JPH0844153A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0844153A
JPH0844153A JP20013094A JP20013094A JPH0844153A JP H0844153 A JPH0844153 A JP H0844153A JP 20013094 A JP20013094 A JP 20013094A JP 20013094 A JP20013094 A JP 20013094A JP H0844153 A JPH0844153 A JP H0844153A
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JP
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charging
layer
brush
contact
electrifying
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JP20013094A
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Yoshi Toshida
嘉 土志田
Hideyuki Yano
秀幸 矢野
Harumi Kugo
晴美 久郷
Tadashi Furuya
正 古屋
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接触帯電部材により被帯電体に接触注入帯電
させる際の注入効率を向上させ、帯電性能を向上させる
ようにする。 【構成】 光導電性を有する感光ドラム1は、少なくと
も表面保護層または電荷輸送層に導電性微粒子が分散含
有されている。また、上記感光ドラム1に対して複数の
帯電ブラシ2により接触注入帯電を行う。 【効果】 帯電均一性が向上するので地かぶりによる帯
電不良が改善できる。また、プロセススピードの速い装
置での帯電性の向上や、長期間使用時の耐久時にも従来
の単一の帯電ブラシではニップ幅の減少などブラシ毛の
へたりによると考えられる帯電能力の低下があるが、こ
の発明によれば、それらが防止できるので、帯電かぶり
のない安定した画像が形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば電子写真など
の画像形成装置に係り、より詳しくは、被帯電体に電圧
を印加した帯電部材を接触させて被帯電体の帯電を行な
う画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真などの帯電装置として
は、コロナ帯電器が使用されてきた。近年、これに代わ
って、低オゾン、低消費電力を目的とした接触方式の帯
電装置が実用化されてきている。この接触方式の帯電装
置の中でも特に帯電部材としての導電ローラを用いたロ
ーラ帯電方式が帯電の安定性という点から用いられてい
る。上記ローラ帯電では、弾性を有する導電ローラを被
帯電体に加圧接触させ、これに高電圧を印加することに
よって被帯電体への帯電を行う。
【0003】このローラ帯電方式の帯電は、具体的に
は、帯電部材である導電ローラから被帯電体である感光
体への放電によって行われるため、ある閾値以上の電圧
を帯電部材に印加することによって帯電が開始される。
被帯電体として、例えば厚さ25μmのOPC感光体に
対して接触帯電部材である導電ローラを加圧接触させた
場合には、約640V以上の電圧を印加すれば上記感光
体の表面電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧Vに対
して傾きlで線形に感光体表面電位が増加する(以下、
この上昇し始める時の電圧を帯電開始電圧Vthと定義す
る)。つまり、電子写真に必要とされる感光体表面電位
d を得るには導電ローラにVd +Vthという感光体表
面電位Vd 以上の直流電圧が必要となる。このように直
流電圧のみを導電ローラに印加して帯電を行う方法を以
下DC帯電と称する。
【0004】しかし、このDC帯電は、環境変動によっ
て接触帯電部材の抵抗値が変動し、またこの接触帯電部
材によって上記感光体が削れて膜厚が変化するので、帯
電開始電圧Vthの値が変動するため、上記感光体の電位
を所望の値に設定することが困難であった。そのため、
特開昭63−140669号公報に開示されるように、
さらに帯電電圧の均一化を図る目的で、接触帯電部材に
所望の感光体表面電位Vd に相当する直流電圧に2×V
th以上のピーク間電圧を持つ交流成分を重畳した電圧を
印加する帯電方式(以下AC帯電と称す)の発明が案出
されている。これは、交流による電位のならし効果を目
的としたものであり、被帯電体の電位は交流電圧のピー
クの中央である感光体表面電位Vd に収束し、環境など
の外乱に影響されることはない。
【0005】ところで、上記したDC帯電やAC帯電に
は導電ローラの他に、ブラシ帯電装置を使用した接触方
式がある。このブラシ帯電装置の接触帯電部材として固
定ブラシを使用したものは、機構的に簡易であり、コス
ト的にも導電ローラを使用したローラ帯電方式より有利
なため実用化されつつある。ブラシ帯電装置によるDC
帯電やAC帯電では、ブラシ毛の均一接触が必要であ
り、パイルの植え込み密度を上げたり、繊維の形状を工
夫するなどの手段が提案されていた。さらに、上記ブラ
シ帯電装置で達成しようとする低電圧の接触注入帯電で
はロール状ブラシと感光体との均一接触を確保すること
がより重要である。この点から、ロール状ブラシに周速
差を与えることが望ましい。しかし、ブラシの植え込み
密度の増加は基布の糸径から自ずと制限され、さらに繊
維形状などによって均一接触性を向上させる提案もされ
ているが、繊維の製造上自由にはできなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】また、特開昭58−1
39156号公報、特開昭60−151664号公報、
特開平4−32869号公報には2つの帯電ブラシを使
用した帯電装置が例示されているが、いずれも放電を使
用したものである。すなわち、その本質的な帯電機構は
コロナ帯電器同様、帯電部材から感光体への放電現象を
用いているので、前述したように帯電に必要とされる電
圧は感光体表面電位以上の値が必要とされるため、オゾ
ンの発生は避けられなかった。さらに、帯電均一化のた
めにAC帯電を行った場合にはオゾンの発生量が増加
し、交流電圧の電界による帯電部材と感光体の振動、騒
音(以下AC帯電音と称す)の発生、また放電による感
光体表面の劣化などが顕著になるという新たな問題が生
じていた。
【0007】このため、感光体への電荷の直接注入によ
る帯電が望まれていた。しかしながら、従来の帯電ロー
ラ、帯電ブラシなどの接触帯電部材に高電圧を印加し、
感光体表面にあるトラップ準位などに電荷を注入して接
触注入帯電を行う帯電方法は、注入効率などが悪く、実
用化に至っていないのが現状である。これを改善するた
めに、ロール状ブラシを回転させてロール状ブラシと感
光体との周速差を大きくして実質上の接触点を増加させ
ることが考えられるが、感光体への損傷防止や機構上か
ら周速差を増加させることにも限界があり、実用的な帯
電性能を得るのが難しかった。
【0008】さらに、プロセススピードが速くなると帯
電性能が充分でなくなり、ブラシ毛のへたりなどにより
接触帯電部材は、長期間の使用に耐えられないといった
問題があつた。
【0009】この発明は、上記のような課題を解消する
ためになされたもので、接触帯電部材により被帯電体に
接触注入帯電させる際の注入効率を向上させ、帯電性能
を向上させるようにした画像形成装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、上記目的を達成
するため、この発明に係る画像形成装置は、光導電性を
有する被帯電体に接触帯電部材により接触注入帯電を行
うものであって、上記被帯電体は、少なくとも最表面層
中に導電性微粒子が分散され、かつ上記接触帯電部材
は、複数の帯電ブラシで構成されていることを特徴とす
る。
【0011】また、上記帯電ブラシの少なくとも一つが
帯電ブラシローラである。
【0012】さらに、上記複数の帯電ブラシがそれぞれ
異なる繊維径を備えるようにしてもよい。
【0013】さらにまた、上記被帯電体は、その導電性
基体上に感光層、表面保護層を、この順に積層するよう
にしてもよい。
【0014】加えて、上記被帯電体は、その導電性基体
上に電荷発生層、電荷輸送層を、この順に積層するよう
にしてもよい。
【0015】さらに加えて、複数の帯電ブラシは、同一
電源から電圧が印加されるようにしてもよい。
【0016】
【作用】上記の構成に基づき、接触帯電部材として複数
の帯電ブラシを使用して被帯電体に接触注入帯電を行
う。また、帯電ブラシの少なくとも一つを帯電ブラシロ
ーラとして、均一接触性を改善すると共に、帯電安定性
を向上させるようにする。さらに、上記光導電性を有す
る被帯電体の表面に導電性微粒子が分散されている電荷
注入層を形成する。
【0017】この発明においては、被帯電体表面に帯電
部材から直接、電荷を均一に注入する必要がある。すな
わち、この発明の被帯電体には、電荷注入効率および均
一性の点から、少なくともその表面層中に導電性微粒子
が分散含有されているものを使用する。上記被帯電体の
表面層中に導電性微粒子が分散されていない場合は、電
荷注入の効率が低く帯電が不十分であつたり、また電荷
注入が不均一となるなどの現象が起き、これに起因する
画像欠陥が発生する可能性が高い。
【0018】この発明で用いる被帯電体、例えば電子写
真用感光体の構成としては、上記表面層中への導電性微
粒子分散を除いては特に規制されるものではなく、従来
のいかなる構成の感光体も使用可能である。例えば感光
体の構成として導電性基体上に光半導体よりなる感光層
を設けたものと、さらに感光層上に表面保護層を設けた
ものがあるが、いずれの場合もその表面を構成する層中
に導電性微粒子が分散されていればよい。
【0019】さらにこの発明における被帯電体について
説明する。まず最初に、導電性基体上に感光層、表面保
護層をこの順に積層した被帯電体としての感光体を詳細
に説明する。
【0020】上記感光体における表面保護層は、バイン
ダー樹脂中に導電性微粒子を分散含有させた膜よりなる
が、このバインダー樹脂としてはポリエステル樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、フッソ樹脂、
セルロース、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹
脂、塩化ビニールー酢酸ビニル共重合体樹脂などの通常
の市販の樹脂を挙げることができる。また導電性微粒子
としては、Cu,Al,Niなどの金属、酸化亜鉛、酸
化錫、酸化アンチモン、酸化チタンあるいはこれらの物
質の固溶体もしくは融着体などの金属酸化物、あるいは
ポリアセチレン、ポリチオフィン、ポリピロールなどの
導電性ポリマーが使用可能であるが、透光性の点から透
明度の高い導電材料を使用することが好ましい。この導
電性微粒子の粒径は透明性の観点から0.3μm以下が
好ましく、最適には0.1μm以下である。上記表面保
護層の電気抵抗は109 〜1014Ωcmの範囲に設定す
る。上記表面保護層における導電性微粒子の含有量はそ
の粒径にも依存するが10〜70wt%の範囲が適当で
ある。
【0021】上記表面保護層においては導電性微粒子の
分散性の向上、接着性あるいは平滑性の向上を目的とし
て、種々の添加剤を加えることができる。特に分散性の
向上に関しては、カツプリング剤の添加あるいはカップ
リング剤により導電性微粒子の表面処理を行うことが非
常に有効である。また同様に分散性の向上および表面保
護層の耐久性を向上させるために、バインダー樹脂とし
て硬化型樹脂を用いることが非常に有効である。硬化型
樹脂を表面保護層に用いる場合には、導電性微粒子を硬
化性樹脂モノマーまたはオリゴマーの溶解液中に分散し
た塗工液を感光層上に塗布、製膜後、熱または光照射に
よって塗布膜を硬化させて表面保護層とする。このよう
な硬化型樹脂としては例えばアクリル樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂などが挙げられるが
これに限ったものではなく塗布、製膜後に光または熱な
どのエネルギーを与えることにより化学反応を起こし硬
化する樹脂であれば使用可能である。
【0022】上記表面保護層はバインダー樹脂、導電性
微粒子および必要な、添加剤を適当な溶解および分散さ
せた溶液を感光層上に塗布、乾燥することによって得ら
れる。また、上記表面保護層の膜厚は膜の電気抵抗にも
依存するが、好ましくは0.1〜10μm、最適には
0.5〜5μmである。
【0023】さらに、上記感光層としては従来公知のも
のを使用でき、例えばSe、As2Se3 、a―Si、
CdS、ZnO2 などの無機物光半導体よりなるもの、
あるいはPVK−TNFやフタロシアニン顔料、アゾ顔
料などの有機材料を用いたものなどが使用可能である。
【0024】さらに、上記表面保護層と感光層の間に中
間層を設けることもできる。この中間層は表面保護層と
感光層の接着性を高め、あるいは電荷のバリアー層とし
て機能させることを目的とする。中間層としては例えば
エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リスチレン樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などの
市販の樹脂材料が使用可能である。
【0025】上記感光体用の導電性基体としてはアルミ
ニウム、ニッケル、ステンレス、スチールなどの金属、
導電性膜を有するプラスチックあるいはガラス、導電化
処理した紙などを用いることができる。
【0026】次に導電性基体上に感光層を設けた構成の
感光体を説明する。前述のとおりこの発明における感光
体はその表面に導電性微粒子が分散されていることが必
要である。したがって、CdS、ZnO2 などの無機物
光半導体粒子をバインダー樹脂中に分散した感光層では
この層中に上記導電性微粒子を分散し、有機光半導体材
料を用いた感光層の場合にもその表面層に導電性微粒子
を分散含有させる。また、有機光半導体材料を用いた感
光層の場合には、その構成が大別して2通りあり、有機
顔科をバインダー樹脂に分散した層、つまり単層からな
る単層型と、電荷発生層と電荷輸送層とをこの順に、ま
たは逆の順番に積層した機能分離型とがあるが、前者の
場合には有機顔料をバインダー樹脂に分散した層に、後
者ではその表面層に導電性微粒子が分散されていればよ
い。だだし後者の場合、耐久性、画像安定性などの特性
面から考えると、電荷発生層と電荷輸送層とをこの順に
積層し、電荷輸送層中に導電性微粒子が分散されている
感光体がより好ましい。
【0027】この発明で使用する接触帯電部材である帯
電ブラシ2は、図4(a)〜(c)に示すように半導電
性の繊維で構成された固定式や回転可能なロール状ブラ
シを複数使用し、それらに電圧を印加し、感光ドラム1
を摺擦して帯電を行う。帯電ブラシ2は図4(a)〜
(c)に示すように、固定同士、固定+ロール状、ロー
ル状同士の組み合わせが考えられるが、固定同士では上
記した理由により帯電均一性が十分に確保できないた
め、(b)や(c)が好ましい。(b)は実用的な性能
面とコスト両面から好ましいが、プロセススピードが速
い場合には、耐久性および帯電均一性から(c)がさら
に好ましい。
【0028】半導電性繊維の抵抗値は102 〜107 Ω
・cm程度の体積抵抗率のものが使用される。具体的に
は、SA−7(アクリル系、東レ製)、ベルトロン(ナ
イロン系、鐘紡製)、REC(レーヨン系、ユニチカ
製)、ローバル(ポリプロピレン系、三菱レイヨン
製)、クラカーボ(PET系、クラレ製)などの導電性
カーボンブラックを分散した繊維を挙げることができ
る。これらの繊維は太さ3〜10デニール程度が帯電性
やパイル密度の点で使い易い。
【0029】帯電ブラシ2は被帯電体である感光ドラム
1と接触して使用されるので、使用時間が長くなるにつ
れて接触圧により徐々に繊維の先が感光ドラム1の回転
方向に倒れるようになり、初期の接触状態と異なって来
るため、帯電性能が低下して来る。その傾向は繊維径が
細いほど倒れやすく、太いほど倒れにくい。したがっ
て、耐久性の面では太い繊維径を使用すれば良いが、帯
電均一性の面ではパイルの植え込み密度を高くできるた
め繊維径の細い方が良いので、単一のブラシでこれら両
者を満足させることが難しかった。この発明において
は、複数の帯電ブラシ2を使用することで低電圧の接触
注入帯電の耐久性を向上させられる。さらに、それぞれ
異なる繊維径の複数の帯電ブラシ2を使用することでそ
れらの両立が可能となる。例えば、帯電ブラシローラに
10デニールの繊維を使用し、他の帯電ブラシローラに
3デニールの繊維を使用すると、最初のブラシでは耐久
性はあるがやや不均一な帯電状態であっても、後のブラ
シで不均一部分をならして均一な帯電状態にすることが
できるため、全体としては帯電均一性が良好で、かつ耐
久面でも良好な特性を維持することが可能となる。ま
た、感光体表面に接触帯電部材から直接、電荷を均一に
注入するには固定ブラシでは接触密度が充分でないが、
ある程度の注入はできるので、他のブラシローラを使用
することで同様の効果が得られる。
【0030】
【実施例】以下、この発明を実施例に基づいて詳細に説
明する。
【0031】(第1実施例)この発明で用いる被帯電体
である感光ドラムの構成は、図1に示すように、機能分
離型のOPC感光体を形成した上に電荷注入層を設けた
ものである。具体的には、導電性基体として例えばφ3
0のアルミシリンダー11上に、下引き層として導電層
12(以下UC層)を約2Oμmの膜厚で形成する。こ
のUC層12の上にアルミ基板からの正孔の注入による
暗減衰を防止する電荷注入防止層13(以下CP層と略
す)を設ける。このCP層13には電気的に中抵抗の材
料が用いられ、絶縁性のアミラン樹脂に、ある程度のイ
オン導電性を示すメトキシメチル化ナイロンを混合して
厚み約lμm程度に塗工される。そして、上記CP層1
3上には、電荷発生層(以下CG層と略す)14を設け
る。このCG層14は、バインダーとしてポリビニルブ
チラール樹脂、電荷発生材料としてジスアゾ系の顔料を
1:2の割合で分散し、CG層14を約lμmの膜厚で
塗工している。
【0032】さらに、15はP型半導体の電荷輸送層
(以下CT層と略す)であり、CG層14で発生した電
荷対のうち、プラス電荷のみを感光体表面に輸送する役
割を果たす。具体的には、ポリカーボネート樹脂にヒド
ラゾンを1:1の重量比で分散したものを膜厚2Oμm
で塗工したものを用いている。
【0033】なお、現在は、理想的なN型半導体のOP
C感光体は発見されていないが、原理的には上述の構成
のP型半導体をN型半導体に変えて、プラス帯電を行う
ことも可能である。この発明では、上記OPC感光体の
上に設けた電荷注入層16により、接触帯電部材からの
直接注入帯電を可能にしている。ここでは電荷注入層1
6は、ホスファゼン樹脂に導電フィラー17としてSn
2 を70wt.%((導電フィラーの重量/導電フィ
ラーとバインダーとを合計した全体の重量)×100
「%」で定義する値)分散して、10μmの膜厚で形成
している。SnO2 の分散量については、分散量が多す
ぎると、電荷注入層16の表面抵抗値が低くなりすぎ
て、像露光を行った後の潜像電荷の横流れが発生する可
能性があり、特に高温高湿環境下においてはこの現象が
顕著となる。逆に分散量が少なすぎると、電荷注入層1
6の表面にSnO2 が十分に顔を出さず、電荷の注入が
十分になされないため、部分的な帯電不良となってしま
う。具体的には、反転現像系のべた白画像で砂地状の黒
ポチ、全面カブリが発生し、画像不良となってしまう。
よって、これらを防止するためには表1に示すようにS
nO2 の分散量は2〜l00wt.%の範囲にあること
が必要となる。
【0034】
【表1】 しかし、単純に感光層表面に低抵抗の電荷注入層16を
形成すると、その表面を通じて電荷が横流れを起こして
静電潜像を保持することができない。そこで、感光ドラ
ム1の表面抵抗は高く、内部では抵抗値が小さくなるよ
うな異方導電性を持つ構成にする。
【0035】その構成例として、絶縁性のバインダー中
に、光透過性を持つSnO2 を導電性微粒子として適量
分散させたものを用いることで上記異方導電性を得るこ
とが可能である。ここで、導電性微粒子として他の金属
酸化物、導電性カーボンなどを用いることも可能である
が、像露光時にCG層14にまで光が到達することが条
件になるため、光透過率の良いSnO2 粒子が好まし
い。SnO2 を70wt.%分散した状態では、電荷注
入層16単体で730nmの光に対して95%の透過率
を示したため、実用上問題ないレベルで像露光による潜
像形成が可能である。他の導電フィラーとしてTiO2
粒子を分散しても同様の効果が認められるが、電荷注入
層16に白色粒子であるTiO2 を分散すると光透過率
が減少する。電荷注入層16の光透過率が50%を下回
る場合、十分な明部電位が得られないため良好な画像を
得ることができなくなる。これを防止するために露光強
度を高くすると、電荷注入層16の導電性微粒子による
光散乱現象を顕著にさせ、潜像のにじみ・ボケを生じる
ため好ましくない。
【0036】実際に電荷注入が発生する原理について図
2により説明する。本実施例では、注入層を設けること
によって、表面に顔を出しているSnO2 粒子がコンデ
ンサーの電極の役割を果たす。つまり、上記の適切な分
散量であれば、図2(b)に示すように感光体表面に誘
電体としてCT層15を挟んだ微小なコンデンサーが無
数に配置されていると考えることができる。この電極に
対して、導電性の接触帯電部材2を当接させ、電圧を印
加することによって、通常のコンデンサー同様、電極に
電荷を注入をすることができる。この際、導電粒子は互
いに電気的には独立であり、一種の微小なフロート電極
を形成しているので、マクロ的には感光体表面は均一電
位に充電・帯電されているように見えるが、実際には微
小な無数の充電されたSnO2 微粒子が感光体表面を覆
っているような状況となっている。このため、レーザ光
による画像露光を行ってもそれぞれのSnO2 粒子は電
気的に独立なため、静電潜像を保持することが可能にな
る。参考に、従来の注入層を持たない感光ドラムでは、
感光体表面に本実施例のような電極が存在しないか、も
しくはトラップ準位しか電極の役割を果たさないため、
十分な電荷注入がなされない。
【0037】この感光ドラムと、後述する帯電ブラシを
用いた電子写真方式プリンターで画像出力を行った。
【0038】図3はこの発明の画像形成装置が用いられ
たプリンターの概略図であり、これは一次帯電器として
の帯電ブラシ2、現像部4、クリーニング部6を一体化
したプロセスカートリッジ8を備えた構成になってい
る。上記2つの帯電ブラシ2は、同一電源から電圧が印
加されている。帯電ブラシ2によって均一帯電を受けた
後、感光ドラム1は画像信号に応じて強度変調を受けた
レーザ光3によってイメージ露光され、その部分が除電
される。現像部4では一成分磁性トナーによって反転現
像を受け、露光された部分がトナー可視化される。ここ
ではジャンピング現像方式を用いた。トナー像は、次の
転写部5において転写材9に転写される。本例のプリン
ターでは転写装置として3kvの電圧を印加した転写ロ
ーラを用いた。その後、転写材9上に転写されたトナー
像は熱定着ローラ7によって定着され、機外へ排出され
る。
【0039】一方、感光ドラム1上に残った転写残トナ
ーはウレタンゴム製のカウンターブレードであるクリー
ニング部6によって掻き落とされ、次の画像形成に備え
る。
【0040】接触帯電部材としての帯電ブラシ2は、ユ
ニチカ(株)製の導電性レーヨン繊維REC−Bをパイ
ル状にしたテープを直径8mmの金属製の芯金にスパイ
ラル状に巻き付けて外径14mmのロールブラシとした
もので、上流側からそれぞれ太さ6デニール/フィラメ
ント・密度1O万フィラメント/inch2 、3デニー
ル/フィラメント・20万フィラメント/inch2
2本で、帯電ブラシ2の抵抗値はそれぞれ3×l05
Ω、5×1O5 Ωである(アルミニウム製の直径30m
mのドラムにニップ幅3mmで当接させ、100Vの電
圧を印加したときに流れる電流値から換算したもの)。
この帯電ブラシ2を図3に示すプロセスカートリッジ8
に装着した。帯電ブラシ2は感光ドラム1にニップ幅約
6mmで当接させ、感光ドラム1の回転方向と同方向に
周速差が2倍になるように回転させながら、プロセスス
ピード25mm/sec.で帯電を行った。その結果、
感光ドラム1の表面電位は印加電圧にほぼ等しく、印加
電圧として−500Vを印加したところ、その表面電位
は−490Vであった。その時の感光ドラム1の表面電
位を測定した結果を図5に示す。この図5に比較例とし
て示した6デニール/フィラメントのブラシ一本のみを
使用した時の表面電位に比べ、振れ幅が小さくなってい
ることがわかる。帯電ブラシ2の回転方向は感光ドラム
1と逆方向でも良いが、同方向で回転させた場合に比べ
周速差を大きくする必要がある。逆方向では、同速度で
回転させると周速差は0となるため、上記と同様の周速
差を得るには帯電ブラシ2の周速を倍にして回転させる
必要がある。
【0041】また、以上のプリンターで32.5℃×8
5%RHの高温高湿環境(以下H/H環境と略す)、2
3℃×65%RHの通常環境(以下N/N)、15℃×
l0%RHの低温低湿環境(以下L/L)の各環境下で
画像出力を行ったが、帯電不良、画像ボケ、流れなどの
ない良好な画像を得ることができ、本方法は放電を用い
ない帯電方式のため、オゾンの発生、感光ドラム表面の
放電による荒れが発生しなかった。
【0042】従来の感光ドラムで、同様の画像を得るた
めには−500Vの直流電圧に2000V(ピーク間電
圧値)の交流電圧を重畳したものを印加し、AC帯電を
行う必要があり、この条件下ではオゾン量が0.0lp
pm程度発生し、放電によって感光ドラム表面の荒れ、
振動電界による帯電音の発生が認められた。
【0043】比較例として、本実施例のバイアス条件で
従来の感光ドラムを用いて画像形成を行ったところ、感
光ドラム表面電位はほとんど0Vで帯電が行われなかっ
た。
【0044】以上のように、第1実施例の構成を取るこ
とによって、低い直流電圧で放電を伴わない帯電を行う
ことが可能になり、従来問題になっていたオゾン発生、
AC帯電音をなくすことが可能になった。
【0045】さらに、5000枚プリント後の帯電電位
は−475Vであり、耐久時の帯電性の低下が少なく、
画質は良好であった。これに対して上記6デニール/フ
ィラメントのブラシ一本のみを使用した時の感光ドラム
表面電位は−380Vであり、ベタ白画像を出力すると
全体にカブリがあり画質が低下していた。
【0046】(第2実施例)実施例1において、帯電ブ
ラシ2を太さ6デニール/フイラメント・密度10万フ
ィラメント/inch2 2本に変えた以外は同様にして
検討を行った。−500Vを印加したときの表面電位は
−485Vであり、5000枚プリント後の帯電電位は
−465Vで画質は良好であつた。
【0047】(第3実施例)実施例1において、帯電ブ
ラシ2を太さ3デニール/フィラメント・密度20万フ
ィラメント/inch2 、10デニール/フィラメント
・7万フィラメント/inch2 の2本に変えた以外は
同様にして検討を行った。−500Vを印加したときの
表面電位は−49OVであり、5000枚プリント後の
帯電電位は−465Vで画質は良好であった。
【0048】(第4実施例)帯電ブラシ2を太さ10デ
ニール/フィラメント・密度7万フィラメント/inc
2 、6デニール/フィラメント・10万フィラメント
/inch2 の2本に変え、プロセススピード50mm
/sec.にした以外は第1実施例と同様にして検討を
行った。−500Vを印加したときの表面電位は−48
5Vであり、5000枚プリント後の帯電電位は−46
0Vで画質は良好であった。
【0049】(第5実施例)第4実施例において、帯電
ブラシ2を上流側は太さ6デニール/フィラメント・密
度10万フィラメント/inch2 でブラシ幅15mm
の固定ブラシとし、下流側は、3デニール/フィラメン
ト・20万フィラメント/inch2 で第1実施例と同
寸法のロールブラシとした以外は同様にして検討を行っ
た。−500Vを印加したときの表面電位は−48OV
であり、5000枚プリント後の帯電電位は−45OV
で画質は良好であった。
【0050】(第6実施例)第1実施例と同様の帯電ブ
ラシ2を使用してプロセススピード94mm/sec.
にした以外は第1実施例と同様にして検討を行った。−
700Vを印加したときの表面電位は−680Vであ
り、5000枚,l0000枚プリント後の帯電電位は
それぞれ−650,−630Vでベタ白画像にはごくわ
ずかにカブリ(反射率で初期1%以下に対し2%の低
下)が認められたが文字などの画質への影響はほとんど
なかった。周速差を3倍にして同様に検討を行なった
所、−700Vを印加時の表面電位は−685Vにな
り、5000枚,10000枚プリント後の帯電電位は
それぞれ−660,−650Vでベタ白画像にカブリは
認められなかった。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかなようにこの発明
によれば、被帯電体の帯電は、放電によらないので、被
帯電体の表面が劣化せず、オゾンの発生も抑制できる。
また、複数の接触帯電部材を設けたので、帯電ブラシと
被帯電体との周速差を大きくでき、よって実質的に接触
点を増加させることができ、注入効率を改善することが
できる。すなわち、帯電均一性が向上するので、地かぶ
りによる帯電不良が改善できる。また、プロセススピー
ドの速い装置での帯電性の向上や、長期間使用の耐久時
にも従来の単一の帯電ブラシではニップ幅の減少などブ
ラシ毛のへたりによると考えられる帯電能力の低下があ
るが、この発明によれば、それらが防止できるので、帯
電かぶりのない安定した画像が形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明における感光ドラムの概略構成を示す
断面図である。
【図2】この発明における帯電原理を表すモデル図であ
る。
【図3】この実施例で使用する電子写真方式のプリンタ
ーの構成概略図である。
【図4】この発明に係る接触帯電部材を使用した概略構
成図である。
【図5】第1実施例における感光度ラム秋芳港の表面電
位分布を表す図である。
【符号の説明】
1 被帯電体(感光ドラム) 2 接触帯電部材(帯電ブラシ) 11 導電性基体(アルミ基板) 14 電荷発生層(CG層) 15 電荷輸送層(CT層) 16 電荷注入層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古屋 正 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導電性を有する被帯電体に接触帯電部
    材により接触注入帯電を行う画像形成装置において、 前記被帯電体は、少なくとも最表面層中に導電性微粒子
    が分散含有され、 かつ上記接触帯電部材は、複数の帯電ブラシで構成され
    ていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 帯電ブラシの少なくとも一つが帯電ブラ
    シローラであることを特徴とする、請求項1記載の画像
    形成装置。
  3. 【請求項3】 複数の帯電ブラシがそれぞれ異なる繊維
    径を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の
    画像形成装置。
  4. 【請求項4】 上記被帯電体は、その導電性基体上に感
    光層、表面保護層を、この順に積層したことを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれか1項記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 上記被帯電体は、その導電性基体上に電
    荷発生層、電荷輸送層を、この順に積層したことを特徴
    とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 複数の帯電ブラシは、同一電源から電圧
    が印加されていることを特徴とする請求項1乃至5のい
    ずれか1項記載の画像形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6947688B2 (en) 2002-07-04 2005-09-20 Canon Kabushiki Kaisha Image-forming apparatus including first and second charging members with a target potential charging feature
JP2007114418A (ja) * 2005-10-19 2007-05-10 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
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CN103293903A (zh) * 2012-02-27 2013-09-11 富士施乐株式会社 充电装置和图像形成设备
CN103293903B (zh) * 2012-02-27 2017-06-16 富士施乐株式会社 充电装置和图像形成设备

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