JPH08489Y2 - 内燃機関のセラミック製副室 - Google Patents

内燃機関のセラミック製副室

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JPH08489Y2
JPH08489Y2 JP1987087670U JP8767087U JPH08489Y2 JP H08489 Y2 JPH08489 Y2 JP H08489Y2 JP 1987087670 U JP1987087670 U JP 1987087670U JP 8767087 U JP8767087 U JP 8767087U JP H08489 Y2 JPH08489 Y2 JP H08489Y2
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    • F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
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    • F02B19/00—Engines characterised by precombustion chambers
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    • F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ディーゼル式の内燃機関におけるセラミッ
ク製副室の改良に関するものである。
（従来の技術） ディーゼル式の内燃機関の副室をセラミック体により
構成して耐熱性、熱効率を向上させることは、例えば特
開昭62-10418号公報等に示されるように広く行われてい
るところであり、このようなセラミック製の副室は製造
上の理由から上部セラミック体と下部セラミック体とを
金属製のシリンダヘッド内に焼き嵌めした構造とするの
が普通である。ところが、下部セラミック体の渦流室を
形成している壁厚は不均等であるために焼き嵌め面圧も
不均等となり、特に下部セラミック体の底面と内周壁と
の間の屈曲部にクラックが生じ易いという欠点があるこ
とが判明した。
（考案が解決しようとする問題点） 本考案は上記のような従来の問題点を解決して、渦流
室を形成している壁厚が不均等な下部セラミック体を金
属性リングにより一体的に焼き嵌める場合にも、セラミ
ック体下部の屈曲部にクラックを生ずるおそれのないよ
うにした内燃機関のセラミック製副室を提供すること目
的として完成されたものである。
（問題点を解決するための手段） 本考案者は上記の課題を解決するためにクラック発生
の原因を追求した結果、クラックの起点がセラミック体
下部の底面と内周壁とのつなぎ部にあり、その原因はセ
ラミック体下部が底面を持つために底面に相当する外周
部の面圧が他の外周部よりも急激に大きくなり、この部
分に応力集中が生ずるためであることを知った。
本考案は上記の知見に基づいて完成されたものであ
り、ドーム形状の上部にグロープラグ孔及びインジェク
ションノズル孔を備え、下部に燃焼ガス噴出孔を備えた
底面を有する略円筒状のセラミック体を金属製リングに
一体的に焼き嵌めした内燃機関のセラミック製副室にお
いて、セラミック体下部の少なくとも底面と内周壁とが
接する屈曲部より下方全域に対応するセラミック体下部
と金属製リングとの焼き嵌め代をセラミック体上部の焼
き嵌め代よりも小さくすることにより、セラミック体下
部の底面と内周壁とが接する屈曲部より下方全域の面圧
を低下させたことを特徴とするものである。
（実施例） 次に本考案を実施例により更に詳細に説明すると、第
１図において（１）は内燃機関のシリンダヘッド、
（２）は該シリンダヘッド（１）の内部に圧入された金
属製リング、（３）、（４）はこの金属製リング（２）
内に一体に焼嵌めされている上部セラミック体及び下部
セラミック体である。これらの上部及び下部セラミック
体（３）、（４）は同一材質からなる断面円形の中空体
であり、上部セラミック体（３）には図示するようなド
ーム形状とされた上部にシリンダヘッド（１）のグロー
プラグ収容部（５）に連通するグロープラグ孔（６）
と、シリンダヘッド（１）のインジェクションノズル収
容部（７）に連通するインジェクションノズル孔（８）
とを備えている。また下部セラミック体（４）は有底の
円筒状体であり、その底面にはシリンダ室（９）に向っ
て燃焼ガスを噴射する燃焼ガス噴出孔（10）を備えてい
る。これらの上部セラミック体（３）および下部セラミ
ック体（４）と金属製リング（２）との間には回り止め
用のキイ（11）、（12）が挿入されている。
本考案の第１の実施例においては、第２図に示される
ように下部セラミック体（４）の外径寸法をテーパ状に
下方に向って減少させることにより、上部セラミック体
（３）の外径寸法よりも次第に小さくして、内径寸法が
均一な金属製リングに焼き嵌める場合の、屈曲部より下
方全域に対応する下部セラミック体（４）の焼き嵌め代
を上部セラミック体（３）の焼き嵌め代よりも小さくし
てある。なお、上部セラミック体（３）の焼き嵌め代は
エンジン動作時の熱や振動により脱落しない所定の面圧
になるよう設定してある。これによる焼き嵌め面圧の変
化は第７図に示されるとおりであり、焼き嵌め代を上下
部セラミック体とも均一とした場合には太線（Ａ）のよ
うに下部セラミック体（４）の屈曲部より下方全域によ
り大きな面圧が発生するが、実線（Ｂ）のように下部セ
ラミック体（４）の焼きばめ代を減少させた場合には、
下部セラミック体（４）の屈曲部より下方における面圧
は約50％減少する。またテーパ形状を下部セラミック体
（４）の上端よりもやや下方部分から開始させた場合に
も、面圧点線（Ｃ）は実線（Ｂ）にくらべわずかに変化
するが、ほぼ同様な効果が得られる。
第３図に示される第２の実施例においては、下部セラ
ミック体（４）の外径寸法が上部セラミック体（３）の
外径寸法よりも均一に小さくされている。当該品を内径
寸法の均一な金属リング（２）に焼き嵌めすることによ
り、焼き嵌め代は上部セラミック体（３）より下部セラ
ミック体（４）の方が小さくなる。
また第５図に示される第３の実施例においては、金属
製リング（２）の下部セラミック体（４）に接する部分
（14）の内径寸法を上部セラミック体（３）に接する部
分（13）の内径寸法よりも大きくすることにより、外径
寸法の均一なセラミック体を焼きばめる場合の下部セラ
ミック体（４）の焼き嵌め代を小さくしている。第５図
は金属製リング（２）の内面に段差を形成した例を示
し、第６図の第４の実施例は金属製リング（２）の下方
部をテーパ状に削った例を示している。
第１〜３図におけるセラミック製副室は２分割した上
部及び下部セラミック体を示しているが、第４図に示す
一体形状のセラミック製副室でも同様である。いずれの
場合にも、少なくとも屈曲部より下方全域に対応するセ
ラミック体下部の焼き嵌め代をセラミック体上部の焼き
嵌め代よりも小さくすることにより、第７図に示したと
同様にセラミック体（４）の屈曲部より下方全域に生ず
る面圧を低減できる効果がある。
（考案の効果） 本考案は以上の説明からも明らかなように、セラミッ
ク体下部の焼き嵌め代をセラミック体上部の焼き嵌め代
よりも小さくすることによりセラミック体下部の底面と
内周壁との屈曲部より下方全域に生ずる焼き嵌め面圧を
軽減したもので、これによりこの部分のクラック発生の
おそれを防止することができる。よって本考案はディー
ゼルエンジンの耐久性、熱効率等の向上に有益なもので
あり、その実用的価値は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第１図はエンジンの副室部分を示す断面図、第２図は本
考案の第１の実施例を示す断面図、第３図は本考案の第
２の実施例を示す断面図、第４図は一体形状のセラミッ
ク製副室部分を示す断面図、第５図は本考案の第３の実
施例を示す断面図、第６図は本考案の第４の実施例を示
す断面図、第７図は焼嵌め面圧のグラフである。 （２）：金属製リング、（３）：上部セラミック体、
（４）：下部セラミック体、（６）：グロープラグ孔、
（８）：インジェクションノズル孔、（10）：燃焼ガス
噴出孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭59−163125（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−44006（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−51115（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭58−36170（ＪＰ，Ｂ２) 実公 平６−12195（ＪＰ，Ｙ２)

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項１】ドーム形状の上部にグロープラグ孔及びイ
    ンジェクションノズル孔を備え、下部に燃焼ガス噴出孔
    を備えた底面を有する略円筒状のセラミック体を金属製
    リングに一体的に焼き嵌めした内燃機関のセラミック製
    副室において、セラミック体下部の少なくとも底面と内
    周壁とが接する屈曲部より下方全域に対応するセラミッ
    ク体下部と金属製リングとの焼き嵌め代をセラミック体
    上部の焼き嵌め代よりも小さくすることにより、セラミ
    ック体下部の底面と内周壁とが接する屈曲部より下方全
    域の面圧を低下させたことを特徴とする内燃機関のセラ
    ミック製副室。
  2. 【請求項２】セラミック体下部の外径寸法をセラミック
    体上部の外径寸法よりも小さくした実用新案登録請求の
    範囲第１項記載の内燃機関のセラミック製副室。
  3. 【請求項３】金属製リングのセラミック体下部に接する
    部分の内径寸法をセラミック体上部に接する部分の内径
    寸法よりも大きくした実用新案登録請求の範囲第１項記
    載の内燃機関のセラミック製副室。
JP1987087670U 1987-06-06 1987-06-06 内燃機関のセラミック製副室 Expired - Lifetime JPH08489Y2 (ja)

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