JPH0872209A - マーキングシート - Google Patents
マーキングシートInfo
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- JPH0872209A JPH0872209A JP21500794A JP21500794A JPH0872209A JP H0872209 A JPH0872209 A JP H0872209A JP 21500794 A JP21500794 A JP 21500794A JP 21500794 A JP21500794 A JP 21500794A JP H0872209 A JPH0872209 A JP H0872209A
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- JP
- Japan
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- coating layer
- binder resin
- marking sheet
- solvent
- film
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- Adhesive Tapes (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 長期間にわたり耐候性及び耐汚染性が維持さ
れ、軟質フィルムへの密着性及び追従性にすぐれたマー
キングシートを提供する。 【構成】 マーキングシート１は、着色軟質塩化ビニル
フィルム２の片面に、溶剤可溶型フッ素樹脂と紫外線吸
収剤及びバインダー樹脂（ａ）とからなるコーティング
層（Ａ）３が積層され、該コーティング層（Ａ）３面
に、溶剤可溶型フッ素樹脂とバインダー樹脂（ｂ）とか
らなるコーティング層（Ｂ）４が積層されてなり、バイ
ンダー樹脂（ａ）とバインダー樹脂（ｂ）とは同一組成
物でないものが使用されている。
れ、軟質フィルムへの密着性及び追従性にすぐれたマー
キングシートを提供する。 【構成】 マーキングシート１は、着色軟質塩化ビニル
フィルム２の片面に、溶剤可溶型フッ素樹脂と紫外線吸
収剤及びバインダー樹脂（ａ）とからなるコーティング
層（Ａ）３が積層され、該コーティング層（Ａ）３面
に、溶剤可溶型フッ素樹脂とバインダー樹脂（ｂ）とか
らなるコーティング層（Ｂ）４が積層されてなり、バイ
ンダー樹脂（ａ）とバインダー樹脂（ｂ）とは同一組成
物でないものが使用されている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、屋内及び屋外で装飾用
或いは表示用として用いられ、長期間にわたり耐候性及
び耐汚染性にすぐれるマーキングシートに関する。
或いは表示用として用いられ、長期間にわたり耐候性及
び耐汚染性にすぐれるマーキングシートに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より、熱可塑性樹脂等の合成樹脂に
顔料を分散して着色し、その一面に粘着剤層を設けたマ
ーキングシートが装飾や表示用として用いられている。
特に屋外で使用するものは、日光などに対する耐候性
と、埃や自動車の廃棄ガス等に対する耐汚染性が要求さ
れる。
顔料を分散して着色し、その一面に粘着剤層を設けたマ
ーキングシートが装飾や表示用として用いられている。
特に屋外で使用するものは、日光などに対する耐候性
と、埃や自動車の廃棄ガス等に対する耐汚染性が要求さ
れる。
【０００３】従来の耐候性マーキングシートとしては、
例えば特開平４−１４５４８３号公報に記載されている
ような、テトラフルオロエチレン−エチレンの共重合体
及びこれに紫外線吸収剤を添加したマーキングシートが
知られている。又、実開平２−２５５４７号公報には、
合成樹脂ベースシートに水酸基含有フッ素樹脂とポリイ
ソシアネート化合物とを主成分とする塗膜層を設け、そ
の上に離型性塗膜層を設けたマーキングシートが記載さ
れている。
例えば特開平４−１４５４８３号公報に記載されている
ような、テトラフルオロエチレン−エチレンの共重合体
及びこれに紫外線吸収剤を添加したマーキングシートが
知られている。又、実開平２−２５５４７号公報には、
合成樹脂ベースシートに水酸基含有フッ素樹脂とポリイ
ソシアネート化合物とを主成分とする塗膜層を設け、そ
の上に離型性塗膜層を設けたマーキングシートが記載さ
れている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】特開平４−１４５４８
３号記載のようなテトラフルオロエチレン−エチレン共
重合体は成形温度が高いために使用できる顔料が限定さ
れ、成形は押出し成形法となり、キャスティング法は適
用できないので着色の点で少量多種類の生産には不適当
である。又、紫外線吸収剤を添加した各種コーティング
剤に有機系紫外線吸収剤を使用すると、紫外線遮蔽効果
の持続時間が短く、無機系の紫外線吸収剤を使用すると
紫外線遮蔽効果は長期にわたり持続するが、これ自体に
よる光触媒反応によりバインダー樹脂が劣化し、白濁す
るという問題がある。
３号記載のようなテトラフルオロエチレン−エチレン共
重合体は成形温度が高いために使用できる顔料が限定さ
れ、成形は押出し成形法となり、キャスティング法は適
用できないので着色の点で少量多種類の生産には不適当
である。又、紫外線吸収剤を添加した各種コーティング
剤に有機系紫外線吸収剤を使用すると、紫外線遮蔽効果
の持続時間が短く、無機系の紫外線吸収剤を使用すると
紫外線遮蔽効果は長期にわたり持続するが、これ自体に
よる光触媒反応によりバインダー樹脂が劣化し、白濁す
るという問題がある。
【０００５】実開平２−２５５４７号公報に記載のマー
キングシートは、塗膜層はフッ素樹脂を含有し、これに
紫外線吸収剤を混合すると耐候性をさらに向上させ得る
ことは記載されているが、この塗膜層に積層される離型
性塗膜層は撥水性、耐汚れ性を主な目的とするものであ
り、劣化防止効果を特に持続させる作用は期待できな
い。
キングシートは、塗膜層はフッ素樹脂を含有し、これに
紫外線吸収剤を混合すると耐候性をさらに向上させ得る
ことは記載されているが、この塗膜層に積層される離型
性塗膜層は撥水性、耐汚れ性を主な目的とするものであ
り、劣化防止効果を特に持続させる作用は期待できな
い。
【０００６】本発明は上記従来の問題点を解消し、長期
間にわたり耐候性及び耐汚染性が維持されるコーティン
グ層を有し、該コーティング層の軟質フィルムへの密着
性及び追従性にすぐれたマーキングシートを提供するこ
とを目的とする。
間にわたり耐候性及び耐汚染性が維持されるコーティン
グ層を有し、該コーティング層の軟質フィルムへの密着
性及び追従性にすぐれたマーキングシートを提供するこ
とを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明マーキングシート
は、着色軟質フィルムの片面に、溶剤可溶型フッ素樹脂
と紫外線吸収剤及びバインダー樹脂（ａ）とからなるコ
ーティング層（Ａ）が積層され、該コーティング層
（Ａ）面に、溶剤可溶型フッ素樹脂とバインダー樹脂
（ｂ）とからなるコーティング層（Ｂ）が積層されてな
り、バインダー樹脂（ａ）とバインダー樹脂（ｂ）とは
同一組成物でないことを特徴とするものである。
は、着色軟質フィルムの片面に、溶剤可溶型フッ素樹脂
と紫外線吸収剤及びバインダー樹脂（ａ）とからなるコ
ーティング層（Ａ）が積層され、該コーティング層
（Ａ）面に、溶剤可溶型フッ素樹脂とバインダー樹脂
（ｂ）とからなるコーティング層（Ｂ）が積層されてな
り、バインダー樹脂（ａ）とバインダー樹脂（ｂ）とは
同一組成物でないことを特徴とするものである。
【０００８】本発明で使用できる着色軟質フィルムとし
ては、キャスティング又はカレンダー成形された軟質塩
化ビニルフィルム、ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポ
リウレタン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂フィルムが
あり、特にコーティング層との密着性及び柔軟性の点で
キャスティング成形による軟質塩化ビニルフィルムが好
ましい。上記軟質フィルムは装飾性、表示効果を高める
ため、従来から着色フィルムに使用されている顔料を添
加して着色されたものである。上記着色軟質フィルムの
厚みは用途により異なるが、一般に５０〜１５０μｍが
好ましい。
ては、キャスティング又はカレンダー成形された軟質塩
化ビニルフィルム、ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポ
リウレタン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂フィルムが
あり、特にコーティング層との密着性及び柔軟性の点で
キャスティング成形による軟質塩化ビニルフィルムが好
ましい。上記軟質フィルムは装飾性、表示効果を高める
ため、従来から着色フィルムに使用されている顔料を添
加して着色されたものである。上記着色軟質フィルムの
厚みは用途により異なるが、一般に５０〜１５０μｍが
好ましい。
【０００９】コーティング層（Ａ）に用いる溶剤可溶型
フッ素樹脂とは、例えばキシレン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル等の１種もし
くは２種以上の混合溶剤に溶解可能なフッ素系樹脂であ
り、このような溶剤可溶型のフッ素系樹脂としては、例
えばＣＨ2 ＣＦ2 （フッ化ビニリデン）とＣ2 Ｆ4 （テ
トラフルオロエチレン）とＣ3 Ｆ6 （ヘキサフルオロプ
ロピレン）との三元共重合体等を代表的なものとして挙
げることができる。
フッ素樹脂とは、例えばキシレン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル等の１種もし
くは２種以上の混合溶剤に溶解可能なフッ素系樹脂であ
り、このような溶剤可溶型のフッ素系樹脂としては、例
えばＣＨ2 ＣＦ2 （フッ化ビニリデン）とＣ2 Ｆ4 （テ
トラフルオロエチレン）とＣ3 Ｆ6 （ヘキサフルオロプ
ロピレン）との三元共重合体等を代表的なものとして挙
げることができる。
【００１０】紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン
系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸系、シアノアク
リレート系など有機系のものから選ばれる。コーティン
グ層（Ａ）には有機系紫外線吸収剤を通常の場合よりも
多量に混合分散することが可能であり、上記溶剤可溶型
フッ素樹脂の固形分１００重量部に対して０．５〜５０
重量部が好ましく、より好ましくは２〜３０重量部の範
囲である。
系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸系、シアノアク
リレート系など有機系のものから選ばれる。コーティン
グ層（Ａ）には有機系紫外線吸収剤を通常の場合よりも
多量に混合分散することが可能であり、上記溶剤可溶型
フッ素樹脂の固形分１００重量部に対して０．５〜５０
重量部が好ましく、より好ましくは２〜３０重量部の範
囲である。
【００１１】上記溶剤可溶型フッ素樹脂と紫外線吸収剤
とをバインダー樹脂（ａ）に混合してコーティング層
（Ａ）とする。ここで用いるバインダー樹脂（ａ）とは
軟質フィルムに対する追随性をよくするために硬度が６
Ｂ程度の低いものが好ましい。又、溶剤可溶型フッ素樹
脂と紫外線吸収剤の分散性をよくし、コーティング層
（Ａ）として全体が柔軟性を備えて軟質フィルムへの密
着性を高めるためにバインダー樹脂（ａ）としてアクリ
ル系樹脂が好適である。
とをバインダー樹脂（ａ）に混合してコーティング層
（Ａ）とする。ここで用いるバインダー樹脂（ａ）とは
軟質フィルムに対する追随性をよくするために硬度が６
Ｂ程度の低いものが好ましい。又、溶剤可溶型フッ素樹
脂と紫外線吸収剤の分散性をよくし、コーティング層
（Ａ）として全体が柔軟性を備えて軟質フィルムへの密
着性を高めるためにバインダー樹脂（ａ）としてアクリ
ル系樹脂が好適である。
【００１２】上記アクリル系樹脂としては、ポリアクリ
ル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸プ
ロピル、ポリアクリル酸２エチルヘキシル等のポリアク
リル酸エステル、及び、アクリル酸２エチルヘキシル−
アクリル酸−酢酸ビニル共重合体などの共重合体、ポリ
メタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメ
タクリル酸プロピル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメ
タクリル酸ヘキシル等のポリメタクリル酸エステル及び
その共重合体、アクリルアマイド、ヒドロキシメチルメ
タアクリレート、グリシジルエーテルメタアクリレート
等の各種官能基を有するアクリル系樹脂など、又、これ
らのうち２種類以上の混合物が挙げられる。
ル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸プ
ロピル、ポリアクリル酸２エチルヘキシル等のポリアク
リル酸エステル、及び、アクリル酸２エチルヘキシル−
アクリル酸−酢酸ビニル共重合体などの共重合体、ポリ
メタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメ
タクリル酸プロピル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメ
タクリル酸ヘキシル等のポリメタクリル酸エステル及び
その共重合体、アクリルアマイド、ヒドロキシメチルメ
タアクリレート、グリシジルエーテルメタアクリレート
等の各種官能基を有するアクリル系樹脂など、又、これ
らのうち２種類以上の混合物が挙げられる。
【００１３】又、Ｃ2 Ｆ4 とビニルアルコールとの共重
合体のような、フロロオレフィンと炭化水素系オレフィ
ン共重合体等も挙げられる。フロロオレフィンとして
は、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレ
ン、クロロ−ジフルオロエチレン等が挙げられる。
合体のような、フロロオレフィンと炭化水素系オレフィ
ン共重合体等も挙げられる。フロロオレフィンとして
は、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレ
ン、クロロ−ジフルオロエチレン等が挙げられる。
【００１４】又、バインダー樹脂に、透明性や物性を低
下させない範囲で炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
珪酸塩等の充填剤や、着色の目的で顔料、染料等を添加
してもよい。
下させない範囲で炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
珪酸塩等の充填剤や、着色の目的で顔料、染料等を添加
してもよい。
【００１５】溶剤可溶型フッ素樹脂に対するバインダー
樹脂（ａ）の混合量はフッ素樹脂の１０〜７０重量％と
するのが好ましい。バインダー樹脂が１０重量％よりも
少ないと、コーティング層（Ａ）の硬度が高くなり、軟
質フィルムの変形に追随できず亀裂や剥離を生じ易くな
る。又、７０重量％を超えるとアクリル系樹脂が多いた
めに耐候性が低下する。従って、バインダー樹脂（ａ）
の混合量は上記の範囲とするのが好ましい。
樹脂（ａ）の混合量はフッ素樹脂の１０〜７０重量％と
するのが好ましい。バインダー樹脂が１０重量％よりも
少ないと、コーティング層（Ａ）の硬度が高くなり、軟
質フィルムの変形に追随できず亀裂や剥離を生じ易くな
る。又、７０重量％を超えるとアクリル系樹脂が多いた
めに耐候性が低下する。従って、バインダー樹脂（ａ）
の混合量は上記の範囲とするのが好ましい。
【００１６】上記コーティング層（Ａ）は、溶剤可溶型
フッ素樹脂と紫外線吸収剤との混合物をバインダー樹脂
（ａ）に分散したものを、軟質フィルムにグラビアロー
ルコーター、２ロールコーター、リバースロールコータ
ー等で塗布し、乾燥することにより積層すればよい。コ
ーティング層（Ａ）の厚みは乾燥後で５〜３０μｍ程度
となるのが好ましい。５μｍよりも薄いと紫外線吸収効
果が不足して充分な耐候性が得られない。３０μｍを超
えるとマーキングシートにフッ素樹脂フィルムの物性が
強く現れて剥離し易くなったり、特に軟質フィルムとし
て軟質塩化ビニルフィルムを使用した場合には、軟質塩
化ビニルフィルムの柔軟性が失われたり、コーティング
層（Ａ）の透明性が悪くなって軟質フィルムの色調が失
われたりする。
フッ素樹脂と紫外線吸収剤との混合物をバインダー樹脂
（ａ）に分散したものを、軟質フィルムにグラビアロー
ルコーター、２ロールコーター、リバースロールコータ
ー等で塗布し、乾燥することにより積層すればよい。コ
ーティング層（Ａ）の厚みは乾燥後で５〜３０μｍ程度
となるのが好ましい。５μｍよりも薄いと紫外線吸収効
果が不足して充分な耐候性が得られない。３０μｍを超
えるとマーキングシートにフッ素樹脂フィルムの物性が
強く現れて剥離し易くなったり、特に軟質フィルムとし
て軟質塩化ビニルフィルムを使用した場合には、軟質塩
化ビニルフィルムの柔軟性が失われたり、コーティング
層（Ａ）の透明性が悪くなって軟質フィルムの色調が失
われたりする。
【００１７】コーティング層（Ｂ）は上記溶剤可溶型フ
ッ素樹脂と同様のものがバインダー樹脂（ｂ）に分散さ
れたものであり、バインダー樹脂（ｂ）もバインダー樹
脂（ａ）と同様の理由でアクリル系樹脂が好ましい。し
かし、バインダー樹脂（ｂ）はバインダー樹脂（ａ）と
同一組成物ではないものを使用する。
ッ素樹脂と同様のものがバインダー樹脂（ｂ）に分散さ
れたものであり、バインダー樹脂（ｂ）もバインダー樹
脂（ａ）と同様の理由でアクリル系樹脂が好ましい。し
かし、バインダー樹脂（ｂ）はバインダー樹脂（ａ）と
同一組成物ではないものを使用する。
【００１８】同一組成物でないものとは、例えば、上記
ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル等
の構成成分が異なるもの、これらアクリル系樹脂と共重
合される共重合成分が異なるものなどを指し、又、これ
ら複数の樹脂が混合して用いられる場合はその混合比が
異なるものも含まれる。
ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル等
の構成成分が異なるもの、これらアクリル系樹脂と共重
合される共重合成分が異なるものなどを指し、又、これ
ら複数の樹脂が混合して用いられる場合はその混合比が
異なるものも含まれる。
【００１９】コーティング層（Ｂ）もコーティング層
（Ａ）と同様に硬度が６Ｂ程度のものであることが好ま
しい。コーティング層（Ｂ）はコーティング層（Ａ）と
同様の方法で塗布乾燥することによりコーティング層
（Ａ）上に積層すればよく、乾燥後の厚みは３〜１０μ
ｍとするのが好ましい。
（Ａ）と同様に硬度が６Ｂ程度のものであることが好ま
しい。コーティング層（Ｂ）はコーティング層（Ａ）と
同様の方法で塗布乾燥することによりコーティング層
（Ａ）上に積層すればよく、乾燥後の厚みは３〜１０μ
ｍとするのが好ましい。
【００２０】コーティング層（Ａ）とコーティング層
（Ｂ）のバインダー樹脂として同一組成物のものを使用
すると、両層の界面はバインダー樹脂に関して連続した
同一物質で形成されるので、コーティング層（Ａ）に含
有されている紫外線吸収剤はコーティング層（Ｂ）へ容
易に移行し、その表面からの揮発、流亡による散逸が防
止されない。しかし、本発明のように両層として組成の
異なるバインダー樹脂を使用すると、組成の異なる両層
の界面そのものが紫外線吸収剤の移行を阻止する遮断層
となり、紫外線吸収剤の散逸が起こらずその効果を長期
間持続させることができる。
（Ｂ）のバインダー樹脂として同一組成物のものを使用
すると、両層の界面はバインダー樹脂に関して連続した
同一物質で形成されるので、コーティング層（Ａ）に含
有されている紫外線吸収剤はコーティング層（Ｂ）へ容
易に移行し、その表面からの揮発、流亡による散逸が防
止されない。しかし、本発明のように両層として組成の
異なるバインダー樹脂を使用すると、組成の異なる両層
の界面そのものが紫外線吸収剤の移行を阻止する遮断層
となり、紫外線吸収剤の散逸が起こらずその効果を長期
間持続させることができる。
【００２１】
【作用】コーティング層（Ａ）とコーティング層（Ｂ）
とのバインダー樹脂を組成の異なるものを使用するの
で、組成の異なる両層の界面そのものが紫外線吸収剤の
移行を阻止する遮断層となり、紫外線吸収剤の散逸が起
こらずその効果を長期間持続させることができる。又、
表層となるコーティング層（Ｂ）にフッ素樹脂が含有さ
れているので汚れが付着し難い。更に、両層のバインダ
ー樹脂としてアクリル系のものを使用すると、コーティ
ング層（Ａ）及び（Ｂ）は適度の柔軟性を有するものと
なり、軟質フィルムに対する密着性、追随性にすぐれ、
施工の際に軟質フィルムが伸ばされたり被着体の折曲部
に沿って曲げられたりしても、亀裂や剥離を生ずること
がない。
とのバインダー樹脂を組成の異なるものを使用するの
で、組成の異なる両層の界面そのものが紫外線吸収剤の
移行を阻止する遮断層となり、紫外線吸収剤の散逸が起
こらずその効果を長期間持続させることができる。又、
表層となるコーティング層（Ｂ）にフッ素樹脂が含有さ
れているので汚れが付着し難い。更に、両層のバインダ
ー樹脂としてアクリル系のものを使用すると、コーティ
ング層（Ａ）及び（Ｂ）は適度の柔軟性を有するものと
なり、軟質フィルムに対する密着性、追随性にすぐれ、
施工の際に軟質フィルムが伸ばされたり被着体の折曲部
に沿って曲げられたりしても、亀裂や剥離を生ずること
がない。
【００２２】
【実施例】次に、本発明マーキングシートの実施例を説
明する。 （実施例１）ＣＨ2 ＣＦ2 、Ｃ2 Ｆ4 及びＣ3 Ｆ6 の三
元共重合体に、アクリル系樹脂（アクリル酸２エチルヘ
キシル−アクリル酸−酢酸ビニル−ヒドロキシエチルメ
タアクリレート共重合体）を５０重量％配合し、メチル
エチルケトンとキシレン及びメチルイソブチルケトンと
からなる混合溶剤に溶解してなる溶剤可溶型フッ素樹脂
塗料（旭硝子社製，商品名：フロロトップ）に、ベンゾ
フェノン系紫外線吸収剤（旭電化社製，商品名：ＭＡＲ
Ｋ１４１３）を、上記溶液の固形分１００重量部に対し
１０重量部添加した。
明する。 （実施例１）ＣＨ2 ＣＦ2 、Ｃ2 Ｆ4 及びＣ3 Ｆ6 の三
元共重合体に、アクリル系樹脂（アクリル酸２エチルヘ
キシル−アクリル酸−酢酸ビニル−ヒドロキシエチルメ
タアクリレート共重合体）を５０重量％配合し、メチル
エチルケトンとキシレン及びメチルイソブチルケトンと
からなる混合溶剤に溶解してなる溶剤可溶型フッ素樹脂
塗料（旭硝子社製，商品名：フロロトップ）に、ベンゾ
フェノン系紫外線吸収剤（旭電化社製，商品名：ＭＡＲ
Ｋ１４１３）を、上記溶液の固形分１００重量部に対し
１０重量部添加した。
【００２３】上記紫外線吸収剤含有の溶剤可溶型フッ素
樹脂塗料を、キャスティング成形された青色の軟質塩化
ビニルフィルムの一面に、グラビアコーターを用いて乾
燥後の厚みが１０μｍとなるように塗布乾燥してコーテ
ィング層（Ａ）を形成した。
樹脂塗料を、キャスティング成形された青色の軟質塩化
ビニルフィルムの一面に、グラビアコーターを用いて乾
燥後の厚みが１０μｍとなるように塗布乾燥してコーテ
ィング層（Ａ）を形成した。
【００２４】ＣＨ2 ＣＦ2 、Ｃ2 Ｆ4 及びＣ3 Ｆ6 の三
元共重合体からなる溶剤可溶型フッ素樹脂に、アクリル
系樹脂（アクリル酸エチル−アクリル酸−メタクリル酸
メチル−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体）を４
０重量％配合し、上記と同じ混合溶剤に溶解した溶剤可
溶型フッ素樹脂塗料（住友セメント社製，商品名：ＺＲ
コート）を、グラビアコーターを用いて乾燥後の厚みが
５μｍとなるようにコーティング層（Ａ）面に塗布乾燥
してコーティング層（Ｂ）を形成し本発明のマーキング
シートを得た。更に該軟質塩化ビニルフィルムの他の面
に粘着剤層及び離型紙を積層した。
元共重合体からなる溶剤可溶型フッ素樹脂に、アクリル
系樹脂（アクリル酸エチル−アクリル酸−メタクリル酸
メチル−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体）を４
０重量％配合し、上記と同じ混合溶剤に溶解した溶剤可
溶型フッ素樹脂塗料（住友セメント社製，商品名：ＺＲ
コート）を、グラビアコーターを用いて乾燥後の厚みが
５μｍとなるようにコーティング層（Ａ）面に塗布乾燥
してコーティング層（Ｂ）を形成し本発明のマーキング
シートを得た。更に該軟質塩化ビニルフィルムの他の面
に粘着剤層及び離型紙を積層した。
【００２５】図１は実施例１で得られたマーキングシー
ト１の断面図を示し、軟質塩化ビニルフィルム２の一面
に溶剤可溶型フッ素樹脂と紫外線吸収剤及びバインダー
樹脂（ａ）とからなるコーティング層（Ａ）３が形成さ
れ、該コーティング層（Ａ）の上に溶剤可溶型フッ素樹
脂とバインダー樹脂（ｂ）とからなるコーティング層
（Ｂ）４が積層されてなり、軟質塩化ビニルフィルム２
の他の面には粘着剤層５及び剥離紙６が積層されてな
る。
ト１の断面図を示し、軟質塩化ビニルフィルム２の一面
に溶剤可溶型フッ素樹脂と紫外線吸収剤及びバインダー
樹脂（ａ）とからなるコーティング層（Ａ）３が形成さ
れ、該コーティング層（Ａ）の上に溶剤可溶型フッ素樹
脂とバインダー樹脂（ｂ）とからなるコーティング層
（Ｂ）４が積層されてなり、軟質塩化ビニルフィルム２
の他の面には粘着剤層５及び剥離紙６が積層されてな
る。
【００２６】（実施例２）ＣＨ2 ＣＦ2 、Ｃ2 Ｆ4 及び
Ｃ3 Ｆ6 の三元共重合体に、アクリル系樹脂（アクリル
酸２エチルヘキシル−アクリル酸−酢酸ビニル−メタク
リル酸エチル共重合体）を４０重量％配合し、メチルエ
チルケトンとキシレン及びメチルイソブチルケトンとか
らなる混合溶剤に溶解した溶剤可溶型フッ素樹脂塗料
（セントラル硝子社製，商品名：セフラルコート）に、
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤（旭電化社製，商品
名：ＬＡ３２）を、上記溶液の固形分１００重量部に対
し１０重量部添加した。
Ｃ3 Ｆ6 の三元共重合体に、アクリル系樹脂（アクリル
酸２エチルヘキシル−アクリル酸−酢酸ビニル−メタク
リル酸エチル共重合体）を４０重量％配合し、メチルエ
チルケトンとキシレン及びメチルイソブチルケトンとか
らなる混合溶剤に溶解した溶剤可溶型フッ素樹脂塗料
（セントラル硝子社製，商品名：セフラルコート）に、
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤（旭電化社製，商品
名：ＬＡ３２）を、上記溶液の固形分１００重量部に対
し１０重量部添加した。
【００２７】上記紫外線吸収剤含有の溶剤可溶型フッ素
樹脂塗料を、実施例１で用いたものと同じ軟質塩化ビニ
ルフィルムの一面に実施例１と同様に塗布乾燥して、乾
燥後の厚みが１５μｍのコーティング層（Ａ）を形成し
た。
樹脂塗料を、実施例１で用いたものと同じ軟質塩化ビニ
ルフィルムの一面に実施例１と同様に塗布乾燥して、乾
燥後の厚みが１５μｍのコーティング層（Ａ）を形成し
た。
【００２８】その後、ＣＨ2 ＣＦ2 、Ｃ2 Ｆ4 及びＣ3
Ｆ6 の三元共重合体に、アクリル系樹脂（メタクリル酸
エチル−ヒドロキシメチルメタクリレート−アクリル酸
−アクリル酸ブチル共重合体）を３０重量％配合し、上
記と同じ混合溶剤に溶解した溶剤可溶型フッ素樹脂塗料
（旭硝子社製，商品名：フロロトップ）を、グラビアコ
ーターを用いて乾燥後の厚みが５μｍとなるようにコー
ティング層（Ａ）面に塗布乾燥してコーティング層
（Ｂ）を形成し本発明のマーキングシートを得た。更に
該軟質塩化ビニルフィルムの他の面に粘着剤層及び離型
紙を積層した。
Ｆ6 の三元共重合体に、アクリル系樹脂（メタクリル酸
エチル−ヒドロキシメチルメタクリレート−アクリル酸
−アクリル酸ブチル共重合体）を３０重量％配合し、上
記と同じ混合溶剤に溶解した溶剤可溶型フッ素樹脂塗料
（旭硝子社製，商品名：フロロトップ）を、グラビアコ
ーターを用いて乾燥後の厚みが５μｍとなるようにコー
ティング層（Ａ）面に塗布乾燥してコーティング層
（Ｂ）を形成し本発明のマーキングシートを得た。更に
該軟質塩化ビニルフィルムの他の面に粘着剤層及び離型
紙を積層した。
【００２９】（実施例３）実施例２のコーティング層
（Ａ）のバインダー樹脂として、フルオロエチレン−炭
化水素系オレフィン共重合体（Ｃ2 Ｆ4 とビニルアルコ
ールとの共重合体）を用いた以外は実施例２と同様のマ
ーキングシートを得た。
（Ａ）のバインダー樹脂として、フルオロエチレン−炭
化水素系オレフィン共重合体（Ｃ2 Ｆ4 とビニルアルコ
ールとの共重合体）を用いた以外は実施例２と同様のマ
ーキングシートを得た。
【００３０】（比較例１）コーティング層（Ｂ）を積層
しなかった以外は実施例１と同様のマーキングシートを
得た。
しなかった以外は実施例１と同様のマーキングシートを
得た。
【００３１】（比較例２）コーティング層（Ｂ）として
実施例１のコーティング層（Ａ）と同じものを形成した
以外は実施例１と同様にしてマーキングシートを得た。
実施例１のコーティング層（Ａ）と同じものを形成した
以外は実施例１と同様にしてマーキングシートを得た。
【００３２】上記実施例１と比較例１〜２のものにつ
き、耐候性と耐汚染性を次の方法により評価した。又、
実施例２、３のものはこれに加え、被着体との密着性を
評価した。その結果を表１に示す。 （１）耐候性の評価 促進暴露試験したものとしなかったものとの色差を測定
した。（暴露試験機；大日本プラスチックス社製，商品
名：スーパーＵＶテスター：紫外線照射条件６４℃，６
４％ＲＨ，９０ｍＷ／ｃｍ2 ） （２）耐汚染性の評価 屋外施工半年後と１年後の汚れ付着状態を目視で評価
（屋外施工地は尼崎市潮江，施工は南向き仰角４５度で
行った）。 ５ 殆ど汚れの付着なし ４ ごく一部に汚れが付着 ３ 全面的に薄く汚れが付着 ２ 全面的に薄く汚れが付着するとともに部分的に著し
い汚れが付着 １ 全面的に著しい汚れが付着
き、耐候性と耐汚染性を次の方法により評価した。又、
実施例２、３のものはこれに加え、被着体との密着性を
評価した。その結果を表１に示す。 （１）耐候性の評価 促進暴露試験したものとしなかったものとの色差を測定
した。（暴露試験機；大日本プラスチックス社製，商品
名：スーパーＵＶテスター：紫外線照射条件６４℃，６
４％ＲＨ，９０ｍＷ／ｃｍ2 ） （２）耐汚染性の評価 屋外施工半年後と１年後の汚れ付着状態を目視で評価
（屋外施工地は尼崎市潮江，施工は南向き仰角４５度で
行った）。 ５ 殆ど汚れの付着なし ４ ごく一部に汚れが付着 ３ 全面的に薄く汚れが付着 ２ 全面的に薄く汚れが付着するとともに部分的に著し
い汚れが付着 １ 全面的に著しい汚れが付着
【００３３】
【表１】
【００３４】表１から明らかなように、耐汚染性につい
て実施例１〜３と比較例１のものとの差は認められない
が、耐候性について実施例１〜３のものは長期間にわた
りマーキングシートの色の変化が少なく、耐候性にすぐ
れている。しかし、比較例１のものは経時的に色の変化
が大きく、耐候性に劣るものであることが判る。
て実施例１〜３と比較例１のものとの差は認められない
が、耐候性について実施例１〜３のものは長期間にわた
りマーキングシートの色の変化が少なく、耐候性にすぐ
れている。しかし、比較例１のものは経時的に色の変化
が大きく、耐候性に劣るものであることが判る。
【００３５】
【発明の効果】本発明マーキングシートは以上の構成で
あり、コーティング層（Ａ）とコーティング層（Ｂ）と
のバインダー樹脂を組成の異なるものを使用するので、
コーティング層（Ａ）に含有される紫外線吸収剤の散逸
が起こらずその効果を長期間持続させることができ、長
期間にわたり耐候性及び耐汚染性が維持される。更に、
コーティング層（Ａ）及び（Ｂ）は軟質フィルムへの密
着性及び追従性にすぐれ、亀裂や剥離を生ずることがな
い。
あり、コーティング層（Ａ）とコーティング層（Ｂ）と
のバインダー樹脂を組成の異なるものを使用するので、
コーティング層（Ａ）に含有される紫外線吸収剤の散逸
が起こらずその効果を長期間持続させることができ、長
期間にわたり耐候性及び耐汚染性が維持される。更に、
コーティング層（Ａ）及び（Ｂ）は軟質フィルムへの密
着性及び追従性にすぐれ、亀裂や剥離を生ずることがな
い。
【００３６】
【図１】本発明マーキングシートの実施例を示す断面
図。
図。
１：マーキングシート ２：軟質塩化ビニルフィルム ３：コーティング層（Ａ） ４：コーティング層（Ｂ） ５：粘着剤層 ６：剥離紙
Claims (1)
- 【請求項１】 着色軟質フィルムの片面に、溶剤可溶型
フッ素樹脂と紫外線吸収剤及びバインダー樹脂（ａ）と
からなるコーティング層（Ａ）が積層され、該コーティ
ング層（Ａ）面に、溶剤可溶型フッ素樹脂とバインダー
樹脂（ｂ）とからなるコーティング層（Ｂ）が積層され
てなり、バインダー樹脂（ａ）とバインダー樹脂（ｂ）
とは同一組成物でないことを特徴とするマーキングシー
ト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21500794A JPH0872209A (ja) | 1994-09-08 | 1994-09-08 | マーキングシート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21500794A JPH0872209A (ja) | 1994-09-08 | 1994-09-08 | マーキングシート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0872209A true JPH0872209A (ja) | 1996-03-19 |
Family
ID=16665172
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21500794A Pending JPH0872209A (ja) | 1994-09-08 | 1994-09-08 | マーキングシート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0872209A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10277477A (ja) * | 1997-04-09 | 1998-10-20 | Honda Access Corp | 車体または車体取付部品の外表面処理方法 |
| JP2001064595A (ja) * | 1999-08-26 | 2001-03-13 | Sekisui Chem Co Ltd | マーキングフィルム |
-
1994
- 1994-09-08 JP JP21500794A patent/JPH0872209A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10277477A (ja) * | 1997-04-09 | 1998-10-20 | Honda Access Corp | 車体または車体取付部品の外表面処理方法 |
| JP2001064595A (ja) * | 1999-08-26 | 2001-03-13 | Sekisui Chem Co Ltd | マーキングフィルム |
| JP4514253B2 (ja) * | 1999-08-26 | 2010-07-28 | リンテック株式会社 | マーキングフィルム |
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