または酵素により加水分解した物質が、望ましくな
い副作用(例えば抗原性)等がなく、しかも未分解のラ
クトフェリン類よりも強い耐熱性および抗菌性を有する
ことを見い出し、既に特許出願を行った(特開平5−3
20068号公報)。
【0008】また、この発明の発明者らは、ラクトフェ
リンの分解物から強い抗菌活性を有するペプチドを単
離、若しくはそれらのペプチドと同一のアミノ酸配列を
有するペプチドまたはそれらのペプチドの誘導体を合成
し、20個のアミノ酸残基からなる抗菌性ペプチド(特
開平5−92994号公報)、11個のアミノ酸残基か
らなる抗菌性ペプチド(特開平5−78392号公
報)、6個のアミノ酸残基からなる抗菌性ペプチド(特
開平5−148297号公報)、5個のアミノ酸残基か
らなる抗菌性ペプチド(特開平5−1498296号公
報)、3〜6個のアミノ酸残基からなる抗菌性ペプチド
(特開平5−148295号公報)を、それぞれ既に特
許出願した。
【0009】さらに、この発明の発明者らは、ラクトフ
ェリン類を酸または酵素により加水分解した物質と同一
のアミノ酸配列を有するペプチドまたはこれらペプチド
の誘導体に脳の保護作用(特開平6−172200号公
報)および神経成長因子産生促進作用(特開平5−32
557号公報)があることを見い出し、それぞれ既に特
許出願した。
【0010】その他の従来技術として、ラクトフェリン
がヘパリンに結合する性質を利用して乳からラクトフェ
リンを分離精製する方法(特開昭63−255299号
公報)も開示されており、ラクトフェリンに胃腸管の成
長を促進する作用(特開平1−93534号公報)およ
びラクトフェリン加水分解物に消化管細胞増殖作用(特
開平6−48955号公報)が知られている。
【0011】しかしながら、これらのラクトフェリン類
由来のペプチドが、ラクトフェリンおよびラクトフェリ
ン加水分解物に比較して、強い抗潰瘍作用を有すること
は知られておらず、文献にも記載されていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術から明ら
かなように、経口投与が可能であり、かつ副作用が少な
い抗潰瘍剤が待望されていたが、未だに優れた物質は、
知られていないのが現状であった。この発明の発明者ら
は、より有効な薬剤について鋭意研究を行っていたが、
ラクトフェリン類由来のペプチドに、生体内において抗
潰瘍効果があることを見い出し、この発明を完成した。
【0013】この発明は、以上のとおりの事情に鑑みて
なされたものであり、副作用が少なく、経口投与が可能
な抗潰瘍剤を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記の課題
を解決するものとして、配列番号1から配列番号31の
いずれかに記載のアミノ酸配列を有するペプチド、薬学
的に許容されるこれらペプチドの誘導体、薬学的に許容
されるこれらペプチドの塩類(以下、これらをまとめて
ペプチド類と記載することがある)、またはこれらの2
種以上の混合物を有効成分として含有する抗潰瘍剤を提
供する。
【0015】また、この発明の抗潰瘍剤においては、抗
潰瘍剤中の有効成分の配合量として、有効成分であるペ
プチド類が、1g当たり少なくとも0.1mg含有され
ていることを望ましい態様としてもいる。さらに、有効
成分であるペプチド類が、1g当たり少なくとも1mg
以上含有されていることがより望ましい以下、この発明
の構成および好ましい態様について詳しく説明する。
【0016】この発明の抗潰瘍剤の有効成分であるペプ
チド類をラクトフェリン類から製造する場合、出発物質
として使用するラクトフェリン類は、市販のラクトフェ
リン、哺乳動物(例えば、ヒト、ウシ、ヒツジ、ヤギ、
ウマ等)の初乳、移行乳、常乳、末期乳等、またはこれ
らの乳の処理物である脱脂乳、ホエー等から常法(例え
ば、イオン交換クロマトグラフィー等)により分離した
ラクトフェリン、それらを塩酸、クエン酸等により脱鉄
したアポラクトフェリン、アポラクトフェリンを鉄、
銅、亜鉛、マンガン等の金属でキレートさせた金属飽和
または部分飽和ラクトフェリンであり、市販品または公
知の方法により製造した調製品を使用することもでき
る。
【0017】この発明において使用するペプチド類は、
ラクトフェリン類の分解物から分離手段によって得られ
るペプチド、このペプチドと同一のアミノ酸配列、相同
なアミノ酸配列を有するペプチド、これらのペプチドの
誘導体、これらのペプチドの薬学的に許容される塩類ま
たはこれらの任意の混合物であり、公知の方法により化
学的に合成することもできる。これらのペプチド類は、
例えば、前記特開平5−92994号公報、特開平5−
78392号公報、特開平5−148297号公報、特
開平5−1498296号公報および特開平5−148
295号公報の各発明に記載された方法によって得るこ
とができる。
【0018】前記の方法によって得られるペプチドは、
次のアミノ酸配列を有するペプチド、その誘導体または
塩類を望ましい態様として例示できる。例えば、配列番
号1、2および27のアミノ酸配列を有するペプチド、
その塩類またはその誘導体(特開平5−78392号公
報)、配列番号3、4、5および6のアミノ酸配列を有
するペプチド、その塩類またはその誘導体(特開平5−
148297号公報)、配列番号7、8、9および31
のアミノ酸配列を有するペプチド、その塩類またはその
誘導体(特開平5−1498296号公報)、配列番号
10から21のいずれかのアミノ酸配列を有するペプチ
ド、その塩類またはその誘導体(特開平5−14829
5号公報)、配列番号22から26、28、29および
30のアミノ酸配列を有するペプチド、その塩類または
その誘導体(特開平5−92994号公報)である。
【0019】前記ペプチドの薬学的に許容される塩類と
しては、塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、乳酸
塩、酒石酸塩等の酸付加塩を例示でき、誘導体として
は、カルボキシル基をアミド化またはアミノ基をアシル
化した誘導体を例示することができる。得られたペプチ
ド類は、試験例3に示すように毒性が極めて低く、経口
薬剤として適宜使用することができ、公知の方法によ
り、錠剤、カプセル剤、トローチ剤、シロップ剤、顆粒
剤、散剤等に加工することも可能である。また、ペプチ
ド類を有効成分として食品中に含有させて、抗潰瘍剤の
一態様として、抗潰瘍性の機能性食品に加工することも
可能である。もちろんこの発明の抗潰瘍剤は、いわゆる
出血性胃炎、びらん性胃炎および表層性胃炎等の胃粘膜
病変の改善もしくは予防もその処方対象として包含する
ものである。
【0020】この発明の抗潰瘍剤は、年齢、症状等によ
り異なるが、体重1kg当たり少なくとも1mgの割合
で経口的に投与できる。次に試験例を示してこの発明を
さらに詳しく説明する。 試験例1 この試験は、ペプチド類の抗潰瘍効果を調べるために行
った。 1)試験動物 体重240〜270gの7週齢ドンリュウ(Donryu)系
雄性ラット(日本SLC社から購入)を、無作為に5群
(1群6匹)に分けて使用した。 2)試験薬剤 ペプチド類を有効成分として含有するこの発明の抗潰瘍
剤としては、参考例1と同一の方法により製造した配列
番号26のペプチドを蒸留水に0.5mg/mlの濃度
に溶解したものを用いた。対照薬剤としては、ストマチ
ジン(有効成分としてシメチジン40%(重量)含有製
剤、大正製薬社製)を蒸留水に1.25mg/ml(シ
メチジンとして0.5mg/ml)に溶解したものを用
いた。空試験薬剤としては、蒸留水を用いた。 3)試験方法 48時間絶食したラットをエーテル麻酔下で開腹した。
シャイ(Shay)らの幽門結紮潰瘍の作製方法[ガストロ
エンテロロジー(Gastroenterology)、第5巻、第43
〜61ページ、1945年]に準じて、胃幽門部と十二
指腸との結合部を結紮し、外科用接着剤および自動縫合
鉗子を用いて閉腹した。閉腹直後に試験薬剤をその有効
成分の投与量が1mg/kg体重または10mg/kg
体重となるように経口投与した。なお、空試験について
は、蒸留水を5mlの投与量で経口投与した。各試験薬
剤投与後、13時間絶食、絶水下に放置後、放血致死さ
せ、胃を摘出し、2%ホルマリン溶液10mlを注入して
固定した。ホルマリン固定した胃を大湾切開し、潰瘍の
度合を観察した。潰瘍の度合を、下記のとおり、1匹当
たりの粘膜損傷部位の総面積を測定し、6段階に分けて
スコア化して粘膜損傷度として表現した。各試験群の潰
瘍の度合を表すものとして、粘膜損傷累積度数を、各試
験群6匹の動物の粘膜損傷度(スコア)の総和として求
めた。
【0021】 粘膜損傷度(スコア) 粘膜損傷部位の総面積(mm2 ) 0 0 1 1〜10 2 11〜20 3 21〜30 4 31〜40 5 41〜穿孔例 4)試験結果 この試験の結果は、表1に示すとおりである。表1から
明らかなように、参考例1と同一の方法により製造した
配列番号26のペプチドを含むこの発明の抗潰瘍剤投与
群は、強い抗潰瘍効果を有する対照薬剤投与群(ストマ
チジン)と比較して、同等の顕著な粘膜損傷抑制効果を
示した。この試験結果から、参考例1と同一の方法によ
り製造したペプチドに抗潰瘍効果のあることが認められ
た。また、この発明の抗潰瘍剤の使用によって、患部以
外に生じるアレルギー反応等の好ましくない副作用は認
められなかった。なお、他のペプチド類についても試験
を行ったが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0022】
【表1】
【0023】試験例2 この試験は、ペプチド類、ラクトフェリン類およびラク
トフェリン類の分解物の抗潰瘍効果を比較するために行
った。 1)試験動物 体重240〜270gの7週齢ドンリュウ(Donryu)系
雄性ラット(日本SLC社から購入)を、無作為に7群
(1群6匹)に分けて使用した。 2)試験薬剤 ペプチド類を有効成分として含有するこの発明の抗潰瘍
剤としては、参考例1と同一の方法により製造した配列
番号26のペプチドを蒸留水に0.5mg/mlの濃度
に溶解したものを用いた。ラクトフェリン類を有効成分
として含有する抗潰瘍剤としては、市販のウシ・ラクト
フェリン(シグマ社製)を蒸留水に0.5mg/mlの
濃度に溶解したものを用いた。ラクトフェリン類の分解
物を有効成分として含有する抗潰瘍剤としては、次の方
法で調製したウシ・ラクトフェリン加水分解物を蒸留水
に0.5mg/mlの濃度で溶解して使用した。空試験
薬剤としては、蒸留水を用いた。 (ウシ・ラクトフェリン加水分解物の調製方法)市販の
ウシ・ラクトフェリン(シグマ社製)5gを精製水90
mlに溶解し、0.1規定の塩酸でpHを2.5に調整
し、のち市販のブタペプシン(シグマ社製)100mg
を添加し、37℃で6時間加水分解した。次いで0.1
規定の水酸化ナトリウムでpHを7.0に調整し、80
℃で10分間加熱して酵素を失活させ、室温に冷却し、
ウシ・ラクトフェリン加水分解物約90mlを得た。こ
のウシ・ラクトフェリン加水分解物を濃縮し、凍結乾燥
し、粉末のウシ・ラクトフェリン加水分解物約4.6g
を得た。 3)試験方法 試験例1と同一の方法により試験した。 4)試験結果 この試験の結果は、表2に示すとおりである。表2から
明らかなように、参考例1と同一の方法により製造した
ペプチドは、ウシ・ラクトフェリンおよびウシ・ラクト
フェリンの分解物の抗潰瘍効果の約10倍の抗潰瘍効果
を示した。この試験結果から、ウシ・ラクトフェリンお
よびウシ・ラクトフェリンの分解物に比較して、参考例
1と同一の方法により製造したペプチドに強い抗潰瘍効
果のあることが認められた。なお、他のラクトフェリ
ン、他のラクトフェリンの分解物および他のペプチド類
についても試験を行ったが、ほぼ同様の結果が得られ
た。
【0024】
【表2】
【0025】試験例3 この試験は、ペプチド類の急性毒性を調べるために行っ
た。 1)使用動物 6週齢のCD(SD)系のラット(日本SLC社から購
入)の両性を用い、雄および雌を無作為にそれぞれ3群
(1群5匹)に分けて試験に供した。 2)試験方法 参考例1と同一の方法で製造した配列番号26のペプチ
ドを注射用水(大塚製薬社製)にそれぞれ25mg/m
lおよび50mg/mlの濃度で溶解し、ラット各群に
対して体重100g当たり4mlの割合で金属製玉付き
針を用いて単回強制経口投与し(ラット体重1kg当り
1000mgおよび2000mgの割合)、急性毒性を
試験した。空試験としては、雄および雌のラット各1群
に対して、注射用水(大塚製薬社製)のみを同様に投与
して試験した。 3)試験結果 この試験の結果は、表3に示すとおりである。表3から
明らかなように、このペプチドを1000mg/kg体
重および2000mg/kg体重の割合で投与した群に
は、空試験(0mg/kg)と同様に死亡例は認められ
なかった。従って、このペプチドのLD50は、2000
mg/kg体重以上であり、毒性は極めて低いことが判
明した。なお、他のペプチド類についても同様の試験を
行ったがほぼ同様の結果が得られた。
【0026】
【表3】
【0027】試験例4 この試験は、ペプチド類の有効投与量を調べるために行
った。 1)試験動物 体重240〜270gの7週齢ドンリュウ(Donryu)系
雄性ラット(日本SLC社から購入)を、無作為に4群
(1群6匹)に分けて使用した。 2)試験薬剤 試験薬剤(ペプチド類を有効成分として含有するこの発
明の抗潰瘍剤)として、参考例1と同一の方法により製
造した配列番号26のペプチドを蒸留水に0.5mg/
mlの濃度に溶解したものを用いた。空試験薬剤として
は、蒸留水を用いた。 3)試験方法 上記試験薬剤中の有効成分である配列番号26のペプチ
ドの投与量が0.5mg/kg体重、1mg/kg体重
または10mg/kg体重となる量で経口投与した以外
は、試験例1と同一の方法により試験した。 4)試験結果 この試験の結果は、表4に示すとおりである。表4から
明らかなように、参考例1と同一の方法により製造した
ペプチドは、経口的に体重1kg当たり少なくとも1m
g投与することによって、顕著な抗潰瘍効果を示した。
この試験結果から、参考例1と同一の方法により製造し
たペプチドの経口的有効投与量は体重1kg当たり少な
くとも1mgであることが認められた。なお、他のペプ
チド類についても同様の試験を行ったがほぼ同様の結果
が得られた。
【0028】
【表4】
【0029】試験例5 この試験は、この発明の抗潰瘍剤において、ペプチド類
の必要な配合量を調べるために行った。 1)試験動物 体重240〜270gの7週齢ドンリュウ(Donryu)系
雄性ラット(日本SLC社から購入)を、無作為に5群
(1群6匹)に分けて使用した。 2)試験薬剤 試験薬剤(ペプチド類を有効成分として含有するこの発
明の抗潰瘍剤)として、参考例1と同一の方法により製
造した配列番号26のペプチドを蒸留水に0.05mg
/ml、0.1mg/ml、0.5mg/mlまたは1
mg/mlの各濃度(配合量)に溶解したものを用い
た。空試験薬剤としては、蒸留水を用いた。 3)試験方法 上記各濃度の試験薬剤について、各試験薬剤中の有効成
分である配列番号26のペプチドの投与量が1mg/k
g体重となる量で経口投与した以外は、試験例1と同一
の方法により試験した。 4)試験結果 この試験の結果は、表5に示すとおりである。表5から
明らかなように、投与量を試験例4で示した最低有効投
与量(体重1kg当たり1mgの割合)に固定して、参
考例1と同一の方法により製造したペプチドの配合量を
0.05mg/ml、0.1mg/ml、0.5mg/
mlまたは1mg/mlにした場合、配合量が0.1m
g/ml(蒸留水の比重を1とするならば0.1mg/
g)以上で抗潰瘍効果を示した。さらに、配合量が1m
g/ml(蒸留水の比重を1とするならば1mg/g)
以上で顕著な抗潰瘍効果を示した。この試験結果から、
有効成分である参考例1と同一の方法により製造したペ
プチドは、抗潰瘍剤中の配合量として、1g当たり少な
くとも0.1mg含有されていることが必要であること
が認められた。
【0030】なお、他のペプチド類についても同様の試
験を行ったがほぼ同様の結果が得られた。
【0031】
【表5】
【0032】参考例1 市販のウシ・ラクトフェリン(シグマ社製)50mgを
精製水0.9mlに溶解し、0.1規定の塩酸でpHを
2.5に調整し、のち市販のブタペプシン(シグマ社
製)1mgを添加し、37℃で6時間加水分解した。次
いで0.1規定の水酸化ナトリウムでpHを7.0に調
整し、80℃で10分間加熱して酵素を失活させ、室温
に冷却し、15,000rpmで30分間遠心分離し、
透明な上清を得た。この上清100μlをTSKゲルO
DS−120T(東ソー社製)を用いた高速液体クロマ
トグラフィーにかけ、0.8ml/分の流速で試料注入
後10分間0.05%TFA(トリフルオロ酢酸)を含
む20%アセトニトリルで溶出し、のち30分間0.0
5%TFAを含む20〜60%のアセトニトリルのグラ
ジエントで溶出し、24〜25分の間に溶出する画分を
集め、真空乾燥した。この乾燥物を2%(W/V)の濃
度で精製水に溶解し、再度TSKゲルODS−120T
(東ソー社製)を用いた高速液体クロマトグラフィーに
かけ、0.8ml/分の流速で試料注入後10分間0.
05%TFAを含む24%アセトニトリルで溶出し、の
ち30分間0.05%TFAを含む24〜32%のアセ
トニトリルのグラジエントで溶出し、33.5〜35.
5分の間に溶出する画分を集めた。上記の操作を25回
反復し、真空乾燥し、ペプチド約1.5mgを得た。
【0033】上記のペプチドを6N塩酸で加水分解し、
アミノ酸分析計を用いて常法によりアミノ酸組成を分析
した。同一の試料を気相シークェンサー(アプライド・
バイオシステムズ社製)を用いて25回のエドマン分解
を行ない、25個のアミノ酸残基の配列を決定した。ま
たDTNB[5,5−ジチオービス(2−ニトロベンゾ
イック・アシド)]を用いたジスルフィド結合分析法
[アナリティカル・バイオケミストリー(Analytical B
iochemistry )、第67巻、第493頁、1975年]
によりジスルフィド結合が存在することを確認した。
【0034】その結果、このペプチドは、25個のアミ
ノ酸残基からなり、3番目と20番目のシステイン残基
がジスルフィド結合し、3番目のシステイン残基からN
−末端側に2個のアミノ酸残基が、20番目のシステイ
ン残基からC−末端側に5個のアミノ酸がそれぞれ結合
した、配列番号26に記載のアミノ酸配列を有している
ことが確認された。 参考例2 ペプチド自動合成装置(ファルマシアLKBバイオテク
ノロジー社製。LKBBiolynx4170)を用
い、シェパード等による固相ペプチド合成法[ジャーナ
ル・オブ・ケミカル・ソサイエティー・パーキンI(Jo
urnal of Chemical Society Perkin I)、第538
頁、1981年]に基づいてペプチドを次のようにして
合成した。
【0035】アミン官能基を9−フルオレニルメトキシ
カルボニル基で保護したアミノ酸[以下Fmoc−アミノ酸
またはFmoc−固有のアミノ酸の名称(例えば、Fmoc−ア
スパラギン)と記載することがある]に、N,N−ジシ
クロヘキシルカルボジイミドを添加して所望のアミノ酸
の無水物を生成させ、このFmoc−アミノ酸無水物を合成
に用いた。ペプチド鎖を製造するためにC−末端のアス
パラギン残基に相当するFmoc−アスパラギン無水物を、
そのカルボキシル基を介し、ジメチルアミノピリジンを
触媒としてウルトロシンA樹脂(ファルマシアLKBバ
イオテクノロジー社製)に固定する。次いでこの樹脂を
ピペリジンを含むジメチルホルムアミドで洗浄し、C−
末端アミノ酸のアミン官能基の保護基を除去する。のち
アミノ酸配列のC−末端から2番目に相当するFmoc−ア
ルギニン無水物を前記C−末端アミノ酸残基を介して樹
脂に固定されたアルギニンの脱保護アミン官能基にカッ
プリングさせた。以下同様にして順次グルタミン、トリ
プトファン、グルタミン、およびフェニルアラニンを固
定した。全部のアミノ酸のカップリングが終了し、所望
のアミノ酸配列のペプチド鎖が形成された後、94%T
FA、5%フェノール、および1%エタンジオールから
なる溶媒でアセトアミドメチル以外の保護基の除去およ
びペプチドの脱離を行ない、高速液体クロマトグラフイ
ーによりペプチドを精製し、この溶液を濃縮し、乾燥し
て、ペプチド粉末を得た。
【0036】前記のペプチドについてアミノ酸分析計を
用いて常法によりアミノ酸組成を分析し、配列番号10
に記載のアミノ酸配列を有することを確認した。
【0037】
【実施例】次に実施例を示してこの発明をさらに詳細か
つ具体的に説明するが、この発明は以下の例に限定され
るものではない。 実施例1 次の組成からなる錠剤の抗潰瘍剤を次の方法により製造
した。 乳糖 18.8(%) トウモロコシ澱粉 67.9 ステアリン酸マグネシウム 1.4 カルボキシメチルセルロースカルシウム 9.4 配列番号26のペプチド 2.5 参考例1と同一の方法により製造した配列番号26のペ
プチド、乳糖、トウモロコシ澱粉およびカルボキシメチ
ルセルロースカルシウムの混合物に、滅菌精製水を適宜
添加しながら均一に混練し、50℃で3時間乾燥させ、
得られた乾燥物にステアリン酸マグネシウムを添加して
混合し、常法により打錠機により打錠し、錠剤とした。 実施例2 常法により次の組成の抗潰瘍シロップを製造した。 カルボキシメチルセルロースカルシウム 0.20(%) クエン酸ナトリウム 0.18 クエン酸 0.22 果糖ブドウ糖液糖 19.83 精製水 78.57 配列番号26のペプチド 1.00
【0038】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この発明
は、ペプチド類を有効成分とする抗潰瘍剤に係るもので
あり、この発明によって奏せられる効果は次のとおりで
ある。 (1)副作用が少ないので、長期間投与することができ
る。 (2)耐熱性があり、水溶性であり、水溶液中で安定で
あるから、薬剤として安定である。 (3)ペプチドは抗菌作用を有するので、製剤化に当り
防腐剤を使用する必要がない。 (4)経口投与が可能であり、注射剤に比較して、簡便
で汎用性が高い。 (5)牛乳等の比較的安価な原料から得られ、従来のペ
プチド製剤に比較して、大量生産が可能である。
【0039】
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0040】 配列番号:2 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0041】 配列番号:3 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0042】 配列番号:4 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0043】 配列番号:5 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0044】 配列番号:6 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0045】 配列番号:7 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0046】 配列番号:8 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0047】 配列番号:9 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0048】 配列番号:10 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0049】 配列番号:11 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0050】 配列番号:12 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0051】 配列番号:13 配列の長さ:3 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0052】 配列番号:14 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0053】 配列番号:15 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0054】 配列番号:16 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0055】 配列番号:17 配列の長さ:3 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0056】 配列番号:18 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0057】 配列番号:19 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0058】 配列番号:20 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0059】 配列番号:21 配列の長さ:3 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0060】 配列番号:22 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、2番
の Cysと19番の Cysがジスルフィド結合している。
【0061】 配列: Lys Cys Arg Arg Trp Gln Trp Arg Met Lys Lys Leu Gly Ala Pro 1 5 10 15 Ser Ile Thr Cys Val 20 配列番号:23 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列においてCys*
は、ジスルフィド結合の形成を防止するため、チオール
基を化学的に修飾したシステインを示す。
【0062】 配列: Lys Cys* Arg Arg Trp Gln Trp Arg Met Lys Lys Leu Gly Ala Pro 1 5 10 15 Ser Ile Thr Cys* Val 20 配列番号:24 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、2番
の Cysと19番の Cysがジスルフィド結合している。
【0063】 配列: Lys Cys Phe Gln Trp Gln Arg Asn Met Arg Lys Val Arg Gly Pro 1 5 10 15 Pro Val Ser Cys Ile 20 配列番号:25 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列においてCys*
は、ジスルフィド結合の形成を防止するため、チオール
基を化学的に修飾したシステインを示す。
【0064】 配列: Lys Cys* Phe Gln Trp Gln Arg Asn Met Arg Lys Val Arg Gly Pro 1 5 10 15
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 5/08 8318−4H 7/06 ZNA 8318−4H (72)発明者 若林 裕之 神奈川県座間市東原5−1−83 森永乳業 株式会社栄養科学研究所内 (72)発明者 山崎 南津子 神奈川県座間市東原5−1−83 森永乳業 株式会社栄養科学研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1から配列番号31のいずれか
    に記載のアミノ酸配列を有するペプチド、薬学的に許容
    されるこれらペプチドの誘導体、薬学的に許容されるこ
    れらペプチドの塩類、またはこれらの2種以上の混合物
    を有効成分として含有する抗潰瘍剤。
  2. 【請求項2】 有効成分が、1g当たり少なくとも0.
    1mg含有されている請求項1に記載の抗潰瘍剤。
JP6283869A 1994-11-17 1994-11-17 抗潰瘍剤 Pending JPH08143468A (ja)

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