JPH08508530A - 高耐衝撃性ポリエステル組成物 - Google Patents

高耐衝撃性ポリエステル組成物

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JPH08508530A JP6522158A JP52215894A JPH08508530A JP H08508530 A JPH08508530 A JP H08508530A JP 6522158 A JP6522158 A JP 6522158A JP 52215894 A JP52215894 A JP 52215894A JP H08508530 A JPH08508530 A JP H08508530A
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バンバスカーク,ブルース
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Abstract

(57)【要約】 本発明はポリエステル、アミン機能化エラストマーおよびグラフト・カップリング剤のブレンドに関する。

Description

【発明の詳細な説明】 高耐衝撃性ポリエステル組成物 発明の背景 1.発明の属する技術分野 この発明はポリエステル、アミン機能化エラストマーおよびグラフト・カップ リング剤から作られるブレンド組成物に関する。本発明のもう一つの面は本発明 のブレンドから全部または一部が作られている製造物品に関する。 2.従来の技術 ポリエステルとポリカーボネートとのブレンドおよびこれを利用して成形部品 のような物品を製造することは知られている。例えば、米国特許第4,522, 797号;同第4,764,556号;同第4,897,448号;同第4,7 37,545号;同第4,629,760号;および同第4,753,980号 明細書;並びにEPO 0 180 648号明細書を参照されたい。 ポリエステル、ポリエーテルエステル、アクリレート‐ブチレン‐ジアクリレ ート‐ジアリルマレエート‐メタクリレート共重合体のような各種の重合体に対 するカルボジイミドまたはポリカルボジイミドの付加は公知である。例えば、米 国特許第3,975,329号;同第4,071,503号;同第4,110, 302号;同第4,689,372号;および同第4,465,839号明細書 ;並びにChemAbs.、85、1785339(1976);78,17 364C(1973);および104,150170Kを参照されたい。 発明の要約 本発明は、次の: i. 熱可塑性ポリエステル; ii. アミン機能化エラストマー;および iii.上記ポリエステルに上記エラストマーをグラフトするためのグラフト ・カップリング剤 を含んでなるポリマーブレンドに関する。 本発明のもう一つの態様は、次の: i. 熱可塑性ポリエステル; ii. アミン機能化エラストマー; iii.上記ポリエステルと上記エラストマーのグラフト共重合体;および iv. 上記エラストマーに上記ポリエステルをグラフトさせたことから生じ るグラフト・カップリング剤の残基 を含んでなるポリマブレンドに関する。 本発明のブレンドは幾つかの利点を示す。例えば、本発明のブレンドは室温( 即ち、約24℃)と低温(即ち、約−40℃)の両方で比較的大きい衝撃強さを 示し、室温および低温衝撃強さの両方の実質的な部分が、徐冷熱処理または熱処 理後も保持される。本発明のブレンドは、また、溶融加工時の融解物の良好な流 動のために比較的小さい融解粘度を示す。これらの性質上の利点が化学的安定性 および耐熱性のようなポリエステルの他の性質と組合わされて、本発明のブレン ドは成形用途で重要な価値を提供することになる。 本発明のもう一つの態様は全体または一部が本発明ブレンドから構成されてい る物体からなる本発明の物品に関する。 本発明のさらにもう一つの態様は、次の: i. 熱可塑性ポリエステル; ii. アミン機能化エラストマー; iii.上記ポリエステルと上記エラストマーのグラフト共重合体;および iv. 上記エラストマーに上記ポリエステルをグラフトさせたことから生じ るグラフト・カップリング剤の残基、 を含んでなるポリマーブレンドを製造するために、上記ポリエステルに上記エラ ストマーをグラフトさせるのに有効な、有効量のグラフト・カップリング剤の存 在下で上記熱可塑性ポリエステルとアミン機能化エラストマーを融解混合するこ とを含んでなる本発明の方法に関する。 図面の簡単な説明 添付図面において: 図1および2はポリ(エチレンテレフタレート)を含む本発明の組成物の改善 された性質を示すところの、ノッチ付きアイゾット強さとエラストマーのタイプ との関係を示す棒グラフである。 図3および4はポリ(エチレンテレフタレート)を含む本発明の組成物の改善 された性質を示すところの、ノッチ付きアイゾット強さとグラフト・カップリン グ剤との関係を示す棒グラフである。 推奨される実施態様の説明 本発明の組成物は三種の基本成分を含んでいる。第1基本成分として、本発明 のブレンドは熱可塑性ポリエステルを含んでいる。使用のために選ばれる特定の 熱可塑性ポリエステルは、希望により、ホモポリエステルまたはコポリマーまた はそれらの混合物のいずれでも良い。熱可塑性ポリエステルは、通常、有機ジカ ルボン酸と有機ジオールとの縮合で合成されるので、本明細書では、有用なポリ エステルの代表的例を以下にこれらジオールとジカルボン酸前駆体によって説明 することとする。 本発明で使用するのに適したポリエステルは、脂肪族、脂環式または芳香族ジ オールと脂肪族、芳香族および脂環式ジカルボン酸との縮合で誘導されるポリエ ステルである。有用な脂環式ジオールの代表的な例は、1,4‐ジヒドロキシシ クロヘキサン、1,4‐ジヒドロキシメチルシクロヘキサン、1,3‐ジヒドロ キシシクロペンタン、1,5‐ジヒドロキシシクロヘプタン、1,5‐ジヒドロ キシシクロオクタン、1,4‐シクロヘキサンジメタノールおよびこれらに類す るもののような、約5から約8個の炭素原子を含むジオールである。適した脂肪 族ジオールの代表的な例は、エチレングリコール、1,5‐ペンタンジオール、 1,6‐ヘキサンジオール、1,4‐ブタンジオール、1,12‐ドデカンジオ ールおよびそれらの幾何異性体のような、炭素原子約2から約12個のジオール であり、望ましくは炭素原子約2から約6個のジオールである。 有用な熱可塑性ポリエステルの合成用の単量体として用いるのに適したジカル ボン酸は、直鎖および分岐鎖の飽和脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸お よび脂環式ジカルボン酸である。本発明で用いることができる脂肪族ジカルボン 酸の例は以下のような約2から約50個の炭素原子を含む酸である:例えば、シ ュウ酸、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、オクタデシルコハク酸、ピメ リン酸、アジピン酸、トリメチルアジピン酸、セバシン酸、スベリン酸、アゼラ イ ン酸、二量体酸(オレイン酸のような不飽和脂肪族カルボン酸の二量化生成物) およびオクタデシルコハク酸のようなアルキル化されたマロン酸およびコハク酸 、並びにこれらに類する酸である。適した脂環式ジカルボン酸の例は約6から約 15個の炭素原子を有するジカルボン酸である。このような有用な脂環式ジカル ボン酸に含まれる物は、1,3‐シクロブタンジカルボン酸、1,2‐シクロペ ンタンジカルボン酸、1,3‐および1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸、1 ,3‐および1,4‐ジカルボキシメチルシクロヘキサンおよび4,4′‐ジシ クロヘキシルジカルボン酸およびこれらに類する酸である。有用な芳香族ジカル ボン酸の例は、テレフタル酸、イソフタル酸、o‐フタル酸、1,3‐、1,4 ‐、2,6‐または2,7‐ナフタレンジカルボン酸、4,4′‐ジフェニルジ カルボン酸、4,4′‐ジフェニルスルホンージカルボン酸、1,1,3‐トリ メチル‐5‐カルボキシ‐3‐(p‐カルボキシフェニル)‐インダン、ジフェ ニルエーテル‐4,4′‐ジカルボン酸、ビス‐(p‐カルボキシフェニル)メ タンおよびこれらに類する酸である。 エチレングリコール、1,4‐ブタンジオールおよび1,4‐ジヒドロキシシ クロヘキサンのような脂肪族または脂環式ジオールと、ベンゼンジカルボン酸お よびナフタレンジカルボン酸のような芳香族ジカルボン酸との縮合で合成される ポリエステル化合物が本発明で使用するために推奨される。本発明の最も望まし い態様では、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート )およびポリ(1,4‐シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)が最良のポ リエステルである。これら最良のポリエステルの中で最も推奨されるのはポリ( エチレンテレフタレート)とポリ(ブチレンテレフタレート)である。本発明の 組成物用に回収ポリ(エチレンテレフタレート)が有用であり、推奨される。 ポリエステルの数平均分子量および重量平均分子量は広く変化しても良い。普 通、このポリエステルは、成形部品を作るために十分高く、かつポリエステル/ エラストマー・ブレンドを成形製品に溶融加工できる程度に十分低い数平均また は重量平均分子量の物である。このような数平均または重量平均分子量は成形技 術分野の習熟者には良く知られており、ゲル浸透クロマトグラフィー法、浸透圧 測定法、光散乱法および末端基分析法で求められる値で、少くとも約5,000 である。この数平均または重量平均分子量は約10,000から約100,00 0であるのが望ましく、より望ましくは約15,000から約75,000であ り、そして最も望ましくは約20,000から約50,000である。 ポリエステルの極限粘度は限定的ではなく、加工条件に依存して広い範囲で変 えられる。ポリエステルは、望ましくは少くとも約0.3dL/g;より望まし くは約0.4dL/gから約1.2dL/g;そして最も望ましくは約0.5か ら約0.95dL/gの極限粘度を持つべきである。これらの粘度値は標準のウ ベローデ粘度計を用い、フェノールーテトラクロロエタン(60/40v/v) 溶液中、0.5%の濃度で、室温(約25℃)において測定される。 これらポリエステルは、望ましくは活性な連鎖末端基、例えばカルボン酸末端 基またはその親電子性誘導基を持つべきである。何等かの理論に結び付けること を望むわけではないが、カルボン酸末端基はエラストマーのアミノ基と反応する と考えられる。かくして、適切な条件で適切なグラフト・カップリング剤と接触 させると、そのようなアミノ基とカルボン酸基との反応で、ポリエステルとエラ ストマーを結合するアミド結合基が生成する。このような基の濃度は広い範囲で 変えられるが、望ましくは少くとも約0.01meq/g、より望ましくは少く とも約0.02meq/g、そして最も望ましくは約0.03から約0.05m eq/gである。この末端基の濃度はカルボキシル基またはヒドロキシル基を定 量する標準滴定法で求めることができる。 この組成物に含まれるポリエステルの量は広い範囲で変えられ、通常のポリエ ステル/エラストマー・ブレンドで用いられる量が用いられる。本発明の望まし い態様では、用いられるポリエステルの量はそのブレンド中のエラストマーとポ リエステルの総重量に対して約10重量パーセントまたはそれ以上であり、そし て本発明の特に望ましい態様では、上記の基準で約20から80重量パーセント である。これらの特に望ましい態様の中で最も望ましいのは、用いられるポリエ ステルの量がポリエステルとエラストマーの総重量に対して約40から60重量 パーセントである態様である。 第2基本成分として、本発明の組成物はアミン機能化エラストマーを含んでい る。本明細書で用いられる“アミン機能化エラストマー”とは、ペンダントのア ミン官能基、末端アミン官能基またはその組み合せを有する一種またはそれ以上 のα,β‐不飽和単量体、ジエン系単量体またはそれらの組合せの単量体の重合 で誘導される高分子骨格を有する重合体である。有用なエラストマーは単独重合 体またはブロック若しくはランダム共重合体である。本発明の実施においては、 二種またはそれ以上のエラストマーのブレンドを用いてもよい。 有用なジエン類の例は、ブタジエン、1,4‐ヘキサジエン、1,6‐オクタ ジエン、5‐メチル‐1,4‐ヘキサジエン、3,7‐ジメチル‐1,6‐オク タジエン、1,4‐シクロヘキサジエン、5‐エチリデン‐2‐ノルボルネン、 5‐プロペニル‐2‐ノルボルネン、5‐イソプロピリデン‐ノルボルネン、5 ‐メチレンノルボネンおよびこれらに類するものである。有用なオレフィン類の 例は、エチレン、プロピレン、イソブチレン、スチレン、トリクロロフルオロエ チレン、テトラフルオロエチレン、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルトルエン 、メチルメタクリレートおよびメチルアクリレートのようなアルキルアクリレー ト並びにこれらに類するするである。 本発明で用いられるエラストマーは、約40,000またはそれ以下、望まし くは約20,000またはそれ以下、より望ましくは約10,000またはそれ 以下、そして最も望ましくは約5,000またはそれ以下のASTMD‐638 による引張りモジュラスを有する。これらのエラストマーは約10から約100 ML 1+8@127℃単位、望ましくは約15から約80単位、そしてより望 ましくは約25から約70単位のムーニー粘度を有する。 有用なアミン機能化エラストマーは既知の方法で合成されるか、または市場か ら入手できる。例えば、有用なアミン機能化エラストマーは米国特許第4,98 7,200号明細書に記載されている方法で合成することができる。有用なアミ ン機能化NBRがコポリマー・ラバー・ケミカル社(Cpolymer Rub ber Chemical Corporation)からナイシン(Nysi n)DN508‐14Aという商品名で市販されている。 望ましいエラストマーは高分子骨格が主としてアルキルアクリレート、ブタジ エン、エチレン、スチレン、イソブチレン、プロピレン、アクリロニトリルから 構成されているエラストマーであり、単独重合体、共重合体、三元共重合体およ びこれらに類する重合体であることができる。より望ましいアミン機能化エラス トマーは、アミン機能化されたポリブタジエン、ポリイソプレン、アクリロニト リル/ブタジエン共重合体、イソブチレン/ブタジエン共重合体、エチレン/プ ロピレン共重合体、エチレン/プロピレン/ジエン三元共重合体、エチレン/ア ルキルアクリレート共重合体およびスチレン/ブタジエン共重合体であり;最も 望ましいのはアミン機能化されたブタジエン/アクリロニトリル/共重合体、エ チレン/プロピレン共重合体、エチレン/アルキルアクリレート共重合体および スチレン/ブタジエン共重合体である。最良のエラストマーは二種またはそれ以 上の二価のアルキレン繰返単量体単位を有するアミン機能化共重合体である。有 用な例はアミン機能化エチレン/プロピレン共重合体および三元共重合体、アミ ン機能化ブタジエン/アクリロニトリル/共重合体(NBR)並びにそれらの水 素化誘導体である。 この高分子骨格は、共重合により、またはその高分子骨格に沿ってランダムに 分布したペンダントのアミン官能基、その高分子ブロックの片末端若しくは両末 端の末端アミン官能基またはそれらの組合せの官能基を生成させるための後反応 により修飾される。かかるアミノ基の例は、アミン(‐NH2)、および例えば メチルアミン(‐NHCH3)、エチルアミン(‐NHC25)、プロピルアミ ン(‐NHC37)、ブチルアミン(‐NHC49)およびそれらの異性体のよ うな活性水素を有するアルキルアミノ基である。最良のアミノ基はアミン(‐N H2)である。 そのような機能化エラストマーの合成で用いられる有用なグラフト法および共 重合法が米国特許第4,987,200号明細書に開示されている。本発明の望 ましい態様では、アミン官能基は高分子骨格に沿ってランダムに分布されており 、その高分子骨格中の繰返単量体単位の前駆単量体と、p‐アミノスチレン、2 ‐アミノプロピルアクリルアミド、ノルボルネンおよびその高次同族体を含めて ノルボルネン不飽和タイプの単量体、例えばノルボルネニル‐メチルアミンのよ うな、所望とされるアミン官能基を有するエチレン系不飽和単量体との共重合に よって合成される。 ペンダントおよび末端のアミン官能基のモルパーセントは広い範囲で変えられ る。その唯一の必要条件は、その量がエラストマーとポリエステルが或る程度グ ラフトするのに十分な量であることである。 この組成物に含まれるエラストマーの量は広い範囲で変えられ、ポリエステル /エラストマー・ブレンドで通常使用される任意の量が用い得る。通常、エラス トマーの量はその組成物中のポリエステルとエラストマーとの重量に対して少く とも約1重量%である。エラストマーの量は、その組成物中のポリエステルとエ ラストマーの総重量を基に、望ましくは約5から約30重量%、より望ましくは 約5から約20重量%、そして最も望ましくは約10から約20重量%である。 第3基本成分として、この組成物は有効量の適切な“グラフト・カップリング 剤”を含んでいる。本明細書で用いられる“グラフト・カップリング剤”とは、 アミン機能化エラストマーとポリエステルとのカップリング反応および/または ポリエステルとアミン機能化エラストマーのそれぞれの鎖長を延長する橋架け反 応を促進すると考えられている試薬のことである。この機能を備えた任意のグラ フト・カップリング剤が本発明の実施に際して使用することができる。かかるグ ラフト・カップリング剤の例は、燐トリスラクタムのようなホスファイト;トリ ノニルフェニルホスファイト、トリフェニルホスファイトおよびこれらに類する ホスファイトのようなアルキル、アリール、アルキルアリールおよびアラルキル 置換基を有する各ホスファイトである。かかるグラフト・カップリング剤は米国 特許第5,037,897号および同第5,124,411号明細書により詳細 に説明されている。 その他の有用なグラフト・カップリング剤はポリカルボジイミドである。有用 なポリカルボジイミドの例は、次式: −(R2−N=C=N)− の繰返単位を含んでなる化合物である。ここで、式中の‐R2‐は、例えばメチ レン、ブチレン、イソブチレン、ノニレン、ドデシレン、ネオペンチレンおよび これらに類する基のような1から20個の炭素原子を有する脂肪族の基;シクロ ‐オクチレン、1,4‐ジメチレンシクロヘキシレン、シクロヘキシレンおよび これらに類する基のような5から約12個の炭素原子を有する脂環式の基;フェ ニレン、ナフチレン、1,4‐ジメチレンフェニレン、ビスフェニレン、ジフェ ニ ルメタン、2,2‐ジフェニレンプロパンおよびこれらに類する基のような6か ら約16個の炭素原子を有する芳香族の基;またはジフェニレンスルホン、ジフ ェニレンエーテル、ジフェニレンケトン、ジフェニレンアミン、ジフェニレンス ルフィドおよびこれらに類する基などの、式:‐O‐、‐SO2 ‐、‐C(O )‐、‐C(O)O‐、‐NH‐、‐S‐およびこれらに類する基の一つまたは それ以上の二価の基を含む脂肪族、芳香族または脂環式の基のような二価の炭化 水素系の基である。 特に有用なポリカルボジイミドは、ポリ(2,4,6‐トリイソプロピル‐1 ,3‐フェニレン・カルボジイミド);ポリ(2,6‐ジイソプロピル‐1,3 ‐フェニレン・カルボジイミド);ポリ(トリル・カルボジイミド);ポリ(4 ,4′‐ジフェニルメタン・カルボジイミド);ポリ(3,3′‐ジメチル‐4 ,4′‐ビフェニレン・カルボジイミド);ポリ(p‐フェニレン・カルボジイ ミド);ポリ(m‐フェニレン・カルボジイミド);ポリ(3,3′‐ジメチル ‐4,4′ジフェニルメタン・カルボジイミド);ポリ(ナフチレン・カルボジ イミド);ポリ(イソホロン・カルボジイミド);ポリ(クメン・カルボジイミ ド);ポリ(メシチレン・カルボジイミド);およびそれらの混合物である。望 ましいポリカルボジイミドは、ポリ(2,6‐ジイソプロピル‐1,3‐フェニ レン・カルボジイミド)[スタバキソールP:Stabaxol(登録商標)P ]、ポリ(2,4,6‐トリイソプロピル‐1,3‐フェニレン・カルボジイミ ド)[スタバキソール(登録商標)P100)およびポリ(2,2′,6,6′ ‐テトライソプロピルジフェニレン・カルボジイミド)[スタバキソール(登録 商標)D)である。これらの望ましい材料はライン‐ヘミー社(Rhein‐C hemie)からスタバキソール(登録商標)という品種として市販されている 。 有用なポリカルボジイミドはこの技術分野の習熟者に知られている方法で作ら れるか、または市場から入手することができる。例えば、有用なポリカルボジイ ミドは、対応するイソシアネートを溶媒および含燐触媒などの触媒の存在下また は非存在下で加熱することにより合成することができる。これらの方法は米国特 許第2,853,473号明細書およびモノグル,ジェイ.ジェイ.(Mono gle,J.J.)“カルボジイミド II.イソシアネートのカルボジイミド への転化.触媒研究(Carbodiimides,II.Conversio n of Isocyanates to Carbodiimides.Ca talyst Studies)”、有機化学会誌(J.Org.Chem.) 、27、3851(1962)により詳細に説明されている。 もう一つの群のグラフト・カップリング剤はブロックトイソシアネート(b1 ocked isocyanate)またはブロックトジイソシアネートである 。実例はカプロラクタム・ブロックトメチレンビス(4,4′‐ジイソシアナト ベンゼン)(ブロックトMDI)、ブロックトトルエン 2,4‐ジイソシアネ ートおよびこれらに類するものである。有用なブロックトイソシアナートおよび ブロックトジイソシアネートは既知の方法で合成できるか、または、例えばマイ ルズ社(Miles)からデスモデュール・イソシアネート(Desmodur isocyanates)という商標名で市販されている。 また、もう一つの群のグラフト・カップリング剤は、ビスフェノール‐Aのジ グリシジルエーテル、p‐アミノフェノールのトリグリシジルエーテルおよびエ ポキシノボラック(EPN‐1138、ECN‐1299)のような二官能性ま たは多官能性のエポキシド類である。これら材料の特定の物はこの技術分野の習 熟者が知っている常用の方法で合成できるし、また、市場から、例えばチバガイ ギー社(Ciba Geigy)から入手できる。さらにもう1つの群の有用な グラフト・カップリング剤にはタケダ(Takeda:日本)から市販される多 官能性オキサゾリン類(例えば、m−フェニレンビスオキサゾリン類)がある。 この組成物は“グラフト・カップリング剤の有効量”を含んでいる。本明細書 で用いられる“グラフト・カップリング剤の有効量”とは、熱可塑性ポリエステ ルとアミン機能化エラストマーとの組成物と一緒に溶融ブレンドした時に、その 組成物がその(低温および/または高温)衝撃強さを徐冷熱処理後に保持する程 度を高めるのに十分な量のことである。通常、このグラフト・カップリング剤の 量はその組成物中のポリエステルおよびエラストマーの少くとも約0.1重量% である。そのグラフト・カップリング剤の量は、この基準で、望ましくは、約0 .3から約5重量%、より望ましくは約0.5から約2重量%、そして最も望ま しくは約1から約2重量%である。 上述の基本成分に加えて、本発明のブレンドは、通常、ポリエステル樹脂と共 に一般に用いられる添加剤である各種の任意成分を含んでいても良い。かかる任 意成分に、タルク、ガラス繊維、粘土およびこれらに類するもうのような充填材 ;ラクタム、ポリエステルおよびスルホンアミド、例えばカプロラクタム、ラウ リルラクタム、オルソ‐およびパラ‐トルエン・エチルスルホンアミド・ポリエ ステルグルタメート、ポリエステルグリコール、ポリエステルアジペートおよび これらに類するもうのような可塑剤;耐衝撃性改良剤;鎖長延長剤;酸化鉄、カ ルシウムレッド、ローダミン、クロムイエロー、クロムグリーン、フタロ‐シア ニンブルーおよびこれらに類するものような染料と顔料;金型離型剤;酸化防止 剤;紫外線安定剤;核化剤;潤滑剤;帯電防止剤;難燃剤;およびこれらに類す る添加剤である。これらの任意成分はこの技術分野の習熟者には良く知られてい る。従って、本明細書では詳細に説明しない。これら任意材料は、任意、常用の 方法を用いて組成物に配合することができる。通常、このような任意材料はブレ ンドを製造するために広く用いられている混合法で含められるか、または後続の 射出成形プロセスのような融解成形プロセスで加えられる。 本発明の組成物は、厚み0.1875インチ(0.476cm)の試料につい てASTM D‐256ノッチ付きアイゾット法により23℃で測定した、室温 (即ち、約24℃)および低温(約−40℃まで)の両温度における衝撃強さ、 並びにASTM D‐638の引張モジュラスおよび伸びが比較的大きい。この ブレンドは150℃の温度で16時間加熱後に室温および低温の強さを完全にま たは実質的に完全に保持することが望ましい。本発明の望ましい態様では、この 組成物は150℃で約16時間徐冷熱処理した後で“有用な水準の室温および低 温衝撃強さ”を維持する。本明細書で用いられる“有用な水準の室温および低温 衝撃強さ”とは、50ft.Lbsまたはそれ以上の落錘衝撃強さ、および5f t.Lbs/secまたはそれ以上、望ましくは約8ft.Lbs/secまた はそれ以上、より望ましくは約10ft.Lbs/secまたはそれ以上の徐冷 熱処理前の低温および室温での初期ノッチ付きアイゾット強さのことである。本 発明のこれらの望ましい態様の中で、望ましい組成物は、その室温(23℃)衝 撃強さ(ノッチ付きアイゾット強さ)の少くとも約50%と、その低温(‐40 ℃)衝撃強さ(ノッチ付きアイゾット強さ)の少くとも約20%が徐冷熱処理後 に保持されるような組成物であり;より望ましくは、その室温衝撃強さの少くと も約80%と、その低温衝撃強さの少くとも約30%が徐冷熱処理後に保持され るような組成物であり;そして、最も望ましくは、その室温衝撃強さの少くとも 約90%と、その低温衝撃強さの少くとも約40%が徐冷熱処理後に保持される ような組成物である。 本発明の組成物は、基本成分と他の任意成分を任意、常用のブレンド法を用い てできるだけ均一にブレンドまたは混合することにより製造することができる。 溶融押出法、バッチ式溶融法およびこれらに類する方法のような適切なブレンド 法はこの技術分野で良く知られており、従ってここではこれ以上詳しく説明しな い。例えば、高分子科学と工学の百科辞典(the Encyclopedia of Polymer Science and Technology)、 第6巻、571‐631頁;ジョン ワイリー アンド サンズ社(JohnW iley & Sons)、1986年の“押出成形(Extrusion)の 項を参照されたい。この文献を本明細書で引用、参照するものとする。通常、こ のブレンド操作は、例えば顆粒、ペレットおよび粉末などの適当な形状で、単独 または組合せで、激しく攪拌しながら添加される重合体の融点より高い温度で行 うことができる。例えば、ポリエステルは融解状態でエラストマーおよびグラフ ト・カップリング剤とマスターバッチ化または前ブレンドされ、この前混合物ま たはマスターバッチが融解状態のエラストマーまたはポリエステルに、そのブレ ンド製品中に希望量のポリエステル、グラフト・カップリング剤およびエラスト マーを供給するのに十分な量で添加される。同様に、ブレンド操作は、重合体成 分の一つが融解する昇温下で行われ、そして他の重合体成分とグラフト・カップ リング剤が、その融解物を激しく攪拌しながら重合体成分と混合される。同様に 、各種の固体成分が顆粒化され、その顆粒化成分は、例えばバンバリーミキサー のような適当なブレンダー中でできるだけ均一にドライミックスされ、次いで押 出成型機中で融解され、冷却しながら押し出される。 代替法として、本発明の組成物は適当な不活性溶媒にそれら成分を溶解するこ とにより調合され、その後でその溶媒を蒸発で除去するか、または他の常用の溶 媒除去法を用いて組成物が調製される。溶媒は重要でなく、唯一の必要条件は組 成物の各成分に不活性で、各成分を可溶化する能力があるか、または少くともそ の分散液を生成し得ることである。 本発明の方法によるブレンドはポリエステルおよびそれらのブレンドが用いら れる用途に利用できる。このブレンドは熱可塑性材料であり、それら材料から射 出成形法や押出成形法のような常用の重合体成形法で価値のある性質を有する成 形製造物品を製造することができる。かかる成形物の例は、工業用品、芝生およ び庭園用品、雪かきパワーシャベルおよびスノーモービル用品、家庭用品、スポ ーツ用品、電気および電子工業用動力工具用品および電気絶縁用品、自動車部品 および機械加工で成形できる半完成品である。本発明の組成物は、自動車部品、 特に、自動車の運転時に高温に曝される可能性のあるボンネットの下で使用され る部品の製造に利用するのに特に適している。同様に、本発明のブレンドは動力 工具、スノーモービルおよびこれらに類する、戸外で操作される用品の構成部品 を製造するのに用いることができる。 以下の実施例は本発明を更に良く例証するために提示されるものであり、本発 明を限定するものと考えるべきではない。 比較例1 ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)とエチレン/ プロピレン・ゴム(EPR)とのブレンド 12ポンドのPET(フェノール/TCE中での極限粘度IV=0.7dL/ g;COOH含有量0.035meq/g)と、4ポンドのEPR[エクソン社 (Exxon)のPE901、未変性、ムーニー粘度=25)のペレット/ペレ ット混合物を、34mmのライストリッツ同時回転式完全相互かみ合い二軸押出 成形機(Leistritz corotating fully inter meshing twin screw extruder)のスロート部に供 給した。この押出成形機は、第4および第6バレル区画で下流供給(down feed)できる10個の加熱バレル区画を含んでいるものであった。代表的な 温度分布では、最初の三つのバレル区画が250℃に、残りが270℃に加熱さ れる。混合エレメント、即ち混合手段は区画5および7に所在する。材料は、普 通、 毎分200〜250RPMのスクリュー速度で、30〜35Lb/時間の速度で 、不足ぎみに供給(starve feed)される。得られた押出物を水で冷 やし、ペレット化し、射出成形実験で使用するために真空乾燥した。 比較例2 ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)とマレエート化エチレン/ プロピレン・ゴム(MA‐EPR)とのブレンド 比較例1の方法と装置を用いて、12ポンドのPET(フェノール/TCE中 でのIV=0.7dL/g;COOH含有量0.035meq/g)と、4ポン ドのMA‐EPR[エクソン社のエクセラー(Excelor)1803、マレ エート化度0.7%、ムーニー粘度=25)のペレット/ペレット混合物をライ ストリッツ押出成形機のスロート部に供給した。押出物を水で冷やし、ペレット 化し、射出成形実験で使用するために真空乾燥した。 比較例3 ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)とアミン機能化 エチレン/プロピレン・ゴム(A‐EPR)とのブレンド 比較例1の方法と装置を用いて、4ポンドのA‐EPRをライストリッツ押出 成形機のスロート部に供給した。同時に、12ポンドのPET(フェノール/T CE中でのIV=0.7dL/g;COOH含有量0.035meq/g)をバ レル区画6に下流添加した。押し出し中にバレル区画4を減圧にした。得られた 押出物を水で冷やし、ペレット化し、射出成形実験用に真空乾燥した。 実施例1〜5 ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、アミン機能化エチレン/プロ ピレンゴム(A‐EPR)およびグラフト・カップリング剤のブレンド 比較例1の方法と装置を用いて、10.4ポンドのPET(フェノール/TC E中でのIV=0.7dL/g;COOH含有量0.035meq/g)と、4 ポンドのA‐EPRのペレット/ペレット混合物をライストリッツ押出成形機の スロート部に供給した。同時に、1.3ポンドの粉末PET(フェノール/TC E中でのIV=0.7dL/g;COOH含有量0.035meq/g)と、0 .3ポンドのグラフト・カップリング剤の粉末/粉末混合物をバレル区画6に下 流 添加した。実施例1で用いたグラフト・カップリング剤はライン‐ヘミー社から “スタバキソールP‐100”という商標名で入手したポリ(2,4,6‐トリ イソプロピル‐1,3‐フェニレンカルボジイミド)であり;実施例2のそれは ライン‐ヘミー社から“スタバキソールP”という商標名で入手したポリ(2, ,6‐ジイソプロピル‐1,3‐フェニレンカルボジイミド)であり;実施例3 のそれはG.E.スペシャリティー・ケミカルス社(G.E.Spcialty Chemicals)から“ウルトラノックス(ULTRANOX)626”と いう商標名で入手したビス[2,4‐ジ‐tert‐‐ブチルフェニル]ペンタ エリトリトール・ジホスファイトであり;実施例4のそれは米国特許第5,11 8,805号明細書に説明されている燐トリスカプロラクタムであり;そして実 施例5のそれはカプロラクタムでブロックしたポリ[メチレン‐ビス‐(4,4 ′‐ジイソシアナトベンゼン)]であった。得られたブレンドを水で冷却し、ペ レット化し、射出成形実験に使用するために真空乾燥した。 比較例4 ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、マレエート化エチレン/プロピ レン・ゴム(MA‐EPR)およびグラフト・カップリング剤のブレンド 10.4ポンドのPET(フェノール/TCE中でのIV=0.7dL/g; COOH含有量0.035meq/g)と、4ポンドのMA‐EPR(エクソン 社のエクセラー1803、マレエート化度0.7%、ムーニー粘度=25)のペ レット/ペレット混合物をライストリッツ押出成形機のスロート部に供給した。 同時に、1.3ポンドの粉末PET(フェノール/TCE中でのIV=0.7d L/g;COOH含有量0.035meq/g)と、0.3ポンドのグラフト促 進剤であるポリ(2,4,6‐トリイソプロピル‐1,3‐フェニレンカルボジ イミド)との粉末/粉末混合物をバレル区画6に下流添加した。得られた押出物 を水で冷却し、ペレット化し、射出成形実験に使用するために真空乾燥し、次い で射出成形した。 比較例5 ポリ(エチレンテレフタレート)の性質に及ぼすグラフト・カップリング剤と アミン機能化エラストマーの組み合わせの効果を示すために、一連の実験を行っ た。評価のために選んだ性質は、初期高温および低温ノッチ付きアイゾット強さ 、150℃で16時間徐冷熱処理後の高温および低温ノッチ付きアイゾット強さ 、初期破断時伸びおよび徐冷熱処理後破断時伸びであった。これらの実験で、ポ リマブレンドのペレットをアーブルグ社(Arburg)の25トン万能射出成 形機でASTM試験試料片に射出成形した。この成形試料片でノッチ付きアイゾ ット衝撃強さ(ASTM D256)、引張強さと伸び(ASTM D638) および曲げの強さとモジュラス(ASTM D790)を試験した。数種の試験 片で落錘衝撃強さ(ASTM D3029)も調べた。 これら実験の結果を図1および2と次の表1に示す。この表での略号は、次の 意味である: (a)“NI‐23”は25℃で測定した成形後試料の初期ノッチ付きアイゾ ット強さを意味する。 (b)“NI‐40”は−40℃で測定した成形後試料の初期ノッチ付きアイ ゾット強さを意味する。 (c)“ANI‐23”は25℃で測定した150℃で16時間徐冷熱処理し た試料のノッチ付きアイゾット強さを意味する。 (d)“ANI‐40”は−40℃で測定した150℃で16時間徐冷熱処理 した試料のノッチ付きアイゾット強さを意味する。 (e)“EB”は成形後試料の初期破断時伸びを意味する。 (f)“AEB”は150℃で16時間徐冷熱処理した試料の破断時伸びを意 味する。 比較例6 ポリ(ブチレンテレフタレート)(PBT)とアミン機能化エチレン/ プロピレン・ゴム(A‐EPR)とのブレンド 16ポンドのPBT[GE社のバロックス(Valox)325]と、4ポン ドのA‐EPRのペレット/ペレット混合物をライストリッツ押出成形機のスロ ート部に供給した。得られたブレンドを冷却し、ペレット化し、射出成形実験で 使用するために真空乾燥した。 実施例6 ポリ(ブチレンテレフタレート)(PBT)、アミン機能化エチレン/プロ ピレン・ゴム(A‐EPR)およびグラフト・カップリング剤のブレンド 1.1ポンドのPBT(GE社のバロックス325)と、3.2ポンドのA‐ EPRのペレット/ペレット混合物をライストリッツ押出成形機のスロート部に 供給した。同時に、1.3ポンドの粉末PBT(GE社のバロックス325)と 0.3ポンドの、グラフト・カップリング剤であるライン‐ヘミー社から“スタ バキソールP‐100”という商標名で入手したポリ(2,4,6‐トリイソプ ロピル‐1,3‐フェニレンカルボジイミド)との粉末/粉末混合物をバレル区 画6に下流添加した。得られたブレンドを冷却し、ペレット化し、射出成形実験 で使用するために真空乾燥した。 比較例7 ポリ(ブチレンテレフタレート)の性質に及ぼすグラフト・カップリング剤と アミン機能化エラストマーとの組み合わせの効果を示すために、一連の実験を行 った。評価のために選んだ性質は、初期高温および低温ノッチ付きアイゾット強 さ、150℃で16時間徐冷熱処理後の高温および低温ノッチ付きアイゾット強 さ、初期破断時伸びおよび徐冷熱処理後破断時伸びであった。これらの実験で、 ポリマーブレンドのペレットをアーブルグ社の25トン万能射出成形機でAST M試験試料片に射出成形した。この成形試料片でノッチ付きアイゾット衝撃強さ (ASTM D256)、引張強さと伸び(ASTM D638)および曲げの 強さとモジュラス(ASTM D790)を試験した。数種の試験片で落錘衝撃 強さ(ASTM D3029)も調べた。 これら実験の結果を図3および4と次の表2に示す。この表での略号は、次の 意味である: (a)“NI‐23”は25℃で測定した成形後試料の初期ノッチ付きアイゾ ット強さを意味する。 (b)“ANI‐23”は25℃で測定した、150℃で16時間徐冷熱処理 した試料のノッチ付きアイゾット強さを意味する。 (c)“EB”は成形後試料の初期破断時伸びを意味する。 (d)“AEB”は150℃で16時間徐冷熱処理した試料の破断時伸びを意 味する。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年5月9日 【補正内容】 請求の範囲 1.次の: i. 熱可塑性ポリエステル; ii. ホスファイト系グラフト・カップリング剤、および iii.アミン機能化エラストマー、 を含んでなるポリマブレンド。 2.熱可塑性ポリエステルが脂肪族又は脂環式のジオールから、および芳香族 ジカルボン酸またはそのエステルからそれぞれ誘導された繰返単量体単位から成 る、請求の範囲第1項に記載のブレンド。 3.熱可塑性ポリエステルがポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレ ンテレフタレート)およびポリ(1,4‐シクロヘキサンジメチレンテレフタレ ート)から成る群から選ばれる、請求の範囲第2項に記載のブレンド。 4.エラストマーがアルキルアクリレート、ブタジエン、エチレン、スチレン 、イソブチレン、プロピレン、アクリロニトリルまたはそれらの組み合わせから 誘導される繰返単量体単位から成る、請求の範囲第1項に記載のブレンド。 5.エラストマーがアミン機能化されたポリブタジエン、ポリイソプレン、ブ タジエン/スチレン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、イソブ チレン/ブタジエン共重合体、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/プロ ピレン/ジエン三元共重合体およびエチレン/アルキルアクリレート共重合体か ら成る群から選ばれる、請求の範囲第4項に記載のブレンド。 6.グラフト・カップリング剤がアルキル、アリール、アルキルアリールおよ びアラルキルから成る群から選ばれる置換基を含むホスファイトである、請求の 範囲第1項に記載のブレンド。 7.ホスファイトが燐トリスカプロラクタム、トリノニルフェニルホスファイ トおよびトリフェニルホスファイトから成る群から選ばれる、請求の範囲第1項 に記載のブレンド。 8.ブレンド中のポリエステルとエラストマーの総重量を基に、ポリエステル の量が約10重量%またはそれ以上であり、エラストマーの量が約1重量%また はそれ以上であり、そしてグラフト・カップリング剤の量が約0.01重量%ま たはそれ以上である、請求の範囲第1項に記載のブレンド。 9.熱可塑性ポリエステル、アミン機能化エラストマー、該ポリエステルと該 エラストマーとのグラフト共重合体、および該エラストマーに該ポリエステルを グラフト共重合することに由来するホスファイト系グラフト・カップリング剤の 残基を含んで成るポリマーブレンドの製造法にして、該ポリエステル、該エラス トマーおよび該グラフト・カップリング剤から成る混合物を溶融ブレンドするこ とを含んでなる、上記ポリマーブレンドの製造法。 10.請求の範囲第9項に記載の方法で作られたブレンド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C08L 33/20 LJP 8619−4J C08L 33/20 LJP 51/04 LKY 7537−4J 51/04 LKY 63/00 NJX 8830−4J 63/00 NJX 79/00 LQZ 9285−4J 79/00 LQZ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.次の: i. 熱可塑性ポリエステル; ii. ポリカルボジイミド、二官能性エポキシドおよび多官能性エポキシド から成る群から選ばれるグラフト・カップリング剤、および iii.アミン機能化エラストマー、 を含んでなるポリマブレンド。 2.熱可塑性ポリエステルがポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレ ンテレフタレート)およびポリ(1,4‐シクロヘキサンジメチレンテレフタレ ート)から成る群から選ばれる、請求の範囲第2項に記載のブレンド。 3.エラストマーがその高分子骨格にアルキルアクリレート、ブタジエン、エ チレン、スチレン、イソブチレン、プロピレン、アクリロニトリルまたはそれら の組み合わせから誘導される繰返単量体単位からなる、請求の範囲第1項に記載 のブレンド。 4.エラストマーがアミン機能化されたポリブタジエン、ポリイソプレン、ブ タジエン/スチレン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、イソブ チレン/ブタジエン共重合体、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/プロ ピレン/ジエン三元共重合体およびエチレン/アルキルアクリレート共重合体か ら成る群から選ばれる、請求の範囲第3項に記載のブレンド。 5.エラストマーがその高分子骨格に沿ってランダムに分布しているアミン官 能基を含んでなり、該アミン官能基が、その単量体単位の前駆体と、p‐アミノ スチレン、2‐アミノプロピルアクリルアミドおよびノルボルネン不飽和タイプ の単量体から成る群から選ばれるアミン官能基を含むエチレン系不飽和単量体と の共重合で生成されたものである、請求の範囲第3項に記載のブレンド。 6.グラフト・カップリング剤が、次式: −(R2−N=C=N)− (式中、R2はアルキレン、アリーレンまたはシクロアルキレンである) の繰返単位を有するポリカルボジイミドである、請求の範囲第1項に記載のブレ ンド。 7.ポリカルボジイミドがポリ(2,6‐ジイソプロピル‐1,3‐フェニレ ン・カルボジイミド)、ポリ(2,4,6‐トリイソプロピル‐1,3‐フェニ レン・カルボジイミド)およびポリ(2,2′,6,6′‐テトライソプロピル ジフェニレン・カルボジイミド)から成る群から選ばれる、請求の範囲第6項に 記載のブレンド。 8.ブレンド中のポリエステルとエラストマーの総重量を基に、ポリエステル の量が約10重量%またはそれ以上であり、エラストマーの量が約1重量%また はそれ以上であり、そしてグラフト・カップリング剤の量が約0.01重量%ま たはそれ以上である、請求の範囲第1項に記載のブレンド。 9.熱可塑性ポリエステル、アミン機能化エラストマー、該ポリエステルと該 エラストマーとのグラフト共重合体および該エラストマーに該ポリエステルをグ ラフト共重合することに由来するグラフト・カップリング剤の残基を含んでなり 、そして該グラフト・カップリング剤がポリカルボジイミド、二官能性エポキシ ド、および多官能性エポキシドから成る群から選ばれるものである、ポリマーブ レンドの製造法にして、該ポリエステル、該エラストマーおよび該グラフト・カ ップリング剤からなる混合物を溶融ブレンドすることを含んでなる、上記ポリマ ーブレンドの製造法。 10.請求の範囲第9項に記載の方法で作られたブレンド。
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