JPH083756Y2 - 二軸回転体の漏出潤滑油排除構造 - Google Patents

二軸回転体の漏出潤滑油排除構造

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JPH083756Y2
JPH083756Y2 JP1990038346U JP3834690U JPH083756Y2 JP H083756 Y2 JPH083756 Y2 JP H083756Y2 JP 1990038346 U JP1990038346 U JP 1990038346U JP 3834690 U JP3834690 U JP 3834690U JP H083756 Y2 JPH083756 Y2 JP H083756Y2
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rotating body
bearing
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seal
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光昭 若槻
三男 薄衣
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、軸受とシールとを使用して二軸がともに
回転する構造の二軸回転体の漏出潤滑油排除構造に関
し、例えばスクリューデカンタ形の遠心分離機に適用し
て好適なものである。
[従来の技術] 軸受とシールとを使用して二軸がともに回転する構造
の回転機械の一つにスクリューデカンタ形の遠心分離機
がある。
この遠心分離機では、一方の回転体となる外胴ボウル
内にわずかな回転差を与えた他方の回転体となる内胴ス
クリューを設けて構成されており、固体と液体の混合液
を外胴ボウルの回転に伴う遠心力で固体と液体とに分離
し、外胴ボウルの内壁に堆積する固体を内胴スクリュー
によって外部に排出するようにして、固体と液体の連続
分離ができるようになっている。
このような遠心分離機では、第3図(a),(b)に
一部分を抽出して示すように、固定側のベアリングハウ
ジングに取付けられた固定側メインベアリング1に外胴
ボウル2が回転可能に支持されており、この外胴ボウル
2の内側に1個または2個のベアリング3を介して内胴
スクリュー4が回転可能に支持されて2つの回転体2,4
がともに回転するようになっている。
これら外胴ボウル2と内胴スクリュー4との間に設け
られるベアリング3には、回転を円滑にするためグリー
スを供給して潤滑するようにしており、グリースの飛散
や漏洩を防止するためベアリング3の両側にシール部材
としてオイルシール5が2個背面を合わせるように取付
けられ、ベアリング3部分から外部へのグリースの漏洩
を防止すると同時に、遠心分離される混合液などがベア
リング3に流入しないようにしてある。
[考案が解決しようとする課題] このようなオイルシール5を用いた遠心分離機では、
オイルシール5のリップ面が摩耗すると、シール機能が
低下し、混合液がベアリング3部分に侵入してベアリン
グ3の損傷を招くという問題がある。
また、オイルシール5のリップ面の摩耗によってベア
リング3を潤滑するグリースがオイルシール5を越えて
混合液中に漏れ出す恐れがあり、分離すべき混合液が食
品や医薬品、あるいは化学品など、その種類によっては
分離された分離液が使用できなくなったり、分離固体が
使用できなくなるという問題がある。
さらに、ベアリング3に供給したグリースの状態は、
グリースアップによってグリースの経常変化からある程
度知ることができるが、オイルシール5の状態を外部か
ら確認することは難しく、確認するためには、分解する
必要があり、現状では、ベアリング3の損傷などによっ
てはじめて分かり、運転中止時間が長くなってしまうと
いう問題がある。
この考案は、かかる従来技術の課題に鑑みてなされた
もので、オイルシールの摩耗などによってベアリングが
損傷したり、ベアリングの潤滑油が漏れ出すことなく外
部に排出でき、しかもオイルシールの状態を外部から知
ることができる二軸回転体の漏出潤滑油排除構造を提供
しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するためこの考案の二軸回転体の漏出
潤滑油排除構造は、外側回転体と内側回転体が間に介装
された軸受を介して相対回転可能に支持され、該軸受の
潤滑油をシールするシール部材が前記外側回転体と前記
内側回転体との間に設けられ、該二軸回転体のシール部
から漏出する潤滑油を前記外側回転体の外部に排除する
漏出潤滑油排除構造において、前記シール部材を回転軸
方向に空間を明けて2個設け、これらシール部材の間の
空間に一端が連通し、他端の通路出口が一端より半径方
向外側に位置し前記空間内に漏れ出た潤滑油などを流入
させ前記外側回転体の回転による遠心力を利用して排除
する排出通路を前記外側回転体に形成したことを特徴と
するものである。
[作用] このような二軸回転体の漏出潤滑油排除構造によれ
ば、内外二軸間の軸受の潤滑油をシールするシール部材
を2つのシール部材で構成してこれらの間に空間を形成
し、この空間に連通させて外側の回転体に軸方向に対し
て傾斜した排出通路を設けるようにしており、シール部
材の摩耗などによって潤滑油が漏出する場合には、空間
内に溜め排出通路を介して遠心力で回転する外側の回転
体の外部に排除するようにし、軸受に流入しようとする
ものもこの空間に溜めて同様に遠心力で排除することで
軸受の損傷を防止すると同時に、周囲の流体と潤滑油の
混合が生じないようにする一方、遠心力で排除されたも
のによってオイルシールの状態を確認できるようにして
いる。
[実施例] 以下、この考案の実施例を図面に基づき詳細に説明す
る。
第1図(a),(b)はこの考案の二軸回転体の漏出
潤滑油排除構造の一実施例をスクリューデカンタ形遠心
分離機に適用した場合の一部分を抽出した縦断面図及び
拡大断面図である。
このスクリューデカンタ形遠心分離機の漏出潤滑油排
除構造10では、二軸回転体を構成する一方の回転体とな
る外胴ボウル11が固定側の図示しないベアリングハウジ
ングに取付けられた固定側メインベアリング12によって
回転可能に支持されており、この外胴ボウル11の内側に
2個のベアリング13,13を介してもう一方の回転体を構
成する内胴スクリュー14が回転可能に支持され、外胴ボ
ウル11と内胴スクリュー14が相対回転可能に支持されて
いる。なお、図面では、外胴ボウル11及び内胴スクリュ
ー14の一端分のみを示したが、他端部においても同一の
構造となっている。
これら外胴ボウル11と内胴スクリュー14との間に設け
られるベアリング13,13の両側には、ベアリング13,13を
潤滑するグリースをシールするためのシール部材として
それぞれ2つのオイルシール15,15が取付けられてい
る。
これら2つのオイルシール15,15は、背面を合わせる
ように配置されるとともに、背面の間に空間16が明けら
れて外胴ボウル11の内周部に嵌合されており、空間16を
確保するためこの実施例では、リング状のスペーサ17が
使用され、2つのオイルシール15,15の間に介装してあ
る。このスペーサ17は、例えば内胴スクリュー14との間
にわずかな隙間が形成され、その対向部が開口した断面
コの字状に形成されており、環状の溝18の底部に放射方
向の複数の貫通孔19が形成されている。
このスペーサ17が嵌合される外胴ボウル11には、円周
溝20が形成されるとともに、この円周溝20に連通して複
数個の排出通路21が形成され、その端部が外胴ボウル11
の外周部に開口している。
この排出通路21のうち外胴ボウル11の軸方向に形成さ
れる部分は、スペーサ17側から遠ざかるほど径方向外側
となるようになっており、外胴ボウル11の回転による遠
心力で排出通路21内の潤滑油などが自動的に排出される
ようにしてある。
この排出通路21が開口する外胴ボウル11の外周部に
は、フリンガー22が一体に回転するように設けられ、固
定側である遠心分離機のケーシング23にフリンガー22と
噛み合うフリンガーカバー24が取付けられ、潤滑油など
の排出物が飛散しないようにされるとともに、フリンガ
ーカバー24の底部に形成したドレン孔から排出物を回収
できるようにしてある。
このように構成された二軸回転体の漏出潤滑油排除構
造10によれば、遠心分離機の運転中にオイルシール15の
リップ面が摩耗すると、シール性が悪化し、例えばベア
リング13側のオイルシール15の場合には、空間16内のス
ペーサ17の環状の溝18部分にベアリング13の潤滑用のグ
リースが流入することがあるが、スペーサ17の貫通孔19
を介して外胴ボウル11の円周溝20に遠心力の作用で送ら
れ、さらに、排出通路21内を遠心力によって流れ、フリ
ンガー22に排出されたのち、フリンガーカバー24のドレ
ン孔から遠心分離機の外部に排出される。
このようにベアリング13側のオイルシール15が損傷し
た場合でも、ベアリング13の潤滑用のグリースがオイル
シール15を越えて混合液側に流入することが防止でき、
分離液や分離固体に混合することがなくなる。
また、もう一方のオイルシール(混合液側のオイルシ
ール)15のリップ面が摩耗してシール性が悪化した場合
には、オイルシール15を越えて空間16内のスペーサ17の
環状の溝18部分に混合液が流入することがあるが、この
場合にもスペーサ17の貫通孔19を介して外胴ボウル11の
円周溝20に遠心力の作用で送られ、さらに、排出通路21
内を遠心力によって流れ、フリンガー22に排出されたの
ち、フリンガーカバー24のドレン孔から遠心分離機の外
部に排出される。
したがって、混合液自体やこれに含まれる異物などに
よってベアリング13が損傷することが防止でき、信頼性
を向上できる。
また、フリンガーカバー24のドレン孔から排出される
ものが、グリースであるか、混合液などであるかを見る
ことにより、2つのオイルシール15の状態を外部から知
ることができ、大きな損傷を招くこと無く開放点検をい
ちはやく行うことができる。
次に、この考案の他の一実施例について第2図により
説明する。
なお、第1図と同一部分には同一番号を記し、説明は
省略する。
この実施例では、外胴ボウル11の回転に伴ってベアリ
ング13の潤滑用のグリースが飛散しないようにするた
め、ベアリング13の両側の外胴ボウル11内周に内胴スク
リュー14とわずかな隙間を明けて環状の遮蔽リング25が
取付けられており、飛散しようとするグリースを遮蔽リ
ング25の内側に遠心力を利用して溜めるようになってい
る。
なお、他の構成は、第1図のものと同一である。
このような遮蔽リング25を設けることによりグリース
の飛散を防止でき、ベアリング13側のオイルシール15が
損傷した場合にも、直ちに大量のグリースがスペーサ17
部分に流入せず、混合液などへの流入も防止できる。
なお、上記実施例では、二軸回転体として遠心分離機
の場合で説明したが、これに限らず、他の回転機械など
に広く適用することができる。
また、2つのオイルシール間に空間を形成するためス
ペーサを用いるようにしたが、スペーサの形状は上記実
施例のものに限らず、他の形状であっても良く、スペー
サの側面に孔を形成して漏れ出たグリースなどを流入し
易くして排除を容易にしたり、逆に内胴スクリューとの
隙間をできるだけ小さくして漏れ出たグリースなどを遠
心力でスペーサの外側に溜めることができるようにして
も良い。
さらに、この考案の要旨を変更しない範囲で各構成要
素に変更を加えるようにしても良い。
[考案の効果] 以上、実施例とともに具体的に説明したようにこの考
案の二軸回転体の漏出潤滑油排除構造によれば、軸受の
潤滑油をシールするシール部材を2つのシール部材で構
成したこれらの間に空間を形成し、この空間に連通させ
て外側の回転体に軸方向に対して傾斜した排出通路を設
けるようにしたので、シール部材の摩耗などによって潤
滑油が漏出する場合には、空間内に溜めて遠心力で外側
の回転体の外部に排除することができるとともに、軸受
に流入しようとするものもこの空間に溜めて同様に遠心
力で排除することができる。
したがって、異物混入による軸受の損傷を防止するこ
とができると同時に、周囲の流体と潤滑油の混合が生じ
ないようにすることができる。
また、遠心力で排除されたものによってオイルシール
の状態を外部で簡単に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)はこの考案の二軸回転体の漏出潤
滑油排除構造の一実施例をスクリューデカンタ形遠心分
離機に適用した場合の一部分を抽出した縦断面図及び拡
大断面図である。 第2図(a),(b)はこの考案の二軸回転体の漏出潤
滑油排除構造の他の一実施例をスクリューデカンタ形遠
心分離機に適用した場合の一部分を抽出した縦断面図及
び拡大断面図である。 第3図(a),(b)は従来のスクリューデカンタ形遠
心分離機の一部分を抽出した縦断面図及び拡大断面図で
ある。 10:二軸回転体の漏出潤滑油排除構造、11:外胴ボウル
(回転体)、12:固定側メインベアリング、13:ベアリン
グ、14:内胴スクリュー(回転体)、15:オイルシール、
16:空間、17:スペーサ、20:円周溝、21:排出通路、22:
フリンガー、23:ケーシング、24:フリンガーカバー、2
5:遮蔽リング。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】外側回転体と内側回転体が間に介装された
    軸受を介して相対回転可能に支持され、該軸受の潤滑油
    をシールするシール部材が前記外側回転体と前記内側回
    転体との間に設けられ、該二軸回転体のシール部から漏
    出する潤滑油を前記外側回転体の外部に排除する漏出潤
    滑油排除構造において、前記シール部材を回転軸方向に
    空間を明けて2個設け、これらシール部材の間の空間に
    一端が連通し、他端の通路出口が一端より半径方向外側
    に位置し前記空間内に漏れ出た潤滑油などを流入させ前
    記外側回転体の回転による遠心力を利用して排除する排
    出通路を前記外側回転体に形成したことを特徴とする二
    軸回転体の漏出潤滑油排除構造。
JP1990038346U 1990-04-10 1990-04-10 二軸回転体の漏出潤滑油排除構造 Expired - Lifetime JPH083756Y2 (ja)

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JP4760201B2 (ja) * 2005-08-04 2011-08-31 株式会社Ihi 遠心分離機
JP5026387B2 (ja) * 2008-10-17 2012-09-12 株式会社西原環境 遠心分離装置

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