JPH0841347A - 高電圧電気絶縁体用シリコーンゴム組成物 - Google Patents

高電圧電気絶縁体用シリコーンゴム組成物

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JPH0841347A
JPH0841347A JP14946795A JP14946795A JPH0841347A JP H0841347 A JPH0841347 A JP H0841347A JP 14946795 A JP14946795 A JP 14946795A JP 14946795 A JP14946795 A JP 14946795A JP H0841347 A JPH0841347 A JP H0841347A
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武男 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)1分子中に脂肪族不飽和炭化水素基を2個以上有するオルガ ノポリシロキサン 100重量部、 (B)シリカ微粉末 1〜100重量部、 (C)アルミニウム水酸化物 50〜300重量部、 (D)両末端が(CH33SiO1/2単位で封鎖され、
ケイ素原子に結合する有機基が脂肪族不飽和炭化水素基
を除く1価の炭化水素基である、25℃における粘度が
30〜100,000cpsの液状オルガノポリシロキ
サン1〜20重量部、 (E)1分子中にケイ素原子と結合する水素原子を3個
以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前
記(A)成分の不飽和炭化水素基1モルに対し、上記ケ
イ素原子と結合する水素原子を0.5〜20モル供給す
る量、 (F)触媒量の白金系触媒 を含有することを特徴とする高電圧電気絶縁体用シリコ
ーンゴム組成物。 【効果】 本発明の高電圧電気絶縁体用シリコーンゴム
組成物によれば、従来は白金系触媒の含有により劣化す
るとされていたシリコーンゴム組成物の電気絶縁性を改
良することができ、白金系触媒を含有しても、苛酷な汚
染や気候にされされた条件下での耐候性、撥水性、耐ト
ラッキング性等の高電圧電気特性に優れるシリコーンゴ
ムを与えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱硬化により優れた
高電圧電気絶縁体となるシリコーンゴムを与える高電圧
電気絶縁体用シリコーンゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】送電線
等に用いる碍子に使用される高電圧電気絶縁体は、一般
に磁器製又はガラス製である。しかし、海岸沿いの地域
や工業地帯のように汚染を受けやすい環境下では、高電
圧電気絶縁体の表面を微粒子や塩類、霧等が通ることに
より、漏れ電流が発生したり、フラッシュオーバーにつ
ながるドライバンド放電等が起こるという問題があっ
た。
【0003】そこで、これらの磁器製又はガラス製の絶
縁体の欠点を改良するために種々の解決法が提案されて
いる。例えば、米国特許第3511698号公報には、
硬化性樹脂からなる部材と白金触媒含有オルガノポリシ
ロキサンエラストマーとからなる耐候性の高電圧電気絶
縁体が提案されている。また、特開昭59−19860
4号公報には、一液性の室温硬化性オルガノポリシロキ
サン組成物をガラス製品又は磁器製の電気絶縁体の外側
表面に塗布することにより、湿気、大気汚染、紫外線等
の野外におけるストレスの存在下においても前記電気絶
縁体の有する高性能の電気性能を維持させる技術が提案
されている。
【0004】更に、特公昭53−35982号公報及び
特開平4−209655号公報には、加熱硬化によりシ
リコーンゴムとなるオルガノポリシロキサンとアルミニ
ム水和物との混合物を100℃よりも高い温度下で30
分以上加熱することによって、電気絶縁性を改良したシ
リコーンゴム組成物が得られることが提案されている。
【0005】しかしながら、前記の従来技術では、いず
れも使用されているシリコーンゴム材料の高電圧電気絶
縁性能が未だ十分満足できるものでなかったり、シリコ
ーンゴム材料の硬化に長時間を要するという不満があっ
た。また、従来の技術では、シリコーンゴム材料を硬化
させるにあたり、白金触媒を使用するとシリコーンゴム
の電気絶縁性が劣化するとされ、この劣化を防止するた
めに白金触媒を用いる付加硬化方式に代えて有機過酸化
物を使用することが多く行われているが、有機過酸化物
架橋は、反応温度が高く、付加硬化方式に比べて硬化温
度を制御することが難しく、また、反応後硬化物中に分
解残渣が残り、硬化物の特性に悪影響を及ぼすという不
利があった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
白金触媒を含有していても加熱硬化後に苛酷な大気汚染
あるいは気候に晒される条件下での耐候性、耐トラッキ
ング性、耐アーク性及び耐エロージェン性等の高電圧電
気絶縁特性に優れたシリコーンゴムを与える高電圧電気
絶縁体用シリコーンゴム組成物を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、1分子中
に脂肪族不飽和炭化水素基を2個以上有するオルガノポ
リシロキサンを主成分とすると共に、シリカ微粉末を含
有し、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金系
触媒により硬化させる付加硬化型のシリコーンゴム組成
物に対し、アルミニウム水酸化物と両末端が(CH33
SiO1/2単位で封鎖され、ケイ素原子に結合する有機
基が脂肪族不飽和炭化水素基を除く1価の炭化水素基で
ある、25℃における粘度が30〜100,000cp
s(センチポイズ)の液状オルガノポリシロキサンとを
所定量配合することにより、耐候性、耐トラッキング
性、耐アーク性、耐エロージョン性に優れ、高電圧電気
絶縁性能が優れたシリコーンゴムを与え、このシリコー
ンゴムは碍子等の高電圧電気絶縁体として有用であるこ
とを見い出し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】即ち、本発明は、 (A)1分子中に脂肪族不飽和炭化水素基を2個以上有するオルガノポリシロキ サン 100重量部、 (B)シリカ微粉末 1〜100重量部、 (C)アルミニウム水酸化物 50〜300重量部、 (D)両末端が(CH33SiO1/2単位で封鎖され、ケイ素原子に結合する有 機基が脂肪族不飽和炭化水素基を除く1価の炭化水素基である、25℃における 粘度が30〜100,000cpsの液状オルガノポリシロキサン 1〜20重量部、 (E)1分子中にケイ素原子と結合する水素原子を3個
以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前
記(A)成分の不飽和炭化水素基1モルに対し、上記ケ
イ素原子と結合する水素原子を0.5〜20モル供給す
る量、 (F)触媒量の白金系触媒 を含有することを特徴とする高電圧電気絶縁体用シリコ
ーンゴム組成物を提供する。
【0009】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明の高電圧電気絶縁体用シリコーンゴム組成物を構成す
る(A)成分のオルガノポリシロキサンは、1分子中に
少なくとも2個のケイ素原子と結合する脂肪族不飽和炭
化水素基を有するもので、下記一般式(1)で示される
ものを使用することができる。 R1 a2 bSiO(4-a-b)/2 …(1)
【0010】式中R1は脂肪族不飽和炭化水素基で、か
かるものとしては炭素数2〜8、好適には炭素数2〜4
のもの、具体的にはビニル基、アリル基、プロペニル基
等が挙げられる。R2は脂肪族不飽和結合を有さない炭
素数1〜12、特に炭素数1〜10の置換又は非置換の
1価炭化水素基で、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基等で例示されるアルキル基、シクロヘキシル基
等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等で例示
されるアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等で
例示されるアラルキル基、3,3,3−トリフロロプロ
ピル基、3−クロロプロピル基等で例示される置換アル
キル基等が挙げられる。
【0011】また、aは0<a≦1、好ましくは0.0
005≦a≦0.5、更に好ましくは0.001≦a≦
0.2、bは0.8<b<3、好ましくは1≦b<2.
5、更に好ましくは1.5≦b<2.2、a+bは0.
8<a+b<3、好ましくは1.5≦a+b≦2.5、
更に好ましくは1.8≦a+b≦2.2を満足する正数
である。
【0012】ここで、(A)成分の分子構造としては、
直鎖状、分岐状、環状、網目状のいずれであっても良
い。(A)成分の分子量に特に限定はなく、粘度の低い
液状のものから、粘度の高い生ゴム状のものまで使用す
ることができるが、硬化してゴム状弾性体になるために
は25℃での粘度が100cps以上、通常100〜
1,000,000cps、特に1,000〜100,
000cpsであることが望ましい。
【0013】このようなオルガノポリシロキサンとして
は、具体的に鎖状の例として下記のものを例示すること
ができる。
【0014】
【化1】
【0015】但し、上記式中m,pは正の整数、nは0
以上、qは2以上の整数であり、m+n、p+qはそれ
ぞれこれらのビニル基含有オルガノポリシロキサンを上
記粘度範囲とする数である。上述したオルガノポリシロ
キサンは単独又は2種以上の混合物であってもよく、更
に一部が分岐した構造であってもよい。
【0016】(B)成分のシリカ微粉末としては、従来
のシリコーンゴム組成物に使用されているもので良く、
特にその種類は限定されない。このようなシリカ微粉末
としては、例えばBET法による比表面積が50m2
g以上、特に50〜400m2/gの沈殿シリカ、ヒュ
ームドシリカ、焼成シリカや平均粒子径が50μm以
下、特に0.1〜20μmの粉砕石英、珪藻土などが好
適に使用される。これらの微粉末はそのまま用いても良
いが、ヘキサメチルジシラザン等のオルガノシラザン、
トリメチルクロロシラン等のオルガノクロロシラン、ポ
リメチルシロキサン等のオルガノポリシロキサンなどの
有機ケイ素化合物で表面処理をした疎水性シリカを用い
ても好適である。この(B)成分の配合量は、(A)成
分100重量部に対して本成分が1重量部未満では機械
的強度が弱くなり、100重量部を超えると(C)成分
のアルミニウム水酸化物を高充填することが困難とな
る。従って、(B)成分の配合量は、(A)成分100
重量部に対して1〜100重量部となるような量であ
り、好ましくは2〜50重量部となる量である。
【0017】次に、(C)成分のアルミニウム水酸化物
は、シリコーンゴムの耐アーク性、耐トラッキング性を
改善するために使用されるもので、本組成物において必
須のものである。アルミニウム水酸化物は、下記式
(2) Al23・3H2O …(2) で表わされるもので、アルミニウム水酸化物としては平
均粒子径が10μm以下、好ましくは0.1〜10μ
m、更に好ましくは0.5〜9μmのものである。
【0018】このアルミニウム水酸化物は、そのまま用
いても良いし、また、シラン系やチタネート系カップリ
ング剤やジメチルポリシロキサンオイルあるいはステア
リン酸等で表面処理したものを用いても良い。(C)成
分の配合量は、(A)成分100重量部に対して本成分
が50重量部未満では硬化後の組成物が必要な耐アーク
性や耐トラッキング性を得られないものとなり、300
重量部を超えると組成物への充填が困難となり、加工性
が悪くなる。従って、(C)成分の配合量は、(A)成
分100重量部に対して50〜300重量部となる量で
あり、好ましくは150〜250重量部となる量であ
る。
【0019】また、(D)成分の液状オルガノポリシロ
キサンは、組成物の耐候性、耐トラッキング性を向上さ
せるために使用されるもので、本発明に必須の成分であ
る。この液状オルガノポリシロキサンは、前述のよう
に、ケイ素原子に結合する有機基が脂肪族不飽和炭化水
素基を除く1価の炭化水素基であり、両末端が(C
33SiO1/2単位で封鎖されたもので、基本的に直
鎖状のジオルガノポリシロキサン構造のものとされる
が、一部に分岐状の構造を含んだものであってもよく、
25℃の粘度が30〜100,000cps、好ましく
は100〜100,000cps、特に好ましくは1,
000〜50,000cpsのものである。この液状オ
ルガノポリシロキサンとしては、下記一般式(3)で示
されるものが好ましく用いられる。
【0020】
【化2】
【0021】式中、R3,R4はそれぞれ脂肪族不飽和炭
化水素基を除く1価の炭化水素基を示し、R3,R4は互
いに同一であっても異なっていてもよい。脂肪族不飽和
炭化水素基を除く1価の炭化水素基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル
基等の炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基、トリル
基等の炭素数6〜12のアリール基などが例示される
が、特に本発明ではメチル基に代表されるアルキル基が
好ましい。なお、rはこのオルガノポリシロキサンを上
記粘度とする数である。
【0022】この(D)成分の配合量は、(A)成分1
00重量部に対して本成分が1重量部未満では硬化後の
組成物が必要な耐候性や耐トラッキング性を得られない
ものとなり、20重量部を超えると硬化したゴム弾性体
の表面上がオルガノシロキサンで濡れてしまい、組成物
の作業性が悪くなる。従って、(D)成分の配合量は、
(A)成分100重量部に対して1〜20重量部となる
ような量であり、好ましくは3〜10重量部となるよう
な量である。
【0023】(E)成分のオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンは、本発明のシリコーンゴム組成物の架橋剤
であり、(F)成分の白金系触媒の存在下で(E)成分
のケイ素原子結合水素原子(即ちSiH基)が(A)成
分のケイ素原子結合脂肪族不飽和炭化水素基に付加反応
し、その結果、架橋し硬化に至るものである。この
(E)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサン
は、下記一般式(4) R5 deSiO(4-d-e)/2 …(4) (但し、式中dは0.5<d<2.5、好ましくは0.
8<d≦2、eは0<e≦1、好ましくは0.001<
e≦0.5、d+eは0.8<d+e≦3、好ましくは
1.5≦d+e≦2.5を満足する正数である。)で示
されるもので、1分子中に少なくとも3個のケイ素原子
と結合する水素原子を有することが必要である。ケイ素
原子結合水素原子以外の有機基R5 としては、メチル
基、エチル基、プロピル基等で例示されるアルキル基、
シクロヘキシル基のシクロアルキル基、フェニル基、ト
リル基等で例示されるアリール基、ベンジル基、フェニ
ルエチル基等のアラルキル基、3,3,3−トリフロロ
プロピル基、3−クロロプロピル基等で例示される置換
アルキル基等の前記のR2と同様の脂肪族不飽和基を除
く炭素数1〜12、特に炭素数1〜10の非置換又は置
換1価炭化水素基が挙げられる。ここで、(E)成分の
オルガノハイドロジェンポリシロキサン分子構造として
は、直鎖状、分岐状、環状、網目状のいずれであっても
良い。(E)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキ
サンは、25℃での粘度が1〜10,000cps、好
ましくは3〜5,000cpsの範囲であり、具体的に
は下記に示すものが例示される。
【0024】
【化3】
【0025】但し、上記式中s,t,uは正の整数、v
は3以上の整数であり、s+t、u+vはそれぞれこれ
らのオルガノハイドロジェンポリシロキサンを上記粘度
範囲とする数である。
【0026】また、(E)成分のオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンの本組成物中の配合量は、(A)成分
のケイ素原子結合不飽和炭化水素基のモル数と本成分の
ケイ素原子結合水素原子(即ちSiH基)のモル数との
比が1:0.5〜1:20となるような量であり、好ま
しくは1:1〜1:3となるような量である。これは、
(A)成分のケイ素原子結合不飽和炭化水素基のモル数
1に対して本成分のケイ素原子結合水素原子のモル数が
0.5未満ではシリコーンゴム組成物が十分に硬化する
ことができず、20を超えるとシリコーンゴム組成物が
発泡することがあるからである。
【0027】(F)成分の白金系触媒は、シリコーンゴ
ム組成物を硬化させるための触媒である。この(F)成
分の白金系触媒としては、塩化白金酸、塩化白金酸のア
ルコール溶液、塩化白金酸とオレフィン類との錯化合
物、白金黒、白金を担持させたもの等、従来ハイドロシ
リレーション反応の触媒として公知に使用されているも
のが挙げられる。(F)成分の添加量は触媒量であり、
通常、全組成物の合計量100万重量部に対して白金金
属として0.1〜1,000重量部であり、好ましくは
1〜500重量部である。これは、0.1重量部未満で
は硬化が十分に進行せず、1,000重量部を超えると
不経済だからである。
【0028】本発明のシリコーンゴム組成物は、必要に
よりその目的に応じて各種の添加剤、例えば酸化チタ
ン、酸化鉄、酸化セリウム、酸化バナジウム、酸化クロ
ム等の金属酸化物を添加しても良いし、目的とする特性
を損なわない限り、顔料、耐熱剤、難燃剤、可塑剤等を
添加しても良い。
【0029】本発明のシリコーンゴム組成物は、前記し
た(A)〜(F)成分、任意成分を常温で均一に混合す
るだけで得ることも可能であるが、必要に応じて、
(A)〜(D)成分、任意成分をプラネタリーミキサや
ニーダ等で100〜200℃の範囲で2〜4時間熱処理
し、その後(E)及び(F)成分を混合して硬化成形し
ても良い。成形方法は、混合物の粘度により自由に選択
することができ、注入成形、圧縮成形、射出成形または
トランスファー成形等いずれでも良い。
【0030】その硬化は、通常80〜200℃で3分〜
3時間加熱することにより行うことができる。
【0031】
【発明の効果】本発明の高電圧電気絶縁体用シリコーン
ゴム組成物によれば、従来は白金系触媒の含有により劣
化するとされていたシリコーンゴム組成物の電気絶縁性
を改良することができ、白金系触媒を含有しても、苛酷
な汚染や気候にされされた条件下での耐候性、撥水性、
耐トラッキング性等の高電圧電気特性に優れるシリコー
ンゴムを与えることができる。
【0032】
【実施例】以下、実施例と比較例とを示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0033】[実施例1〜3] (A)両末端がそれぞれジメチルビニルシロキシ基で封
鎖された25℃の粘度が5,000cpsのジメチルポ
リシロキサン、(B)シリカ微粉末(ニプシルLP,日
本シリカ工業社製,BET比表面積180m2/g)、
(C)平均粒子径8μm、BET比表面積2m2/gの
水酸化アルミニウム、(D)両末端がそれぞれトリメチ
ルシロキシ基で封鎖された25℃の粘度が30,000
cpsのジメチルポリシロキサン、(E)下記式(5)
で示されるメチルハイドロジェンシロキサン、(F)塩
化白金酸の1%2−エチルヘキサノール溶液、更に
(G)エチニルシクロヘキサノールを表1に示した量で
使用し、まず (A)〜(D)成分を室温(25℃)で
プラネターリーミキサにて撹拌混合し、その後に残りの
(E)成分、(F)成分、(G)成分を加え、室温にて
均一混合し、シリコーンゴム組成物を得た。この組成物
を120℃で10分間加熱硬化後、200℃で4時間二
次硬化させて、それぞれ128mm×44mm×6mm
(厚み)のシリコーンゴムシートを得た。
【0034】
【化4】
【0035】[実施例4]実施例1〜3と同様の成分を
使用し、(A)〜(D)成分を150℃で2時間撹拌、
混合した以外は実施例1〜3と同様にしてシリコーンゴ
ムシートを得た。
【0036】[比較例1,2]表1に示す成分を使用
し、実施例4と同様にしてシリコーンゴムシートを得
た。
【0037】[比較例3]実施例1〜3と同様の(A)
〜(C)成分を使用し、(A)〜(C)成分を150℃
で2時間撹拌、混合し、室温まで冷却した後、加硫用の
有機過酸化物としてジクミルパーオキサイド0.6gを
添加、混合した以外は実施例1〜3と同様に加熱、硬化
してシリコーンゴムシートを得た。
【0038】次に、上記実施例、比較例で得られたシリ
コーンゴムシートについて下記方法でトラッキング試験
を測定した。その結果を表1に示す。トラッキング試験方法 ASTM D−2303−64Tの規格に準じて行っ
た。即ち、荷電圧4kVで電極間距離50mmの間に汚
染液(0.1%NH4Clと0.02%非イオン界面活
性剤の水溶液)を0.6ml/minの速さで上部電極
から滴下して、トラックが発生し導通するまでの時間
と、それによって起こる浸食重量減量とを測定した。
【0039】
【表1】
【0040】表1の結果より、本発明のシリコーンゴム
組成物は、トラッキング性に優れたシリコーンゴムを与
え、有機過酸化物硬化型のものと比べてもその高電圧電
気絶縁性が劣るものでないことが認められる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)1分子中に脂肪族不飽和炭化水素基を2個以上有するオ ルガノポリシロキサン 100重量部、 (B)シリカ微粉末 1〜100重量部、 (C)アルミニウム水酸化物 50〜300重量部、 (D)両末端が(CH33SiO1/2単位で封鎖され、ケイ素原子に結合する有 機基が脂肪族不飽和炭化水素基を除く1価の炭化水素基である、25℃における 粘度が30〜100,000cpsの液状オルガノポリシロキサン 1〜20重量部、 (E)1分子中にケイ素原子と結合する水素原子を3個
    以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前
    記(A)成分の不飽和炭化水素基1モルに対し、上記ケ
    イ素原子と結合する水素原子を0.5〜20モル供給す
    る量、 (F)触媒量の白金系触媒 を含有することを特徴とする高電圧電気絶縁体用シリコ
    ーンゴム組成物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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