JPH0861016A - 組立カムシャフト - Google Patents

組立カムシャフト

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JPH0861016A
JPH0861016A JP20099194A JP20099194A JPH0861016A JP H0861016 A JPH0861016 A JP H0861016A JP 20099194 A JP20099194 A JP 20099194A JP 20099194 A JP20099194 A JP 20099194A JP H0861016 A JPH0861016 A JP H0861016A
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JP
Japan
Prior art keywords
cam piece
wear resistance
metal
assembled camshaft
cam
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Withdrawn
Application number
JP20099194A
Other languages
English (en)
Inventor
Hachiro Matsunaga
八郎 松永
Kunio Hanada
久仁夫 花田
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シャフトの機械的強度が良好であり、カムピ
ースの耐摩耗性及び疲労強度に優れるとともに相手材に
対する攻撃性が少ない組立カムシャフトを提供する。 【構成】 高剛性の金属製の中空シャフト本体2に、耐
摩耗性に優れているとともに相手材に対する攻撃性の少
ない金属製のカムピース3を圧入嵌合してなる。特にカ
ムピース3は熱間多段鍛造により製造されるものが好ま
しい。 【効果】 機械的強度が大きく耐摩耗性に優れている。
さらに相手材に対する攻撃性が小さいため、組立カムシ
ャフト1自身の寿命の延長を図ることができるばかり
か、摺動相手の寿命の延長を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関用組立カムシャ
フトに関し、特に機械的強度及び耐摩耗性に優れている
とともに疲労強度が大きく、相手材に対する攻撃性の少
ない組立カムシャフトに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車用エンジンの高出力化・軽
量化等に対する要求が増大し、カムシャフトもより高性
能化が求められている。例えばシャフト自身には高剛性
が要求される一方、カムには動弁機構としての摺接等を
考慮して耐摩耗性および摺動特性に優れていることが要
求される。このようなシャフトとカムとに要求される異
なる特性を両方満足させるためにシャフト本体に耐摩耗
性および摺動特性に優れた材質からなるカムピースを圧
入嵌合してなる、いわゆる組立カムシャフトが種々研究
されている。このような組立カムシャフトにおいてカム
ピースは、鋳造または粉末焼結により製造されるのが一
般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】上記従来の組立カム
シャフトは、シャフト本体は機械的強度に優れ、カムピ
ースピースは耐摩耗性および摺動特性に優れたものであ
るが、より一層シャフト本体の機械的強度と、カムピー
スの耐摩耗性及び摺動特性を向上させた高性能なカムシ
ャフトが望まれている。また、鋳造または粉末焼結によ
るカムピースは生産性があまりよくないので、生産性を
向上させることが望まれている。
【0004】そこで本発明者らは、高性能を発揮しうる
組立カムシャフトのシャフト本体の材質と、カムピース
の材質との好適な組み合わせにについて種々検討した結
果、シャフト本体は高剛性の金属製であり、カムピース
は耐摩耗性に優れているだけでなく、相手材に対する攻
撃性の少ない金属製であることが必要であることを見出
した。特にバルブを直接開閉するいわゆる直動型などの
ノーズ部の高いカムピースの場合には、カムピースの圧
入嵌合部及びノーズ部の疲労強度が従来よりも一層向上
しているのが望ましい。
【0005】本発明は上記問題点に基づいて成されたも
のであり、シャフトの機械的強度が良好であり、カムピ
ースの耐摩耗性及び疲労強度に優れるとともに相手材に
対する攻撃性が少ない組立カムシャフトを提供すること
を目的とする。また本発明は生産性の良好なカムピース
を備えた組立カムシャフトを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の組立
カムシャフトは、高剛性の金属製のシャフト本体に、耐
摩耗性に優れているとともに相手材に対する攻撃性の少
ない金属製のカムピースを圧入嵌合してなるなるもので
ある。
【0007】また請求項2の組立カムシャフトは、前記
カムピースが熱間多段鍛造品である前記カムピースが熱
間多段鍛造品であるものである。
【0008】さらに請求項3の組立カムシャフトは、前
記カムピースの嵌合部からノーズ部にむけて金属組織が
配向しているものである。
【0009】
【作用】請求項1の組立カムシャフトでは、高剛性の金
属製のシャフト本体に、耐摩耗性に優れているとともに
相手材に対する攻撃性の少ない金属製のカムピースを圧
入嵌合してなるものであるので、機械的強度が大きく耐
摩耗性に優れており、その上相手材に対する攻撃性が小
さいため、組立カムシャフト自身の寿命の延長を図るこ
とができるばかりか、摺動相手の寿命の延長を図ること
ができ、カムシャフトとして極めて優れた特性を発揮す
ることができる。
【0010】また請求項2の組立カムシャフトでは、前
記カムピースが熱間多段鍛造品であるので、カムピース
の生産性の向上を図ることができる。特に直動型などの
ノーズ部の高いカムも生産性よく製造することができ
る。
【0011】さらに請求項3の組立カムシャフトでは、
前記カムピースの嵌合部からノーズ部にむけて金属組織
が配向するように熱間多段鍛造しているので、カムピー
スにおけるシャフトの嵌合部付近及びノーズ部の疲労強
度を大幅に向上させることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の第1実施例について図1乃至
図6を参照しながら説明する。第1実施例の組立カムシ
ャフト1は、金属製の中空シャフト本体2と、このシャ
フト本体2の外周中間部にクランク角に対応させた位相
差をもって位置決めして圧入嵌合された金属製の複数の
カムピース3と、ジャーナル4と、シャフト本体2の両
端部に設けられた端部材5, 6とを有する。なお、前記
中空シャフト本体2のカムピース3およびジャーナル4
の設置箇所には、環状のローレット(図示せず)が形成
されている。また、カムピース3は内周面には図2に示
すような凹凸部を有する嵌合部3Aが形成されており、
ジャーナル4にもその内周面に前記カムピース3と同様
の凹凸部(図示せず)が形成されている。また端部材
5,6は焼入れしていない鋼材からなり、前記中空シャ
フト本体2の中空管内に圧入固定される。
【0013】このような組立カムシャフト1において前
記中空シャフト本体2は高剛性の金属からなる。具体的
には高炭素鋼管、特に機械構造用のSTKM系の高炭素
鋼管を用いるのが好ましい。
【0014】またカムピース3は、耐摩耗性に優れてい
るとともに相手材に対する攻撃性の少ない金属からな
る。さらに疲労強度が大きい金属が好ましい。具体的に
は、SUJ系の高炭素クロム軸受鋼などの軸受鋼、SC
r系などの高クロム鋼、SCM系などの高クロム−モリ
ブデン鋼及び浸炭用鋼などを用いることができる。
【0015】このような金属からなるカムピース3は、
鋳造品、粉末焼結品及び鍛造品いずれであってもよい
が、鍛造品であるのが好ましく、特にホットフォーマー
と呼ばれる熱間多段鍛造により製造されるものが好まし
い。以下、図3及び図4を参照して熱間多段鍛造により
カムピース3を製造する方法について説明する。まず素
材である円盤状の金属部材31に段差部32を形成する(図
3(a) 及び図4(a) )。この段差部32は本実施例におい
ては1段としたが2段以上形成してもよい。そして該段
差部32を鍛造することにより平坦化してノーズ部33を形
成する(図3(b)及び図4(b) )。このようにしてノー
ズ部33を形成した後、徐々に凹部34を形成する(図3
(c) 及び図4(c) )。そして嵌合部3Aを形成するとと
もに外形を整えてカムピース形状とする(図3(d) 及び
図4(d) )。このようにして得られた鍛造品に切削加
工、ブローチ、熱処理、ホーニングなどの処理を必要に
応じて施すことによりカムピース3を得ることができ
る。上述したように1回の鍛造工程による変形量を少な
くして多段階で鍛造を行うことにより、各鍛造工程のス
ピードアップを図ることができ、結果として全鍛造工程
の短縮化を図ることができる。さらに段差部32を形成
し、該段差部32を鍛造してノーズ部3Aを形成している
ので直動型などのノーズ部33の高いカムピース3を効率
的に製造することができる。しかもこのようにして得ら
れたカムピース3は、図5に示すように嵌合部3Aを中
心として円弧状に金属組織が配向する傾向を示す。この
ためシャフト本体2の嵌合部3Aの疲労強度を大幅に向
上させることができ、カムピース3の嵌合部3Aでの研
磨時の割れや使用に伴う割れなどを大幅に抑制すること
ができる。さらにノーズ部33に向かって金属組織が配向
する傾向も示すので、ノーズ部33の耐摩耗性及び疲労強
度を向上させることもできる。このような熱間多段鍛造
法は、図6に示すように縦横比(B/A)が1.1 〜1.3
、特に1.2 〜1.3 で、ノーズ部33の面積Dとエンド部3
5の面積(C)との比(D/C)が1.8 〜3.0 、特に2.2
〜3.0 である直動型などのノーズ部33が高いタイプの
カムピース3を効率的に製造するのに好適である。
【0016】次に前記構成につきその作用を説明する。
本実施例の組立カムシャフト1は、高剛性の高炭素鋼管
からなる金属製のシャフト本体2に、耐摩耗性に優れて
いるとともに相手材に対する攻撃性の少ないカムピース
3を圧入嵌合してなるものであるので、シャフト本体2
の機械的強度が大きく、カムピース3の耐摩耗性が良好
であり、その上前記カムピース3は相手材に対する攻撃
性が小さいため、組立カムシャフト1自身の寿命の延長
を図ることができるばかりか、摺動相手であるバルブリ
フター(図示せず)などの寿命の延長を図ることがで
き、カムシャフトとして極めて優れた特性を発揮するこ
とができる。
【0017】以上詳述したとおり本実施例の組立カムシ
ャフト1は、高剛性の金属製の中空シャフト本体2に、
耐摩耗性に優れているとともに相手材に対する攻撃性の
少ない金属製のカムピース3を圧入嵌合してなるもので
あるので、組立カムシャフト1自身の寿命の延長を図る
ことができるばかりか、摺動相手の寿命の延長を図るこ
とができ、カムシャフトとして極めて優れた特性を発揮
することができる。また前記カムピース3を熱間多段鍛
造品とすることにより、カムピース3の生産性の向上を
図ることができ、特に直動型などのノーズ部の高いカム
ピース3も効率よく製造することができる。さらにカム
ピース3を熱間多段鍛造により製造することによりカム
ピース3の嵌合部3Aからノーズ部33にむけて金属組織
を配向させることができるため、カムピース3の嵌合部
3Aでの研磨割や使用割を大幅に抑制することができ、
さらにノーズ部33の耐摩耗性及び疲労強度を向上させる
ことができる。
【0018】以上本発明を添付図面を参照して説明して
きたが、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、例えばシャフト本体2としては前記実施例において
は軽量化を目的として中空管を用いているが、中空管に
限らず高炭素鋼の棒鋼等を用いることもできる。またカ
ムピース3の内周面の形状などは種々の形状とすること
ができる。さらに中空シャフト本体2、カムピース3の
形状及び大きさは使用する用途に応じて適宜設定するこ
とができる。
【0019】
【発明の効果】請求項1の組立カムシャフトは、高剛性
の金属製のシャフト本体に、耐摩耗性に優れているとと
もに相手材に対する攻撃性の少ない金属製のカムピース
を圧入嵌合してなるものであるので、機械的強度が大き
く耐摩耗性に優れており、その上相手材に対する攻撃性
が小さいため、組立カムシャフト自身の寿命の延長を図
ることができるばかりか、摺動相手の寿命の延長を図る
ことができ、カムシャフトとして極めて優れた特性を発
揮することができる。
【0020】また請求項2の組立カムシャフトは、前記
カムピースが熱間多段鍛造品であるので、カムピースの
生産性の向上を図ることができる。特に直動型などのノ
ーズ部の高いカムも生産性よく製造することができる。
【0021】さらに請求項3の組立カムシャフトは、前
記カムピースの嵌合部からノーズ部にむけて金属組織が
配向するように熱間多段鍛造しているので、カムピース
におけるシャフトの嵌合部付近及びノーズ部の疲労強度
を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の組立カムシャフトを示す
全体斜視図である。
【図2】前記第1実施例の組立カムシャフトのカムピー
スを示す斜視図である。
【図3】前記カムピースを熱間多段鍛造により製造する
工程の概略を示す側面図である。
【図4】前記カムピースを熱間多段鍛造により製造する
工程の概略を示す平面図である。
【図5】前記カムピースの金属組織の配向状態を示す概
略図である。
【図6】前記カムピースの寸法を示す概略図である。
【符号の説明】
1 組立カムシャフト 2 中空シャフト本体 3 カムピース 33 ノーズ部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高剛性の金属製のシャフト本体に、耐摩
    耗性に優れているとともに相手材に対する攻撃性の少な
    い金属製のカムピースを圧入嵌合してなることを特徴と
    する組立カムシャフト。
  2. 【請求項2】 前記カムピースが熱間多段鍛造品である
    ことを特徴とする請求項1記載の組立カムシャフト。
  3. 【請求項3】 前記カムピースが嵌合部からノーズ部に
    むけて金属組織が配向していることを特徴とする請求項
    2記載の組立カムシャフト。
JP20099194A 1994-08-25 1994-08-25 組立カムシャフト Withdrawn JPH0861016A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20099194A JPH0861016A (ja) 1994-08-25 1994-08-25 組立カムシャフト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20099194A JPH0861016A (ja) 1994-08-25 1994-08-25 組立カムシャフト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0861016A true JPH0861016A (ja) 1996-03-05

Family

ID=16433696

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20099194A Withdrawn JPH0861016A (ja) 1994-08-25 1994-08-25 組立カムシャフト

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JP (1) JPH0861016A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002532356A (ja) * 1998-12-16 2002-10-02 レックスノード コーポレイション 熱可塑性樹脂連結ピン

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Legal Events

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Effective date: 20011106