JPH083721A - ピストンロッドの表面処理方法 - Google Patents
ピストンロッドの表面処理方法Info
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- JPH083721A JPH083721A JP15420594A JP15420594A JPH083721A JP H083721 A JPH083721 A JP H083721A JP 15420594 A JP15420594 A JP 15420594A JP 15420594 A JP15420594 A JP 15420594A JP H083721 A JPH083721 A JP H083721A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 切削加工したロッド表面に簡単な前処理加工
を施すだけで、平滑度に優れ、かつ、耐食性および耐摩
耗性並びに耐傷付性にも富んだピストンロッド表面とす
る。 【構成】 切削加工したピストンロッド素材のロッド表
面をローラバニシング加工によって前処理したのち、当
該仕上面にイオン窒化処理および酸化処理を順次に施し
て、ピストンロッド表面に表層から下層に亙り酸化物層
と窒化層および窒化拡散層からなる金属間化合物層を生
成する。
を施すだけで、平滑度に優れ、かつ、耐食性および耐摩
耗性並びに耐傷付性にも富んだピストンロッド表面とす
る。 【構成】 切削加工したピストンロッド素材のロッド表
面をローラバニシング加工によって前処理したのち、当
該仕上面にイオン窒化処理および酸化処理を順次に施し
て、ピストンロッド表面に表層から下層に亙り酸化物層
と窒化層および窒化拡散層からなる金属間化合物層を生
成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、各種の産業用機械や
車両等で使用されている油圧シリンダのピストンロッド
表面を改善するための処理方法に関する。
車両等で使用されている油圧シリンダのピストンロッド
表面を改善するための処理方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】産業用や建設機械等で使用されている油
圧シリンダのピストンロッドは、常にロッド表面がシリ
ンダのシールと摺接して摩擦を受けるだけでなく、埃や
風雨に晒された場所で使用される場合が多い。
圧シリンダのピストンロッドは、常にロッド表面がシリ
ンダのシールと摺接して摩擦を受けるだけでなく、埃や
風雨に晒された場所で使用される場合が多い。
【０００３】そのために、当該ピストンロッド表面は、
平滑で摺動摩擦の少ない鏡面仕上げにすると共に、耐食
性および耐摩耗性並びに耐傷付性に富んだものとしなけ
ればならない。
平滑で摺動摩擦の少ない鏡面仕上げにすると共に、耐食
性および耐摩耗性並びに耐傷付性に富んだものとしなけ
ればならない。
【０００４】そこで、従来は、ピストンロッドの製作に
当って、先づ、丸棒の鋼材を旋盤でピーリングして表面
の荒皮を剥ぎ、かつ、歪み取りを行ったのちにこれを所
定の長さに切断し、外径をピストンロッドのかたちに合
わせて切削加工する。
当って、先づ、丸棒の鋼材を旋盤でピーリングして表面
の荒皮を剥ぎ、かつ、歪み取りを行ったのちにこれを所
定の長さに切断し、外径をピストンロッドのかたちに合
わせて切削加工する。
【０００５】そして、このようにして作ったピストンロ
ッドのロッド表面に硬質クロムメッキを施し、当該メッ
キによって耐食性および耐摩耗性並びに耐傷付性を確保
すると同時に、メッキ面に仕上げのバフ掛けを行ってロ
ッド表面を平滑な鏡面に仕上げるのが主流であった。
ッドのロッド表面に硬質クロムメッキを施し、当該メッ
キによって耐食性および耐摩耗性並びに耐傷付性を確保
すると同時に、メッキ面に仕上げのバフ掛けを行ってロ
ッド表面を平滑な鏡面に仕上げるのが主流であった。
【０００６】しかし、上記した従来のメッキによるピス
トンロッドの表面処理方法にあっては、ピストンロッド
とメッキ層の密着性を上げて防錆力を保持するために、
メッキ前のピストンロッドに研磨やバフ掛け等の前処理
を施して平滑面にしてやる必要があり、これら研磨やバ
フ掛け等の前処理に多大の作業工数を要することにな
る。
トンロッドの表面処理方法にあっては、ピストンロッド
とメッキ層の密着性を上げて防錆力を保持するために、
メッキ前のピストンロッドに研磨やバフ掛け等の前処理
を施して平滑面にしてやる必要があり、これら研磨やバ
フ掛け等の前処理に多大の作業工数を要することにな
る。
【０００７】そこで、上記前処理工程の作業工数の低減
を図るために、切削加工したピストンロッドに前処理と
して、作業性に優れたローラバニシング加工を施す方法
も行われている。
を図るために、切削加工したピストンロッドに前処理と
して、作業性に優れたローラバニシング加工を施す方法
も行われている。
【０００８】このローラバニシング加工は、切削加工し
た金属表面をローラで転圧して僅かに塑性変形させ、切
削痕をつぶして精密に仕上げる塑性加工の一種であり、
それによって、表面粗さが向上すると同時に表面が加工
硬化し、さらに、圧縮残留応力が生じて耐久性の優れた
仕上げ面となる。
た金属表面をローラで転圧して僅かに塑性変形させ、切
削痕をつぶして精密に仕上げる塑性加工の一種であり、
それによって、表面粗さが向上すると同時に表面が加工
硬化し、さらに、圧縮残留応力が生じて耐久性の優れた
仕上げ面となる。
【０００９】しかも、研磨やバフ掛け等の研削加工に比
べて加工時間が短く、したがって、極めて高品質の加工
面を高能率で作ることができる。
べて加工時間が短く、したがって、極めて高品質の加工
面を高能率で作ることができる。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、メッ
キ前処理としてのローラバニシング加工は、研磨やバフ
掛け等の研削による前処理手段に比べて作業性および品
質の面で著しく優れてはいるが、以下の点で未だ充分と
は言えない。
キ前処理としてのローラバニシング加工は、研磨やバフ
掛け等の研削による前処理手段に比べて作業性および品
質の面で著しく優れてはいるが、以下の点で未だ充分と
は言えない。
【００１１】すなわち、ローラバニシング加工を行うに
際しては、工具であるローラの寿命を長く保つために、
転圧時に生じる発熱を冷却してやると同時に、この転圧
時の高い押付力にも耐えるような強い油膜を作ってやる
必要がある。
際しては、工具であるローラの寿命を長く保つために、
転圧時に生じる発熱を冷却してやると同時に、この転圧
時の高い押付力にも耐えるような強い油膜を作ってやる
必要がある。
【００１２】そのために、加工面であるピストンロッド
表面に対して工作液であるバニシングオイルを供給しな
がら転圧することになるが、当該バニシングオイルがピ
ストンロッドの表面に強固に付着して洗浄を困難にす
る。
表面に対して工作液であるバニシングオイルを供給しな
がら転圧することになるが、当該バニシングオイルがピ
ストンロッドの表面に強固に付着して洗浄を困難にす
る。
【００１３】また、ミクロ的にみると、切削加工によっ
てピストンロッド表面にできた切削痕間の突起部分がロ
ーラにより完全に押し潰されて切削痕と平らな面を形作
ることなく、加工方向に向かってミクロ的な倒れを起し
ている。
てピストンロッド表面にできた切削痕間の突起部分がロ
ーラにより完全に押し潰されて切削痕と平らな面を形作
ることなく、加工方向に向かってミクロ的な倒れを起し
ている。
【００１４】このことから、前処理としてローラバニシ
ング加工を施したピストンロッド表面に仕上処理として
のメッキ加工を施した場合に、これら突起の倒れた内側
のポケット部分にメッキ液や洗浄水が残留し、これらの
部分から腐食が進んでメッキ層が早期に剥離してしまう
という問題点が生じる。
ング加工を施したピストンロッド表面に仕上処理として
のメッキ加工を施した場合に、これら突起の倒れた内側
のポケット部分にメッキ液や洗浄水が残留し、これらの
部分から腐食が進んでメッキ層が早期に剥離してしまう
という問題点が生じる。
【００１５】また、そればかりでなく、仕上処理として
のメッキ加工に際しては、使い古しのメッキ液は勿論の
こと、水洗水も有害物質として法的な規制を受けること
になるので、それらの処理に多大な工数と費用を要する
という問題点をも有する。
のメッキ加工に際しては、使い古しのメッキ液は勿論の
こと、水洗水も有害物質として法的な規制を受けること
になるので、それらの処理に多大な工数と費用を要する
という問題点をも有する。
【００１６】勿論、上記したメッキによる仕上加工の代
わりに、酸化アルミや酸化クロム等のセラミックスを溶
射して耐食性および耐摩耗性並びに耐傷付性を確保する
仕上方法もあるにはある。
わりに、酸化アルミや酸化クロム等のセラミックスを溶
射して耐食性および耐摩耗性並びに耐傷付性を確保する
仕上方法もあるにはある。
【００１７】しかし、これらの仕上方法は、セラミック
ス粉末をピストンロッドの表面に溶射して物理的に結合
させるものであって、セラミックスとピストンロッドが
金属結合や化学結合でないために密着度が低く剥離し易
いので、この処理手段をピストンロッドに用いることは
適当でない。
ス粉末をピストンロッドの表面に溶射して物理的に結合
させるものであって、セラミックスとピストンロッドが
金属結合や化学結合でないために密着度が低く剥離し易
いので、この処理手段をピストンロッドに用いることは
適当でない。
【００１８】したがって、この発明の目的は、切削加工
したピストンロッド表面に簡単な前処理加工と仕上加工
処理を施すだけで、平滑度に優れ、かつ、耐食性および
耐摩耗性並びに耐傷付性にも富んだロッド表面とするこ
とのできるピストンロッドの表面処理方法を提供するこ
とである。
したピストンロッド表面に簡単な前処理加工と仕上加工
処理を施すだけで、平滑度に優れ、かつ、耐食性および
耐摩耗性並びに耐傷付性にも富んだロッド表面とするこ
とのできるピストンロッドの表面処理方法を提供するこ
とである。
【００１９】
【課題を解決するための手段】この発明において、上記
した目的は、切削加工したピストンロッド表面をローラ
バニシング加工で前処理したのち、当該仕上面にイオン
窒化処理および酸化処理を順次に施して、ピストンロッ
ド表面に表層から下層に亙り酸化物層と窒化層および窒
化拡散層からなる金属間化合物層を生成することにより
達成される。
した目的は、切削加工したピストンロッド表面をローラ
バニシング加工で前処理したのち、当該仕上面にイオン
窒化処理および酸化処理を順次に施して、ピストンロッ
ド表面に表層から下層に亙り酸化物層と窒化層および窒
化拡散層からなる金属間化合物層を生成することにより
達成される。
【００２０】
【作用】すなわち、ピストンロッドの表面処理方法とし
て上記した手段をとることにより、前処理であるローラ
バニシング加工時にローラの転圧によってピストンロッ
ド表面に強固に付着したバニシングオイルは、それに続
く仕上処理としてのイオン窒化処理の初期段階（予熱段
階）で起るスパッタリング作用で叩き出され、このスパ
ッタリングによってピストンロッド表面のクリーニング
が自動的に図られる。
て上記した手段をとることにより、前処理であるローラ
バニシング加工時にローラの転圧によってピストンロッ
ド表面に強固に付着したバニシングオイルは、それに続
く仕上処理としてのイオン窒化処理の初期段階（予熱段
階）で起るスパッタリング作用で叩き出され、このスパ
ッタリングによってピストンロッド表面のクリーニング
が自動的に図られる。
【００２１】続いて、イオン窒化処理の中期以降におい
てピストンロッド表面には、ローラバニシング加工時の
ローラの転圧によってできたミクロ的な切削痕間の突起
の倒れをも含めて窒化層が生成される。
てピストンロッド表面には、ローラバニシング加工時の
ローラの転圧によってできたミクロ的な切削痕間の突起
の倒れをも含めて窒化層が生成される。
【００２２】しかも、上記窒化層の生成時において、ミ
クロ的な切削痕間の突起の倒れ部分にピストンロッド素
材の腐食を促進するような物質が入り込むこともない。
クロ的な切削痕間の突起の倒れ部分にピストンロッド素
材の腐食を促進するような物質が入り込むこともない。
【００２３】したがって、ピストンロッドの表面は、上
記窒化層の生成によって耐食性および耐摩耗性並びに耐
傷付性に優れたものとなる。
記窒化層の生成によって耐食性および耐摩耗性並びに耐
傷付性に優れたものとなる。
【００２４】そして、さらにその上から酸化処理を施す
ことにより、ピストンロッドの表面の耐食性はより一層
向上したものになる。
ことにより、ピストンロッドの表面の耐食性はより一層
向上したものになる。
【００２５】かくして、前処理としてローラバニシング
加工を行ったピストンロッドにイオン窒化処理と酸化処
理を順次に施してやることにより、平滑度に優れ、か
つ、耐食性および耐摩耗性並びに耐傷付性にも優れたピ
ストンロッドを効率的に作ることが可能になるのであ
る。
加工を行ったピストンロッドにイオン窒化処理と酸化処
理を順次に施してやることにより、平滑度に優れ、か
つ、耐食性および耐摩耗性並びに耐傷付性にも優れたピ
ストンロッドを効率的に作ることが可能になるのであ
る。
【００２６】
【実施例】ピストンロッド素材としてＳ４３Ｃの材質か
らなる直径５０ｍｍの丸棒の鋼材を用い、当該ピストン
ロッド素材の表面を旋盤によりピーリングして荒皮を削
り取る。
らなる直径５０ｍｍの丸棒の鋼材を用い、当該ピストン
ロッド素材の表面を旋盤によりピーリングして荒皮を削
り取る。
【００２７】そして、このピストンロッド素材を摂氏６
００度に加熱・放冷して歪み取りを行ったのち、これを
所定の長さに切断して外径をピストンロッドのかたちに
合わせて切削加工する。
００度に加熱・放冷して歪み取りを行ったのち、これを
所定の長さに切断して外径をピストンロッドのかたちに
合わせて切削加工する。
【００２８】次いで、軸径２０ｍｍの加工ローラを用
い、これを回転数５００ｒｐｍおよび送り０．３ｍｍ／
ｒｅｖで駆動しつつピストンロッド表面にローラバニシ
ング加工を加えて前処理を施した。
い、これを回転数５００ｒｐｍおよび送り０．３ｍｍ／
ｒｅｖで駆動しつつピストンロッド表面にローラバニシ
ング加工を加えて前処理を施した。
【００２９】続いて、この前処理したピストンロッドに
耐摩耗性および耐食性を付与するために、当該ピストン
ロッドを「水素：窒素：一酸化炭素：Ｃｏ＝２０：６
４：１６（％）」の比率からなるガス雰囲気の真空炉に
入れ、かつ、１０００ボルトの電圧を印加して摂氏５５
０度で加熱しつつ３時間保持してイオン窒化処理を施し
た。
耐摩耗性および耐食性を付与するために、当該ピストン
ロッドを「水素：窒素：一酸化炭素：Ｃｏ＝２０：６
４：１６（％）」の比率からなるガス雰囲気の真空炉に
入れ、かつ、１０００ボルトの電圧を印加して摂氏５５
０度で加熱しつつ３時間保持してイオン窒化処理を施し
た。
【００３０】このイオン窒化処理により、グロー放電で
電離した窒素と水素ガスの電子がピストンロッド表面の
急激な電圧降下によって高速に加速され、当該ピストン
ロッドの表面に激しく衝突してその表面を加熱するだけ
でなく、一部は直接イオンをピストンロッド表面に注入
し、さらに、一部はカソード・スパッタリングを起して
ピストンロッド表面から電子および鉄，炭素並びに酸素
等の元素を叩き出し、ピストンロッド表面に「ε（Ｆｅ
3 −２Ｎ）」の組成からなる深さ２５μｍの窒化層を
生成した。
電離した窒素と水素ガスの電子がピストンロッド表面の
急激な電圧降下によって高速に加速され、当該ピストン
ロッドの表面に激しく衝突してその表面を加熱するだけ
でなく、一部は直接イオンをピストンロッド表面に注入
し、さらに、一部はカソード・スパッタリングを起して
ピストンロッド表面から電子および鉄，炭素並びに酸素
等の元素を叩き出し、ピストンロッド表面に「ε（Ｆｅ
3 −２Ｎ）」の組成からなる深さ２５μｍの窒化層を
生成した。
【００３１】しかも、このスパッタリング作用はイオン
窒化処理の予熱段階から起るので、先の前処理であるロ
ーラバニシング加工時においてピストンロッド表面に強
固に付着したバニシングオイルはこの予熱段階において
同時に叩き出され、当該ピストンロッド表面のクリーニ
ングが自動的に行われると同時に、当該表面が活性化さ
れてイオン窒化処理前の洗浄作業が不要となった。
窒化処理の予熱段階から起るので、先の前処理であるロ
ーラバニシング加工時においてピストンロッド表面に強
固に付着したバニシングオイルはこの予熱段階において
同時に叩き出され、当該ピストンロッド表面のクリーニ
ングが自動的に行われると同時に、当該表面が活性化さ
れてイオン窒化処理前の洗浄作業が不要となった。
【００３２】次いで、イオン窒化処理したピストンロッ
ド表面に「水素：窒素：アルゴン：一酸化炭素＝２５：
２５：３０：２０（％）」の比率かならる雰囲気ガスを
用いて酸化処理を施し、窒化層の表面を「Ｆｅ3 Ｏ
4 」の組成からなる深さ２μｍの酸化物層で覆った。
ド表面に「水素：窒素：アルゴン：一酸化炭素＝２５：
２５：３０：２０（％）」の比率かならる雰囲気ガスを
用いて酸化処理を施し、窒化層の表面を「Ｆｅ3 Ｏ
4 」の組成からなる深さ２μｍの酸化物層で覆った。
【００３３】これにより、ピストンロッド表面に対して
表層から下層に亙り酸化物層と窒化層および窒化拡散層
からなる金属間化合物層を生成した。
表層から下層に亙り酸化物層と窒化層および窒化拡散層
からなる金属間化合物層を生成した。
【００３４】そして、その上から仕上バフを掛けてピス
トンロッドの表面を鏡面状の平滑面に仕上げたのであ
る。
トンロッドの表面を鏡面状の平滑面に仕上げたのであ
る。
【００３５】かくして、上記の表面処理を施したピスト
ンロッドをＣＡＳＳ試験に掛けてそのレーティングナン
バーを調べたところ「２４時間後〜１０，４８時間後〜
９，９６時間後〜８」となり、従来のメッキによる表面
処理の場合の「２４時間後〜８，４８時間後〜７，９６
時間後〜５」に比べて、耐摩耗性および耐傷付性は勿論
のこと耐食性の点でも著しく向上することを確認した。
ンロッドをＣＡＳＳ試験に掛けてそのレーティングナン
バーを調べたところ「２４時間後〜１０，４８時間後〜
９，９６時間後〜８」となり、従来のメッキによる表面
処理の場合の「２４時間後〜８，４８時間後〜７，９６
時間後〜５」に比べて、耐摩耗性および耐傷付性は勿論
のこと耐食性の点でも著しく向上することを確認した。
【００３６】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、ロー
ラバニシング加工で前処理したピストンロッド表面にイ
オン窒化処理を施すことにより、当該ローラバニシング
加工時にピストンロッド表面に強固に付着したバニシン
グオイルを、それに続くイオン窒化処理の予熱段階での
スパッタリング作用で自動的に除去することができるの
で洗浄作業の簡略化が図られる。
ラバニシング加工で前処理したピストンロッド表面にイ
オン窒化処理を施すことにより、当該ローラバニシング
加工時にピストンロッド表面に強固に付着したバニシン
グオイルを、それに続くイオン窒化処理の予熱段階での
スパッタリング作用で自動的に除去することができるの
で洗浄作業の簡略化が図られる。
【００３７】しかも、ローラバニシング加工によりピス
トンロッド表面に切削加工時のミクロ的な突起の倒れが
残ったとしても、これら残留突起の根本部分に腐食を促
進するような有害物が入り込むこともない。
トンロッド表面に切削加工時のミクロ的な突起の倒れが
残ったとしても、これら残留突起の根本部分に腐食を促
進するような有害物が入り込むこともない。
【００３８】そして、さらにその上から酸化処理を施す
ことにより、ピストンロッド表面の耐食性をより一層向
上させることができる。
ことにより、ピストンロッド表面の耐食性をより一層向
上させることができる。
【００３９】したがって、前処理として作業効率に優れ
たローラバニシング加工を施すだけで、平滑度に優れ、
かつ、耐食性および耐摩耗性並びに耐傷付性にも優れた
ピストンロッドを効率的に作ることが可能になるのであ
る。
たローラバニシング加工を施すだけで、平滑度に優れ、
かつ、耐食性および耐摩耗性並びに耐傷付性にも優れた
ピストンロッドを効率的に作ることが可能になるのであ
る。
Claims (1)
- 【請求項１】 切削加工したピストンロッド表面をロー
ラバニシング加工で仕上げたのち、当該仕上面にイオン
窒化処理および酸化処理を順次に施して金属間化合物層
を生成することを特徴とするピストンロッドの表面処理
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15420594A JPH083721A (ja) | 1994-06-13 | 1994-06-13 | ピストンロッドの表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15420594A JPH083721A (ja) | 1994-06-13 | 1994-06-13 | ピストンロッドの表面処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH083721A true JPH083721A (ja) | 1996-01-09 |
Family
ID=15579146
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15420594A Pending JPH083721A (ja) | 1994-06-13 | 1994-06-13 | ピストンロッドの表面処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH083721A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10141172A (ja) * | 1996-11-11 | 1998-05-26 | Usui Internatl Ind Co Ltd | コモンレールの製造方法 |
| JP2001148309A (ja) * | 1999-11-22 | 2001-05-29 | Heiwa Corp | ソレノイドの可動芯材、及びその製造方法 |
| KR20040013706A (ko) * | 2002-08-08 | 2004-02-14 | 원학규 | 가스 스프링용 피스톤로드의 표면처리 방법 |
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-
1994
- 1994-06-13 JP JP15420594A patent/JPH083721A/ja active Pending
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