JPH0835880A - 赤外線検出器 - Google Patents

赤外線検出器

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Publication number
JPH0835880A
JPH0835880A JP6191169A JP19116994A JPH0835880A JP H0835880 A JPH0835880 A JP H0835880A JP 6191169 A JP6191169 A JP 6191169A JP 19116994 A JP19116994 A JP 19116994A JP H0835880 A JPH0835880 A JP H0835880A
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JP
Japan
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pyroelectric element
base
support
cap
window
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JP6191169A
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English (en)
Inventor
Kenichi Goto
賢一 後藤
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Daishinku Corp
Original Assignee
Daishinku Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 そこで、本発明は、検出感度が高く、感度ば
らつきのない、しかも感度設計が行えるより信頼性の高
い赤外線検出器を提供する事を目的とする。 【構成】 リード31,32,33を有するベース1が
有り、その上部に基板5を設置し、前記基板には一対の
受光用電極10A,10Bとその裏面に裏面電極が設け
られた焦電素子9と、前記焦電素子を点状あるいは線状
にて支持する支持体8A,8A、並びに、回路部品6,
7を搭載し、前記ベース上部にキャップ2をかぶせて気
密封止され、前記キャップ上面には窓を設け、この窓に
所望の波長の赤外線を透過する光学フィルタ4を設置し
てなる赤外線検出器。また、前記各々の支持体と前記焦
電素子とを接合する接合材13の塗布パターンを変える
事により前記支持体と前記焦電素子との熱インピーダン
スを調整した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は赤外線検知器に関し、特
に焦電型赤外線検出器等の搭載される検出素子の熱イン
ピーダンスの調整方法あるいは保持構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来技術】従来の焦電型赤外線検出器の構造を図面と
ともに説明する。図7は従来の実施例を示す斜視図正面
図、図8は図7のキャップを封止する前の平面図を示
す。焦電素子9はチタン酸鉛系の焦電性を有するセラミ
ックや単結晶からなり、板厚方向に分極処理されてい
て、かつ矩形形状に切断加工されている。例えばこの焦
電素子9は一般的に二素子型と呼ばれるもので次のよう
な電極構成である。表面には、所定の間隔に蒸着等の手
段により、受光用の金属膜電極(CrあるいはNi−C
r等)10A,10Bが設けられており、裏面において
は金属膜電極(Ag等)12A,12Bが設けられてい
る。なお、受光用の電極10A,10Bは連結電極(C
rあるいはNi−Cr等)11で共通接続されている。
そして、ベース1は金属からなり、上部にプリント配線
された絶縁基板5を設置し、その表裏面に外部回路を構
成するFET6、抵抗等の電子部品7並びに焦電素子9
を支持し導電極が施された支持体8,8を搭載し、必要
な接続がなされている。そして、前記支持体の上部に導
電性接合材によって焦電素子9と電気的、機械的接合が
なされている。また、ベース1は電気的に独立して設け
られた複数のリード端子31,32,33を有し、ベー
ス1の透孔にガラスを介して気密かつ絶縁して封着され
ている。これら各構成要素を封止するキャップ2の中央
付近には赤外線入射窓が設けられ、この赤外線入射窓の
下方にはある特定波長領域の赤外線のみを透過させる光
学フィルタ4が電気的機械的に取り付けられている。当
該焦電素子は感度に波長依存性がないため、所望の波長
領域をあらかじめ選択しておく必要があるためである。
そして、このキャップ2とベース1とを気密封止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記支持構造
では、焦電素子と支持体とが導電性接合材を介して、接
触面積が大きい状態で電気的機械的に接合されているた
め、焦電素子の吸収熱量が導電極以外の支持体部分へと
逃げやすくなる。その結果、赤外線の検出感度が悪くな
ることがあった。また、焦電素子と支持体との電気的な
接触領域が左右の支持体によって面積が異なった場合、
一方の支持体と受光電極との熱伝導率と他方の支持体と
受光電極との熱伝導率とに違いが生じ、左右の焦電素子
間で感度にばらつきが生じたり、温度変化による単発ノ
イズが生じたりすることがあった。そして、前記焦電素
子と支持体との電気的な接触領域は導電性接合材の塗布
面積によって決まるが、支持体の搭載表面積と導電性接
合材の塗布量によって様々であり、一度導電性接合材に
より接合された電気的な接触領域は変える事はできなか
った。このため、電気的な接触領域の異なりによる赤外
線検出器の感度の仕様分布が大きくなることがあった。
【0004】そこで、本発明は、検出感度が高く、感度
ばらつきのない、しかも感度設計が行えるより信頼性の
高い赤外線検出器を提供する事を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明の赤外
線検出器は、電気的に独立して設けられた複数のリード
を有するベースが有り、その上部にプリント配線された
基板を設置し、前記基板には一対の受光用電極が設けら
れ、かつ、その少なくとも対向面である裏面にも一対の
裏面電極が設けられた焦電素子と、前記焦電素子を支持
する支持体、並びに、回路部品を搭載し、前記ベース上
部にキャップをかぶせて気密封止され、前記キャップ上
面には窓を設け、この窓に所望の波長の赤外線を透過す
る光学フィルタを設置してなる赤外線検出器において、
前記支持体として、少なくとも3角以上の多角柱、ある
いは曲柱を用い、前記多角柱上側稜部あるいは曲柱の周
壁にて前記焦電素子を保持した。
【0006】そして、前記基板には、前記支持体と少な
くとも一部がはめあう凹部を設けた。
【0007】また、電気的に独立して設けられた複数の
リードを有するベースが有り、その上部にプリント配線
された基板を設置し、前記基板には、一対の受光用電極
が設けられ、かつ、その少なくとも対向面である裏面に
も一対の裏面電極が設けられた焦電素子と、前記焦電素
子を支持する支持体、並びに、回路部品を搭載し、前記
ベース上部にキャップをかぶせて気密封止され、前記キ
ャップ上面には窓を設け、この窓に所望の波長の赤外線
を透過する光学フィルタを設置してなる赤外線検出器に
おいて、前記支持体として、少なくとも3角以上の多角
錐、曲錘、あるいは球状物を用い、前記多角錘、曲錘、
あるいは球状物の頂部にて前記焦電素子を保持した。
【0008】そして、前記基板には、前記支持体と少な
くとも一部がはめあう凹部を設けた。
【0009】また、電気的に独立して設けられた複数の
リードを有するベースが有り、その上部にプリント配線
された基板を設置し、前記基板には、一対の受光用電極
が設けられ、かつ、その少なくとも対向面である裏面に
も一対の裏面電極が設けられた焦電素子と、前記焦電素
子を点状あるいは線状にて支持する支持体、並びに、回
路部品を搭載し、前記ベース上部にキャップをかぶせて
気密封止され、前記キャップ上面には窓を設け、この窓
に所望の波長の赤外線を透過する光学フィルタを設置し
てなる赤外線検出器において、前記各々の支持体と前記
焦電素子とを接合する接合材の塗布パターンを変える事
により前記支持体と前記焦電素子との熱インピーダンス
を調整した。
【0010】
【作用】特許請求項1により、焦電素子を線状に保持で
きるので熱インピーダンスが大きくとれる。そのため焦
電素子の吸収熱量が導電極以外の支持体部分へと逃げに
くくなる。また、焦電素子と支持体との電気的な接触領
域が左右の支持体によって面積が異なることが少ない。
そのため支持体と受光電極間の熱伝導率が左右の支持体
でほぼ等しくなる。そして、左右の感度バランスが向上
し外乱(熱、光、振動等)に対して強くなる。
【0011】特許請求項2により、焦電素子を点状に保
持できるので熱インピーダンスが大きくとれる。そのた
め焦電素子の吸収熱量が導電極以外の支持体部分へとさ
らに逃げにくくなる。また、焦電素子と支持体との電気
的な接触領域が左右の支持体によって面積が異なること
が殆どない。そのため支持体と受光電極間の熱伝導率が
左右の支持体でほぼ等しくなる。そして、左右の感度バ
ランスが向上し外乱(熱、光、振動等)に対して強くな
る。
【0012】特許請求項3により、底面を有しない不安
定な支持体(稜部あるいは周壁を基板に接触させて搭載
する支持体)を基板上に安定的に搭載することができる
とともに、あらゆる支持体に対し基板への搭載精度が向
上する。
【0013】特許請求項4により、焦電素子を線状ある
いは点状に保持しているため、焦電素子の吸収熱量が導
電極以外の支持体部分へと逃げにくくなる。そして、焦
電素子と支持体との間には接合材を介して隙間が形成さ
れ、焦電素子の熱伝導は接合材の接合部分にのみ限定さ
れる。従って、接合材の塗布箇所、もしくは、塗布量接
合材の種類(一般的に、導電性接合材は電子と格子振動
による熱伝導であり、絶縁性接合材は格子振動のみによ
る熱伝導であるため、絶縁性接合材の方が導電性接合材
にくらべて、熱伝導率が低い。但し、接合材の材料によ
り熱伝導率は若干変わる。また、同じ導電性接合材であ
っても、含まれる金属の種類によって変わるため、金属
を変えることによる調整も可能。)を変えることによ
り、焦電素子から支持体への熱伝導量を調整して、焦電
素子と支持体との熱インピーダンス調整が可能となる。
これにより、焦電素子と支持体との熱インピーダンス設
計、ひいては感度設計が可能となる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の第1の実施例について、図面
を参照にして説明する。図1は、本発明の第1の実施例
を示す分解斜視図であり、図2は図1の透視正面図であ
る。焦電素子9はチタン酸鉛系の焦電性を有するセラミ
ック(例えばチタン酸鉛やチタン酸ジルコン酸鉛)やニ
オブ酸リチウム等の単結晶からなり、板厚方向に分極処
理されていて、かつ矩形形状に切断加工されている。例
えばこの焦電素子9は一般的に二素子型と呼ばれるもの
で次のような電極構成である。表面には、所定の間隔に
蒸着等の手段により、受光用の金属膜電極(Crあるい
はNi−Cr等)10A,10Bが設けられており、裏
面においては金属膜電極(Ag等)12A,12Bが設
けられている。なお、受光用の電極10A,10Bは連
結電極(CrあるいはNi−Cr等)11で共通接続さ
れている。そして、ベース1は金属からなり、上部にプ
リント配線された絶縁基板5を設置し、その表裏面に外
部回路を構成するFET6、抵抗等の電子部品7、並び
に導電極が施され、横たわった三角柱状支持体8A,8
Aを搭載し、必要な接続がなされている。そして、前記
支持体の少なくとも上側稜部81Aに導電性接合材13
が塗布され、前記支持体8A,8Aと焦電素子9とは、
前記導電性接合材13による隙間を形成しつつ電気的、
機械的接合がなされている。また、ベース1は電気的に
独立して設けられた複数のリード端子31,32,33
を有し、ベース1の透孔にガラス等の絶縁性封止材を介
して気密かつ絶縁して植設されている(尚、リード端子
33はアース用のためベース1の透孔に気密かつ導通し
て植設されいる。)。これら各構成要素を封止するキャ
ップ2の中央付近には赤外線入射窓が設けられ、この赤
外線入射窓の下方にはある特定波長領域の赤外線のみを
透過させる光学フィルタ4が取り付けられている。当該
焦電素子は感度に波長依存性がないため、所望の波長領
域をあらかじめ選択しておく必要があるためである。そ
して、このキャップ2とベース1とを気密封止する。
尚、本発明の第1の実施例では、横たわった三角柱状支
持体を用いたが、四角柱、五角柱等の多角柱、あるいは
円柱、楕円柱、半円柱等の曲柱を用いても特に問題はな
い。そして、支持体の材質として、断熱性の高い材質が
よく、好ましくは、樹脂やセラミック等を用いることに
より、より一層、熱インピーダンスが大きくとれる。ま
た、支持体の材質としてセラミックを用いた場合、予
め、前記絶縁基板5と一体成形する事が可能となり、製
造の効率化、簡略化がはかれる。
【0015】次に、本発明の第2の実施例について、図
面を参照にして説明する。図3は、本発明の第2の実施
例を示す斜視図である。プリント配線された絶縁基板5
に設置され、焦電素子を支持するための支持体として、
導電極が施された四角錘状支持体8B,8B,8B,8
Bを用いた。そして、前記支持体の少なくとも頂部81
B,81B,81B,81Bに導電性接合材を塗布し
て、前記支持体と焦電素子とが電気的、機械的に接合さ
れている。尚、本発明の第2の実施例では、四角錘状支
持体を用いたが、三角錘、五角錘等の多角錘、あるいは
円錘、楕円錘、半円錘等の曲錘を用いても特に問題はな
い。そして、支持体の材質として、樹脂やセラミック等
を用いた。また、前記多角錘状あるいは曲錘状の支持体
を多数個(左右各4個の計8個)用い、接合材の塗布パ
ターンを変えることにより(図では、左右支持体各3個
(計6個)には導電性接合材を塗布し、残りの左右支持
体各1個(計2個)には絶縁性接合材を塗布して焦電素
子を支持した。一般的に、導電性接合材は電子と格子振
動による熱伝導であり、絶縁性接合材は格子振動のみに
よる熱伝導であるため、絶縁性接合材の方が導電性接合
材にくらべて、熱伝導率が低い。但し、接合材の材料に
より熱伝導率は若干変わる。つまり熱伝導率の低い絶縁
性接合材の塗布箇所、もしくは、塗布量を調整すること
により)、焦電素子から支持体への熱伝導量を調整し
て、焦電素子と支持体との熱インピーダンス調整が可能
となる。これにより、焦電素子と支持体との熱インピー
ダンス設計、ひいては、感度設計が可能となる(用途に
応じて、感度の高い設計の製品、もしくは感度の低い設
計の製品が必要とされることがあり、これらの製品にそ
れぞれ対応できる)。
【0016】次に、本発明の第3の実施例について、図
面を参照にして説明する。図4は、本発明の第3の実施
例を示す分解斜視図である。焦電素子9はチタン酸鉛系
の焦電性を有するセラミック(例えばチタン酸鉛やチタ
ン酸ジルコン酸鉛)やニオブ酸リチウム等の単結晶から
なり、板厚方向に分極処理されていて、かつ矩形形状に
切断加工されている。例えばこの焦電素子9は一般的に
二素子型と呼ばれるもので次のような電極構成である。
表面には、所定の間隔に蒸着等の手段により、受光用の
金属膜電極(CrあるいはNi−Cr等)10A,10
Bが設けられており、図示しないが裏面においては金属
膜電極(Ag等)が設けられている。なお、受光用の電
極10A,10Bは連結電極(CrあるいはNi−Cr
等)11で共通接続されている。そして、ベース1は金
属からなり、上部にプリント配線された絶縁基板5を設
置し、その表裏面に外部回路を構成するFET6、抵抗
等の電子部品7、並びに導電極が施され、横たわった円
柱状支持体8C,8Cを搭載し、必要な接続がなされて
いる。尚、前記円柱状支持体8C,8Cは、絶縁基板5
上に設けられ、かつ前記円柱状支持体8C,8Cと少な
くともはめあう形状で設けられた半円状の凹部5C,5
Cにはめあい搭載されている。このため、本発明の横た
わった円柱状支持体(底面を有しない不安定な支持体)
を基板上にずれることなく安定的に搭載することができ
るとともに、基板への搭載精度が向上する。そして、前
記支持体の周壁に導電性接合材が塗布され、前記支持体
8C,8Cと焦電素子9とは、前記導電性接合材による
隙間を形成しつつ電気的、機械的接合がなされている。
また、ベース1は電気的に独立して設けられた複数のリ
ード端子31,32,33を有し、ベース1の透孔にガ
ラス等の絶縁性封止材を介して気密かつ絶縁して植設さ
れている(尚、リード端子33はアース用のためベース
1の透孔に気密かつ導通して植設されいる。)。これら
各構成要素を封止するキャップ2の中央付近には赤外線
入射窓が設けられ、この赤外線入射窓の下方にはある特
定波長領域の赤外線のみを透過させる光学フィルタ4が
取り付けられている。当該焦電素子は感度に波長依存性
がないため、所望の波長領域をあらかじめ選択しておく
必要があるためである。そして、このキャップ2とベー
ス1とを気密封止する。尚、本発明の第3の実施例で
は、横たわった円柱状支持体を用いたが、三角柱、四角
柱、五角柱等の多角柱、あるいは、楕円柱、半円柱等の
曲柱を用いても特に問題はない。また、三角錘、四角
錘、五角錘等の多角錘、あるいは円錘、楕円錘、半円錘
等の曲錘を用いても特に問題はない。そして、支持体の
材質として、樹脂やセラミック等を用いた。
【0017】次に、本発明の第4の実施例について、図
面を参照にして説明する。図5は、本発明の第3の実施
例を示す分解斜視図である。焦電素子9はチタン酸鉛系
の焦電性を有するセラミック(例えばチタン酸鉛やチタ
ン酸ジルコン酸鉛)やニオブ酸リチウム等の単結晶から
なり、板厚方向に分極処理されていて、かつ矩形形状に
切断加工されている。例えばこの焦電素子9は一般的に
二素子型と呼ばれるもので次のような電極構成である。
表面には、所定の間隔に蒸着等の手段により、受光用の
金属膜電極(CrあるいはNi−Cr等)10A,10
Bが設けられており、図示しないが裏面においては金属
膜電極(Ag等)が設けられている。なお、受光用の電
極10A,10Bは連結電極(CrあるいはNi−Cr
等)11で共通接続されている。そして、ベース1は金
属からなり、上部にプリント配線された絶縁基板5を設
置し、その表裏面に外部回路を構成するFET6、抵抗
等の電子部品7、並びに導電極が施され、球状支持体8
D,8D,8D,8Dを用いた。尚、前記球状支持体8
D,8D,8D,8Dは、絶縁基板5上に設けられ、か
つ前記円柱状支持体8D,8D,8D,8Dと少なくと
もはめあう形状で設けられた半球状の凹部5D,5D,
5D,5Dにはめあい搭載されている。このため、本発
明の球状支持体(底面を有しない不安定な支持体)を基
板上にずれることなく安定的に搭載することができると
ともに、基板への搭載精度が向上する。そして、前記支
持体の少なくとも上部に導電性接合材を塗布して、前記
支持体8D,8D,8D,8Dと焦電素子9とが電気
的、機械的に接合されている。また、ベース1は電気的
に独立して設けられた複数のリード端子31,32,3
3を有し、ベース1の透孔にガラス等の絶縁性封止材を
介して気密かつ絶縁して植設されている(尚、リード端
子33はアース用のためベース1の透孔に気密かつ導通
して植設されいる。)。これら各構成要素を封止するキ
ャップ2の中央付近には赤外線入射窓が設けられ、この
赤外線入射窓の下方にはある特定波長領域の赤外線のみ
を透過させる光学フィルタ4が取り付けられている。当
該焦電素子は感度に波長依存性がないため、所望の波長
領域をあらかじめ選択しておく必要があるためである。
そして、このキャップ2とベース1とを気密封止する。
尚、本発明の第4の実施例では、球状支持体を用いた
が、半円球状あるいは楕円球状等の支持体を用いても特
に問題はない。そして、支持体の材質として、樹脂やセ
ラミック等を用いた。
【0018】次に、本発明の第5の実施例について、図
面を参照にして説明する。図6は、本発明の第5の実施
例を示す分解斜視図である。焦電素子9はチタン酸鉛系
の焦電性を有するセラミック(例えばチタン酸鉛やチタ
ン酸ジルコン酸鉛)やニオブ酸リチウム等の単結晶から
なり、板厚方向に分極処理されていて、かつ矩形形状に
切断加工されている。例えばこの焦電素子9は一般的に
二素子型と呼ばれるもので次のような電極構成である。
表面には、所定の間隔に蒸着等の手段により、受光用の
金属膜電極(CrあるいはNi−Cr等)10A,10
Bが設けられており、図示しないが裏面においては金属
膜電極(Ag等)が設けられている。なお、受光用の電
極10A,10Bは連結電極(CrあるいはNi−Cr
等)11で共通接続されている。そして、ベース1は金
属からなり、上部にプリント配線された絶縁基板5を設
置し、その表面に外部回路を構成するFET6、抵抗等
の電子部品7、並びに導電極が施され、横たわった三角
柱と直方体との複合形状支持体8E,8E,8E,8E
(樹脂やセラミック等からなる)を搭載し、必要な接続
がなされている。そして、前記支持体の少なくとも上側
稜部に導電性接合材13と絶縁性接合材14とが塗布さ
れ、前記支持体8E,8E,8E,8Eと焦電素子9と
が電気的、機械的接合がなされている。この接合材の塗
布パターンを変えることにより(図では、左右の支持体
各1個(計2個)には導電性接合材を塗布し、残りの左
右支持体各1個(計2個)には絶縁性接合材を塗布して
焦電素子を支持した。一般的に、導電性接合材は電子と
格子振動による熱伝導であり、絶縁性接合材は格子振動
のみによる熱伝導であるため、絶縁性接合材の方が導電
性接合材にくらべて、熱伝導率が低い。但し、接合材の
材料により熱伝導率は若干変わる。つまり熱伝導率の低
い絶縁性接合材の塗布箇所、もしくは、塗布量を調整す
ることにより)、焦電素子から支持体への熱伝導量を調
整して、焦電素子と支持体との熱インピーダンス調整が
可能となる。これにより、焦電素子と支持体との熱イン
ピーダンス設計、ひいては、感度設計が可能となる(用
途に応じて、感度の高い設計の製品、もしくは感度の低
い設計の製品が必要とされることがあり、これらの製品
にそれぞれ対応できる)。また、ベース1は電気的に独
立して設けられた複数のリード端子31,32,33を
有し、ベース1の透孔にガラス等の絶縁性封止材を介し
て気密かつ絶縁して植設されている(尚、リード端子3
3はアース用のためベース1の透孔に気密かつ導通して
植設されいる。)。これら各構成要素を封止するキャッ
プ2の中央付近には赤外線入射窓が設けられ、この赤外
線入射窓の下方にはある特定波長領域の赤外線のみを透
過させる光学フィルタ4が取り付けられている。当該焦
電素子は感度に波長依存性がないため、所望の波長領域
をあらかじめ選択しておく必要があるためである。そし
て、このキャップ2とベース1とを気密封止する。本発
明の実施例では支持体の高さを高くして、外部回路を構
成するFET6、抵抗等の電子部品7が基板5の表面側
にも搭載できるようになった。このため、電子部品の高
集積化が可能となった。
【0019】
【発明の効果】特許請求項1により、焦電素子を線状に
保持できるので熱インピーダンスが大きくとれる。その
ため焦電素子の吸収熱量が導電極以外の支持体部分へと
逃げにくくなる。また、焦電素子と支持体との電気的な
接触領域が左右の支持体によって面積が異なることが少
ない。つまり左右でほぼ同面積の接触領域が得られ、一
方の支持体と受光電極との熱伝導率と他方の支持体と受
光電極間との熱伝導率とが等しくなり、左右の焦電素子
間で感度がばらつくことがなくなった。そして、左右の
感度バランスが向上し外乱(熱、光、振動等)に対して
強くなる。また、温度変化による単発ノイズが生じるこ
とがなくなった。このため、信頼性の高い赤外線検出器
が得られる。
【0020】特許請求項2により、焦電素子を点状に保
持できる。そのため焦電素子の吸収熱量が導電極以外の
支持体部分へさらに逃げにくくなる。また、焦電素子と
支持体との電気的な接触領域が左右の支持体によって面
積が異なることが殆どない。つまり左右で同面積の接触
領域が得られ、一方の支持体と受光電極との熱伝導率と
他方の支持体と受光電極間との熱伝導率とが等しくな
り、左右の焦電素子間で感度がばらつくことがなくなっ
た。そして、左右の感度バランスが向上し外乱(熱、
光、振動等)に対して強くなる。また、温度変化による
単発ノイズが生じることがなくなった。このため、より
信頼性の高い赤外線検出器が得られる。
【0021】特許請求項3により、底面を有しない不安
定な支持体を基板上に安定的に搭載することができると
ともに、あらゆる支持体に対し基板への搭載精度が向上
する。そのため自動機にも適応する赤外線検出器が得ら
れるようになった。
【0022】特許請求項4により、焦電素子を線状ある
いは点状に保持しているため、焦電素子の吸収熱量が導
電極以外の支持体部分へと逃げにくくなる。そして、焦
電素子と支持体との間には接合材を介して隙間が形成さ
れ、焦電素子の熱伝導は接合材の接合部分にのみ依存さ
れる。従って、接合材の塗布パターン(接合材の塗布箇
所、塗布量及び接合材の種類)を変えることにより、焦
電素子から支持体への熱伝導量を調整して、焦電素子と
支持体との熱インピーダンス調整が可能となる。これに
より、焦電素子と支持体との熱インピーダンス設計、ひ
いては感度設計が可能となる。このため、電気的な接触
領域の異なりによる赤外線検出器の感度のバラツキが少
なく、同一感度の赤外線検出器を得ることができるよう
になる。また、用途に応じて、感度の高い設計の製品、
もしくは感度の低い設計の製品が必要とされることがあ
り、これらの製品にそれぞれ対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す分解斜視図であ
る。
【図2】図1の透視正面図である。
【図3】本発明の第2の実施例を示す斜視図である。
【図4】本発明の第3の実施例を示す分解斜視図であ
る。
【図5】本発明の第4の実施例を示す分解斜視図であ
る。
【図6】本発明の第5の実施例を示す分解斜視図であ
る。
【図7】従来の実施例を示す透視正面図である。
【図8】図7の平面図である。
【符号の説明】
1・・・ベース 2・・・キャップ 31,32,33・・・リード端子 4・・・フィルタ 5・・・絶縁基板 6・・・FET 7・・・抵抗 8,8A,8B,8C,8D,8E・・・支持体 9・・・焦電素子 10A,10B・・・受光電極 11・・・連結電極 12A,12B・・・裏面電極 13・・・導電性接合材 14・・・絶縁性接合材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気的に独立して設けられた複数のリー
    ドを有するベースが有り、その上部にプリント配線され
    た基板を設置し、前記基板には一対の受光用電極が設け
    られ、かつ、その少なくとも対向面である裏面にも一対
    の裏面電極が設けられた焦電素子と、前記焦電素子を支
    持する支持体、並びに、回路部品を搭載し、前記ベース
    上部にキャップをかぶせて気密封止され、前記キャップ
    上面には窓を設け、この窓に所望の波長の赤外線を透過
    する光学フィルタを設置してなる赤外線検出器におい
    て、前記支持体として、少なくとも3角以上の多角柱、
    あるいは曲柱を用い、前記多角柱上側稜部あるいは曲柱
    の周壁にて前記焦電素子を保持した事を特徴とする赤外
    線検出器。
  2. 【請求項2】 電気的に独立して設けられた複数のリー
    ドを有するベースが有り、その上部にプリント配線され
    た基板を設置し、前記基板には、一対の受光用電極が設
    けられ、かつ、その少なくとも対向面である裏面にも一
    対の裏面電極が設けられた焦電素子と、前記焦電素子を
    支持する支持体、並びに、回路部品を搭載し、前記ベー
    ス上部にキャップをかぶせて気密封止され、前記キャッ
    プ上面には窓を設け、この窓に所望の波長の赤外線を透
    過する光学フィルタを設置してなる赤外線検出器におい
    て、前記支持体として、少なくとも3角以上の多角錐、
    曲錘、あるいは球状物を用い、前記多角錘、曲錘あるい
    は球状物の頂部にて前記焦電素子を保持した事を特徴と
    する赤外線検出器。
  3. 【請求項3】 前記基板には、前記支持体と少なくとも
    一部がはめあう凹部が設けられている事を特徴とする特
    許請求項1,2記載の赤外線検出器。
  4. 【請求項4】 電気的に独立して設けられた複数のリー
    ドを有するベースが有り、その上部にプリント配線され
    た基板を設置し、前記基板には、一対の受光用電極が設
    けられ、かつ、その少なくとも対向面である裏面にも一
    対の裏面電極が設けられた焦電素子と、前記焦電素子を
    点状あるいは線状にて支持する支持体、並びに、回路部
    品を搭載し、前記ベース上部にキャップをかぶせて気密
    封止され、前記キャップ上面には窓を設け、この窓に所
    望の波長の赤外線を透過する光学フィルタを設置してな
    る赤外線検出器において、前記各々の支持体と前記焦電
    素子とを接合する接合材の塗布パターンを変える事によ
    り前記支持体と前記焦電素子との熱インピーダンスを調
    整すること特徴とする赤外線検出器。
JP6191169A 1994-07-20 1994-07-20 赤外線検出器 Pending JPH0835880A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7629581B2 (en) 2004-07-20 2009-12-08 Murata Manufacturing Co., Ltd. Infrared sensor and method of producing the same
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