JPH0873880A - 冷凍機油組成物 - Google Patents

冷凍機油組成物

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JPH0873880A
JPH0873880A JP6215693A JP21569394A JPH0873880A JP H0873880 A JPH0873880 A JP H0873880A JP 6215693 A JP6215693 A JP 6215693A JP 21569394 A JP21569394 A JP 21569394A JP H0873880 A JPH0873880 A JP H0873880A
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JP
Japan
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carbon atoms
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various
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JP6215693A
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English (en)
Inventor
Tadashi Katabuchi
正 片渕
Takashi Aida
隆 合田
Junichi Yagi
純一 八木
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷凍システム内に残留するコンタミ物質に起
因する金属腐食やスラッジを改良する耐コンタミ性の高
い水素含有フロン冷媒用の冷凍機油を開発すること。 【構成】 100℃における動粘度が1〜50cStの
含酸素有機化合物からなる基油に下記一般式(I)で表
されるオキサゾリン化合物を配合してなる冷凍機油組成
物である。 【化1】 式中、R1 は炭素原子数3〜18の直鎖もしくは側鎖を
有するアルキル基またはアルケニル基を示し、R2 及び
3 はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜5の直鎖もしく
は側鎖を有するアルキル基を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷凍機油組成物に関し、
さらに詳しくは、耐コンタミ性に優れ冷凍サイクルにお
けるスラッジや金属腐食の発生を防止しうる水素含有フ
ロン冷媒用の冷凍機油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、圧縮機,凝縮器,膨張弁及び蒸発
器からなる圧縮式冷凍サイクルには、冷媒としてジクロ
ロジフルオロメタン(R−12)やクロロジフルオロメ
タン(R−22)等の弗化炭化水素系のフロン化合物が
用いられており、また、それと併用して問題のない各種
油剤が多数製造され、使用されてきた。しかるに、従
来、冷媒として使用されてきたこれらのフロン化合物
は、大気中に放出されたときに、オゾン層を破壊し、環
境汚染問題を惹起する恐れがあると懸念されている。近
時、その環境汚染対策の面から、その代替となりうる
1,1,1,2−テトラフルオロエタン(R−134
a)等の弗化炭化水素(あるいは塩化弗化炭化水素)の
開発が進められ、既に、R−134aをはじめ、1,
1,2,2−テトラフルオロエタン(R−134)等の
水素含有フロン冷媒などの、環境汚染の恐れが少ない各
種の所謂代替フロンが市場に出回るようになってきてい
る。この新しい代替フロン系の冷媒は、従来のフロン系
冷媒とは性質を異にし、それと併用される冷凍機油とし
ては、特定のポリアルキレングリコール,ポリエステ
ル,ポリオールエステル,ポリカーボネート,ポリビニ
ルエーテル等を基油として、これに冷凍機油の安定性を
高めることを目的として酸化防止剤,極圧剤,消泡剤,
加水分解抑制剤等の各種添加剤を配合したものが使用さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
代替フロン系の冷媒に適合した冷凍機油を用いたとして
も、冷凍システム製造時において、使用される鉱油系の
各種油剤、例えば切削油,プレス油,防錆油,洗浄油等
がシステム内にコンタミ物質として残存することが多
く、このような場合、これらのコンタミは水素含有フロ
ンに不溶であるため早期に劣化し、システムにおける金
属腐食やスラッジの原因となるという問題が生じてい
た。本発明はかかる事情下で、金属腐食やスラッジの原
因が主として冷凍システム内に残留する上記コンタミ物
質に起因することに鑑み、かかる観点から耐コンタミ性
の高い水素含有フロン冷媒用の冷凍機油を開発すること
を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定のオキサ
ゾリン化合物がコンタミ劣化物と反応し、これを金属腐
食に対して無害化するとともに、スラッジの生成を抑制
することを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて
完成したものである。すなわち、本発明は、(1)10
0℃における動粘度が1〜50cStの含酸素有機化合
物からなる基油に下記一般式(I)で表されるオキサゾ
リン化合物を配合してなる冷凍機油組成物、
【0005】
【化2】
【0006】式中、R1 は炭素数3〜18の直鎖もしく
は側鎖を有するアルキル基またはアルケニル基を示し、
2 及びR3 はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜5の直
鎖もしくは側鎖を有するアルキル基を示す。(2)含酸
素有機化合物が、ポリアルキレングリコール,ポリエス
テル,ポリオールエステル,ポリカーボネート及びポリ
ビニルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも一種
以上である上記(1)記載の冷凍機油組成物、(3)一
般式(I)で表されるオキサゾリン化合物を0.01〜1
0重量%配合することを特徴とする上記(1)記載の冷
凍機油組成物、(4)更に、酸化防止剤及び/又は極圧
剤を配合してなることを特徴とする上記(1)記載の冷
凍機油組成物、及び(5)更に、水素含有フロン冷媒を
含有することを特徴とする上記(1)記載の冷凍機油組
成物、を提供するものである。
【0007】以下に、本発明を更に詳細に説明する。本
発明の冷凍機油組成物は、上記のように一般式(I)で
表されるオキサゾリン化合物を配合してなるものであ
る。一般式(I)においてR1 は炭素数3〜18の直鎖
もしくは側鎖を有するアルキル基またはアルケニル基で
あるが、好ましくは炭素数が5〜18の直鎖もしくは側
鎖を有するアルキル基またはアルケニル基、更に好まし
くは炭素数が7〜15の直鎖もしくは側鎖を有するアル
キル基である。R1 の炭素数が18を越える場合は、該
化合物の水素含有フロン冷媒への溶解性が低下し、ま
た、炭素数が3未満の場合は沸点が低い等実用的でな
い。
【0008】また一般式(I)においては、R2 及びR
3 はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜5の直鎖もしくは
側鎖を有するアルキル基を示す。R2 又はR3 の炭素数
が5を越える場合は添加効果が低下する。本発明におい
ては、R2 とR3 の各々の炭素数の和が8以下、更に6
以下であることが好ましい。この値が8を越える場合は
本発明の効果が若干劣ることとなる。本発明の冷凍機油
組成物においては、上記オキサゾリン化合物は、好まし
くは0.01〜10重量%含有されるが、更に好ましくは
0.05〜3重量%含有される。上記含有量が10重量%
を越える場合は該化合物とフロン冷媒との相溶性が低下
し粘度も低下する。また含有量が0.01重量%未満の場
合はその添加効果がほとんど認められない。
【0009】本発明の冷凍機油組成物は含酸素有機化合
物からなる基油を含む。このような含酸素有機化合物と
しては、好ましくはポリアルキレングリコール,ポリエ
ステル,ポリオールエステル,ポリカーボネート及びポ
リビニルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも一
種以上が用いられる。本発明において基油として使用し
うるポリアルキレングリコールとしては、例えば下記一
般式(II) で表される化合物が挙げられる。
【0010】
【化3】
【0011】式中のR4 は水素原子又は炭素数が1〜1
0のアルキル基、アシル基又は結合部位2〜6個を有す
る脂肪族炭化水素、R5 は炭素数2〜4のアルキレン
基、R 6 は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基又
はアシル基、nは1〜6の整数、mはm×nの平均値が
6〜80となる数である。
【0012】R4 で表されるアルキル基は直鎖状、分枝
鎖状、環状のいずれであってもよい。該アルキル基の具
体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種
ヘキシル基、各種ヘプチル基、各種オクチル基、各種ノ
ニル基、各種デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基などを挙げることができる。このアルキル基の炭
素数が10を超えるとフロン冷媒との相溶性が低下し、
相分離を生じる場合がある。好ましいアルキル基の炭素
数は1〜6である。また、該アシル基のアルキル基部分
は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。該
アシル基のアルキル基部分の具体例としては、上記アル
キル基の具体例として挙げた種々の基を同様に挙げるこ
とができる。該アシル基の炭素数が10を超えるとフロ
ン冷媒との相溶性が低下し、相分離を生じる場合があ
る。好ましいアシル基の炭素数は2〜6である。R4
びR6 が、いずれもアルキル基又はアシル基である場合
には、R4 とR 6 は同一であってもよいし、たがいに異
なっていてもよい。
【0013】さらにnが2以上の場合は、1分子中の複
数のR6 は同一であってもよいし、異なっていてもよ
い。R4 が結合部位2〜6個を有する炭素数1〜10の
脂肪族炭化水素基である場合、この脂肪族炭化水素基は
鎖状のものであってもよいし、環状のものであってもよ
い。結合部位2個を有する脂肪族炭化水素基としては、
例えばエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチ
レン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、
ノニレン基、デシレン基、シクロペンチレン基、シクロ
ヘキシレン基などが挙げられる。また、結合部位3〜6
個を有する脂肪族炭化水素基としては、例えばトリメチ
ロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、
ソルビトール、1,2,3−トリヒドロキシシクロヘキ
サン、1,3,5−トリヒドロキシシクロヘキサンなど
の多価アルコールから水酸基を除いた残基を挙げること
ができる。この脂肪族炭化水素基の炭素数が10を超え
るとフロン冷媒との相溶性が低下し、相分離が生じる場
合がある。好ましい炭素数は2〜6である。
【0014】前記一般式(II)中のR5 は炭素数2〜4
のアルキレン基であり、繰り返し単位のオキシアルキレ
ン基としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン
基、オキシブチレン基が挙げられる。1分子中のオキシ
アルキレン基は同一であってもよいし、2種以上のオキ
シアルキレン基が含まれていてもよいが、1分子中に少
なくともオキシプロピレン単位を含むものが好ましく、
特にオキシアルキレン単位中に50モル%以上のオキシ
プロピレン単位を含むものが好適である。前記一般式
(II)中のnは1〜6の整数で、R4 の結合部位の数に
応じて定められる。例えばR4 がアルキル基やアシル基
の場合、nは1であり、R4 が結合部位2、3、4、5
及び6個を有する脂肪族炭化水素基である場合、nはそ
れぞれ2、3、4、5及び6となる。また、mはm×n
の平均値が6〜80となる数であり、m×nの平均値が
前記範囲を逸脱すると本発明の目的は十分に達せられな
い。前記一般式(II)で表されるポリオキシアルキレン
グリコール誘導体は、末端に水酸基を有するポリオキシ
アルキレングリコール誘導体を包含するものであり、該
水酸基の含有量が全末端基に対して、30モル%以下に
なるような割合であれば、含有していても好適に使用す
ることができる。この水酸基の含有量が30モル%を超
えると吸湿性が増大し、粘度指数が低下するので好まし
くない。上記一般式(II) で表されるポリアルキレング
リコールについては、特開平2−305893号に詳細
に記載されたものをいずれも使用することができる。
【0015】また、基油として使用しうるポリエステル
としては、下記一般式(III)で表される構成単位を有
し、かつ分子量が300〜2000である脂肪族ポリエ
ステル誘導体が挙げられる。
【0016】
【化4】
【0017】〔R7 は炭素数1〜10のアルキレン基を
示し、R8 は炭素数2〜10のアルキレン基または炭素
数4〜20のオキサアルキレン基を示す。〕 この一般式(III)中のR7 は炭素数1〜10のアルキレ
ン基を示すが、具体的にはメチレン基,エチレン基,プ
ロピレン基,エチルメチレン基,1,1−ジメチルエチ
レン,1,2、−ジメチルエチレン基,n−ブチルエチ
レン基,イソブチルエチレン基,1−エチル−2−メチ
ルエチレン基,1−エチル−1−メチルエチレン基,ト
リメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基な
どが挙げられるが、好ましくは炭素数6以下のアルキレ
ン基である。また、R8 は炭素数2〜10のアルキレン
基または炭素数4〜20のオキサアルキレン基を示す。
アルキレン基は、具体的には上記R7 の具体例(但し、
メチレン基を除く)と同様であり、好ましくは炭素数2
〜6のアルキレン基であり、オキサアルキレン基は具体
的には、3−オキサ−1,5−ペンチレン基;3,6−
ジオキサ−1,8−オクチレン基;3,6,9−トリオ
キサ−1,11−ウンデシレン基;3−オキサ−1,4
−ジメチル−1,5−ペンチレン基;3,6−ジオキサ
−1,4,7−トリメチル−1,8−オクチレン基;
3,6,9−トリオキサ−1,4,7,10−テトラメ
チル−1,11−ウンデシレン基;3−オキサ−1,4
−ジエチル−1,5−ペンチレン基;3,6−ジオキサ
−1,4,7−トリエチル−1,8−オクチレン基;
3,6,9−トリオキサ−1,4,7,10−テトラエ
チル−1,11−ウンデシレン基;3−オキサ−1,
1,4,4−テトラメチル−1,5−ペンチレン基;
3,6−ジオキサ−1,1,4,4,7,7−ヘキサメ
チル−1,8−オクチレン基;3,6,9−トリオキサ
−1,1,4,4,7,7、10,10−オクタメチル
−1,1,1−ウンデシレン基;3−オキサ−1,2,
4,5−テトラメチル−1,5−ペンチレン基;3,6
−ジオキサ−1,2,4,5,7,8−ヘキサメチル−
1,8−オクチレン基;3,6,9−トリオキサ−1,
2,4,5,7,8,10,11−オクタメチル−1,
1,1−ウンデシレン基;3−オキサ−1−メチル−
1,5−ペンチレン基;3−オキサ−1−エチル−1,
5−ペンチレン基;3−オキサ−1,2−ジメチル−
1,5−ペンチレン基;3−オキサ−1−メチル−4−
エチル−1,5−ペンチレン基;4−オキサ−2,2,
6,6−テトラメチル−1,7−ヘプチレン基;4,8
−ジオキサ−2,2,6,6,10,10−ヘキサメチ
ル−1,11−ウンデシレン基である。なお、R7 やR
8 はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。また、上記
構成単位を形成する複数のR7 やR8 は、同一でも異な
っていてもよい。
【0018】さらに、上記一般式(III)で表される脂肪
族ポリエステル誘導体は、分子量(ゲルパーミェーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)により測定)が300
〜2000であることが必要である。ここで分子量が3
00未満のものでは、動粘度が小さすぎ、また2000
を超えるものではワックス状となり、いずれも冷凍機油
として不適当なものである。このようなポリエステルに
ついては、国際公開公報WO91/07479号公報に
詳細に記載されたものをいずれも使用することができ
る。
【0019】また、基油として用いられるポリオールエ
ステルとしては、少なくとも2個の水酸基を含む多価ヒ
ドロキシ化合物の少なくとも1種のカルボン酸エステル
が挙げられ、例えば、以下の一般式(IV) で表されるも
のが用いられる。 R〔OC−O−R9 n (IV) ここで、Rはヒドロカルビル基、R9 は、独立して、水
素原子、直鎖の低級ヒドロカルビル基、分岐鎖のヒドロ
カルビル基、または炭素原子数8〜22の直鎖ヒドロカ
ルビル基(但し、少なくとも1個のR9 基は、水素原
子、低級の直鎖ヒドロカルビル基または分岐鎖ヒドロカ
ルビル基である)、またはカルボン酸含有のヒドロカル
ビル基またはカルボン酸エステル含有のヒドロカルビル
基であり、またnは少なくとも2の数である。
【0020】上記カルボン酸エステルは、1種またはそ
れ以上のカルボン酸またはそれらの低級エステル(例え
ば、メチルエステル、エチルエステルなど)と、少なく
とも2個の水酸基を含有する多価ヒドロキシ化合物との
反応生成物である。この多価ヒドロキシ化合物は、下記
の一般式(V)で表される。 R(OH)n (V) ここで、Rはヒドロカルビル基であり、nは少なくとも
2の数である。また、上記カルボン酸エステルを調製す
る際に使用されるカルボン酸としては、以下の一般式で
表されるものが挙げられる R9 COOH (VI) ここで、R9 は水素原子、直鎖の低級ヒドロカルビル
基、分岐鎖のヒドロカルビル基、または直鎖の低級ヒド
ロカルビル基及び分岐鎖のヒドロカルビル基の1種また
は両方と、炭素原子数8〜22個の直鎖のヒドロカルビ
ル基との混合物、またはカルボン酸またはカルボン酸エ
ステルを含有するヒドロカルビル基である。このような
ポリオールエステルについては、特表平3ー50560
2号公報に詳細に記載されたものをいずれも使用するこ
とができる。
【0021】基油として使用しうるポリカーボネートと
しては、例えば下記一般式(VII)で表わされる構成単位
を有し、かつ分子量が300〜3000であるポリカー
ボネート誘導体が挙げられる。
【0022】
【化5】
【0023】〔式中、R10〜R13はそれぞれ水素原子,
炭素数1〜6のアルキル基,炭素数6〜10のアリール
基,炭素数7〜10のアリールアルキル基あるいは炭素
数2〜6のアルコキシアルキル基を示す。ただし、R10
〜R13のすべてが水素原子の場合を除く。nは2〜10
の整数を示す。〕 式中、R10〜R13はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜6
のアルキル基(例えば、メチル基,エチル基,n−プロ
ピル基,イソプロピル基,各種ブチル基,各種ペンチル
基,各種ヘキシル基),炭素数6〜10のアリール基
(フェニル基,トリル基,キシリル基,エチルフェニル
基,クメニル基,ナフチル基など),炭素数7〜10の
アリールアルキル基(ベンジル基,α−フェニルエチル
基,β−フェニルエチル基など)あるいは炭素数2〜6
のアルコキシアルキル基(メトキシメチル基,メトキシ
エチル基,エトキシメチル基など)を示す。そのうち、
特にR10〜R13のいずれか一つがメチル基,エチル基等
のアルキル基であって、残りが水素であるものが好まし
い。
【0024】また、上記一般式(VII)におけるnは2〜
10、好ましくは2〜4である。ここでnが2未満のも
のは、低沸点のため冷凍機油として適さない。逆に10
を超えるものでは、フロン冷媒との溶解性が不充分なも
のとなる。さらに、この一般式(VII)の構成単位を有す
るポリカーボネート誘導体は、分子量( 重量平均分子
量) が300〜3000、好ましくは400〜1500
である。分子量が300未満のものでは、動粘度が小さ
すぎて潤滑油に不適当であり、逆に3000を超えるも
のでは、ワックス状となり潤滑油としての使用が困難と
なる。上記ポリカーボネート誘導体は、各種の方法によ
り製造することができるが、通常は炭酸ジエステルある
いはホスゲンなどの炭酸エステル形成性誘導体と脂肪族
二価アルコールを原料として製造される。これらを用い
て本発明に使用するポリカーボネート誘導体を製造する
には、通常のポリカーボネートの製造法に従えばよく、
一般にはエステル交換法やホスゲン法によればよい。上
記ポリカーボネート誘導体は特開平3−217495号
公報に詳細に記載されるものをいずれも使用することが
できる。
【0025】本発明においては、基油として、別に下記
一般式(VIII) で表される特定のグリコールエーテルカ
ーボネートを使用することもできる。
【0026】
【化6】
【0027】ただし、上記一般式(VIII) において、R
14およびR15は、それぞれ炭素原子数1〜20の脂肪
族、脂環族、芳香族、および芳香脂肪族の炭化水素基よ
りなる群から選択される基である。ここで、R14および
15の各々で表される脂肪族炭化水素基の具体的な例と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペ
ンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキ
シル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチ
ル基、n−オクチル基、イソオクチル基、n−ノニル
基、イソノニル基、n−デシル基、イソデシル基、n−
ウンデシル基、イソウンデシル基、n−ドデシル基、イ
ソドデシル基、n−トリデシル基、イソトリデシル基、
n−テトラデシル基、イソテトラデシル基、n−ペンタ
デシル基、イソペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、
イソヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、イソヘプタ
デシル基、n−オクタデシル基、イソオクタデシル基、
n−ノニルデシル基、イソノニルデシル基、n−アイコ
サニル基、イソアイコサニル基などを挙げることができ
る。
【0028】また、R14およびR15の各々で表される脂
環族炭化水素基の具体的な例としては、シクロヘキシル
基、1−シクロヘキセニル基、メチルシクロヘキシル
基、ジメチルシクロヘキシル基、デカヒドロナフチル
基、トリシクロデカニル基などを挙げることができる。
さらに、R14およびR15の各々で表される芳香族炭化水
素基の具体的な例としては、フェニル基、o−トリル
基、p−トリル基、m−トリル基、2,4−キシリル
基、メシチル基、ベンジル基、フェネチル基、1−フェ
ニルエチル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p
−メチルベンジル基、スチリル基、シンナミル基、1−
ナフチル基などを挙げることができる。さらにまた、R
14およびR15の各々で表される芳香族脂肪族炭化水素基
の具体的な例としては、ベンジル基、メチルベンジル
基、β−フェニルエチル基などを挙げることができる。
【0029】また、上記一般式(VIII) において、R16
およびR17は、それぞれエチレン基およびイソプロピレ
ン基よりなる群から選ばれる基である。さらに、上記一
般式(VIII) において、mは2〜100の整数であり、
nは0〜100の整数である。上記のような一般式(VI
II) で表されるグリコールエーテルカーボネートは、た
とえばポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル
を、比較的低沸点のアルコールの炭酸エステルの過剰存
在下でエステル交換させることによって製造することが
できる。上記のグリコールエーテルカーボネートについ
ては、特開平3−149295号公報に詳細に記載され
ているものをいずれも使用することができる。
【0030】更に本発明においては、基油として下記一
般式(IX) で表される炭酸エステルを使用することも可
能である。
【0031】
【化7】
【0032】〔式中、R18およびR19は同一でも異なっ
ていてもよく、それぞれ炭素数1〜15のアルキル基ま
たは炭素数2〜12の二価アルコール残基を示し、R20
は炭素数2〜12のアルキレン基を示し、nは0〜30
の整数を示す。〕 上記式中、R18およびR19は同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ炭素数1〜15、好ましくは炭素数2〜9
のアルキル基または炭素数2〜12、好ましくは2〜9
の二価アルコール残基を示し、R20は炭素数2〜12、
好ましくは2〜9のアルキレン基を示し、nは0〜3
0、好ましくは1〜30の整数を示す。上記条件を満た
さない炭酸エステルを使用すると、フロン冷媒との相溶
性等の各種性能が劣るため好ましくない。R18およびR
19の各々で表される炭素数1〜15のアルキル基として
は、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、
n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−
ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシ
ル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデ
シル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、イ
ソ−プロピル基、イソ−ブチル基、tert−ブチル
基、イソ−ペンチル基、イソ−ヘキシル基、イソ−ヘプ
チル基、イソ−オクチル基、イソ−ノニル基、イソ−デ
シル基、イソ−ウンデシル基、イソ−ドデシル基、イソ
−トリデシル基、イソ−テトラデシル基、イソ−ペンタ
デシル基等が例示される。また、炭素数2〜12の二価
アルコール残基としては、具体的には、エチレングリコ
ール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオー
ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−
ペンタンジオール、ネオペンチルングリコール、1,6
−ヘキサンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3
−プロパンジオール、1,7−ヘプタンジオール、2−
メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、
2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,8
−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,1
0−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、
1,12−ドデカンジオール等の残基が例示される。
【0033】さらに、R20で表される炭素数2〜12の
アルキレン基としては、具体的には、エチレン基、トリ
メチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ブチレ
ン基、2−メチル−トリメチレン基、ペンタメチレン
基、2,2−ジメチルトリメチレン基、ヘキサメチレン
基、2−エチル2−メチルトリメチレン基、ヘプタメチ
レン基、2−メチル−2−プロピルトリメチレン基、
2,2−ジエチルトリメチレン基、オクタメチレン基、
ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン
基、ドデカメチレン基等の直鎖構造や分岐構造を有する
ものが例示される。上記炭酸エステルの分子量は特に限
定されるものではないが、圧縮機の密封性をより向上さ
せる等の点から、数平均分子量が200〜3000のも
のが好ましく使用され、数平均分子量が300〜200
0のものがより好ましく使用される。上記炭酸エステル
については、特開平4−63893号公報に詳細に記載
されているものをいずれも使用することができる。
【0034】また、本発明において基油として使用しう
るポリビニルエーテルとしては、下記一般式(X)で表
される構成単位を有するポリビニルエーテル系化合物
(1)が挙げられる。
【0035】
【化8】
【0036】〔式中、R21,R22及びR23は、それぞれ
水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、それら
はたがいに同一でも異なっていてもよく、R24は炭素数
1〜10の二価の炭化水素基又は炭素数2〜20の二価
のエーテル結合酸素含有炭化水素基、R25は炭素数1〜
20の炭化水素基、mはその平均値が0〜10の数を示
し、R21〜R25は構成単位毎に同一であってもそれぞれ
異なっていてもよく、またR24Oが複数ある場合には、
複数のR24Oは同一でも異なっていてもよい。〕 また、(a)上記一般式(X)で表される構成単位と、
(b)下記一般式(XI) で表される構成単位とを有する
ブロック又はランダム共重合体からなるポリビニルエー
テル系化合物(2)も使用しうる。
【0037】
【化9】
【0038】〔式中、R26〜R29は、それぞれ水素原子
又は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、それらはたが
いに同一でも異なっていてもよく、またR26〜R29は構
成単位毎に同一であってもそれぞれ異なっていてもよ
い。〕 更に本発明においては、(A)上記一般式(X)で表さ
れる構成単位を有するポリビニルエーテル系化合物
(1)、及び(B)(a)一般式(X)で表される構成
単位と(b)一般式(XI)で表される構成単位とを有す
るブロック又はランダム共重合体からなるポリビニルエ
ーテル系化合物(2)の混合物(3)も用いることもで
きる。
【0039】上記一般式(X)におけるR21,R22及び
23はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜8、好ましくは
1〜4の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも
異なっていてもよい。ここで炭化水素基とは、具体的に
はメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル
基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,
tert−ブチル基,各種ペンチル基,各種ヘキシル
基,各種ヘプチル基,各種オクチル基のアルキル基、シ
クロペンチル基,シクロヘキシル基,各種メチルシクロ
ヘキシル基,各種エチルシクロヘキシル基,各種ジメチ
ルシクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル
基,各種メチルフェニル基,各種エチルフェニル基,各
種ジメチルフェニル基のアリール基、ベンジル基,各種
フェニルエチル基,各種メチルベンジル基のアリールア
ルキル基を示す。なお、これらのR 21,R22,R23とし
ては、特に水素原子が好ましい。
【0040】一方、一般式(X)中のR24は、炭素数1
〜10、好ましくは2〜10の二価の炭化水素基又は炭
素数2〜20の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基
を示すが、ここで炭素数1〜10の二価の炭化水素基と
は、具体的にはメチレン基;エチレン基;フェニルエチ
レン基;1,2−プロピレン基;2−フェニル−1,2
−プロピレン基;1,3−プロピレン基;各種ブチレン
基;各種ペンチレン基;各種ヘキシレン基;各種ヘプチ
レン基;各種オクチレン基;各種ノニレン基;各種デシ
レン基の二価の脂肪族基、シクロヘキサン;メチルシク
ロヘキサン;エチルシクロヘキサン;ジメチルシクロヘ
キサン;プロピルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素
に2個の結合部位を有する脂環式基、各種フェニレン
基;各種メチルフェニレン基;各種エチルフェニレン
基;各種ジメチルフェニレン基;各種ナフチレン基など
の二価の芳香族炭化水素基、トルエン;キシレン;エチ
ルベンゼンなどのアルキル芳香族炭化水素のアルキル基
部分と芳香族部分にそれぞれ一価の結合部位を有するア
ルキル芳香族基、キシレン;ジエチルベンゼンなどのポ
リアルキル芳香族炭化水素のアルキル基部分に結合部位
を有するアルキル芳香族基などがある。これらの中で炭
素数2から4の脂肪族基が特に好ましい。また、炭素数
2〜20の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基の具
体例としては、メトキシメチレン基;メトキシエチレン
基;メトキシメチルエチレン基;1,1−ビスメトキシ
メチルエチレン基;1,2−ビスメトキシメチルエチレ
ン基;エトキシメチルエチレン基;(2−メトキシエト
キシ)メチルエチレン基;(1−メチル−2−メトキ
シ)メチルエチレン基などを好ましく挙げることができ
る。なお、一般式(X)におけるmはR24Oの繰り返し
数を示し、その平均値が0〜10、好ましくは0〜5の
範囲の数である。R24Oが複数ある場合には、複数のR
24Oは同一でも異なっていてもよい。
【0041】さらに、一般式(X)におけるR25は炭素
数1〜20、好ましくは1〜10の炭化水素基を示す
が、この炭化水素基とは、具体的にはメチル基,エチル
基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,
イソブチル基,sec−ブチル基,tert−ブチル
基,各種ペンチル基,各種ヘキシル基,各種ヘプチル
基,各種オクチル基,各種ノニル基,各種デシル基のア
ルキル基、シクロペンチル基,シクロヘキシル基,各種
メチルシクロヘキシル基,各種エチルシクロヘキシル
基,各種プロピルシクロヘキシル基,各種ジメチルシク
ロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基,各
種メチルフェニル基,各種エチルフェニル基,各種ジメ
チルフェニル基,各種プロピルフェニル基,各種トリメ
チルフェニル基,各種ブチルフェニル基,各種ナフチル
基などのアリール基、ベンジル基,各種フェニルエチル
基,各種メチルベンジル基,各種フェニルプロピル基,
各種フェニルブチル基のアリールアルキル基などを示
す。なお、該R21〜R25は構成単位毎に同一であっても
異なっていてもよい。
【0042】上記ポリビニルエーテル系化合物(1)
は、その炭素/酸素モル比が4.2〜7.0の範囲にあるも
のが好ましい。このモル比が4.2未満では、吸湿性が高
いし、7.0を超えると、フロンとの相溶性が低下する場
合がある。上記一般式(XI) において、R26〜R29は、
それぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を示
し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよい。こ
こで、炭素数1〜20の炭化水素基としては、上記一般
式(X)におけるR25の説明において例示したものと同
じものを挙げることができる。なお、R26〜R29は構成
単位毎に同一であってもそれぞれ異なっていてもよい。
【0043】該一般式(X)で表される構成単位と一般
式(XI) で表される構成単位とを有するブロック又はラ
ンダム共重合体からなるポリビニルエーテル系化合物
(2)は、その炭素/酸素モル比が4.2〜7.0の範囲に
あるものが好ましく用いられる。このモル比が4.2未満
では、吸湿性が高く、7.0を超えると、フロンとの相溶
性が低下する場合がある。さらに本発明においては、
(A)上記ポリビニルエーテル系化合物(1)と(B)
上記ポリビニルエーテル系化合物(2)との混合物も使
用することができる。本発明に用いられるポリビニルエ
ーテル系化合物(1)及び(2)は、それぞれ対応する
ビニルエーテル系モノマーの重合、及び対応するオレフ
ィン性二重結合を有する炭化水素モノマーと対応するビ
ニルエーテル系モノマーとの共重合により製造すること
ができる。
【0044】本発明に用いられるポリビニルエーテル系
化合物としては、次の末端構造を有するもの、すなわち
その一つの末端が、一般式(XII) 又は(XIII)
【0045】
【化10】
【0046】〔式中、R30,R31及びR32は、それぞれ
水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、R30
31及びR32はたがいに同一でも異なっていてもよく、
35,R36,R37及びR38は、それぞれ水素原子又は炭
素数1〜20の炭化水素基を示し、R35,R36,R37
びR38はたがいに同一でも異なっていてもよい。R33
炭素数1〜10の二価の炭化水素基又は炭素数2〜20
の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基、R34は炭素
数1〜20の炭化水素基、nはその平均値が0〜10の
数を示し、R33Oが複数ある場合には、複数のR33Oは
同一でも異なっていてもよい。〕で表され、かつ残りの
末端が一般式(XIV)又は(XV)
【0047】
【化11】
【0048】〔式中、R39,R40及びR41は、それぞれ
水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、R39
40及びR41はたがいに同一でも異なっていてもよく、
44,R45,R46及びR47は、それぞれ水素原子又は炭
素数1〜20の炭化水素基を示し、R44,R45,R46
びR47はたがいに同一でも異なっていてもよい。R42
炭素数1〜10の二価の炭化水素基又は炭素数2〜20
の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基、R43は炭素
数1〜20の炭化水素基、pはその平均値が0〜10の
数を示し、R42Oが複数ある場合には、複数のR42Oは
同一でも異なっていてもよい。〕で表される構造を有す
るもの、及びその一つの末端が、上記一般式(XIV)又は
(XV)で表され、かつ残りの末端が一般式(XVI)
【0049】
【化12】
【0050】〔式中、R48,R49及びR50は、それぞれ
水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、それら
はたがいに同一でも異なっていてもよい。〕で表される
構造を有するものが好ましい。
【0051】このようなポリビニルエーテル系化合物の
中で、特に次に挙げるものが本発明の冷凍機油組成物の
主成分として好適である。 (1)その一つの末端が一般式(XII)又は(XIII)で表
され、かつ残りの末端が一般式(XIV)又は(XV)で表さ
れる構造を有し、一般式(X)におけるR21,R 22及び
23が共に水素原子、mが0〜4の数、R24が炭素数2
〜4の二価の炭化水素基及びR25が炭素数1〜20の炭
化水素基であるもの。 (2)一般式(X)で表される構成単位のみを有するも
のであって、その一つの末端が一般式(XII) で表され、
かつ残りの末端が一般式(XIV)で表される構造を有し、
一般式(X)におけるR21,R22及びR23が共に水素原
子、mが0〜4の数、R24が炭素数2〜4の二価の炭化
水素基及びR25が炭素数1〜20の炭化水素基であるも
の。 (3)その一つの末端が一般式(XII) 又は(XIII)で表
され、かつ残りの末端が一般式(XVI)で表される構造を
有し、一般式(X)におけるR21,R22及びR23が共に
水素原子、mが0〜4の数、R24が炭素数2〜4の二価
の炭化水素基及びR25が炭素数1〜20の炭化水素基で
あるもの。 (4)一般式(X)で表される構成単位のみを有するも
のであって、その一つの末端が一般式(XII) で表され、
かつ残りの末端が一般式(XIII) で表される構造を有
し、一般式(X)におけるR21,R22及びR23が共に水
素原子、mが0〜4の数、R24が炭素数2〜4の二価の
炭化水素基及びR25が炭素数1〜20の二価の炭化水素
基及びR25が炭素数1〜20の炭化水素基であるもの。
【0052】また本発明においては、前記一般式(X)
で表される構成単位を有し、その一つの末端が一般式
(XII)で表され、且つ残りの末端が下記一般式(XVII)
で表される構造を有するポリビニルエーテル系化合物も
使用することができる。
【0053】
【化13】
【0054】(式中、R51,R52及びR53は、それぞれ
水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、それら
はたがいに同一であっても異なっていてもよく、R54
びR55はそれぞれ炭素数2〜10の二価の炭化水素基を
示し、それらは互いに同一であっても異なっていてもよ
く、R55及びR56はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素
基を示し、それらは互いに同一であっても異なっていて
もよく、q及びrはそれぞれその平均値が0〜10の数
を示し、それらは互いに同一であっても異なっていても
よく、また複数のR54Oがある場合には複数のR54Oは
同一であっても異なっていてもよいし、複数のR56Oが
ある場合には複数のR56Oは同一であっても異なってい
てもよい。)
【0055】更に、本発明においては下記一般式(XVII
I)又は(XIX)で表される構成単位からなり、かつ重量平
均分子量が300〜1200であって、片末端が下記一
般式(XX) 又は(XXI)で表される構造を有するアルキル
ビニルエーテルの単独重合物又は共重合物からなるポリ
ビニルエーテル化合物を使用することもできる。
【0056】
【化14】
【0057】(式中、R58は炭素数1〜3のアルキル基
を示し、R59は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、R60
はR58及びR59のいずれかを示す。) また、本発明においては、前記一般式(X)で表される
構成単位を有し、分子中に不飽和結合、アセタール及び
アルデヒド構造を含まず、かつ重量平均分子量が300
〜3000であるポリビニルエーテル化合物を使用する
こともできる。上記のポリビニルエーテル化合物につい
ては、特開平6−128578号公報又は特願平5−1
25649号、特願平5−125650号、特願平5−
303736号各明細書の各々に詳細に記載されている
のいずれも使用することができる。
【0058】上記基油として用いる含酸素有機化合物と
しては、100℃における動粘度が1〜50cSt、好
ましくは1.5〜30cStであるものが好ましく用いら
れる。動粘度が50cStを越える場合は冷凍機械の効
率が低下し、また1cSt未満の場合は潤滑性が不足し
てくるので好ましくない。本発明においては、含酸素有
機化合物として、ポリビニルエーテルがオキサゾリン化
合物添加による効果の経時変化が小さいこと等の理由か
ら好ましく用いられる。上記含酸素有機化合物からなる
基油は本発明の冷凍機油組成物中に、好ましくは50〜
99.99重量%、更に好ましくは80〜99.5重量%含
有される。基油の含有量が50重量%未満である場合は
含酸素有機化合物によるフロンとの相溶性向上が期待で
きなくなる場合がある。
【0059】本発明の冷凍機油組成物は、上記基油に前
記一般式(I)で表されるオキサゾリン化合物を配合し
てなるものであるが、更に必要に応じ、各種添加剤を配
合することができる。このような添加剤としてはフェノ
ール系酸化防止剤などの酸化防止剤、リン系極圧剤など
の極圧剤、その他耐摩耗添加剤、塩素補足剤、金属不活
性化剤、消泡剤、清浄分散剤、粘度指数向上剤、防錆
剤、腐食防止剤等冷凍機油に通常使用される添加剤を適
宜配合することができる。本発明においては、このよう
な添加剤は各々その特有の効果の故に組成物中に、例え
ば0.01〜10.0重量%配合することができる。
【0060】本発明の冷凍機油組成物を適用する冷凍機
に使用する水素含有フロン冷媒としては種々のものが挙
げられるが、例えば1,1,1,2−テトラフルオロエ
タン(R−134a)及び1,1,2,2−テトラフル
オロエタン(R−134)を始め、1,1−ジフルオロ
エタン(R−152a),ペンタフルオロエタン(R−
125),トリフルオロメタン(R−23)及びジフル
オロメタン(R−32)等を挙げることができる。
【0061】
【実施例】以下に、実施例により本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 実施例1〜28及び比較例1〜15 第1表に示す如く冷凍機油組成物を調製して下記の試験
を行い、油の変色及びスラッジの発生状況と金属腐食を
評価した。結果を第2表に示す。シールドガラスチューブ試験 ガラス管に触媒Fe/Cu/Alを入れ、R134a/
油/空気=1g/4ミリリットル/10torrの割合で
充填し、封管する。200℃で10日間保持した後、室
温まで放冷し、油外観、金属腐食、スラッジ発生状況の
評価を行った。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】
【表4】
【0066】・基油 1:ポリオールエステル (ペンタエリスリトールと炭
素数7及び8の混合脂肪酸とのエステル)(粘度56.0
3cSt:40℃) 2:両末端変性ポリプロピレングリコール(ジメチルポ
リプロピレングリコール)(粘度30.08cSt:40
℃) 3:ポリカーボネート(ポリプロピレングリコールジメ
チルカーボネート)(粘度31.05cSt:40℃) 4:ポリビニルエーテル(ポリエチルビニルエーテル水
素化物)(粘度30.03cSt:40℃) 5:ポリビニルエーテル(エチル・イソブチルビニルエ
ーテル共重合物の水素化物)(粘度57.15cSt:4
0℃) ・オキサゾリン化合物 1:R1 :n−C7 ,R2 及びR3 :メチル基 2:R1 :n−C14,R2 及びR3 :メチル基 3:R1 :iso −C8 ,R2 及びR3 :メチル基 4:R1 :iso −C12,R2 及びR3 :メチル基 5:R1 :iso −C9 ,R2 :H,R3 :イソプロピル
基 6:R1 :n−C22,R2 及びR3 :メチル基 7:R1 :n−C14,R2 及びR3 :iso −C8 ・酸化防止剤 DBPC(2,6−ジ−t−ブチルメチルフェノール) ・極圧剤 TCP(トリクレジルホスフェート) ・コンタミ 切削油(1%)+プレス油(1%)+防錆油(1%)+
洗浄油(残部)
【0067】
【発明の効果】以上詳細に述べたように、本発明によれ
ば、特定のオキサゾリン化合物を配合することにより、
コンタミ劣化物を金属腐食に対して無害化するととも
に、スラッジの生成を抑制することができ、従来にない
耐コンタミ性に優れた水素含有フロン冷媒用の冷凍機油
組成物を得ることができる。従って、本発明の冷凍機油
組成物は、カーエアコン、ルームエアコン、冷蔵庫等に
使用する際に特に効果的であり、その工業的な利用価値
は極めて高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 107:32 107:34 133:48) C10N 20:02 30:04 30:06 30:10 40:30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 100℃における動粘度が1〜50cS
    tの含酸素有機化合物からなる基油に下記一般式(I)
    で表されるオキサゾリン化合物を配合してなる冷凍機油
    組成物。 【化1】 式中、R1 は炭素数3〜18の直鎖もしくは側鎖を有す
    るアルキル基またはアルケニル基を示し、R2 及びR3
    はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜5の直鎖もしくは側
    鎖を有するアルキル基を示す。
  2. 【請求項2】 含酸素有機化合物が、ポリアルキレング
    リコール,ポリエステル,ポリオールエステル,ポリカ
    ーボネート及びポリビニルエーテルからなる群から選ば
    れる少なくとも一種以上である請求項1記載の冷凍機油
    組成物。
  3. 【請求項3】 一般式(I)で表されるオキサゾリン化
    合物を0.01〜10重量%配合することを特徴とする請
    求項1記載の冷凍機油組成物。
  4. 【請求項4】 更に、酸化防止剤及び/又は極圧剤を配
    合してなることを特徴とする請求項1記載の冷凍機油組
    成物。
  5. 【請求項5】 更に、水素含有フロン冷媒を含有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の冷凍機油組成物。
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