JPH0844118A - 電子写真現像剤用磁性キャリア及びその製法 - Google Patents

電子写真現像剤用磁性キャリア及びその製法

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JPH0844118A
JPH0844118A JP6195960A JP19596094A JPH0844118A JP H0844118 A JPH0844118 A JP H0844118A JP 6195960 A JP6195960 A JP 6195960A JP 19596094 A JP19596094 A JP 19596094A JP H0844118 A JPH0844118 A JP H0844118A
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wax
core particles
magnetic carrier
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Hideaki Kawada
秀明 川田
Tomohide Iida
智英 飯田
Yoshiteru Hatase
芳輝 畑瀬
Hidekazu Tamura
英一 田村
Nobuaki Kono
信明 河野
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャリア表面の高電気抵抗化を抑制しなが
ら、スペントトナーの発生を防止でき、その結果として
高い帯電付与能力と高濃度の画像形成能とを有し且つ耐
久性にも優れている電子写真現像剤用磁性キャリア及び
その製法を提供すると共に、樹脂コートの磁性コア粒子
凹部への確実な充填と、凹部以外の部分への部分被覆と
が確実に可能となる電子写真現像剤用樹脂コート磁性キ
ャリアの製法を提供する。 【構成】 磁性コア粒子の被覆に、熱硬化性樹脂を主体
とし、低融点熱可塑性樹脂乃至ワックスの少量を含む樹
脂組成物を用い、この樹脂コート層が、被覆面積率0.
1乃至60%の部分被覆層を形成し、コア表面の凹部に
埋め込まれている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スペントトナーの発生
が防止され、高い帯電付与能力と高濃度の画像形成能と
を有し且つ耐久性にも優れている電子写真現像剤用磁性
キャリア及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法においては、静電潜像
の現像に磁気ブラシ現像法が広く使用されており、これ
に用いる現像剤の一種として、磁性キャリアとトナーと
の混合物から成る二成分系現像剤も広く用いられてい
る。
【0003】この二成分系現像剤の問題点として、トナ
ーがキャリア表面に融着する所謂スペントトナーの発生
があり、これにより、キャリアの帯電付与能力の低下、
画像濃度の低下、及びカブリの発生を生じることが知ら
れている。
【0004】この問題を解消するために、上記現像剤用
磁性キャリアとして、種々の樹脂で磁性キャリア粒子表
面をコートした樹脂被覆キャリアが使用されているが、
キャリアが高抵抗となり、帯電量が上りすぎるため画像
濃度が低くなる、被覆樹脂の剥れが発生して、画質を損
ねるという欠点が表われる。
【0005】磁性キャリア粒子の表面には、程度の差は
あれ凹凸があり、この凹部を充填するように樹脂を設け
たり、或いは部分樹脂被覆を設けることについても既に
幾つの提案が認められる。
【0006】例えば、特開昭54−78138号公報
(リコー)には、表面粗度の大きい磁性コアの孔乃至凹
部に電気絶縁性樹脂の微粉末を充填することが提案され
ている。
【0007】特開昭58−216260号公報(リコ
ー)には、磁性コア粒子の表面全面に樹脂をコートし、
その後凸部の樹脂層を削り取ることで凸部を露出させる
ことが記載されている。
【0008】特開昭61−158339号公報(ミノル
タ)には、表面に凹部を有するキャリア粒子の凹部に樹
脂粉末を充填した後、このキャリア粒子を加熱して樹脂
粉末を融着させることが記載されている。
【0009】特開平4−93954号公報(巴川)に
は、見掛密度の小さい微細凹凸のフェライト球状粒子
に、凸部を露出するように樹脂コーティングされた磁性
キャリアを用いた現像剤が記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、磁性
コア粒子の凹部に被覆樹脂を埋設させて、凹部へのスペ
ントトナーの発生を防止するという点では或程度満足で
きるものの、未だ耐スペントトナー性とトナー帯電量抑
制との組合せに関して未だ十分に満足し得るものではな
かった。
【0011】即ち、表面凹部にのみ熱可塑性樹脂を充填
したものでは、凹部以外の部分、即ち平坦部や凸部にお
けるスペントトナーの発生があり、これによりキャリア
の帯電付与能力の低下等のトラブルを生じ易い。
【0012】一方、磁性コア粒子を熱硬化性樹脂をコー
トする場合には、凹部への樹脂の埋込みが十分に行われ
ない傾向があると共に、被覆がコア粒子表面全面に形成
されて、トナー帯電量が高くなり過ぎ、画像濃度が低く
なり過ぎる欠点を生じる。
【0013】全面被覆を避けるために、凸部の樹脂層を
削り取る方法は、余分で手数のかかる操作が必要である
ばかりではなく、削り取った樹脂粉が現像剤中に混入し
て種々のトラブルを招いたり、或いは既に指摘したとお
り、凹部に完全に埋込まれていない樹脂がこの削り取り
操作のとき剥離する傾向もある。
【0014】従って、本発明の目的は、キャリア表面の
高電気抵抗化を抑制しながら、スペントトナーの発生を
防止でき、その結果として高い帯電付与能力と高濃度の
画像形成能とを有し且つ耐久性にも優れている電子写真
現像剤用磁性キャリア及びその製法を提供するにある。
【0015】本発明の他の目的は、樹脂コートの磁性コ
ア粒子凹部への確実な充填と、凹部以外の部分への部分
被覆とが確実に可能となる電子写真現像剤用樹脂コート
磁性キャリアの製法を提供するにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、磁性コ
ア粒子と該コア粒子の表面に設けられた樹脂コート層と
から成る電子写真現像剤用磁性キャリアにおいて、前記
樹脂コート層が熱硬化性樹脂を主体とし且つ低融点乃至
低軟化点の熱可塑性樹脂乃至ワックスの少量を含有する
樹脂コート層であり且つ該樹脂コート層がコア粒子の少
なくとも凹部を充填し且つ被覆面積率が0.1乃至60
%、特に5乃至50%の部分被覆層として存在すること
を特徴とする磁性キャリアが提供される。
【0017】本発明によればまた、熱硬化性樹脂と低融
点乃至低軟化点の熱可塑性樹脂乃至ワックスとを99.
5:0.5乃至51:49の重量比で含有する樹脂組成
物の溶液乃至分散液を磁性コア粒子に施こし、磁性コア
粒子表面の樹脂組成物を熱可塑性樹脂の融点以上で且つ
熱硬化性樹脂の熱硬化温度以上の温度に加熱して、磁性
コア粒子の表面にコア粒子の少なくとも凹部を充填する
部分被覆層を形成させることを特徴とする電子写真現像
剤用磁性キャリアの製造方法が提供される。
【0018】
【作用】本発明では、磁性コア粒子の被覆に、熱硬化性
樹脂を主体とし、低融点乃至低軟化点の熱可塑性樹脂乃
至ワックスの少量を含む樹脂組成物を用いることが第一
の特徴である。本明細書において融点乃至軟化点とは、
融点が明らかである場合には一義的に融点を意味し、融
点が明らかでない場合は軟化点を意味するものとする。
【0019】熱硬化性樹脂中に少量の低融点熱可塑性樹
脂乃至ワックスを配合し、これを磁性コア粒子のコート
に用いると、磁性コア粒子の凹部に有効に樹脂を充填で
きると共に、凹部以外の表面にも部分被覆の形で樹脂コ
ート層を設け得ることがわかった。
【0020】熱硬化性樹脂は、磁性コア粒子への密着性
に優れており、その被覆は耐熱性及び耐摩耗性にも優れ
ているが、磁性コア粒子へのコートに用いると、全面被
覆となり易く、しかも表面凹部への充填が不十分となる
という欠点がある。これに対して、熱硬化性樹脂中に少
量の低融点熱可塑性樹脂を配合すると、熱硬化性樹脂の
硬化の際、低融点の熱可塑性樹脂乃至ワックスが熱硬化
性樹脂の凝集力を弱めまた流動性を向上させるように作
用するため、凹部への樹脂の充填と凹部以外の部分での
部分被覆の形成が円滑に行われるものである。上記の特
異的な凹部充填部分被覆の形成には、加熱時における上
記凝集力の相違の他に、熱硬化性樹脂は密度が大きく、
一方熱可塑性樹脂は密度が小さく、従って熱硬化性樹脂
が下方に分布し熱可塑性樹脂が上方に分布した分布構造
をとりやすいこと及び熱硬化性樹脂は官能基の濃度も熱
可塑性樹脂に比して高く、コア粒子表面に結合しやすい
ことも寄与していると認められる。
【0021】本発明による磁性キャリアの樹脂コート
は、コア粒子の凹部に有効に樹脂が充填されていること
及び樹脂による被覆面積比が0.1乃至60%、特に5
乃至50%の部分被覆であることが第二の特徴である。
【0022】即ち、本発明によるコートキャリアでは、
樹脂コート層がコア表面の凹部に埋め込まれているアン
カー効果により、剥離に対して耐性のある被覆構造とな
っており、しかも熱硬化性樹脂を主体としているため、
密着性、耐摩耗性にも優れており、全体として耐久性の
ある被覆構造となっている。
【0023】また、磁性コア粒子全表面の被覆面積比が
上記の範囲に制御されているため、磁性キャリアの電気
抵抗値を適正な範囲に保ちながら、スペントトナーの発
生を抑制することができる。熱硬化性樹脂コートを設け
る場合、全面被覆になりやすいことは既に指摘したとお
りであるが、この場合被覆キャリアの表面抵抗は3.0
×109 Ωのオーダにも達するが、本発明による被覆キ
ャリアでは上記の全面コートのものに比して約1〜2桁
低い電気抵抗値に抑制でき、トナーの帯電電位が過度に
大きくなるのを防止することができる。
【0024】本発明の部分コートキャリアにおいて、被
覆面積比を0.1乃至60%の範囲に規定しているの
は、被覆面積比が上記範囲を下回ると、スペントトナー
の発生が増大するためであり、一方上記範囲を上回る
と、磁性キャリアの電気抵抗が高過ぎて、現像時の画像
濃度が低下するためである。
【0025】熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂乃至ワックス
とは、重量比で99.5:0.5乃至51:49、特に
99:1乃至90:10の重量比で用いるのがよく、熱
可塑性樹脂の使用量が上記範囲を下回ると、コア粒子凹
部への充填や部分被覆の形成が不確実になる傾向があ
り、一方上記範囲よりも多くなると、熱硬化性樹脂の割
合いが減る結果として、塗膜の耐熱性、耐摩耗性、耐久
性等が低下する傾向がある。一般に熱可塑性樹脂の量が
1乃至5%のような少量で、前述した作用効果が得られ
ることは驚くべきことである。
【0026】低融点熱可塑性樹脂乃至ワックスは、凹部
充填及び部分被覆形成の点で、熱硬化性樹脂の熱硬化温
度よりも低い融点を有するべきであるが、一般に150
℃よりも低い融点乃至軟化点を有するのが、上記作用を
有効に発現させる上で好ましい。尚、本明細書において
融点乃至軟化点とは、用いる樹脂乃至ワックスが融点を
有する場合には一義的に融点を表わし、明確な融点を示
さない場合には、軟化点を表わすものとする。
【0027】磁性コア粒子に対する樹脂組成物のコート
量は、一般に0.001乃至2.0重量%、特に0.0
1乃至1.0重量%の範囲内にあるのがよい。即ち、コ
ート量が上記範囲を越えると、部分被覆の形成が困難と
なる傾向があり、一方上記範囲を下回ると被覆面積比が
本発明の範囲を下回る傾向が表われると共に、被覆の耐
久性も低下する傾向がある。コート量を多くする場合に
は、低融点樹脂等の配合量を増大させることが望まし
い。
【0028】
【発明の好適態様】本発明による被覆磁性キャリアの表
面構造を示す図1(拡大側面図)及び図2(拡大断面
図)において、この被覆磁性キャリア粒子1は、磁性コ
ア粒子2と、樹脂コート層3とから成る。磁性コア粒子
2の表面には凹部4、比較的平らな平野部5及び峰部6
が存在する。本発明の被覆磁性キャリアでは、凹部4に
は樹脂の充填層7が必らず確実に存在しており、一方平
野部5及び峰部6には、キャリア表面の露出部8a,8
bが必らず存在して、樹脂コートは部分被覆層9となっ
ている。一方、熱硬化性樹脂を用いた被覆磁性キャリア
では、図3(拡大断面図)に示すとおり、凹部4への樹
脂の充填4が不完全であると共に、平野部5及び峰部6
に対する樹脂コートが連続被覆層10となっている。図
2に示す本発明の被覆磁性キャリア1では、熱硬化時に
おける低融点熱可塑性樹脂の凝集破壊により、露出部8
a,8bの部分でコート層が破断され、部分被覆層9の
形成が行われる訳である。
【0029】[磁性コア粒子]本発明に用いる磁性コア
粒子は、表面に凹部を有するものであり、一般に焼結フ
ェライト、マグネタイト或いは鉄粉等のそれ自体公知の
磁性材料から成るが、燒結フェライトから成ることが好
ましい。表面の凹凸の存在は電子顕微鏡により観察する
ことができる。添付図面の図4は、表面に凹凸を有する
フェライト磁性コアの粒子構造を示す電子顕微鏡写真
(倍率800倍)である。
【0030】磁性コア粒子の粒子径は、特に制限はない
が、一般に電子顕微鏡法による粒径が30乃至200μ
m、特に50乃至150μmのものが一般的であり、ま
た凹部の大きさは、凹部の最大径で表して0.01乃至
20μm、特に0.1乃至15μm程度のものである。
また、磁性コア粒子の見掛けの密度は、磁性体の組成
や、表面構造或いは粒径等によっても相違するが、一般
に2.55乃至2.95g/cc,特に2.65乃至
2.85g/ccの範囲にある。更に、磁性コア粒子の
飽和磁化は40乃至70Oe、特に45乃至65Oeの
範囲にあるのがよい。
【0031】上記磁性コア粒子は、一般にサブミクロン
の微細な粒径を有する磁性体原料を噴霧造粒等の手段
で、ほぼ球状粒子に造粒し、次いで焼成等の手段で焼結
することにより得られるが、表面に一次粒子がその外形
を未だ保っていることや燒結の際の収縮によると認めら
れる凹部乃至しわを有している。
【0032】この磁性コア粒子の製造に用いる磁性粉と
しては、それ自体公知の磁性体粉末の任意のものを用い
ることができ、例えば、四三酸化鉄(Fe3 4 )、三
二酸化鉄(γ−Fe2 3 )等の強磁性の鉄酸化物や、
酸化鉄亜鉛(ZnFe2 4)、酸化鉄イットリウム
(Y3 Fe5 12)、酸化カドミウム(CdFe
2 4)、酸化鉄ガドリウム(Gd3 Fe5 12)、酸
化鉄銅(CuFe2 4 )、酸化鉄鉛(PbFe
1219)、酸化鉄ネオジウム(NdFeO3 )、酸化鉄バ
リウム(BaFe1219)、酸化鉄マンガン(MnFe
2 4 )、酸化鉄ランタン(LaFeO3 )或いはこれ
らの複合物等のフェライト類、或いは鉄粉(Fe)、コ
バルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等強磁性金属乃
至合金類等を単独或いは組み合わせで用いることができ
る。磁性体の粒子形状は、特に制限されず、球状、立方
体状、不定形等の任意の形状でよい。
【0033】磁性コアの電気抵抗は、高抵抗のもので
も、低抵抗のものでもよく、一般に体積固有抵抗が10
5 乃至109 Ω・cm、特に107 乃至108 Ω・cmのも
のが使用される。
【0034】[樹脂コート層]本発明に用いる樹脂コー
ト層は、熱硬化性樹脂を主体とし低融点の熱可塑性樹脂
乃至ワックスの少量を含有する樹脂組成物からなること
が、凹部の有効な充填及び部分被覆の形成に関して重要
である。
【0035】熱硬化性樹脂としては、従来コート磁性キ
ャリアの製造に使用されていた熱硬化性樹脂は全て使用
できるが、変性乃至未変性のシリコーン樹脂、熱硬化型
アクリル乃至アクリル−スチレン樹脂、フェノール樹
脂、ウレタン樹脂、熱硬化型ポリエステル樹脂、エポキ
シ樹脂またはアミノ樹脂の1種または2種以上を用いる
ことができる。
【0036】熱硬化性樹脂としては、耐熱性、耐久性、
耐磨耗性等の点で、テトラヒドロフランを溶媒として測
定したゲル分率が55%以上、特に65%以上となるよ
うな熱硬化性樹脂が好適である。ゲル分率とは、下記式
で与えられる値をいう。
【0037】用いる熱硬化性樹脂中の官能基は、樹脂の
硬化性能に影響を与えるばかりではなく、磁性キャリア
の帯電極性にも大きな影響を与える。即ち、アミノ基等
の窒素含有樹脂は一般に正帯電性であり、一方水酸基や
カルボキシル基等の酸素含有樹脂は一般に負帯電性であ
る。正帯電性のものとしてアミノ樹脂や、アミノ基含有
アクリル樹脂等が挙げられ、負帯電性のものとしてシリ
コン樹脂、カルボキシル基含有アクリル樹脂、フェノー
ル樹脂等を挙げることができる。かくして、熱硬化性樹
脂の官能基の組み合わせを選ぶことにより、適切な硬化
性能と帯電性能とが得られる。
【0038】特に好適な熱硬化性樹脂として、変性シリ
コーン樹脂を挙げることができる。この変性シリコーン
樹脂は、ポリオルガノシロキサンをアクリル樹脂、フェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂等で変性し、硬
化性能と適当な帯電性を付与したものである。
【0039】一方、低融点乃至低軟化点の熱可塑性樹脂
乃至ワックスとしては、用いる熱硬化性樹脂の熱硬化温
度よりも低い融点乃至軟化点を有する熱可塑性樹脂乃至
ワックス、特に150℃以下の融点乃至軟化点を有する
熱可塑性樹脂乃至ワックスが使用される。
【0040】この低融点乃至低軟化点の熱可塑性樹脂乃
至ワックスは、熱硬化性樹脂に対して或程度相溶性乃至
分散性を有するべきであり、塗料の状態では均一な塗布
が可能であり、熱硬化の時に熱硬化性樹脂からはじき出
されて部分被覆を形成するような挙動を示すべきであ
る。この意味で、用いる熱可塑性樹脂乃至ワックスは樹
脂中に極性基を有しているのが好ましい。
【0041】極性基としては、エステル、アミド、イミ
ド基、カルボキシル基、酸無水物基、ケト基、水酸基、
アミノ基、エーテル基、エポキシ基等を挙げることがで
き、これらの極性基は樹脂中に1乃至1200ミリモル
/100g,特に10乃至1000ミリモル/100g
の濃度で含有されるのがよい。
【0042】その適当な例として、熱可塑性アクリル乃
至アクリルスチレン樹脂、エチレン共重合体樹脂、低融
点ポリアミド樹脂または低融点ポリエステル樹脂等が挙
げられる。
【0043】本発明において、熱可塑性アクリル樹脂と
しては、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステ
ルを主体とし、所望によりカルボキシル基、水酸基、ア
ミノ基、エポキシ基等の官能基を有する共単量体を共重
合させた樹脂が使用される。
【0044】アクリル酸やメタクリル酸のエステルとし
ては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メ
タ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブ
チル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリ
ル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アク
リル酸n−オクチルなどがある。ただし、上記の(メ
タ)アクリル酸とはアクリル酸もしくはメタクリル酸を
示す。
【0045】カルボキシル基含有単量体としては、エチ
レン系不飽和カルボン酸又はその無水物、例えばアクリ
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸、無水
イタコン酸等である。水酸基含有単量体としては、アク
リル酸やメタクリル酸のγ−ヒドロキシプロピルエステ
ル、β−ヒドロキシエチルエステル、アクリルアミドの
ヒドロキシメチロール化物などがある。アミノ基含有単
量体としては、アクリル酸やメタクリル酸のγ−アミノ
プロピルエステル、β−アミノエチルエステル、N−2
−アミノエチル−アミノエチルエステルなどがある。エ
ポキシ基含有単量体としては、アクリル酸やメタクリル
酸のグリシジルエステル、アリルグリシジルエーテルな
どがある。これらの単量体と共に共重合される他の共単
量体としては、スチレン、ビニルトルエン、アクリルニ
トリル、メタクリロニトリル等を挙げることができる。
用いるアクリル樹脂はフイルムを形成するに足る分子量
を有するのがよい。
【0046】エチレン共重合体樹脂乃至ワックスとして
は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体、無水マレイン酸グラ
フトポリエチレンのような酸変性ポリエチレン、アイオ
ノマー、酸化ポリエチレンワックス、酸変性ポリエチレ
ンワックス、等を挙げることができる。
【0047】低融点ポリアミド樹脂としては、複数種の
ω−アミノカルボン酸やジアミン/ジカルボン酸塩を共
重合させた低融点乃至低軟化点の共重合アミド樹脂が使
用され、一般にナイロン6或いはナイロン6、6類に、
炭素数10以上のω−アミノカルボン酸、例えばダイマ
ー酸、ω−アミノラウリン酸や、炭素数10以上のジア
ミン/ジカルボン酸塩、例えばドデカンジアミン、ドデ
カンジカルボン酸を共重合させたものが使用される。
【0048】低融点ポリエステル樹脂としては、複数種
のω−ヒドロキシカルボン酸やジオール/ジカルボン酸
を共重合させた低融点乃至低軟化点の共重合ポリエステ
ル樹脂が使用され、一般にエチレングリコール及びテレ
フタール酸に、ジエチレングリコール等のポリエチレン
グリコール、ビスフェノール等のジオール類やアジピン
酸等の脂肪族ジカルボン酸、イソフタール酸を共重合さ
せたものが使用される。
【0049】本発明で用いる熱可塑性樹脂乃至ワックス
は、高分子電荷制御剤としての作用を持ち合わせるもの
であってもよく、また、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂
乃至ワックス以外に、通常の電荷制御剤を添加してもよ
い。
【0050】コート用樹脂組成物は上記熱硬化性樹脂と
低融点熱可塑性樹脂乃至ワックスとを99.5:0.5
乃至51:49、特に99:1乃至90:10の重量比
で含有する。
【0051】[コート磁性キャリア及びその製法]本発
明では、上記樹脂組成物を磁性コア粒子の表面に塗布
し、コア粒子の少なくとも凹部を前記樹脂が充填子、し
かもコート層の被覆面積率が0.01乃至60%、特に
0.1乃至50%の部分被覆層として存在するように設
ける。
【0052】このために、熱硬化性樹脂と低融点熱可塑
性樹脂とを前記重量比で含有する樹脂組成物の溶液乃至
分散液を磁性コア粒子に施こし、磁性コア粒子表面の樹
脂組成物の被覆層を形成させる。この段階では、磁性コ
ア粒子表面の樹脂コート層は連続層の形で存在していて
も特に差し支えはない。
【0053】塗布溶液用の有機溶媒としては、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等の環状エーテル類;エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール系溶媒;エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ等のセロスルブ系溶媒;酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;等の1
種又は2種以上を用いることができる。原料溶液中に樹
脂分濃度は、一般に0.001至50重量%、特に0.
01乃至30重量%の範囲内にあるのがよい。
【0054】磁性コア粒子に対して、固形分として、
0.001乃至2.5重量%、特に0.005乃至2.
0%の樹脂コート層を設けるのがよい。
【0055】磁性コア粒子への塗布には、浸漬塗布、噴
霧塗布、移動床或いは流動床を用いた噴霧塗布等を用い
ることができる。
【0056】次いで、磁性コア粒子表面の樹脂組成物を
熱可塑性樹脂の融点以上で且つ熱硬化性樹脂の熱硬化温
度以上の温度に加熱する。この段階で、磁性コア粒子の
表面にコア粒子の少なくとも凹部を充填する部分被覆層
が形成され、しかも熱硬化性樹脂の硬化が十分に進行す
る。
【0057】磁性コア粒子表面の樹脂コート層の硬化に
には、熱風乾燥が一般に使用されるが、攪拌加熱、赤外
線加熱や伝熱加熱、流動床による加熱も使用しうる。
【0058】加熱温度は、上記の温度であるが、一般に
100乃至300℃の温度で、5乃至300分間程度の
加熱が適当である。得られた被覆コアは、必要により、
凝集をほぐす程度の軽度の解砕を行い、分級し、冷却し
て製品とする。
【0059】
【実施例】本発明を次の例で説明する。
【0060】実施例1 キャリアの製造 磁性コア粒子として、平均粒径10μmの球状フェライ
ト粒子1000重量部に、下記の各成分からなるコーテ
ィング剤を、加熱攪拌装置を用いて混合した後、溶剤を
乾燥し、200℃で1時間の熱処理を行い、電子写真用
キャリアを製造した。 (コーティング剤) アクリル変性シリコーン樹脂 :4.9重量部 スチレンアクリル樹脂(軟化点108℃) :0.1重量部 溶剤(トルエン) :200重量部
【0061】実施例2 コーティング剤のアクリル変性シリコーン樹脂0.09
8重量部、スチレンアクリル樹脂0.002重量部に変
えた以外は実施例1と同様に行った。
【0062】実施例3 コーティング剤のアクリル変性シリコーン樹脂19.6
重量部、スチレンアクリル樹脂0.4重量部に変えた以
外は実施例1と同様に行った。
【0063】実施例4 コーティング剤のアクリル変性シリコーン樹脂の代わり
にスチレンアクリル樹脂3.92重量部、メラミン樹脂
0.98重量部に変えた以外は実施例1と同様に行っ
た。
【0064】実施例5 コーティング剤のアクリル変性シリコーン樹脂の代わり
にポリエステル樹脂3.92重量部、メラミン樹脂0.
98重量部に変えた以外は実施例1と同様に行った。
【0065】実施例6 コーティング剤のアクリル変性シリコーン樹脂の代わり
にアクリル変性シリコーン樹脂3.92重量部、メラミ
ン樹脂0.98重量部に変えた以外は実施例1と同様に
行った。
【0066】実施例7 コーティング剤のスチレンアクリル樹脂の代わりにポリ
エチレンワックス(融点128℃)0.1重量部に変え
た以外は実施例1と同様に行った。
【0067】実施例8 コーティング剤のスチレンアクリル樹脂の軟化点を15
4℃に変えた以外は実施例1と同様に行った。
【0068】実施例9 磁性コア粒子として、平均粒径100μmの代わりに平
均粒径50μmに変えた以外は実施例1と同様に行っ
た。
【0069】実施例10 磁性コア粒子として、平均粒径100μmの代わりに平
均粒径150μmに変えた以外は実施例1と同様に行っ
た。
【0070】比較例1 実施例1で使用した磁性コア粒子を電子写真用キャリア
とした。
【0071】比較例2 コーティング剤のアクリル変性シリコーン樹脂を0.0
098重量部、スチレンアクリル樹脂を0.0002重
量部に変えた以外は実施例1と同様に行った。
【0072】比較例3 コーティング剤のアクリル変性シリコーン樹脂を24.
5重量部、スチレンアクリル樹脂を0.5重量部に変え
た以外は実施例1と同様に行った。
【0073】比較例4 コーティング剤のスチレンアクリル樹脂を配合せず、ア
クリル変性シリコーン樹脂を5.0重量部に変えた以外
は実施例1と同様に行った。
【0074】比較例5 コーティング剤のアクリル変性シリコーン樹脂を2.5
重量部、スチレンアクリル樹脂を2.5重量部に変えた
以外は実施例1と同様に行った。
【0075】トナーAの製造 下記の成分を混合し、溶融混練後、冷却、粉砕、分級を
行って、平均粒径10μmのトナー粒子を得た。このト
ナー粒子に0.015μmの疎水性シリカをトナー粒子
100重量部に対して0.3重量部の割合で表面処理し
トナーAを得た。 (トナー組成) 定着用樹脂(スチレンアクリル共重合体) :100重量部 カーボンブラック : 10重量部 離型剤(ポリプロピレンワックス) : 3重量部 帯電制御剤(クロム系錯体) : 2重量部
【0076】トナーBの製造 下記の成分を混合し、溶融混練後、冷却、粉砕、分級を
行って、平均粒径10μmのトナー粒子を得た。このト
ナー粒子にスペーサ粒子として平均粒径が0.4μmの
マグネタイト粒子を0.5重量部外添処理するととも
に、0.015μmの疎水性シリカをトナー粒子100
重量部に対して0.3重量部の割合で表面処理しトナー
Bを得た。 (トナー組成) 定着用樹脂(カルボキシル基を有するスチレンアクリル共重合体;酸価1 0) :100重量部 カーボンブラック(分散pH3.5,BET比表面積134m2 /g、D BP吸油量100ml/100g) : 7重量部 磁性粉(マグネタイト) : 2重量部
【0077】現像剤の作製 実施例及び比較例のキャリア96.5重量部と上記トナ
ーA3.5重量部を攪拌混合して、2成分系現像剤を作
製した。また、実施例1のキャリア96.5重量部と上
記トナーB3.5重量部を攪拌混合して、2成分系現像
剤を作製し実施例11とした。
【0078】評価方法 上記現像剤を、静電式複写機(三田工業社製の型番DC
−4685)にスタート剤として使用すると共に同じト
ナーを補給用トナーとして使用して、8万枚の連続複写
を行い評価し、結果を表1及び表2に示した。尚、評価
方法等は、次の通りである。
【0079】被覆面積率測定 キャリア粒子を電子顕微鏡により写真撮影を行い、キャ
リア粒子の面積とキャリア表面に被覆している樹脂の面
積を画像解析装置で測定し、その面積の割合を、被覆面
積率(%)として算出した。
【0080】電気抵抗測定 2mm間隔の電極板の間に、上記実施例或いは比較例で
得られたキャリア200mgを入れた後、電極板の両側
から1500ガウスの磁石を近づけることで、電極間で
キャリアをブリッジ状にし、電極板に1000Vの電圧
を印加して電気抵抗を測定した。
【0081】現像剤の帯電量測定 東芝ケミカル社製のブローオフを用いて、現像剤のブロ
ーオフ帯電量(μC/g)を測定した。
【0082】画像濃度測定 反射濃度計(東京電色社製型番TC−6D)を用いて、
複写画像の黒べた部の画像濃度(I.D.)を測定し
た。
【0083】かぶり濃度測定 上記反射濃度計を用いて、複写画像の非画像部の濃度を
測定し、ベース紙(複写する前の紙の濃度)との差をか
ぶり濃度(F.D.)とした。
【0084】転写効率 複写前のトナーホッパー内のトナー量と、所定枚数複写
後のトナーホッパー内の量を測定し、その差からトナー
消費量を算出した。一方、所定枚数複写後クリーニング
工程において回収されたトナー量を測定しトナー回収量
を得た。これらの値から次式によりトナーの転写効率を
算出した。
【0085】トナー飛散 10万枚複写終了時の複写機内のトナー飛散状態を目視
観察し、以下の基準で評価した。 ○:トナー飛散なし ×:トナー飛散あり
【0086】スペント率 連続複写が終了した現像剤を400メッシュのフルイ上
にのせ、下からブロアーによりトナーとキャリアを分離
する。フルイ上に残ったキャリア5gをビーカーに入
れ、更にこの中にトルエンを加え、スペントしてキャリ
ア表面に付着したトナーを溶解する。その後ビーカーの
下から磁石でキャリアを引きつけた状態でトルエン溶液
を捨てる。これをトルエンが無色になるまで数回繰り返
した後、オーブンでトルエンを乾燥させて重量を測定す
る。ビーカーに入れた重量と乾燥後の重量の差がスペン
ト量であり、キャリア1gあたりに付着したスペントト
ナーのmgで表した。
【0087】
【表1】
【0088】
【表2】
【0089】
【発明の効果】本発明によれば、磁性コア粒子の被覆
に、熱硬化性樹脂を主体とし、低融点熱可塑性樹脂乃至
ワックスの少量を含む樹脂組成物を用いることにより、
熱硬化性樹脂の硬化の際、低融点の熱可塑性樹脂乃至ワ
ックスが熱硬化性樹脂の凝集力を弱めまた流動性を向上
させるように作用するため、凹部への樹脂の充填と凹部
以外の部分での部分被覆の形成を円滑に行うことができ
る。
【0090】本発明によるコートキャリアでは、樹脂コ
ート層がコア表面の凹部に埋め込まれているアンカー効
果により、剥離に対して耐性のある被覆構造となってお
り、しかも熱硬化性樹脂を主体としているため、密着
性、耐摩耗性にも優れており、全体として耐久性のある
被覆構造となっている。
【0091】また、磁性コア粒子全表面の被覆面積比が
上記の範囲に制御されているため、磁性キャリアの電気
抵抗値を適正な範囲に保ちながら、スペントトナーの発
生を抑制することができ、その結果として高い帯電付与
能力と高濃度の画像形成能とを有し且つ耐久性にも優れ
ている電子写真現像剤用磁性キャリアを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による被覆磁性キャリアの表面構造を示
す拡大側面図である。
【図2】本発明による被覆磁性キャリアの拡大断面図で
ある。
【図3】従来の被覆磁性キャリアの拡大断面図である。
【図4】表面に凹凸を有するフェライト磁性コアの粒子
構造を示す電子顕微鏡写真(倍率800倍)である。
【符号の説明】
1 被覆磁性キャリア粒子 2 磁性コア粒子 3 樹脂コート層 4 凹部 5 比較的平らな平野部 6 峰部 7 樹脂の充填層 8a、8b キャリア表面の露出部 9 部分被覆層 10 連続被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 英一 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内 (72)発明者 河野 信明 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性コア粒子と該コア粒子の表面に設け
    られた樹脂コート層とから成る電子写真現像剤用磁性キ
    ャリアにおいて、前記樹脂コート層が熱硬化性樹脂を主
    体とし且つ低融点乃至低軟化点の熱可塑性樹脂乃至ワッ
    クスの少量を含有する樹脂コート層であり且つ該樹脂コ
    ート層がコア粒子の少なくとも凹部を充填し且つ被覆面
    積率が0.1乃至60%の部分被覆層として存在するこ
    とを特徴とする磁性キャリア。
  2. 【請求項2】 前記樹脂コート層が熱硬化性樹脂と低融
    点乃至低軟化点の熱可塑性樹脂乃至ワックスとを99.
    5:0.5乃至51:49の重量比で含有する組成物で
    形成されていることを特徴とする請求項1記載の磁性キ
    ャリア。
  3. 【請求項3】 前記樹脂コート層が熱硬化性樹脂と低融
    点乃至低軟化点の熱可塑性樹脂乃至ワックスとが99:
    1乃至90:10の重量比で含有する組成物で形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の磁性キャリア。
  4. 【請求項4】 前記低融点乃至低軟化点の熱可塑性樹脂
    乃至ワックスが熱硬化性樹脂の熱硬化温度よりも低い融
    点乃至軟化点を有する熱可塑性樹脂乃至ワックスである
    請求項1記載の磁性キャリア。
  5. 【請求項5】 前記低融点乃至低軟化点の熱可塑性樹脂
    乃至ワックスが150℃よりも低い融点乃至軟化点を有
    する熱可塑性樹脂乃至ワックスである請求項1記載の磁
    性キャリア。
  6. 【請求項6】 磁性コア粒子が粒径50乃至150μm
    の焼結フェライト粒子である請求項1記載の磁性キャリ
    ア。
  7. 【請求項7】 磁性コア粒子に対して0.001乃至
    2.0重量%の樹脂コート層を設けて成る請求項1乃至
    5の何れかに記載の磁性キャリア。
  8. 【請求項8】 熱硬化性樹脂が変性乃至未変性のシリコ
    ーン樹脂、熱硬化型アクリル乃至アクリル−スチレン樹
    脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、熱硬化型ポリエス
    テル樹脂、エポキシ樹脂またはアミノ樹脂である請求項
    1乃至7の何れかに記載の磁性キャリア。
  9. 【請求項9】 低融点乃至低軟化点の熱可塑性樹脂乃至
    ワックスが熱可塑性アクリル乃至アクリルスチレン樹
    脂、エチレン系共重合体樹脂乃至ワックス、低融点ポリ
    アミド樹脂または低融点ポリエステル樹脂である請求項
    1乃至7の何れかに記載の磁性キャリア。
  10. 【請求項10】 熱硬化性樹脂と低融点乃至低軟化点の
    熱可塑性樹脂乃至ワックスとを99.5:0.5乃至5
    1:49の重量比で含有する樹脂組成物の溶液乃至分散
    液を磁性コア粒子に施こし、磁性コア粒子表面の樹脂組
    成物を熱可塑性樹脂の融点以上で且つ熱硬化性樹脂の熱
    硬化温度以上の温度に加熱して、磁性コア粒子の表面に
    コア粒子の少なくとも凹部を充填する部分被覆層を形成
    させることを特徴とする電子写真現像剤用磁性キャリア
    の製造方法。
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