JPH0836789A - 光ディスクの製造方法 - Google Patents

光ディスクの製造方法

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JPH0836789A
JPH0836789A JP16911294A JP16911294A JPH0836789A JP H0836789 A JPH0836789 A JP H0836789A JP 16911294 A JP16911294 A JP 16911294A JP 16911294 A JP16911294 A JP 16911294A JP H0836789 A JPH0836789 A JP H0836789A
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JP
Japan
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coating
protective film
substrate
leveling
viscosity
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JP16911294A
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English (en)
Inventor
Ikuo Yoshida
郁男 吉田
Toshimi Kobayashi
利美 小林
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】光ディスクの保護膜塗布にスプレーコート法を
用いて平坦性の良いコ−ト膜面を施す。 【構成】塗布時の粘度を2〜 30cpsとした紫外線硬化型
樹脂または該樹脂と溶剤を含む混合液をスプレ−コ−ト
法により23℃以上90℃以下とした光デイスク基板に塗布
し、塗布後塗布面を2〜 900秒間水平に保持した後紫外
線照射して保護膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ディスク、特に光学的
に透明なプラスチック基板上に形成された金属膜のオー
バーコートおよび該ディスクの他の面、即ちプラスチッ
ク基板の光入射面上のハードコートからなる、所謂保護
膜の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスクは光学的に透明なプラスチッ
ク基板と、その上に形成された金属膜からなるものが多
く、さらにその上を紫外線硬化型樹脂でオーバーコート
されている。プラスチック基板は表面硬度が低く静電気
を帯び易いため、傷や塵埃がレーザー光の進行を妨げ、
これによりデータエラーを引き起こす。そのためプラス
チック基板の入射光側表面に、帯電防止機能をもつ紫外
線硬化型樹脂からなる保護膜を設けることが一般的であ
る。基板に液体材料をコートする方法としては、スピン
コート、ロールコート、スプレーコート、ディップコー
ト等が挙げられるが、光ディスクにおいては従来からス
ピンコート法が用いられている。スピンコート法ではデ
ィスク面上に滴下した液体コート材料が全面的に均一に
行きわたるように、ディスクを毎分数百〜数千回の高速
で回転させて液体材料を振り切り所定の膜厚にしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の光ディスクの保
護膜処理に用いられるスピンコート法では、材料滴下時
間と高速回転による材料振り切り時間が必要となる。こ
のディスク1枚当たりの保護膜処理時間を短縮すれば、
光ディスクの生産性に直接寄与できるが、所定の膜厚で
良好な保護膜を得るには、コート材料の粘度等にもよる
が時間の短縮には限度がある。さらにスピンコート法は
基本的には一枚毎の処理であるため生産性に難点があ
る。また滴下したコート材料の大部分は高速回転と材料
振り切り工程で捨てられてしまう。この場合捨てられた
コート材料の回収、再利用も考えられるが、不純物の混
入や回収設備設置によるコスト上昇の問題がある。ま
た、スピンコート法の装置としては高速で安定な回転機
構が必要であり現状では装置の処理能力の割りにはその
複雑な機構、コストに課題を残している。以上のように
保護膜における生産性、コート材料の利用効率、装置の
イニシヤルコストの問題は、光ディスクそのものの価格
上昇を招き、生産者、消費者両者の不利益に結びつく。
【0004】本発明者等は前記課題を解決するため、さ
きに光ディスクの保護膜形成にスプレーコート法を適応
した連続処理工程を提案(特願平05- 338175号参照)し
た。しかしながら、スプレーコート法による保護膜の形
成には最適な条件設定が必要であり、それが適合しない
場合はコート表面の平坦性に問題が生ずる。本発明はこ
のような課題を解決したスプレーコート法で、平坦で均
一な保護膜でコートした光ディスクを提供しようとする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる課
題を解決するため主としてコート材料の物性とスプレー
コート法の処理条件の関係について鋭意検討を重ねた結
果、諸条件を確立して本発明を完成したもので、その要
旨は、透明基板上に少なくとも金属膜を形成してなる光
ディスクにおいて、塗布時の粘度を2cps 以上30cps 以
下とした紫外線硬化型樹脂または該樹脂と溶剤を含む混
合液を、スプレーコート法により光ディスク基板に塗布
した後、紫外線を照射して該樹脂を硬化させ保護膜を形
成することを特徴とする光ディスクの製造方法にあり、
さらに詳しくは、スプレーコート時の光ディスク基板温
度を23℃以上90℃以下に設定し、かつスプレーコート後
の塗布面を2秒間以上 900秒間以下水平に保持した後紫
外線を照射する光ディスクの製造方法にある。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いるコート材料は、紫外線硬化型樹脂または該樹脂と
溶剤を含む混合液の23℃における粘度が2cps 以上30cp
s 以下であるものが最も良いが、加熱して粘度を2〜30
cps としても同様に使用できる。粘度が 30cpsを越える
コート材料を使用した場合には、コート表面がスプレー
の粒子状態をそのまま残した粗面状態となり、所定の膜
厚を得るには平坦性に問題を残す。この粗面状態はコー
ト膜厚を厚くすれば解消するが、基板との密着性、ディ
スクの反り、コート表面の大きなうねり状態等の新たな
問題が発生する。2cps 未満では所定の膜厚に必要な樹
脂量を基板上に乗せることが困難となり、また低粘度樹
脂の生産性にも問題があり採用出来ない。2〜30cps の
粘度範囲であれば、スプレーコートにより良好な保護膜
が得られるが、最も好ましいのは2〜10cps の粘度であ
りこの範囲内であれば他のスプレーコート条件に余裕が
とれる。
【0007】基板温度を23℃以上とすることで基板に付
着したコート材料が塗着と同時に加熱されてレベリング
が促進され、コート表面の平坦性の改善に大きく寄与す
る。この効果の大きさは基板とコート材料との熱容量の
相関関係に大きく左右されるが、スプレーコート法にお
いては、スピンコート法、ロールコート法等よりも基板
温度がコート塗膜のレベリングに及ぼす影響が大きく現
れる。しかし、90℃を超えると粘度低下が著しく適正な
コート量の確保が難しくなる。また、23℃未満では増粘
してレベリングが不安定になり良好な平坦性が得られな
くなる。
【0008】コート材料の塗布後、紫外線硬化前に基板
を水平に保持することでコート膜のレベリングが進行す
る。スプレーコート法では粒状のコート材料が基板上に
飛来し、粒子同士が接着しながら塗膜を形成するためレ
ベリング時間が必要となる。この時間は2秒間以上が必
要で、これ未満の時間ではコート表面の平坦性が確保出
来ない。また、 900秒間を越えても平坦性は飽和し、ロ
スタイムとなる。本発明におけるスプレー法による霧化
方法は、エア霧化法、エアレス霧化法等によれば良く、
いずれかに限定されるものではない。
【0009】溶剤を配合して混合液としてスプレーコー
トする場合は、溶剤を完全に揮発させ、保護膜を乾燥さ
せる必要があるので、レベリング性能が十分であること
は勿論、紫外線硬化型樹脂との相溶性に優れ、揮発性の
高い溶剤を選択することが重要で、エタノール、2−プ
ロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、トルエ
ン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸
ブチル、2−エトキシエタノール等及びこれらの内から
選択された一種の溶剤または二種以上の混合溶剤が挙げ
られる。
【0010】
【作用】本発明のスプレーコート法による限定条件下に
保護膜コートを行えば、平坦性の良い均一なコート表面
をもった保護膜面がコンベアによる連続生産方式で得ら
れる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施態様を実施例および比較
例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定
されるものではない。 (実施例1)3.5 インチφMO用ポリカーボネート基板上
にスパッタ法により窒化けい素膜1100Å、Tb-Fe-Co
非結晶質膜 250Å、窒化けい素膜 300Å、アルミニウム
反射膜 500Åを順次形成した後、他面にハードコートを
行った。コート材料には溶剤に2−エトキシエタノール
80重量%、酢酸ブチル20重量%の混合溶剤を用い固形分
濃度30重量%、23℃で粘度3cps に調整したアクリル系
紫外線硬化型樹脂溶液を用いた。スプレーにはエア霧化
方式を採用し、40℃の基板に3kg/cm2の圧力で200mmの
高さからスプレーし、その下を毎秒 100mmの相対移動速
度で基板を通過させてコートした。続いてそのまま3秒
間レベリングした。次いで乾燥、硬化工程においてUV照
射光量が500mj/cm2 になるまで紫外線を照射して硬化し
た。得られたハードコートは平均膜厚が5μmで図1
(a)および図2(a)に示すように良好な平坦膜面で
あった。
【0012】(実施例2)基板を23℃に保ち、レベリン
グ時間を6秒間にした以外は実施例1と同じ方法でハー
ドコートした結果、得られたハードコートは平均膜厚が
5μmで、図1(a)および図2(a)に示すように良
好な平坦膜面であった。
【0013】(実施例3)コート材料に粘度40cps(23
℃) のアクリル系紫外線硬化型樹脂(溶剤なし)を60℃
に加熱して粘度10cps に減粘したものを使用し、スプレ
ーにはエアレス方式を採用して60℃の基板に50kg/cm2
圧力で 150mmの高さからスプレーし、その下を毎秒200m
m の相対移動速度で基板を通過させてコートした以外は
実施例1と同様に処理した。得られたハードコートの平
均膜厚は7μmで、図1(a)および図2(a)に示す
ように良好な平坦膜面であった。
【0014】(実施例4)3.5 インチφMO用ポリカーボ
ネート基板上にスパッタ法により窒化けい素膜1100Å、
Tb-Fe-Co 非結晶質膜 250Å、窒化けい素膜 300Å、
アルミニウム反射膜 500Åを順次形成した後、同面にオ
ーバーコートを行った。コート材料として室温23℃で粘
度 20cpsのアクリル系紫外線硬化型樹脂(溶剤なし)を
使用した。スプレーにはエア霧化方式を採用し、60℃の
基板に3kg/cm2の圧力で200mm の高さからスプレーし、
その下を毎秒 100mmの相対移動速度で基板を通過させて
コートした。次いでそのまま6秒間レベリングした。続
く乾燥、硬化工程においてUV照射光量500mj/cm2 になる
ように紫外線を照射して硬化した。得られたオーバーコ
ートは平均膜厚が15μmで、図1(a)および図2
(a)に示すように良好な平坦膜面であった。
【0015】(比較例1)コート材料として室温23℃で
粘度100cpsのアクリル系紫外線硬化樹脂を溶剤なしで使
用し、スプレーにはエア霧化方式を採用し、室温23℃の
基板に5kg/cm2の圧力で200mm の高さからスプレーし、
その下を毎秒50mmの相対移動速度で基板を通過させてコ
ートし、1秒間レベリングした以外は実施例1と同様に
ハードコートを施した。得られたハードコートは平均膜
厚が10μmで、図1(b)、図2(b)に示すように凹
凸面で平坦性が不良であった。
【0016】(比較例2)基板温度を60℃にし、レベリ
ング時間を6秒間にした以外は比較例1と同じコート材
料でハードコートした結果、得られたハードコートは比
較例1と同様で図1(b)、図2(b)に示すように凹
凸面で平坦性が不良であった。
【0017】(比較例3)スプレー時の基板の相対移動
速度を10mm/sec、レベリング時間を3秒間とし、金属膜
をオーバーコートした以外は比較例1と同様に処理した
結果、得られたオーバーコートの平均膜厚は50μmと厚
く、かつ図1(c)、図2(c)に示すように表面に大
きなうねりが見られ、平坦性が不良であった。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、所定の膜厚でコート表
面の平坦性が良好な保護膜をスプレー法により形成する
ことが可能となり、良好な情報記録再生特性を維持した
まま安価な光ディスクを提供することができ、産業上そ
の利用価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施例1〜4で得られたコー
ト膜厚の半径方向の分布を示す模式図、(b)は比較例
1、2で得られたコート膜厚の半径方向の分布を示す模
式図、(c)は比較例3で得られたコート膜厚の半径方
向の分布を示す模式図である。
【図2】(a)は本発明の実施例1〜4で得られたコー
ト膜面の模式図、(b)は比較例1、2で得られたコー
ト膜面の模式図、(c)は比較例3で得られたコート膜
面の模式図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に少なくとも金属膜を形成して
    なる光ディスクにおいて、塗布時の粘度を2cps 以上30
    cps 以下とした紫外線硬化型樹脂または該樹脂と溶剤を
    含む混合液を、スプレーコート法により光ディスク基板
    に塗布した後、紫外線を照射して該樹脂を硬化させ保護
    膜を形成することを特徴とする光ディスクの製造方法。
  2. 【請求項2】スプレーコート時の光ディスク基板温度を
    23℃以上90℃以下に設定する請求項1に記載の光ディス
    クの製造方法。
  3. 【請求項3】スプレーコート後の塗布面を2秒間以上 9
    00秒間以下水平に保持した後紫外線を照射する請求項1
    または2に記載の光ディスクの製造方法。
JP16911294A 1994-07-21 1994-07-21 光ディスクの製造方法 Pending JPH0836789A (ja)

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JP16911294A JPH0836789A (ja) 1994-07-21 1994-07-21 光ディスクの製造方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016136184A (ja) * 2015-01-23 2016-07-28 コニカミノルタ株式会社 円盤部材及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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