JPH0863792A - 光ディスク及びその製造方法 - Google Patents

光ディスク及びその製造方法

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JPH0863792A
JPH0863792A JP6195112A JP19511294A JPH0863792A JP H0863792 A JPH0863792 A JP H0863792A JP 6195112 A JP6195112 A JP 6195112A JP 19511294 A JP19511294 A JP 19511294A JP H0863792 A JPH0863792 A JP H0863792A
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adhesive
substrate
film
substrates
recording
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JP6195112A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Miwa
広明 三輪
Ryoichi Sudo
亮一 須藤
Tetsuo Tajima
哲夫 田嶋
Hitoshi Kosho
均 古性
Toshiaki Yasui
俊明 泰井
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Hitachi Ltd
Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Maxell Ltd
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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、光ディスク製造時、光ディス
ク使用時、かつ光ディスク保管時の不良を低減した光デ
ィスクの及びその製造方法を提供するものである。 【構成】光ディスクの仕様として、情報パタ−ン面に少
なくとも一層の記録膜を形成した透明基板の一対を接着
剤で貼りあわせた断面構造をもつ光ディスクであって、
2液性硬化型シリコーン接着剤を用いて、減圧下で貼り
合わせた光ディスク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,音声,画像,情報など
の保存,記録,再生をするのに好適な光ディスク及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクは、サーボトラック用などの
溝状又は穴状の凹凸を有するガラス、透明プラスチック
などの透明レプリカ基板上に記録用金属膜を形成し、該
透明レプリカ基板を、該記録用金属膜が内側になるよう
に、一定間隙で対向させ、接着剤を用いて貼り合わせる
ことにより形成されている。
【0003】従来の光ディスク製造方法では、ホットメ
ルト接着剤や、化学反応型接着剤が、透明レプリカ基板
の接着に用いられている。ホットメルト系接着剤は、製
造作業性の簡素化、低コスト化などの点で優れており、
特開昭63−67238号公報では、熱可塑性のホット
メルト系接着剤が用いられている。
【0004】また、化学反応型接着剤は、ディスクの変
形を抑える効果があり、1液性嫌気性硬化型接着剤(特
開昭61−151853号公報に記載されている)、2
液性非混合型接着剤(特開昭61−50231号公報に
記載されている)、および、1液性湿気硬化型粘着接着
剤(高分子24巻2月号(1993)111pに記載さ
れている)が使用されていた。
【0005】近年、光ディスクについて、記録する情報
量の増大や処理速度の高速化などの要求が近年急速に高
まりつつある。これらの要求を満足するためには、記憶
容量を増大し、かつ高速でディスクを回転する必要があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記接着剤
は、下記のような問題点を有していた。熱可塑性のホッ
トメルト系接着剤は、接着剤塗布時の熱や貼り合せ時の
圧力による欠陥、又は高速回転時の塑性、弾性変形、保
管時の経時的変化による変形や剥がれの何れかが生じて
しまう。
【0007】また、1液性嫌気性硬化型接着剤は、その
硬化時間が秒単位と短く、かつ、常圧下で貼り合わせ硬
化させる。このため、気泡が混入し易く、また、混入し
た気泡が抜けにくく、気泡を混入したまま硬化してしま
うことになる。さらに、硬化して得られる硬化物が固い
ため、気泡を十分に吸収緩和できず、ディスク平坦性不
良が発生したり、気泡部分の未硬化物が記録層を腐食さ
せるなどの欠陥をもたらす。
【0008】2液性非混合型接着剤を用いる場合、2液
を別々に数十μm膜厚で順次塗布し、圧力をかけること
により、基板を貼り合わせる。このような接着方法を採
る場合、貼り合わせ時の圧力により硬化むらが生じるこ
ととなる。これは、上記接着剤の塗膜が不均一になるこ
とが原因である。このような硬化むらは、記録層にシワ
を発生させ、記録再生不良の原因になる。
【0009】1液性湿気硬化型接着剤は、周囲の湿気に
より反応が開始され、接着剤表面を粘着性にするもので
ある。該接着剤を用いる場合、該接着剤を基板に塗布
後、粘着性が失われる前に貼り合わせる。1液性湿気硬
化型接着剤は、周囲の湿気で反応させるものであるた
め、硬化の制御が困難で作業性が悪い。さらに、貼り合
わせ後の接着剤の硬化速度が極めて遅いため、ディスク
の変形の原因となる。
【0010】以上のように、熱可塑性のホットメルト系
接着剤を用いる場合は、光ディスク製造時に欠陥が生じ
てしまうことがある。さらに、光ディスクの使用時に、
高速アクセスおよび高速回転による変形が生じてしまう
ことがある。また、光ディスクの保管時に、経時変化に
よる変形や剥がれが生じてしまうことがある。また、1
液性嫌気硬化型接着剤、2液非混合型接着剤、または、
1液性湿気硬化型粘着接着剤を用いる場合は、使用時、
保管時は問題とならないが、光ディスクの製造時に不良
が発生するとゆう問題がある。
【0011】そこで本発明は、光ディスク製造時の欠陥
と、光ディスクの保管時の経時変化による変形および剥
がれとを低減した、光ディスク及びその製造方法を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、一対の対向する基板と、接着層を有
し、該基板の少なくとも一方は記録膜を有し、上記接着
層は、上記一対の対向する基板の間隙に配置される光デ
ィスクにおいて、上記接着層は、2液性硬化型シリコー
ン樹脂を含有することを特徴とする光ディスクを提供す
る。なお、上記接着層は、その粘度が10〜700ポイ
ズであることが望ましく、また、硬化後の樹脂の硬度
は、20〜80(JIS A)であることが望ましい。
【0013】また、本発明では、少なくとも一方に記録
層を形成した2枚の透明基板に、接着剤を塗布して接着
層を形成する接着剤塗布工程と、該接着層が内側になる
ように上記2枚の透明基板を対向させて加圧し接着する
接着工程とを有する光ディスク製造方法において、上記
接着剤は、2液性硬化型シリコーン接着剤を含有するこ
とを特徴とする光ディスク製造方法を提供する。前記接
着剤は、粘度が10〜700ポイズであり、硬化後の硬
度は、20〜80(JIS A)であることが望まし
い。また、前記接着工程の加圧が、0.4〜0.8kg
/cm2であることが望ましい。さらに、前記接着工程
は、1〜20Torrの減圧雰囲気で行なうことが望ま
しい。
【0014】
【作用】本発明によれば、光ディスクを作製する際、基
板の接着に、粘度が10〜700ポイズ、硬化後の硬度
が20〜80(JIS A)の2液混合型シリコーン接
着剤を用いる。このようにすれば、接着層が均一に硬化
し、未硬化物による記録膜の腐食を無くすことができ
る。
【0015】接着剤は、貼り合わせ後に均一に反応が完
了し硬化することが望ましい。これは、不均一な反応に
よる未硬化物の残留を避けるためである。接着層が不均
一に反応し未硬化物が残留すると、未硬化物により記録
膜の腐食が生じたりする。1液性湿気硬化型接着剤のよ
うに、外気の湿気で反応硬化するものは、基板の内周や
外周は外気と接しているため反応が比較的速く硬化する
が、湿気が入りにくい中周部は反応が遅く硬化が不十分
になり未硬化物が残留してしまう。そこで、本発明で
は、硬化剤を用いた2液性の接着剤を用いる。また、上
記接着剤の粘度は、基板上に接着層を塗布むらがなく均
一に形成でき、貼り合わせた際の接着剤の不均一な流動
を無くし基板の凹凸発生を防止でき、かつ、粘着効果に
より貼り合わせ後の硬化までの基板のずれを少なくでき
る。さらに、上記硬化後の硬度は、接着層に混入した気
泡や反応むらによる歪を吸収緩和し、基板の凹凸の発生
を防止できる。
【0016】貼り合わせ時の基板に加圧する圧力は、
0.4〜0.8kg/cm2にすることが望ましい。圧
力不足による基板の密着不良や高圧による接着剤の流動
を無くすことができる。
【0017】貼り合わせ工程を減圧雰囲気にすることが
望ましい。これは、接着層への気泡の混入と、未硬化物
の発生を防止し、さらに、一旦混入した気泡の放出を促
進するためである。大気圧雰囲気では、混入した気泡に
より記録膜に凹凸を生じさせるとゆう悪影響をおよぼ
す。
【0018】次に、本発明の光ディスクに用いた2液性
硬化型シリコーン接着剤について詳細に説明する。2液
性硬化型シリコーン接着剤は主剤と硬化剤とからなり、
塗布前に混合し、2液が反応硬化するものであり、熱可
塑性のホットメルト系接着剤に比較し、接着力、耐熱
性、機械的強度の面で優れ、光ディスクの接着剤に用い
た場合、耐熱性が優れているため様々な環境に適し、機
械的強度が優れ、特に、記録膜への悪影響が少なく腐食
させることがない極めて信頼性の高い光ディスクを得る
ことができる。
【0019】2液性の成分の組合せは、主剤にベースポ
リマと架橋剤、硬化剤に硬化触媒、主剤にベースポリ
マ、硬化剤に架橋剤と硬化触媒、主剤にベースポリマと
硬化触媒、硬化剤に架橋剤、以上の3種類がある。
【0020】上記2液性硬化型シリコーン接着剤の構成
は、末端に官能基をもったジオルガノポリシロキサンを
ベースポリマとし、ベースポリマを3次元架橋させる3
官能以上のシランまたはシロキサンなどの架橋剤、ベー
スポリマと架橋剤を反応させる硬化触媒を分けて2液化
して用いる。尚、これらに、充填剤やその他の添加剤を
好敵に配合して用いても良い。上記ベースポリマを例示
すると、末端ヒドロキシ変性メチルポリシロキサン、末
端ヒドロキシ変性フェニルポリシロキサン、末端ビニル
基変性メチルポリシロキサン、末端ビニル基変性フェニ
ルポリシロキサン、末端水素化メチルポリシロキサン、
末端水素化フェニルポリシロキサンなどがある。
【0021】また、上記架橋剤について例示すると、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジメチ
ルアミノトリメトキシシラン、ジメチルアミノトリエト
キシシランなどがある。
【0022】また、上記硬化触媒について例示すると、
脱アルコール反応をのためのスズ化合物、脱水素反応の
為の白金化合物、スズ化合物、付加反応のための白金化
合物などがある。
【0023】
【実施例】以下に本発明の実施例を、図面を引用して説
明する。
【0024】図1に本発明の光ディスクの模式図を示
す。なお、光ディスクは、中央に孔34の開いた円盤型
をしている、内部構造を見やすくするため、一部破断、
一部断面図として示した。また、この図1のAB間の断
面図を図2に示す。以下の各実施例の光ディスクは、一
対の対向する基板3の間隙に配置され、2液性硬化型シ
リコーン接着剤の硬化物からなる。上記基板3は、透明
レプリカ基板1と、記録用金属膜(記録膜)2とを有
し、記録膜2が内側になるように、対向している。な
お、以下の各実施例では、2枚の、同じように凹凸と記
録膜とを有する基板3を貼り合わせて、両面に情報を記
録できる光ディスクを作製しているが、一方の基板は、
凹凸や記録膜2を有さなくてもよい。この場合、片面に
のみ記録できる。
【0025】透明レプリカ基板1は、記録再生の為のレ
ーザが透過する媒体である。このため、光学的に等方性
で、光学特性の目安となる光学歪が50nm以下の特性
を有している必要がある。特に種類は限定されないが、
例示すると、ガラス基板、ポリメチルメタクリレート基
板、ポリカーボネート基板、ポリオレフィン基板、熱又
は光硬化樹脂基板などがある。記録膜2は、0.6〜1
μm程度の光スポット径に対応し、相変化や光磁気など
のように記録膜の形状が変化しない、記録ドメインを形
成するものであればよく、特に種類は限定されない。例
示すると、テルル酸化膜(TeOx)、SbSe/BiT
e積層膜、希土類−遷移金属アモルファス合金、TbF
eCo系酸化膜、GdTbFe系酸化膜、DyFeCo
系酸化膜、TbDyFeCo系酸化膜、ガ−ネット系酸
化膜、Pt/Co積層材料、GeSbTe、InSeT
eCo、InSbTe、In−Sb系合金などである。
【0026】以下の実施例では、東レ・シリコーン
(株)製の2液性硬化型シリコーン接着剤を用いた。実
施例1〜10における、各接着剤の特性を(表1)に示
す。
【0027】
【表1】
【0028】以下に記載した各実施例では、光ディスク
を製造するためにスタンパを使用している。なお、スタ
ンパは、情報パターンに相当する凹凸形状が形成され、
この凹凸表面が、離型性に優れる複写の型であれば特に
種類は限定しない。例えば、電鋳スタンパ、樹脂スタン
パ、ガラススタンパ等のいずれを用いてもよい。各実施
例で使用したスタンパは、図3の外径300mm光ディ
スク用及び図4の外径130mm光ディスク用を(a)
〜(f)の製造方法に従って作製した。
【0029】外径300mm光ディスク用のスタンパ
は、両面が研磨されたガラス円盤17(外径:350m
m,内径:10mm,厚さ:10mm)を用意する
(a)。次に、ガラス円盤17の研磨された一方にポジ
型フォトレジストをスピン塗布し、0.14μmの膜厚
を有するフォトレジスト膜16を形成する(b)。つい
で、記録機より、該フォトレジスト膜16にArレーザ
(波長:458nm)を用いて情報信号を書き込み、フ
ォトレジスト膜現像して、情報信号を表すグルーブやピ
ットの凹凸を形成する(c)。なお、本実施例で作製さ
れる光ディスクにおいては、上記凹凸は、番地など、記
録膜に記録された情報を読み取るための補助情報を表し
ている。以上のようにして凹凸の形成されたされたフォ
トレジスト膜16に、真空蒸着法により40nmの膜厚
を有するNi膜5を形成する(d)。さらに、Ni膜5
を電極として、電解メッキ法により300μmの膜厚を
有するNi電鋳膜6を形成し(e)、ガラス円盤17と
Ni膜5の間を剥離して、Ni製スタンパ7を作成した
(f)。
【0030】外径130mm光ディスク用のスタンパ
は、両面が研磨されたガラス円盤17(外径:200m
m,内径:5mm,厚さ:10mm)を用意する
(a)。次に、ガラス円盤17の研磨された一方にポジ
型フォトレジストをスピン塗布し、0.14μmの膜厚
を有するフォトレジスト膜16を形成する(b)。つい
で、記録機より、該フォトレジスト膜16にArレーザ
(波長:458nm)を用いて情報信号を書き込み、フ
ォトレジスト膜現像して、情報信号を表すグルーブやピ
ットの凹凸を形成する(c)。なお、本実施例で作製さ
れる光ディスクにおいては、上記凹凸は、番地など、記
録膜に記録された情報を読み取るための補助情報を表し
ている。以上のようにして凹凸の形成されたされたフォ
トレジスト膜16に、真空蒸着法により40nmの膜厚
を有するNi膜5を形成する(d)。さらに、Ni膜5
を電極として、電解メッキ法により300μmの膜厚を
有するNi電鋳膜6を形成し(e)、ガラス円盤17と
Ni膜5の間を剥離して、Ni製スタンパ7を作成した
(f)。
【0031】(実施例1〜2)接着剤として、表1の実
施例1〜2の欄に記載した接着剤を用い、次のようにし
て光ディスクを製造した。製造方法を、図5に示す。本
実施例では、ポリカーボネート樹脂性のレプリカ基板1
を調整し、記録膜2として、SiNエンハンス膜12、
TbFeCo磁性膜13、AlN反射膜14、および、
SiN保護膜15の4層の膜をレプリカ基板1上に形成
し、上記接着剤を用いて接着して、光ディスクを得た。
【0032】まず、130mm用Ni製スタンパ7を用
意する(a)。スタンパ7を、注入孔を有する成形型8
に取付け、成形型8内の間隙9にポリカーボネート樹脂
10(分子量:約15000)を加熱溶融させて注入す
る(b)。なお、上記間隙9は、外径が130mm、厚
さが1.2mmの円盤型をしており、中心に15mmの
内径の中心孔を有する(すなわち、成形型8は、中心部
に外径15mmの円柱形の突起部(図示せず)を有し、
スタンパ7と成形型8とを外せば、スタンパ7のグルー
ブやピットの凹凸が転写された、ポリカーボネート樹脂
製のレプリカ基板1(外径:130mm,中心孔径:1
5mm,厚さ:1.2mm)を得ることができる
(c)。
【0033】ついで、得られたレプリカ基板1の凹凸が
転写された面(情報パターン面)に、SiNエンハンス
膜12(厚さ:30nm),TbFeCo磁性膜13
(厚さ:30nm),AlN反射膜14(厚さ:30n
m),SiN保護膜15(厚さ:30nm)をスパッタ
法により順次成膜して、記録膜2とし、基板3を得た
(d)。
【0034】以上のようにして作製した基板3の記録膜
上に、表1の実施例1〜3の2液性硬化型シリコーン接
着剤の主剤と硬化剤を混合した接着剤をスピンコート法
により塗布し、30μmの厚さを有する接着層4を形成
した(e)。更にこの工程を繰返し、接着層4を形成し
た基板3をもう1枚作製した。
【0035】つぎに、上記基板3を、密閉容器21内
に、接着層4を内側にして、基板3間の間隙35が5m
mになるように対向させ、該密閉容器21内を、減圧雰
囲気にするために1Torrに減圧する(f)。
【0036】その後、2枚の基板3の接着層を接触さ
せ、5秒間、0.4kg/cm2の圧力をかけて貼り合
わせた(g)。最後に、容器21内より取り出し、2枚
の基板3と接着層2とを有する光ディスクを得た。
【0037】(実施例3)接着剤として、表1の実施例
3の欄に記載した接着剤を用い、次のようにして光ディ
スクを製造した。製造方法を、図6に示す。本実施例で
は、ポリカーボネート樹脂性のレプリカ基板1を調整
し、記録膜2として、SiNエンハンス膜12、TbF
eCo磁性膜13、AlN反射膜14、および、SiN
保護膜15の4層の膜をレプリカ基板1上に形成し、上
記接着剤を用いて接着して、光ディスクを得た。
【0038】まず、300mm用Ni製スタンパ7を用
意する(a)。スタンパ7を、注入孔を有する成形型8
に取付け、成形型8内の間隙9にポリカーボネート樹脂
10(分子量:約15000)を加熱溶融させて注入す
る(b)。なお、上記間隙9は、外径が300mm、厚
さが1.2mmの円盤型をしており、中心に35mmの
内径の中心孔を有する(すなわち、成形型8は、中心部
に外径35mmの円柱形の突起部(図示せず)を有し、
スタンパ7と成形型8とを外せば、スタンパ7のグルー
ブやピットの凹凸が転写された、ポリカーボネート樹脂
製のレプリカ基板1(外径:300mm,中心孔径:3
5mm,厚さ:1.2mm)を得ることができる
(c)。
【0039】ついで、得られたレプリカ基板1の凹凸が
転写された面(情報パターン面)に、SiNエンハンス
膜12(厚さ:30nm),TbFeCo磁性膜13
(厚さ:30nm),AlN反射膜14(厚さ:30n
m),SiN保護膜15(厚さ:30nm)をスパッタ
法により順次成膜して、記録膜2とし、基板3を得た
(d)。
【0040】以上のようにして作製した基板3の記録膜
上に、表1の実施例1〜3の2液性硬化型シリコーン接
着剤の主剤と硬化剤を混合した接着剤をスピンコート法
により塗布し、30μmの厚さを有する接着層4を形成
した(e)。更にこの工程を繰返し、接着層4を形成し
た基板3をもう1枚作製した。
【0041】つぎに、上記基板3を、密閉容器21内
に、接着層4を内側にして、基板3間の間隙35が5m
mになるように対向させ、該密閉容器21内を、減圧雰
囲気にするために1Torrに減圧する(f)。
【0042】その後、2枚の基板3の接着層を接触さ
せ、5秒間、0.4kg/cm2の圧力をかけて貼り合
わせた(g)。最後に、容器21内より取り出し、2枚
の基板3と接着層2とを有する光ディスクを得た。
【0043】(実施例4〜5)接着剤として、表1の実
施例4〜5の欄に記載した接着剤を用い、次のようにし
て光ディスクを製造した。製造方法を、図7に示す。本
実施例では、紫外線硬化樹脂とプラスチック板とからな
るレプリカ基板1を調整し、記録膜2として、GeSb
Te記録膜25,SbBi反射膜26,SiN保護膜2
7の3層の膜をレプリカ基板1上に形成し、上記接着剤
を用いて接着して、光ディスクを得た。
【0044】まず、130mm用Ni製スタンパ7を用
意する(a)。該スタンパ7凹凸面に、紫外線硬化樹脂
22(粘度:200cp)を滴下し、プラスチック板2
3(外形:130mm,内径:15mm,厚さ:1.1
mm)で、紫外線硬化性樹脂22の膜厚が80μmにな
るように押し広げる。つぎに、紫外線照射装置20によ
り、プラスチック板側より、30秒、100mW/cm
2の強さの紫外線を照射し、前記紫外線硬化性樹脂22
を硬化させる(b)。スタンパ7と紫外線硬化性樹脂2
2との間を剥離させれば、スタンパ7のグルーブやピッ
トの凹凸が転写されたレプリカ基板1が得られる
(c)。
【0045】上記レプリカ基板1の情報パターン面に、
GeSbTe記録膜25(厚さ:30nm),SbBi
反射膜26(厚さ:20nm),SiN保護膜27(厚
さ:30nm)をスパッタ法により順次成膜し、レプリ
カ基板1上に記録膜28が形成された、基板3を作製し
た(d)。
【0046】以上のようにして作製した基板3の記録膜
上に、表1の実施例4〜6の2液性硬化型シリコーン接
着剤の主剤と硬化剤を混合した接着剤をスピンコート法
により塗布し、30μmの厚さを有する接着層4を形成
した(e)。更にこの工程を繰返し、接着層4を形成し
た基板3をもう1枚作製した。
【0047】つぎに、上記基板3を、密閉容器21内
に、接着層4を内側にして、基板3間の間隙35が5m
mになるように対向させ、該密閉容器21内を、減圧雰
囲気にするために1Torrに減圧する(f)。
【0048】その後、2枚の基板3の接着層を接触さ
せ、5秒間、0.4kg/cm2の圧力をかけて貼り合
わせた(g)。最後に、容器21内より取り出し、2枚
の基板3と接着層2とを有する光ディスクを得た
(i)。
【0049】(実施例6)接着剤として、表1の実施例
6の欄に記載した接着剤を用い、次のようにして光ディ
スクを製造した。製造方法を、図8に示す。本実施例で
は、紫外線硬化樹脂とプラスチック板とからなるレプリ
カ基板1を調整し、記録膜2として、GeSbTe記録
膜25,SbBi反射膜26,SiN保護膜27の3層
の膜をレプリカ基板1上に形成し、上記接着剤を用いて
接着して、光ディスクを得た。
【0050】まず、300mm用Ni製スタンパ7を用
意する(a)。該スタンパ7凹凸面に、紫外線硬化樹脂
22(粘度:200cp)を滴下し、プラスチック板2
3(外形:300mm,内径:35mm,厚さ:1.1
mm)で、紫外線硬化性樹脂22の膜厚が80μmにな
るように押し広げる。つぎに、紫外線照射装置20によ
り、プラスチック板側より、30秒、100mW/cm
2の強さの紫外線を照射し、前記紫外線硬化性樹脂22
を硬化させる(b)。スタンパ7と紫外線硬化性樹脂2
2との間を剥離させれば、スタンパ7のグルーブやピッ
トの凹凸が転写されたレプリカ基板1が得られる
(c)。
【0051】上記レプリカ基板1の情報パターン面に、
GeSbTe記録膜25(厚さ:30nm),SbBi
反射膜26(厚さ:20nm),SiN保護膜27(厚
さ:30nm)をスパッタ法により順次成膜し、レプリ
カ基板1上に記録膜28が形成された、基板3を作製し
た(d)。
【0052】以上のようにして作製した基板3の記録膜
上に、表1の実施例4〜6の2液性硬化型シリコーン接
着剤の主剤と硬化剤を混合した接着剤をスピンコート法
により塗布し、30μmの厚さを有する接着層4を形成
した(e)。更にこの工程を繰返し、接着層4を形成し
た基板3をもう1枚作製した。
【0053】つぎに、上記基板3を、密閉容器21内
に、接着層4を内側にして、基板3間の間隙35が5m
mになるように対向させ、該密閉容器21内を、減圧雰
囲気にするために1Torrに減圧する(f)。
【0054】その後、2枚の基板3の接着層を接触さ
せ、5秒間、0.4kg/cm2の圧力をかけて貼り合
わせた(g)。最後に、容器21内より取り出し、2枚
の基板3と接着層2とを有する光ディスクを得た
(i)。
【0055】(実施例7)接着剤として、表1の実施例
7の欄に記載した接着剤を用い、次のようにして光ディ
スクを製造した。製造方法を、図9に示す。本実施例で
は、ポリカーボネート樹脂性のレプリカ基板1を調整
し、記録膜2として、GeSbTe記録膜25,SbB
i反射膜26,SiN保護膜27の3層の膜をレプリカ
基板1上に形成し、上記接着剤を用いて接着して、光デ
ィスクを得た。
【0056】まず、130mm用Ni製スタンパ7を用
意する(a)。スタンパ7を、注入孔を有する成形型8
に取付け、成形型8内の間隙9にポリカーボネート樹脂
10(分子量:約15000)を加熱溶融させて注入す
る(b)。なお、上記間隙9は、外径が130mm、厚
さが1.2mmの円盤型をしており、中心に15mmの
内径の中心孔を有する(すなわち、成形型8は、中心部
に外径15mmの円柱形の突起部(図示せず)を有し、
スタンパ7と成形型8とを外せば、スタンパ7のグルー
ブやピットの凹凸が転写された、ポリカーボネート樹脂
製のレプリカ基板1(外径:130mm,中心孔径:1
5mm,厚さ:1.2mm)を得ることができる
(c)。
【0057】上記レプリカ基板1の情報パターン面に、
GeSbTe記録膜25(厚さ:30nm),SbBi
反射膜26(厚さ:20nm),SiN保護膜27(厚
さ:30nm)をスパッタ法により順次成膜して、記録
膜2とし、基板3を得た(d)。
【0058】以上のようにして作製した基板3の記録膜
上に、表1の実施例7、8の2液性硬化型シリコーン接
着剤の主剤と硬化剤を混合した接着剤をスピンコート法
により塗布し、30μmの厚さを有する接着層4を形成
した(e)。更にこの工程を繰返し、接着層4を形成し
た基板3をもう1枚作製した。
【0059】つぎに、上記基板3を、密閉容器21内
に、接着層4を内側にして、基板3間の間隙35が5m
mになるように対向させ、該密閉容器21内を、減圧雰
囲気にするために1Torrに減圧する(f)。
【0060】その後、2枚の基板3の接着層を接触さ
せ、5秒間、0.4kg/cm2の圧力をかけて貼り合
わせた(g)。最後に、容器21内より取り出し、2枚
の基板3と接着層2とを有する光ディスクを得た。
【0061】(実施例8)接着剤として、表1の実施例
8の欄に記載した接着剤を用い、次のようにして光ディ
スクを製造した。製造方法を、図10に示す。本実施例
では、ポリカーボネート樹脂性のレプリカ基板1を調整
し、記録膜2として、GeSbTe記録膜25,SbB
i反射膜26,SiN保護膜27の3層の膜をレプリカ
基板1上に形成し、上記接着剤を用いて接着して、光デ
ィスクを得た。
【0062】まず、300mm用Ni製スタンパ7を用
意する(a)。スタンパ7を、注入孔を有する成形型8
に取付け、成形型8内の間隙9にポリカーボネート樹脂
10(分子量:約15000)を加熱溶融させて注入す
る(b)。なお、上記間隙9は、外径が300mm、厚
さが1.2mmの円盤型をしており、中心に35mmの
内径の中心孔を有する(すなわち、成形型8は、中心部
に外径35mmの円柱形の突起部(図示せず)を有し、
スタンパ7と成形型8とを外せば、スタンパ7のグルー
ブやピットの凹凸が転写された、ポリカーボネート樹脂
製のレプリカ基板1(外径:300mm,中心孔径:3
5mm,厚さ:1.2mm)を得ることができる
(c)。
【0063】上記レプリカ基板1の情報パターン面に、
GeSbTe記録膜25(厚さ:30nm),SbBi
反射膜26(厚さ:20nm),SiN保護膜27(厚
さ:30nm)をスパッタ法により順次成膜して、記録
膜2とし、基板3を得た(d)。
【0064】以上のようにして作製した基板3の記録膜
上に、表1の実施例7、8の2液性硬化型シリコーン接
着剤の主剤と硬化剤を混合した接着剤をスピンコート法
により塗布し、30μmの厚さを有する接着層4を形成
した(e)。更にこの工程を繰返し、接着層4を形成し
た基板3をもう1枚作製した。
【0065】つぎに、上記基板3を、密閉容器21内
に、接着層4を内側にして、基板3間の間隙35が5m
mになるように対向させ、該密閉容器21内を、減圧雰
囲気にするために1Torrに減圧する(f)。
【0066】その後、2枚の基板3の接着層を接触さ
せ、5秒間、0.4kg/cm2の圧力をかけて貼り合
わせた(g)。最後に、容器21内より取り出し、2枚
の基板3と接着層2とを有する光ディスクを得た。
【0067】(実施例9)接着剤として、表1の実施例
9の欄に記載した接着剤を用い、次のようにして光ディ
スクを製造した。製造方法を、図11に示す。本実施例
では、紫外線硬化樹脂とプラスチック板とからなるレプ
リカ基板1を調整し、記録膜2として、SiNエンハン
ス膜12、TbFeCo磁性膜13、AlN反射膜1
4、および、SiN保護膜15の4層の膜をレプリカ基
板1上に形成し、上記接着剤を用いて接着して、光ディ
スクを得た。
【0068】まず、130mm用Ni製スタンパ7を用
意する(a)。該スタンパ7凹凸面に、紫外線硬化樹脂
22(粘度:200cp)を滴下し、プラスチック板2
3(外形:130mm,内径:15mm,厚さ:1.1
mm)で、紫外線硬化性樹脂22の膜厚が80μmにな
るように押し広げる。つぎに、紫外線照射装置20によ
り、プラスチック板側より、30秒、100mW/cm
2の強さの紫外線を照射し、前記紫外線硬化性樹脂22
を硬化させる(b)。スタンパ7と紫外線硬化性樹脂2
2との間を剥離させれば、スタンパ7のグルーブやピッ
トの凹凸が転写されたレプリカ基板1が得られる
(c)。
【0069】上記レプリカ基板1の情報パターン面に、
SiNエンハンス膜12(厚さ:30nm),TbFe
Co磁性膜13(厚さ:30nm),AlN反射膜14
(厚さ:30nm),SiN保護膜15(厚さ:30n
m)をスパッタ法により順次成膜し、レプリカ基板1上
に記録膜28が形成された、基板3を作製した(d)。
【0070】以上のようにして作製した基板3の記録膜
上に、表1の実施例9,10の2液性硬化型シリコーン
接着剤の主剤と硬化剤を混合した接着剤をスピンコート
法により塗布し、30μmの厚さを有する接着層4を形
成した(e)。更にこの工程を繰返し、接着層4を形成
した基板3をもう1枚作製した。
【0071】つぎに、上記基板3を、密閉容器21内
に、接着層4を内側にして、基板3間の間隙35が5m
mになるように対向させ、該密閉容器21内を、減圧雰
囲気にするために1Torrに減圧する(f)。
【0072】その後、2枚の基板3の接着層を接触さ
せ、5秒間、0.4kg/cm2の圧力をかけて貼り合
わせた(g)。最後に、容器21内より取り出し、2枚
の基板3と接着層2とを有する光ディスクを得た
(i)。
【0073】(実施例10)接着剤として、表1の実施
例10の欄に記載した接着剤を用い、次のようにして光
ディスクを製造した。製造方法を、図12に示す。本実
施例では、紫外線硬化樹脂とプラスチック板とからなる
レプリカ基板1を調整し、記録膜2として、SiNエン
ハンス膜12、TbFeCo磁性膜13、AlN反射膜
14、および、SiN保護膜15の4層の膜をレプリカ
基板1上に形成し、上記接着剤を用いて接着して、光デ
ィスクを得た。
【0074】まず、300mm用Ni製スタンパ7を用
意する(a)。該スタンパ7凹凸面に、紫外線硬化樹脂
22(粘度:200cp)を滴下し、プラスチック板2
3(外形:300mm,内径:35mm,厚さ:1.1
mm)で、紫外線硬化性樹脂22の膜厚が80μmにな
るように押し広げる。つぎに、紫外線照射装置20によ
り、プラスチック板側より、30秒、100mW/cm
2の強さの紫外線を照射し、前記紫外線硬化性樹脂22
を硬化させる(b)。スタンパ7と紫外線硬化性樹脂2
2との間を剥離させれば、スタンパ7のグルーブやピッ
トの凹凸が転写されたレプリカ基板1が得られる
(c)。
【0075】上記レプリカ基板1の情報パターン面に、
SiNエンハンス膜12(厚さ:30nm),TbFe
Co磁性膜13(厚さ:30nm),AlN反射膜14
(厚さ:30nm),SiN保護膜15(厚さ:30n
m)をスパッタ法により順次成膜し、レプリカ基板1上
に記録膜28が形成された、基板3を作製した(d)。
【0076】以上のようにして作製した基板3の記録膜
上に、表1の実施例9,10の2液性硬化型シリコーン
接着剤の主剤と硬化剤を混合した接着剤をスピンコート
法により塗布し、30μmの厚さを有する接着層4を形
成した(e)。更にこの工程を繰返し、接着層4を形成
した基板3をもう1枚作製した。
【0077】つぎに、上記基板3を、密閉容器21内
に、接着層4を内側にして、基板3間の間隙35が5m
mになるように対向させ、該密閉容器21内を、減圧雰
囲気にするために1Torrに減圧する(f)。
【0078】その後、2枚の基板3の接着層を接触さ
せ、5秒間、0.4kg/cm2の圧力をかけて貼り合
わせた(g)。最後に、容器21内より取り出し、2枚
の基板3と接着層2とを有する光ディスクを得た
(i)。
【0079】比較例1,2 本比較例では、表1の比較例1,2の接着剤を用いて、
実施例3と同様な光ディスク製造方法により光ディスク
を作成した。
【0080】比較例3,4 本比較例では、表1の比較例3,4の接着剤を用いて、
実施例6と同様な光ディスク製造方法により光ディスク
を作成した。
【0081】比較例5,6 本比較例では、表1の比較例5と表2の比較例6の接着
剤を用いて、実施例8と同様な光ディスク製造方法によ
り光ディスクを作成した。
【0082】
【表2】
【0083】比較例7 本比較例では、表2の比較例7の接着剤を用いて、実施
例10と同様な光ディスク製造方法により光ディスクを
作成した。
【0084】比較例8 本比較例では、表3の比較例8のホットメルト接着剤を
用い、実施例3の
【0085】
【表3】
【0086】図6i−1で得られた記録膜が形成された
レプリカ基板2枚を用意し、2枚のレプリカ基板の記録
膜面にホットメルトコータによりホットメルト接着剤を
膜厚30μmになるように塗布し、接着剤塗布面を向い
合わせにして、2kg/cm2の荷重で貼り合わせた比
較例9の光ディスクと20kg/cm2の荷重で貼り合
わせた比較例10の光ディスクを作成した。
【0087】比較例9 本比較例では、表3の比較例9の1液性嫌気硬化型接着
剤を用い、実施例3の図6i−1で得られた記録膜が形
成されたレプリカ基板2枚を用意し、2枚のレプリカ基
板の一方の記録膜面に1液性嫌気硬化型接着剤をスピン
塗布し、2枚のレプリカ基板を20mTorrの減圧下
で貼り合わせ光ディスクを作成した。
【0088】比較例10 本比較例では、表3の比較例10の2液非混合接着剤を
用い、実施例3の図6i−1で得られた記録膜が形成さ
れたレプリカ基板2枚を用意し、2枚のレプリカ基板の
一方の記録膜面に2液非混合接着剤のA剤を、もう一方
のレプリカ基板の記録面にB剤をそれぞれスピン塗布
し、2枚のレプリカ基板を20mTorrの減圧下で貼
り合わせ光ディスクを作成した。
【0089】(各実施例の効果)以上、種々の接着剤を
用いて貼り合わせた実施例1〜10及び比較例1〜10
の光ディスクについて、貼り合わせ後の凹凸欠陥の発生
状況と対応する上下振れ加速度、ディスクの変形状態と
対応する傾き角、80℃/1h放置後の基板ずれ量,
貼り合わせ直後の基板ずれの有無(目視観察),貼り
合わせ後(製造時)と加熱処理後の(使用,保管時)の
ディスク表面の凹凸欠陥や反り等の不良の有無(目視観
察)ついて検討した。実施例1〜10についての測定結
果を(表4)に示し、比較例1〜10についての測定結
果を(表5)に示す。
【0090】尚、これらの特性の測定は、次のようにし
て行なった。機械特性(上下振れ加速度および傾き角)
は、光ディス機械特性測定装置(レーザ波長:780n
m,測定回転数:2400rpm,測定位置:300m
mディスクの場合φ290mm,130mmディスクの
場合φ120mm)により測定した。ずれ量は、ディス
ク片(膜厚:30μm、接着面積:6cm2)に500
gの剪断荷重を加えたときの変位量を測定した。目視観
察による貼り合わせ直後の基板ずれは基板中心あるいは
外周を支持した時の基板ずれの有無を判別した。目視観
察による不良の有無は、被照射物に光を当てその反射光
を拡大投影する装置(シャドウグラフ)により判別し
た。例えば、光ディスクの表面に凹凸や反りが生じてい
る場合、投影物に光の明暗や投影の大きさが異なって拡
大投影される。
【0091】
【表4】
【0092】
【表5】
【0093】表4,5の結果より、実施例1〜10のデ
ィスクは、上下振れ加速度(目標:≦2G),傾き角
(≦5mrad)及びずれ量(≦20μm)を満たして
いることが判明し、更に貼り合わせ直後の基板ずれ,製
造時又は加熱放置の欠陥の発生が見られなかった。一
方、比較例1,3,7は、上下振れ加速度が目標を満た
してなくかつ製造時および加熱による欠陥の発生が見ら
れた。比較例2,4は、傾き角の目標を満たしてなくか
つ貼り合わせ直後の基板ずれと加熱による欠陥の発生が
見られた。比較例5は、上下振れ加速度の目標を満たし
てなくかつ貼り合わせ直後の基板ずれ,製造時および加
熱による欠陥の発生が見られた。比較例6は、傾き角と
加熱によるずれ量が目標を満たしてなくかつ貼り合わせ
直後の基板ずれと加熱による欠陥の発生が見られた。比
較例8は、いずれの目標も満たしてなくかつ製造時およ
び加熱による欠陥の発生が見られた。比較例10は、上
下振れ加速度および傾き角の目標を満たしてなくかつ貼
り合わせ直後の基板ずれ,加熱による欠陥の発生が見ら
れた。
【0094】以上の結果から、接着剤粘度と貼り合わせ
直後の基板ずれ,接着剤硬化後の硬度と上下振れ加速
度、傾き角、基板ずれ量に相関性が見られる。貼り合わ
せ直後に基板ずれが発生しているディスクは接着剤粘度
が10ポアズに満たない粘度が低い接着剤で貼り合わせ
た場合に発生している。又、700ポアズ以上では接着
剤の不均一な塗布面により上下振れ加速度が大きくな
る。また、傾き角、基板ずれ量が目標を満たしていない
ものは接着剤硬化後の硬度が20以下であり、上下振れ
加速度の目標を満たしていないものは接着剤硬化後の硬
度が80以上であることが判った。
【0095】更に、実施例1〜10の光ディスクについ
て記録再生装置(680nmのレーザを光源として開口
数0.55,焦点深度約2μmの集光レンズを用いた光
ヘッド)によりディスク回転数2400rpmで記録再
生を行った結果、記録再生不良が発生しなかった。
【0096】このことより本発明の接着剤で貼り合わせ
た光ディスクは、平坦性に優れ加熱雰囲気でも凹凸や変
形の少ない高精度なものである。
【0097】
【表6】
【0098】
【発明の効果】本発明によれば、高速アクセス、高速回
転による変形、かつ保管時の経時変化による変形や剥が
れを低減し、高精度かつ高信頼性の優れた光ディスク及
びその製造方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスク模式図である。
【図2】本発明の光ディスク断面図である。
【図3】本発明のスタンパの製造工程図である。
【図4】本発明のスタンパの製造工程図である。
【図5】本発明の光ディスク製造工程図である。
【図6】本発明の光ディスク製造工程図である。
【図7】本発明の光ディスク製造工程図である。
【図8】本発明の光ディスク製造工程図である。
【図9】本発明の光ディスク製造工程図である。
【図10】本発明の光ディスク製造工程図である。
【図11】本発明の光ディスク製造工程図である。
【図12】本発明の光ディスク製造工程図である。
【符号の説明】
1…レプリカ基板、2…記録用金属膜、3…基板 4…接着層、5…Ni膜、6…Ni電鋳膜、7…スタン
パ、8…成形型、9…成形型内間隙、10…ポリカーボ
ネート樹脂、12…SiNエンハンス膜、13…TbF
eCo磁性膜、14…AlN反射膜、15…SiN保護
膜、16フォトレジスト膜、17…ガラス円盤、18…
減圧、20…紫外線照射装置、21…密閉容器、22…
紫外線硬化性樹脂、23…プラスチック板、24…レプ
リカ基板、25…GeSbTe記録膜、26…SbBi
反射膜、27…SiN保護膜、34…光ディスク中央の
孔、35…基板間隙、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田嶋 哲夫 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 古性 均 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号日立マク セル株式会社内 (72)発明者 泰井 俊明 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号日立マク セル株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の対向する基板と、接着層を有し、該
    基板の少なくとも一方は記録膜を有し、上記接着層は、
    上記一対の対向する基板の間隙に配置される光ディスク
    において、 上記接着層は、2液性硬化型シリコーン樹脂を含有する
    ことを特徴とする光ディスク。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記接着層の粘度は、10〜700ポイズであることを
    特徴とする光ディスク。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記接着層の硬度は、20〜80(JIS A)である
    ことを特徴とする光ディスク。
  4. 【請求項4】少なくとも一方に記録層を形成した2枚の
    透明基板に、接着剤を塗布して接着層を形成する接着剤
    塗布工程と、該接着層が内側になるように上記2枚の透
    明基板を対向させて加圧し接着する工程とを有する光デ
    ィスク製造方法において、 上記接着剤は、2液性硬化型シリコーン接着剤を含有す
    ることを特徴とする光ディスク製造方法。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記接着剤の粘度は、10〜700ポイズであることを
    特徴とする光ディスク製造方法。
  6. 【請求項6】請求項4において、 前記接着剤の硬化後の硬度は、20〜80(JIS
    A)であることを特徴とする光ディスク製造方法。
  7. 【請求項7】請求項4において、 前記加圧が、0.4〜0.8kg/cm2であることを
    特徴とする光ディスク製造方法。
  8. 【請求項8】請求項4において、 前記接着工程は、減圧雰囲気で行なわれ、 上記減圧雰囲気が、1〜20Torrであることを特徴
    とする光ディスク製造方法。
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Cited By (2)

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