JPH0843605A - 光学デバイスおよびその製造方法 - Google Patents
光学デバイスおよびその製造方法Info
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Abstract
イスを実現する。 【構成】所望の楔形状に対応する凸形状19を1以上有
する母型12を用いて転写材11の表面への型転写を行
い、母型の凸形状に応じた1以上の転写楔形状を表面形
状として持つ転写材11の層をデバイス材料10の表面
上に形成し、転写材11およびデバイス材料10に対し
て異方性のドライエッチングを行い、1以上の転写楔形
状をデバイス材料10に彫り写し、デバイス材料に所望
の楔形状を1以上形成する。
Description
その製造方法に関する。
代表される特殊な面形状が使用されるようになってきて
いる。非球面のような特殊な面形状は機械的な研磨で創
成することが容易でなく、通常は型を用いた成形加工に
より作製される場合が多い。
バイス、例えば、非球面の屈折面を持つレンズなどは、
その殆どがプラスチック材料を用いたプラスチック成形
品として作製されており、材料選択の余地が少ない点が
問題となっている。
創成する技術として「ガラスプレス法」が知られている
が、使用される型は、ガラスに形成する際の高温・高圧
に耐えなければならず、高温下での酸化に対する耐性も
必要である。
「型」はコストが高く、しかも高温・高圧下で使用され
るため、材料を選択するにもかかわらず「型としての寿
命」はさほど長くない。
は「型」が複雑な形状となり、型の表面に鋭角の部分が
あるため、この部分の耐久性が著しく低下したり、型の
凹部のコーナー部分へのガラス材料の流動が起こり難い
ため、正確な形状をプレスすることが困難である等の問
題もある。
磨によらずに創成する方法として、光学材料の表面にフ
ォトレジストの層を形成し、この層を例えば、円形や楕
円形にパタ−ニングし、その後、上記層を加熱して、フ
ォトレジストの熱流動によりフォトレジストの表面を曲
面形状化し、しかる後に、フォトレジストと光学材料と
に対してエッチングを行い、フォトレジスト表面の曲面
形状を光学材料に彫り写すという方法が提案されている
(例えば、特開平5−173003号公報:請求項1
6)。
適しているが、露光できるフォトレジスト層の厚みに自
ずと限度があり、例えば、曲率がある程度以上大きな面
は形成できない。
生成する表面形状の制御が必ずしも容易でなく、意図し
た通りの曲面を正確に形成することが難しい。
事情に鑑みてなされたものであって、所望の楔形状を1
以上有する、新規な光学デバイスの提供を目的とする
(請求項7〜9)。
バイスを製造するための新規な光学デバイス製造方法の
提供にある(請求項1〜6)。
斜面部の、曲率に対する自由度が大きく、上記斜面部が
所望の曲率を持つ光学デバイスを容易且つ確実に製造で
きる新規な光学デバイス製造方法を提供することである
(請求項4)。
イスを2枚、組み合わせて有する多芯光ファイバ−光軸
合わせ光学デバイスの提供にある(請求項10)。
製造方法は「所望の楔形状を1以上有する光学デバイス
を製造する方法」である。
あり、楔を形成する斜面部は平面状とすることも曲面状
とすることもできる。
転写工程と、エッチング工程とを有する。
べき所望の楔形状に対応する凸形状を1以上有する母型
を用いて、転写材の表面への型転写を行い、上記母型の
凸形状に応じた1以上の「転写楔形状」を表面形状とし
て持つ転写材の層を、デバイス材料の表面上に形成する
工程である。
イス材料に対して異方性のドライエッチングを行い、上
記1以上の転写楔形状をデバイス材料に彫り写し、デバ
イス材料に所望の楔形状を1以上形成する工程である。
状」を形成された光学デバイスの実質部分となるもので
ある。
形状の平面的な形、即ち、個々の楔形状をデバイス材料
表面に直交する方向から見た形状は、通常のプリズムの
ように、稜線部が直線状である場合や、稜線部が円形や
楕円形をなす場合、稜線部が長方形や多角形形状をなす
場合等、種々の形状が可能である。
「凸形状」は、その平面的な形が、上記楔形状の平面的
な形と同じパターンであり、個々の凸形状の断面形状
は、形成されるべき楔形状の断面形状と対応関係にあ
る。
面の形状」は、デバイス材料の表面に形成される楔形状
と対応した形状である。上記転写面の形状が転写材に転
写されたものが「転写楔形状」である。
場合、各楔形状の配列パターンには種々のパターンが可
能である。
状が、デバイス材料表面に直交する軸に対して同心円状
に、且つ、異なる勾配を持つ形状で形成された場合に
は、この光学デバイスを、上記軸を光軸とする「フレネ
ルレンズ」として利用出来る。即ち、この場合、楔形状
の斜面部に凸の曲率を持たせると、通常の光学レンズと
同様の光学性能を発揮する。
形」にすると、アナモフィックなフレネルレンズを実現
できる。
を、長手方向に直交する方向へ互いに平行に配置し、各
楔形状の斜面部が異なる勾配を持つようにした場合に
は、CCDとの組み合わせによって波長センサ−として
使用できる。
手方向に直交する方向へ互いに平行に配置した光学デバ
イスを2枚、各光学デバイスにおける楔形状の配列方向
が互いに直交するように組み合わせたものは、多芯光フ
ァイバ−の光軸補正デバイスの一部として利用すること
ができる。
形状に従って変形し、母型の分離後、変形状態を維持で
き、異方性のエッチングが可能なものであれば何でも良
い。
化樹脂等の各種「光硬化性材料」を挙げることができ
る。
を内部に有し、光が照射されるとラジカルを発生する物
質によって硬化反応が進行する構成物質からなる有機高
分子材料」であり、この中には、光を照射することによ
って硬化反応が進行するものも含まれる。
は、転写工程において、転写材に光照射しつつ、母型か
ら1以上の凸形状の転写を行うことができる(請求項
2)。この場合、硬化用の光を照射できるためには、母
型およびデバイス材料のうちの、少なくとも一方は、照
射光に対して透明である必要があり、これらのうちの透
明なものを介して硬化用の光を照射する。
「熱硬化性材料もしくは熱可塑性材料」を挙げることが
できる。
熱により高分子材料の橋かけ反応が進行し、加熱時の形
状がそのまま保持される有機高分子材料」である。
熱により変形可能な状態となり、加熱を停止することに
より変形状態を維持することができ、ドライエッチング
の可能なもの」であれば何でも良く、各種レジストや、
「光感光性のラジカル発生剤が添加されていない有機材
料」を用いることが出来る。レジストとしては、公知の
フォトレジストを用いても良い。
塩化ビニル,ポリスチレン,ポリウレタンやポリグリシ
ジルメタクリレ−ト樹脂等のメタクリレ−ト類を挙げる
ことが出来る。
を転写材として用いる場合には、転写工程において、転
写材を加熱しつつ、母型の1以上の凸形状の転写を行う
ことができる(請求項3)。
は、当初は変形可能な状態であり、母型の凸形状に応じ
て変形させた後、もしくは変形させつつ加熱により硬化
させて変形状態を固定する。
当初、固体状態である転写材に母型の凸形状を押圧しつ
つ転写材を加熱し、軟化状態で凸形状を転写し、その
後、加熱を停止して変形状態を固定する。
方法では、転写工程の最後は「母型と転写材の層との剥
離」であるが、この剥離を容易にするため、母型の表面
に、真空蒸着による金属化合物材料や有機フッ素化合物
のように、表面で分子間力の大きな物質からなる材料で
構成される物質層を形成したり、あるいは、フッ素化合
物ガスを導入した雰囲気条件下で母型表面をプラズマ処
理し、表面をフッ素化して表面での接触角度の大きな状
態に処理する等の「表面処理」を行った母型を利用する
ことができる。
と転写材の層との間に「温度差」を与え、所謂「ヒート
ショック」を利用して剥離を行っても良い。
ス等やニッケル鍍金の各種金属や石英や合成石英等を材
料として形成することができる。母型の表面に形成され
る1以上の凸形状の形成方法としては、例えば、以下の
如き方法を利用できる。
を有するフォトレジスト膜を形成し、このフォトレジス
ト層にフォトリソグラフィ法によって、凸形状に応じた
形状パターンをパターニングしたのち、フォトレジスト
と母型材料をエッチングして、凸形状を母型材料の表面
に形成する」のである。
加工機によって「母型」材料の表面をダイヤモンドバイ
トで切削又は研削加工して「母型」を製作しても良い。
め、デバイス材料上に転写材の層を形成したものに母型
を押し当てて転写を行っても良いし、母型の凸形状に形
成された面に流動性の転写材を塗布し、転写材を硬化
後、デバイス材料上に転写材を固定しても良く、あるい
は上述の如く流動性の転写材の塗布後、転写材を母型と
デバイス材料で挾持した状態で硬化を行っても良い。
向させ、両者の間隙に、流動性の転写材を流し込み、も
しくは注入してから硬化させてもよい。
方性のエッチングは、その選択比を1として行えば、転
写材の表面に形成された転写楔形状を、そのまま合同的
にデバイス材料に彫り写して楔形状とすることができ
る。
ッチング工程を行えば、デバイス材料に彫り写される楔
形状は、転写楔形状の高さを、圧縮もしくは拡大した形
状の楔形状をデバイス材料に形成でき、楔形状の斜面部
の傾きを転写楔形状の斜面部の傾きと異ならせることが
でき、「選択比を連続的および/または段階的に変化さ
せる」ことにより、デバイス材料に形成される1以上の
楔形状の斜面部の形状を凸または凹の曲面形状とするこ
とができる(請求項4)。
断面形状が「円弧状」もしくは「楕円弧状」のもののほ
か、公知の非球面の式で表されるような断面形状のもの
も可能である。
バイス製造方法において用いられる「デバイス材料」
は、エッチングが可能なものであれば特に制限無く使用
することができ、石英や合成石英、BK−7等の各種ガ
ラス等、あるいはNd:YAG,Nd:YAB,Nd:
YVO4,Nd:YLiF4等、特開平173003号公
報第7欄第30〜33行開示により公知の各種レーザー
材料、KNbO3、KTiOPO4等の非線形物質等、或
いは各種結晶等の透明な材料を用いることが出来ること
は言うまでもないが、デバイス材料として、「金属材料
もしくはセラミックス材料」を用いることもできる(請
求項5)。
記「母型」として使用することもでき、あるいはその表
面に反射膜を形成して、反射光学デバイスとして使用す
ることもできる。
ス製造方法においては、デバイス材料として、「透明な
基体の表面に、上記基体と屈折率の異なる材料による楔
形状形成層が所望の厚さに形成されたもの」を用い、1
以上の所望の楔形状を楔形状形成層に形成してもよい
(請求項6)。このように、デバイス材料は、透明な基
体と楔形状形成層とにより複合的に構成されることがで
きる。
項1〜6記載の何れかの方法により製造される光学デバ
イス自体である。
方法において、転写材として使用できる前記「熱可塑性
材料」は、充填される相手型に対する親和性を有するこ
とを条件として、前記のもののうちから適宜のものを選
択して使用することができる。また、請求項1〜6記載
の発明におけるエッチング工程で行う異方性のドライエ
ッチングは「ECRプラズマエッチング」が好適であ
る。
造方法により製造される光学デバイス(請求項7)は、
楔形状の具体的形状やその配列態様により種々の形態の
ものが可能であり、「複数の楔形状を、光軸に対して垂
直な面内に同心円状に配列形成し、楔形状の配列ピッチ
および/または高さを、同心円の半径方向へ順次変化
し、楔形状の斜面部が曲面化されたフレネル形状を有す
る」ように、即ち、例えば、楔形状の高さが一定で、楔
形状の配列ピッチが異なり、光軸から離れるに従ってピ
ッチが狭くなるようにしたり、あるいは、楔形状の配列
ピッチが一定で、光軸から離れるに従って楔形状の高さ
が低くなるようにすることができる(請求項8)。
(稜線部が直線状の楔形状)が長手方向に直交する方向
へ互いに平行に配列され、楔形状の配列ピッチ及び/ま
たは高さが、上記方向に順次変化し、楔形状の斜面部が
シリンダ面状に曲面化された形状を有する」ように、即
ち、例えば、直線状の楔形状が1方向に配列し、楔形状
の高さが一定で、楔形状の配列ピッチが異なり、上記方
向にピッチが狭くなるようにしたり、あるいは、楔形状
の配列ピッチが一定で、一方向に楔形状の高さが低くな
るようにしたりすることができる(請求項9)。
面部が曲面であるものを2枚組み合わせることにより、
多芯光ファイバ−光軸合わせ光学デバイスを構成するこ
とが可能となる(請求項10)。
る。図1(a)において、符号10は「デバイス材料」
を示す。デバイス材料10の平坦な表面に、所望の厚さ
に転写材11の層が形成されている。この例で、デバイ
ス材料10は透明な材質である。また、転写材11は、
この例において、光硬化性材料である「紫外線硬化樹
脂」であり、図1(a)の状態においては「軟質状態」
である。
を示している。
の透明な材料で形成され、その表面には、デバイス材料
10に形成すべき「楔形状」に対応する1以上の凸形状
19が形成されている。凸形状19は、デバイス材料1
0に形成すべき楔形状を正確に凹凸反転させた形状であ
る。
な材料で形成されているが、母型の材料はこれに限ら
ず、前述のように凸形状の形成が可能な材質であれば、
金属やセラミックス等でも良い。
の表面に、母型12の凸形状19を有する面を押しつけ
る。このとき、転写材11の層は軟質状態であるので、
転写材11は、母型12の凸形状19に従って変形す
る。この状態で、母型12を介して紫外光(U.V.)
を照射し、転写材11を硬化させる。
る(d)。このとき、前述のように、母型12と転写材
11とに温度差を与え、「ヒートショック」を利用する
と、分離を容易に行うことができる。
0は透明材料であるから、転写材硬化のための紫外光照
射をデバイス材料10を介して行うようにすることもで
き、この場合には、母型12の表面に前述した金属薄膜
等の離型膜を形成したり、離型処理を施したりすること
ができる。
る。
合には、加熱により硬化させることはいうまでもない。
また、転写材として「熱可塑性材料」を用いる場合に
は、加熱により転写材を軟化させつつ、母型12を押圧
して表面形状を転写する(請求項3)。
写材11の表面に、母型12の表面の1以上の凸形状1
9に対応する1以上の「転写楔形状」が形成されてい
る。
ッチングを、転写材11とデバイス材料10とに行い、
転写材11の表面の1以上の転写楔形状を、デバイス材
料10に彫り写すエッチング工程を実行すると、図1
(e)に示すように、所望の楔形状を1以上有する光学
デバイスを得ることができる。
するエッチング速度と、デバイス材料10に対するエッ
チング速度の比、即ち、選択比を1とすれば、母型12
の表面の凸形状19を写した転写楔形状に、そのまま、
即ち合同的に対応する楔形状を、デバイス材料10に彫
り写すことができる。
ならせれば、デバイス材料10に彫り写される楔形状
は、転写材11に型転写された転写楔形状を、その高さ
方向に「一律に拡大もしくは縮小した形状」となるが、
いずれにしても、転写材11に形成された転写楔形状に
対応した形状となる。
により、デバイス材料10に形成される楔形状の斜面部
の傾き角(図1(d)の角:α)を小さく(大きく)す
ることができる。
する。
よび/または段階的に変化させることにより、デバイス
材料10に彫り写される楔形状の斜面部の形状を「曲面
化」することができる(請求項4)。
ッチングを行うと、デバイス材料10の表面が露呈され
るまでは、固化した転写材11が、選択比に拘り無く均
一にエッチングされる。
は、選択比の値によって、転写材11とデバイス材料1
0のエッチング速度が異なる。
度)/(転写材のエッチング速度)で定義されるから、
設定された選択比により、デバイス材料と転写材との相
対的なエッチング速度が定まる。従って、選択比の設定
条件によって、エッチング結果の楔形状の制御が可能で
ある。
関係をモデル的に説明する。
0.5として異方性のドライエッチングを行うと、(デ
バイス材料のエッチング速度)/(転写材のエッチング
速度)=0.5の関係から、「転写材のエッチング速
度」は、「デバイス材料のエッチング速度」の2倍であ
る。
「2μm」侵刻される間に、デバイス材料10は「1μ
m」しか侵刻されない。
れた段階から、転写材11の最大高さ分が全部侵刻され
たときには、デバイス材料10に彫り込まれた楔形状の
最大高さは、転写材11の最大高さの半分になる。
形状の高さは、転写材11の表面形状である転写楔形状
の高さを1/2に縮小したものとなり、楔形状の斜面部
の傾き(図1(e)の角:αを用いて「tanα」で与
えられる)は、転写楔形状の斜面部の傾き(図1(d)
の角:βを用いて、「tanβ」で与えられる)の1/
2となる。
イエッチングを行うと、「転写材のエッチング速度」
は、「デバイス材料のエッチング速度」の0.5倍であ
る。
「1μm」侵刻される間に、デバイス材料10は「2μ
m」侵刻される。
れた段階から、転写材11の最大高さが全部侵刻された
ときには、デバイス材料10に彫り込まれた楔形状の最
大高さは、転写材11の転写楔形状の最大高さの2倍に
なる。
最大高さは、転写材11の表面の転写楔形状の再大高さ
を2倍に拡大したものとなり、楔形状の斜面部の傾き
(前記「tanα」)は、転写楔形状の斜面部の傾き
(前記「tanβ」)の2倍となる。
大きな選択比」は、デバイス材料に形成される楔形状の
斜面部の傾きを転写材に形成された転写楔形状の斜面部
の傾きよりも大きくするように作用し、「1より小さな
選択比」は、デバイス材料に形成される楔形状の斜面部
の傾きを転写材に形成された転写楔形状の斜面部の傾き
よりも小さくするように作用する。
えば、エッチング工程の途中で「選択比を次第に大き
く」すると、異方性のドライエッチングによる侵刻が進
むに従い、彫り写される楔形状は、時間的に後から侵刻
される(より大きな選択比で侵刻される)部分ほど、斜
面部の傾きが大きくなった形状となる。
として異方性のドライエッチングを開始し、次第に選択
比を大きくして、最終的には選択比を2まで上昇させる
と、図2(b)に示すように、斜面部が凹曲面化し、
「楔の先端部が尖鋭化した楔形状」をデバイス材料10
に形成できる。
次第に小さく」すると、エッチングによる侵刻が進むに
従い、彫り写される楔形状は、時間的に後から侵刻され
る部分(より小さい選択比で侵刻される)ほど、斜面部
の傾きが次第に小さくなった形状となる。
択比を1として異方性のドライエッチングを開始し、次
第に選択比を小さくして、最終的には選択比を0.2ま
で低下させると、図2(c)に示すように、斜面部分が
凸曲面化し、「楔の先端部が鈍磨した楔形状」をデバイ
ス材料10に形成できる。
エッチングの途中において、選択比の変化を制御するこ
とにより、斜面部の形状を、周知の非球面式で表現でき
るような任意の形状(図2(d))とすることも可能で
ある。
実現することが出来る。例えば、図2(a)における固
化した転写材11の表面形状(転写楔形状)が「出発形
状」で、図2(d)のような、「斜面部の断面形状が凹
の非球面形状をもつ形状」が目的形状であるとすると、
1例として以下のような手順で進めるのである。
を定め、上記出発形状から目的形状を得るために、上記
パラメ−タをどのように制御すべきかを、コンピュ−タ
シミュレ−ションする。
応じて、デバイス材料10の面形状が、侵刻によりどの
ように変化するかを調べ、出発形状から目的形状に到る
面形状変化をシミュレーションにより追跡しつつ、どの
ような選択比制御が最も適しているかを調べる。
化を、実際にパラメ−タの変化で実現しつつ実験を行
い、制御の様子を補正し、実際に出発形状から目的形状
を得られるような制御条件を決定する。
グラム化し、実際のエッチング装置における「選択比制
御」をプログラム制御すれば良い。勿論、出発形状とな
る転写楔形状と選択比制御とを組み合わせることによ
り、また、楔形状の斜面部が凹曲面であるか凸曲面であ
るかに拘らず、種々の非球面形状を斜面部形状としても
つ楔形状の形成が可能である。
グに比べて制御が容易であり、しかも、同一の出発形状
に対し、選択比の制御を同一にすれば、常に同一の目的
形状が得られる。即ち、再現性に優れている。
ッチングで行うことが好ましく、特にECRプラズマエ
ッチングによるドライエッチングは、エッチング工程用
のエッチングとして好適である。
例) 図1に示したデバイス材料10として、合成石英材料の
「平行平板」を使用した。転写楔形状を型転写するため
の転写材11の1例として、「エポキシ材料:1に対
し、アクリル材料:9の割合で配合した嫌気性の紫外線
硬化性材料(接着剤)」を使用した。
電気Ni鍍金した平板に、予め、高さ:91μm、斜面
部の傾き(図1(a)の角:θ):20度の楔状の凸形
状を、ピッチ:250μmで1列鋸歯状に10個並べた
形状を型形状として超精密加工形成したものを用意し
た。転写面には、離型性を高めるため、トリアジンのフ
ッ素化合物による「表面処理」を施した。
型上の3箇所に厚さ:94±2μmのスペ−サ−を配置
し、母型の上面に上記嫌気性の紫外線硬化性材料による
転写材を塗布したのち、デバイス材料である合成石英材
料の平行平板を、転写材上から静かに乗せ、転写材とデ
バイス材料の間および母型と転写材の間に含まれた気泡
を泡出しした。
重をかけ、母型・スペ−サ−・デバイス材料の3者が接
触して3層構造を形成するまで保持する。このとき、余
分の転写材は、母型とデバイス材料の間から流れ出る。
十分な紫外線2500mJ/cm2をデバイス材料側か
ら照射した。上記流れ出た転写材はアセトンで除去す
る。この実施例で用いた転写材は「嫌気性」であるため
流れ出た転写材は硬化しない。
上記状態で120℃で30分間ポストキュア−してもよ
い。このようにして転写材を完全に硬化させる。
型の「表面処理」の効果のため容易に剥離出来た。勿
論、剥離の容易性のためには、表面処理の効果だけでは
なく、母型の「表面粗さが小さい」ことも当然に必要で
ある。
打ちし、専用の治具(少なくとも一方は透明材料)に冷
却もしくは加熱機構によってヒートショックを与える
と、剥離作業が容易である。以上が「転写工程」であ
る。
光硬化性の特性を強化すると、紫外線照射後に樹脂が収
縮して、母型からの剥離性が増した。但し、この場合
は、転写材が厚み方向に、当初の91μmから86.5
μmに収縮したため、転写された転写楔形状は、母型の
凸形状よりも高さの低い形状となった。
Ar,CHF3,O2ガスを導入して、2〜3×10~4T
orrの条件下(選択比:1)で900分エッチング
し、転写材表面の転写楔形状をデバイス材料に彫り写し
た。
通りである。 母型における凸形状: 配列ピッチ:250μm 凸形状の高さ:91.0μm 斜面部の傾き角(θ):20° スペーサーの厚さ:94±2μm 転写材に転写された転写楔形状:マイクロプリズム状 配列ピッチ:250μm 転写楔形状の高さ:86.5μm 斜面部の傾き角(β):19.1° エッチング工程後のデバイス材料に形成された楔形状: 配列ピッチ:250μm 楔形状の高さ:90.2μm 斜面部の傾き角(α):19.8° 母型の凸形状とデバイス材料の楔形状との差異 配列ピッチ:250μm 高さの差:0.8μm 傾き角の差(Δθ):0.2° このようにして形成された光学デバイスは、上記楔形状
をプリズム屈折面とするマイクロプリズムとして使用で
きる。
転写工程を行い、転写材表面に転写楔形状をマイクロプ
リズム状に形成した(図2(a)参照)。
いて、Ar,CHF3,O2ガスを導入し、2〜3×10
~4Torrの条件下で選択比を1としてエッチングを開
始し、徐々にO2ガスを導入量を減少させて選択比を増
加させ、最終的には1.8まで変化させてエッチング工
程(1490分)を実行し、転写材表面の転写楔形状を
デバイス材料に彫り写した(図2(b))。
通りである。 母型における凸形状: 配列ピッチ:250μm 凸形状の高さ:91.0μm 斜面部の傾き角(θ):20° スペーサーの厚さ:94±2μm 転写材に転写された楔形状:マイクロプリズム状 配列ピッチ:250μm 転写楔形状の高さ:86.5μm 斜面部の傾き角(β):19.1° エッチング工程後のデバイス材料に形成された楔形状: 配列ピッチ:250μm 楔形状の高さ:110.5μm 斜面部(凹曲面)の近似円筒面の曲率半径:R=33
7.8μm 形状誤差:PRt=2.32μm このようにして形成された光学デバイスは、上記楔形状
の斜面部を凹屈折面とするマイクロプリズムとして使用
できる。
1と全く同様に転写工程を行い、転写材表面に転写楔形
状をマイクロプリズム状に形成した(図2(a)参
照)。
いて、Ar,CHF3,O2ガスを導入し、2〜3×10
~4Torrの条件下で選択比を1としてエッチングを開
始し、徐々にO2ガスを導入量を増加させて選択比を減
少させ、最終的には0.1まで変化させてエッチング工
程を実施し(625分)、転写材表面の転写楔形状をデ
バイス材料に彫り写した(図2(c))。
通りである。 母型における凸形状: 配列ピッチ:250μm 凸形状の高さ:91.0μm 斜面部の傾き(θ):20° スペーサーの厚さ:94±2μm 転写材に転写された楔形状:マイクロプリズム状 配列ピッチ:250μm 転写楔形状の高さ:86.5μm 斜面部の傾き(β):19.1° エッチング工程後のデバイス材料に形成された楔形状: 配列ピッチ:250μm 楔形状の高さ:63.3μm 斜面部(凸曲面)の近似円筒面の曲率半径:R=52
8.4μm 形状誤差:PRt=4.16μm このようにして形成された光学デバイスは、上記楔形状
の斜面部を凸屈折面とするマイクロプリズムとして使用
できる。
光学性能を有する。
高さ(光軸方向の高さ)が一定で、楔形状の配列ピッチ
が光軸から離れるに従って狭くなるように形成される。
イス材料10としてSF−60材料の「平行平板」を使
用した。板厚は0.5mmである。転写楔形状を型転写
するための転写材11としては、アクリル材料100%
で構成される嫌気性の紫外線硬化性材料(接着剤)を使
用した。
電気Ni鍍金を施し、超精密加工機によって、予め、凸
形状のパタ−ン32として「フレネルレンズ形状に対応
したパターン」を形成したものである。
が円形で高さ(図3(a)に記号:hで示す)が30μ
mの凸形状を、有効径:1mmの円形領域内に、同心円
状に、且つ配列ピッチが150μmから25μmまで変
化するようにして、9個並べたパターンである。隣接す
る凸形状間の間隔は、図3(a)に示すように、同心円
の中心軸から離れるに従って狭くなっている。
ン)は、Ar,CF4を導入ガスとして用いたプラズマ
処理によって表面層がフッ素化処理されている。
け、母型31上の3箇所に厚さ:30±1μmのスペ−
サ−(図示されず)を配置した。
外線硬化性材料による転写材11を塗布したのち、合成
石英材料の平行平板であるデバイス材料10を転写材1
1上から静かに乗せ、転写材11とデバイス材料10の
間、および母型31と転写材の間に含まれた気泡を泡出
しした。
に加重をかけて、母型31・スペ−サ−・デバイス材料
10の3者が接触して3層構造を形成するまで保持す
る。このとき、余分の転写材は、母型とデバイス材料の
間から流れ出る。
ように、転写材11の硬化に十分な紫外光2500mJ
/cm2を、透明なデバイス材料10を介して照射し
た。流れ出た転写材はアセトンで除去した。この実施例
で用いた転写材は「嫌気性」であるため、流れ出た転写
材は硬化しない。
させる。この例では、転写材11はアクリル100%で
あるので「加熱による硬化」は必要としない。
転写材11から剥離する。この際、母型31の表面処理
の効果のため容易に剥離出来た(図3c))。以上が
「転写工程」である。
た転写材11を有するデバイス材料10(図3(c))
を、ECRプラズマエッチング装置内にセットし、A
r,CHF3,O2ガスを導入し、2〜3×10~4Tor
rの条件下で、選択比を当初1として異方性のドライエ
ッチングを開始し、徐々にO2ガスの導入量を増加させ
ることによって選択比を減少させ、最終的には選択比を
0.1まで変化させた。
し、転写材11表面の転写楔形状をデバイス材料に彫り
写した(図3(d))。
た楔形状34では、楔の頂部が鈍磨した形状となり、楔
形状34の高さ(図3(d)に記号h’で示す)は、転
写楔形状33の高さの2/3である20μmに縮小され
ている。
通りである。 母型における凸形状(フレネルレンズ形状に対応したパ
ターン): 凸形状の高さ:30.0μm 光軸から周辺部への楔形状の配列ピッチ: 150μm,65μm,60μm,50μm,40μ
m,35μm,32.5μm,30μm,25μm 光軸から周辺部への楔形状の平均傾き(θ): 11.31度,20.56度,26.57度,30.9
6度,36.87度,40.60度,42.71度,4
5.00度,50.19度 デバイス材料に彫り写された楔形状: 楔形状の高さ:20.0μm 光軸から周辺方向への楔形状の斜面部の平均傾き角: 5.56度,13,48度,17.97度,21.85
度,24.94度,27.47度,29.77度,3
1.45度,33,18度 楔形状の斜面部の近似形状は、周知の非球面式: Z=(1/R)h2/{1+√[1−(K+1)(1/R)
2h2]}+Ah4+Bh6+Ch8 R:光軸上の曲率半径 h:光軸からの距離 K:円錐定数 A,B,C:それぞれ、4次,6次,8次の非球面係数 Z:レンズ頂点からの光軸方向の距離 において、 R=0.768mm K=−1.000013 A=0.09875 B=C=0 とした形状であり、波長1.3μmの光に対する焦点距
離は1.0mmであり、有効径は1.0mmである。
1.3μmの光に対する屈折率:1.76817)で形
成される「凸球面マイクロフレネルレンズ」を製作でき
た。
スパッタ,電鋳を繰り返し、型取りし、プラスチック成
形用の金型を製作した。この金型を使用し、PMMA材
料を用いて成形したプラスチックフレネルレンズは、焦
点距離:f=1.536mm(使用波長:550nm)
の光学素子として使用できた。
形状の凸形状を、等間隔同心円状に配備し、凸形状の高
さが中心軸を離れるに従い小さくなるような転写型形状
を持つ母型を用い、実施例5と同様の加工方法を用いれ
ば、「個々のリング状レンズの楔形状の配列ピッチが一
定で、光軸から離れるに従ってレンズ高さが低くなる光
学デバイス」を製作できることは容易に理解されるであ
ろう。
ズの1種であり、楔形状によるシリンダレンズが、長手
方向に直交する方向へ互いに平行に配列し、レンズ部を
なす楔形状の高さが一定で、楔形状のピッチが一方向へ
順次狭くなるものである。
イス材料は、実施例4におけると同じく、厚さ0.5m
mのSF−60の平行平板である。
00%で構成される嫌気性の紫外線硬化性材料(接着
剤)である。
i鍍金を施し、超精密加工機によって、予め、凸形状の
パタ−ン42として「シリンダフレネルレンズ形状に対
応したパターン」を超精密加工形成したものである。
る方向を稜線の方向とする楔形の凸形状(長さ:5m
m)を、長さ方向に直交する方向(図の左右方向)に、
互いに平行に配列した。凸形状の高さ(図4(a)の記
号Hで示す)は一律15μm、凸形状の配列ピッチは図
の左右方向において順次に狭くなっている。
写材11の表面への凸形状の型転写を行い(図4
(b))、母型41を剥離して、図4(c)に示すよう
に、デバイス材料10上の転写材11の表面に転写楔形
状42’が形成された状態を実現した(転写工程)。
エッチング装置にセットし、Ar,CHF3,O2ガスを
導入して、2〜3×10~4Torrの条件下で、当初、
選択比を1としてエッチングを開始し、徐々にO2ガス
を導入量を減少させて選択比を増加させ、最終的には選
択比を1.8まで増加させた。
方性のドライエッチングを行い、転写材11表面の転写
楔形状42’を、デバイス材料10に彫り写し、図4
(d)に示すような断面形状のデバイス材料を得た。
した形状): 凸形状の高さ:15.0μm 凸形状配列方向における凸形状の配列ピッチ: 150μm,65μm,60μm,50μm,40μ
m,35μm,32.5μm,30μm,25μm 凸形状配列方向における1端部から他端部への凸形状の
平均傾き角: 5.71度,13.0度,14.04度,16.70
度,20.56度,23.20度,24.78度,2
6.57度,30.96度 転写材に型転写により形成された転写楔形状: 転写楔形状の高さ:20.0μm 転写楔形状の配列方向における斜面部の平均傾き角: 5.56度,13.48度,17.97度,21.85
度,24.94度,27.47度,29.77度,3
1.45度,33.18度 デバイス材料に形成された楔形状の近似形状: 楔形状の高さ:20μm 近似円筒面の曲率半径:R=−0.768mm 焦点距離:1.0mm(波長1.3μm) 長手方向レンズ長さ:5mm 有効配列幅:1mm 上記の如くして、マイクロシリンダフレネルレンズを製
作できた。
例) 上記実施例2または3と同様の原理で製作する光学素子
は、多芯光ファイバ−スイッチング及びコネクタ−用の
光学デバイスに使用することが可能である。
から出射する光の方向を個別的に補正するための光学素
子であり、楔形状の斜面部を曲面(シリンダ面あるいは
非球面形状)としたことを特徴としている。
イを用いたフリ−スペ−ス光スイッチでは、構成部品間
の位置バラツキによる「ビ−ム伝搬方向のバラツキ」が
問題となり、微細光ビ−ム伝搬方向の補正を行うことが
必要である。
k,Fl等から射出した光束は、各ファイバーに対応した
マイクロレンズLi,Lj,Lk,Ll等を有するマイクロ
レンズアレイMLAの各マイクロレンズにより平行光束
化され微細光ビームアレイとなる。
があるため、上記平行光束化された微細光ビームアレイ
を構成する、個々の微細光ビーム相互は、必ずしも平行
ではなく、光ファイバーFi等に対応して設けられた他
の光ファイバーアレイへの光結合を行ったり、スイッチ
ングを行ったりするためには、微細光ビームアレイの個
々の伝搬方向の光軸補正を個別的に行わねばならない。
て、液晶マイクロプリズムアレイが提案されている(1
994年「応用物理学会」春季大会 30a−G−8
山本他,1993年「通信学会」春季大会 B−457
山本他,S.Sato et al.,Liquid
crystal,Vol.15,P.1435,19
89等) この液晶マイクロプリズムアレイは、図5に示すよう
に、マイクロプリズムアレイMPAと液晶LQと平行平
板ガラス100とから構成されている。
に直交する方向を長手方向とする楔形状によるマイクロ
プリズムPi,Pj,Pk,Pl等が、光ファイバーFi等
と1:1に対応して形成されている。
と、この面に平行に対向して配備された平行平板ガラス
100との間には液晶LQが挾持されている。マイクロ
プリズムアレイMPAの平坦な面には透明電極101が
設けられ、平行平板ガラス100の面には透明電極10
2が設けられている。
列に応じてアレイ化され、透明電極102は、アレイ化
された透明電極101全体に対する共通電極になってい
る。
液晶LQに電界を作用させると、電界の大きさに応じて
液晶LQの屈折率が変化する。
部分に対応する透明電極101と透明電極102の間に
電圧を印加することにより、光ファイバーFiから射出
され、平行平板ガラス100から射出する微細光ビーム
の向きを、電圧の大きさに応じて、図5の上下方向へ偏
向させることができる。
リズムアレイを2組用い、各組におけるマイクロプリズ
ムの配列方向が直交するように、これら液晶マイクロプ
リズムアレイを組み合わせれば、2次元的な光ファイバ
ーアレイからの微細光ビームアレイの各微細光ビームの
向きを個別的に補正することができる。
工刃物を専用の角度に特注製作し、マイクロラインダ−
で石英の表面を加工していた。しかしこの加工方法で
は、表面粗さが粗く光学面としては使用できない、平坦
加工される面積が狭く光線有効範囲が非常に狭い、プリ
ズム谷部の形状がシャ−プに製作出来ない、等の問題が
あった。
ロプリズムアレイを以下の如くして製作した。
用い、実施例3と全く同様にして転写工程を行った。
楔形状が形成された。
プリズム形状 配列ピッチ:250μm 転写楔形状の高さ:8.1μm 斜面部の傾き角(β):1.86° 次に、ECRプラズマエッチング装置を用いて、Ar,
CHF3,O2ガスを導入し、2〜3×10~4Torrの
条件下で、選択比を当初は1として異方性のドライエッ
チングを行い、徐々にO2ガスを導入量を増加させて選
択比を減少させ、最終的には選択比を0.1まで減少さ
せた。この条件で60分エッチングし、転写材表面の転
写楔形状をデバイス材料に彫り写した。
れた楔形状: 配列ピッチ:250μm 楔形状の高さ:5.5μm 斜面部の近似円筒面の曲率半径:R=2.733mm 形状誤差:PRt=2.16μm 焦点距離:f=6.1mm このようにして、同一のマイクロプリズムアレイを2枚
形成した。これらマイクロプリズムアレイの個々と、平
板ガラスとの間に液晶材料(Merk社製,BDL00
9)を封入して液晶マイクロプリズムとする。
る電極と、平板ガラスに配置された電極とに間に電圧を
加えると、電圧に比例して液晶の配向方向が、電圧2.
8V以下では、0〜7°の範囲で直線的に変化する。
とによって各微細光ビーム毎に射出角度を変化させるこ
とが可能となる。
クロプリズムアレイを、各組におけるマイクロプリズム
のアレイ配列方向が互いに直角になるように配置する。
これら2組の液晶マイクロプリズムアレイにおけるマイ
クロプリズム同志の組合せとして「250μm四方のセ
ル」ができる。
対応させ、光ファイバ−それぞれの光軸ズレ量に応じ
て、電圧を0〜2.7Vの範囲で印加して各セルの液晶
による屈折角度を調整し、2次元的に配置してある多芯
光ファイバ−の光軸補正を、独立したセル毎に角度補正
することを可能とした。
配列されている、光ビ−ムアレイ8×8チャンネルの多
芯光ファイバ−(64個のファイバ−)の光軸補正を上
記液晶マイクロプリズムアレイの組合せを使用すること
によって、数μm以内に配列することが可能となった。
ルの多芯光ファイバ−から出射した光をCCDで受光し
た時の光の集光効率は、φ20μmで12%であった。
スイッチング及びコネクタ−用の光学デバイスに使用す
ることが可能である。
光学デバイスおよび光学デバイス製造方法を提供できる
(請求項1〜10)。
成されているから、平面状、曲面状等、種々の斜面部形
状を持つ、楔形状を1以上、用意且つ確実に、精度良く
有する光学デバイスを製造できる。
平面状、曲面状の斜面部形状を精度良く形成された楔形
状を持つ光学デバイスを実現できる。
光ファイバ−光軸合わせ光学デバイスを実現できる。
る。
る。
る。
る。
る。。
Claims (10)
- 【請求項1】所望の楔形状を1以上有する光学デバイス
を製造する方法であって、 上記所望の楔形状に対応する凸形状を1以上有する母型
を用いて転写材の表面への型転写を行い、上記母型の凸
形状に応じた1以上の転写楔形状を表面形状として持つ
転写材の層を、デバイス材料の表面上に形成する転写工
程と、 上記転写材およびデバイス材料に対して異方性のドライ
エッチングを行い、上記1以上の転写楔形状をデバイス
材料に彫り写し、デバイス材料に上記所望の楔形状を1
以上形成するエッチング工程とを有することを特徴とす
る光学デバイス製造方法。 - 【請求項2】請求項1記載の光学デバイス製造方法にお
いて、 転写材が光硬化性材料であり、転写工程において、転写
材に光照射しつつ、母型の1以上の凸形状の型転写を行
うことを特徴とする光学デバイス製造方法。 - 【請求項3】請求項1記載の光学デバイス製造方法にお
いて、 転写材が熱硬化性材料もしくは熱可塑性材料であって、
転写工程において、転写材を加熱しつつ、母型の1以上
の凸形状の型転写を行うことを特徴とする光学デバイス
製造方法。 - 【請求項4】請求項1または2または3記載の光学デバ
イス製造方法において、 エッチング工程における選択比を、1からずらすことに
より、デバイス材料に形成される楔形状の斜面部の傾き
を、転写楔形状の斜面部の傾きと異ならせるか、または
選択比を連続的および/または段階的に変化させること
により、デバイス材料に形成される1以上の楔形状の斜
面部を凹曲面もしくは凸曲面とすることを特徴とする光
学デバイス製造方法。 - 【請求項5】請求項1または2または3または4記載の
光学デバイス製造方法において、 デバイス材料として、金属材料もしくはセラミックス材
料が用いられることを特徴とする光学デバイス製造方
法。 - 【請求項6】請求項1または2または3または4記載の
光学デバイス製造方法において、 デバイス材料として、透明な基体の表面に、上記基体と
屈折率の異なる材料による楔形状形成層が所望の厚さに
形成されたものが用いられ、 1以上の所望の楔形状が上記楔形状形成層に形成される
ことを特徴とする光学デバイス製造方法。 - 【請求項7】請求項1または2または3または4または
5または6記載の光学デバイス製造方法により製造され
る光学デバイス。 - 【請求項8】請求項7記載の光学デバイスにおいて、 複数の楔形状が、光軸に対して垂直な面内に同心円状に
配列形成され、楔形状の配列ピッチおよび/または高さ
が、上記同心円の半径方向へ順次変化し、楔形状の斜面
部が曲面化されたフレネル形状を有すること特徴とする
光学デバイス。 - 【請求項9】請求項7記載の光学デバイスにおいて、 複数の直線的な楔形状が長手方向に直交する方向へ互い
に平行に配列され、楔形状の配列ピッチ及び/または高
さが、上記方向に順次変化し、楔形状の斜面部がシリン
ダ面状に曲面化された形状を有することを特徴とする光
学デバイス。 - 【請求項10】請求項9記載の光学デバイスで、楔形状
の斜面が曲面であるものを2枚組み合わせて有する、多
芯光ファイバ−光軸合わせ光学デバイス。
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JP18011694A JP3666905B2 (ja) | 1994-08-01 | 1994-08-01 | 光学デバイスおよびその製造方法 |
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JPH0843605A true JPH0843605A (ja) | 1996-02-16 |
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