JPH0848516A - 膨潤性ケイ酸塩の製造方法 - Google Patents

膨潤性ケイ酸塩の製造方法

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JPH0848516A
JPH0848516A JP18615094A JP18615094A JPH0848516A JP H0848516 A JPH0848516 A JP H0848516A JP 18615094 A JP18615094 A JP 18615094A JP 18615094 A JP18615094 A JP 18615094A JP H0848516 A JPH0848516 A JP H0848516A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記工程、(1)ケイ酸ナトリウムおよびマ
グネシムウ塩をアルカリ性水性媒体中で反応させてケイ
酸・マグネシウム共沈物を沈澱させる工程、(2)該沈
澱物を濾過および水洗して副生溶解質を除去する工程、
(3)かくして得られた沈澱物にリチウムイオンおよび
/またはナトリウムイオンを添加し、さらに必要により
フッ素イオンを添加し、100℃〜300℃の温度で水
熱反応せしめる工程および(4)得られた反応生成物を
乾燥する工程、よりなることをと特徴とするヘクトライ
ト型粘土鉱物に類似した構造を有する膨潤性ケイ酸塩の
製造方法。 【効果】 ゲル形態に優れた高品質且つ高性能のケイ酸
塩を、工業的に有利に製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然鉱物のヘクトライ
トとして知られている粘土鉱物に類似した構造を有する
ケイ酸塩の製造方法に関するものである。さらに詳しく
は、高性能で且つ高品質の膨潤性ケイ酸塩の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヘクトライト型粘土鉱物の合成方法とし
ては従来より、各種の原料を用いた種々の反応方法が提
案されている。例えば、特開昭58−185431号公
報では、ケイ酸塩溶液に硝酸、塩酸、硫酸などの鉱酸を
添加して酸性とし、マグネシウム塩溶液と混合して均質
混合液とし、これにアルカリ溶液を加えてケイ酸・マグ
ネシウム共沈物を形成させ副生溶解質を水洗除去した
後、アルカリイオンおよびフッ素イオンを添加して水熱
反応を行なう方法が記載されている。上記方法では、最
初に得られるケイ酸・マグネシウム共沈物の濾過が非常
に困難であり、副生溶解質を完全に且つ短時間で能率良
く除去するのが困難であるという問題がある。この問題
の解決策として、限外濾過膜モジュールを用いて、選択
された特定の運転条件下で副生溶解質除去のための洗浄
および共沈物の分離・濃縮する方法が提案されている
(特開平5−279012号公報参照)。
【0003】最初の反応で得られるケイ酸・マグネシウ
ム共沈物の副生溶解質の除去が不充分である場合、次の
水熱反応により得られるケイ酸塩の性能、すなわち溶媒
中でのゲル形成能(増粘性、懸濁安定性、チクソトロピ
ィ付与性)が悪くなり、高品質の膨潤性ケイ酸塩が得ら
れないのでこの水洗除去工程は必須である。高品質のケ
イ酸塩を安定に能率よく製造するために、ケイ酸・マグ
ネシウム共沈物の溶解質を水洗除去および共沈物の分離
・濃縮を容易にできる対策が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ケイ
酸・マグネシウム共沈物中の溶解質の充分な水洗除去お
よび共沈物の分離・濃縮を容易に能率よく実施すること
を可能にし、高性能且つ高品質の膨潤性ケイ酸塩を安定
に生産性よく製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、膨潤性ケイ
酸塩の合成反応に注目して鋭意研究した結果、シリカ成
分の出発原料として鉱酸を添加していないケイ酸ナトリ
ウム溶液を用い、これにマグネシムウ塩溶液をアルカリ
性水性媒体中で反応させると、濾過・水洗が容易に実施
できるケイ酸・マグネシウム共沈物が得られることを見
い出し、さらに得られた共沈物にアルカリイオンおよび
フッ素イオンを添加して水熱反応を行なって得られたケ
イ酸塩は高性能且つ高品質であることを見出し本発明に
到達した。
【0006】なすわち、本発明は下記工程、(1)ケイ
酸ナトリウムおよびマグネシウム塩をアルカリ性水性媒
体中で反応させてケイ酸・マグネシウム共沈物を沈澱さ
せる工程、(2)該沈澱物を濾過および水洗して副生溶
解質を除去する工程、(3)かくして得られた沈澱物に
リチウムイオンおよび/またはナトリウムイオンを添加
し、さらに必要によりフッ素イオンを添加し100℃〜
300℃の温度で水熱反応せしめる工程および(4)得
られた反応生成物を乾燥する工程、よりなることを特徴
とする下記一般式
【0007】
【数2】
【0008】[式中、xおよびyは、0≦x≦2、0≦
y≦4、M+は1価の陽イオンを示す]で表わされるヘ
クトライト型粘土鉱物に類似した構造を有する膨潤性ケ
イ酸塩の製造方法である。
【0009】本発明の第1工程において、ケイ酸ナトリ
ウムおよびマグネシウム塩をアルカリ性水性溶媒中で反
応させる場合、具体的方法としては例えば攪拌下に、マ
グネシウム塩の水溶液中に、ケイ酸ナトリウムおよびア
ルカリ水溶液を加えて沈澱させてもよく、またその逆の
順序に滴下してもよく、さらにまた3種類の溶液を同時
に滴下して混合してもよい。ケイ酸ナトリウムとマグネ
シウム塩の混合割合は前記一般式を満足するような化学
量論的割合であるのが好ましいがいずれか一方を過剰に
用いることもできる。また用いるアルカリ水溶液の量は
3種類の反応溶液を混合後の反応母液のpHが9.0か
ら11.0、特に好ましくは9.5から10.5の範囲に
あることが望ましい。生成したケイ酸・マグネシウム共
沈物は濾過・水洗により副生した溶解質不純物を除去す
る。
【0010】前記した条件下に反応させることにより生
成したケイ酸・マグネシウム共沈物は、濾過が容易であ
り水洗により副生した溶解質不純物が簡単に除去され
る。前記ケイ酸・マグネシウム共沈物は、その中に副生
溶解質不純物が実質的存在しないものであることが望ま
しく、そのため水洗は、水洗濾過中の塩素イオン、硫酸
イオンなどのイオンが実質的に認められなくなるまで行
うのが適当である。
【0011】かくして濾過・水洗を行うことにより、精
製・濃縮されたケイ酸・マグネシウム共沈物を得、これ
に水、リチウムイオン、1価陽イオン要すればフッ素イ
オンを添加したスラリーをオートクレーブに仕込み10
0℃ないし300℃の温度条件下で水熱反応を行う。本
発明で用いる水熱反応条件として、反応温度は100℃
ないし300℃、特に好ましくは170℃ないし250
℃、圧力は0ないし100kg/cm2(ゲージ圧)、
特に好ましくは6〜40kg/cm2(ケージ圧)の圧
力下で行なうのがよく、反応時間は1ないし24時間で
充分である。本発明で用いられる出発原料のうち、ケイ
酸ナトリウムとしてはメタケイ酸ソーダおよび1号ない
し4号水ガラスを使用することができ、アルカリ性水性
媒体としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ア
ンモニア、炭酸ナトリウムまたは水酸化リチウム等の水
溶液を使用することができる。またマグネシウム塩とし
ては、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグ
ネシウム等のマグネシウムの鉱酸塩を使用することがで
きる。また水熱反応に用いるスラリーに添加するリチウ
ムイオンとしては水酸化リチウム、水酸化リチウム・1
水和物、フッ化リチウム等を用いることができる。リチ
ウムイオンの添加割合は前記一般式における0<x≦2
であれば本発明は達成できるが、好ましくは0.4≦x
≦2の範囲にあるのがよい。スラリーに添加する一価陽
イオンとしてはナトリウムイオン、リチウムイオン、、
カリウムイオン、アンモニウムイオン、アルキルアンモ
ニウムイオン等から選ぶことができる。反応に用いるナ
トリウムイオンとしては水酸化ナトリウム、フッ化ナト
リウム等を用いることができる。リチウムイオンとして
は水酸化リチウム、水酸化リチウム・1水和酸、フッ化
リチウム等を用いることができる。カリウムイオンとし
ては水酸化カリウム、フッ化カリウム等が用いられる。
アンモニウムイオンとしてはアンモニア水、フッ化アン
モニウム等が用いられる。またアルキルアンモニウムイ
オンとしては炭素数1〜20のアルキル基を1〜4個含
有する塩化物塩、硫酸塩等のアルキルアンモニウム塩が
用いられる。添加する一価陽イオン量はxの値であるの
が望ましいが、添加量はxの3倍まで許容される。更に
フッ素イオンは特に添加しなくても目的とするケイ酸塩
は得られるが、添加することによってケイ酸塩の特性を
向上することができる。フッ素イオンの添加割合は0≦
y≦4、好ましくは2≦y≦4の範囲である。フッ素イ
オンとしてはフッ化水素酸、フッ化リチウム、フッ化ナ
トリウム、フッ化カリウム、フッ化アンモニウム等が用
いられる。
【0012】水熱反応終了後、オートクレーブ内容物を
取り出し、乾燥・粉砕することにより最終製品である合
成膨潤性ケイ酸塩が得られる。本発明によって得られた
合成ケイ酸塩は3−八面体型スメクタイトであるヘクト
ライトに類似したX線回析パターンを持っている。また
大きな陽イオン交換容量を持っており、水中において優
れた膨潤性および分散性を示しほとんど着色しない水系
ゲルを生成する特徴があり、チクソトロピー的性質を有
している。そのため、増粘剤、チクソトロピー付与剤、
粘結剤、コロイド安定剤として水性塗料、インク、化粧
品、医薬品などに幅広く利用することができる。更に有
機物複合体とすることにより親油性粘土として用いるこ
ともできる。
【0013】
【実施例】以下実施例を掲げて本発明を詳述する。なお
実施例中、下記測定および試験はそれぞれ以下に説明す
る方法に従って行った。
【0014】(1)1%液透過率測定方法:試料1gを
純水99gを入れた200ml溶ビーカーに投入し、ホ
モミキサーで10分間分散させた後、室温で24時間放
置し、分光光度計を用いて波長500nmの光線透過率
を測定した。 (2)メチレンブルー吸着試験方法:JBAS−107
−77に準じて測定した。 (3)流動学的性質測定方法:試料8gを純粋392g
を入れた500ml溶ビーカーに投入し、ホモミキサー
で10分間分散させた後室温で24時間放置し、JBA
S−108−77の2.4直読式回転粘土計による流動
性質の測定法に準じて測定した。粘度計はFann V
Gメーターを用いた。 (4)洗浄速度測定法:直径11cmの磁製ヌッチェに
No.5濾紙をセットし吸引ビンに取付け吸引圧500
mmHgで各反応沈澱物スラリーを濾過し、ケーキ形成
後純水1000mlを通水し、その速度を測定する。
【0015】実施例1 2lのビーカーに水1,000mlを入れ、塩化マグネ
シウム六水和物一般試薬(純度98%)52gを溶解し
た。別の500mlのビーカーに3号水ガラス(SiO
2 29%、Na2O 9.4%)78.5gを入れ、水20
0mlを加えて希釈液とし、これに6NのNaOH液4
6mlを加えて均一な溶液として、この液を上記塩化マ
グネシウム溶液に攪拌下、10分間で注下した。
【0016】得られた反応沈澱物を直ちに濾過および1
lの純粋で洗浄し、内容積1lのステンレス製オートク
レーブに移し、水酸化リチウム−水和物[LiOH・H
2O]1.4gを溶解した水溶液50mlおよび水酸化ナ
トリウム 1.3gを溶解した水溶液50mlを加えてス
ラリー状し、170℃、8kg/cm2ゲージ圧で12
時間反応させた。反応終了後、冷却し反応物を取り出
し、80℃で乾燥した後ラボミルにて粉砕した。オート
クレーブ処理前の反応沈澱物の洗浄速度を下記表1に示
した。本実施例で得た物質の粉末回析X線パターンはヘ
クトライトにほぼ一致した。一方、本物質のメチレンブ
ルー吸着量(JBAS−107−77)および蒸留水を
用いて2%の懸濁液となした分散液の流動学的性質を回
転粘土計の一種であるFann VGメーターで測定し
た結果を下記表2に示した。
【0017】実施例2 実施例1と同様にして得られた反応沈澱物の水洗物を1
l内容積のオートクレーブに移し、水酸化リチウム・1
水和物[LiOH・H2O]1.4gを溶解した水溶液5
0mlおよび46%フッ化水素酸6.2gを水50ml
に希釈した液を加えてスラリー状とし、150℃、5k
g/cm2ゲージ圧で10時間反応させた。反応終了後
冷却し、反応物を取り出し、80℃で乾燥した後、ラボ
ミルにて粉砕した。
【0018】得られた物質の粉末回析X線パターンはヘ
クトライトにほぼ一致し、一方メチレンブルー吸着量
(JBAS−107−77)および蒸留水を用いて2%
懸濁液となした分散液の流動学的性質を表2に示した。
【0019】実施例3 1lのビーカーに水300mlと3号水ガラス(SiO
2 29%、Na2O 9.4%)78.5gおよび12N
NH4OH 179mlを投入した。別に硫酸マグネシウ
ム7水塩(純度98%)68.5gを200mlに溶解
した。この液を上記水ガラス・アンモニア水混液中に5
分間で滴下した。得られた反応沈澱物を直ちに濾過、洗
浄し、内容積1lのステンレス製オートクレーブに移
し、水酸化リチウム1水和物(LiOH・H2O)1.4
gを溶解した水溶液50mlおよび水酸化ナトリウム
1.8gを溶解した水溶液50mlを加えてスラリー状
とし、200℃、24kg/cm2ゲージ圧で5時間反
応させた。反応終了後、冷却し反応物を取り出し、80
℃で乾燥した後、ラボミルにて粉砕した。オートクレー
ブ処理前の反応沈澱物の洗浄速度を表1に示した。得ら
れた物質の粉末回析X線パターンはヘクトライトにほぼ
一致した。一方、メチレンブルー吸着量および2%分散
液の流動学的性質を表2に示した。
【0020】実施例4 3号水ガラス78.5gを水300mlに加えて希釈液
とした(原料−1)。別に塩化マグネシウム6水和物、
1級試薬(純度98%)52gを水 200mlに溶解
した(原料−2)。更に別に1N NaOH276ml
を調製した(原料−3)。2lのビーカーに水500m
lを投入し攪拌下で上記3種類の原料を同時に10分間
で注加した。得られた反応沈澱物を直ちに濾過・洗浄し
内容積1lのステンレス製オートクレーブに移し、水酸
化リチウム1水和物(LiOH・H2O)1.4gを溶解
した水溶液50mlおよび水酸化ナトリウム1.8gを
溶解した水溶液50mlを加えてスラリー状とし250
℃、42kg/cm2ゲージ圧で2時間反応させた。反
応終了後冷却し、反応物を取り出し80℃で乾燥した
後、ラボミルにて粉砕した。オートクレーブ処理前の反
応沈澱物の洗浄速度を表1に示した。得られた物質の粉
末回析X線パターンはヘクトライトにほぼ一致した。メ
チレンブルー吸着量および2%分散液の流動学的性質を
表2に示した。
【0021】比較例1 1lのビーカーに水300mlを入れ、3号ガラス(S
iO2 29%、Na2O 9.4%)78.5gを溶解し1
2規定の塩酸20mlを攪拌しながら一度に加えてケイ
酸溶液を得た。次に水100mlに塩化マグネシウム6
水和物、試薬1級(純度98%)52gを溶解した溶液
を加えてケイ酸−マグネシウム塩均質溶液を得た。この
ケイ酸−マグネシウム塩均質溶液を2規定の水酸化ナト
リウム溶液260ml中に攪拌しながら5分間で滴下し
た。得られた反応沈澱物を直ちに濾過洗浄し内容積1l
のステンレス製オートクレーブに移し、水酸化リチウム
水和物(LiOH・H2O)1.4gを溶解した水溶液5
0mlおよび水酸化ナトリウム1.3gを溶解した水溶
液50mlを加えてスラリー状とし、200℃、16k
g/cm2で3時間反応させた。冷却後、反応物を取り
出し、80℃で乾燥した後ラボミルにて粉砕した。オー
トクレーブ処理前の反応沈澱物の洗浄速度を表1に示し
た。一方、本比較例で得られた物質の粉末回析X線パタ
ーンはヘクトライトにほぼ一致した。メチレンブルー吸
着量および蒸留水を用いて2%懸濁液とした分散液の流
動学的性質を表2に示した。
【0022】
【表1】
【0023】実施例5 実施例1と同様にして得られた反応沈澱物の水洗物を1
l内容積のオートクレーブに移し、水酸化リチウム1水
和物(LiOH・H2O)1.4gを溶解した水溶液50
mlおよび水酸化ナトリウム1.3gを溶解した水溶液
50mlを加えてスラリー状とし、200℃、16kg
/cm2ゲージ圧で10時間反応させた。反応終了後冷
却し、反応物を3lのビーカーに移し、水を加えて全量
を1,500mlとした。別に1lのビーカーに80℃
の熱水700mlを入れ、第四級アンモニウム塩(ジメ
チル・ジアルキルアンモニウムクロライド、アルキル基
の炭素数16〜18個)32.5gを溶解した。この第
4級アンモニウム塩水溶液を上記反応物スラリーに加熱
攪拌しながら10分間で滴下し、滴下終了後90℃に加
熱して1時間保持した。生成物を濾過し熱水で充分水洗
し、80℃で乾燥後、ラボミルにて粉砕した。
【0024】上記の操作で得られた物質は、炭素数16
〜18のアルキル基を有するジメチルジアルキルアンモ
ニウムとの有機複合体で親油性を示し、トルエン、キシ
レン、ベンゼン、四塩化炭素、クロロホルムなど各種有
機溶媒中で膨潤・分散した。その例としてトルエン系溶
媒へ4%分散させた時の流動学的性質(Fann VG
メーターによる測定結果)を表3に示した。
【0025】
【表2】
【0026】表2に明らかなように実施例1、2、3お
よび4で得られた本発明による製品の水系分散液は、比
較例1で得られた物および市販の純モンモリロナイトで
あるクニピアFの水系分散液に比較して極めて高い粘
性、降伏値およびゲル強度を有し、水系溶媒に対するゲ
ル化剤として優れた性能を有するのがわかる。
【0027】
【表3】
【0028】本発明の有機複合体は表3に明らかなよう
に有機溶媒中で膨潤、分散するので各種有機溶媒におけ
るゲル化剤、懸濁安定剤、チクソトロピィー付与剤など
として有用であることがわかる。
【0029】
【発明の効果】ケイ酸塩、アルカリおよびマグネシウム
塩を主原料として膨潤性ケイ酸塩を製造する場合、中間
生成物であるケイ酸・マグネシウム共沈物からの溶解質
の水洗除去が最終製品である該ケイ酸塩の品質に大きく
影響を与えるが、本発明の製造方法によれば、この共沈
物の水洗除去が短時間で容易に達成できるため、ゲル形
成能に優れ、分散水溶液の透明性にも優れた高性能のケ
イ酸塩を能率良く生産できる。また、濾過速度が速いた
め特殊な濾過・水洗装置を使用する必要はなく、従来の
装置で通常の条件下で実施できる。またケイ酸塩溶液は
そのままで反応に用いるため鉱酸類は不必要で且つその
分必要なアルカリ量も少なくてよいので経済的である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記工程、(1)ケイ酸ナトリウムおよ
    びマグネシウム塩をアルカリ性水性媒体中で反応させて
    ケイ酸・マグネシウム共沈物を沈澱させる工程、(2)
    該沈澱物を濾過および水洗して副生溶解質を除去する工
    程、(3)かくして得られた沈澱物にリチウムイオンお
    よび/またはナトリウムイオンを添加し、さらに必要に
    よりフッ素イオンを添加し100℃〜300℃の温度で
    水熱反応せしめる工程および(4)得られた反応生成物
    を乾燥する工程、よりなることを特徴とする下記一般式 【数1】 [式中、xおよびyは、0≦x≦2、0≦y≦4、M+
    は1価の陽イオンを示す]で表わされるヘクトライト型
    粘土鉱物に類似した構造を有する膨潤性ケイ酸塩の製造
    方法。
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