JP3919615B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真感光体・静電記録誘電体等の、移動する像担持体を特に複数帯電手段で帯電する行程を含む作像プロセスにより画像形成を実行する、複写機・レーザービームプリンタ・ファクシミリ・画像表示装置(ディスプレイ装置)等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置における像担持体の面を所定の極性・電位に帯電処理(除電処理も含む)する帯電手段は、非接触タイプと、接触タイプとに大別される。
【0003】
a)非接触帯電手段
コロナ帯電器(コロナ放電器)は非接触タイプの帯電手段であり、被帯電体としての感光体に非接触に対向配設し、高圧の印加で放出されるコロナシャワーに感光体面を曝して所定の極性・電位に帯電させるものである。
【0004】
b)接触帯電手段
接触帯電手段は、被帯電体としての感光体に、ローラ型(帯電ローラ)、ファーブラシ型、磁気ブラシ型、ブレード型等の導電性帯電部材に所定の帯電バイアスを印加して感光体面を所定の極性・電位に帯電させるものでコロナ帯電器に比べて、低オゾン、低電力等の有利性がある。
【0005】
接触帯電部材に対する帯電バイアス印加方式として、直流バイアスのみを印加するDCバイアス方式と直流バイアスを交流バイアスに重畳して印加するACバイアス方式がある。
【0006】
接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズム、帯電原理)にはコロナ帯電系と、接触注入帯電系の2種類が混在しており、どちらが支配的であるかにより各々の特性が現れる。
【0007】
コロナ帯電系は接触帯電部材と被帯電体との間の微小隙間に生じるコロナ放電などの放電現象を用い、その放電成生物で被帯電体を帯電する系である。このコロナ帯電系はコロナ帯電器の場合よりは格段に少ないけれども、微量のオゾンは発生する。
【0008】
接触注入帯電系は、接触帯電部材から被帯電体に直接電荷が注入される事で被帯電体表面が帯電する系である。直接帯電あるいは注入帯電とも称される。特開平6−3921号公報等には感光体表面にあるトラップ準位または電荷注入層の導電粒子等の電荷保持部材に帯電ローラ・帯電ブラシ・帯電磁気ブラシ等の接触帯電部材で電荷を注入して接触注入帯電を行う方法が提案されている。
【0009】
接触注入帯電が可能となる被帯電体としては例えば有機感光体の場合は感光層表面に電荷保持部材としての導電性の微粒子を分散させた電荷注入層を設ける必要があるが、アモルファスシリコン感光体を始めとした無機感光体では電荷注入層をあらためて設けなくても表面に結晶の欠陥に基づくトラップ準位が多く存在し、注入された電荷はこのトラップ準位に保持されて注入帯電が可能となる。
【0010】
接触注入帯電は放電現象を用いないため、帯電に必要とされる電圧は所望する感光体表面電位分のみであり、オゾンの発生もない、オゾンレス・低電力の帯電方式である。また被帯電体の表面電位は原理的には印加した電圧にまで帯電され、湿度などの環境の変動に対して影響を受けにくいという特徴をもっている。
【0011】
またその一方で、帯電部材が感光体表面に接触した領域のみに電荷が注入するという特性から、帯電部材と感光体表面の接触確率が帯電能力を左右する。接触確率が不十分で、未帯電領域が多い場合、帯電器に印加した電圧に感光体表面電位が達する前に帯電が終了してしまうことになる。
【0012】
高い接触確率を帯電領域前面に渡って均一に得るためには、磁気的に拘束された導電性磁性粒子からなる磁気ブラシを感光体に接触させて帯電を行なう方法や、導電性のスポンジ等からなる弾性ローラに導電性の微粒子を付着させて、弾性ローラ表面と感光体を微粒子を介在させて帯電する方法などが有効である。
【0013】
前者は多極のマグネットローラを内包した導電性且つ回転可能なスリーブを感光体に近接して配し、磁性粒子をスリーブ上に磁気力によって保持し、ドクターブレード等により磁性粒子の保持量を規制、均一化した上で感光体に接触させ、スリーブに帯電バイアスを印加することによって帯電を行なうものである。
【0014】
後者は微細な空孔をもつ導電性のスポンジローラに導電性の微粒子を付着させたものを感光体に接触させ、スポンジローラに帯電バイアスを印加することによって帯電を行なうものである。このとき微粒子は感光体との電気的な接触面積を増大させると同時に、感光体との摩擦力を減じ、スポンジローラを感光体との収束差をもって駆動し、更なる感光体との接触確率の増大を果たす役割も兼ねている。
【0015】
これらの帯電手段に用いる帯電部材の電気抵抗には一般的に電界依存性があり、電界が小さいと電気抵抗が高くなる傾向がある。したがって、帯電部材に印加する電圧としては直流電圧に交流電圧を重畳した方が電荷の注入性に優れ、より均一な帯電が可能となる。
【0016】
c)複数帯電手段
感光体の帯電現象は、感光体の導電性基板と帯電部材の接触領域を電極とするコンデンサーの充電現象に近似できるものである。従って安定して均一な帯電を行なうためには帯電部材の接触領域中で感光体の表面電位が帯電部材に印加した電圧に十分収束していることが望ましい。
【0017】
しかし、画像出力枚数の速度アップなどで感光体の回転速度が速くなってくると帯電時間が短くなり、所望の電位が得られなくなってくる場合がある。この状態では、感光体と帯電部材のわずかな接触状態の違いなどが帯電電位に影響を及ぼしやすくなり、電位ムラの要因となる。
【0018】
また帯電部材がトナーやトナーの外添剤などの電気抵抗の高いものによって汚染されると、電荷の注入が阻害されて帯電能力が低下し、電位ムラの要因となる。
【0019】
これらの問題を改善する為に特開平8−44153号公報に複数の帯電手段を用いる画像形成装置が提案されている。この帯電方式は、複数回帯電することで帯電時間を長くし、電位の収束性を高めることによって、帯電部材の接触ムラや抵抗ムラなどによる帯電不良を抑制するものである。
【0020】
複数帯電の帯電手段としては、電荷注入系、コロナ帯電系の接触方式の帯電器、コロナ帯電器など、帯電方式によることなく効果を得ることが出来る。
【0021】
【発明が解決しようとしている課題】
帯電の安定化、高寿命化を達成する複数帯電であっても帯電器の汚染や帯電部材の通電劣化による抵抗上昇などにより、電位の変動は少ないながら生じてしまう。特に注入帯電系の帯電器とコロナ帯電系の導電性ローラを用いた接触式の帯電器を組み合わせた場合、注入帯電に比べて導電性ローラの通電による抵抗上昇が顕著であり、電位が変動してしまう。
【0022】
従って所望の電位を得るためには個々の帯電器の帯電条件を制御する必要があるが、複数帯電では個々の帯電条件の関係によって電位の均一性が変化するため、良好な帯電を維持しつつ帯電部材の特性変化に対応するためには帯電条件の組み合わせを考慮しながら所望の感光体電位に制御する帯電条件を決定しなければならない。
【0023】
本発明は、像担持体を複数帯電手段で帯電する行程を含む作像プロセスにより画像形成を実行する画像形成装置について、帯電部材の電気特性が汚染や劣化によって変動しても、複数帯電における電位を安定化・均一化させて、長期にわたって帯電ムラの無い良好が画像を得ることが出来るようにすることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は下記の構成を特徴とする画像形成装置である。
【0025】
(1)移動する像担持体と、この像担持体を帯電する第1帯電器と、前記像担持体の移動方向に対し前記第1帯電器よりも下流側に配置され、前記第1帯電器により帯電された面を設定電位に帯電する第2帯電器と、前記第1及び第2帯電器に電圧を印加する電源と、非画像形成時において、前記設定電位と、前記第2帯電器から前記像担持体へ流れる電流の直流成分の絶対値と、に基いて前記第1及び第2帯電器に印加する電圧印加条件を決定する制御部と、を有し、前記制御部は、前記電流の直流成分の絶対値を少なくするように前記第1及び第2帯電器に印加する電圧を設定することを特徴とする画像形成装置。
【0027】
(2)前記第1及び第2帯電器に印加される電圧は互いに同極バイアスであることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0028】
(3)前記第2帯電器は、電圧を印加される帯電部材と、前記帯電部材の表面に付帯した導電性粒子と、を有し、前記導電性粒子を前記帯電部材と前記像担持体との間に介在させて、電荷注入により像担持体を帯電することを特徴とする(1)又は(2)に記載の画像形成装置。
【0029】
(4)前記導電性粒子は電圧を印加した帯電部材に磁気的に拘束された導電性の磁性体であることを特徴とする(3)に記載の画像形成装置。
【0035】
【発明の実施の形態】
〈実施例〉
図1は本実施例の画像形成装置の概略構成を示す模式図である。
【0036】
(1)画像形成装置の全体的な概略構成
本実施例の画像形成装置は転写方式電子写真プロセス利用のレーザービームプリンタである。像担持体の複数帯電手段として第1と第2の2つの帯電器を具備させてあり、非画像形成時に第1帯電器と第2帯電器の電圧印加条件を求める制御モードをもつ。
【0037】
1は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)であり、矢印の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。本実施例の感光ドラム1はa−Si(アモルファスシリコン)感光ドラムである。
【0038】
35と2は複数帯電手段としての第1帯電器と第2帯電器であり、回転する感光ドラム1の周面はこの複数帯電手段35・2により帯電処理される。
【0039】
本実施例において、第1帯電器35は接触帯電ローラ(以下、補助帯電ローラと記す)であり、第2帯電器2は磁気ブラシ帯電器(以下、磁気ブラシ帯電器と記す)である。磁気ブラシ帯電器2は感光ドラム1の回転方向に対し補助帯電ローラ35よりも下流側に配設してある。S1は磁気ブラシ帯電器2に対する帯電バイアス印加電源、S3は補助帯電ローラ35に対する帯電バイアス印加電源である。
【0040】
磁気ブラシ帯電器2と補助帯電ローラ35には同極性の電圧、本実施例ではマイナスの電圧が印加されて、感光ドラム1は補助帯電ローラ35によって帯電された後、磁気ブラシ帯電器2によって重ねて帯電されることで、マイナスの所定電位に均一に帯電処理される。
【0041】
7は像露光手段である。本実施例ではレーザースキャナであり、画像信号に対応して変調された、発光波長680nmのレーザーLを出力して、上記の複数帯電手段35・2で均一に精度良く帯電された感光ドラム1の面を走査露光(照射)する。これにより、感光ドラム1上の電位はレーザーLが照射されたところの電位が落ち、潜像が形成される。
【0042】
3は感光ドラム1面に形成された電子潜像を現像部においてトナー像として現像する現像手段である。本実施例では、2成分現像剤を用いた反転現像器であり、静電潜像の露光明部すなわち感光ドラム1のレーザーLが照射されたところにマイナスのトナーが付着して、電子潜像が反転現像される。
【0043】
4は転写手段としての転写ローラである。転写ローラ4は、芯金と、該芯金の外周部にローラ状に一体に形成した中抵抗の弾性層からなり、感光ドラム1に対して所定の押圧力をもって圧接させて転写ニップ部を形成させている。転写ローラ4は感光ドラム1の回転に順方向に感光ドラム1の回転周速度とほぼ同じ周速度で回転する。また転写ローラ4の芯金に対して電源S4よりトナーの帯電極性とは逆極性(本例ではプラス)の所定の転写バイアスが所定の制御タイミングで印加される。
【0044】
そして、不図示の給紙機構部からトナー受容体(記録媒体)としての転写材Pが所定の制御タイミングにて転写ニップ部に給紙されて転写ニップ部を挟持搬送されていく。その転写材Pの転写ニップ部挟持搬送の間、転写ローラ4の芯金に対して電源S4よりトナーの帯電極性とは逆極性(本例ではプラス)の所定の転写バイアスが印加されることで、感光ドラム1面側のトナー像が転写材P面側に静電転写される。
【0045】
転写ニップ部を出た転写材Pは感光ドラム1の面から分離され、定着器6に運ばれ、未定着のトナー像が永久固着画像として転写材Pの面に熱圧定着されて、画像形成物(プリント、コピー)として排紙される。
【0046】
8は除電手段であり、本実施例では中心波長660nm、8lsの光量で発光するLEDを用いており、転写材分離後の感光ドラム1の面はこの除電手段8により除電光照射(全面露光)を受けることで、除電されて電気的メモリが消去される。
【0047】
5は上記除電手段8の次位に配設したクリーナーであり、転写材分離後の感光ドラム1の面に残存する転写残トナーや紙粉等の付着物を除去して感光ドラム1の面を清掃する。クリーナー5で清掃された感光ドラム1は再び複数帯電手段35・2で帯電されて繰返して作像に供される。
【0048】
クリーナー5において、33は清掃部材としてのクリーニングブレードである。このクリーニングブレード33はシリコン変性ポリウレタンゴムからなり、支持板に接着されている。クリーニングブレード33によって感光ドラム1から掻き落とされたトナーはスクリュー34によって図示しない廃トナー容器に運ばれ回収される。
【0049】
50はプリンタの制御回路部(CPU)である。この制御回路部50はプリンタ全体のシーケンス制御を司り、非画像形成時に第1帯電器である補助帯電ローラ35および第2帯電器である磁気ブラシ帯電器2の電圧印加条件を求める制御モードをもつ。各電源S1〜S4もこの制御回路部50により所定にシーケンス制御される。
【0050】
Aは電流計であり、第2帯電器である磁気ブラシ帯電器2に流れる帯電電流(直流成分)を検出する。その検出情報が制御回路部50に入力する。
【0051】
24は電位センサーであり、レーザー露光後の感光ドラム表面電位を測定することが出来る。電位センサー24は制御回路部50に接続されており、測定した感光ドラムの表面電位に基づいて帯電や露光の各制御が行なわれる。
【0052】
(2)感光ドラム1
本実施例において、像担持体としての感光ドラム1はa−Si感光ドラムであり、矢印の時計方向に300mm/secの周速度で回転する。
【0053】
感光ドラム1の層構成を示す断面模式図を図2に示す。φ60のAlシリンダである導電性支持体1aと、導電性支持体上に順次堆積された、電荷注入阻止層1bと、光導電層1cと、表面層1dからなる。
【0054】
ここで、電荷注入阻止層1bは導電性支持体1aから光導電層1cへの電荷の注入を阻止するためのものであり。光導電層1cはシリコン原子を主原料とする非晶質材料で構成され光導電性を示す。さらに、表面層1dはシリコン原子と炭素原子を含み表面に形成される電子潜像の保持と膜の耐久性の向上を担っている。
【0055】
a−Si感光ドラム等の無機体では電荷注入層をあらためて設けなくても表面に結晶の欠陥に基づくトラップ準位が多く存在し、注入された電荷はこのトラップ準位に保持されて注入帯電が可能である。
【0056】
a−Si感光ドラムの特性として、光照射領域と暗領域を同時に帯電した場合、暗領域に比べ光照射領域が極端に電位の減衰(暗減衰)が大きく、光メモリ(残像現象)が発生しやすいという問題がある。すなわち、a−Si系感光ドラムは多くのタングリングボンド(未結合手)を有しており、これが局在準位となって光キャリアーの一部を捕捉してその走行性を低下させ、あるいは光生成キャリアーの再結合確率を低下させる。したがって、画像形成プロセスにおいて、露光によって生成された光キャリアーの一部は、次工程の帯電時にa−Si系感光ドラムに電界がかかると同時に局在準位から開放され、露光部と非露光部とでa−Si系感光ドラムの表面電位に差が生じて、これが最終的に光メモリに起因する画像ムラとなって現れる。
【0057】
そこで、除電手段8で均一露光を行うことによりa−Si系感光ドラム内部に潜在する光キャリアーを過多にし全面で均一になるようにして、光メモリを消去することが一般的である。このとき、除電光源から発する除電光の光量を増やしたり、該除電光の波長をa−Si系感光ドラムの分光感度ピーク(約600〜700nm)に近づけることにより、より効果的に光メモリを消去することが可能である。
【0058】
一方で、除電光による光照射の結果、感光ドラム1全面で電位の減衰が発生することになるため、例えば現像器3のトナー現像位置での感光ドラム1の電位は電位センサー24で測定される電位とは異なってしまう。現像器3の電圧印加条件はこの電位の減衰を考慮して設定する必要がある。
【0059】
本実施例では、前記のように、中心波長660nmのLEDを除電手段8として用いており、300mm/secで回転する感光ドラムに対して8lsの光量で発光する。
【0060】
(3)磁気ブラシ帯電器2
第2帯電器としての磁気ブラシ帯電器2は導電性部材に電圧を印加し、導電性の磁性粒子を介して感光ドラム表面に直接電荷を注入する注入帯電方式の帯電装置である。
【0061】
本実施例の磁気ブラシ帯電器2は、回転可能なφ16mmのスリーブ31と、スリーブ31内に固定されたマグネットローラ30が感光ドラム1と500μmの間隔をもって設けられており、スリーブ31には電源S1より500Vpp、1kHzの交番電界に、定電圧制御された0〜−800Vの直流電圧Vmを重畳した帯電バイアスが印加できるようになっている。
【0062】
注入帯電方式の場合、感光ドラム表面の欠陥などにより瞬間的に電気的な短絡(ピンホールリーク)を生じた場合でも画像に及ぼす影響が少なくなるよう、定電圧の制御を行なう方が好ましい。また電源S1は制御回路部50と接続されており、電圧印加のON、OFFおよびVmの電圧値を制御することが出来る。
【0063】
マグネットローラ30はスリーブ31の回転方向に5つの磁極ピークを持ち、隣接して同極性の磁極ピークを持つ反発極構成となっている。
【0064】
帯電部材である導電性磁性粒子はマグネットローラ30による磁気拘束力によってスリーブ31上に保持され、ブレード32により層厚規制された後、感光ドラム1に接触しスリーブ31は不図示の駆動手段により矢印方向に駆動され、150mm/secの周速度で回転している。スリーブの周速度は遅すぎると感光ドラム表面と磁性粒子の接触確率が不十分となり、帯電ムラ等画像不良の要因となり、速すぎると磁性粒子の飛散を引き起こしてしまう。良好な帯電が行なえる周速度は、スリーブの外径や感光ドラムとの間隔にも依存するが、本実施例における帯電スリーブの周速度としては50〜250mm/secが好ましい。
【0065】
ニップにおける感光ドラム1とスリーブ31のギャップは500μm、帯電部のスリーブ31上でのマグネットによる磁束密度は950×10−4Tである。
【0066】
ブレード32のスリーブ回転方向の上流側には磁性粒子の溜まり部Tが形成されておりスクリュー36は溜まり部Tの磁性粒子をスリーブ母線方向に攪拌している。スクリュー36は楕円形の羽を方向を交互に取り付けたものであり、溜まり部Tの磁性粒子を偏らせることなく攪拌することが出来る。
【0067】
磁性粒子としては、下記のものが好適に用いられる。
【0068】
▲1▼.樹脂とマグネタイト等の磁性粉体を混練して粒子に成型したもの、もしくはこれに抵抗値調節のために導電カーボン等を混ぜるたもの
▲2▼.焼結したマグネタイト、フェライト、もしくはこれらを還元または酸化処理して抵抗値を調節したもの
▲3▼.上記の磁性粒子を抵抗調整をしたコート材(フェノール樹脂にカーボンを分散したもの等)でコートまたはNi等の金属でメッキ処理して抵抗値を適当な値にしたもの等
これら磁性粒子の抵抗値としては、高すぎると感光ドラム1に電荷が均一に注入できず、微小な帯電不良によるカブリ画像となってしまう。低すぎるとピンホールリークが生じた場合、ピンホールに流れる電流により、電源に過負荷となって電圧が降下し、感光ドラム表面をすることができず、帯電ニップ状の帯電不良となる。よって磁性粒子の抵抗値としては、1×10〜1×10Ωが望ましい。
【0069】
磁性粒子の磁気特性としては、感光ドラムへの磁性粒子付着を防止するために磁気拘束力を高くする方がよく、飽和磁化が50(A・m/kg)以上が望ましい。
【0070】
実際に、本実施例で用いた磁性粒子は、体積平均粒径が30μm、見かけ密度2.0[g/cm]、抵抗値1×10Ω、飽和磁化58(A・m/kg)であった。
【0071】
また、磁性粒子の粒径は帯電能力や帯電の均一性に影響する。つまり、粒径が大きすぎると感光ドラムとの接触割合が低下し帯電ムラの原因となる。粒径が小さいと帯電能力、均一性ともに向上する反面、一粒子に作用する磁力が低下し、感光ドラム1への付着が起きやすくなる。このため磁性粒子の粒径としては5〜100μmのものが好適に用いられる。
【0072】
磁性粒子の総量は200gであり、スクリュー36およびマグネットローラ30の反発極による攪拌効果で磁性粒子全体が緩やかに攪拌される構成となっている。
【0073】
(4)補助帯電ローラ35
第1帯電器としての補助帯電ローラ35はφ6mmのステンレス製芯金に厚さ3mmのカーボンブラックを分散させたEPDMを形成し、ディッピング方法にて皮膜層を形成し、150℃、30分間加熱乾燥させて、弾性層と抵抗制御体としての表層を持つφ12mmのローラとしたものである。
【0074】
補助帯電ローラ35は芯金の両端部が付勢部材(不図示)によって感光ドラム1に向けて付勢されており、感光ドラム1表面に対して所定の押圧力を持って圧接され、感光ドラム1との間に帯状の帯電ニップ部を形成している。補助帯電ローラ35は駆動機構をもたず、感光ドラム1の回転に伴って矢印方向に従動回転する。
【0075】
芯金には電源S3より1.2kVpp、1kHzの交流電圧を印加することができ、さらに電源S3は制御回路部50によって制御されており、補助帯電ローラに印加する直流電圧Vsを0から−2kVまでの直流電圧を重畳できる。
【0076】
補助帯電ローラ35の弾性層としてはこれに限ったものではなくウレタン、SBR、EVA、SBS、SEBS、SIS、TPO、EPM、NBR、IR、BR、シリコンゴム、エピクロルヒドリンゴム等があり、必要な抵抗値に応じて、たとえばカーボンブラック、カーボン繊維、金属酸化物、金属紛、過酸化水素塩などの固体電解質や界面活性剤などの導電性付与剤を添加したものなどがある。
【0077】
抵抗制御体の材料としては、例えばポリアミド、ポリウレタン、フッ素、ポリビニルアルコール、シリコン、NBR、EPDM、CR、IR、BR、ヒドリンゴムなどの樹脂やゴム類などがあり、そこに例えば導電性あるいは、絶縁性のフィラーや添加剤などを混合したものがある。上述のような材料を使用し、帯電部材の電気抵抗値を1×10〜1×1010[Ω・cm]にするが最終的にこの値になるのであれば上述の材料の組み合わせは特に問わない。本実施例のローラの電気抵抗値は1×10[Ω・cm]であった。
【0078】
(5)現像器3
本実施例における現像器3は、固定されたマグネットロール14を内包した回転するスリーブ15が設けられ、現像容器17内の現像剤19をブレード18で薄層にスリーブ15上にコーティングし現像部へ搬送している。このときスリーブ15は図示しないモータによって駆動され矢印方向に300mm/secの周速度で回転している。
【0079】
現像剤19は2成分現像剤で、負帯電性の8μmトナーと、正帯電性の50μmの磁性キャリアが重量トナー濃度5%で混合されている。トナー濃度は図示しない光学式トナー濃度センサーによって制御され、トナーホッパー20内のトナーが供給ローラ23によって補給される。容器内の現像剤は攪拌部材21、22により均一に攪拌される。
【0080】
スリーブ15には電源S2から2kVpp、2kHzの交番電界に−500Vの直流電圧Vdeを重畳した現像バイアスが印加される。薄層にコーティングされ、現像部に搬送された現像剤は前記AC+DC電圧による電界によって感光ドラム1上に現像に寄与する。
【0081】
(6)第1・第2帯電器35・2に対する電圧印加制御
ここで、本実施例の画像形成装置で5万枚画出し耐久を行なった後の、第1帯電器としての補助帯電ローラ35と、第2帯電器としての磁気ブラシ帯電器2の夫々の帯電条件と画質の関係を示す。
【0082】
磁気ブラシ帯電器2に直流電圧−550Vを印加する条件のもと、補助帯電ローラ35を取り付けない場合について、次に補助帯電ローラ35の導電性芯金のみに電源S3によって直流電圧を−400〜1.2kVまで印加した場合について、画像を出力することにより画質を比較した。その結果を表1に示す。
【0083】
【表1】
Figure 0003919615
【0084】
表1の画質評価に用いたA,B,C,D,Eの記号は、それぞれ、
A:ムラのない良好な画像、
B:ほとんどムラのない良好な画像、
C:多少ムラはあるが問題ないレベルの画像、
D:ムラが多く良好ではない画像、
E:ムラが非常に多い不良な画像、
を意味する。ここでは、評価C以上を実用ラインとする。
【0085】
電流の符号は、印加直流電圧に対して電流が順方向に流れるときを正、逆方向に流れるときを負とする。すなわち、正の符号の電流は帯電を、負の符号の電流は除電を意味する。
【0086】
表1によると、第2帯電器である磁気ブラシ帯電器2を流れる直流電流が小さいときを中心として、ムラの無い良好な画像が得られることが判った。この結果は磁気ブラシ帯電器2を流れる直流電流の絶対値が小さいほど感光ドラム1表面の電位の均一さが増していることを表している。これは、最終帯電時において、感光ドラム1表面の電位と磁気ブラシ帯電器2の印加電圧との電位差が小さい、すなわち感光ドラム1表面を所定の電位に帯電するのに要する時間が、感光ドラム1と磁気ブラシ帯電器2のニップ通過時間に比べて充分に小さく、感光ドラム1表面が所定の電位に収束されるためと考えられる。
【0087】
一方、磁気ブラシ帯電器2に流れる直流電流値が大きいと電位の収束が十分でないうちに帯電が終了するため、感光ドラム1表面と導電性磁性粒子の接触状態のわずかな変動が電位のムラとなってしまうと考えられる。
【0088】
表1の実験結果より、長期にわたってムラの無い画像を出力するためには常に第2帯電器である磁気ブラシ帯電器2の直流電流の絶対値を最小に制御しつつ帯電を行なう必要があることがわかる。しかし現実には画像出力を重ねていく中で帯電部材の電気特性を一定に保つことは困難である。これは画像形成工程のなかで、帯電部材の汚染や通電による抵抗の上昇等が避けられないためである。従って、磁気ブラシ帯電器の直流電流の絶対値が最小となる帯電処理の様態を維持するためには、第1帯電器である補助帯電ローラ35および第2帯電器である磁気ブラシ帯電器2の帯電条件はその変化に応じて変えていかなくてはならない。
【0089】
さらに、帯電後の現像位置での感光ドラム1の電位の値は、第1と第2の各帯電器35・2の帯電条件それぞれに影響を受けるので、正確な感光ドラム電位の制御を行なうためには、その時々の個々の帯電条件と感光ドラムの電位、および磁気ブラシ帯電器2の直流電流値の関係を正確に把握する必要がある。
【0090】
本発明は、第2帯電器としての磁気ブラシ帯電器2の直流電流を最小にしつつ感光ドラム1の電位を制御するために、第1と第2の個々の帯電器35・2の帯電条件を測定する工程を非画像形成時に行なうことを特徴としたものである。
【0091】
本実施例での第1帯電器である補助帯電ローラ35はコロナ帯電方式の接触帯電であり、帯電電位としては図3に示すように、放電閾値Vthを境に直線的に増加していく。そのとき、補助帯電ローラ35に印加する電圧が放電閾値を超えた領域では、補助帯電ローラによる帯電電位をVcd、補助帯電ローラ35に印加する電圧Vcとすると、Vcd=Vth+Vcという関係が成り立つ。
【0092】
この関係式が成り立つ領域において、第2帯電器である磁気ブラシ帯電器2に印加している場合、直流電圧Vmを、ある値で定電圧制御した場合、電源S1に流れる磁気ブラシ帯電器2の帯電電流Imは補助帯電ローラ35によって帯電された電位Vcdに対し比例関係となる。これは、注入帯電方式では帯電器に印加した直流電圧に帯電電位が収束するため、その帯電位置での電位差に応じて帯電電流が流れるが、その時の帯電電流と電位差の関係はオーミックであるためである。従って図4に示すように、ImとVcは一次式で表すことができる。
【0093】
磁気ブラシ帯電器2の直流電流が最小となる帯電条件を求めるには、まずVm2>Vm1となるような二つの直流電圧値のそれぞれに対してImの絶対値が最小となるVcを算出する。その算出方法としては、図4に示すように、Vm1に対してVc1’とVc1’’それぞれに対して電源S1に流れる帯電電流Im1’とIm1’’を測定することによって、Vm=Vm1のときのImとVcを表す一次式l1を求めることが出来る。この一次式l1より、Im=0となる補助帯電ローラ35の電圧値Vc=Vc1を求める。Vm2に対しても同様に一次式l2よりVc2を求める。
【0094】
さらに、帯電条件がVm1、Vc1およびVm2、Vc2のとき、電位センサー24によって測定された感光ドラム1の電位をそれぞれVd1、Vd2としたとき、図5に示すグラフでVmとVcに対して感光ドラム1の電位をプロットすると直線Lが得られる。
【0095】
この直線Lを求めることによって必要な任意の電位Vdaに対してIm=0となるような磁気ブラシ帯電器2および補助帯電ローラ35の帯電条件VmおよびVcを求めることが出来る。
【0096】
本実施例では、この工程を画像形成前または連続1000枚出力毎に行なうように制御回路部50を設定したところ、帯電部材の汚染などによる電気特性の変化に対しても磁気ブラシ帯電器2の直流電流値が最小で、かつ必要な感光ドラム1の電位を得られる条件で帯電を行なうことが可能であった。
【0097】
また、Vm1、Vc1’、Vc1’’およびVm2、Vc2’、Vc2’’は本実施例では固定値としたが、これを帯電部材の電気的な変動を考慮し、例えば耐久枚数などに応じて変更させていく事も可能である。
【0098】
電源S1は本実施例では定電流制御としたが、この工程中のみ定電流制御とし、Im=0となるVcの値を直接的に求めても良い。
【0099】
上記のように、第1帯電器および第2帯電器を備える、複数帯電手段の画像形成装置において、第2帯電器に流れる直流電流の絶対値が常に最小になるよう第1と第2の各帯電器の帯電条件を設定することによって、帯電部材の電気特性が汚染や劣化によって変動しても、長期にわたって帯電ムラの無い良好が画像を得ることが出来る。
【0100】
〈その他〉
1)実施例では第1帯電器と第2帯電器にそれぞれ帯電ローラ方式と磁気ブラシ方式を用いたが、帯電方法としてはこれに限るものではなく、各々の帯電器としてファーブラシ、スポンジローラなども用いることが出来る。正確な電位制御のためには第1帯電器と第2帯電器としては直接電荷注入方式が好ましいが、接触式のコロナ放電方式でも放電閾値を考慮して制御すれば制御可能である。
【0101】
また、第1帯電器と第2帯電器ともに、それぞれ複数の帯電器で構成することもできる。
【0102】
2)画像形成装置における像担持体としての感光体の帯電面に対する情報書き込み手段としての像露光手段は実施例のレーザー走査手段以外にも、例えば、LEDのような固体発光素子アレイを用いたディジタル露光手段であってもよい。ハロゲンランプや蛍光灯等を原稿照明光源とするアナログ的な画像露光手段であってもよい。要するに、画像情報に対応した静電潜像を形成できるものであればよい。
【0103】
像担持体は静電記録誘電体等であってもよい。この場合は該誘電体面を所定の極性電位に一様に一次帯電させた後、除電針ヘッド、電子銃等の除電手段で選択的除電がなされて画像情報の静電潜像が形成される。
【0104】
像担持体としての電子写真感光体や静電記録誘電体に形成担持させたトナー像を一旦中間転写体に転写させ、それを更にトナー受容体としての転写材に転写させて熱や圧力等で永久固着像として定着させることもできる。
【0105】
また、像担持体としての電子写真感光体や静電記録誘電体を回動ベルト型にし、これに上記の帯電・潜像形成・現像の各行程手段により画像情報に対応したトナー像を形成担持させ、そのトナー像形成部を閲読表示部に位置させて画像表示させ、表示後はそのトナー像を転写材に転写させることなく像担持体面から除去し、像担持体は繰り返して表示画像の形成に使用する画像表示装置(ディスプレイ装置)も本発明の画像形成装置の範疇にある。
【0106】
3)感光ドラム1についていま少し解説する。像担持体としての感光ドラム1は、通常用いられている有機感光体等を用いることができるが、好ましくは、有機感光体上に低抵抗の表面層を持つものや、アモルファスシリコン感光体など、表面抵抗が10〜1014Ω・cmの低抵抗層を持つことが、直接注入帯電機構を主体的にすることができ、オゾン発生の防止に効果がある。また帯電性についても向上させることが可能となる。
【0107】
[有機感光体]
電子写真感光体の光導電材料として、近年種々の有機光導電材料の開発が進み、特に電荷発生層と電荷輸送層を積層した機能分離型感光体は既に実用化され複写機やレーザービームプリンタに搭載されている。
【0108】
しかしながら、これらの感光体は一般的に耐久性が低い事が1つの大きな欠点であるとされてきた。耐久性としては、感度、残留電位、帯電能、画像ぼけ等の電子写真物性面の耐久性及び摺擦による感光体表面の摩耗や引っ掻き傷等の機械的耐久性に大別されいずれも感光体の寿命を決定する大きな要因となっている。
【0109】
この内、電子写真物性面の耐久性、特に画像ぼけに関しては、コロナ帯電器から発生するオゾン、NOx等の活性物質により感光体表面層に含有される電荷輸送物質が劣化する事が原因である事が知られている。
【0110】
また機械的耐久性に関しては、感光層に対して紙、ブレード/ローラ等のクリーニング部材、トナー等が物理的に接触して摺擦する事が原因である事が知られている。
【0111】
電子写真物性面の耐久性を向上させる為には、オゾン、NOx等の活性物質により劣化されにくい電荷輸送物質を用いることが重要であり、酸化電位の高い電荷輸送物質を選択する事が知られている。また、機械的耐久性を上げる為には、紙やクリーニング部材による摺擦に絶える為に、表面の潤滑性を上げ摩擦を小さくする事、トナーのフィルミング融着等を防止する為に表面の離形性をよくすることが重要であり、フッ素系樹脂粉体粒子、フッ化黒鉛、ポリオレフィン系樹脂粉体等の滑材を表面層に配合することが粒子知られている。
【0112】
帯電方式として直接注入帯電を用いる場合、電荷の注入効率を高めるためにSnO等の導電性微粒子を分散した表層(電荷注入層)をもうける場合がある。
【0113】
[アモルファスシリコン系感光体(a−Si)]
アモルファスシリコン感光体は表面硬度が高く耐磨耗性に優れる上、半導体レーザーなどの長波長光にも高い感度を示し、しかもOPC感光体、Se感光体などに見られるような繰り返し疲労による残留電位の上昇もなく、その電子写真特性は100万枚使用後もほとんど変化しない利点を有している。
【0114】
アモルファスシリコン感光体の帯電方法としてはコロナ帯電が広く用いられている。コロナ帯電器は被帯電体に非接触に対向配設し、高圧を印加したコロナ帯電器から放出されうるコロナシャワーに被帯電体面を曝して所定の極性・電位に帯電させるものである。この帯電過程において、ワイヤー自身も汚れを吸着し、定期的な清掃、交換が必要となる。またオゾンが発生してしまう。耐磨耗性に優れるアモルファスシリコン感光体ではオゾンから派生するコロナ生成物が表面に付着すると簡単には除去し難く、このコロナ生成物に水分が吸着する為に、表面の電気抵抗が低下して潜像電荷が横流れし、所謂画像流れという画像品質低下を引き起こすこともある。
【0115】
このような画像流れを防止するために実公平1−34205号公報に記載されているようなヒーターによる加熱や特公平2−38956号公報に記載されているようなマグネットローラと磁性トナーから形成されたブラシにより感光体表面を摺擦しコロナ生成物を取り除く方法、特開昭61−100780号公報に記載されているような弾性ローラによる感光体表面での摺擦でコロナ生成物を取り除く方法などが用いられてきた。これらの方法は有効ではあるものの、装置の小型化や低コスト化を妨げる要因となる。また、ヒーターによる加熱は常時行なう必要がある場合がほとんどあるため、その電力量は装置全体の消費電力の5〜15%に達し、省エネルギー、ランニングコスト等の点から非常に好ましくない。
【0116】
またコロナ帯電によって発生するオゾンに対してはオゾン除去フィルターを具備させることも装置の小型化、低コスト化を妨げる要因である。
【0117】
アモルファスシリコン感光体の帯電方法としてはオゾンの発生が皆無、あるいは低減された方法が強く求められている。これに対し様々な帯電方法が提案されている。中でも接触帯電方法はオゾンの発生が微小あるいは皆無であり、アモルファスシリコン感光体の帯電方法としては好適である。
【0118】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、像担持体を複数帯電手段で帯電する行程を含む作像プロセスにより画像形成を実行する画像形成装置について、帯電部材の電気特性が汚染や劣化によって変動しても、複数帯電における電位を安定化・均一化させて、長期にわたって帯電ムラの無い良好が画像を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の画像形成装置を示す概略構成図。
【図2】 実施例で用いたa−Si感光ドラムの層構成を表す模式図。
【図3】 接触式の直接コロナ放電による帯電方式における印加電圧と帯電電位の特性を示すグラフ。
【図4】 本発明の実施例における制御に用いる帯電ローラの印加電圧と、磁気ブラシ帯電器に流れる帯電電流の関係を表すグラフ。
【図5】 本発明の実施例における感光ドラム電位と磁気ブラシ印加電圧と帯電ローラ印加電圧の関係を表すグラフ。
【符号の説明】
1・・像担持体(感光ドラム)、35・・第1帯電器(補助帯電ローラ)、2・・第2帯電器(磁気ブラシ帯電器)、7・・像露光手段、3・・現像手段、4・・転写手段、5・・クリーナー、6・・定着手段、S1〜S4・・バイアス印加電源、50・・制御回路部

Claims (4)

  1. 移動する像担持体と、この像担持体を帯電する第1帯電器と、前記像担持体の移動方向に対し前記第1帯電器よりも下流側に配置され、前記第1帯電器により帯電された面を設定電位に帯電する第2帯電器と、前記第1及び第2帯電器に電圧を印加する電源と、非画像形成時において、前記設定電位と、前記第2帯電器から前記像担持体へ流れる電流の直流成分の絶対値と、に基いて前記第1及び第2帯電器に印加する電圧印加条件を決定する制御部と、を有し、前記制御部は、前記電流の直流成分の絶対値を少なくするように前記第1及び第2帯電器に印加する電圧を設定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1及び第2帯電器に印加される電圧は互いに同極バイアスであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2帯電器は、電圧を印加される帯電部材と、前記帯電部材の表面に付帯した導電性粒子と、を有し、前記導電性粒子を前記帯電部材と前記像担持体との間に介在させて、電荷注入により像担持体を帯電することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記導電性粒子は電圧を印加した帯電部材に磁気的に拘束された導電性の磁性体であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
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