JPH0848876A - ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 - Google Patents
ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物Info
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- JPH0848876A JPH0848876A JP18451694A JP18451694A JPH0848876A JP H0848876 A JPH0848876 A JP H0848876A JP 18451694 A JP18451694 A JP 18451694A JP 18451694 A JP18451694 A JP 18451694A JP H0848876 A JPH0848876 A JP H0848876A
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Abstract
れたポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を提供する。 【構成】 イ)ポリフェニレンスルフィド樹脂100
重量部 ロ)平均粒径1.2〜5μm、BET比表面積15m2
/g以上の多孔質炭酸カルシウム0.1〜10重量部 上記イ)、ロ)からなることを特徴とするポリフェニレ
ンスルフィド樹脂組成物。
Description
改良されたポリフェニレンスルフィド樹脂組成物に関す
るものである。
優れた耐熱性、耐薬品性を生かして電気・電子機器部材
および自動車機器部材として注目を集めており、耐熱
性、耐薬品性の要求される分野に幅広く用いられてい
る。
ド、サイリスタコンデンサー、サーミスターなどのエレ
クトロニクス素子およびこれらの複合部品の電気絶縁性
の保持、機械的保護、外部雰囲気による特性変化を防止
する目的でポリフェニレンスルフィド樹脂で被覆または
封止することが行われている。
た場合、ポリフェニレンスルフィド樹脂から腐蝕性のガ
スが発生し、電極、リードフレーム、リード線などが腐
蝕するという問題が生じている。このことは、ポリフェ
ニレンスルフィド樹脂成形品を電気・電子分野、特に金
属材料と接する分野に適応する上での障害となってい
る。
フェニレンスルフィド樹脂の腐蝕性を種々の添加剤で減
じる試みがなされている。
にアルカリ金属の炭酸塩、珪酸塩、水酸化物の添加が開
示されているが、これらの効果は充分ではなく、しかも
電気的特性に悪影響をおよぼすという問題を有してい
る。さらに、性能が比較的良い炭酸リチウムは、高価で
あるという経済的な問題および添加による機械特性の低
下という問題を有している。
素類、ヒドラジン類およびアミノ酸類の添加が開示され
ているが、これらの化合物は加工温度において分解して
しまうため、その効果も乏しく、かえってガス発生量が
多くなるという問題を有している。
は、微粒子炭酸カルシウムの添加が開示されている。し
かし、微粒子炭酸カルシウムは二次凝集を発生しやす
く、このため成形品の強度低下を引き起こす可能性があ
る。
る腐蝕性が改良されたポリフェニレンスルフィド樹脂組
成物に関するものである。
点を鋭意検討した結果、ポリフェニレンスルフィド樹脂
への特定の炭酸カルシウムの添加が、金属に対するポリ
フェニレンスルフィド樹脂の腐蝕性の改良に効果的であ
ることを見い出し、本発明に到達した。
/g以上の多孔質炭酸カルシウム0.1〜10重量部 上記イ)、ロ)からなることを特徴とするポリフェニレ
ンスルフィド樹脂組成物に関するものである。
ィド樹脂はその構成単位として、
ル%以上含有しているものが好ましい。
ましくは10モル%未満であれば、m−フェニレンスル
フィド単位、
ド単位、
ル基、ニトロ基、カルボキシル基、ニトリル基、アミノ
基、アルコキシル基、ヒドロキシル基、またはスルホン
酸基等である。)等の共重合単位を含有していてもさし
つかえない。
ンスルフィド樹脂は、直鎖状のものであっても、酸素雰
囲気下での加熱処理、または過酸化物等を添加しての加
熱処理により硬化させ、重合度を上げたものであって
も、また、非酸化性の不活性ガス中で加熱処理を施した
ものであってもかまわないし、さらにこれらの構造の混
合物であってもかまわない。また、上記のポリフェニレ
ンスルフィド樹脂は、脱イオン処理(酸洗浄や熱水洗浄
等)を行うことによってイオンを低減させたものであっ
てもよい。
としては、平均粒径1.2〜5μm、好ましくは2〜4
μmであり、かつBET比表面積が15m2/g以上、
好ましくは25m2/g以上の多孔質炭酸カルシウムが
あげられる。平均粒径1.2μm未満では二次凝集を発
生しやすく、このため成形品の強度低下を引き起こす可
能性があるので好ましくない。また、平均粒径が5μm
を越えるもの、あるいはBET比表面積が15m2/g
未満のものでは、金属に対する腐蝕性の改良効果が乏し
く好ましくない。平均粒径2〜4μmかつBET比表面
積25m2/g以上のものは、金属に対する腐蝕性の改
良効果および成形品の強度が特に優れるため、好まし
い。
シウムの添加量は、ポリフェニレンスルフィド樹脂10
0重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは
0.5〜5重量部である。添加量が0.1重量部未満で
は、金属に対する腐蝕性の改良効果が乏しく、10重量
部を越える場合には、成形品の強度が低下するため好ま
しくない。添加量0.5〜5重量部では、金属に対する
腐蝕性の改良効果および成形品の強度のバランスに優れ
るため、好ましい。
樹脂組成物には、各種充填材を添加することができる。
セラミックス繊維、金属繊維等の繊維状充填材、チタン
酸カリウム等のウィスカー、マイカ、炭酸カルシウム、
シリカ、タルク、硫酸カルシウム、カオリン、クレー、
ガラスビーズ、ガラスパウダー等の粉末状充填材であ
り、これらは単独あるいは混合して用いることができ
る。
タネート系のカップリング剤、滑剤、耐熱安定剤、耐候
性安定剤、結晶核剤、発泡剤、イオントラップ剤、難燃
剤等を必要に応じて添加してもよい。
脂、熱可塑性樹脂、例えば、エポキシ樹脂、シアン酸エ
ステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、シリコーン
樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリフェニレンオキ
サイド、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテ
ルケトン、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフ
ェニレンスルフィドケトン、フッ素樹脂等の単独重合
体、ランダムまたはブロック、グラフト共重合体の1種
以上を混合して使用することもできる。
成物の製造方法としては、従来使用されている加熱溶融
方法を用いることができる。例えば、V−ブレンダー、
ヘンシェルミキサー等の各種ブレンダーで混合した後、
ニーダー、ミル、一軸または二軸の押出機で加熱溶融混
合する方法があげられる。さらに、得られた組成物は、
射出成形機、押出成形機、トランスファー成形機、圧縮
成形機を用いて成形することができる。
するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもので
はない。
スルフィド樹脂の製造方法は次の通りである。
る内容積530lの反応器にN−メチルピロリドン11
0lおよび2.8水塩硫化ナトリウム(純度;Na2S
60wt%)61.1kgを仕込み、撹拌下、ジャケッ
トにより加熱し、内温が約200℃に達するまで、脱水
塔を通じて脱水を行った。この際、13.5lの主とし
て水からなる留出液を留去した。ついで、p−ジクロル
ベンゼン70.0kgとN−メチルピロリドン48lを
添加し、250℃まで昇温し、さらに250℃で3時間
反応させた。
ットおよび減圧ラインを装備する溶媒回収器に移した。
その際、N−メチルピロリドン30lを追加した。続い
て、減圧下で加熱して、主としてN−メチルピロリドン
からなる留出液210lを留去した。
とし、80℃、15分間加熱撹拌した後、遠心分離し
て、ポリマーを回収した。
200lを添加し、100℃、30分間加熱撹拌を行
い、冷却後、遠心分離機でポリマー粉末を回収した。な
お、この操作を2回繰り返した。
ブレンダーに移し、乾燥を行った。このポリマーを一部
サンプリングし、溶融粘度を高化式フローテスター(ダ
イス;d=0.5mm、L=2mm)を用いて、300
℃、10kg荷重で測定したところ、27Pa・sであ
った。
気気流下、撹拌しながら250℃で4時間硬化した。得
られたポリマーの溶融粘度は280Pa・sであった。
重量部と多孔質炭酸カルシウム(平均粒径2.3μm、
白石工業(株)製)3重量部配合した後、二軸押出機を
用いて300℃で溶融混練し、ペレット化した。
とく、ガラス容器に入れ、中にシャーレーに入れた金型
材(材質:PD613,大同特殊鋼製)を入れて、33
0℃、4時間オーブン中で加熱し、さらに、85℃、相
対湿度85%の恒温恒湿槽中にて1時間放置した後、重
量変化および目視により、腐蝕度を評価した。○は腐蝕
なし、×は腐蝕あり、××は腐蝕が大であることを示
す。また、樹脂組成物の機械的強度におよぼす多孔質炭
酸カルシウムの影響を確認するため、射出成形機により
試験片を作成し、曲げ強度の測定(ASTM D790
準拠)を行った。
成物は、金属腐食性が改良され、強度的にも優れたもの
であった。
ス繊維(平均繊維径9μm、カット長3mmのチョップ
ドストランド)および多孔質炭酸カルシウム(平均粒径
2.3μm、白石工業(株)製)を表1に示す割合で配
合した以外は、実施例1と同様の操作および評価を行っ
た。
成物は、金属腐食性が改良され、強度的にも優れたもの
であった。
実施例1と同様の操作を行い評価を行った。
金属腐食性は高いものであった。
重量部と表1に記載の炭酸カルシウム(白石工業(株)
製)3重量部とで実施例1と同様の操作を行い評価を行
った。
成物は、金属腐食性が高く、強度的に劣るものであっ
た。
重量部とガラス繊維(平均繊維径9μm、カット長3m
mのチョップドストランド)67重量部とで実施例1と
同様の操作を行い評価を行った。
成物は、金属腐食性が高いものであった。
ス繊維(平均繊維径9μm、カット長3mmのチョップ
ドストランド)および種類、平均粒径、BET比表面積
の異なる種々の炭酸カルシウム(総て白石工業(株)
製)を表1に示す割合で配合し、実施例と同様の操作お
よび評価を行った。結果を表1に示す。
成物のほとんどは、金属腐食性が改良されなかった。わ
ずかに改良されたものは、強度的に劣るものであった。
のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物は、金属に対す
る腐蝕性が著しく改良されており、また、成形品の強度
も優れており、その工業的価値は高い。
成物の金属に対する腐蝕性を調べる試験の概略図であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】イ)ポリフェニレンスルフィド樹脂100
重量部 ロ)平均粒径1.2〜5μm、BET比表面積15m2
/g以上の多孔質炭酸カルシウム0.1〜10重量部 上記イ)、ロ)からなることを特徴とするポリフェニレ
ンスルフィド樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18451694A JP3484772B2 (ja) | 1994-08-05 | 1994-08-05 | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18451694A JP3484772B2 (ja) | 1994-08-05 | 1994-08-05 | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0848876A true JPH0848876A (ja) | 1996-02-20 |
JP3484772B2 JP3484772B2 (ja) | 2004-01-06 |
Family
ID=16154570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18451694A Expired - Fee Related JP3484772B2 (ja) | 1994-08-05 | 1994-08-05 | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3484772B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006307256A (ja) * | 2005-04-27 | 2006-11-09 | Furukawa Sky Kk | Al又はAl合金溶湯の精錬用フラックス及びそれを用いた精錬方法 |
-
1994
- 1994-08-05 JP JP18451694A patent/JP3484772B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006307256A (ja) * | 2005-04-27 | 2006-11-09 | Furukawa Sky Kk | Al又はAl合金溶湯の精錬用フラックス及びそれを用いた精錬方法 |
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JP3484772B2 (ja) | 2004-01-06 |
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