JPH08505480A - 液晶表示装置とオーバヘッドプロジェクタのためのコレステリック偏光子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 液晶表示（ＬＣＤ）パネルは、円偏光の光を通すが第２の円偏光の光を反射するコレステリック偏光子を用いる。このＬＣＤパネルは、単色でもカラーでもよい。カラーの実施例において、いくつかの異なったカラーフィルタが用いられ、各フィルタは、可視スペクトルにおいて特定のスペクトルバンドに同調された１以上のコレステロール偏光子を備える。これらの偏光子は、従来のＬＣＤパネルの染料性（ニュートラルまたは２色性）偏光子と置き換えられ、色の純度を改善する。本発明は、光リサイクル方式を用いて増強され、これにより、偏光子により反射された円偏光の偏光方向が変化され、偏光子へ戻るように再指向される。このリサイクル方式は、また、高出力の偏光光源を備えるオーバーヘッドプロジェクタを提供するように応用でき、ＬＣＤパネルと結合して特に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 液晶表示装置とオーバヘッドプロジェクタのためのコレステリック偏光子 発明の背景 １．発明の分野 本発明は、光学的偏光子、特に、適合されたコレステリック偏光子を組み込ん だ新規な液晶表示装置とオーバヘッドプロジェクタに関する。 ２．従来技術の説明 液晶表示（ＬＣＤ）パネルは、一般に、染料性（dyed）伸長（stretched）ポ リマ（ニュートラルおよび２色性）偏光子、コレステリック偏光子または薄膜偏 光子を含む、いくつかの異なった種類の偏光子の中のいずれかの偏光子を用いる 。たとえば、米国特許第４,９１７,４６５号に開示された（図１に示される）Ｌ ＣＤパネルは、ニュートラル偏光子１と２色性偏光子２の両方を積層（stacked ）配置で用いる。２色性染料と、それに関連する液晶層３とは、減法混色系の３ 原色、マゼンタ、シアンおよびイエロー、を生じるために、所望の光学的性質を 備えるように選択される。 通常の染料性偏光子の１つの欠点は、吸収性であることである。すなわち、偏 光は、異なった方向に分極される光の異なった吸収係数により生じる。これによ り、利用できる光の５０％を越える損失が生じ、これは、逆に、液晶表示装置を 用いた表示システムにおいて、照明に影響する。この量のエネルギー吸収は、ま た、熱管理の問題を生じることがある。液晶表示装置を用いたいくつかの投映シ ステム（オーバーヘッドプロジェクタなど）では、照明の困難は、より明るい光 源（たとえば、ハロゲン化金属ランプ）を備えることにより解決できる。しかし 、この解決法は高価であり、典型的には熱管理問題を悪化させ、さらに、重大な 安全への危険をもたらす。 ２色性染料性偏光子の他の欠点は、スペクトルの遮断（cutoffs）が、染料自 体により制限されることである。積層されたカラー超ねじれネマチック（ＳＴＮ ）Ｌ ＣＤパネルなどの多くの用途において、これらの遮断は、希望するほど鋭くなく 、それらを用いると、色純度と輝度とは理想より少なくなり、あるいは、その代 わりに、ニュートラル偏光子の使用を必要とする。 コレステリック偏光子は、これらの用途を改善するために使用できる、より鋭 いスペクトル遮断を有していて、吸収的であるというよりは、むしろ反射的であ る。しかし、本発明の前には、コレステリック偏光子は、フラットパネルのＬＣ Ｄの設計には組み込まれていなかった。コレステリック偏光子が用いる液晶材料 は、細長い液晶分子が層の面内において相互に平行であるが、配向方向は、層か ら層へわずかに歪んで、偏光子の厚さを通してらせんを形成する。コレステリッ ク偏光子は、右手系または左手系であり、この左右像（handedness）に依存して 、狭い光バンド幅において円偏光を透過または反射する。シャット（Schadt）ら （ＳＩＤ １９９０ Ｓｙｍｐｏｓｉｕｍ Ｄｉｇｅｓｔ，ｐｐ．３２４−３２ ６；Ｊａｐ．Ｊ．Ａｐｐｌ．Ｐｈｙｓ．２６，ｐｐ．Ｌ６３４−Ｌ６３７，ｐｐ ．１９７４−１９８４参照）により提案されたように、コレステリックフィルタ の反射性は、反射された光を再サイクルするために利用できる。さらに、マウラ ー（Maurer）らの論文（ＳＩＤ １９９０ Ｓｙｍｐｏｓｉｕｍ Ｄｉｇｅｓｔ ，ｐｐ．１１０−１１３、および、１９９１ Ｒｅｃｏrｄ ｏｆ ｔｈｅ Ｉ ｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ Ｄｉｓｐ１ａｙ Ｒｅｓｅａｒｃｈ Ｃｏｎｆｅｒ ｅｎｃｅ，ｐｐ．５７−５９）参照。残念ながら、これらの装置は、たとえば、 これらの広い開口のケースが普通は強く偏光した光を発生しないので、直接に見 るための、または、ＯＨＰと組み合わせたフラットＬＣＤパネルの形状とは適合 しない。これらの装置のいくつかは、特に、積層（stacked）配置に適していな い。 米国特許第４,９８７,４１０号において、コレステリック偏光子は、ヘッドア ップ／ヘッドダウン表示における２つの像の１つを選択的にブロックするために 使用される。この特許は、さらに、離散したカラー像を選択的にブロックするた めの多重偏光子の使用を開示するが、偏光子は、１つの像の色調を操作するため には決して使用されない。また、この特許の装置の形状は、一般に、ＬＣＤパネ ルの形状とは適合しない。さらに、米国特許第５,０５０,９６６号参照。したが っ て、コレステリック偏光子を用い、かつ、積層ＬＣＤパネル設計の光の高効率で 広開口の透過を与えるＬＣＤパネルを製造することが望ましく、また、効果があ る。さらに、そのような広開口の偏光光源がＯＨＰに直接に組み込まれるならば 、どの種類（たとえば、カラーまたは単色）のＬＣＤパネルにも適応することが 望ましい。最後に、このシステムは、より大きな輝度を与え、より広い温度範囲 で使用できることが望ましい。 発明の概要 上記の目的は、カラー・ニュートラルフィルタを形成する複数のコレステリッ ク偏光子を備えた、積層された複数のカラー超ねじれネマチック（ＳＴＮ）液晶 セルの間に介在されるＬＣＤパネルにおいて達成される。１／４波長板は、ＳＴ Ｎ層に入る前に、円偏光の光を直線偏光の光に変換するために使用される。フレ ネルレンズは、光を平行にし、集光するために使用され、パネルの効率を増加す る。もし３つのＳＴＮ層からの色を混ぜるために減法混色方式が使用されるなら ば、上記のカラーコレステリックフィルタは、２つの減法混色系の原色に対応す る。このことは、各フィルタが減法混色系の単独の原色のバンド幅に適合された １以上の偏光子を含むことを意味する。逆に、もし加法混色系が用いられるなら ば、各フィルタは、１つの加法混色系の原色に対応する。このことは、各フィル タが加法混色系の原色の補色の２つのバンド幅に適合された２以上の偏光子を含 むことを意味する。他の実施例では、ニュートラルフィルタは使用されない。 また、本発明のコレステリックフィルタは、オーバーヘッドプロジェクタに組 み込んで、高出力の偏光源を生産することができる。全可視スペクトルをカバー するため、バンド幅に応じて複数の偏光子が選択され、１つの１／４波長板と２ つのフレネルレンズとに結合される。この構造がＯＨＰの基部に組み込まれると 、背面反射器を含む光源が、偏光子により反射される光の部分をリサイクルする ために使用できる。 図面の簡単な説明 この発明の新規な特徴は、添付の図面に示される。しかし、本発明自体は、以 下の添付の図面を参照して最もよく理解されるであろう。 図１は、ニュートラル・２色性ポーラロイド偏光子を用いた従来のニュートラ ルカラー、積層ＳＴＮＬＣＤパネルの図式的な破断斜視図である。 図２は、コレステリック・カラー・ニュートラルフィルタを用いた本発明のカ ラーＬＣＤパネルの実施例の図式的な側面図である。 図３は、ニュートラルフィルタを用いない本発明のカラーＬＣＤパネルの他の 実施例の図式的な側面図である。 図４は、第１のフィルタが全可視スペクトルにおいて光を分光する、本発明の カラーＬＣＤパネルのさらに別の実施例の図式的な側面図である。 図５は、加法混色カラー方式を用いた、本発明のカラーＬＣＤパネルの別の実 施例の図式的な側面図である。 図６は、本発明の高出力偏光オーバーヘッドプロジェクタの実施例の斜視図で ある。 図７は、本発明のオーバーヘッドプロジェクタに位置されたコレステリックフ ィルタと光源の図式的な側面図である。 好ましい実施例の説明 図面を参照して、特に図２を参照して説明すると、図２は、本発明の液晶表示 （ＬＣＤ）パネルの１実施例１０を示す。ＬＣＤパネル１０は、一般に、複数の 反射性偏光フィルタ１２、１４、１６、１８、複数の液晶セル２０、２２、２４ 、および、２つのフレネルレンズ２６、２８からなる。レンズ２６は、この積層 配置のために光を集め平行にするために用いられ、レンズ２８は、他の光学部品 （図６に示されるオーバーヘッドプロジェクタのプロジェクタヘッドなど）の方 へ光を集めるために用いられる。上記のフィルタの各々は、１以上の１／４波長 板３０と、少なくとも１つのコレステリック円偏光子とを含む。たとえば、図１ の従来の装置と同様に減法混色系の方式を用いる図２の実施例において、フィル タ１２は、好ましくは、赤の波長（すなわち、６００〜７００ｎｍの近似バンド 幅） に適合された単独のコレステリック偏光子１２ａを含む。そのようなコレステリ ック偏光子は、緑と青の色相をすべて通すが、赤のうち１つの偏光成分のみを通 す。通される成分は、偏光子１２ａにおけるコレステロール相分子の左右像に依 存する。もしこれらの分子が右手系ならば、右手系（ＲＨ）の円偏光（ＣＰ）の 光は反射されるが、左手系（ＬＨ）の円偏光（ＣＰ）は通される。これらの成分 の透過と反射は、ほとんど１００％有効である。コレステリック材料の左右像は 重要でないが、発明者は、いま、（後で説明するように）左手系の材料を用いて いる。 減法混色方式を使用するために、減法混色系の３原色、シアン、イエローおよ びマゼンタ、のためのフィルタを備えることが必要である。本発明において、こ のことは、適合されたコレステリックフィルタを、これに対応して適合される液 晶セルと組み合わせることにより達成される。ＬＣＤパネル１０において、フィ ルタ１２は、セル２０と組み合わされて、シアンフィルタを構成する。上に説明 したように、偏光子１２ａを通る赤の光は、２つの円偏光成分に分けられ、これ らの成分の中の１つのみが偏光子１２ａを通る。次に、第１の１／４波長板３０ は、この円偏光の光を直線偏光の光に変換し、これは、さらに、セル２０により 制御できる。米国特許第４,９１７,４６５号（図９参照）に説明されるように、 セル２０は、直線偏光の光の位相を変調する（偏光角を回転する）ことにより、 赤の光の通過を選択し、または、選択しない（拒絶する）ように適合される。こ の特許は、ここに本明細書に組み込まれる。適合（tuning）は、液晶セル２０の 液晶層の適当な厚さを選択し、そして、適当な光学異方性を有する材料を選択す ることにより達成される。好ましい材料は、超ねじれネマチック（ＳＴＮ）液晶 である。当業界において知られているように、セルは、個々にアドレス可能な画 素を備える。 フィルタ１４は、ニュートラルであり、３原色、赤、緑および青、にそれぞれ 適合された３つの別のコレステリック偏光子１４ａ、１４ｂおよび１４ｃを含む 。フィルタ１４における第１の１／４波長板３０は、直線偏光を円偏光に変換す るために用いられ、フィルタ１４における第２の１／４波長板３０は、円偏光を 直線偏光に変換するために用いられる。フィルタ１４を通る青い光は、イエロー の セル２２により選択され、または、選択されない。各偏光子のバンド幅の外側で のすべての光は偏光子を完全に通るので、いくつかのそのような偏光子が、各々 の偏光子の性能に影響することなく、直列に積層される。この観点において、理 解されるように、全体の可視スペクトルをカバーするために、別々の偏光子がニ ュートラルフィルタのために必要とされる。後でさらに説明するように、バンド 幅が特に狭いならば、３個より多い偏光子が必要かもしれず、逆に、可視スペク トルをカバーするのに十分広いバンド幅を有する単独の偏光子が製造できると考 えられる。 フィルタ１６は、フィルタ１４と本質的に同一であり、３原色、赤、緑および 青にそれぞれ適合された３つのコレステリック偏光子１６ａ、１６ｂおよび１６ ｃを含む。フィルタ１４を通る緑の光は、マゼンタのセル２４により選択され、 または、選択されない。別の１対の１／４波長板３０が、フィルタ１４における ように、使用される。緑に適合された単独のコレステリック偏光子１８ａと、偏 光子１８ａとセル２４の間に挿入される他の１／４波長板３０とを含むフィルタ １８は、出て行く光における変調パターンを可視にする検光子として作用する。 当業者は、ＬＣＤパネル１０における種々の部品の間の多重の空気−ガラス界 面での反射による光損失への大きな関心を理解できるであろう。これらの損失は 、部品間の近接層を形成するガラス基板を共有することにより、空気との界面で 反射防止被覆を用いることにより、屈折率を適合した接着剤と空気間隙の代わり の積層とを用いることにより、または、これらの技法の任意の組み合わせにより 、最小にできる。 図３を参照すると、図３は、本発明による他の実施例のＬＣＤパネル３２を表 す。ＬＣＤパネル３２は、同じ後のフィルタ１２（シアン）と前のフィルタ１８ （マゼンタ）を含むが、ニュートラルフィルタ１４と１６は、それぞれ、緑のフ ィルタ３４と赤のフィルタ３６により置き換えられる。フィルタ３４は、それぞ れ赤と緑に適合された２つのコレステリック偏光子３４ａと３４ｂを含む。両フ ィルタは、各々、２個の１／４波長板を使用し、同じセル２０、２２および２４ がＬＣＤパネル３２において使用できる。この実施例は、積層されたカラーＳＴ Ｎ ＬＣＤパネルにおいて可能な最大の光透過率を有する高品質のカラー偏光子と 組み合わされるので、最も好ましいと考えられる。 図４は、他の実施例のもう１つのパネル３８を示す。この実施例は、異なった 背面側のフレネルレンズ４０と異なった第１フィルタ４２とを使用することを除 いて、ＬＣＤパネル３２と同一である。パネル３８は、コレステリック偏光子の 反射性を利用するように設計され、特に、オーバヘッドプロジェクタなどの点光 源４４を備える表示システムにおいて特に有用である。したがって、フレネルレ ンズ４０は、収束レンズでなければならず、偏光子４２ａ、４２ｂおよび４２ｃ により反射される光の部分をリサイクルすることを可能にするために、フィルタ ４２は、ニュートラルである。この反射された光は、光源４４のすぐ近くのミラ ー４６または他の反射性表面を設けることにより、リサイクルできる。このよう にして、偏光子により反射された光は、ミラー４６の方に（レンズ４０により） 再指向される。偏光子４２ｂと４２ｃにより反射された光は、この反射された光 に影響することなく他の偏光子を通って下のほうへ進む。光がミラー４６におい て反射されたとき、円偏光の左右性を変化する。こうして、リサイクルされた光 は、適当な左右性を備え、フィルタ４２を通る。 円偏光のコレステリック偏光子は、また、米国特許第４,４１６,５１４号と同 ４,８３８,６５５号に説明されたパネルなどの、他の多層カラーＬＣＤパネルの 性能（カラー純度）を改良するために使用できる。たとえば、コレステリック偏 光子は、図５に示されたような、別のＬＣＤパネル４８を作るのに使用できる。 このパネル４８も、同じＬＣＤセル２０、２２、２４、複数の１／４波長板３０ および１対のフレネルレンズ２６、２８を使用する点で、先に説明したパネルに 非常に似ている。このパネルは、また、同じ中間フィルタ３４と３６を使用する が、第１フィルタ５０は、ここでは、青のフィルタであり、赤と緑にそれぞれ適 合された２個のコレステリック偏光子５０ａと５０ｂを有する。図５は、また、 先に説明した実施例のいずれにおいても検光子５２が、どのようにして、１／４ 波長板と組み合わせたコレステリック偏光子であるよりは、ニュートラル（伸長 ポリマの）偏光子であるかを説明するのに役立つ。理解されるように、複数のフ ィ ルタの順序は、（各フィルタにおける成分偏光子の順序も）、パネルの出力に影 響することなく、変化できる。また、理解されるように、コレステリック偏光子 のなかの１個、複数個またはすべては、従来のパネルの染料性２色性・ニュート ラルフィルタと置き換えることができる。さらに、理解されるように、本発明は 、米国特許第４,８３８,６５５号のゲスト・ホスト形ねじれネマチック（ＴＮ） システムなどの、ハイブリッド加法混色カラーＬＣＤシステムに適用できる。使 用されるＬＣＤセルは、９０°（オフのとき）と０°（十分にオンのとき）の間 で、直線偏光を回転するものであり、ＴＮ、強誘電または他の種類のＬＣＤから 選択できる。 当業者が理解するように、開示された上記の複数の実施例の他の変形も可能で あり、その中には、円偏光の光を変調するＬＣＤセルを用いて１／４波長板の使 用の必要をなくすという実施例がある。そのようなＬＣＤセルは、通常のＴＮ導 波モードの代わりに、半波長遅延器として動作するＴＮセルを含み、電気的に制 御される複屈折性ＥＣＢ ＬＣＤは、また、ＤＡＰ（変形縦配向（deformed ver tically-aligned））ＬＣＤとしても知られている。 図６について説明すると、図４に示したリサイクルの概念は、また、オーバヘ ッドプロジェクタ（ＯＨＰ）６０に適用される。ＯＨＰ６０は、多数の通常の部 品（ステージ面６４（典型的にはガラス板）を含む基部６２、投映レンズ７０と ミラー７２を含むプロジェクタヘッド６８、および、基部６２とプロジェクタヘ ッド６８に結合されるアーム７４）を含む。アーム７４は、基部６２に揺動可能 に結合でき、格納と輸送のため外形をより小型にする。搬送ストラップ７６も、 輸送の便宜のために基部６２に付加できる。図７を参照すると、反射性の偏光性 フィルタ７８は、基部６２の中に設けることができる。フィルタ４２におけるよ うに、フィルタ７８は、全可視範囲をカバーすることが要求されるときなどに、 複数のコレステリックフィルタ７８ａ、７８ｂおよび７８ｃを含む。また、フィ ルタ７８は、他の１／４波長板３０を含み、フレネルレンズ４０と２８の同じ対 により囲まれる。ＯＨＰ６０のための光源は、ランプ４４、反射器４６および集 光器８０を含む。フィルタ７８は、好ましくは、基部６２から摺動して移動可能 な引き 出し部として作られる。このようにして、フィルタ７８は、偏光された光出力が 望ましいとき（ガラス板６６の上に設けたＬＣＤパネルを用いるときなど）、作 動位置に位置でき、あるいは、フィルタ７８は、もし偏光が必要でないならば（ オーバヘッド用の透明紙を用いるときなど）、光路から移動できる。投映された 可視像が通常の人にとって許容できるならば、フィルタ７８を移動する必要はな いかもしれない。もちろん、本発明の範囲外の他の特徴（たとえば、光源とステ ージ面６４との間の折り曲げられた光路を設けること）を備えることもできる。 図７の構成は、もし高度に反射性の（銀などの）面がミラー４６上に使用され るならば、１００％に近い偏光効率を有するＯＨＰを生じ、界面での損失は、前 に説明したように、最小化される。フィルタ７８により反射される光の大部分が フィラメントの側を通ってミラー４６により反射されるようにするために、かな り開いたフィラメントが、ランプ４４に対して好ましい。ＡＮＳＩコードＥＹＢ を有する許容可能な開いたフィラメントのカプセルランプは、米国ニューヨーク 州モンゴメリのオスラム社（Osram Corp.）から市販されている。また、いずれ のＬＣＤパネルによって要求される偏光角にも適合するために、偏光子に関して 回転可能な１／４波長板３０を備えることが望ましいことがある。ＯＨＰがＬＣ Ｄパネルとともに使用される場合、パネル上の背面側偏光子は、冗長であり、光 の透過をさらに大きくするために除去できる。 上述の発明は、反射型のＯＨＰを作るために変形できる。ここで、光源は、（ プロジェクションヘッド内の）ステージの上に位置され、ステージそれ自体は、 反射性表面からなる。この実施例において、（移動可能な）コレステリックフィ ルタは、プロジェクションヘッド内に、ランプとステージとの間に位置でき、高 出力の偏光された光を出す。また、この実施例は、ランプの背後に反射器を備え ることにより光のリサイクルを利用できる。 いくつかの異なった材料が、本発明のコレステリック偏光子において使用でき る。コレステリック材料は、旋光性であってもよく、さらに、モノマでもポリマ でもよい。最も通常のコレステリック液晶は、左手系のらせんを有するコレステ リック脂肪族エステルであり、好ましい実施例では、この材料は、ポリマである 。 なぜなら、コレステリック液晶のモノマの典型的なバンド幅は、約５０ｎｍであ るが、コレステリック・ペンダント（pendent）基を備えたポリマでのバンド幅 は、適当なピッチと屈折異方性を有するならば、約１００ｎｍであるからである 。より広いスペクトル範囲を有する他に、コレステリックポリマは、温度感受性 がずっと小さく、交差結合して膜を作ることもでき、偏光子と隣接部品との間に 別のガラス板を設ける必要がない。好ましいコレステリック組成物は、４員環に 結合されるコレステリル・ポリシロキサン・コポリマである。偏光子は、ガラス 板の間に変形配向により形成され、１００〜１５０ｎｍのスペクトルバンド幅を 生じた。ピーク波長は、コポリマの比を変えることにより選択される。 約１００ｎｍのバンド幅を有するコレステリックポリマが使用されるとき、３ つの層が、全体の可視スペクトルをカバーできる。もちろん、モノマ偏光子が使 用できたが、６つの層が、全体の可視スペクトルをカバーするために必要であっ た。理解されるように、コレステリック偏光子技術における将来の進歩は、全体 の可視スペクトルをカバーするのに十分な単独の層を生じるかもしれない。 本発明は、従来のＬＣＤパネルとＬＣＤ／ＯＨＰの組み合わせに対して明らか な長所を示す。コレステリック偏光子の使用は、コレステリックフィルタの鋭い 応答曲線と狭いバンド幅により実質的に改良されたカラー純度を生じ、さらに、 より多い照明（より明るい偏光出力）を提供する。また、この発明は、吸収性偏 光子で見いだされた熱管理に伴う問題（カラーシフトと色あせを含む）をなくす 。 本発明は、特定の実施例を参照して説明してきたが、この説明は、制限的な意 味に解釈されることを意味しない。開示された本発明の実施例、および、その他 の複数の実施例の変形は、本発明の説明を参照すると、当業者にとって明らかで ある。たとえば、本発明は、また、ラップトップコンピュータのＬＣＤ表示や、 大スクリーンのＬＣＤテレビジョンにも使用できる。また、より広い色調変化は 、複数対のフィルタ／セルにより提供される。したがって、添付の請求の範囲は 、発明の真の範囲の中にあるそのような変形をカバーすると考えられる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トリトル、グレイ・エル アメリカ合衆国 55133―3427ミネソタ州、 セント・ポール、ポスト・オフィス・ボッ クス33427（番地の表示なし)

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 可視スペクトルの中の１つのバンド幅にある円偏光の光を通す偏光手段で あり、ほぼ面状であり、第１と第２の側部を備える偏光手段と、 上記の偏光手段の第１側部に隣接し、上記の偏光手段へ向かう光を集め、平行 にするレンズ手段と、 ほぼ面状であり、上記の第２の側部に隣接し、円偏光を直線偏光に変換する１ ／４波長手段と、 上記の１／４波長手段に隣接し、上記の偏光手段と対向し、上記の直線偏光の 位相を変調するセル手段と、 上記の変調された光を可視に変える検光子手段と からなる表示装置。 ２． さらに、上記の検光子手段に隣接し、上記の１／４波長手段と対向し、上 記の検光子手段を通る光を集める第２レンズ手段を備える、請求項１に記載され た表示装置。 ３． 上記の偏光手段は、第１の右手系または左手系の左右像（right/left han dedness）で円偏光がされた、上記のバンド幅における光を通し、第２の右手系 または左手系の左右像で円偏光がされた、上記のバンド幅における光を反射する ことを特徴とする請求項１に記載された表示装置。 ４． 上記の偏光手段が上記のバンド幅に適合されたコレステリック偏光子から なることを特徴とする請求項１に記載された表示装置。 ５． カラー像を表示するように適合された請求項１に記載された表示装置であ って、 上記の偏光手段は、第１、第２および第３の円偏光子を含み、 上記のセル手段は、アドレス可能な第１、第２および第３の液晶セルを含み、 上記の１／４波長手段は、第１、第２、第３、第４および第５の１／４波長板 からなり、 上記の第１円偏光子は、上記の第１レンズ手段と上記の第１液晶セル手段との 間に挿入され、第１原色の円偏光に適合され、 上記の第１の１／４波長板は、上記の第１円偏光子と第１液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第１液晶セルは、上記の第１原色の光の直線偏光を選択的に回転するよ うに適合され、 上記の第２円偏光子は、上記の第１と第２の液晶セルの間に挿入され、３原色 全部の円偏光をするように適合され、 上記の第２の１／４波長板は、上記の第２円偏光子と第１液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第３の１／４波長板は、上記の第２円偏光子と第２液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第２液晶セルは、第２の原色の光の直線偏光を選択的に回転するように 適合され、 上記の第３円偏光子は、上記の第２と第３の液晶セルの間に挿入され、３原色 全部の円偏光をするように適合され、 上記の第４の１／４波長板は、上記の第３円偏光子と第２液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第５の１／４波長板は、上記の第３円偏光子と第３液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第３液晶セルは、第３の原色の光の直線偏光を選択的に回転するように 適合される ことを特徴とする表示装置。 ６． カラー像を表示するように適合された請求項１に記載された表示装置であ って、 上記の偏光手段は、第１、第２および第３の円偏光子を含み、 上記のセル手段は、アドレス可能な第１、第２および第３の液晶セルを含み、 上記の１／４波長手段は、第１、第２、第３、第４および第５の１／４波長板 からなり、 上記の第１円偏光子は、上記の第１レンズ手段と上記の第１液晶セル手段との 間に挿入され、第１原色の円偏光に適合され、 上記の第１の１／４波長板は、上記の第１円偏光子と第１液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第１液晶セルは、上記の第１原色の光の直線偏光を選択的に回転するよ うに適合され、 上記の第２円偏光子は、上記の第１と第２の液晶セルの間に挿入され、上記の 第１の原色と第２の原色の光の円偏光をするように適合され、 上記の第２の１／４波長板は、上記の第２円偏光子と第１液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第３の１／４波長板は、上記の第２円偏光子と第２液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第２液晶セルは、上記の第２の原色の光の直線偏光を選択的に回転する ように適合され、 上記の第３円偏光子は、上記の第２と第３の液晶セルの間に挿入され、上記の 第２の原色と第３の原色の光の円偏光をするように適合され、 上記の第４の１／４波長板は、上記の第３円偏光子と第２液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第５の１／４波長板は、上記の第３円偏光子と第３液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第３液晶セルは、上記の第３の原色の光の直線偏光を選択的に回転する ように適合される ことを特徴とする表示装置。 ７． カラー像を表示するように適合された請求項１に記載された表示装置であ って、 上記の偏光手段は、第１、第２および第３の円偏光子を含み、 上記のセル手段は、アドレス可能な第１、第２および第３の液晶セルを含み、 上記の１／４波長手段は、第１、第２、第３、第４および第５の１／４波長板 からなり、 上記の第１円偏光子は、上記の第１レンズ手段と上記の第１液晶セル手段との 間に挿入され、第１原色と第２原色の円偏光に適合され、 上記の第１の１／４波長板は、上記の第１円偏光子と第１液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第１液晶セルは、上記の第１原色の光の直線偏光を選択的に回転するよ うに適合され、 上記の第２円偏光子は、上記の第１と第２の液晶セルの間に挿入され、上記の 第１の原色と第３の原色の光の円偏光をするように適合され、 上記の第２の１／４波長板は、上記の第２円偏光子と第１液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第３の１／４波長板は、上記の第２円偏光子と第２液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第２液晶セルは、上記の第２の原色の光の直線偏光を選択的に回転する ように適合され、 上記の第３円偏光子は、上記の第２と第３の液晶セルの間に挿入され、上記の 第２原色と第３の原色の光の円偏光をするように適合され、 上記の第４の１／４波長板は、上記の第３円偏光子と第２液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第５の１／４波長板は、上記の第３円偏光子と第３液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第３液晶セルは、上記の第３の原色の光の直線偏光を選択的に回転する ように適合される ことを特徴とする表示装置。 ８． カラー像を表示するように適合された請求項１に記載された表示装置であ って、 上記の偏光手段は、少なくとも１つの円偏光のコレステリック偏光子を含み、 上記のセル手段は、第１の原色と第２の原色の光の直線偏光を選択的に回転す るように適合される少なくとも２つの液晶セルを含む ことを特徴とする表示装置。 ９． 上記の表示装置から既知の有効距離で光源を備える、請求項３に記載され た表示装置であって、上記の光源は、反射器を備え、上記の第１レンズ手段は、 上記の有効距離にほぼ等しい焦点距離を有する収束フレネルレンズを備える表示 装置。 １０． カラー像を表示するように適合された請求項９に記載された表示装置で あって、 上記の偏光手段は、第１、第２および第３の円偏光子を含み、 上記のセル手段は、アドレス可能な第１、第２および第３の液晶セルを含み、 上記の１／４波長手段は、第１、第２、第３、第４および第５の１／４波長板 からなり、 上記の第１円偏光子は、上記の第１レンズ手段と上記の第１液晶セル手段との 間に挿入され、３原色全部の円偏光に適合され、 上記の第１の１／４波長板は、上記の第１円偏光子と第１液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第１液晶セルは、上記の原色の中の第１の原色の光の直線偏光を選択的 に回転するように適合され、 上記の第２円偏光子は、上記の第１と第２の液晶セルの間に挿入され、上記の 第１の原色と上記の原色の中の第２の原色の光の円偏光をするように適合され、 上記の第２の１／４波長板は、上記の第２円偏光子と第１液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第３の１／４波長板は、上記の第２円偏光子と第２液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第２液晶セルは、上記の第２の原色の光の直線偏光を選択的に回転する ように適合され、 上記の第３円偏光子は、上記の第２と第３の液晶セルの間に挿入され、上記の 第２原色と上記の原色の中の第３の原色の光の円偏光をするように適合され、 上記の第４の１／４波長板は、上記の第３円偏光子と第２液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第５の１／４波長板は、上記の第３円偏光子と第３液晶セルとの間に挿 入され、 上記の第３液晶セルは、上記の第３の原色の光の直線偏光を選択的に回転する ように適合される ことを特徴とする表示装置。 １１． ステージ面を備える基部と、 上記の基部の中にある光源と、 上記の基部に、上記のステージ面の直前に、取り付けられたプロジェクタヘッ ドと、 上記の光源から上記のステージ面へ光を指向し、光路を定める手段と、 上記の光源に隣接し、かつ、上記の光路に関して上記のステージ面に対向して 位置される光反射手段と、 上記の光源から上記のステージ面への光を集め平行にする第１レンズ手段と、 上記の第１レンズ手段と上記のステージ面との間に位置され、上記のステージ 面から上記のプロジェクタヘッドへの光を集める第２レンズ手段と、 上記の第１と第２のレンズ手段の間に位置され、第１の偏光の光を通し、第２ の偏光の光を反射する偏光子手段と からなる、高出力の偏光を備えるオーバーヘッドプロジェクタ。 １２． 請求項１１に記載されたオーバーヘッドプロジェクタにおいて、 上記の偏光子手段は、第１の右手系または左手系の左右像で円偏光がされた、 上記のバンド幅における光を通し、第２の右手系または左手系の左右像で円偏光 がされた光を反射する少なくとも１つの円偏光子を備えることを特徴とする請求 項１１に記載されたオーバーヘッドプロジェクタ。 １３． 請求項１１に記載されたオーバーヘッドプロジェクタにおいて、さらに 、 上記の基部から上記の偏光子手段を除去する手段を備えることを特徴とするオ ーバーヘッドプロジェクタ。 １４． 上記の円偏光子がコレステロールであることを特徴とする請求項１２に 記載されたオーバーヘッドプロジェクタ。 １５． 請求項１２に記載されたオーバーヘッドプロジェクタにおいて、さらに 、 上記の偏光子手段と上記の第２レンズ手段との間に挿入される１／４波長板を 備えることを特徴とするオーバーヘッドプロジェクタ。 １６． 請求項１３に記載されたオーバーヘッドプロジェクタにおいて、 上記の除去手段は、上記の基部に摺動可能に取り付けられた引き出しを備え、 上記の偏光子手段は、上記の引き出しの中に位置されることを特徴とするオーバ ーヘッドプロジェクタ。 １７． 請求項１４に記載されたオーバーヘッドプロジェクタにおいて、 上記の偏光子手段は、複数の円偏光コレステリック偏光子からなり、偏光子の 各々は、異なったバンド幅の円偏光を通し／反射するように適合されることを特 徴とするオーバーヘッドプロジェクタ。 １８． ステージ面を備える基部と、上記の基部に、上記のステージ面の直前に 、取り付けられたプロジェクタヘッドと、上記の基部の中にある光源と、上記の 光源に隣接して位置される光反射手段と、上記のステージ面に位置され、上記の ステージ面から上記のプロジェクタヘッドへの光を集める集光レンズ手段とを含 むオーバーヘッドプロジェクタと、 可変波長の光を選択的に通す手段を有するアドレス可能な液晶表示パネルと、 上記の液晶表示装置と上記の光源との間に挿入され、第１円偏光の光を通し、 第２円偏光の光を反射する円偏光子手段と からなる表示システム。 １９． 上記の円偏光子手段が、上記のオーバーヘッドの上記の基部に位置され ることを特徴とする請求項１８に記載された表示システム。 ２０． 上記の円偏光子手段が、上記の液晶表示パネルと一体に形成されること を特徴とする請求項１８に記載された表示システム。