JPH04250046A - インクジェットヘッドユニット,インクジェットヘッドカートリッジおよびインクジェット装置 - Google Patents

インクジェットヘッドユニット,インクジェットヘッドカートリッジおよびインクジェット装置

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JPH04250046A
JPH04250046A JP444691A JP444691A JPH04250046A JP H04250046 A JPH04250046 A JP H04250046A JP 444691 A JP444691 A JP 444691A JP 444691 A JP444691 A JP 444691A JP H04250046 A JPH04250046 A JP H04250046A
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JP
Japan
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ink
inkjet head
head unit
inkjet
supply path
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JP444691A
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Hideo Saikawa
英男 才川
Yoshifumi Hattori
服部 能史
Naoto Asai
直人 浅井
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Canon Inc
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットヘッド
ユニット,インクジェットヘッドカートリッジおよびイ
ンクジェット装置に関し、詳しくは、供給路によりイン
クが共通液室に供給され、さらに共通液室から液路に導
かれたインクにエネルギ変換手段の駆動によりエネルギ
を付与し吐出口からインクを吐出させるインクジェット
ヘッドユニット,インクジェットヘッドカートリッジお
よびインクジェット装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のインクジェット装置では
、インクジェットヘッドのユニットを具え、その液路に
インクを吐出させるために利用される吐出エネルギを発
生するためのエネルギ変換手段を有し、インクをインク
供給口から液路を介して上記液路に導き、ここで、イン
クにエネルギ変換手段から与えられた吐出エネルギによ
りインクを吐出口から飛翔的液滴となして被記録材に向
けて飛翔させ、その着弾により記録が行われる。
【0003】ところで、かかるインクジェット装置にお
いて、そのインク供給路等でインク中に気泡が発生した
り混入していたりすると、正常なインクの吐出動作が妨
げられる虞があり、また、このような気泡がインクの供
給圧によって共通液室に集まり滞留すると不吐出が起る
虞があった。そして、このような気泡の発生若しくは混
入の理由としては次に示すような点が考えれる。
【0004】(1)このようなインクジェット装置のイ
ンクジェットヘッドユニットやインクジェットカートリ
ッジでは、インク吐出口からインクが漏れ出さないよう
にするために共通液室や液路ではインクに負圧がかけら
れており、また、インク供給路の途中の継目や端末の接
続部に生じる微小なすき間から上記の負圧のために空気
が侵入して気泡となる。
【0005】(2)インク中に溶存するガスがインクの
温度上昇あるいは圧力低下に伴い微細な気泡に変化し、
このような気泡が次第に集合して大きい気泡に成長する
【0006】(3)インクジェットヘッドカートリッジ
内のインクタンクあるいはインクジェットユニットにイ
ンクを注入する際に最初から気泡が一緒に混入されてし
まうことがある。
【0007】ところで、いったんこのような気泡がイン
ク供給系にとどまると、気泡自体がインクの中で表面積
を小さく保とうとする性質を有することから球状になら
うとし、インク供給路の断面が円に近ければ近いほど、
供給路が気泡によって遮断され易い。しかもこのような
遮断がおこると、インクの供給が妨げられることによっ
て不吐出が発生したり、また、完全に塞がれなくても大
量のインク供給を要するような記録の場合には不吐出が
起きる。なお、従来、このような不吐出が発生、若しく
は発生の虞がある場合は、回復用吸引手段等によってイ
ンク吐出口からインクを吸引することによりインクと共
に気泡を取除くようにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような回復動作を頻繁に行うのでは大量の廃インクが
排出されることになり、それだけ記録に使用されるイン
クが無用に浪費されランニングコストの上昇を招く。特
にインクタンクがインクジェットユニットと一体化され
ているインクジェットヘッドカートリッジの場合は猶更
であり、また、かかる廃インクを予め見込んでこれを収
容するスペースがカートリッジ内に必要となる。
【0009】本発明の目的は、上述したような従来の問
題に着目し、その解決を図るべく、インク供給路のイン
ク中に仮に気泡が存在しても、このような気泡がインク
の供給の妨げとならないようにしたインクジェットヘッ
ドユニット,インクジェットヘッドカートリッジおよび
インクジェット装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、インク供給路により共通液室に供給さ
れたインクを複数の液路に導き、個々の該液路から吐出
口を介して前記インクを吐出させ、記録を行うインクジ
ェットヘッドユニットにおいて、前記インク供給路の断
面を、気泡の存在を許容する円形領域と、該円形領域の
周囲から突設され、前記気泡の拡大を界面張力によって
拒否可能な隅部を有し、該隅部を介して前記複数の液路
に前記インクの供給が可能な円外領域とからなるように
したことを特徴とするものである。
【0011】
【作用】本発明によれば、インク供給路中に気泡が滞留
し、また大きく成長しても、界面張力の作用で気泡が円
形領域から円外流通領域に大きくはみ出すことがなく、
気泡の主体があくまで円形領域にとどめられるので、隅
部を含む円外流通領域だけでも複数の液路にインクを供
給することができるようになり、供給路中の気泡のため
にインクの供給不足から不吐出が発生するのを防止する
ことができる他、吸引回復動作により供給中の気泡を容
易に取除くことができる。
【0012】
【実施例】以下に、図面に基づいて本発明の実施例を詳
細かつ具体的に説明する。
【0013】図2ないし図6は、本発明の実施に好適な
インクジェットユニット(IJU),インクジェットヘ
ッド(IJH),インクタンク(IT),インクジェッ
トヘッドカートリッジ(IJC),インクジェット装置
本体(IJRA)およびキャリッジ(HC)のそれぞれ
およびそれぞれの関係を説明するための説明図である。 以下、これらの図面を用いて各部構成の説明を行う。
【0014】なお、本例でのインクジェットヘッドカー
トリッジ(IJC)1000は、図3に示すように、イ
ンクの収容力が大きくなっているもので、カートリッジ
IJC1000内に形成されるIT(図4参照)の前面
よりもわずかにインクジェットユニット(IJU)の先
端部が突出した形状をなす。また、このIJC1000
は、インクジェット記録装置本体(IJRA)に装備さ
れるキャリッジ(HC)(図5)の後述する位置決め手
段および電気的接点によって固定支持されるもので、該
HCに対して着脱可能なディポーザブルタイプである。
【0015】また、図2〜図6には、本発明の成立段階
において成された数々の新規な技術が適用された構成が
示されているので、これらの構成を以下に順次説明する
【0016】(A)インクジェットユニット(IJU)
の構成 IJUは、電気信号に応じて膜沸騰をインクに対して生
じさせるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体を
用いて記録を行うバブルジェット方式ユニットである。
【0017】図2において、100はIJHを構成する
ヒータボードであり、ヒータボード100にはSi基板
上に複数の列状に配された電気熱変換体(吐出ヒータ)
と、これに電力を供給するAl等の電気配線とが成膜技
術により形成されている。200はヒータボード100
に対する配線基板であり、ヒータボード100の配線に
対応する配線(例えばワイヤボンディングにより接続さ
れる)と、この配線の端部に位置し本体装置からの電気
信号を受けるパッド201とを有している。
【0018】1300は吐出口形成部材400およびヒ
ータボード100と共にIJHを形成している溝付天板
であり、天板1300には不図示の複数のインク流路を
それぞれ区分するための隔壁や各インク流路へインクを
与えるためにインクを収納するための共通液室等が設け
られていて、ITから供給されるインクを受けて上述の
共通液室へ導入するインク受け口(供給口)1500と
、各インク流路に対応した吐出口を複数有する吐出口形
成部材400とが天板1300と一体成型されている。 なおこれらの一体成型材料としてはポリサルフォンが好
ましいが、他の成型用樹脂材料でもよい。
【0019】300は配線基板200の裏面を平面で支
持する例えば金属製の支持体であり、インクジェットヘ
ッドユニット(IJU)の底板となる。500は押えば
ねであり、ほぼM字形状をなし、そのM字の中央天板1
300の不図示の共通液室近傍を軽圧で押圧すると共に
その前だれ部501で液路の一部、好ましくは吐出口近
傍の領域を線圧で集中押圧する。かくして、押えばねの
脚部が支持体300の穴3121を通って支持体300
の裏面側に係合することでヒータボード100および天
板1300を支持体300との間に挟み込んだ状態で両
者を係合させることができ、押えばね500とその前だ
れ部501の集中付勢力によってヒータボード100と
天板1300とを圧着固定する。
【0020】また、支持体300は、インクタンクIT
の2つの位置決め凸起1012および位置決めと熱融着
保持兼用凸起1800,1801(図4参照)に係合す
る位置決め用穴312,1900,2000を有する他
、装置本体IJRAのキャリッジHCに対する位置決め
用の突起2500,2600を裏面側に有している。 加えて支持体300はインクタンクIJからのインク供
給を可能とするインク供給管2200(後述)を貫通可
能にする穴320をも有している。なお、このような支
持体300に対し、配線基板200を取付けるにあたっ
ては、接着剤等で貼着して行われる。
【0021】また、支持体300の凹部2400,24
00は、それぞれ位置決め用突起2500,2600の
近傍に設けられており、組立てられたインクジェットカ
ートリッジIJC(図3)において、その支持体300
の周囲の3辺に形成される平行溝3000,3001の
複数によって画成されるヘッドIJHの先端延長域にあ
って、ゴミやインク等の不要物が突起2500,260
0に至ることがないようにしている。
【0022】蓋部材800は、図3および図5からもわ
かるように、インクジェットヘッドカートリッジIJC
の外壁を形成すると共に、インクタンクITとの間にイ
ンクジェットユニットIJUを収納する空間部を形成し
ている。また、上記の平行溝3001が形成されている
インク供給部材600には、前述したインク供給管22
00に連続するインク導管1600の供給管2200側
が固定の片持ちばりとして形成されており、インク導管
1600の固定側とインク供給管2200との間に毛管
現象を確保するための封止ピン602が挿入されている
。なお、601はインクタンクITと供給管2200と
の間を結合シールするパッキン、700は供給管220
0のタンク側端部に設けられたフィルタである。
【0023】このインク供給部材600は、モールド成
型されるもので、廉価でしかも位置精度が高く、形成上
の精度低下を無くしているだけでなく、導管1600を
片持梁構造としたことによって大量生産においても導管
1600の上述インク受け口1500に対する安定した
圧接状態が得られる。本例では、このような圧接状態下
で封止用接着剤をインク供給部材600の側から流し込
むだけで、より完全な連通状態を確実に得ることができ
ている。なお、インク供給部材600の支持体300に
対する固定は、支持体300の穴1901,1902に
対してインク供給部材600の裏面側ピン(不図示)を
貫通突出させた上、その支持体300の裏面側に突出し
た部分を熱融着することで容易に行われる。なお、この
熱融着された裏面部のわずかな突出領域は、インクタン
クITのインクジェットユニットIJU取付面側壁面の
くぼみ(不図示)内に収められるのでユニットIJUの
位置決め面を正確に確保することができる。
【0024】(B)インクタンクIT構成説明インクタ
ンクITは、図2に示すようにカートリッジ本体100
0と、後に詳述するインク吸収体群900とインク吸収
体群900をカートリッジ本体1000の上記ユニット
IJU取付面とは反対側の側面から挿入した後、これを
封止する蓋部材1100とで構成されている。
【0025】900はインクを含浸させるための吸収体
であり、カートリッジ本体1000内に配置される。
【0026】1200は上記各部100〜600からな
るユニットIJUに対してインクを供給するための供給
口であると共に、当該ユニットIJUをカートリッジ本
体1000の内部に配置する前の工程でインクを注入す
ることにより吸収体900のインク含浸を行うための注
入口でもある。
【0027】本例のインクタンクITでは、インクの供
給が可能な部分は、大気連通口1401とこの供給口1
200とになるが、インク吸収体900からのインク供
給性を良好に行うために本体1000内にはリブ230
0が、また蓋部材1100には部分リブ2301,23
02が設けられていて、これらにより形成されたタンク
内空気存在領域があり、かかる空気存在領域が大気連通
口1401側からインク供給口1200に最も遠い角部
領域にわたって連続的に形成されているので、吸収体9
00へのインクの良好かつ均一な供給を、この供給口1
200側から行うことができる。
【0028】このことは実用上極めて有効であって、イ
ンクタンクITはカートリッジ本体1000の後面にお
いて、キャリッジ移動方向に平行なリブ2300を4本
有し、吸収体900が後面に密着することを防止してい
る。また、部分リブ2301,2302は、リブ230
0に対して対応するその延長上の蓋部材1100の内面
に設けられているが、リブ2300とは異なり、分割さ
れた状態となっていて、空気の存在空間を前者より増加
させている。なお、部分リブ2301,2302は蓋部
材1100の全面積の半分以下の面に分散されており、
かくしてこれらのリブによりインク吸収体900のタン
ク供給口1200から最も遠い角部の領域のインクをよ
り安定させつつ、しかも確実に、供給口1200側に毛
管力で導くことができる。1400は大気連通口140
1の内方に配置される撥液材であり、これにより大気連
通口1401からのインク漏洩が防止される。
【0029】前述したインクタンクITのインク収容空
間は長方体形状であり、その長辺がカートリッジ本体1
000の側面となるので上述したリブの配置構成は特に
有効であるが、キャリッジの移動方向に長辺を持つ場合
または立方体の場合は、蓋部材1100の全体にリブを
設けるようにすることでインク吸収体群900からのイ
ンク供給を安定化できる。限られた空間内にインクをで
きるだけ収納するためには直方体形状が適しているが、
この収納されたインクを無駄なく記録に使用するために
は、上述したように、角部の領域に近接する2面領域に
上記作用を行えるリブを設けることが重要である。
【0030】さらに本実施例におけるインクタンクIT
の内面リブは、直方体形状のインク吸収体900の厚み
方向に対してほぼ均一な分布で配置されるので、このこ
とは、吸収体900全体のインク消費に対して、大気圧
分布を均一化しつつインク残量をほとんど無ならしめる
ことができるために重要な構成となる。さらに、このリ
ブの配置上の技術思想を詳述すると、直方体の4角形上
面においてインク供給口1200の投影位置を中心とし
て、長辺を半径とする円弧を描いたときに、その円弧よ
りも外側に位置する吸収体に対して、大気圧状態が早期
に与えられるようにその円弧よりも外側の面に上記リブ
を配設することが重要となる。この場合、タンクの大気
連通口は、このリブ配設領域に大気を導入できる位置で
あれば、本例の位置に限られるものでないことは勿論で
ある。
【0031】加えて、本実施例では、インクジェットヘ
ッドカートリッジIJCのヘッドIJHに対する後面を
平面化して、装置に組み込まれたときの必要スペースを
最小化ならしめるとともに、インクの収容量を最大化し
ている構成としているために、装置の小型化を達成でき
るだけではなく、カートリッジIJCの交換頻度を減少
できるという優れた利点が得られる。そして、インクジ
ェットユニットIJUを一体化するための空間の後方部
を利用して、そこに、大気連通口1401用の突出部分
を形成し、この突出部分の内部を空洞化して、ここに前
述した吸収体900厚み全体に対する大気圧供給空間1
402を形成している。このように構成することで、従
来には見られない優れたカートリッジを提供することが
できた。
【0032】なお、この大気圧供給空間1402は、従
来よりもはるかに大きい空間であり、上記大気連通口1
401が上方に位置しているので、何らかの異常で、イ
ンクが吸収体900から遊離しても、この大気圧供給空
間1402により、そのインクが一時的に保持されて、
再びインクを確実に吸収体900に回収させることがで
きる。
【0033】図4はインクタンクITを上記ユニットI
JUが取付けられる面の側から見て示すもので、ここで
L1 はインク吐出口形成部材400の突出口列のほぼ
中央を通り、タンクITの底面もしくはキャリッジ表面
の載置基準面に平行な直線であり、図2に示す支持体3
00の孔312,312に係合する2つの位置決め凸起
1012,1012がそれぞれこの直線L1 上にある
。この凸起1012の高さは支持体300の厚みよりわ
ずかに低く、支持体300の位置決めを行う。また、図
4で直線L1 の延長上には図5に示すキャリッジHC
の位置決め用フック4001の90°角の係合面400
2が係合する爪2100が配設されていて、キャリッジ
HCに対する位置決めの作用力がこの直線L1 を含む
上記基準面に平行な面領域で作用するように構成されて
いる。図5で後述するが、このような関係により、イン
クタンク自体の位置決め精度をヘッドIJHの吐出口の
位置決め精度と同等にまで高めるという効果が得られる
【0034】また、支持体300のインクタンク側面へ
の固定用孔1900,2000のそれぞれに対応するイ
ンクタンクの突起1800,1801は前述の凸起10
12よりも長く、支持体300を貫通して突出した部分
を熱融着して支持体300をその側面に固定するための
ものである。そこで上述の線L1 に垂直でこの突起1
800を通る直線をL3 、突起1801を通る直線を
L2 としたとき、直線L3上には上記供給口1200
のほぼ中心が位置することになり、供給口1200と供
給管2200との結合状態を安定化する作用をし、落下
や衝撃によってもこれらの結合状態への負荷を軽減する
ことができる。また、直線L2 とL3 とは一致して
おらず、ヘッドIJHの吐出口側の凸起1012周辺に
突起1800,1801が存在しているので、さらにヘ
ッドIJHのタンクに対する位置決めの補強効果が得ら
れる。なお、L4 で示される曲線は、インク供給部材
600の装着時の外壁位置である。突起1800,18
01はその曲線L4 に沿っているので、ヘッドIJH
の先端側構成の重量に対しても充分な強度と位置精度を
与えている。 2700はインクタンクITの先端ツバで、図5に示す
ようにキャリッジHCの前板4000の溝孔に挿入され
て、インクタンクITの変位が極端に悪くなるような異
変時に対して備えている。また、図4よび図5に示す2
101は、キャリッジHCに対する抜け止めで、キャリ
ッジHCの不図示のバーに対して設けられ、カートリッ
ジIJCが後述の用に旋回装着された位置でこのバーの
下方に侵入して、不要に位置決め位置から離脱させる上
方方向への力が作用しても装着状態を維持するための保
護用部材である。
【0035】インクタンクITは、ユニットIJUが装
着された後に蓋800により覆蓋されることで、ユニッ
トIJUを下方開口を除き、取囲む形となるが、インク
ジェットヘッドカートリッジIJCとしては、キャリッ
ジHCに搭載するための下方開口部がキャリッジHCに
近接するため、実質的にはここに4方包囲空間が形成さ
れることになる。従って、この包囲空間内にあるヘッド
IJHからの発熱がこの空間内に溜り、保温空間として
有効となるものの長期連続使用の場合は、わずかながら
昇温する結果を生じる。このために本実施例では、支持
体300の自然放熱を助けるためにカートリッジIJC
の上方面に、この空間よりは小さい幅のスリット170
0を設けて、昇温を防止しつつユニットIJU全体の温
度分布の均一化を図り、環境に左右されないようにした
【0036】さて、インクジェットヘッドカートリッジ
IJCとして組立てられると、インクはカートリッジ内
部で供給口1200、支持体300に設けた孔320お
よびインクタンクITの中裏面側に設けた不図示の導入
口を介してタンク内に供給され、その内部を通った後、
導出口から適宜の供給管および天板1300のインク導
入口1500を介して共通液室内へと流入する。以上に
おけるインク連通用の接続部には、例えばシリコンゴム
やブチルゴム等のパッキンが配設され、これによって封
止が行われてインク供給路が確保される。
【0037】なお、本実施例においてはIJHの天板1
300には耐インク性に優れたポリサルフォン,ポリエ
ーテルサルフォン,ポリフェニレンオキサイド,ポリプ
ロピレンなどの樹脂が用いられ、また、インク吐出口形
成部材400と共に金型内で一体に同時成型される。
【0038】上述のように、インク供給部材600,天
板300とインク吐出口形成部材400とを一体化した
部材およびインクジェットヘッドカートリッジ本体10
00をそれぞれ一体成形部品としたので組立て精度が高
水準になるばかりでなく、大量生産の品質向上に極めて
有効である。また部品点数の個数は従来に比較して減少
できているので、優れた所望特性を確実に発揮できる。
【0039】また、本実施例では、上記組立後の形状に
おいて、図2ないし図4で示されるように、インク供給
部材600は、その上面部603がインクタンクITの
スリット1700を備えた屋根部の端部4008との間
に図3に示したようにスリットSを形成し、また、部材
600の下面部604と底部蓋800が接着される薄板
のヘッド側端部4011との間には上記スリットSと同
様のスリット(不図示)が形成される。このようにして
インクタンクITとインク供給部材600との間に形成
したスリットにより、上記スリット1700の放熱を一
層促進させる作用を実質的に行うとともに、タンクIT
へ加わる不要な圧力があってもこれを直接供給部材、強
いてはインクジェットユニットIJTへ及ぼすことを防
止する効果が得られる。以上述べたように、本実施例の
上記構成は、従来には無い構成であって、それぞれが単
独で有効な効果をもたらすと共に、複合的にも各構成要
件によって相乗的な各種の構成効果をもたらすことがで
きる。
【0040】(C)キャリッジHCに対するインクジェ
ットヘッドカートリッジIJCの取付説明図5において
、5000はプラテンローラで、記録媒体Pを紙面下方
から上方へ案内する。キャリッジHCは、プラテンロー
ラ5000に沿って移動するもので、キャリッジHCに
はその前方プラテン側に、インクジェットヘッドカート
リッジ(IJC)1000の前面側に位置する前板40
00(厚さが例えば2mm)と、カートリッジ1000
の配線基板200のパッド201に対応するパッド20
11を具備したフレキシブルシート4005およびこれ
を裏面側から各パッド2011に対して押圧する弾性力
を発生するためのゴムパッドシート4007を保持する
電気接続部用支持板4003と、インクジェットカート
リッジ1000を記録位置に固定するための位置決め用
フック4001とが設けられている。
【0041】前板4000は位置決め用突起4010を
カートリッジの支持体300の前述した位置決め突起2
500,2600にそれぞれ対応して2個有し、カート
リッジ1000の装着後はこの突出面4010に垂直な
力が付加される。このため、不図示の複数の補強用リブ
が力の方向に沿って前板4000のプラテンローラ側に
、設けられている。なお、このリブは、カートリッジI
JC装着時の前面位置L5 よりもわずかに(約0.1
mm程度)プラテンローラ側に突出しているヘッド保護
用突出部をも形成している。
【0042】電気接続部用支持板4003は、補強用リ
ブ4004を紙面とは垂直の方向に複数有し、プラテン
5000側からフック4001側に向って個々の側方へ
の突出割合を漸減させることにより、カートリッジ装着
時の位置を図のように傾斜させるための機能を持たせて
いる。また、支持板4003は電気的接触状態を安定化
するため、上記2つの位置決め用突出面4010がカー
トリッジ1000に及ぼす作用方向と逆方向に、カート
リッジ1000への作用力を及ぼすためのフック側の位
置決め面4006を突出面4010に対応して2個有し
、これらの間にパッドコンタクト域を形成すると共にパ
ッド2011対応のボッチ付ゴムシート4007のボッ
チの変形量を一義的に規定する。これらの位置決め面4
006は、カートリッジ1000が記録可能な位置に固
定されると、配線基板300の表面に当接した状態に保
たれる。
【0043】なお、本実施例では、さらに配線基板30
0のパッド201を前述した線L1に関して対称となる
ように分布させているので、ゴムシート4007の各ボ
ッチの変形量を均一化してパッド2011と201との
当接圧をより安定化させることができる。本実施例のパ
ッド201の分布は、上方,下方2列,縦2列である。
【0044】フック4001は、固定軸4009に係合
する長孔を有し、この長孔の移動空間を利用して図の位
置から反時計方向に回動した後、プラテンローラ500
0に沿って左方側へ移動することでキャリッジHCに対
するカートリッジ1000の位置決めを行う。このフッ
ク4001の移動はどうようなものでも良いが、レバー
等で行える構成が好ましい。いずれにしてもこのフック
4001の回動時にカートリッジ1000はプラテンロ
ーラ5000側に移動しつつ位置決め突起2500,2
600が前板の位置決め面4010に当接可能な位置へ
移動し、フック4001の左方側移動によって90°の
フック面4002がカートリッジ1000の爪2100
の90°面に密着しつつカートリッジ1000を位置決
め面2500,4010同志の接触域を中心に水平面内
で旋回させて最終的にパッド201,2011同士の接
触が始まる。
【0045】かくしてフック4001が所定位置、すな
わち固定位置に保持されると、パッド201,2011
同士の完全接触状態と、位置決め突起2500,401
0同士の完全面接触と、90度面4002およびその爪
の90度面の2面接触と、配線基板300と位置決め面
4006との面接触とが同時に形成されてキャリッジに
対するカートリッジIJCの保持が完了する。
【0046】(D)インクジェット装置の説明図6は本
発明にかかるインクジェット装置の構成の一例を示す。 ここで、5003はキャリッジHCを矢印aおよびb方
向に案内する案内軸、5004はリードスクリュー50
05に形成されている螺旋溝であり、キャリッジHCは
リードスクリュー5005の正逆回転に従って案内軸5
003に沿い矢印aまたはb方向に移動する。 そして、移動しながらキャリッジHCに搭載されたイン
クジェットヘッドカートリッジIJCのインクジェット
ヘッドIJHにより記録シートPに向けて記録が行われ
る。
【0047】5013はキャリッジ駆動モータ、500
9,5011は駆動モータ5013の駆動力をリードス
クリュー5005に伝達するためのギヤ、5002は記
録シートPをプラテン5000に向けて押付けているシ
ート押え板である。また、本実施例では開口部5023
を有し、インクジェットヘッドIJHの吐出面形成部材
400(図2参照)を覆蓋するキャップ部材5022、
これに連結され、回復動作時にキャップ部材5022を
介してヘッドIJHからインクを吸引する吸引手段50
15、さらに回復動作の前後等に使用されるクリーニン
グブレード5017,キャップ部材5022を支持する
支持部材5016を具えていて、クリーニングブレード
5017は部材5019を介して矢印方向に移動させら
れ、ヘッドの吐出面を掃拭する。
【0048】5021はギヤ5010,カム5020を
介して吸引手段5015を駆動するためのレバーであり
、吸引動作時には駆動モータ5013により不図示のク
ラッチ切換手段および上述の伝達手段を介してその駆動
力が伝達される。また、5007および5008はキャ
リッジHCのホームポジションを検知するためのフォト
カプラであり、キャリッジHCに設けられた吐出レバー
5006の光路しゃ断により、ホームポジションが検知
され、駆動モータ5013の正逆回転方向の切換等が行
われる。
【0049】なお、本実施例ではこれらのキャッピング
,クリーニング,吸引回復は、キャリッジHCがホーム
ポジション側領域にきたときにリードスクリュー500
5の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行え
るように構成されているが、周知のタイミングで所望の
作動を行うように構成されるものであれば、どのような
構成であってもよい。ただ、本実施例は本発明にとって
好ましい構成例を示したものである。
【0050】続いて図1により本発明にかかるインクジ
ェットヘッドユニットIJUの構成について詳述する。
【0051】ここで、1300はインク供給路15と共
に共通液室10および複数の並列する液路12が凹部と
して形成されたインクジェットヘッド用天板である。そ
の前端部にはインク吐出口形成部材400が前だれ状に
一体に形成されており、さらにヒータボード100と例
えば接着剤により固定されて上記の共通液室10および
液路12が形成されるもので、本実施例においてはかか
る天板1300をポリサルフォンで形成した。11はイ
ンク吐出口であり、さらにヒータボード100上の各液
路12形成部にはインク吐出エネルギ発生素子として不
図示の電気熱変換体が設けられていて、その選択的駆動
により対応するインク吐出口11からインクが吐出され
る。
【0052】さらにまた、同図に示すように、インク供
給路15の上部にはインク供給管形成部材20のインク
供給路21が接続されていて、図2に示したインクタン
クITからインクがインク供給路21および15を経て
共通液室10に供給される。なお、インク供給管形成部
材20には、インク供給路21を後述するような形状に
形成し易くするために変性PPO(ポリフェニレンオキ
サイド)を使用した。ただし、天板1300やインク供
給路形成部材20の形成にあたっては上述したような材
料に限られるものではなく、供給路の断面形状が自在に
成形し易いものであればよく、汎用の熱可塑性樹脂や熱
硬化性樹脂の中から上述の特性を有するものを選んで使
用することができる。
【0053】さて、以上に述べたようなインクジェット
ヘッドユニットIJUにおいて、本発明者らはそのイン
ク供給路21や15の断面形状が気泡の滞留に大いに関
係することを実験結果に基づいて見出した。すなわち、
インク供給路のインク通過断面を種々な形状として、供
給路に導かれるインク中に気泡が混在する状態を作り出
し、さらにこのような気泡がインク供給路の断面を占領
するようになるまで生長させて見た。その結果、インク
供給路の断面を例えば図7に示すような形状とした場合
、その断面の(a)に示した最大内接円領域(円形領域
と呼び、その面積をAとする)Cに対して、気泡30が
占有する領域は(b)に示すようになり、断面の四隅に
設けた溝部(円外領域という)31のうち、気泡30が
その一部に食い込むものの、界面張力によってその入口
にメニスカスが形成され、斜線を施した部分にインクの
流通を許容する部分(以下で流通領域という)32が確
保されることを確認した。
【0054】このことは、液体中の気体が常に球形に保
たれようとする物性によるもので、ここで、断面の総面
積をSとすると、総面積Sと上記の最大内接円面積Aと
の間には次の数1で表わす関係のあることが確認できた
【0055】
【数1】A≦0.8Sまた、図7の(c)に示すように
溝部31の断面で占める面積の割合を少なくし、数1が
成立しない状態とすると、気泡30が溝部31の底部に
まで侵入し、流通領域32が溝部31の両隅に限定され
てしまうことによって、十分なインクの流通が得られな
くなり、吐出に十分なインクが液路12(図1参照)に
供給されないことから吐出が不安定になったり、高い周
波数での駆動に追随した吐出が得られなくなる。
【0056】このことは、インク流通領域32の面積(
S−A)と、インク液路12(図1参照)の面積Bとの
間に次の数2を満足させる必要のあることを意味する。
【0057】
【数2】(S−A)≧B ただし、好ましくは(S−A)が2B以上であることが
望ましい。
【0058】さらに、最大内接円Cの面積Aと供給路断
面の総面積Sとは次の数3によって限定される関係に保
たれることが最も望ましく、かかる条件が満足される場
合、吐出動作中移動しなかった供給路15,21中の気
泡が吸引回復時には十分な流量が確保されることにより
排出可能であることを確認した。
【0059】
【数3】0.4S≦A≦0.8S なお、このことは、最大内接円面積Aが例えば総面積S
の0.4を占めることによって、吸引回復時に加えられ
る圧力が気泡30に有効に作用するからであると考えら
れる。
【0060】本実験では、図7の(a)および(b)に
示す形状での総面積Sを1.0mm2 、最大内接円面
積Aを0.64mm2 とし、A=0.64Sの関係が
保たれるようにしてみたところ、気泡30の集合増大に
よってもその気泡30が(b)に示すように保たれるこ
とが確認できた。また、このような状態では、通常のイ
ンク吐出動作時に、気泡30が供給路15,21中に留
めおかれるため、共通液室10にまでは侵入せず、この
ことが集中気泡による不吐出を防止する。
【0061】なお、本実験では個々の液路12の断面形
状を上辺が0.038mm、下辺が0.059mm、高
さが0.044mmの台形形状とし、液路数を64個と
したので液路断面の合計面積が0.14mm2 となっ
た。従って、この場合の1つの液路12における溝部3
1の合計面積(S−A)と液路面積Bとの間の関係はS
−A=2.6Bとなった。また、電気熱変換体は3,0
00Hzで駆動され、1つの吐出口11から1秒間に吐
出されるインクの量は約8×10−5mm3 であって
、64個の吐出口からは約15mm3 のインクが吐出
された。また、吸引回復時には100mm3 のインク
を約1秒間で吸引した。
【0062】さらにまた、本実験では粘度が1.5〜2
.0cpのインクを使用したが、インクの粘度が高けれ
ば高いほど作用効果が大きいことが確認できた。また、
本実施例および実験では供給路21や15の断面に所望
の形状が得られ易いように、供給管形成部材20には変
性PPOを、また、天板1300にはポリサルフォンを
用いたが、その形成材料は、これらに限られるものでは
なく、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂材料のうちから上述
したように断面形状が自在に形成し易く、かつ、その他
の性質がヘッドとして好適なものを用いればよいことは
いうまでもない。
【0063】図8および図9は供給路21等の断面形状
をそれぞれ四角および三角とした例を示し、これらの場
合も最大内接円Cの面積Aが総面積Sの0.8以下に保
たれるので有効である。さらにまた、図示はしないが、
例えば星形等、周囲に多数の平行溝が形成されるように
してもよい。
【0064】また、上述の実施例および実験ではインク
ジェットヘッドIJとITとが一体型のディスポーザブ
ルのインクジェットヘッドカートリッジIJCの場合に
ついて述べたが、本発明の適用は、これに限られるもの
ではなく、ヘッドとインク供給源とは別体のものおよび
、その双方または一方が使い捨てでないものにも本発明
が適用できることはいうまでもない。
【0065】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段(
例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネ
ルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録ヘ
ッド、インクジェット装置において優れた効果をもたら
すものである。かかる方式のものではインクの状態変化
時に発生した気泡が消泡時にインク内へ溶存ガスとして
再溶解する。従って、インク中の溶存ガス量が他のイン
クジェット方式に比べて多くなる傾向があり、かかる気
泡の生長によってインクの吐出が妨げられるものを防止
する効果が得られるからである。
【0066】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内に気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長
,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出
させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号
をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行
われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出
が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号
としては、米国特許第4463359号明細書,同第4
345262号明細書に記載されているようなものが適
している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発
明の米国特許第4313124号明細書に記載されてい
る条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことがで
きる。
【0067】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、インクジェッ
トヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明に
よれば記録を確実に効率よく行うことができるようにな
るからである。
【0068】さらに、インクジェット装置が記録できる
記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタ
イプのヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そ
のようなインクジェットヘッドとしては、複数のヘッド
の組合せによってその長さを満たす構成や、一体的に形
成された1個のヘッドとしての構成のいずれでもよい。 加えて、上例のようなシリアルタイプのものでも、装置
本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着
されることで装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
インクジェットヘッド、あるいはヘッド自体にタンクが
一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプ
のインクジェットヘッドを用いた場合にも本発明は有効
である。
【0069】また、本発明にインクジェット装置の構成
として設けられる、インクジェットヘッドに対しての回
復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の
効果を一層安定できるので、好ましいものである。これ
らを具体的に挙げれば、インクジェットヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或は吸引
手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或はこれ
らの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出
を行なう予備吐出モードを行なうことも安定した記録を
行なうために有効である。
【0070】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本
発明は極めて有効である。
【0071】さらに加えて、本発明インクジェット装置
の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像
出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組合せ
た複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ
装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0072】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、インク供給路により共通液室に供給されたイ
ンクを複数の液路に導き、個々の該液路から吐出口を介
して前記インクを吐出させ、記録を行うインクジェット
ヘッドユニットにおいて、前記インク供給路の断面を、
気泡の存在を許容する円形領域と、該円形領域の周囲か
ら突設され、前記気泡の拡大を界面張力によって拒否可
能な隅部を有し、該隅部を介して前記複数の液路に前記
インクの供給が可能な円外領域とからなるので、(1)
供給路に気泡が存在していても、気泡が入り込めない領
域が形成されるため、インクを供給する流通領域が確保
される。
【0073】(2)吐出不良頻度が大幅に減少するため
、回復操作の回数が減り、回復操作に伴なうインク消費
を節約することができる。すなわちランニングコストを
下げることができる。
【0074】(3)回復操作に伴なう廃インクを収容す
るスペースを大幅に削減することができ、省スペース化
に貢献できる。
【0075】(4)供給路中に発生した気泡を滞留させ
たままに保つことができるので、共通液室に気泡を導入
させることなく、不吐出になるまでの寿命をのばすこと
ができる。
【0076】などの優れた効果を有するインクジェット
ヘッドユニット,インクジェットヘッドカートリッジお
よびインクジェット装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるインクジェットヘッドユニット
の構成の一例を示す断面図である。
【図2】本発明インクジェットヘッドカートリッジの構
成の一例を分解して示す斜視図である。
【図3】本発明インクジェットヘッドを組立状態で示す
斜視図である。
【図4】本発明インクジェットヘッドをインクジェット
ヘッドユニットを取外した状態で示す斜視図である。
【図5】本発明インクジェットヘッドカートリッジのキ
ャリッジへの装着状態を示す説明図である。
【図6】本発明インクジェット装置の構成の一例を示す
斜視図である。
【図7】本発明によるヘッドへの供給路の一例を示す断
面図である。
【図8】本発明の他の実施例による供給路の断面図であ
る。
【図9】本発明の他の実施例による供給路の断面図であ
る。
【符号の説明】
10  共通液室 11  インク吐出口 12  液路 15,21  供給路 C  円形領域 20  インク供給管形成部材 30  気泡 31  溝部(円形外領域) 32  流通領域 IJH  インクジェットヘッド IJU  インクジェットヘッドユニット1000(I
JC)  インクジェットヘッドカートリッジ IT  インクタンク 100  ヒータボード 400  インク吐出口形成部材 1300  天井

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  インク供給路により共通液室に供給さ
    れたインクを複数の液路に導き、個々の該液路から吐出
    口を介して前記インクを吐出させ、記録を行うインクジ
    ェットヘッドユニットにおいて、前記インク供給路の断
    面を、気泡の存在を許容する円形領域と、該円形領域の
    周囲から突設され、前記気泡の拡大を界面張力によって
    拒否可能な隅部を有し、該隅部を介して前記複数の液路
    に前記インクの供給が可能な円外領域とからなるように
    したことを特徴とするインクジェットヘッドユニット。
  2. 【請求項2】  前記円形領域の面積をA、前記円外領
    域を含む前記インク供給路断面の総面積をS、前記複数
    の液路の合計断面積をBとしたときに、 A≦0.8S (S−A)≧B の関係が成立つようにしたことを特徴とする請求項1に
    記載のインクジェットヘッドユニット。
  3. 【請求項3】  前記A≦0.8Sに示される関係が、
    0.4S≦A≦0.8S の関係にあることを特徴とする請求項2に記載のインク
    ジェットヘッドユニット。
  4. 【請求項4】  個々の液路から吐出口を介してインク
    を吐出させるためのエネルギを発生する素子として前記
    インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギーを発生させる
    電気熱変換体を前記個々の液路に有することを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれかの項に記載のインクジェ
    ットヘッドユニット。
  5. 【請求項5】  請求項1ないし4に記載のインクジェ
    ットヘッドユニットと、前記共通液室に供給されるイン
    クを収容するインクタンクとを一体型に構成し、キャリ
    ッジに着脱自在としたことを特徴とするインクジェット
    ヘッドカートリッジ。
  6. 【請求項6】  請求項5に記載のインクジェットヘッ
    ドカートリッジを前記キャリッジに搭載し、該キャリッ
    ジを被記録材に沿って移動させながら、前記電気熱変換
    体を選択的に駆動し、前記被記録材に記録を行うことを
    特徴とするインクジェット装置。
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