JPH0858078A - インクジェットヘッド、インクジェットヘッドカートリッジ及びインクジェット装置 - Google Patents

インクジェットヘッド、インクジェットヘッドカートリッジ及びインクジェット装置

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JPH0858078A
JPH0858078A JP19980394A JP19980394A JPH0858078A JP H0858078 A JPH0858078 A JP H0858078A JP 19980394 A JP19980394 A JP 19980394A JP 19980394 A JP19980394 A JP 19980394A JP H0858078 A JPH0858078 A JP H0858078A
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sealant
ink jet
ink
jet head
common liquid
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JP19980394A
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English (en)
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Masashi Miyagawa
昌士 宮川
Hajime Yamamoto
肇 山本
Minoru Nozawa
実 野澤
Hideaki Mashio
英明 眞塩
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の共通液室を有するインクジェットヘッ
ドにおいて、各共通液室間を封止剤で密封・分離しよう
とする場合に、各共通液室間の密封・分離が容易にかつ
安定的に確実に行なうことができるようにする。 【構成】 共通液室間を分離するための分離溝に液室分
離用の封止剤171を封止剤注入口を介して注入する前
に、ボンディングワイヤ230を被覆するように別の封
止剤231を塗布・硬化させておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録用の液体(インク
など)を飛翔液滴として吐出口から吐出させ被記録媒体
に付着させることによって記録を行なうインクジェット
装置と、このインクジェット装置に用いられるインクジ
ェットヘッド及びインクジェットヘッドカートリッジに
関し、特に、カラー印字用のインクジェットヘッド、イ
ンクジェットヘッドカートリッジ及びインクジェット装
置に関する。なお本発明において記録とは、布やプラス
チック等へのプリントをも含む言葉として用いられる。
【0002】
【従来の技術】従来の単色記録用のインクジェットヘッ
ドは、図11(吐出口の反対側から見た斜視図)及び図
12(基板との接合面側から見た溝付き天板の斜視図)
に示すように、インクを吐出する複数の吐出口1105
と、各吐出口1105に供給されるインクを一時的に保
持する共通液室となる凹部1118と、共通液室と各吐
出口1105とを連通する溝形状(インク流路110
6)とが形成された溝付き天板1120に、インク流路
1106内のインクに吐出エネルギーを与えるための電
気熱変換体(不図示)が各インク流路1106に対応し
て形成されたシリコン基板1119を接合して構成され
ている。吐出口1105は、溝付き天板1120のオリ
フィスプレート1126を貫通するように設けられてい
る。また、シリコン基板1119には、電気熱変換体を
駆動するための駆動回路が作り込まれており、この駆動
回路はシリコン基板1119の端部に形成された電気コ
ネクション部(ワイヤボンディングパッド1122)に
電気的に接続されている。そしてシリコン基板1119
は、シリコン基板1119からの放熱を行なうためのア
ルミプレート1121に、熱伝導性のよい接着剤により
接着されている。アルミプレート1121には、前記の
駆動回路とインクジェット記録装置との信号の中継を行
なうための配線基板1125が固定されており、配線基
板1125の端子とシリコン基板1119のワイヤボン
ディングパッド1122とは、ボンディングワイヤ(外
部配線)1123を介して電気的に接続されている。
【0003】一方、カラー印字を行なう場合には、図1
3に示すように、それぞれ異なる色のインクを吐出する
複数個のインクジェットヘッド1151を並べたインク
ジェットユニット1150を用いている。しかしこの場
合、高速印字が可能になるという利点はあるものの、複
数個のインクジェットヘッド1151が用いられている
ために装置の小型化が困難となり、またインクジェット
ヘッド1151の個数倍だけコストアップとなる。
【0004】そこで、同一の溝付き天板に複数個の凹部
を設けて複数個の共通液室を形成し、各共通液室ごとに
異なる色のインクを供給することにより、1個ののイン
クジェットヘッドでカラー印字を行なえるようにしたも
のが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように複数の
共通液室を形成して1つのインクジェットヘッドを構成
しカラー印字を可能にする場合、隣り合う共通液室及び
その共通液室と連通するインク流路内のインクが互いに
混じりあわないように、相互に密封・分離しなければな
らない。この密封の方法としては、溝付き天板における
シリコン基板との接合面において各凹部(共通液室に対
応する部分)の間に吐出口側の端部から他端へ延びる溝
(分離溝)を形成しておき、シリコン基板との接合時に
この溝に封止剤を注入する方法が考えられる。この場
合、インクジェットヘッドは非常に小さいものなので、
検討の結果、溝に注入される封止剤の量は1つの溝当た
り0.1mgよりも少ない量であった。しかし、このよ
うな極微量を安定的に制御することは、微小吐出ディス
ペンサを用いても非常に困難であり、封止剤が少なすぎ
て完全に密封できなかったり、その逆に封止剤が多すぎ
てインク流路まで流れ込んでしまうおそれがあった。封
止剤がインク流路まで流れ込んでしまうと正常なインク
吐出が行なわれなくなり、最悪の場合にはインク流路が
塞がれてインクが吐出されなくなってしまう。
【0006】また、図14に示されるように、封止剤1
131を注入するのに最も簡単な方法は、溝付き天板1
120の吐出口が配された側(オリフィスプレート11
26側)とは反対側端(以下、「後端」と称する)に設
けられ共通液室分離用の溝の末端となる封止剤注入口1
130に対して封止剤1131を吐出し、封止剤注入口
1130から封止剤1131を共通液室分離用の溝内に
進入させる方法である。インクジェットヘッドの製造コ
ストの観点からはシリコン基板1119をできる限り小
さくすることが望まれるため、封止剤注入口1130の
近傍には、ボンディングワイヤ1123が配線されてい
る。そのため、ディスペンサ1132のニードル等から
吐出された封止剤1131の一部は、ボンディングワイ
ヤ群に吸い取られる[図15(a)参照]。したがって、
ボンディングワイヤ群に吸収される分を見込んで、封止
剤1131を吐出する必要がある。しかしながら、ボン
ディングワイヤ1123にとられる量は大きくばらつ
き、しかもその量を正確に推測することは困難であるの
で、結果として、共通液室を分離するための溝に注入さ
れる封止剤の1131の量がばらつくこととなり、共通
液室の密封不良やインク流路詰まりをおこすことがあ
る。なお、図15(b)は、溝付き天板1120を接合す
る前の時点におけるシリコン基板1119と配線基板1
125の関係を示している。
【0007】本発明の目的は、複数の共通液室を形成し
て各共通液室間を封止剤で密封・分離しようとする場合
に、各共通液室間の密封・分離が容易にかつ安定的に確
実に行なうことができるインクジェットヘッド、インク
ジェットヘッドカートリッジ及びインクジェット装置を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
ヘッドは、インクを吐出するためのエネルギーを発生す
る複数のエネルギー発生素子が並列配置された基板と、
インクが吐出される複数の吐出口と、それぞれ前記各吐
出口へ供給されるインクを一時的に保持する複数の共通
液室の壁を構成する複数の凹部と、前記各エネルギー発
生素子の位置に対応して位置し、前記各吐出口をそれぞ
れ前記各凹部のうちいずれか1つと連通する複数の溝と
を有するとともに、前記各凹部の間において前記吐出口
が配された側から前記各吐出口が配された側と反対側へ
延び、内部に第1の封止剤が充填されることで前記共通
液室のそれぞれを分離する分離溝が配される溝付き天板
を有し、前記基板上の複数のエネルギー発生素子が並列
配置された側と反対側に設けられ前記エネルギー発生素
子に外部より電圧を印加するための電気コネクション部
及び前記電気コネクション部より外部へ接続される接続
部材が第2の封止剤により被覆され、前記第1の封止剤
は前記第2の封止剤の硬化後に塗布されて前記分離溝の
内部に進入する。
【0009】本発明のインクジェットヘッドでは、第
2の封止剤の被覆の厚さ方向のピーク位置と溝付き天板
の吐出口に対する反対側の端部との距離が、1mm以上
であるようにしたり、電気コネクション部は、ワイヤ
ボンディングにより外部と接続されているようにした
り、各共通液室にはそれぞれ異なる濃度もしくは異な
る色のインクが供給されるようにしたり、溝付き天板
が射出成形により形成されるようにしたりすることがで
きる。また、エネルギー発生素子としては、各種のもの
を使用できるが、電気熱変換体を使用することが好適で
ある。
【0010】さらに本発明のインクジェットヘッドで
は、溝付き天板と電気コネクション部との間の基板上
に、エネルギー発生素子の配列方向に延在する凸部を設
けることができる。さらに、この凸部に接続しこの凸部
から電気コネクション部側に突出する枝状凸部が、基板
上の少なくとも共通液室用の凸部の近傍に、設けられる
ようにしてもよい。この凸部は、例えば、アルカリ現像
可能な感光性樹脂により形成できる。
【0011】本発明において、第2の封止剤としては、
例えばUV硬化性樹脂、その中でもシリコーン樹脂など
を使用することができる。
【0012】本発明のインクジェットヘッドカートリッ
ジは、本発明のインクジェットヘッドと、該インクジェ
ットヘッドに供給するインクを保持する液体貯蔵容器と
を有する。
【0013】本発明のインクジェット記録装置は、本発
明のインクジェットヘッドを備え、記録信号に基づいて
インクを前記インクジェットヘッドの吐出口から吐出し
て記録を行なう。
【0014】
【作用】上記の通り構成された本発明のインクジェット
ヘッドでは、それぞれ共通液室となる複数の凹部と、吐
出口とこの凹部を連通するインク流路とが形成された溝
付き天板を使用する。そして、溝付き天板における基板
に対する接合面において、吐出口が配された側からそれ
と反対側へ延びる分離溝が各凹部の間に配され、溝付き
天板と基板との接合後にこの分離溝の内部に第1の封止
剤(共通液室分離用の封止剤)が充填されることで共通
液室が分離される。共通液室分離用の封止剤(第1の封
止剤)を注入する領域の近傍には、電気コネクション部
から延びるボンディングワイヤ等の接続部材が存在する
が、本発明においては、予め第2の封止剤(ボンディン
グワイヤ被覆用の封止剤)によりこの接続部材が被覆さ
れているため、従来技術で見られたようなワイヤ群に液
室分離用の封止剤が吸収されて結果としてこの封止剤注
入量がばらつくといった問題を本質的に解決できる。ま
た、液室分離用の封止剤の注入位置におけるワイヤの被
覆形状は、溝付き天板の後端すなわち液室分離用の封止
剤を注入すべき分離溝に向かって厚さが減る形状とする
ことにより、本発明の効果が安定的に確実に作用する。
さらに、基板上に、ワイヤ被覆用の封止剤の流れ止めと
なる凸形状(凸部)を設けることで、被覆形状の安定化
が図れ、本発明の作用を一層確実にできる。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0016】[実施例1]この実施例1は、請求項1,
3,7〜11に対応するものであり、図1はこの実施例
のインクジェットヘッドを吐出口の反対側から見たとき
の要部斜視図であり、図2はシリコン基板との接合面側
から溝付き天板を見た斜視図であり、図3は溝付き天板
の共通液室分離壁の近傍の拡大斜視図であり、図4(a)
は封止状態を説明するヘッドの要部断面図であり、図4
(b)はシリコン基板との接合を行なう前の溝付き天板を
上から見た図である。
【0017】なおこの実施例では、説明の都合上、4個
の共通液室を有するインクジェットヘッドが示されてい
るが、1個のインクジェットヘッドに設けられる共通液
室の数はこれに限られるものではなく、2または3個、
あるいは5個以上であってもよい。共通液室の数によら
ずにインクジェットヘッドを同様に構成できることは、
言うまでもない。また、共通液室に連通するインク流路
は、それぞれインク流路の配列ピッチが異なる組み合わ
せであったり、あるいは、同じ配列ピッチではあるがイ
ンク吐出滴の体積の異なる組み合わせであってもよい。
【0018】図1に示すインクジェットヘッドは、カラ
ー印字用のものであって、放熱部材であるアルミプレー
ト210には、インク吐出用のエネルギーを発生させる
ための複数個の電気熱変換体(不図示)が形成されると
ともに後述する溝付き天板200が接合されたシリコン
基板190が、熱伝導性のよい接着剤により接着されて
いる。シリコン基板190には電気熱変換体を駆動する
ための駆動回路(不図示)が作り込まれており、この駆
動回路はシリコン基板190の後端部(吐出口105
(図3参照)が形成されるオリフィスプレート160側
とは反対側の端部)に形成された端子であるワイヤボン
ディングパッド220に電気的に接続されている。ま
た、アルミプレート210には、前記の駆動回路とイン
クジェット装置との駆動信号の中継を行なうための配線
基板250が固定されており、配線基板250の端子と
シリコン基板190のワイヤボンディングパッド220
とは、外部配線であるボンディングワイヤ230を介し
て電気的に接続されている。
【0019】図2に示すように、溝付き天板200はオ
リフィスプレート160および4つのインク供給口26
0が一体に成形されたものであり、4つの凹部180が
それぞれ共通液室分離壁150を隔てて形成されてい
る。本実施例では、成形樹脂としてポリサルフォンを用
い、可塑化温度約400℃、金型温度約150℃の条件
で、射出成形により溝付き天板200を一体に成形し
た。なお、インク流路、インク共通液室等を一体に持つ
溝付き天板の形成方法としては、射出成形法に限ること
なく、同様の金型を用いた液状注型法やトランスファモ
ールド法等であっても構わない。しかしながら、本発明
の主旨は小型化が可能な安価なカラー記録ヘッドを量産
性よく提供することにあり、こうした観点からは、成形
サイクルが短い射出成形法が望ましい。
【0020】溝付き天板200において、各凹部180
は、溝付き天板200がシリコン基板190(図1参
照)と接合されることによりそれぞれインクを一時的に
保持する共通液室となるもので、各共通液室にはそれぞ
れインク供給口260を介して異なる色あるいは異なる
濃度のインクが供給される。また、オリフィスプレート
160には、図3に示すように、複数の吐出口105が
形成され、各吐出口105はそれぞれ溝であるインク流
路100を介して、各凹部180のうちいずれか1つと
連通している。シリコン基板190上の前述した電気熱
変換体は各インク流路100ごとに設けられており、駆
動信号に基づいてこの電気熱変換体を駆動することによ
って電気熱変換体上のインクが急激に加熱されてインク
流路100内に気泡が発生し、この気泡の膨張により吐
出口105からインクが吐出される構成となっている。
このインクジェットヘッドでは、例えば、それぞれ40
ngの吐出体積をもつイエロー、マゼンタ、シアンの各
色の吐出口105が24本ずつ設けられ、かつ80ng
の吐出体積をもつブラックインクの吐出口105が64
本設けられる構成とすることにより、3原色+ブラック
を使用したカラー記録が可能となる。
【0021】さらに、同一の凹部180(共通液室)に
連通する各インク流路100を1つのインク流路群とし
たときに、互いに隣接するインク流路群の間には、それ
ぞれ各インク流路100と同様に形成された複数のダミ
ーノズル110,111が形成され、そのうちの少なく
とも中央のダミーノズル110は、インク流路100よ
りも幅が広く、後述の共通液室分離溝130と同幅程度
となっている。各ダミーノズル110,111はそれぞ
れオリフィスプレート160に形成された貫通穴120
より外部と連通し、各貫通穴120のうち少なくとも中
央の貫通穴120(中央のダミーノズル110に対応す
る貫通穴120)は、オリフィスプレート160裏面に
形成された溝125につながっている。
【0022】一方、各共通液室分離壁150のシリコン
基板190との接合面には、それぞれオリフィスプレー
ト160側の端(先端)から他端(後端)へ延びる共通
液室分離溝130が形成されており、その先端は中央の
ダミーノズル110と連通している。また、各共通液室
分離溝130の後端は、溝付き天板200とシリコン基
板190とを接合した後に各共通液室間を密封するため
の封止剤を注入する封止剤注入口170となっている。
【0023】次に、本実施例における各共通液室間を完
全に分離するための封止について説明する。
【0024】本実施例では、溝付き天板200とシリコ
ン基板190との接合に先立ち、ボンディングワイヤ2
30を予め封止剤231によって被覆しておく、すなわ
ち、アルミプレート210上にシリコン基板190と配
線基板250とを固定した後、図4(b)に示すように、
ボンディングワイヤ230及びボンディングパッド22
0を覆うように封止剤231を塗布し硬化させておく。
このとき、シリコン基板190上の溝付き天板200と
接合することになる領域までには封止剤231が流れな
いようにしておく。そして、シリコン基板190と溝付
き天板200とを突き合わせ、図4(a)に示すように、
ディスペンサ172等の注入手段により、封止剤注入口
170の後方のシリコン基板190上に、共通液室分離
用の封止剤171を塗布する。製造コスト面からシリコ
ン基板190をできる限り小さくしており、溝付き天板
200の後端とワイヤボンディングパッド220との間
には、塗布可能な基板領域はほとんど存在しない。この
ため、ボンディングワイヤ230を被覆している封止剤
231上に、共通液室分離用の封止剤171を塗布し
た。
【0025】ボンディングワイヤ230を被覆している
封止剤231上に塗布された封止剤171は、ボンディ
ングワイヤ群にとられることなく、硬化した封止剤23
1の表層を流れ落ち、溝付き天板200の後端の封止剤
注入口170に達し、毛管現象によって共通液室分離溝
130を進入し、さらに中央のダミーノズル110に到
達する。中央のダミーノズル110は共通液室分離溝1
30と同程度ながらやや広めの幅としているため、この
封止剤170は、共通液室分離溝130とダミーノズル
110との接続部であふれることなくダミーノズル前方
へ進入していく。またこのダミーノズル110は貫通穴
120により外部と連通しているため、封止剤170が
ダミーノズル110を進入していく際の空気逃げとな
り、貫通穴120まで封止剤を到達させることができ
る。このとき封止剤170は、その表面張力で貫通穴1
20において保持され、これで共通液室間の完全な密封
・分離がなされることになる。さらに、各貫通穴120
のうち少なくとも中央の貫通穴120につながる溝12
5がオリフィスプレート160の裏面に形成されている
ので、シリコン基板190とオリフィスプレート160
との当接面にも封止剤170が進入する。これにより、
オリフィスプレート160の裏面側でも密封・分離が行
なわれるとともに、封止剤170が多めに進入してきた
場合に過剰の分の封止剤170を逃す効果も生じる。
【0026】本実施例では、ボンディングワイヤ230
用の封止剤231として、東芝シリコーン(株)社製のU
V硬化型液状シリコーン樹脂(TUV−6020)を用
いた。ボンディングワイヤ用の封止剤としてはこれに限
ったものではなく、温度ストレス下でのボンディングワ
イヤに対する応力や腐食性などの観点から選択するのが
よく、望ましくは、量産性の観点から硬化時間が短くて
済むUV硬化型のものであって、かつ密着性を高めるた
めに共通液室分離壁に用いる材料と同系統の材料がよ
い。さらには、ボンディングワイヤを被覆するために、
ある程度の粘度とチキソトロピック性を有する材料が望
ましい。
【0027】また、共通液室分離溝130用の封止剤1
70として、本実施例では、東芝シリコーン(株)社製の
室温硬化型液状シリコーン樹脂(TSE−399)を用
いた。3000cP程度の粘度と10分間程度のタック
フリー特性を持つものが本実施例に最適な封止剤であっ
た。また、実際に各共通液室間を密封するのに必要な封
止剤170の量は、1つの共通液室分離溝130あたり
0.1mg以下であるが、本実施例の構成により、量産
工程で安定吐出が可能な1mg〜5mgに封止剤170
の塗布量を設定しても、従来のように封止剤のかなりの
量がワイヤにとられて密封不良を起こすこともなく、一
方、ワイヤにとられる分を見込んで10〜20mgとい
ったかなり多めに塗布した場合に必要以上に分離溝に進
入しインク流路詰まりを起こすといった危険もなくなっ
た。上述の「発明が解決しようとする課題」の欄におい
て説明したように、従来は、ディスペンサから制御され
た吐出を行なっても、ボンディングワイヤ群の存在によ
り封止剤注入口に達する封止剤量は大きくばらついてい
たのに対し、本発明の構成を採用することによって、デ
ィスペンサで制御された量の封止剤170が安定的に封
止剤注入口171へ到達し、歩留りよく共通液室の分離
が行なわれることが確認された。
【0028】なおこの実施例1では、電気熱変換体を形
成するためにシリコン基板を用いたが、ガラス基板等を
用いていもよく、また電気コネクション部(ボンディン
グパッド220)からはワイヤボンディング230によ
りワイヤを接続したが、TAB等の接続手段を用いても
よい。TAB等を用いる場合においても、TAB等の接
続部材を予め封止剤で被覆することで、本発明の効果が
発揮される。
【0029】[実施例2]次に、実施例2について図面
をもとに説明する。この実施例2は、請求項1〜4,6
〜11に対応するものである。図5は実施例2のインク
ジェットヘッドを吐出口の反対側から見たときの要部斜
視図であり、図6(a)は封止状態を説明するヘッドの要
部断面図であり、図6(b)はシリコン基板との接合を行
なう前の溝付き天板を上から見た図である。また、図7
(a),(b)は、それぞれ、ボンディングワイヤ用の封止剤
の形状と液室分離用の封止剤の流れ方との関係を示す図
である。
【0030】実施例2のインクジェットヘッドは、実施
例1と同様にシリコン基板を用いたものであるが、ボン
ディングワイヤ230を被覆するための封止剤231に
対する流れ止めとして、シリコン基板190上に凸部1
91を設けた点が異なっている。以下、凸部191の設
け方と各封止剤170,231の塗布の方法とを中心に
して説明する。
【0031】まず、ワイヤボンディングパッド220ま
で形成したシリコン基板190に、東京応化(株)社製の
ネガ型ドライフィルム(α−540)をラミネートし、
フォトマスク露光、アルカリ現像を経て、高さ40μm
弱の凸部を形成した。この凸部は、シリコン基板190
上に溝付き天板200を接合した際に、ボンディングパ
ッド220と溝付き天板200の後端との間のわずかな
すき間に位置するように、ほぼ直線状に設定してある。
【0032】実施例1では、確実でかつ安定な共通液室
間の分離が行なえたが、実際には、前工程であるシリコ
ン基板190と溝付き天板200との接合工程におい
て、接合領域へのボンディングワイヤ用の封止剤231
の流れ出しが原因となる接合不良を生じる可能性があっ
た。本実施例では、シリコン基板190上において、溝
付き天板200に対する接合領域とボンディングワイヤ
用の封止剤231が塗布される領域との間に凸部191
が形成されているので、この封止剤231を塗布したと
きに必要以上に接合領域側に封止剤231が流れること
が防止され、接合不良となる可能性が大幅に減少してい
る。このように構成することにより、全工程にわたって
インクジェットヘッドの製造が安定して歩留りよく行な
えることが確認できた。
【0033】液室分離用の封止剤170の塗布位置は、
ディスペンサ172のニードル径やヘッド構造設計など
を考慮して個々に設定するのが望ましいが、この塗布位
置がボンディングワイヤ用の封止剤231のピーク高さ
位置と凸部191を設けた位置との間となるように、ボ
ンディングワイヤ用の封止剤231の被覆形状あるいは
液室分離用の封止剤170の塗布位置を設定するのがよ
い。24Gといったニードル径を含めいろいろ検討した
結果、溝付き天板200の後端位置との関係において、
ワイヤボンディング用の封止剤231のピーク高さ位置
は、1mm以上の距離を有しているとよいことがわかっ
た。
【0034】これは、本発明の効果を発揮させるために
は、図7(b)に示されるように、液室分離用の塗布した
封止剤170が、凸部191の方向すなわち溝付き天板
200の後端にある封止剤注入口170方向ヘ流れ落ち
る必要があるからである。ワイヤボンディング用の封止
剤231のピーク上あるいはこのピークよりも後方より
(配線基板250側)に塗布した場合には、図7(a)に
示されるように、塗布した液室分離用の封止剤170が
所望の方向と後方とに二分されて流れ落ち、効果が発揮
されない。なお、ワイヤボンディング用の封止剤231
による被覆形状は、選択する封止剤の粘度やチキソトロ
ピック性にもよるが、ワイヤループ形状でもよかった。
本実施例では、ワイヤボンディングにはウェッジボンダ
を用いたが、当初行なっていたワイヤボンディング方向
に対し、ファーストボンディング側とセカンドボンディ
ング側を入れ替えた方が望ましい形状が得られた。
【0035】なお、封止剤231の流れ止めとして形成
した凸部191は、ネガ型感光性樹脂に限ったものでは
なく、ポジ型感光性樹脂でもよく、また感光性樹脂でな
くレーザーパターニングできる材料でもよい。安価にか
つ安全に加工するという観点からは、シリコン基板19
0に対する加工と同様の一連の工程で凸部形成が可能で
ある感光性樹脂によるパターニングで、かつアルカリ現
像タイプものが望ましい。
【0036】[実施例3]次に、本発明の実施例3のイ
ンクジェットヘッドを説明する。この実施例は請求項1
〜12に対応する。
【0037】実施例1あるいは2のインクジェットヘッ
ドは、3原色+ブラックの各インクに対応する4個の共
通液室を有し、カラー記録に用いられるものであった
が、本実施例のインクジェットヘッドは、濃いブラック
インク、中濃のブラックインク、中淡のブラックイン
ク、淡いブラックインクの4種類のインクにそれぞれ対
応する4個の共通液室を有し、モノクロ記録に使用さ
れ、濃淡5値記録を可能とするものである。
【0038】本実施例では、図9(a)に示すように、実
施例2で設けたシリコン基板190上の凸部191の形
状を単純な線状凸形状ではなく、ボンディングパッド2
20側に延びる複数の枝状凸部192を有する形状とし
た。実施例1では、ボンディングワイヤ230を被覆す
る封止剤231の流れ止めを設けていなかったため、シ
リコン基板190と溝付き天板200との接合面(接合
領域)にこの封止剤231が流れ出す危険性があった。
また実施例2では、流れ止めとして凸部191を設けた
ので、この封止剤231の流れ出し危険性は大幅に減っ
た。しかしながら量産性よく短時間にボンディングワイ
ヤ230を被覆しようとすると、ばらつきにより流れ止
めの凸部191を越えてしまう場合もあり[図9(b)参
照]、また凸部191が起こることを見込んでこの凸部
191から離れた位置で封止を行なった場合には、封止
剤231が流れ止めの凸部191にまで達しないことも
あった[図9(c)参照]。封止剤231が凸部191を
越えた場合には、越えた部分232によってシリコン基
板190と溝付き天板200との接合時に不具合が生
じ、また凸部191にまで達しなかった場合には、共通
液室を分離封止する工程において、この凸部191まで
達しなかった部分が凹み233として共通液室分離用の
封止剤をため込み、封止剤注入口からの進入量の減少を
まねいてしまうこととなった。
【0039】実施例3では、ワイヤボンディング230
の被覆のための封止工程の量産性向上にも踏み込んで本
発明の効果を安定的に得るために、凸部191と直角に
凸部を枝状に延ばしている。この構成では、塗布された
ワイヤボンディング用の封止剤231が流れて凸部19
1で止まるという作用というよりも、むしろ、凸部19
1より離れて塗布された封止剤231が流れて枝状凸部
192に達したときに、この枝状凸部192間に生じる
毛管力により封止剤231を流れ止めである凸部191
にまで呼び込むという作用を利用している。実際、ボン
ディングワイヤ230用の封止剤231の塗布位置およ
び量を大きく変化させたところ、実施例2の形態では不
具合を生じた条件でも、実施例3では問題が生ぜず、マ
ージンが広くとれることが確認できた。なお、枝状凸部
192の形状は、本実施例に示した形状に限られず、ワ
イヤボンディングパッド220の配置やボンディングワ
イヤ230のループ形状など個々の条件において効果が
発揮されるものであればよい。また枝状凸部192は、
相互に平行ではなく凸部191に向かって狭まるパター
ン等としてもよいし、等ピッチでなくてもよい。さらに
は、溝付き天板200の後端に設けられた封止剤注入口
170の近傍に限って枝状凸部192を設けてもよい。
本実施例では、500μm程度のピッチで枝状凸部19
2を設けるのが、毛管力による呼び込み過程の観察から
も、よいことが確認されている。
【0040】なお、本実施例では、凸部191と枝状凸
部192とは接続され幹と枝の構成となっているが、凸
部191と同様のパターンを凸部191と平行にもう1
本以上設ける構成も考えられる。しかしながら、凸部越
えに対しては複数本の直線状の凸部を設けることで効果
が上がるものの、図9(c)のような未達状態の解決には
ならない点、また複数本の凸部間が図9(c)における凹
み233と同様の弊害をもたらすことがある点からも、
本実施例に示される構成の方が望ましい。
【0041】次に、本発明のインクジェット装置につい
て説明する。
【0042】図10は、本発明のインクジェット装置の
一実施例の概略斜視図である。図10において、螺旋溝
5005の刻まれたリードスクリュー5004は、駆動
モータ5013の正逆回転に連動し、駆動力伝達ギア5
011,5009を介して回転駆動される。キャリッジ
HCは、ピン(不図示)によって螺旋溝5005に対し
て係合し、さらに案内レール5003に摺動自在に案内
されていることにより、図示矢印a,b方向に往復移動
できるようになっている。前述した各実施例に示したも
のと同様の構成のインクジェットヘッドと、インクジェ
ットヘッドに供給するインクを保持する液体貯蔵容器と
が一体となったインクジェットヘッドカートリッジ40
30が、このキャリッジHCに着脱自在に搭載されてい
る。これにより1つのインクジェットヘッドでカラー印
字が可能となり、小型のカラー印字用インクジェット装
置が実現される。
【0043】紙押え板5002は、キャリッジHCの移
動方向にわたって、被記録媒体Pをプラテンローラ50
00に対して押圧する。フォトカプラ5007,500
8は、キャリッジHCのレバー5006のこの域での存
在を確認して駆動モータ5013の回転方向の逆転等を
行なうためのホームポジション検知手段を構成する。イ
ンクジェットヘッドカートリッジ5030の前面をキャ
ップするキャップ部材5022は、支持部材5016に
よって支持され、さらに吸引手段5015を備え、キャ
ップ内開口5023を介してインクジェットヘッドカー
トリッジ5030の吸引回復を行なう。本体支持板50
18には支持板5019が取付けられており、この支持
板5019に摺動自在に支持されたクリーニングブレー
ド5017は、図示しない駆動手段によって前後方向に
移動される。クリーニングブレード5017の形態は図
示するものに限られず、公知のものが本例に適用できる
ことは言うまでもない。レバー5021は、吸引回復操
作を開始するためのもので、キャリッジHCと当接する
カム5020の移動にともなって移動し、駆動モータ5
013からの駆動力がギア5010やクラッチ切換等の
公知の伝達手段によって移動制御される。
【0044】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復の各処理は、キャリッジHCがホームポジション
側領域にきたときリードスクリュー5004の作用によ
って、それぞれの対応位置で行なわれるようになってい
る。周知のタイミングで所望の作動を行なうようにすれ
ば、本例にはいずれも適用できる。
【0045】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式のインクジェットヘッド、
インクジェット装置において、優れた効果をもたらすも
のである。
【0046】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4732129号明細書、同第4740796号明細書
に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ま
しい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニ
ュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデ
マンド型の場合には、液体(インク)が保持されている
シートや液路に対応して配置されている電気熱変換体
に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度
上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加すること
によって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、
記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的に
この駆動信号に一対一で対応した液体(インク)内の気
泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮
により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させ
て、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパ
ルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行なわ
れるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が
達成でき、より好ましい。
【0047】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載さ
れているようなものが適している。なお、上記熱作用面
の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細
書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録
を行なうことができる。
【0048】インクジェットヘッドの構成としては、上
述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電
気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角
液流路)の他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されて
いる構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国
特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。
【0049】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59-123670号公報や熱エネルギーの圧力波
を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特
開昭59-138461号公報に基づいた構成としても本発明は
有効である。
【0050】また、本発明のインクジェット装置の構成
として設けられる、インクジェットヘッドに対しての回
復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の
効果を一層安定できるので好ましいものである。これら
を具体的に挙げれば、インクジェットヘッドに対しての
キャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸
引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あ
るいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録と
は別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定した
記録を行うために有効である。
【0051】さらに加えて、本発明に係るインクジェッ
ト装置の形態としては、ワードプロセッサやコンピュー
タ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別
体に設けられるものの他、リーダと組み合せた複写装
置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形
態を採るものであってもよい。また、布や糸に記録を行
なうプリント装置に適用してもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明のインクジェ
ットヘッドは、内部に第1の封止剤が充填されることで
共通液室を分離する分離溝を基板に接合される溝付き天
板に配し、さらに分離溝の吐出口が配された側と反対側
の端部に設けられた封止剤注入口に向かって第2の封止
剤を配置し、この第2の封止剤によって電気コネクショ
ン部に接続された接続部材を被覆し、かつ第2の封止剤
による傾斜面上に第1の封止剤を塗布して共通液室の分
離を完成させることにより、第1の封止剤すなわち共通
液室分離用の封止剤の吐出量が安定するように制御する
ことによって、封止剤注入口からの封止剤の進入量が安
定化し、各共通液室間の密封を容易にしかも確実に行な
うことができるという効果がある。
【0053】そして本発明のインクジェットヘッドカー
トリッジ及びインクジェット装置は、上述した本発明の
インクジェットヘッドを備えることにより、インクジェ
ットヘッドの各共通液室間は液室分離用の封止剤により
確実に封止されているので、良好なインク吐出を行なう
ことができるという効果がある。また、複数種のインク
による記録を1つのインクジェットヘッドで行なうこと
ができ、小型のインクジェット装置を達成できる。これ
は、特にカラー印字や濃淡多値印字において効果的であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のインクジェットヘッドを吐出口の反
対側から見たときの要部斜視図である。
【図2】図1に示したインクジェットヘッドについて、
シリコン基板との接合面側から溝付き天板を見た斜視図
である。
【図3】図1に示したインクジェットヘッドにおける溝
付き天板の共通液室分離壁の近傍の拡大斜視図である。
【図4】実施例1における封止状態を説明する図であっ
て、(a)はヘッドの要部断面図、(b)はシリコン基板との
接合を行なう前の溝付き天板を上から見た図である。
【図5】実施例1のインクジェットヘッドを吐出口の反
対側から見たときの要部斜視図である。
【図6】実施例2における封止状態を説明する図であっ
て、(a)はヘッドの要部断面図、(b)はシリコン基板との
接合を行なう前の溝付き天板を上から見た図である。
【図7】(a),(b)はそれぞれ封止剤の流れ方を示すヘッ
ドの要部断面図である。
【図8】実施例3のインクジェットヘッドを吐出口の反
対側から見たときの要部斜視図である。
【図9】(a)は実施例3におけるボンディングワイヤ被
覆用の封止剤の流れ方を示す図、(b),(c)は、それぞ
れ、流れ止めとなる凸部を直線状に設けた場合における
封止剤の流れ方を示す図である。
【図10】本発明のインクジェット記録装置の一実施例
の概略斜視図である。
【図11】従来の単色印字用のインクジェットヘッドの
要部の構成をを示す図であって、吐出口とは反対側から
見た斜視図である。
【図12】図11に示したインクジェットヘッドの溝付
き天板をシリコン基板との接合面側から見た斜視図であ
る。
【図13】図11に示したインクジェットヘッドを複数
個用いたカラー印字用のインクジェットユニットを示す
斜視図である。
【図14】従来のインクジェットヘッドにおける共通液
室の分離封止の課題を説明する斜視図である。
【図15】図14に示した封止状態を説明する図であっ
て、(a)はヘッドの要部断面図、(b)は溝付き天板の接合
前の基板を上から見た図である。
【符号の説明】
100 インク流路 105 吐出口 110,111 ダミーノズル 120 貫通穴 125 溝 130 共通液室分離溝 150 共通液室分離壁 160 オリフィスプレート 170 封止剤注入口 171 封止剤 172 ディスペンサ 180 凹部 190 シリコン基板 191 凸部 192 枝状凸部 200 溝付き天板 210 アルミプレート 220 ワイヤボンディングパッド 230 ボンディングワイヤ 231 封止剤 250 配線基板 260 インク供給口 5000 プラテンローラ 5002 紙押え板 5003 案内レール 5004 リードスクリュー 5005 螺旋溝 5006,5021 レバー 5007,5008 フォトカプラ 5009,5011 駆動力伝達ギア 5010 ギア 5013 駆動モータ 5015 吸引手段 5016 支持部材 5017 クリーニングブレード 5018 本体支持板 5019 支持板 5020 カム 5022 キャップ部材 5023 キャップ内開口 5030 インクジェットヘッドカートリッジ HC キャリッジ P 被記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/05 B41J 3/04 102 Z 103 B (72)発明者 眞塩 英明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するためのエネルギーを発
    生する複数のエネルギー発生素子が並列配置された基板
    と、 インクが吐出される複数の吐出口と、それぞれ前記各吐
    出口へ供給されるインクを一時的に保持する複数の共通
    液室の壁を構成する複数の凹部と、前記各エネルギー発
    生素子の位置に対応して位置し、前記各吐出口をそれぞ
    れ前記各凹部のうちいずれか1つと連通する複数の溝と
    を有するとともに、前記各凹部の間において前記吐出口
    が配された側から前記各吐出口が配された側と反対側へ
    延び、内部に第1の封止剤が充填されることで前記共通
    液室のそれぞれを分離する分離溝が配される溝付き天板
    を有し、 前記基板上の複数のエネルギー発生素子が並列配置され
    た側と反対側に設けられ前記エネルギー発生素子に外部
    より電圧を印加するための電気コネクション部及び前記
    電気コネクション部より外部へ接続される接続部材が第
    2の封止剤により被覆され、 前記第1の封止剤は前記第2の封止剤の硬化後に塗布さ
    れて前記分離溝の内部に進入するインクジェットヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 前記第2の封止剤の被覆の厚さ方向のピ
    ーク位置と前記溝付き天板の前記吐出口に対する反対側
    の端部との距離が、1mm以上である請求項1に記載の
    インクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 前記電気コネクション部は、ワイヤボン
    ディングにより外部と接続されている請求項1または2
    に記載のインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 前記溝付き天板と前記電気コネクション
    部との間の前記基板上に、前記エネルギー発生素子の配
    列方向に延在する凸部が設けられている請求項1ないし
    3のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 前記凸部に接続し前記凸部から前記電気
    コネクション部側に突出する枝状凸部が、前記基板上の
    少なくとも前記凸部の近傍に設けられている請求項4に
    記載のインクジェットヘッド。
  6. 【請求項6】 前記凸部がアルカリ現像可能な感光性樹
    脂により形成されている請求項4または5に記載のイン
    クジェットヘッド。
  7. 【請求項7】 前記第2の封止剤がUV硬化性樹脂であ
    る請求項1ないし6のいずれか1項に記載のインクジェ
    ットヘッド。
  8. 【請求項8】 前記UV硬化性樹脂がシリコーン樹脂で
    ある請求項7に記載のインクジェットヘッド。
  9. 【請求項9】 前記各共通液室にはそれぞれ異なる濃度
    もしくは異なる色のインクが供給される請求項1ないし
    8のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  10. 【請求項10】 前記エネルギー発生素子が電気熱変換
    体である請求項1ないし9のいずれか1項に記載のイン
    クジェットヘッド。
  11. 【請求項11】 前記溝付き天板が射出成形により形成
    される請求項1ないし10のいずれか1項に記載のイン
    クジェットヘッド。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれか1項に
    記載のインクジェットヘッドと、該インクジェットヘッ
    ドに供給するインクを保持する液体貯蔵容器とを有する
    インクジェットヘッドカートリッジ。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし11のいずれか1項に
    記載のインクジェットヘッドを備え、記録信号に基づい
    てインクを前記インクジェットヘッドの吐出口から吐出
    して記録を行なうインクジェット記録装置。
JP19980394A 1994-08-24 1994-08-24 インクジェットヘッド、インクジェットヘッドカートリッジ及びインクジェット装置 Pending JPH0858078A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002514534A (ja) * 1998-05-14 2002-05-21 レックスマーク・インターナショナル・インコーポレーテツド サーマルインクジェット印刷ヘッド・アセンブリを製作する方法
JP2008279613A (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 Canon Inc 液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法

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