JPH086796B2 - 樹脂製歯車およびその製造法 - Google Patents
樹脂製歯車およびその製造法Info
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- JPH086796B2 JPH086796B2 JP2109246A JP10924690A JPH086796B2 JP H086796 B2 JPH086796 B2 JP H086796B2 JP 2109246 A JP2109246 A JP 2109246A JP 10924690 A JP10924690 A JP 10924690A JP H086796 B2 JPH086796 B2 JP H086796B2
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- shaped
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、金属製ブッシュをもつ樹脂製歯車とその製
造法に関する。
造法に関する。
従来の技術 上記歯車は、外周面に回り止めを設けた金属製ブッシ
ュと樹脂製のウェブおよび歯部とを一体に成形してなる
ものである。ウェブは、樹脂含浸シート状基材のチップ
片よりなる成形材料を用いて成形したものである成形に
際して、前記成形材料は、金属製ブッシュの外周面に設
けた回り止めの凹凸にも充填され、金属製ブッシュとウ
ェブの結合強度を高めている。
ュと樹脂製のウェブおよび歯部とを一体に成形してなる
ものである。ウェブは、樹脂含浸シート状基材のチップ
片よりなる成形材料を用いて成形したものである成形に
際して、前記成形材料は、金属製ブッシュの外周面に設
けた回り止めの凹凸にも充填され、金属製ブッシュとウ
ェブの結合強度を高めている。
尚、歯部には、例えば、樹脂含浸シート状基材を棒状
に巻き、さらに論にしたものが用いられる。中心に金属
製ブッシュ、その周囲にウェブ構成材料、最外周に歯部
構成材料を配置して金型内で一体に加熱加圧成形を行な
い、成形後に歯を機械加工で設けている。
に巻き、さらに論にしたものが用いられる。中心に金属
製ブッシュ、その周囲にウェブ構成材料、最外周に歯部
構成材料を配置して金型内で一体に加熱加圧成形を行な
い、成形後に歯を機械加工で設けている。
発明が解決しようとする課題 上記のように、金属製ブッシュと樹脂製のウェブとの
結合強度を高めるために、金属製ブッシュの外周面に回
り止めの凹凸を設け、成形時にウェブ構成材料を前記凹
凸に充填したものとしている。ウェブ構成材料は、材料
コスト等を考えて、チップ片よりなる成形材料を用いて
いるが、歯車の使用中に、歯に大きな力が加わると、歯
が破壊される前に、金属製ブッシュとウェブの結合部分
の破壊が起こることがある。
結合強度を高めるために、金属製ブッシュの外周面に回
り止めの凹凸を設け、成形時にウェブ構成材料を前記凹
凸に充填したものとしている。ウェブ構成材料は、材料
コスト等を考えて、チップ片よりなる成形材料を用いて
いるが、歯車の使用中に、歯に大きな力が加わると、歯
が破壊される前に、金属製ブッシュとウェブの結合部分
の破壊が起こることがある。
本発明の課題は、金属製ブッシュと樹脂製のウェブの
結合部分の破壊強度が大きい樹脂製歯車を提供すること
である。また、その製造法を提供することである。
結合部分の破壊強度が大きい樹脂製歯車を提供すること
である。また、その製造法を提供することである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、本発明に係る樹脂製歯車
は、外周面に回り止めを設けた金属製ブッシュと樹脂製
のウェブおよび歯部とを一体成形してなり、樹脂含浸シ
ート状基材のチップ片を成形して、ウェブを構成したも
のにおいて、次の点に特徴がある。
は、外周面に回り止めを設けた金属製ブッシュと樹脂製
のウェブおよび歯部とを一体成形してなり、樹脂含浸シ
ート状基材のチップ片を成形して、ウェブを構成したも
のにおいて、次の点に特徴がある。
すなわち、ウェブの内周面に一体化された帯状の樹脂
含浸基材が、金属製ブッシュを取り巻くように、金属製
ブッシュの外周面に一体となっている点である。帯状の
樹脂含浸基材は、シート状基材を棒状に巻いたものや、
シート状基材を複数枚重ねたものが好ましい。また、帯
状の樹脂含浸基材は、綿布基材とガラス織布基材を複合
して用いるとよい。
含浸基材が、金属製ブッシュを取り巻くように、金属製
ブッシュの外周面に一体となっている点である。帯状の
樹脂含浸基材は、シート状基材を棒状に巻いたものや、
シート状基材を複数枚重ねたものが好ましい。また、帯
状の樹脂含浸基材は、綿布基材とガラス織布基材を複合
して用いるとよい。
本発明に係る樹脂製歯車の製造は、以下のように行な
う。
う。
樹脂含浸シート状基材のチップ片よりなる成形材料を
円環状に仮成形してウェブ構成体とするが、このとき、
帯状の樹脂含浸基材を輪にしてウェブ構成体の内周面に
一体化する。そして、金属製ブッシュ、前記ウェブ構成
体、歯部構成材料を金型に投入し、加熱加圧成形により
一体化する。
円環状に仮成形してウェブ構成体とするが、このとき、
帯状の樹脂含浸基材を輪にしてウェブ構成体の内周面に
一体化する。そして、金属製ブッシュ、前記ウェブ構成
体、歯部構成材料を金型に投入し、加熱加圧成形により
一体化する。
作用 ウェブを構成する成形材料は、歯車の成形時に金属製
ブッシュの回り止め凹凸に充填され、金属製ブッシュと
ウェブの結合が行なわれる。しかし、ウェブの補強材は
チップ片であるため、ウェブの中で不連続であり、特に
金属製ブッシュと樹脂製のウェブという異質の材料の結
合部分においては、大きな力が加わると破壊されやす
い。
ブッシュの回り止め凹凸に充填され、金属製ブッシュと
ウェブの結合が行なわれる。しかし、ウェブの補強材は
チップ片であるため、ウェブの中で不連続であり、特に
金属製ブッシュと樹脂製のウェブという異質の材料の結
合部分においては、大きな力が加わると破壊されやす
い。
本発明に係る樹脂製歯車では、帯状の樹脂含浸基材
が、金属製ブッシュの周囲を取り巻いており、成形時の
圧力により、これが金属製ブッシュの回り止めの凹凸に
くい込んでいる。異質の材料の結合部分が連続した基材
で補強されることになるので、破壊強度を大きなものと
することができる。
が、金属製ブッシュの周囲を取り巻いており、成形時の
圧力により、これが金属製ブッシュの回り止めの凹凸に
くい込んでいる。異質の材料の結合部分が連続した基材
で補強されることになるので、破壊強度を大きなものと
することができる。
また、本発明に係る製造法では、仮成形のウェブ構成
体に、帯状の樹脂含浸基材を輪にして一体化しておき、
本成形に供するもので、作業を行ないやすい。帯状の樹
脂含浸基材は、ガラス織布基材を用いると、金属製ブッ
シュとウェブの間の破壊強度を大きなものとすることが
できるが、ガラうは硬いので、綿布基材と重ねて複合し
て用いると、棒状に巻いたり、輪にするための作業をし
やすくなる。
体に、帯状の樹脂含浸基材を輪にして一体化しておき、
本成形に供するもので、作業を行ないやすい。帯状の樹
脂含浸基材は、ガラス織布基材を用いると、金属製ブッ
シュとウェブの間の破壊強度を大きなものとすることが
できるが、ガラうは硬いので、綿布基材と重ねて複合し
て用いると、棒状に巻いたり、輪にするための作業をし
やすくなる。
実施例 以下、詳細の実施例を説明する。
第２図に示すように、フェノール樹脂含浸ガラス織布
基材１とフェノール樹脂含浸綿布基材２を重ね、これを
熱盤上で加熱して軟化させた後、前者が内側になるよう
に棒状に巻き込んで、帯状の樹脂含浸基材３とした。そ
して、さらに輪にした。
基材１とフェノール樹脂含浸綿布基材２を重ね、これを
熱盤上で加熱して軟化させた後、前者が内側になるよう
に棒状に巻き込んで、帯状の樹脂含浸基材３とした。そ
して、さらに輪にした。
第３図に示すように、上記フェノール樹脂含浸ガラス
織布基材１とフェノール樹脂含浸綿布基材２をそれぞれ
8mm角、15mm角に裁断してチップ片４とし、両者を混合
した成形材料を用意した。この成形材料と、前記の輪に
した帯状の樹脂含浸基材３を成形金型５に投入し、100
℃で円環状のウェブ構成体６を仮成形した。ウェブ構成
体６の内周面には、帯状の樹脂含浸基材３が一体化され
ている。
織布基材１とフェノール樹脂含浸綿布基材２をそれぞれ
8mm角、15mm角に裁断してチップ片４とし、両者を混合
した成形材料を用意した。この成形材料と、前記の輪に
した帯状の樹脂含浸基材３を成形金型５に投入し、100
℃で円環状のウェブ構成体６を仮成形した。ウェブ構成
体６の内周面には、帯状の樹脂含浸基材３が一体化され
ている。
次に、第１図に示すように、本成形金型７の中央部に
金属製ブッシュ８を配置し、その周囲に上記の円環状の
ウェブ構成体６、最外周に別途用意した歯部構成体９
（フェノール樹脂含浸綿布器材を棒状に巻き込み、さら
に輪にしたもの）を配置して、180℃で加熱加圧成形を
行ない、三者を一体化した。歯は、成形後の歯部構成体
の部分に、機械切削により形成した。
金属製ブッシュ８を配置し、その周囲に上記の円環状の
ウェブ構成体６、最外周に別途用意した歯部構成体９
（フェノール樹脂含浸綿布器材を棒状に巻き込み、さら
に輪にしたもの）を配置して、180℃で加熱加圧成形を
行ない、三者を一体化した。歯は、成形後の歯部構成体
の部分に、機械切削により形成した。
上記の歯車と、従来歯車（帯状の樹脂含浸基材を金属
製ブッシュとウェブの結合部分に介在させないもの）に
ついて、金属製ブッシュとウェブの間の剪断強さ、試験
実装耐久試験を行なった結果を第１表に示す。
製ブッシュとウェブの結合部分に介在させないもの）に
ついて、金属製ブッシュとウェブの間の剪断強さ、試験
実装耐久試験を行なった結果を第１表に示す。
第１表において、剪断強さは、ウェブの部分を固定
し、金属製ブッシュを回転させたときに破壊する強度を
測定したものである。また、実装耐久試験は、自動車エ
ンジンのカムギァとして使用し、5000rpmフルロードで
連続回転させたときの耐久時間を測定したものである。
従来の歯車では、耐久時間が大きくばらつき、金属製ブ
ッシュとウェブ結合にがたつきを生じるまでの時間が短
い。
し、金属製ブッシュを回転させたときに破壊する強度を
測定したものである。また、実装耐久試験は、自動車エ
ンジンのカムギァとして使用し、5000rpmフルロードで
連続回転させたときの耐久時間を測定したものである。
従来の歯車では、耐久時間が大きくばらつき、金属製ブ
ッシュとウェブ結合にがたつきを生じるまでの時間が短
い。
尚、帯状の樹脂含浸基材として、３枚のガラス織布基
材とその両側に１枚の綿布基材を重ねたものを用いた場
合も、上記実施例と同様の優れた特性が得られた。
材とその両側に１枚の綿布基材を重ねたものを用いた場
合も、上記実施例と同様の優れた特性が得られた。
発明の効果 上述のように、本発明に係る樹脂製歯車は、金属製ブ
ッシュと樹脂製のウェブの結合部分が連続した基材で補
強され、その破壊強度が大きく、耐久性に優れたもので
ある。
ッシュと樹脂製のウェブの結合部分が連続した基材で補
強され、その破壊強度が大きく、耐久性に優れたもので
ある。
また、ウェブと金属製ブッシュの間に介在させる帯状
の樹脂含浸基材は、ウェブ構成体を仮成形するときにそ
の内周面に一体化するので、本成形の作業がしやすくな
る。
の樹脂含浸基材は、ウェブ構成体を仮成形するときにそ
の内周面に一体化するので、本成形の作業がしやすくな
る。
第１図は本発明に係る樹脂製歯車を成形する状態を示す
断面説明図、第２図は帯状の樹脂含浸基材を用意する工
程を示す説明図、第３図はウェブ構成体を用意する工程
を示す説明図である。 ３は帯状の樹脂含浸基材、４はチップ片、６はウェブ構
成体、８は金属製ブッシュ
断面説明図、第２図は帯状の樹脂含浸基材を用意する工
程を示す説明図、第３図はウェブ構成体を用意する工程
を示す説明図である。 ３は帯状の樹脂含浸基材、４はチップ片、６はウェブ構
成体、８は金属製ブッシュ
Claims (6)
- 【請求項１】外周面に回り止めを設けた金属製ブッシュ
と樹脂製のウェブおよび歯部とを一体に成形してなり、
ウェブを樹脂含浸シート状基材のチップ片で構成した樹
脂製歯車において、 ウェブの内周面に一体化された帯状の樹脂含浸基材が、
金属製ブッシュを取り巻くように、金属製ブッシュの外
周面に一体となっている樹脂製歯車。 - 【請求項２】帯状の樹脂含浸基材が、シート状基材を棒
状に巻いたものである請求項１記載の樹脂製歯車。 - 【請求項３】帯状の樹脂含浸基材が、シート状基材を複
数毎重ねたものである請求項１記載の樹脂製歯車。 - 【請求項４】帯状の樹脂含浸基材が、綿布基材とガラス
織布基材を複合したものである請求項２または３に記載
の樹脂製歯車。 - 【請求項５】外周面に回り止めを設けた金属製ブッシュ
と樹脂製のウェブおよび歯部とを一体に成形する樹脂製
歯車の製造において、 樹脂含浸シート状基材のチップ片よりなる成形材料を円
環状に仮成形してウェブ構成体となし、このとき、帯状
の樹脂含浸基材を輪にしてウェブ構成体の内周面に一体
化し、 金属製ブッシュ、前記ウェブ構成体、歯部構成材料を金
型に投入して、加熱加圧成形により一体化することを特
徴とする樹脂製歯車の製造法。 - 【請求項６】帯状の樹脂含浸基材が、綿布基材とガラス
織布基材を重ねて棒状に巻いたものである請求項５記載
の樹脂製歯車の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2109246A JPH086796B2 (ja) | 1990-04-25 | 1990-04-25 | 樹脂製歯車およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2109246A JPH086796B2 (ja) | 1990-04-25 | 1990-04-25 | 樹脂製歯車およびその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH048956A JPH048956A (ja) | 1992-01-13 |
| JPH086796B2 true JPH086796B2 (ja) | 1996-01-29 |
Family
ID=14505318
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2109246A Expired - Fee Related JPH086796B2 (ja) | 1990-04-25 | 1990-04-25 | 樹脂製歯車およびその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH086796B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4260079B2 (ja) | 2004-08-06 | 2009-04-30 | 株式会社日本自動車部品総合研究所 | 内燃機関の燃料性状計測装置および内燃機関 |
| JP5589606B2 (ja) | 2010-06-28 | 2014-09-17 | 日本ガスケット株式会社 | 樹脂回転体およびその製造方法 |
-
1990
- 1990-04-25 JP JP2109246A patent/JPH086796B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH048956A (ja) | 1992-01-13 |
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