JPH0844926A - コイン検査方法およびその装置 - Google Patents

コイン検査方法およびその装置

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JPH0844926A
JPH0844926A JP19461094A JP19461094A JPH0844926A JP H0844926 A JPH0844926 A JP H0844926A JP 19461094 A JP19461094 A JP 19461094A JP 19461094 A JP19461094 A JP 19461094A JP H0844926 A JPH0844926 A JP H0844926A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な回路構成により広い周波数帯域に渡っ
てコインを検査することのできるコイン検査方法および
装置を提供すること。 【構成】 デジタル回路により構成される励磁信号発生
手段1で生成されるM系列のデジタル信号をコイル駆動
手段2で増幅して励磁コイル3を駆動し、複数の周波数
成分で励磁コイル3を励磁する。被検コイン5の影響で
変動する受信コイル6側の受信信号を前置増幅回路7お
よびA/D変換手段8を介して演算手段9でフーリエ変
換を行って周波数成分毎のパワースペクトルを求め、判
別手段10により予め記憶されているコイン種別毎の基
準データと比較して被検コイン5の真贋および種別を判
定する。コイルが1組で済むためコストがかからず、デ
ジタル信号を用いるためアナログ回路に比べ温度の影響
が少ない。また、被検コイン5が多数の周波数成分に亘
って検査されるため、判定精度が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動販売機およびゲー
ム機器等に使用されるコイン検査方法およびその装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年のコイン検査装置は、誘導コイルを
用いた電子式が主流である。この種のコイン検査装置
は、一般的にコインの自由落下を利用するもので、コイ
ン投入口から投入されたコインを案内する通路を有し、
この通路には複数組の誘導コイルが配置され、各組の誘
導コイルからはそれぞれ異なる周波数により励磁された
電磁界が発せられている。
【0003】コインの検査は、周知の原理によるもの
で、前記電磁界の中をコインが通過するとき、この電磁
界とコインとの相互作用により得られる電気的変化量
(周波数変化,電圧変化,位相変化)を検出してコイン
の検査を行うものである。
【0004】図10は従来技術におけるコイン検査装置
のブロック図である。同図に示すように従来技術のコイ
ン検査装置には、各組の誘導コイルを励磁するために複
数の周波数が使われており、各周波数の設定は被検コイ
ンの材質、材厚、形状などから適宜選択され利用されて
きた。
【0005】これら従来技術は、米国特許No 3,8
70,137号明細書、特公昭56−51386号公
報、特公昭64−4229号公報で公知である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】コインの特徴は周波数
に依存して特性変化を示す電気的変化量(電圧変化,位
相変化等)が多いことから、従来技術では、米国特許N
o 3,870,137号明細書が示すように、複数の
誘導コイルに対応して複数の発振回路を用いていた。ま
た、特公昭64−4229が示すように、一つの電圧可
変式発振器(VCO)を用いて時系列で発振周波数を変
化させるものも知られているが、その場合であっても、
誘導コイル自体は複数組のものを必要とする。
【0007】このように従来技術では、複数の発振回
路、複数の誘導コイルを必要とすることから回路が複雑
となるばかりか、誘導コイルにはLC共振回路が形成さ
れているため共振点が温度で動いてしまう。また発振回
路がアナログ回路から構成されているため温度等により
周波数、振幅、位相等が著しく変化してしまうという欠
点があり、このようなことからコインの真偽判定を損ね
てしまうという問題があった。
【0008】また、複数の発振回路、複数の誘導コイル
を必要とすることから部品点数が増大し高価である。ま
た、もし発振回路の温度特性を改善しようと試みるなら
ば回路は複雑となりその結果更に高価となる。
【0009】本発明は上述の問題に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、簡単な回路構成でしかも広い周波
数帯域に渡ってコインを検査することで、多様なコイン
に対し真贋性を精度よく検査することができる安価で温
度特性に優れたコイン検査方法およびその装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の周波数
成分を合成した励磁信号により励磁コイルを励磁させて
電磁界を発生させ、前記励磁コイルと電磁的に結合して
設けられた受信コイルからの信号を検出して周波数成分
毎のデータを求め、前記周波数成分毎のデータと予め周
波数成分毎に決められている基準データとを比較して、
前記励磁コイルと受信コイルとの間に電磁的に結合され
たコインの真贋および/または種別を判別するようにし
たことを特徴とする構成を有する。
【0011】更に、一定のパターンを有するデジタル信
号列を励磁信号として適用することにより、温度変化等
による影響の少ない回路構成を実現した。
【0012】一実施態様としてのコイン検査方法および
コイン検査装置では、前記受信コイルからの信号を検出
してデジタルフーリエ変換により周波数成分毎のデータ
を求め、これを基準データと比較してコインの真贋およ
び/または種別を判別する。
【0013】
【作用】励磁信号発生手段により複数の周波数成分を合
成した励磁信号を出力し、励磁コイルの周辺に時系列的
に変化する電磁界を発生させる。受信コイルは、励磁コ
イルの周辺に形成された電磁界の変化、および、励磁コ
イルと受信コイルとの間に電磁的に結合したコインの材
質,材厚,形状等に応じて起電力を生じ、信号として出
力する。演算手段は受信コイルからの信号を時系列的に
サンプリングして記憶し、デジタルフーリエ変換によ
り、周波数成分毎のデータを求める。判別手段は、演算
手段により求められた周波数成分毎のデータと予め各周
波数成分毎に決められている基準データとを比較し、コ
インの真贋や種別を判別する。
【0014】複数の周波数成分を合成したパターンから
なるデジタル信号列によって励磁コイルを励磁するよう
にしているので、高周波域での減衰がなく、単一の励磁
コイルを用いているにも拘らず、複数の発振回路や励磁
コイルを用いた場合と同様、複数の周波数成分に対する
特徴的なデータを検出することができる。しかも、デジ
タル信号列を励磁信号として用いているので、アナログ
回路を用いた発振回路に比べて温度変化等の影響を受け
にくく、また、コイン検査の都度、安定した電磁界を形
成させることができるので、コイン判別の繰り返し精度
が向上する。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明の一実施例におけるコイン検査装
置の概略構成を示す機能ブロック図である。図1で励磁
信号発生手段1は、例えばマイクロプロセッサ等で生成
される単一周波数のクロック信号を基に、複数の周波数
成分を合成した所望の励磁信号を生成し出力する。励磁
信号発生手段1の出力は、コイル駆動手段2へ接続さ
れ、このコイル駆動手段2の出力は、コイン検査装置に
おけるコイン通路4の近傍、例えば、コイン通路4の一
側部に配置した励磁コイル3へ接続され、この励磁コイ
ル3を励磁駆動する。これにより励磁コイル3は励磁信
号発生手段1の励磁信号に応じて励磁コイル3の周辺に
電磁界を発生する。コイル駆動手段2は、励磁信号発生
手段1からの励磁信号に応じてスイッチング操作して励
磁コイル3に供給する電流の向きを切り替えるもので、
実質的にいって、励磁信号発生手段1の一部である。
【0016】一方、前記コイン通路4の近傍の他の位
置、例えば、コイン通路4のもう一方の側部には、励磁
コイル3と電磁的に結合するようにして受信コイル6が
設けられている。これにより受信コイル6には励磁コイ
ル3の発する電磁界の強さに応じた起電力が生じる。図
1に示すように、受信コイル6は、コイン5の厚みより
もやや広い間隔で励磁コイル3に対向して配置させ、被
検コイン5をこの間隙に位置させて検査することが望ま
しい。
【0017】前記の如く構成した電磁場に対して被検コ
イン5が電磁気的に作用すると、受信コイル6には、周
知の電磁誘導作用により被検コイン5の材質、材厚、形
状等に応じた起電力が生じる。受信コイル6に生じた起
電力は前置増幅回路7で増幅されてA/D変換手段8へ
入力され、A/D変換手段8はこの信号をA/D変換し
て演算手段9へと出力する。演算手段9は、A/D変換
手段8からのデジタル信号を時系列的に記憶し、しかる
後、これらの時系列データに対してフーリエ演算処理を
行い、その演算結果である周波数毎のデータを判別手段
10へと出力する。判別手段10は、演算手段9からの
データと各種コイン毎に予め決められた基準データとを
比較し、被検コイン5が所定の特徴を備えているかどう
かを判別し、その判別結果を出力する。判別手段10か
らの出力はコイン振り分けソレノイド(後述)やコイン
カウンター等を駆動するために使用される。
【0018】次に、本実施例のハードウェア構成の具体
例を図2を用いて詳細に説明する。
【0019】図2は、図1に示した各構成要素の内容を
それぞれ具体的に例示した詳細図である。図2を参照し
て図1の各構成要素の具体的な回路構成を詳述すると、
まず、図1の励磁信号発生手段1は、図2においては、
シフトレジスタIC1と排他的論理和回路IC2−1お
よびIC2−2により構成される。当然、マイクロプロ
セッサ等からのクロック信号、および、これら各要素間
の結線も励磁信号発生手段1の一部である。
【0020】また、コイル駆動手段2は、4回路のアナ
ログスイッチa,b,c,dよりなるスイッチング回路
SWと論理反転動作を行う排他的論理和回路IC2−
3、および、演算増幅器A1とトランジスタTr、なら
びに、抵抗R1乃至R3によりなる定電流回路で構成さ
れ、前置増幅回路7は演算増幅器A2,A3と抵抗R4
乃至R10およびコンデンサC1,C2により構成され
る。
【0021】そして、前置増幅回路7を介して得られる
受信コイル6からの信号をA/D変換するA/D変換手
段8、該変換された信号を記憶し、デジタルフーリエ変
換を行うための手段を備えた演算手段9、ならびに、演
算手段9の演算結果に基いて判別処理を行うための判別
手段10は、MPU(Microprocessor Unit )11によ
り構成され、判別手段10の判別結果に応じて駆動制御
される正偽振分ソレノイド14と金種振分ソレノイド1
5(前述のコイン振り分けソレノイド)がSOLa駆動
回路12およびSOLb駆動回路13を介して各々MP
U11に接続され、判別手段10による判別結果に応じ
て駆動制御されるようになっている。
【0022】前記構成において、励磁信号発生手段1
は、MPU11の出力する単一周波数のクロック信号、
例えば200K(Hz)の信号を基準として、所望の周
波数パターンを有する方形波状の疑似雑音信号(以下P
N信号と称する)16を励磁信号として出力する。その
出力波形の一例を図3に示す。
【0023】励磁信号発生手段1は、シフトレジスタI
C1の各段の出力の内、予め定められた2段のデータ比
較段(例えば上位2ビット)の出力を排他的論理和回路
IC2−2に入力し、IC2−2の出力とMPU11か
らのSTART信号を排他的論理和回路IC2−1に入
力し、該排他的論理和回路IC2−1による論理演算の
結果をシフトレジスタIC1のデータ入力段(例えば最
下位ビット)に入力するように構成されている。そし
て、MPU11のクロックによりシフトレジスタIC1
の各段の出力をシフトすると共に、最下位ビットには排
他的論理和回路IC2−1の出力がセットされる。これ
により、シフトレジスタIC1において任意に決められ
たデータ出力段(例えば最上位ビット)からHigh/
Lowと切替わる図3に示すようなPN信号16を得
る。従って、PN信号16の波形が一巡する基底周期、
つまり、図3のT1時間は、シフトレジスタの段数をn
とすると、2段のデータ比較段の選択によって最大前記
クロック信号の2n −1倍の周期とすることができる。
なお、基底周期T1が2n とならないのは、全段の出力
がHighとなる態様が存在しないからである。そし
て、この基底周期T1間に、所望する波形パターン、つ
まり、データ出力段のHigh/Lowの切替わりによ
って制御される複数の周波数成分を合成したデジタル信
号列が、励磁信号を構成するPN信号16として時系列
的に出力される。このようにして生成されるPN信号1
6は、M系列のもので、広い周波数帯域の信号を含んで
いる。図4は図3のPN信号16による周波数スペクト
ル17を示すもので、複数種のコインの識別に必要とさ
れる所望の周波数域、例えば1K(Hz)乃至100K
(Hz)の範囲において略フラットな特性を有してい
る。
【0024】コインは励磁周波数によって特性変化を示
す電気的変化量が大きく、コインの特徴を表すパラメー
タとして周波数を選び、多数の周波数を使用してコイン
の特徴をより多く捉えれば検査の性能が向上することか
ら、前述の励磁信号発生手段1を用いることにより、デ
ジタルの簡単な回路構成でしかも広い周波数域において
コインの検査を正確に行うことができる。一方、図11
に示す特性は、従来技術により1K(Hz)の単一方形
波を繰り返し出力したときの周波数スペクトルである。
単一方形波の周波数スペクトルは周知の通り基本波の奇
数倍の高調波を含むことが一般的に知られている。しか
し、図11から明らかなように単一方形波における周波
数スペクトルは周波数が高くなるに従って減衰し、1K
(Hz)の基本波に対し100K(Hz)付近では約−
40dB減衰する。従来技術のコイン検査装置では単一
方形波を用いた方法が周知であるが、広い周波数域を用
いようと試みるならば、図11から明らかなように、使
用する周波数が高くなるに従ってレベル補正をするなど
の回路が必要となり不経済である。
【0025】本実施例に用いる励磁信号発生手段1は、
図2に示す如くMPU11の制御信号により制御され
る。MPU11からのCLR信号はシフトレジスタIC
1の各段の出力の全てをLow(PN信号16をOFF
の状態)にする信号、また、START信号はOFF状
態にあるPN信号16を起動するための信号である。励
磁信号発生手段1はこれらの制御信号により制御され、
生成したPN信号16をコイル駆動手段2へと出力す
る。
【0026】つまり、シフトレジスタIC1にSTAR
T信号が入力されるまでの間はシフトレジスタIC1の
各段の出力が全てLowにセットされており、シフトレ
ジスタIC1に定められた2段のデータ比較段(例えば
上位2ビット)の出力が共にLowとなるから、排他的
論理和回路IC2−2からの出力もLowとなる。排他
的論理和回路IC2−2からの出力およびSTART信
号が共にLowであるため排他的論理和回路IC2−1
からの出力もLowとなり、シフトレジスタIC1のデ
ータ入力段(例えば最下位ビット)にはLowがセット
される。シフトレジスタIC1にSTART信号が入力
されるまでの間はこの状況に変化がないため、シフトレ
ジスタIC1の各段の出力をMPU11のクロックCL
に同期させて順送りにシフトしてもシフトレジスタIC
1のデータ出力段からは常にLowの信号が出力され、
High/Lowの切替わりはなく、励磁コイル3の電
流の流れ方向には変化が生じない。これが、PN信号1
6がOFFの状態である。
【0027】そして、排他的論理和回路IC2−2から
の出力がLowのまま排他的論理和回路IC2−1にM
PU11からのSTART信号(Highの信号)が入
力されると、排他的論理和回路IC2−1からの出力が
Highに変化し、まず、シフトレジスタIC1のデー
タ入力段にHighがセットされ、START信号はそ
のままHighの状態に維持される。シフトレジスタI
C1の各段の出力はMPU11のクロックCLに同期し
て順送りにシフトされるが、データ入力段に最初にセッ
トされたHighがデータ比較段にシフトされてくるま
での間、シフトレジスタIC1に定められた2段のデー
タ比較段の出力は共にLowの状態を維持するので、排
他的論理和回路IC2−2からの出力、および、シフト
レジスタIC1のデータ出力段からの出力は暫くの間は
Lowのままである。そして、この間、START信号
はHighのままであるから、排他的論理和回路IC2
−1からの出力がHighに維持され、シフトレジスタ
IC1のデータ入力段には次々とHighがセットされ
ることになる。そして、最初にデータ入力段にセットさ
れたHighがシフトレジスタIC1の一方のデータ比
較段までシフトされてくると、2段のデータ比較段のう
ち一方がLow、他方がHighの状態となるので、排
他的論理和回路IC2−2からの出力がHighに変化
し、排他的論理和回路IC2−2からの出力とSTAR
T信号のHighとが一致して排他的論理和回路IC2
−1からの出力が再びLowとなり、シフトレジスタI
C1のデータ入力段にはLowがセットされる。また、
最初にデータ入力段にセットされたHighがシフトレ
ジスタIC1のデータ出力段にまでシフトされた時点で
シフトレジスタIC1のデータ出力段からの出力が初め
てHighに変化する。このとき、シフトレジスタIC
1のデータ入力段を除く段には全てHighがセットさ
れているので、データ出力段からの出力は暫くの間Hi
ghに維持されることになる。
【0028】そして、このような動作が繰り返される結
果、シフトレジスタIC1のデータ出力段からはHig
hおよびLowの信号が最大(2n −1)×クロック周
期の所定周期間であたかも雑音のように不規則的に連続
して出力され、図3のようなM系列のPN信号波形16
が生成されるのである。
【0029】また、START信号をLow(OFF)
にしてシフトレジスタIC1にCLR信号を入力すれ
ば、シフトレジスタIC1の各段の出力が全てLowと
なり、排他的論理和回路IC2−1からの出力もLow
となる。この結果、シフトレジスタIC1のデータ出力
段からの出力が常時Lowとなって、励磁信号発生手段
1はPN信号OFFの初期状態にリセットされる。
【0030】また、コイル駆動手段2は、励磁コイル3
を平衡駆動するスイッチング回路SWと演算増幅器A1
等で構成される定電流回路を有している。このスイッチ
ング回路SWは既に述べた通り4回路のアナログスイッ
チa,b,c,dにより構成され、各スイッチはゲート
がHighのときONするように働く。ここで、例え
ば、シフトレジスタIC1のデータ出力段からの信号が
High(その時点におけるPN信号16がHigh)
であれば排他的論理和回路IC2−3の出力がLowと
なるので、シフトレジスタIC1のデータ出力段からの
出力により直接駆動されるスイッチaおよびdがON
し、排他的論理和回路IC2−3を介して駆動されるス
イッチbおよびcはOFFする。これにより電流はVc
c→スイッチa→励磁コイル3→スイッチd→トランジ
スタTr →抵抗R3→GNDのルートで流れる。一方、
シフトレジスタIC1のデータ出力段からの信号がLo
w(その時点におけるPN信号16がLow)のときは
排他的論理和回路IC2−3の出力がHighとなって
スイッチbおよびcがONし、スイッチaおよびdはO
FFする。これにより電流はVcc→スイッチb→励磁
コイル3→スイッチc→トランジスタTr →抵抗R3→
GNDのルートで流れる。このように、スイッチング回
路SWは、ゲート信号となるシフトレジスタIC1のデ
ータ出力段の信号を受けて前記動作を繰り返すことで、
励磁コイル3をPN信号16の波形に従って正逆に平衡
駆動する。また、コイル駆動手段2の定電流回路は、励
磁コイル3に流れる電流i1を一定に保つ働きをするも
ので、トランジスタTr のベースにその出力が入力され
る演算増幅回路A1の一方の端子に入力された基準電圧
をVrとすると、その電流i1はi1=Vr÷R3で決
定される。つまり、励磁コイル3は励磁信号発生手段1
からのPN信号16によりコイル駆動手段2を介して一
定の電流で駆動されるのである。
【0031】前置増幅回路7は、受信コイル6からの信
号を増幅する差動増幅回路A2および積分回路A3から
なる信号増幅手段であり、励磁コイル3と受信コイル6
との間に形成された電磁界の状態変化によって受信コイ
ル6に生じる信号を増幅し、MPU11内のA/Dコン
バータ(A/D変換手段8)に入力する。励磁コイル3
と受信コイル6との間にコイン5が存在しない場合の前
置増幅回路7の増幅出力波形24をPN信号16の波形
に対応させて図3に示す。
【0032】また、A/D変換手段8と演算手段9およ
び判別手段10に関しては、MPU11を利用する。こ
のMPU11の内部にはROM,RAMおよびA/Dコ
ンバータ(このA/Dコンバータはサンプル&ホールド
回路を含むものである)を内蔵している。MPU11の
ROMには後述する手順のプログラムおよびコイン判別
の基準となる所定コインの基準データ(この実施例では
周波数成分毎のパワースペクトルの値)等が記憶されて
おり、MPU11は後述するプログラムに従って所定の
処理動作を行う。
【0033】次に図5および図6を用いてコイン検査装
置の動作を説明する。図5は本実施例におけるコイン検
査装置18の機械的構成部の概略を示す模式図、図6は
該コイン検査装置18におけるMPU11の処理動作を
示すフローチャートである。
【0034】まず、図5を用いてコイン検査装置18の
概略動作について説明する。
【0035】図5のコイン検査装置18は、4金種の正
貨コインA,B,C,D(例えば日本国10円,50
円,100円,500円)を扱う実施例を示すもので、
このコイン検査装置18にはコイン投入口19が設けら
れており、被検コイン5はコイン投入口19から投入さ
れる。コイン投入口19から投入された被検コイン5
は、コイン投入口19の下方に設けられたコイン通路4
に添って第一のレール20上をコイン投入口19から遠
ざかる方向に転動しながら落下する。第一のレール20
の上方には、既に説明したように、コイン通路4を挟ん
で励磁コイル3と受信コイル6とが電磁的に結合し得る
ように各コイル3,6が対向配置され、励磁コイル3と
受信コイル6との間に電磁場を形成している。
【0036】被検コイン5はこの電磁場内を通過すると
き後述する方法で検査され、電磁場を通過した被検コイ
ン5は検査による真偽判定の結果に応じて正偽振分ソレ
ノイド14により振り分けられる。ここで、例えば、被
検コイン5が真であると判定されたとすると、正偽振分
ソレノイド14を起動し、正偽振分ソレノイド14に連
動する第一ゲート21を作動させることになる。また、
真偽判定において被検コイン5が真と判断されたとき
は、同時に金種判定が行われ、その判定結果により金種
振分ソレノイド15を作動させる。これにより正貨コイ
ンは第一のレール20上を転動落下しながら、やがて第
一ゲート21を通り、下方に落下して図示しない正貨通
路へ導かれる。正貨通路に導かれた正貨コインが前記金
種の判定結果により、もしAまたはBの金種のときは金
種振分ソレノイド15を起動せずに該正貨コインをAま
たはBの金種通路へ導く。これにより該正貨コインは第
二ゲート22上を第一ゲート21から遠ざかる方向に転
動しながら落下し、第二のレール23上へ導かれ、周知
の機構的振り分け手段により金種Aまたは金種Bに振り
分けられ、対応する排出口から排出される。しかし、該
正貨コインがCまたはDの金種のときは金種振分ソレノ
イド15を起動させ、これに連動する第二ゲート22を
作動させて該正貨コインをCまたはDの金種通路へ導
く。これにより該正貨コインは第二ゲート22を通過
し、周知の機構的振り分け手段により金種Cまたは金種
Dに振り分けられ、対応する排出口から排出される。
【0037】一方、被検コイン5の判定結果が偽のとき
は正偽振分ソレノイド14は起動せず、被検コイン5
は、第一のレール20を転動しながらやがて第一ゲート
21上を通り図示しない偽貨通路へ導かれ、図示しない
排出口から排出される。
【0038】以上が、コイン検査装置18に関わる動作
の概略説明である。
【0039】次に、図6のフローチャートを用いてコイ
ン検査装置18の識別動作を詳述する。
【0040】コイン検査装置18に電源が投入される
と、MPU11は、まず、ステップ101の初期設定処
理を行う。この初期設定処理はMPU11内のポート設
定、RAM領域のクリア処理、PN信号リセット処理等
を行う処理である。このPN信号リセット処理でMPU
11からシフトレジスタIC1にCLR信号が出力され
てシフトレジスタIC1の各段の出力が全てLowにリ
セットされることにより、励磁信号発生手段1は、PN
信号OFFの初期状態にリセットされる。従って、以
後、排他的論理和回路IC2−1にMPU11からのS
TART信号が入力されれば、図3に示されるようなP
N信号波形16がその先頭部分から順次出力されるよう
になる。
【0041】次いで、MPU11はエラーチェック処理
102を実行し、装置内の各センサ等の異常の有無をチ
ェックする。そして、もし異常があれば、MPU11は
図示しない異常復旧処理へと移行し、その異常が解消す
るまで異常復旧処理を実行した後、改めて、ステップ1
03の処理へと移行する。また、異常なしと判断されれ
ば、MPU11は、各センサ等に関するチェック完了
後、直ちにステップ103の処理へと移行する。
【0042】そして、ステップ103の処理へと移行し
てPN信号出力スタート処理を開始したMPU11は、
排他的論理和回路IC2−1にSTART信号の出力を
開始し、シフトレジスタIC1に、図3に示されるよう
なPN信号波形16の出力を開始させる。その作用原理
は既に説明した通りであり、励磁コイル3と受信コイル
6との間に被検コイン5が存在しなければ、前置増幅回
路7からは励磁コイル3に流れる電流の向きの変化に応
じて図3に示されるような増幅出力波形24が出力され
ることになる。
【0043】次いで、MPU11はステップ104の受
信電圧測定処理に移行し、被検コイン5が電磁場内にあ
るか否かを判定するための前処理を行う。この受信電圧
測定処理は、例えば、最大値記憶レジスタを一旦リセッ
トした後、PN信号16の基底周期T1に亘って前置増
幅回路7からの電圧を所定周期毎にサンプリングし、そ
のときのサンプリング電圧と最大値記憶レジスタの現在
値のうち値の大きな方を最大値記憶レジスタに更新記憶
することによって行う(以下、最大値記憶レジスタに最
終的に保持される値を待機電圧値と称す)。あるいは、
PN信号の基底周期間に於けるサンプリングの平均値を
算出してもよい。
【0044】次いで、受信電圧測定処理を終了したMP
U11は、ステップ105に移行してPN信号リセット
処理を実行する。このPN信号リセット処理は、ステッ
プ103の処理で開始されたPN信号16の出力を停止
させる処理であり、その実質的な内容は、排他的論理和
回路IC2−1へのSTART信号のOFFとシフトレ
ジスタIC1へのCLR信号の入力をこの順序で行うこ
とである。その結果、排他的論理和回路IC2−1から
の出力およびシフトレジスタIC1の各段の出力が全て
Low状態となり、シフトレジスタIC1のデータ出力
段からの出力が常時Lowとなって、PN信号16の出
力が停止され、再び励磁信号発生手段1が初期状態に復
帰することになる。
【0045】次に、MPU11はステップ106の判別
処理に移行し、ステップ104で得た待機電圧値に基
き、被検コイン5が電磁場内にあるか否かを判別する。
この判別処理は、ステップ104の処理で記憶保持した
待機電圧値と予め定められたシキイ値との大小関係を比
較することにより行うもので、図3のように前置増幅回
路7からの増幅出力波形24の電圧の最大値が大きけれ
ば待機電圧値>シキイ値となってコイン5の不在が検出
され、また、図7のように前置増幅回路7からの増幅出
力波形24の電圧の最大値が小さければ待機電圧値<シ
キイ値となってコイン5が電磁場内に到達したことが検
出されることになる。待機電圧値>シキイ値であってコ
イン5の到達が検出されなければ、MPU11はステッ
プ102乃至ステップ106の処理を前記と同様にして
繰り返し実行し、コイン5が電磁場内に到達するのを待
機する。
【0046】そして、コイン投入口19より被検コイン
5が投入され、このコイン5が電磁場内に到達して電磁
気的に作用すると、周知の原理により前置増幅回路7か
らの増幅出力波形24が、例えば、図7のように減衰
し、ステップ106における判別結果が待機電圧値<シ
キイ値となって、コイン5の電磁場到達が検出されるこ
とになる。
【0047】コイン5の電磁場到達を検出したMPU1
1は、ステップ107の処理に移行し、コイン検査の必
要を満たすに足る数のデータ(データ取得数)をPN信
号16の1基定周期T1内で取得するためのサンプリン
グ周期を求め、その値をセットする。ここでは、一例と
して、データ取得数を64にセットするものとする。
【0048】次に、MPU11はステップ108の処理
に移行し、リセット状態にある励磁信号発生手段1にS
TART信号を入力することにより、ステップ103の
処理と同様にして、PN信号16の出力を先頭から開始
させる。
【0049】以下、コイン検査の必要を満たすに足る数
のデータ(例えば64個のデータ)のサンプリングの実
行がステップ110の処理で検出されるまでの間、MP
U11は、ステップ109の受信電圧を測定して記憶す
る処理を繰り返し実行し、ステップ107でセットされ
たサンプリング周期毎に前置増幅回路7からの出力を読
み込み、逐次、その値をMPU11内のRAM領域に時
系列的に記憶してゆく。この結果、コイン5が電磁界に
与える影響で変動する前置増幅回路7からの出力が、時
系列上のデジタル信号列としてRAM領域に記憶される
ことになる。
【0050】そして、必要数のデータの取得が完了した
ことがステップ110の処理で検出されると、MPU1
1は、ステップ111の処理へと移行し、RAM領域に
一時記憶した多数(例えば64個)の時系列データを基
にデジタルフーリエ変換(FFT)を実行し、時系列上
のデジタル信号列を周波数軸上のデジタル信号列に変換
して、周波数毎のデータ、例えば、周波数毎のパワース
ペトルの値を求める。この処理で用いるのは、数1の離
散フーリエ変換関数、および、数2のパワースペクトル
関数である。
【0051】
【数1】
【0052】
【数2】 なお、数1のjは虚数単位、Nは全サンプリングデータ
の数(例えば64)、xn は時系列上第n回目のサンプ
リングで検出された前置増幅回路7からの出力の値(n
=0〜N−1)、また、kは高周波成分の次数、Xk
k次の高周波成分のスペクトルの値であり、各項のAk
およびBk の値により、k次の各周波数成分毎のパワー
スペクトルの値|Xk 2 が数2で求められ、0,1,
2,3,・・・各次の高周波成分毎のパワースペクトル
の値|Xk |が周波数成分毎のデータとしてMPU11
のRAM領域に記憶される。一例として、10円銅貨の
周波数スペクトル25と100円白銅貨の周波数スペク
トル26を各々図8および図9に示す。
【0053】ステップ111の処理で各周波数毎のパワ
ースペクトルを求めたMPU11は、次に、ステップ1
12の比較演算処理を実行する。MPU11は、この処
理により、前述のステップ111で得られた各周波数毎
のパワースペクトルの値と予めMPU11内のROMに
記憶してある所定金種、例えば、10円,50円,10
0円,500円の持つパワースペクトルの各周波数にお
ける基準データとを比較し、各周波数における被検コイ
ン5のパワースペクトルの値がいずれかの所定金種の持
つパワースペクトルの基準データの許容範囲内にあるか
否かを比較演算する。そして、もし、被検コイン5のパ
ワースペクトルの値がいずれかの所定金種のパワースペ
クトルの許容範囲内にあるときには、その金種に応じて
被検コイン5を真のものとするフラグを生成する一方、
被検コイン5がいずれの金種の許容範囲内にもないとき
には前記被検コイン5を偽として扱い、フラグを生成し
ない。被検コイン5のパワースペクトルを所定金種のパ
ワースペクトルの基準データと周波数毎に比較する際に
は、各周波数毎に被検コイン5のパワースペクトルと基
準データとの差を求め、その差が許容値を越える周波数
の数をカウントして一致不一致を確認するようにしても
よいが、この実施例では、本出願人らが特願平4−35
8125として既に提案している異質度の算出方法を適
用するようにしている。それは、コインの特徴を表すパ
ラメータがコインの種別により特定の周波数帯に偏って
特性変化を示す場合があるため、検出値と基準データと
を単純に全体的なずれの大小で比較するより、異質度の
算出方法を適用した方が部分的な相違を検出し易いから
である。
【0054】被検コイン5の真偽および種別の判定を終
了したMPU11は、次いで、ステップ113の判別処
理に移行し、被検コイン5を真のものとするフラグが生
成されているか否かを判別する。そして、金種A,B,
C,Dのいずれかに対応するフラグが生成されており、
被検コイン5が正貨であることが確認されれば、MPU
11は、ステップ114の正貨処理を実行する。この正
貨処理は、既に説明した通り、SOL.a12を介して
正偽振分ソレノイド14を起動して第一ゲート21を作
動させて正貨コインを通過させると共に、ステップ11
2で生成されたフラグの値により被検コイン5の金種に
応じてSOL.b13を駆動することにより金種振分ソ
レノイド15を作動させ(SOL.b13は被検コイン
5が金種Cまたは金種Dのときに限って駆動)、被検コ
イン5をA,B,CまたはDの金種通路に導くためのも
のである。また、MPU11は、このとき、コインの金
種に応じた正貨信号を自動販売機やゲーム機器等に出力
する。なお、いずれのフラグも生成されておらずステッ
プ113の判別結果が偽となった場合はステップ114
の正貨処理が非実行とされ、被検コイン5は、第一のレ
ール20および第一ゲート21の上方を通過して図示し
ない偽貨通路へ導かれ、排出されることになる。
【0055】そして、ステップ113もしくは114の
処理を終えたMPU11は、ステップ115に移行して
PN信号リセット処理を実行し、励磁信号発生手段1を
リセットしてから再びステップ102へと復帰し、前記
と同様にしてステップ102乃至ステップ106の処理
を繰り返し実行して新たな被検コイン5の投入を待機
し、新たな被検コイン5が投入される度、前記と同様の
処理を繰り返し実行する。
【0056】以上が本発明の一実施例である。
【0057】上述の実施例では被検コイン5を検査する
ためのデータとして周波数成分毎のパワースペクトルを
用いたが、周波数成分毎の検出データおよびこれに対応
する基準データとして、振幅スペクトルAk 、位相スペ
クトルarctan(Ak /Bk )等を用いるようにしてもよ
い。また、励磁信号発生手段1から出力する励磁信号と
してはM系列のものを利用する場合について説明した
が、その他にも、F〜Kの系列のように高周波域での減
衰が少なく波形の繰り返し出力が可能なものであれば、
それらを自由に選択して励磁信号として利用してよい。
MPUのクロックやシフトレジスタ等を用いた励磁信号
発生手段1から出力されるデジタル信号の出力タイミン
グの繰り返し精度は正確であり、また、MPU11側の
サンプリング処理も十分な精度を有するから、デジタル
フーリエ変換を行う代わりに、検出した時系列データを
時系列の基準データと直接比較して判定を行うようにす
ることも可能である。また、上記実施例では受信コイル
6を用いて受信信号を得たが、磁気抵抗素子やホール素
子を用いて受信信号を得るための手段としてもよい。ま
た、望ましくは、上記実施例のようにA/D変換のため
の手段とデジタルフーリエ変換のための手段とによって
時間軸上の信号を周波数軸上の信号に変換して周波数成
分毎の基準データと比較する方法が採用されるが、共振
周波数を可変できるように構成した従来の受信手段を用
いるような場合であっても、高周波域での減衰が少ない
波形をデジタル回路によって生成するようにした本発明
の効果の一部、特に、温度変化に対する安定性や高周波
域での減衰防止といった効果は十分に享受することがで
きる。
【0058】また、上述の実施例では、コイン通路を挟
んで励磁コイルと受信コイルを対向配置することにより
電磁場を形成させたが、コイルの構造を適正にすれば、
励磁コイルと受信コイルをコイン通路の同一側に配置す
ることも設計者の裁量により選択できる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、励磁信号に含まれる多
数の周波数成分に対するコインの影響を1組の励磁コイ
ルと受信コイルにより検査することができるので、多様
なコインに対して真贋性を検査する場合でも各種コイン
の検査に適した周波数の発振回路や誘導コイルをコイン
毎に対応させて併設する必要がなくなり、コイン検査装
置を小型で安価に構成することができる。また、各々の
コインに対し多数の周波数成分に亘って検査を行うこと
ができるので、検査精度それ自体が向上する。更に、励
磁信号を発生する手段としてアナログの発振回路に代え
てデジタル信号列を利用するようにしているので、温度
変化による周波数や振幅および位相の変動が生じにく
く、温度変化に関わりなく安定した検査精度が保証され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるコイン検査装置の概
略構成を示す機能ブロック図である。
【図2】同実施例のコイン検査装置のハードウェア構成
を具体例に示す回路図である。
【図3】同実施例のコイン検査装置の励磁信号発生手段
により出力される励磁信号とコイン不在の状態で受信コ
イルにより検出される波形とを対応させて示す波形図で
ある。
【図4】同実施例のコイン検査装置の励磁信号発生手段
により出力される励磁信号の周波数スペクトルを示す図
である。
【図5】同実施例のコイン検査装置における機械的構成
部の概略を示す模式図である。
【図6】同実施例のコイン検査装置による処理動作を示
すフローチャートである。
【図7】同実施例のコイン検査装置の励磁信号発生手段
により出力される励磁信号とコイン介在の状態で受信コ
イルにより検出される波形とを対応させて示す波形図で
ある。
【図8】同実施例のコイン検査装置により10円銅貨を
試験して得られる周波数スペクトルを示す実測データで
ある。
【図9】同実施例のコイン検査装置により100円白銅
貨を試験して得られる周波数スペクトルを示す実測デー
タである。
【図10】従来のコイン検査装置の一例を示すブロック
図である。
【図11】単一方形波の励磁信号により得られる周波数
スペクトルの従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 励磁信号発生手段 2 コイル駆動手段 3 励磁コイル 4 コイン通路 5 コイン 6 受信コイル 7 前置増幅回路 8 A/D変換手段 9 演算手段 10 判別手段 11 MPU(Microprocessor Unit ) 16 励磁信号(PN信号) 17 PN信号の周波数スペクトル 18 コイン検査装置 24 増幅出力波形 25 10円銅貨の周波数スペクトル 26 100円白銅貨の周波数スペクトル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コインの物理特性を試験してコインの真
    贋性を検査するコイン検査方法において、複数の周波数
    成分を合成した励磁信号により励磁コイルを励磁させて
    電磁界を発生させ、前記励磁コイルと電磁的に結合して
    設けられた受信コイルからの信号を検出して周波数成分
    毎のデータを求め、前記周波数成分毎のデータと予め周
    波数成分毎に決められている基準データとを比較して、
    前記励磁コイルと受信コイルとの間に電磁的に結合され
    たコインの真贋および/または種別を判別するようにし
    たことを特徴とするコイン検査方法。
  2. 【請求項2】 一定のパターンを有するデジタル信号列
    により前記励磁信号を構成したことを特徴とする請求項
    1記載のコイン検査方法。
  3. 【請求項3】 前記受信コイルからの信号をデジタルフ
    ーリエ変換して周波数成分毎のデータを求めるようにし
    たことを特徴とする請求項1または請求項2記載のコイ
    ン検査方法。
  4. 【請求項4】 コインの物理特性を試験してコインの真
    贋性を検査するコイン検査装置において、複数の周波数
    成分を合成した励磁信号を出力する励磁信号発生手段
    と、励磁信号発生手段からの励磁信号で励磁される励磁
    コイルと、励磁コイルおよび投入コインに対して電磁的
    に結合するように前記励磁コイルと共にコイン検査装置
    本体のコインの通路の近傍に配備された受信コイルと、
    受信コイルからの信号を検出して周波数成分毎のデータ
    を求める演算手段と、演算手段により求められた周波数
    成分毎の検出データと予め周波数成分毎に決められてい
    る基準データとを比較してコインの真贋および/または
    種別を判別する判別手段とを備えたことを特徴とするコ
    イン検査装置。
  5. 【請求項5】 前記励磁信号発生手段は、一定のパター
    ンを有するデジタル信号列を励磁信号として出力するよ
    うにした請求項4記載のコイン検査装置。
  6. 【請求項6】 前記演算手段は、前記受信コイルから検
    出された信号を記憶する記憶手段と、記憶した信号列に
    対してデジタルフーリエ変換を行う変換手段で構成され
    ている請求項4または請求項5記載のコイン検査装置。
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