JPH08508425A - 同時押出しされた３次元液体透過性プラスチックウェブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、液体透過性のトップシートと、トップシートに接合された液体不透過性のバックシートと、トップシートとバックシートとの間に位置決めされた中間層とを有する吸収物品を提供する。トップシートは、３次元の、肉眼で見て膨張する、弾性液体透過性のウェブ（１０）からなり、ウェブが、第１の融点温度を示す第１のポリマー材料（５０）と、第１のポリマー材料に接合されてラミネートを形成する第２のポリマー材料（５２）とを有している。第２のポリマー材料は、第１の融点温度よりも低い融点温度を示す。ウェブは、ラミネートの厚さよりも大きな距離間隔を隔てた第１および第２の面（４１、４３）を有している。ウェブは、第１の面から第２の面まで延びた複数の毛管（４０）を有している。毛管は、第１の面と第２の面との間で互いに連結された複数の側壁部分（５５）によって構成され、第２の面で終わっており、ウェブが第１の融点温度と第２の融点温度との間の温度まで加熱されたとき、側壁部分の第２のポリマー材料がウェブの第２の面に沿って中間層（６１、２０１、３０５）に熱接着される。

Description

【発明の詳細な説明】 同時押出しされた３次元液体透過性プラスチックウェブ 技術分野 本発明は、吸収物品のトップシートとして使用される、３次元の弾性液体透過 性プラスチックウェブに関し、より詳細には、第１のポリマー材料と、第１のポ リマー材料に固定されてラミネートを形成する第２のポリマー材料とを有する、 このようなウェブに関する。第１のポリマー材料は、第２のポリマー材料の融点 温度よりも高い融点温度を示しており、ウェブが第１の融点温度と第２の融点温 度との間の温度まで加熱されたとき、第２のポリマー材料が吸収コアのような吸 収物品の下層に熱接着される。 発明の背景 使い捨て吸収帯の技術においては、使用者に乾燥表面感覚を与えて装着感を向 上させ、帯内に吸収された水分に長く曝されることによる皮膚への好ましくない 状態の発生を最少にした、使い捨て月経帯、生理パッド、衛生ナプキン、失禁物 品などのような吸収物品を構成することが、永い間、非常に望まれていた。 上述の問題に対する１つの実行可能な従来技術の解決策が、１９８２年８月３ 日にラデルとトンプソンに付与された米国特許第４，３４２，３１４号に開示さ れており、参考文献としてここに例示する。ラデル等は、繊維状およびプラスチ ックの性状の組合せを示す３次元の、肉眼で見て膨張する、弾性プラスチックウ ェブからなる装着者接触トップシートを備えた吸収帯を開示している。好適な実 施例では、ラデル等の特許に開示された３次元の、肉眼で見て膨張する、プラス チックウェブのトップシートは、液体の迅速な移送を促進するためウェブの一方 の面から延び他方の面において孔の形態で終わっている毛管網からなる３次元の 微細構造を示している。ウェブの繊維状の外観は、繊維状要素の連続体から構成 されており、各繊維状要素の両端は、繊維状要素の少なくとも一方に連結されて いる。 ラデル等の構造における典型的な毛管網は、ウェブの最上面において互いに連 結された多数の主要繊維状要素によって形成されている最上毛管開口を備えてい る。所望ならば、ウェブの装着者接触面の下に位置する平面のところに第２およ び第３の繊維状要素を配置することよって、最上開口をさらに分割して、より小 さな毛管開口にしてもよい。 繊維状要素は各々、その長さに沿って実質的に均一なＵ形の横断面を有してい る。主要繊維状要素の場合には、その横断面は、装着者接触面に置かれた基部分 と、基部分の各縁部に接合された側壁部分とを備えており、側壁部分は、全体と してウェブの吸収パッド接触面の方向に延びている。互いに交差している側壁部 分は、装着者接触面とウェブの吸収パッド接触面との間で互いに接合され、これ により、ウェブの両面を互いに連結する毛管網を形成する。第２および第３の繊 維状要素を使用するときは、これらの要素は全体的には同じであるが、ウェブの 装着者接触面の下の面で始まっている。 一般的にラデル等によって開示されている型式のトップシートは、第１の装着 者接触面からトップシートの第２の吸収パッド接触面への迅速な液体の移送を促 進するのに非常に効果的である。したがって、この型式のトップシートは、普通 の不織布の繊維状トップシートと比較して、使用時の綺麗で乾燥した外観のため 、生理用パッドについての広範な商業上の成功を収めている。ラデル等のトップ シートが第１の装着者接触面から第２の吸収パッド接触面への体液の迅速な移送 を促進するのに非常に効果的であり、トップシートは、接着剤で吸収コアに固定 されている。あいにく、接着剤は、付けすぎると、孔を塞ぐ傾向がある。孔が塞 がると、液体はトップシートを通って排出されなくなり、皮膚が水分に曝される こ とになる。さらに、接着層は、液体移送接触を確保する接着剤とともに、不快な 堅い構造を作ることとなる。さらに、接着剤は、控えめに付けたときは、トップ シートと下層との十分な接触を与えず、身体滲出物で濡れたときは、役に立たな くなる。 トップシートを下層に固定する別の従来技術が、マッティングリー三世に対し て１９８９年９月１日に付与された米国特許第４，６９０，６７９号および１９ ８９年２月２１日に付与された同第４，８０６，４１１号に開示されている。こ れらの特許は、衛生ナプキンのトップシートとして使用するのに適した、同時押 出しされた孔開き２次元フィルムを開示している。同時押出しされたフィルムは 、第１のポリマー材料の第１の層と、第２のポリマー材料の第２の層とを備えて いる。両方の層には、体液を通過させるために、孔が形成されている。第１のポ リマー材料は、第２のポリマー材料によって示される融点温度よりも高い融点温 度を示す。孔開きフィルムは、第２の層の材料の融点温度よりも高く第１の層の 材料の融点温度よりも低い温度に、フィルムを加熱することによって、熱接着さ れる。この２次元孔開きフィルムは、熱接着に十分適しているが、吸収物品のト ップシートとしては十分には機能しない。第２のポリマー材料の非孔開き部分全 体が下層（たとえば、吸収コア）に熱接着されるので、トップシートと吸収コア との過剰な接着により、比較的堅い衛生ナプキンが作り出される。さらに、２次 元トップシートは、装着者の吸収コアからの十分な隔離（スタンドオフ）を提供 しない。したがって、２次元トップシートは、液体が２次元トップシートに設け られた孔を通過することができないので、装着者の皮膚は、吸収コアによって吸 収された体液と接触状態に置かれる。 したがって、吸収コアに熱接着されたトップシートを有し、従来の商業的に成 功を収めた３次元フィルムトップシートの可撓性、弾性および隔離（スタンドオ フ）を維持した吸収物品を提供することが望まれている。 発明の概要 本発明は、液体透過性のトップシートと、トップシートに接合された液体不透 過性のバックシートと、トップシートとバックシートとの間に位置決めされた中 間層とを有する吸収物品を提供する。トップシートは、３次元の、肉眼で見て膨 張する、弾性液体透過性のウェブからなり、ウェブが、第１の融点温度を示す第 １のポリマー材料と、第１のポリマー材料に接合されてラミネートを形成する第 ２のポリマー材料とを有している。第２のポリマー材料は、第１の融点温度より も低い融点温度を示す。ウェブは、ラミネートの厚さよりも大きな距離間隔を隔 てた第１および第２の面を有している。ウェブは、第１の面から第２の面まで延 びた複数の毛管を有している。毛管は、第１の面と第２の面との間で互いに連結 された複数の側壁部分によって構成され、第２の面で終わっており、ウェブが第 １の融点温度と第２の融点温度との間の温度まで加熱されたとき、側壁部分の第 ２のポリマー材料が中間層に熱接着される。 図面の簡単な説明 本明細書は、本発明を特別に指摘し明瞭に請求した請求の範囲で終わっている が、本発明は、同一の参照符号は同一の要素を示している、添付図面に関連して 以下の説明から、より良く理解されよう。 第１図は、衛生ナプキンの構造をより明瞭に示すため、部分的に切り取った衛 生ナプキンの平面図である。 第２図は、第１図の線２−２における衛生ナプキンの横断面図である。 第３図は、本発明の好適な弾性液体透過性ウェブの拡大部分斜視図である。 第４図は、第３図に示したウェブを形成するのに使用されるフォトエッチされ たラミネート構造体の拡大部分斜視図である。 第５図は、衛生ナプキンの組立体の概略図である。 第６図は、本発明の衛生ナプキンの別の実施例の横断面図である。 第７図は、本発明の衛生ナプキンの別の実施例の横断面図である。 第８図は、壁（５）と深さ壁（６）との間に、平らな基部（４）を備えた対称 “Ｈ”形毛管溝繊維の横断面図である。 第９図は、安定脚部を有する“Ｃ”形毛管溝繊維の横断面図である。 第１０図は、複数“Ｈ”形毛管溝繊維の横断面図である。 第１１図は、複数“Ｕ”形毛管溝繊維の横断面図である。 第１２Ａ図は、部分的に潰れた形態の“Ｈ”形毛管溝繊維の横断面図である。 第１２Ｂ図は、拡張毛管溝繊維の横断面図である。 第１２Ｃ図は、完全に潰れた形態の毛管溝繊維の横断面図である。 第１３図は、本発明の衛生ナプキンにおいて中間層として使用される構造体の 顕微鏡写真である。 発明の詳細な説明 １．吸収物品の一般的説明 ここで使用される語“吸収物品”は、身体滲出物を吸収し収容する装置を意味 し、より詳細には、身体から排出される種々の滲出物を吸収し収容するため装着 者の身体に当てて或いは身体に近接して配置された装置を意味する。語“吸収物 品”は、月経帯、月経パッド、衛生ナプキン、パンティライナ、失禁パッドなど を含むことを意図している。ここで使用される語“使い捨て”は、洗濯したり吸 収物品として元に戻したり再使用したりすることを意図していない（すなわち、 １度使用した後は捨てられ、好適には環境に適合するように廃棄されることを意 図している）吸収物品を意味する。“単位”吸収物品は、別個のホルダおよびパ ッドのように別々に操作する部分を必要としないように、コーディネートされた 物体を形成する互いに一体にされた別個の部分で形成されている吸収物品を意味 する。 単位使い捨て吸収物品の好適な実施例が、第１図に示されるように、月経パッ ド、すなわち衛生ナプキン２０である。ここで使用される語“衛生ナプキン”は 、外陰部領域、一般的に尿生殖器領域の外側に隣接して女性に装着され、装着者 の身体からの生理分泌物および他の膣排出物（たとえば血液、月経分泌物、尿） を吸収し収容することを意図する吸収物品を意味する。装着者の前庭の内外に部 分的にある小***装置も又、本発明の範囲内にある。ここで使用する語“外陰部 ”は、外部から見ることのできる女性器を意味する。しかしながら、本発明が、 パンティライナのような他の女性用の衛生パッドや、失禁パッド等のような他の 吸収物品にも適用できることが理解されよう。 衛生ナプキン２０は、２つの面、すなわち装着者接触面または身体接触面また は“身体面”２０ａと、下着面２０ｂとを有している。第１図では、衛生ナプキ ン２０は、身体面２０ａから見た状態で示されている。身体面２０ａは、装着者 の身体に隣接して装着されるようになっている。（第２図に示されている）衛生 ナプキン２０の下着面２０ｂは、反対側に位置しており、衛生ナプキン２０を装 着したとき装着者の下着に隣接して配置されるようになっている。 衛生ナプキン２０は、２つの中心線、すなわち、長さ方向中心線“１”と、横 方向中心線“ｔ”とを有している。ここで使用される語“長さ方向”は、衛生ナ プキン２０を装着したとき直立した装着者を左半身と右半身に分ける垂直面と全 体的に一致する（すなわち、この垂直面と略平行である）衛生ナプキン２０の面 の線、軸線または方向を意味する。また、ここで使用される語“横方向”と“側 方”は入れ換えることができ、長さ方向と略直交する衛生ナプキン２０の面内に 位置する線、軸線または方向を意味する。 第１図は、本発明の衛生ナプキン２０を開いた状態で示した平面図であり、衛 生ナプキン２０の構造をより明瞭に示すため構造の一部が切り取られており、装 着者に面し即ち接触する衛生ナプキン２０の部分２０ａが図面の手前に示されて いる。第１図に示されるように、衛生ナプキン２０は好適には、液体透過性のト ップシート２２と、トップシート２２に接合された液体不透過性のバックシート ２３と、トップシート２２とバックシート２３との間に位置決めされた吸収コア ２４とを備えている。 また、第１図に示されるように、衛生ナプキン２０は、衛生ナプキン２０の外 縁部によって構成される周囲３０を有しており、長さ方向縁部（すなわち“側縁 部”）が参照符号３１で示され、端縁部（すなわち“端部”）が参照符号３２で 示されている。 衛生ナプキン２０は好適には、装着者のパンティの股部分の周りに折り畳まれ る任意の側フラップまたは“ウィング”３４を有している。この側フラップ３４ は、限定されるわけではないが装着者のパンティに固定される衛生ナプキン２０ の汚れから装着者のパンティを保護することを含む、多くの目的に役立つ。 第２図は、第１図の線２−２における衛生ナプキン２０の横断面図である。第 ２図に示されるように、衛生ナプキン２０は好適には、衛生ナプキン２０を装着 者の下着に取付けるための接着ファスナ手段３６を有している。使用前に下着の 股部分以外の面に接着剤をくっつけておくため、剥離ライナー３７が接着ファス ナ手段３６を覆っている。 また、衛生ナプキン２０は、長さ方向および横方向に加えて、トップシート２ ２を通り液体保存コア２４に延びた“Ｚ”方向または軸線を有している。目的は 、液体が物品のトップシートから最終的な保存層まで最後には“Ｚ”方向に引っ 張られるように、トップシート２２とその下に位置する物品の層との間に連続経 路を提供することである。好適な実施例では、連続経路は、保存媒体への流体の 流れを容易にする増加する毛管引力の勾配を有している。 次に、衛生ナプキンの個々の構成要素について、詳細に説明する。 ２．衛生ナプキンの個々の構成要素 Ａ．トップシート 第３図は、第１図および第２図に示した衛生ナプキン２０のような使い捨て吸 収物品のトップシートとして使用するのに適していることが分かっている、３次 元の、肉眼で見て膨張する、弾性液体透過性プラスチックウェブ１０の好適な実 施例の拡大部分斜視図である。ここで使用する語“肉眼で見て膨張する”は、３ 次元プラスチックウェブ、リボンおよびフィルムを記載するのに使用するとき、 両面が３次元形成構造体の３次元パターンを示すように、３次元形成構造体の表 面に順応するようになったウェブ、リボンおよびフィルムを意味しており、目と ウェブの平面との間の直交距離が約１２インチ（３０４．３mm）であるとき、前 記パターンを裸眼で簡単に見ることができる。第３図で分かるように、ウェブ１ ０は、第１の高分子材料５０と、第１の高分子材料に固定されてラミネートを形 成する第２の高分子材料５２とから成る。好適には、ラミネートウェブ１０は、 ２つのポリマーの同時押出によって形成されている。第１の高分子材料５０は、 第１の融点温度を示す。第２の高分子材料５２は、第１の融点温度よりも低い第 ２の融点温度を示す。ここで使用される語“融点”は、固体状態と液体状態が平 衡している溶融吸熱反応のピークでの温度を意味する。 好適には、ウェブ１０は、繊維状要素の連続体からなり、各繊維状要素の両端 は、ウェブ１０に繊維状の外観を与えるため、繊維状要素の少なくとも一方に相 互に連結されている。第３図に開示されている実施例では、相互連結された繊維 状要素は、五角形の配列の毛細管４０を形成している。繊維状の外観を示すウェ ブ１０は、ウェブの最上部すなわち装着者接触面４１（平面４２）からウェブの 最下部すなわち吸収パッド接触面４３（平面４４）まで延びて、隣接する毛細管 ４０間における液体の側方流動なしに装着者接触面４１から吸収パッド接触面４ ３への迅速な液体の搬送を促進する３次元の構造体を具現化している。 ウェブの第１の面において互いに連結された多数の交差する繊維状要素（たと えば、要素４６、４７、４８、４９、５０）によって、孔４５が形成されている 。各繊維状要素は、基部分、たとえば平面４２に配置された基部分５４を備えて いる。各基部分は、側壁部分、たとえば各縁部に取付けられた側壁部分５５を有 している。側壁部分５５は、全体としてウェブの第２の面４３の方向に延びてい る。繊維状要素の交差する側壁部分は、ウェブの第１の面と第２の面との間で互 いに連結され、第２の面の平面４４において実質的に互いに一致して終わってい る。 特に好適な実施例では、相互に連結された側壁部分は、第２の面４４の平面に おいて実質的に互いに一致し、ウェブの第２の面４３に孔３９を形成している。 相互に連結された側壁部分によって形成された毛細管４０は、隣接する毛細管網 の間における液体の側方流動なしに、ウェブの第１の面４１から直接第２の面４ ３への液体の自由な流動を可能にする。 好適には、ウェブ１０は、２つのポリマーの同時押出によって形成されている 。最上層５０および最下層５２に使用されるポリマーは、可撓性のものである。 さらに、選定された２つのポリマーは、吸収物品のトップシートとして使用した とき、期待される通常の磨耗と引き裂きに耐えるのに十分な強度を有している。 最上層５０およひ最下層５２に使用すべきポリマーを選定するための主要な基 準は、２つのポリマー間の融点温度の差である。一方の層のポリマーが選定され ると、他方の層のポリマーは、最上層５０のポリマーの融点温度が最下層５２の ポリマーの融点温度よりも高いように、選定される。最下層５２の融点温度は、 衛生ナプキンの中間層の熱結合要素と一致すべきである。 最上層５０に適したポリマーには、低密度ポリエチレン（ＬＤＰＥ）、中密度 ポリエチレン（ＭＤＰＥ）、高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）、線形低密度ポリ エチレン（ＬＬＤＰＥ）、ポリプロピレン、およびこれらの配合物が含まれる。 最下層５２に適したポリマーには、最上層５０に使用される材料に結合可能であ って融点温度の低いポリマー、エチレンビニルアセテート（ＥＶＡ）、およびこ れらの配合物が含まれる。特に好適な実施例では、最上層５０は、ＬＤＰＥ／Ｌ ＬＤＰＥの配合物からなり、最下層５２は、ＬＤＰＥ／ＥＶＡ）からなる。 別の実施例では、最上層の融点温度は、最下層の融点温度よりも低い。上述の 実施例に関連して、最上層と最下層に使用すべきポリマーの選定のための主要な 基準は、２つの材料の間の融点温度の差である。一方の層のポリマーが選定され ると、他方の層のポリマーは、最上層のポリマーの融点温度が最下層のポリマー の融点温度よりも低いように、選定される。 Ｂ．吸収コア 吸収コア２４は、液体（たとえば、経血及び／又は尿）を吸収し保持すること ができる吸収手段である。第１図および第２図に示されるように、吸収コア２４ は、身体面、下着面、側縁部および端縁部を有している。吸収コア２４は、種々 の寸法および形状（たとえば、矩形、楕円形、砂時計形、ドッグボーン形、非対 称形など）で、一般的にエアフェルトと呼ばれる微粉砕された木材パルプのよう な衛生ナプキンおよび他の吸収物品に通常使用される種々の液体透過性材料から 製造される。他の適当な吸収材料の例として、クレープされたセルロース詰め物 、コフオームを含むメルトブローされたポリマー、化学的に剛化され調整され架 橋されたセルロース繊維、毛管溝繊維、クリンプされたポリエステル繊維のよう な合成繊維、ピートモス、ティッシューラップおよびティッシューラミネートを 含むティッシュー、吸収フォーム、吸収スポンジ、過吸収ポリマー、吸収ゲル化 材料、又はこれらと等価な材料、又はこれらの組合せ、又はこれらの混合物があ る。 また、吸収コア２４の形体および構造は変えることができる（たとえば、吸収 コアは、（中央が厚くなるように形成された）可変毛管帯域、親水性勾配、過吸 収勾配または低密度、低平均坪量の取得帯域を有していてもよく、或いは１つ以 上の層または構造体を備えていてもよい）。しかしながら、吸収コア２４の全吸 収能力は、衛生ナプキン２０の設計負荷および意図した使用に適合すべきである 。さらに、吸収コア２４の寸法および吸収容量は、失禁パッド、パンティライナ ー、普通の衛生ナプキン、夜間用衛生ナプキンのような種々の使用に適合するよ うに変えることができる。 本発明の吸収コア２４として使用される典型的な吸収構造体が、１９９０年８ 月２１日にオズボーンに付与された米国特許第４，９５０，２６４号、１９８６ 年９月９日にワイズマン等に付与された同第４，６１０，６７８号、１９８９年 ５月３０日にアルマニー等に付与された同第４，８３４，７３５号、１９９１年 ４月２３日にオズボーンに付与された同第５，００９，６５３号、デュエンク等 の名前で１９８６年１０月２２日に発行されたプロクター・アンド・ギャンブル 社の欧州特許出願第０１９８６８３号に記載されている。これらの特許を参考文 献としてここに例示する。 吸収コア２４の好適な実施例が、第２図に示したラミネート構造を備えている 。ラミネートは、過吸収ポリマー（又は、吸収ゲル化材料）と、架橋されたセル ロース繊維の１つ以上のシート又はウェブとから構成されている。吸収コア２４ に適した架橋されたセルロース繊維が、１９８９年１２月１９日にクック等に付 与された米国特許第４，８８８，０９３号、１９８９年４月１８日にディーン等 に付与された同第４，８２２，５４３号、１９８９年１２月２６日にショーゲン 等に付与された同第４，８８９，５９５号、１９９０年２月６日にムーア等に付 与された同第４，８９８，６４２号、１９９０年6月１９日にラッシュ等に付与 された同第４，９３５，０２２号、ヘロン等の名前で１９９１年５月１５日に発 行された欧州特許出願第０４２７３１６Ａ２号および同第０４２７３１７Ａ２号 、ヘロン等の名前で１９９１年５月２９日に発行された同第０４２９１１２Ａ２ 号に記載されており、これらを参考文献としてここに例示する。 第２図に示した実施例における架橋されたセルロース繊維は、吸収されたゲル 化材料６０の粒子の層を包む単一の層を備えている。シートは、端部から見たと き“Ｃ”形体を有するように、包まれている。包まれた層は、上層６１および下 層６２を形成している。変形例では、ラミネートを、多くの他の異なる方法、た とえば、単一シート以外の吸収コアラミネートの異なる層に架橋されたセルロー ス材料（又は、他の吸収材料）の別個のウェブを提供することによって、或いは それを付加的な層とともに提供することによって、形成することができる。 この型のコアでは、カールされ、ねじられ、好適には化学的に剛化され架橋さ れたセルロース繊維が、吸収コアとしてシート形態で使用することができる繊維 となるように精製されている。精製されカールされ化学的に剛化されたセルロー ス繊維を準備することができる適当なカールされ化学的に剛化されたセルロース 繊維の製品が、米国特許第４，８８８，９０３号、同第４，８２２，５４３号、 同第４，８８９，５９５号、同第４，８８９，５９７号、同第４，８９８，６４ ２号において詳細に使用されている。 吸収ゲル化材料と組み合わせた、かかる繊維の使用、およびこのような組合せ を製造するための手段が、米国特許第４，９３５，０２２号に記載されている。 このような製品には典型的には、グルタールアルデヒドのようなアルデヒドを架 橋剤として使用することが含まれる。さらに、架橋剤として、ポリカルボン酸を 使用することができる。他の架橋されたセルロース繊維を準備するための他の手 段も公知であり、液体吸収性状が上述の繊維と比較すると最適状態には及ばない けれども、このような繊維を使用してもよい。他の繊維の型式については、米国 特許第４，８９８，６４２号およびPＣＴ ＵＳ８９０１５８１号おける種々の 引用例を参照することができる。カールされたセルロース繊維を精製して、本発 明の実施に使用される好適な吸収コアを準備するのに使用される繊維が提供され る。 Ｃ．バックシート バックシート２３は、（たとえば、経血および／又は尿などの）液体不透過性 であり、他の可撓性液体不透過性材料を使用してもよいけれども、薄いプラスチ ックフィルムから製造するのが好適である。ここで使用される語“可撓性”は、 柔軟で人体の全体形状に容易に適合する材料を意味する。バックシート２３は、 吸収コア２４に吸収され収容される滲出物が、パンツ、パジャマ、下着のような 物品を濡らすのを防止する。かくして、バックシート２３は、織布または不織布 材料、ポリエチレンまたはポリプロピレンの熱可塑性プラスチックフィルムのよ うなポリマーフィルム、フィルム被覆された不織布材料のような複合材料から成 るのがよい。好適には、バックシートは、厚さが０．０１２mm（０．５ミル）〜 ０．０５１mm（２．０ミル）のポリエチレンフィルムである。典型的なポリエチ レンフィルムは、米国オハイオ州シンシナチのクロペイ・コーポレーションによ ってＰ１８−０４０１として、または、米国インディアナ州テール・オートのエ チル・コーポレーションのビィスクィーン・ディビジョンによってＸＰ−３９３ ８５として製造されている。バックシート２３は好適には、より布状の外観にす るため、エンボス加工および／又はマット仕上げされている。さらに、バックシ ー卜２３は、滲出物がバックシート２３を通過するのを阻止しつつ、蒸気が吸収 コア２４から逃げるのを可能にする（すなわち、呼吸可能にする）。 Ｄ．任意の保持手段 使用に際して、衛生ナプキン２０は、このような目的にとって周知の支持手段 または取付け手段によって適所に保持される。好適には、衛生ナプキンは、使用 者の下着またはパンティに配置され、接着剤３６のようなファスナによって下着 またはパンティに固定される。接着剤３６は、衛生ナプキン２０をパンティの股 部分に固定するための手段を提供する。かくして、バックシート２３の外面の一 部または全部に、接着剤が塗布される。当該技術分野において、このような目的 のために使用される接着剤として、感圧接着剤が好適である。適当な接着剤とし て、米国オハイオ州コロンバスのセンチュリー・アドヒーシィブ・コーポレーシ ョンによって製造されるセンチュリーＡ−３０５−IV、米国ニュージャージー州 ブリッジウォーターのナショナル・スターチ・アンド・ケミカル・カンパニーに よって製造されるインスタントロック３４−２８２３がある。また、適当な接着 ファスナが、米国特許第４，９１７，６９７号に記載されている。衛生ナプキン が使用状態に置かれる前に、感圧接着剤３６は典型的には、使用前に接着剤３６ が乾燥したりパンティの股部分以外の面にくっついたりしないように、取外し可 能な剥離ライナ−３７で被覆されている。適当な剥離ライナ-３７も、上述の米 国特許第４，９１７，６９７号に記載されている。このような目的のために通常 使用される市販の剥離ライナーを、ここで使用することができる。適当な剥離ラ イナーの非限定的な例として、米国ウィスコンシン州メナーサのアクロシル・コ ーポレーションによって製造されているＢＬ３０ＭＧ−ＡサイロックスＥ１／０ およびＢＬ３０ＭＧ−Ａサイロックス４Ｐ／０がある。本発明の衛生ナプキン２ ０は、剥離ライナ−３７を取外し、しかる後、接着剤３６がパンティに接触する ように衛生ナプキン２０をパンティに配置することによって、使用される。接着 剤３６は、使用の際、衛生ナプキン２０をパンティ内の適所に維持する。 Ｅ．任意の特徴 衛生ナプキン２０には又、２つのフラップ３４を設けてもよく、これらのフラ ップは各々、吸収コアの側縁部に隣接し、これから側方に延びている。フラップ ３４は、フラップ３４が装着者のパンティの縁部と腿との間に配置されるように 、股部分において装着者のパンティの縁部に掛けるように形作られている。 フラップ３４は、少なくとも２つの目的に役立つ。第１に、フラップ３４は、 好適にはパンティの縁部に沿って二重壁バリヤを形成することによって、経血で 装着者の身体とパンティが汚れないようにするのに役立つ。第２に、フラップ ３４には好適には、フラップ３４をパンティの下に折り返しパンティの下着面側 に取付けることができるように、下着面に取付け手段が設けられている。このよ うにして、フラップ３４は、衛生ナプキン２０をパンティ内の適所に位置決めす るのに役立つ。 フラップ３４は、トップシート、バックシート、ティッシュおよびこれらの組 合せと同様な材料を含む、種々の材料で構成することができる。さらに、フラッ プ３４は、ナプキンの主要身体部分に取付ける別個の要素としてもよく、或いは トップシート２２およびバックシート２３の延長部（すなわち、一体型）として もよい。 本発明の衛生ナプキンとして使用するのに適したフラップを有する多数の衛生 ナプキンが、１９８７年８月１８日にファン・ティルバーグに付与された米国特 許第４，６８７，４７８号（「フラップ付き衛生ナプキン」）、１９８６年５月 ２０日にファン・ティルバーグに付与された同第４，５８９，８７６号（「衛生 ナプキン」）、１９８６年８月２６日にメディングリーに付与された同第４，６ ０８，０４７号（「衛生ナプキン取付け手段」）に開示されている。 Ｆ．任意の層 次に第６図を参照すると、衛生ナプキンの別の実施例２００が示されている。 衛生ナプキン２００は、身体面２００と、下着面２００ｂとを有している。衛生 ナプキン２００は、液体透過性のトップシート２２２と、液体不透過性のバック シート２２３と、吸収コア２２４と、側フラップ２３４と、接着ファスナ手段２ ３６と、取外し可能な剥離ライナー２３７とを備えている。 また、衛生ナプキン２００には、１つ以上の付加的な層または要素が設けるこ とができる。これらには、一般的にトップシート２２２と吸収コア２２４との間 に位置決めされる取得層（または“第２のトップシート”）２０１が含まれる。 衛生ナプキン２００は又、吸収コア２２４とバックシート２２３との間に位置決 めされた不織布層２０２を有している。不織布層２０２は、（コアに架橋された セルロース繊維が含まれているとき）コア２２４の材料が引き裂かれないように するのに役立ち、衛生ナプキン２００の層は一緒に縫われている。 第２のトップシート２０１、吸収コア２２４および不織布２０２は全て、トッ プシート２２２とバックシート２２３との間にある。衛生ナプキン２００の所望 の特徴に応じて、衛生ナプキンに、これらの中間層のうち１つ以上を設けてもよ い。さらに、所望の特徴（例えば、液体移動、保存能力、液体取得、液体分配、 レジリエンス、可撓性、厚さ、又はこれらの組合せ）を与えるため、トップシー ト２２２とバックシート２２３との間に中間層として役立つ他の材料または要素 がある。中間層、すなわちトップシート２２２とバックシート２２３との間の層 が、衛生ナプキン２００に特別の機能を提供するの役立つ層であることが、当業 者には明白であろう。 次に第７図を参照すると、衛生ナプキンの別の実施例３００が示されている。 衛生ナプキン３００は、身体面３００ａと、下着面３００ｂとを有している。衛 生ナプキン３００は、液体透過性のトップシート３２２と液体不透過性のバック シート３２３と、吸収コア３２４と、側フラップ３３４と、接着ファスナ手段３ ３６と、取外し可能な剥離ライナー３３７とを備えている。また、衛生ナプキン ３００は、毛管溝繊維３０５の層を有している。毛管溝繊維３０５は、（好適に は、外面に）溝が形成されている繊維である。第８図〜第１２Ｃ図は、衛生ナプ キン３００の中間層として使用される幾つかの型式の毛管溝繊維３０５の例を示 している。適当な毛管溝繊維が、１９９１年７月２３日に出願された以下の特許 出願に示されている。すなわち、トンプソン等によって出願された米国特許出願 第０７／７３４，４０４号、トンプソン等によって出願された同第０７／７３４ ，３９２号、ベンガー等によって出願された同第０７／７３４，４０５号である 。これらの特許出願を一まとめにして、“毛管溝繊維”特許出願と呼ぶ。適当 な毛管溝繊維は、１９９０年１０月１０日に発行された欧州特許出願第０３９１ ８１４号にも記載されている。 ここでは種々の毛管溝繊維を使用することができるが、以下の説明では、衛生 ナプキン３００のトップシート３２２とバックシート３２３との間に組み込まれ る毛管溝繊維３０５の幾つかの好適な特徴について言及する。 ここで使用される毛管溝繊維３０５は、湿ったときに実質的に膨張しない普通 のポリマーから製造される。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル（好 適）等のようなポリマーが、上述したように外部に毛管溝を形成するように紡ぐ ことができれば、有用である。普通、ポリマーは溶融紡糸される。典型的には、 毛管溝繊維は、粘度が約０．６〜０．９（粘度“IV”（IVは技術用語であり、周 知の方法で測定することができる。たとえば、米国特許第４，８２９，７６１号 のコラム８を参照のこと。））の合成ポリエチレンテレフタレートポリマーメル トから製造される。IVのポリマーメルトは、毛管溝壁の形状を保持するポリマー の能力に関連した幾つかの関係を備えており、ポリマーの平均分子量に関連して いる。たとえば、粘度が０．７程度のポリエステルを使用するのが都合がよく、 粘度が０．９程度のポリマーを使用するのがより好適である。 毛管溝繊維３０５は好適には、約１０〜約２２のデニールを有している。しか しながら、使用する繊維のデニールは、配合者の裁量の範囲内にあり、繊維ごと のデニールは、約５〜約３５の範囲にある。 毛管溝の深さ対幅の比率は好適には、約０．５〜約２．５の範囲にある。かく して、ここで使用するのに十分満足のいく典型的で容易に製造可能な毛管溝繊維 は、壁の深さが約４６ミクロンであり、壁間の幅が約３３ミクロンである。壁自 体は典型的には、３〜１５ミクロンの厚さである。これらの寸法を変更すること はできるが、ポリエステルから製造されこれらの特徴を有する毛管溝繊維は、意 図した目的には非常に効果的である。このような繊維は、普通の設備を使用して 製造され、毛管機能が損なわれる程度まで毛管溝壁が圧潰し或いは拡張すること なしに、衛生装置（特に、衛生ナプキンおよびパンティライナー）で遭遇する圧 力に容易に耐えることができる。 毛管溝３２９は、種々の形状にすることができる。特別の製品用途では、一定 の形状が特別の利点を提供する。たとえば、“Ｕ形”、“Ｈ形”、“垂下した安 定脚部を備えたＣ形”、“Ｖ形”の毛管溝を使用することができる。さらに、基 本形状を繰り返してもよく（図面参照）、或いは、多数の溝を収容する繊維を精 製するために枝別れさせてもよいが、約３つ以上の繰り返し形状を使用するとき は、繊維に或る程度の付加的な剛性を設けるのがよい。第１１図の多数の“Ｕ” 形繊維は、面接触により付加的な毛管現象を有し、容易にカールされるという付 加的な利点を提供する。 ここで使用される種類の毛管溝繊維３０５の製造は、欧州特許出願第３９１， ８１４号、１９９１年７月２３日に出願された米国一部係属特許出願第０７／７ ３６，２６１号（「液体を自然搬送できる繊維」、発明者；フィリップス、ジョ ーンズなど、イーストマン・ケミカル・カンパニー）、１９９２年７月２３日に 出願された米国特許出願第０７／９１８，１７４号（「安定脚部を備えた紡糸口 金オリフィスおよびフィラメント横断面」、発明者；フィリップスなど）、１９ ９０年２月２０日に出願された米国特許出願第０７／４８２，４４６号（「開放 毛管溝構造体、毛管溝構造体を製造するための方法、これに使用するための押出 しダイ」、発明者；トンプソン、クラウター）に記載されている。 毛管溝繊維を製造するのに使用されるポリマー自体は吸水性のものではないが （或いは、尿または経血のような血液含有液体を吸収するものでもないが）、繊 維自体は、最も好適には、親水性のものである。大部分のポリマーが疎水性であ るので、毛管溝繊維は、親水性にするために、表面処理される。 ポリマー繊維の表面処理は、伸長繊維文献において周知の処理を伴う。一般に 、 このような処理は、繊維の表面を“親水化剤”、特に界面活性剤で処理すること を伴う。（水性液によって繊維を湿潤性にする親水化は、たとえば、接触角測定 を使用することによって、日常的に測定することができる。一般に、９０゜以下 の接触角は、親水性面を示す。当該技術分野では種々の器具が知られているが、 CAHN表面力分析器（ＳＦＡ２２２）を使用して親水度を測定することができる。 ）このような処理に有用な典型的な界面活性剤には、クリーニングの文献で知ら れた種々の非イオンおよび陰イオンの洗浄性界面活性剤が含まれる。親水化剤に は、ポリエチレングリコールモノラウレートのような湿潤剤（たとえば、米国ペ ンシルベニア州ウィリアムスポートのロンザ社から市販されているPEGOSPERSE20 0ML、ポリエチレングリコール２００）、およびエトキシレートオレイルアルコ ール（たとえば、米国ニューヨーク州ニューヨークのクロダ社から市販されてい るVOLPO-3）が含まれる。吸上性能を増大させ、汚れ除去性能などを向上させる ための繊維技術の当業者にとって周知である、その他の親水化剤も使用すること ができる。最終寸法への毛管溝繊維の吸込の前が好適ではあるが、使用前の種々 の段階で、親水化剤をポリマーに加えることができる。たとえば、親水化剤をポ リマーに先立って溶融前に加えることができ、或いは溶融に引き続いてポリマー に加えることができる。また、添加する親水化剤を、溶融、湿式、または乾式紡 糸プロセスにおいて押出しダイから出るのに引き続いて、好適には繊維の小径へ の引出しに先立って、ポリマーに加えることができる。もちろん、物品が人体の 敏感な領域と接触させることを意図しているので、毛管溝繊維の表面を親水化す るのに使用される界面活性剤は、無害で皮膚を刺激しないものであることが好ま しい。毛管溝繊維を親水化するための種々の界面活性処理は、後述する例に記載 されている。繊維面を親水化するための別の方法は、表面を放射線で（たとえば 、プラズマ内で）イオン化することを伴っており、このような方法は、繊維の表 面に界面活性剤の残留物がないという利点を有している。手段が如何なるもので あ れ、全体目標は、搬送しようとする液体によって自然に濡らされる毛管溝繊維を 固定することである。 中間層として好適な構造体が、第３図に示されている。中間層は、カールされ 或いは螺旋にクリンプされた毛管溝繊維３０５と、二成分型バインダ繊維３０６ とから構成される。二成分型バインダ繊維３０６は好適には、溶融温度が内部コ アよりも低い外部被覆層を備えた円形横断面を有している。外部被覆層は、トッ プシート３２２の低い溶融温度層と結合する材料とすべきである。中間層を形成 するための方法には、カーディング、ランドプロセス、ニードルパンチ、ハイド ロエンタングルなどが含まれる。 ３．製造方法 第４図は、最初の不透過性で実質的に平らで加熱され同時押出しされたプラス チックを形成して全体として第３図に示した液体透過性ウェブ１０を製造するの に利用される、フォトエッチされたラミネート構造体１１０の拡大部分斜視図で ある。ラミネート構造体１１０は、個々の単層１１２、１１４、１１６のスタッ クから構成されている。各単層には、開口パターンが設けられている。単層１１ ２、１１４、１１６は、同一のパターンを有している。実際には、プラスチック ウェブ１０に十分な深さのパターンを提供するため、互いに積み重ねられた同一 パターンを有する幾つかの単層を使用するのが一般的である。 第３図に示された繊維状のプラスチックウェブ１０と第４図のものとを比較す ると、プラスチックウェブ１０の最上面４２の毛管開口４５が、フォトエッチさ れたラミネート構造体の最上面１４２の開口１４５に対応を示している。同様に 、プラスチックウェブ１０の最下面４４の毛管開口３９が、フオトエッチされた ラミネート構造体１１０の最下面1４４の最下開口１３９に対応している。 全体として第４図に開示されているラミネート構造体を構成するためのプロセ スが、１９８２年８月３日にラダル等に付与された米国特許第４，３４２，３１ ４号に開示されており、この特許を参考文献としてここに例示する。次いで、フ ォトエッチされたラミネート構造体は、普通の技術によって管状部材に丸められ る。管状部材を構成するための方法が、１９８２年８月３日にラダル等に付与さ れた米国特許第４，３４２，３１４号、１９８５年４月２日にラダル等に付与さ れた同第４，５０８，２５６号、１９８５年４月９日にムラーン・ジュニアに付 与された同４，５０９，９０８号に開示されており、これらの特許を参考文献と してここに例示する。 本発明の同時押出し３次元プラスチック構造体を形成するための好適な方法は 、同時押出し器から直接、管状部材に溶融ウェブを付ける。溶融フィルムが真空 から引かれ、溶融ウェブを管状構造体に順応させ、これにより本発明の３次元膨 張プラスチック構造体を形成する。３次元プラスチック構造体を形成する、この ような方法は、当業者にとっては周知である。 熱可塑性プラスチックフイルムのリボンをここに開示されている３次元構造体 に加工するための別の好適な方法は、好適にはフィルムの他方の面に隣接して真 空を引きながら、水等から構成される高圧液体ジェットをフィルムの一方の面に 当てることによる。このような方法は一般的に、１９８６年９月２日にクロー等 に付与された米国特許第４，６０９，５１８９号、１９８６年１２月１６日にク ロー等に付与された同第４，６２９，６４３号、１９８７年１月２０日にクェレ ット等に付与された同第４，６３７，８１９号、１９８７年７月２１日にリンマ ン等に付与された同第４，６８１，７９３号、１９８７年９月２２日にクロー等 に付与された同第４，６９５，４２２号、１９８８年１０月１８日にクロー等に 付与された同第４，７７８，６４４号、１９８９年１月１３日にクロー等に付与 された同第４，８３９，２１６号、１９８９年７月１１日にリオン等に付与され た同第４，８４６，８２１号により詳細に記載されており、これらの特許を参考 文献としてここに例示する。 第５図は、本発明の衛生ナプキン２０の組立てを示す概略図である。好適には 、バックシート材料６０３の連続リボンが、コンベア６０１に沿ってヒートロー ル６１０に方へ供給される。吸収コア６２４が好適には、ヒートロール６１０に 到達する前に周知のプロセスによってバックシート材料６０３の連続リボンに形 成され固定される。吸収コア６２４とバックシートリボン６０３は、コンベア６ ０１に沿ってヒートロールに向かって供給される。同時に、同時押出しされたト ップシート材料５３１が、ロール６０２から組立ステーション６１０に向かって 供給される。トップシート材料５３１が糾立ステーション６１０に入ると、より 低い融点温度を超えるがより高い融点温度よりも低い温度に加熱される。したが って、より低い融点温度のポリマー材料の層は、吸収コア６２４およびバックシ ート６０３に熱接合される。トップシート材料５３１のウェブの熱接合は、繊維 状要素の側壁に沿って行われる。最大量の熱接合が、より低い融点温度のポリマ ー材料の繊維状要素の側壁部分の先端と、吸収コアおよびバックシートとの間で 行われる。ポリマーウェブの第２の面から離れた基部分および側壁部分に対応す る繊維状要素の部分も、吸収コアまたはバックシートと接合される。繊維状材料 の弾性特徴が維持され、ウェブはその柔軟性および可撓性の特徴を維持する。こ れは、全体面に沿って接合され装着者にとって望ましくなく不快な比較的堅く畝 を作る材料を形成する２次元フィルムと対照される。その弾性および可撓性の維 持に加えて、トップシート材料５３１のウェブは又、吸収コア６２４内に吸収さ れる水分から装着者を分離し、かくして使用者に乾燥し快適な衛生ナプキンを提 供する付加的なスタンドオフとなる。 別の好適な実施例では、吸収コアとバックシートは、第１の融点温度と第２の 融点温度との間の温度まで加熱される。かくして、トップシート材料のウェブが 加熱されたコアおよびバックシートに接触すると、より低い融点温度のポリマー 材料は、バックシートおよび吸収コアに熱接着される。 吸収物品の連続リボンが組立ステーション６１０を出ると、ナイフ６２０に向 かって供給される。ナイフ６２０に到達する前に、固定材料の連続リボン６３６ が連続ロール６２０からローラ６２２の方へ供給される。ローラ６２２に到達す る前に、固定材料の連続リボン６３６は、ナイフ６２１のところで個々のセグメ ントに切断され、剥離ライナー６３７に固定される。剥離ライナー６３７は連続 ロール６２４からローラ６２２の方へ供給される。ローラ６２２のところで、固 定材料６３６の個々のセグメントおよび剥離ライナー６３７は、バックシート６ ０３に固定される。すると、ナイフ６２０は吸収物品の連続したリボンを切断し て個々の吸収物品２０にする。次いで、コンベア６３０は、吸収物品２０を、周 知のパッケージングおよび組立ステーションに向かって供給する。 本発明の好適な実施例を説明してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱す ることなしに、種々の他の変形および修正をなし得ることは当業者には明白であ ろう。したがって、本発明の範囲内にあるこのような変形および修正は全て、添 付の請求の範囲に包含される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＮ，ＣＺ，ＦＩ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，Ｌ Ｋ，ＬＶ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 液体透過性のトップシートと、該トップシートに接合された液体不透過 性のバックシートと、トップシートとバックシートとの間に位置決めされた中間 層とを有する吸収物品において、 前記トップシートが、３次元の、肉眼で見て膨張する、弾性液体透過性のウェ ブからなり、該ウェブが、第１の融点温度を示す第１のポリマー材料と、第１の ポリマー材料に接合されてラミネートを形成する第２のポリマー材料とを有して おり、該第２のポリマー材料が、前記第１の融点温度よりも低い融点温度を示し 、前記ウェブが、前記ラミネートの厚さよりも大きな距離間隔を隔てた第１およ び第２の面を有しており、前記ウェブが、前記第１の面から前記第２の面まで延 びた複数の毛管を有しており、該毛管が、前記第１の面と第２の面との間で互い に連結された複数の側壁部分によって構成され、前記第２の面で終わっており、 ウェブが第１の融点温度と第２の融点温度との間の温度まで加熱されたとき、前 記側壁部分の第２のポリマー材料が前記中間層に熱接着されることを特徴とする 吸収物品。 ２． 前記中間層が吸収コアであることを特徴とする請求の範囲第１項に記載 の吸収物品。 ３． 前記中間層が第２のトップシートであることを特徴とする請求の範囲第 １項又は第２項に記載の吸収物品。 ４． 前記中間層が毛管溝繊維からなることを特徴とする請求の範囲第１項〜 第３項のいずれか１項に記載の吸収物品。 ５． 前記中間層が毛管溝繊維と二成分型バインダ繊維とからなることを特徴 とする請求の範囲第１項〜第４項のいずれか１項に記載の吸収物品。 ６． 前記ラミネートが最上層と最下層とを備えていることを特徴とする請求 の範囲第１項〜第５項のいずれか１項に記載の吸収物品。 ７． 前記最上層が第１のポリマー材料で形成されていることを特徴とする請 求の範囲第６項に記載の吸収物品。 ８． 前記最上層が第２のポリマー材料で形成されていることを特徴とする請 求の範囲第６項に記載の吸収物品。 ９． 前記吸収物品が衛生ナプキンであることを特徴とする請求の範囲第１項 〜第８項のいずれか１項に記載の吸収物品。 １０． 前記吸収物品が使い捨て月経帯であることを特徴とする請求の範囲第 １項〜第９項のいずれか１項に記載の吸収物品。