JP2008290357A - マイクロレンズアレイの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高価な加工装置を必要とすることなく、簡単な方法で精度の高いマイクロレンズアレイを製造することが可能なマイクロレンズアレイの製造方法を提供すること。
【解決手段】基材11に複数の貫通孔12を形成する第1の工程と、複数の貫通孔12の一方の端部を蓋材13で塞ぐ第2の工程と、貫通孔12の一方の端部を蓋材13で塞いだ状態で、貫通孔12の他方の端部から貫通孔内に樹脂15を注入する第3の工程と、樹脂15を硬化させることにより、樹脂15に蓋材13の表面形状を転写した成形面17を形成する第4の工程と、樹脂15から蓋材13を除去することで、複数の貫通孔12の各々に形成された成形面17を有する基材11をマイクロレンズアレイの成形型18として作製する第5の工程と、成形型18を用いてマイクロレンズアレイを製造する第6の工程を含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、マイクロレンズアレイの製造方法に関するものである。
マイクロレンズアレイは、液晶プロジェクタにおいて、光源と液晶との間に配置して光量のロスを防止するもの、或いはスクリーンの表面に形成して像を明るくするもの、固体撮像素子上に配置して入射光を増加させるもの、ガラスファイバの光通信素子に使われるもの等、多くの用途に使用されている。マイクロレンズアレイを製造する方法としては、下記特許文献1〜4の方法が知られており、いずれの方式においてもマイクロレンズアレイを形成するための型を作製し、それを用いて迅速且つ効率的なマイクロレンズアレイの製造方法を実現している。
特開平8−72064号公報 特開平9−24557号公報 特開2000−301550号公報 特開2005−227679号公報
通常、マイクロレンズアレイの型を製造する場合、ガラス基板にフォトリソグラフィ方式を用いてパターニングを施し、エッチングにて形状を作りこむ方式がとられている。エッチング方法としてはウェットエッチング又はドライエッチングのいずれを用いることもできるが、球面レンズを形成する場合には等方性エッチングであるウェットエッチングが好ましい。
しかしながら、エッチングを用いてガラス基板を加工する場合、レンズの高さの小さなもの、一般的には100μm以下のものであれば対応は可能であるが、設計通りの形状を作りこむことは条件出しを含めてかなりの困難を要する。また、口径の大きいマイクロレンズが数十個以上レイアウトされたマイクロレンズアレイは、フォトリソグラフィ方式では製造することが困難なため機械加工で作りこむことが多いが、この場合は刃具の劣化によって形状が厳密に言えば個々に違ってくることがある。このことは、マイクロレンズの光学的な要求精度が高い場合には大きな問題となる。また、何よりも機械加工の場合は専用の精密加工装置が必要になるが、この装置は非常に高価で操作も熟練を要するため、容易に加工できないのが現状である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、高価な加工装置を必要とすることなく、簡単な方法で精度の高いマイクロレンズアレイを製造することが可能なマイクロレンズアレイの製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明のマイクロレンズアレイの製造方法は、複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイの製造方法であって、基材に複数の貫通孔を形成する第1の工程と、前記複数の貫通孔の一方の端部を蓋材で塞ぐ第2の工程と、前記貫通孔の一方の端部を蓋材で塞いだ状態で、前記貫通孔の他方の端部から前記貫通孔内に樹脂を注入する第3の工程と、前記樹脂を硬化させることにより、前記樹脂に前記蓋材の表面形状を転写した成形面を形成する第4の工程と、前記樹脂から前記蓋材を除去することで、前記複数の貫通孔の各々に形成された成形面を有する基材をマイクロレンズアレイの成形型として作製する第5の工程と、前記成形型を用いて前記マイクロレンズアレイを製造する第6の工程を含むことを特徴とする。
この方法によれば、貫通孔を開けた基材と貫通孔を塞ぐことができる蓋材および塞いだ貫通孔に注入する樹脂という簡易な部材を組み合わせることにより、均一に各成形面の大きさや形状の揃ったマイクロレンズアレイの成形型を作製することができ、そのことにより均一に大きさや形状の揃ったマイクロレンズアレイを製造することができる。
前記蓋材としては前記貫通孔を塞ぐことが可能であれば板状、球状など任意の形状の蓋材を使用することができ、その様な形状の蓋材は既存技術を利用することで作製することが可能である。そのため、大きさや形状が均一に揃った蓋材を容易に用意することができる。前記貫通孔と前記蓋材と前記樹脂から形成される成形面は、容易に大きさや形状を均一に揃えることが可能である。そのため、従来の方法の様に精密に基材を成形型に成形するための高価な専用加工装置を必要とすることなく、既存技術の組み合わせにより用意できる材料を用いて、安価且つ精度良くレンズ形状の揃ったマイクロレンズアレイを製造することが可能となる。
本発明においては、前記蓋材が真球状の球体であることが望ましい。
この方法によれば、既存の製造技術を用いて製造される均一に大きさや形状が制御された真球状の球体を前記蓋材として利用することができる。前記真球状の球体の製造技術の例としては、ボールベアリングのベアリング球に使用される均一に大きさや形状の揃ったクローム球の製造技術が挙げられ、前記製造技術を用いて精密に大きさや形状を制御した真球状の球体を用意することができる。そのため、得られるマイクロレンズの大きさや形状も精度の高いものとなる。また、前記製造技術を使用すると前記球体の大きさの変更も容易である。そのため、前記マイクロレンズアレイの設計変更を行う場合にも容易に対応可能である。
本発明においては、前記複数の貫通孔をそれぞれ1個おき又は複数個おきに配置された複数の貫通孔からなる複数のグループに分け、それぞれのグループ毎に前記第2の工程から前記第5の工程を繰り返すことにより、全ての貫通孔に対して前記成形面を形成することが望ましい。
この方法によれば、複数の蓋材を使用する場合であって、隣り合う貫通孔の中心点間の距離(ピッチ)が狭い場合や蓋材が大きい場合など、蓋材の配置の仕方によっては蓋材同士がぶつかり合ってしまう場合でも、蓋材がぶつからないような配置を選択し成形面の形成をすることができる。そのため、全ての貫通孔に対して前記成形面を形成することができる。例えば、貫通孔のピッチが真球状の球体である蓋材の直径よりも大きい場合には、全ての貫通孔を同時に蓋材で塞ぐことができるが、貫通孔のピッチが蓋材の直径よりも小さい場合には、隣り合う蓋材同士が干渉し合うため、全ての貫通孔を同時に蓋材で塞ぐことができない。このような場合には、蓋材同士が干渉しないように一部の貫通孔を蓋材で塞ぎ、その貫通孔に成形面を形成した後、蓋材を除去し、再度残りの貫通孔を蓋材で塞ぎ貫通孔に成形面を形成するという操作を繰り返せば、全ての貫通孔に確実に成形面を形成することができる。
本発明においては、前記第2の工程では、複数の蓋材が配置された台の上に前記基材を載せ、前記基材と前記台との間で前記複数の蓋材を移動させることにより、前記複数の貫通孔の各々の端部に前記蓋材を嵌め込ませることが望ましい。
蓋材を基材と台との間に配置すると、蓋材は基材と台との間を転がりつつ移動し、貫通孔に嵌合して安定に保持される。そのため、蓋材を貫通孔に対して正確に位置決めする必要がなく、プロセスが非常に容易になる。また、たとえ第1の工程において作製された貫通孔の中で他の貫通孔よりも大きな径の貫通孔が存在したとしても、台と基材との間の高さは、設計どおりに形成された貫通孔と蓋材の大きさとの関係によって一定の高さに規定される。そのため、第4の工程で形成される成形面の深さを一定の深さに揃えることができ、結果、できあがるマイクロレンズのレンズ高さを一定の高さに揃える事が可能となる。例えば、前記第1の工程において作製された貫通孔の中で他の貫通孔よりも大きな径の貫通孔が存在した場合、貫通孔に対し上から蓋材を被せる方法を採用したならば、蓋材は大きな径を有する貫通孔に対して設定通りの径を有する貫通孔よりも深く嵌まり込んでしまう。するとその貫通孔に形成される成形面は他の貫通孔に形成される成形面よりもレンズ深さが深い成形面になり、結果できあがるマイクロレンズのレンズ高さが変わってしまう。しかし、そのような場合であってもこの方法によれば、設計通りに形成された貫通孔と使用する蓋材の大きさとの関係によって前記台と前記基材の隙間は一定の高さに規定され、そのため、前記第5の工程で作製される前記マイクロレンズのレンズ高さを一定の深さに揃える事が可能となる。
本発明においては、前記第3の工程では、脱気処理することが望ましい。
この方法によれば、前記第3の工程にて樹脂を注入した際に樹脂中に気泡が混入することを防ぐことができ、前記成形面に気泡が残る成形不良や、気泡混入による前記成形型の強度低下を防ぐことができる。
発明においては、前記樹脂が紫外線硬化樹脂であり、前記第4の工程では、前記貫通孔の他方の端部から前記樹脂に紫外線を照射することにより硬化が行われることが望ましい。
この方法によれば、紫外線は蓋材が配置されない側から照射されるため、蓋材による紫外線の遮蔽や吸収や蓋材の形状と材料に由来する紫外線の屈折による樹脂の硬化不良をなくすことができる。また、蓋材を基材と台との間に挟んで樹脂を硬化する場合にも適用できるため、プロセスの自由度も高くなる。
本発明においては、前記第5の工程では、前記基材の成形面に金属薄膜を成膜し、前記金属薄膜を含む基材を成形型として作製することが望ましい。
この方法によれば、前記第5の工程で作製された成形型の表面を金属薄膜で補強することができる。通常成形型はガラス基板をエッチングもしくは機械加工により作製するため成形型表面の素材はガラスであるが、本発明においては前記第5の工程で作製された成形型の表面は樹脂で構成されている。したがって、機械的衝撃や熱履歴等によって成形面の形状が変化し、目的の形状を保持できなくなる可能性がある。そこで、本発明では成形面の表面を金属薄膜で補強し、成形面の形状が容易に変化しないようにしている。この構成によれば、長期間の使用によっても成形面の形状が劣化しないので、成形型を長期間にわたって使用することができ、製造コストが安価なマイクロレンズアレイを提供することができる。
本発明においては、前記第5の工程では、前記成形型を母型として金型原盤を作製し、前記金型原盤を用いて前記マイクロレンズアレイを作製することが望ましい。
この方法によれば、作製した金型原盤を用いてマイクロレンズアレイを作製することで、破損により母型が失われる危険を回避でき、前記金型原盤が破損したとしても容易に複製することができる。また、多量に金型原盤を複製することでマイクロレンズアレイを再現性高く大量に製造することにも対応可能となる。
本発明においては、前記蓋材の表面に離型処理が施されていることが望ましい。
この方法によれば、前記第5の工程において容易に蓋材を硬化後の樹脂から除去することができる。そのため、作業の効率化が図れると共に、蓋材除去時の成形面の破損を防ぐことができる。
本発明においては、前記成形面の深さが100μmよりも大きいことが望ましい。
この方法によれば、エッチングなどを用いた通常のマイクロレンズアレイの製造方法では難しいレンズ深さが100μm以上のマイクロレンズアレイを容易に作製することができる。
[第1実施形態]
以下、図1〜図5を参照しながら、本発明の第1実施形態に係るマイクロレンズアレイの製造方法について説明する。図1はマイクロレンズアレイの製造方法によって製造されるマイクロレンズアレイを示すもので、(a)が平面図、(b)が正面図、図2はマイクロレンズアレイを構成するレンズの正面図である。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の膜厚や寸法の比率などは適宜異ならせてある。また、マイクロレンズアレイが多数のマイクロレンズを有しているため、その一部を省略して図示している。
図1に示すように、本実施形態におけるマイクロレンズアレイの製造方法によって製造されるマイクロレンズアレイ1は、基板2と、基板2の一面から突出して形成された複数のマイクロレンズ3とを備えている。基板2は、ガラスや石英などの光を透過する透光性材料で構成された板部材である。マイクロレンズ3は、例えばアクリル系やエポキシ系などのモノマータイプの紫外線硬化樹脂で構成された球面レンズである。
図2に示すように、マイクロレンズ3は、レンズ半径4、レンズ高さ5、レンズ曲率半径6により規定される。本実施形態の場合、マイクロレンズ3は真球状の表面形状を有しており、マイクロレンズ3のレンズ半径4は、レンズ曲率半径6よりも小さいものとなっている。
次に、マイクロレンズアレイ1の製造方法について、図3〜図4を参照しながら説明する。ここで、図3は、成形型18の作製工程を示す工程図であり、図4は、成形型18を用いてマイクロレンズアレイ1を製造する工程を示す工程図である。
図3(a)は、第1の工程として基材11に穴あけ貫通加工を施した後の基材の断面図である。基材11は例えばSK材で構成されており、この基材11にワイヤー放電加工やフライス加工等により穴あけ貫通加工を行い、貫通孔12を形成する。貫通孔12の半径は図2に示すレンズ半径4に等しいものである。例として貫通孔12の半径は240μmであるとする。
次に、図3(b)に示すように、第2の工程として、基材11にあけた貫通孔12の一方の端部を蓋材13で塞ぐ。台14の上に蓋材13を配置し、その上から基材11を載せることで、貫通孔12の端部に蓋材13を嵌め込む。その際、基材11を載せたあと、基材11もしくは台14を水平方向に多少移動させると、貫通孔12に蓋材13がうまく嵌り込み、貫通孔12を塞ぐことができる。
蓋材13は、図2のレンズ曲率半径6と同じ半径を有する真球状の球体である。本実施形態の場合、例えばボールベアリングのベアリング球に使用されているクローム球が使用可能である。例として蓋材13の半径は300μmであるとする。この蓋材13が貫通孔12を塞ぐ際には、蓋材13は貫通孔12の半径と蓋材13の半径から規定される深さだけ貫通孔12に嵌り込む。例としてあげた貫通孔12の半径と蓋材13の半径からは、蓋材13が貫通孔12に嵌りこむ深さは120μmであると算出される。
この蓋材13には離型処理が施されている。本実施形態の場合、例えば離型処理剤としてオプツールDSX(ダイキン製)を用いて離型処理を施すことができる。
次に、図3(c)に示すように、第3の工程として、一端を蓋材13によって塞いだ貫通孔12に、他方の端部から樹脂15を注入する。本実施形態の場合、樹脂15として紫外線硬化樹脂を用いる。樹脂の硬化時に同様の条件で硬化するように、ディスペンサーを用いて同量の紫外線硬化樹脂の注入を行い、樹脂15の中に気泡が混入しないように脱気処理を行う。脱気処理は減圧による方法や加熱による方法などを用いることができ、注入した樹脂中に混入した気体を除去できるものであれば特に限定されない。
次に、図3(d)に示すように、第4の工程として、樹脂15に紫外線16を照射し樹脂15を硬化させる。紫外線16の照射は樹脂15の注入と同じ側から行う。これにより、樹脂15の表面に蓋材13の表面形状を転写した成形面17が形成される。
次に、図3(e)に示すように、第5の工程として、硬化した樹脂15から蓋材を除去し、貫通孔12の各々に成形面17を作製した成形型18を作製する。成形面17は、図2のレンズ3と凹凸が反転した形状を有する。ここでは例として貫通孔12の半径を240μm、蓋材13の半径を300μmとしているので、レンズ半径240μm、レンズ高さ120μm、レンズ曲率半径300μmのマイクロレンズの凹凸が逆になった形状を有する成形面17が形成される。ここで、蓋材には離型処理が施されているため、容易に樹脂15から除去することができる。
また、図3(f)に示すように、この成形型18には、必要に応じて表面に金属薄膜19を成膜させて硬化した樹脂15の表面の保護することができる。金属薄膜19の表面には、必要に応じて離型処理を施しても構わない。以上により、成形型18が完成する。
続いて、成形型18を用いてマイクロレンズアレイ1を製造する。まず、図4(a)に示すように、マイクロレンズアレイの基板2に紫外線硬化樹脂20を塗布する。基板2のうち紫外線硬化樹脂20を塗布する一面には、必要に応じて紫外線硬化樹脂20との密着性を高めるための表面処理を施すことができる。この表面処理としては、例えばシランカップリング剤(信越化学社製KBM−903)の0.5〜1%希釈液を用いたプライマー処理を好適に用いることができる。例えば、このときの溶媒は、エタノール50%、水(純水)50%の混合液を用いることができる。
次に、図4(b)に示すように、成形型18を紫外線硬化樹脂に押し付けた後、透光性材料である基板2の側から紫外線16を照射して紫外線硬化樹脂20を硬化させる。紫外線硬化樹脂は基板2に接触したまま硬化し、成形型18と基板2との隙間にはさまれた紫外線硬化性樹脂はマイクロレンズ3を形成する。
次に、図4(c)に示すように、成形型を硬化させた紫外線硬化樹脂20から取り外す。以上により、基板2上にマイクロレンズ3を形成したマイクロレンズアレイ1が完成する。
以上のようなマイクロレンズアレイの製造方法によれば、貫通孔12を開けた基材11と貫通孔12を塞ぐことができる蓋材13および塞いだ貫通孔12に注入する樹脂15という既存技術の組み合わせにより用意できる簡易な部材を組み合わせることにより、従来の方法の様に精密に成形するための高価な専用加工装置を必要とすることなく、安価且つ精度良くレンズ形状の揃ったマイクロレンズアレイ1を製造することが可能となる。
ここでは、蓋材13として精度良く大きさや形状の揃ったクローム球を使用するため、得られるマイクロレンズの大きさや形状も精度の高いものとなる。また、蓋材13として使用するクローム球の大きさの変更は容易であるため、マイクロレンズアレイ1の設計変更を行う場合にも容易に対応可能である。この蓋材13の表面には離型処理が施されているので、容易に蓋材13を硬化後の樹脂15から除去することができる。そのため、作業の効率化が図れると共に、蓋材13除去時の成形面17の破損を防ぐことができる。
また、複数の蓋材13が配置された台14の上に基材11を載せ、基材11と台14との間で複数の蓋材13を移動させることにより、複数の貫通孔12の各々の端部に蓋材13を嵌め込ませているため、蓋材を貫通孔に対して性格に位置決めする必要がなく、プロセスが非常に容易になる。あわせて、設定よりも直径の大きい貫通孔12が混入する場合であっても設計通りのレンズ深さ5の成形面が形成され、成形不良を回避することができる。この効果について図5を用いて説明する。貫通孔の成形精度によっては、設定通りの孔径の貫通孔12aと設定よりも孔径の大きい貫通孔12bが混在する場合が考えられる。こうした場合、この構成によれば、蓋材13で塞ぐべき貫通孔12bには空隙21が開くことになるが、設定通りの孔径の貫通孔12aと蓋材13との関係により基材11と台14との隙間の高さ22は一定の高さに揃う。その結果、貫通孔12bにおいても設計通りのレンズ深さの成形面が形成され、マイクロレンズの成形不良を回避することができる。
また、ここでは脱気処理をしているので、貫通孔12に樹脂15を注入した際に樹脂15中に気泡が混入することを防ぐことができ、成形面17に気泡が残る成形不良や、気泡混入による成形型18の強度低下を防ぐことができる。更に、樹脂15に紫外線硬化樹脂を使用し、貫通孔12の蓋材13で塞いだ他方の端部から樹脂15に紫外線16を照射することにより硬化が行われるので、蓋材13による紫外線16の遮蔽や吸収や蓋材13の形状と材料に由来する紫外線16の屈折による樹脂15の硬化不良をなくすことができる。また、蓋材13を基材11と台14との間に挟んで樹脂15を硬化する場合にも適用できるため、プロセスの自由度も高くなる。
更に、ここでは基材11の成形面17に金属薄膜19を成膜しているので、成形面17の形状が容易に変化しないようにすることができる。この構成によれば、長期間の使用によっても成形面17の形状が劣化しないので、成形型18を長期間にわたって使用することができ、製造コストが安価なマイクロレンズアレイ1を提供することができる。
そして、ここでは例に挙げた貫通孔12の半径と蓋材13の半径から成形面17の深さは120μmと算出されるので、エッチングなどを用いた通常のマイクロレンズアレイの製造方法では難しいレンズ深さが100μm以上のマイクロレンズアレイを容易に作製することができる。
なお、本実施形態では、複数の蓋材13で全ての貫通孔12を同時に塞ぐことができることとしたが、複数の貫通孔12をそれぞれ1個おき又は複数個おきに配置された複数の貫通孔12からなる複数のグループに分け、それぞれのグループ毎に貫通孔12に成形面17を形成する工程を経て、全ての貫通孔に対して成形面を形成するとしても良い。この方法によれば、複数の蓋材を使用する場合であって、隣り合う貫通孔の中心点間の距離(ピッチ)が狭い場合や蓋材が大きい場合など、蓋材の配置の仕方によっては蓋材同士がぶつかり合ってしまう場合でも、蓋材がぶつからないような配置を選択し成形面の形成をすることができ、全ての貫通孔に確実に成形面を形成することができる。
また、本実施形態では、蓋材13として真球状の球体を使用したが、蓋材13の形状は任意のレンズ形状を樹脂15に転写するために真球以外の形状をしていても構わない。ただしその場合には、貫通孔12に対して正確に蓋材13を配置していくか、台14の上に正確に位置決めして蓋材13を配置したうえで貫通孔12を塞ぐように基材11を被せるといった作業の上での配慮が必要となる。
また、本実施形態では、樹脂15として紫外線硬化樹脂を使用したが、熱硬化樹脂を使用しても構わない。ただしその場合、複数回に分けて成形面17を形成する場合であってまだ蓋材で塞いでいない貫通孔に不要な樹脂が配置されてしまった場合に、加熱により不要な樹脂まで硬化されてしまうので適用ができない。
また、本実施形態では、成形面17の深さが100μmよりも大きくなるように設定したが、成形面17の深さは一例であって、目的とするマイクロレンズの形状に応じて主種変更することが可能である。
[第2実施形態]
図6は、本発明の第2実施形態のマイクロレンズアレイの製造方法の説明図である。本実施形態のマイクロレンズアレイの製造方法の基本的な工程は、第1実施形態のマイクロレンズアレイの製造方法と同じである。異なるのはマイクロレンズアレイ1を製造する工程において使用する成形型である。したがって、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
まず、図6(a)に示すように、作製した成形型18を母型として電鋳加工を行うことにより、成形型18の表面に成形型18と凹凸の反転した成形面を有する電鋳型23を作製する。成形型18の表面に図4に示す金属薄膜19が成膜されていない場合は、電鋳加工の前に導電性処理を行う必要がある。成形型18の表面には、必要に応じて離型処理を施しても構わない。電鋳加工に用いられる金属は、できあがる電鋳型23が必要な強度を有するのであれば特に限定されない。
次に、図6(b)に示すように、作製した電鋳型23を成形型から剥離した後に、電鋳型23を母型として再度電鋳加工を行うことにより、電鋳型23の表面に成形型18と同じ凹凸の成形面を有する金属原盤24を作製する。電鋳型23の表面には、必要に応じて離型処理を施しても構わない。電鋳加工に用いられる金属は、できあがる金属原盤24が必要な強度を有するのであれば特に限定されない。
次に、図6(c)に示すように、作製した金属原盤24を電鋳型23から剥離する。以上により、成形型18の代わりにマイクロレンズアレイを製造する工程において使用する金属原盤24が完成する。この金属原盤24を用いて、成形型18を使用した場合と同様にマイクロレンズアレイ1を製造することができる。
以上のようなマイクロレンズアレイの製造方法によれば、作製した金型原盤を用いてマイクロレンズアレイを作製することで、破損により母型が失われる危険を回避でき、金型原盤が破損したとしても容易に複製することができる。また、多量に金型原盤を複製することでマイクロレンズアレイを再現性高く大量に製造することにも対応可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
マイクロレンズアレイの平面図および正面図である。 マイクロレンズアレイを構成するマイクロレンズの正面図である。 成形型の作製方法を示す工程図である。 マイクロレンズアレイの製造方法の第1実施形態の工程図である。 設計より大きい貫通孔がある場合の本発明の作用効果を示す構成図である。 マイクロレンズアレイの製造方法の第2実施形態の工程図である。
符号の説明
1 マイクロレンズアレイ、 2 基板、 3 マイクロレンズ、 11 基材、 12 貫通孔、 13 蓋材、 14 台、 15 樹脂、 16 紫外線、 17 成形面、 18 成形型、 19 金属薄膜、 24 金属原盤

Claims (10)

  1. 複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイの製造方法であって、
    基材に複数の貫通孔を形成する第1の工程と、
    前記複数の貫通孔の一方の端部を蓋材で塞ぐ第2の工程と、
    前記貫通孔の一方の端部を蓋材で塞いだ状態で、前記貫通孔の他方の端部から前記貫通孔内に樹脂を注入する第3の工程と、
    前記樹脂を硬化させることにより、前記樹脂に前記蓋材の表面形状を転写した成形面を形成する第4の工程と、
    前記樹脂から前記蓋材を除去することで、前記複数の貫通孔の各々に形成された成形面を有する基材をマイクロレンズアレイの成形型として作製する第5の工程と、
    前記成形型を用いて前記マイクロレンズアレイを製造する第6の工程を含むことを特徴とするマイクロレンズアレイの製造方法。
  2. 前記蓋材が真球状の球体であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレイの製造方法。
  3. 前記複数の貫通孔をそれぞれ1個おき又は複数個おきに配置された複数の貫通孔からなる複数のグループに分け、それぞれのグループ毎に前記第2の工程から前記第5の工程を繰り返すことにより、全ての貫通孔に対して前記成形面を形成することを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロレンズアレイの製造方法。
  4. 前記第2の工程では、複数の蓋材が配置された台の上に前記基材を載せ、前記基材と前記台との間で前記複数の蓋材を移動させることにより、前記複数の貫通孔の各々の端部に前記蓋材を嵌め込ませることを特徴とする請求項2に記載のマイクロレンズアレイの製造方法。
  5. 前記第3の工程では、脱気処理することを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレイの製造方法。
  6. 前記樹脂が紫外線硬化樹脂であり、
    前記第4の工程では、前記貫通孔の他方の端部から前記樹脂に紫外線を照射することにより硬化が行われることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレイの製造方法。
  7. 前記第5の工程では、前記基材の成形面に金属薄膜を成膜し、前記金属薄膜を含む基材を成形型として作製することを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレイの製造方法。
  8. 前記第5の工程では、前記成形型を母型として金型原盤を作製し、前記金型原盤を用いて前記マイクロレンズアレイを製造することを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレイの製造方法。
  9. 前記蓋材の表面に離型処理が施されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレイの製造方法。
  10. 前記成形面の深さが100μmよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレイの製造方法。
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