JPH08337709A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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JPH08337709A
JPH08337709A JP8111310A JP11131096A JPH08337709A JP H08337709 A JPH08337709 A JP H08337709A JP 8111310 A JP8111310 A JP 8111310A JP 11131096 A JP11131096 A JP 11131096A JP H08337709 A JPH08337709 A JP H08337709A
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epoxy resin
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compound
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JP8111310A
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Hidekazu Asano
英一 浅野
Takayuki Aoki
貴之 青木
Toshio Shiobara
利夫 塩原
Peter Dr Flury
フルリ ペーター
Schaf Wolfgang
シャーフ ヴォルフガング
Tadashi Dr Okada
正 岡田
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Novartis AG
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Ciba Geigy AG
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 (a)エポキシ樹脂20〜80重量部、
(b)硬化剤20〜80重量部、(c)下記一般式
(1)の化合物0.1〜50重量部、(d)無機充填剤
200〜1200重量部を含有してなることを特徴とす
る半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 【化1】 【効果】 本発明のエポキシ樹脂組成物は、三酸化アン
チモン及び臭素化合物の配合をなくし又は低減し得ると
共に、高温放置特性、難燃性及び耐リフロークラック性
に優れた硬化物を与えるものであり、本発明のエポキシ
樹脂組成物の硬化物で封止された半導体装置は高温信頼
性が特に優れるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三酸化アンチモン
及び臭素化合物を含まないか又は少なくともその使用量
を低減でき、高温放置特性、難燃性及び耐リフロークラ
ック性に優れた硬化物を与える半導体封止用エポキシ樹
脂組成物及び該樹脂組成物の硬化物で封止した半導体装
置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
半導体装置の高密度実装化に伴って表面実装型パッケー
ジが主流になってきている。これら表面実装型パッケー
ジを実装する際には、パッケージが高温(215〜26
0℃)に曝されるため、従来の封止材で封止したパッケ
ージは、実装時にチップ−封止材界面が剥離したり、あ
るいは封止材部分にクラックが発生するために、実装後
の信頼性が保証できないという問題が生じている。
【0003】上記のような事情から、現在はエポキシ樹
脂として低吸水で耐リフロークラック性に優れるビフェ
ニル型エポキシ樹脂を使用した封止材が表面実装用とし
て広く使用されつつある。
【0004】しかし、このビフェニル型エポキシ樹脂を
使用した場合、耐リフロークラック性は低吸水、高温低
弾性等の効果で従来の封止材よりも優れている一方、ガ
ラス転移温度が従来よりも著しく低いため、高温放置特
性等の信頼性試験ではむしろ従来の封止材よりも劣ると
いう大きな問題があった。
【0005】高温放置で不良が発生する理由は、ICの
Al電極と金ワイヤーとの接合部で高温放置中に金属間
化合物が生成し、そのため抵抗値が増加し、更にはワイ
ヤーが断線するためである。そしてこの金属間化合物は
難燃剤として樹脂組成物中に含まれているBr-又はS
3+の存在がその生成を促進していることが知られてい
る。この場合、難燃剤としてはブロム化エポキシ樹脂と
三酸化アンチモンとの組合せが一般的に使用されてお
り、従ってこの難燃剤の配合量を減らすことも高温放置
特性を向上させるために有効である。
【0006】しかし、難燃剤の配合量を減らしても、高
温放置特性は僅かに向上するのみであり、しかも難燃性
の規格(UL−94のV−0クラス)が満足できなくな
るという問題が発生する。
【0007】従って、上記難燃剤の三酸化アンチモン及
び臭素化合物は、樹脂組成物中にこれを全く含まない
か、少なくともその使用量を低減することが望ましい。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、三酸化アンチモン及び臭素化合物の使用量を低減し
あるいはその使用をなくすことができ、高温放置特性、
難燃性及び耐リフロークラック性に優れた硬化物を与え
る半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び該樹脂組成物の
硬化物で封止した半導体装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結
果、エポキシ樹脂組成物中の難燃剤として、下記一般式
(1)の化合物を使用した半導体封止用エポキシ樹脂組
成物が、Sb23やブロム化エポキシ樹脂などの臭素化
合物を含有しなくとも、難燃性及び耐リフロークラック
性に優れた硬化物を与え、かつ高温放置特性に優れ、ま
た該樹脂組成物の硬化物で封止した半導体装置が高温信
頼性に特に優れることを知見し、本発明をなすに至った
ものである。
【0010】
【化4】
【0011】即ち、本発明は、 (a)エポキシ樹脂 20〜80重量部、 (b)硬化剤 20〜80重量部、 (c)上記一般式(1)の化合物 0.1〜50重量部、 (d)無機充填剤 200〜1200重量部 を含有してなることを特徴とする半導体封止用エポキシ
樹脂組成物、及び、この組成物の硬化物で封止された半
導体装置を提供することを目的とする。
【0012】本発明のエポキシ樹脂組成物は、従来難燃
剤として使用されていたブロム化エポキシ樹脂などの臭
素化合物や三酸化アンチモンの代替として上記式(1)
の特定構造のリン系化合物を使用しており、高温放置で
金属間化合物の生成を促進するBr-,Sb3+源を含有
しないために、該樹脂組成物の硬化物で封止された半導
体装置は難燃剤を全く含まない樹脂組成物と同等の高い
高温信頼性を示し、また優れた難燃性、耐リフロークラ
ック性を示す。更にその上、人体に悪影響を及ぼし又は
環境汚染の原因ともなるSb23及び臭素化合物を組成
物中に含まないので、産業上、特に有益な樹脂組成物を
提供することができるものである。
【0013】以下、本発明ついて更に詳しく説明する。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の第一必須成
分であるエポキシ樹脂としては、ビフェニル型エポキシ
樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹
脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有エポキ
シ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂等が挙げられる。これ
らの中では耐リフロークラック性をも満足させるために
ビフェニル型エポキシ樹脂が好ましく、必要によりこれ
に他のエポキシ樹脂を併用することが好ましいが、ブロ
ム化エポキシ樹脂は含まないか又は後述する少量の使用
とすることが好ましい。
【0014】このようなビフェニル型エポキシ樹脂とし
ては、下記一般式(6)で示されるものを挙げることが
できる。
【0015】
【化5】 (式中、Rは水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜5
のアルキル基、qは0〜5の整数である。)
【0016】また、エポキシ樹脂の硬化剤としては、エ
ポキシ樹脂と反応可能な官能基を2個以上有する化合物
であれば、分子構造、分子量等は特に限定されない。例
えば、ビスフェノールA型及びF型フェノール樹脂、フ
ェノールノボラック樹脂、トリフェノールアルカン型フ
ェノール樹脂及びその重合物、ビフェニル型フェノール
樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノールノボラック樹
脂、フェノールアラルキル型フェノール樹脂、ナフタレ
ン環含有フェノール樹脂、脂環式フェノール樹脂、複素
環型フェノール樹脂等のフェノール樹脂の他、アミン系
硬化剤や酸無水物系硬化剤等が挙げられ、これらの1種
を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
【0017】上記エポキシ樹脂と硬化剤との使用割合
は、エポキシ樹脂20〜80重量部、硬化剤20〜80
重量部で、合計100重量部であるが、特に硬化剤の配
合量は、例えばフェノール樹脂を用いた場合、エポキシ
樹脂中のエポキシ基の量とフェノール樹脂中のフェノー
ル性水酸基とのモル比が0.5〜2、より好ましくは
0.5〜1.5、更に好ましくは0.8〜1.5になる
ように配合することが好ましい。
【0018】また、本発明において、エポキシ樹脂と硬
化剤との硬化反応を促進させるため、硬化触媒を用いる
ことが好ましい。この硬化触媒は硬化反応を促進させる
ものであれば特に制限はなく、例えばトリフェニルホス
フィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−メチルフェ
ニル)ホスフィン、トリ(p−メトキシフェニル)ホス
フィン、トリ(p−エトキシフェニル)ホスフィン、ト
リフェニルホスフィン・トリフェニルボレート、テトラ
フェニルホスフィン・テトラフェニルボレート等のリン
系化合物、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミ
ン、α−メチルベンジルジメチルアミン、1,8−ジア
ザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7等の第3級ア
ミン化合物、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイ
ミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等
のイミダゾール化合物等を使用することができる。
【0019】この硬化触媒の配合量は、エポキシ樹脂と
硬化剤との総量100重量部対し0.01〜20重量
部、特に0.1〜10重量部とすることが好ましい。
【0020】本発明は難燃剤として、下記一般式(1)
の化合物を使用することを特徴とするものである。
【0021】
【化6】
【0022】ここで、炭素数1〜4のアルキル基として
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピ
ル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブ
チル基などを示す。また、R1〜R7は上記の通りの意味
を示すが、R1,R2は共に同じアルキル基であることが
好ましく、更に好ましくは共にtert−ブチル基であ
る。R3,R4は共にメチル基であることが好ましく、R
5は水素原子であることが好ましい。R6,R7は少なく
とも一方が水酸基又はグリシジルエーテル基であること
が好ましく、このような化合物はエポキシ樹脂成分と反
応して樹脂骨格の一部を形成することができる。
【0023】上記式(1)の化合物としては、特に下記
式(2)又は(3)の化合物が好ましく用いられる。
【0024】
【化7】 (mは1〜11の整数である。)
【0025】なお、式(1)のいずれの化合物も、12
0℃/100%RHで抽出される塩素イオンやアルカリ
金属イオンの総量が50ppm未満、好ましくは10p
pm未満であることが望ましく、50ppm以上では高
温放置特性や耐湿性に悪影響を及ぼす場合がある。
【0026】本発明の一般式(1)の難燃剤の添加量
は、上記エポキシ樹脂とフェノール樹脂との総量100
重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは1〜3
0重量部である。0.1重量部未満では十分な難燃性が
得られない場合があり、50重量部を超えると成形時の
粘度が高くなり成形性が悪くなる場合がある。
【0027】また、本発明は上記一般式(1)の化合物
と共に、難燃助剤として下記式(4)又は(5)のリン
含有化合物を配合することが好ましい。上記一般式
(1)の化合物に下記式(4)又は(5)の化合物を併
用した場合には、上記一般式(1)の化合物を単独で使
用した場合よりも、難燃性の規格(UL−94のV−
0)を更に容易に達成することができるので好ましい。
【0028】
【化8】
【0029】上記式(4)又は(5)の難燃助剤の添加
量は、上記エポキシ樹脂とフェノール樹脂との総量10
0重量部に対して0.1〜50重量部が好ましい。0.
1重量部未満では十分な難燃性が得られない場合があ
り、50重量部を超えると成形時の粘度が高くなり成形
性が悪くなる場合がある。
【0030】また、上記一般式(1)の化合物と上記式
(4)又は(5)の化合物との混合比率は重量比として
一般式(1)の化合物1に対し0.2〜2が好ましい。
【0031】なお、本発明のエポキシ樹脂組成物におい
て、三酸化アンチモン及びブロム化エポキシ樹脂等の臭
素化合物は、含有しないことがより望ましいが、三酸化
アンチモンや臭素化合物を高温放置特性の向上などの本
発明の目的を損わない範囲で少量含んでいてもよい。こ
の場合、三酸化アンチモン及び臭素化合物の含有量は、
エポキシ樹脂と硬化剤との合計量100重量部に対し三
酸化アンチモンは2重量部以下、特に1重量部以下であ
り、臭素化合物は臭素として1重量部以下、特に0.5
重量部以下である。
【0032】本発明のエポキシ樹脂組成物中に配合され
る無機充填剤としては、通常エポキシ樹脂組成物に配合
されるものを使用することができる。例えば、溶融シリ
カ、結晶性シリカ等のシリカ類、アルミナ、窒化珪素、
窒化アルミニウム、ボロンナイトライド、酸化チタン、
ガラス繊維等が挙げられる。これら無機充填剤の平均粒
径や形状は特に限定されないが、成形性及び流動性の面
から平均粒径が5〜40μmであるものが好ましい。無
機充填剤の充填量は、上記エポキシ樹脂とフェノール樹
脂との総量100重量部に対して200〜1200重量
部が好ましい。200重量部未満では膨脹係数が大きく
なり、半導体素子に加わる応力が増大し、素子特性の劣
化を招く場合が生じると共に、高温放置特性において
も、生成した金属間化合物に大きな応力が加わり特性を
劣化させる場合がある。一方、1200重量部を超える
と成形時の粘度が高くなり、成形性が悪くなる場合があ
る。なお、無機充填剤は樹脂とその表面との結合強度を
強くするため、予めシランカップリング剤等で表面処理
したものを使用することが好ましい。
【0033】本発明の組成物には、更に必要に応じてそ
の他の各種添加剤を配合することができる。例えば熱可
塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、有機合成ゴム、シリ
コーン系等の低応力剤、カルナバワックス等のワックス
類、ステアリン酸等の脂肪酸及びその金属塩、カーボン
ブラック、コバルトブルー、ベンガラ等の顔料、グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリ
ング剤、アルキルチタネート類等の表面処理剤、老化防
止剤、ハロゲントラップ剤等の添加剤を配合することが
できる。
【0034】本発明のエポキシ樹脂組成物は、その製造
に際して上述した成分の所定量を均一に撹拌、混合し、
予め70〜95℃に加熱してあるニーダー、熱ロール、
エクストルーダー等により混練、冷却し、粉砕するなど
の方法で得ることができる。
【0035】このようにして得られる本発明の半導体封
止用エポキシ樹脂組成物は、各種の半導体装置の封止用
に有効に利用でき、この場合、成形は従来より採用され
ている成形方法、例えばトランスファー成形、インジェ
クション成形、注型法などを採用して行うことができる
が、本発明のエポキシ樹脂組成物は低圧トランスファー
成形法に有効である。なお、本発明のエポキシ樹脂組成
物の成形温度は150〜180℃で30〜180秒、ポ
ストキュアーは150〜180℃で2〜16時間行うこ
とが望ましい。
【0036】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物は、三酸化
アンチモン及び臭素化合物の配合をなくし又は低減し得
ると共に、高温放置特性、難燃性及び耐リフロークラッ
ク性に優れた硬化物を与えるものであり、本発明のエポ
キシ樹脂組成物の硬化物で封止された半導体装置は高温
信頼性が特に優れるものである。
【0037】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。なお、以下の例において部はいずれも重量
部を示す。
【0038】[実施例1〜6、比較例1〜3]表1に示
す成分を熱2本ロールにて均一に溶融混合し、冷却、粉
砕して半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得た。
【0039】
【表1】
【0040】次にこれらの組成物につき、次の(イ)〜
(ヘ)の諸試験を行った。結果を表2に示す。 (イ)スパイラルフロー値 EMMI規格に準じた金型を使用して175℃、70k
g/cm2、成形時間120秒の条件で測定した。 (ロ)ゲル化時間 組成物のゲル化時間を175℃の熱板上で測定した。 (ハ)成形硬度 JIS−K6911に準じて175℃、70kg/cm
2、成形時間120秒の条件で10×4×100mmの
棒を成形したときの熱時硬度をバーコール硬度計で測定
した。 (ニ)リフロークラック 175℃、70kg/cm2、成形時間120秒の条件
で14×20×2.1mmのフラットパッケージを成形
し、180℃で4時間ポストキュアーしたものを85℃
/85%RHの恒温恒湿器に72時間放置して吸湿させ
た後、温度240℃の半田浴に30秒浸漬し、パッケー
ジ外部のクラックを観察した。 (ホ)難燃性 UL−94規格に基づき、1/16インチ厚の板を成形
し、難燃性を調べた。 (ヘ)高温放置特性 シリコンチップ上にアルミ配線を形成した模擬素子と部
分金メッキされた42アロイリードフレームとを、太さ
30μmの金線でボンディングし、175℃、70kg
/cm2、成形時間120秒の条件で14ピンDIPを
成形した。180℃で4時間ポストキュアーしたものを
200℃の乾燥器に所定時間(0h,96h,168
h)放置した後、樹脂硬化物を発煙硝酸で溶かし、チッ
プ側のボンディング部の剪断強度を測定した。
【0041】
【表2】
【0042】表2の結果より、本発明のリン系難燃剤を
含有するエポキシ樹脂組成物は、高温放置特性、難燃性
及び耐リフロークラック性に優れた硬化物を与えること
が認められる。
【0043】〔参考例1〕式(2)の化合物の合成 2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン3.78
kg(17モル)、酢酸エチル3kg、ピリジン0.1
70kgをコンデンサー及び排ガス除去ユニットを有す
る反応容器中で乾燥窒素下において混合し、十分撹拌し
た。この混合物を内温60℃に加熱し、60℃で三塩化
リン4.67kg(34モル)を30分で加えた。得ら
れた混合物を約1時間還流した(内温約74℃)。次い
で、2,6−ジメチルフェノール4.15kg(34モ
ル)を酢酸エチル3kgに溶解した溶液を内温75〜7
7℃で1時間かけて加えた。生成した茶色の溶液を還流
下に1.5時間撹拌し、次いで約25℃に冷却した。ハ
イドロキノン3.74kg(34モル)を酢酸エチル9
kg及びアセトン2.7kgに溶解した溶液を25℃で
約2分間かけて滴下し、更にトリエチルアミン4.66
kg(46モル)を加え、得られた混合物を更に30分
間撹拌した。30%H223.86kgを約1時間かけ
て加え、反応容器内の温度を30〜35℃に保ち、混合
物を更に2時間撹拌した。1N−HClで2回、0.1
N−HClで1回洗浄した後、有機相を分離し、硫酸ナ
トリウムで乾燥し、溶媒を真空下で除去した。最後に、
得られた固形物を高真空下で更に30分間乾燥したとこ
ろ、目的物質8.33kg(理論収率71%)が得られ
た。GPCからMn=700、Mw=2947であり、
元素分析値は下記の通りであった。なお、塩素含有量は
0.3%以下であった。
【0044】
【0045】〔参考例2〕式(3)の化合物の合成 2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン22.2
2g(0.1モル)、酢酸エチル17.5g、ピリジン
1.05gをコンデンサー及び排ガス除去ユニットを有
する反応容器中で乾燥アルゴン下において混合し、十分
撹拌した。この混合物に三塩化リン27.5g(0.2
モル)を加えた。得られた混合物をゆっくりと加熱し、
約1時間還流下に保った。次いで、2,6−ジメチルフ
ェノール24.4g(0.2モル)を酢酸エチル17.
5gに溶解した溶液を約10分かけて加えた。生成した
茶色の溶液を還流下に1.5時間撹拌し、次いで室温に
冷却した。1,3,5−トリヒドロキシベンゼン25.
22g(0.2モル)を酢酸エチル52g及びアセトン
15.5gに溶解した溶液を氷冷しながら約15分間か
けて滴下し、更にトリエチルアミン27.35g(0.
27モル)を氷冷下に30分かけて加え、得られた混合
物を更に30分間撹拌した。30%H2222.67g
を冷却しながらゆっくり加え、混合物を更に2時間撹拌
した。その後、参考例1と同様にして目的化合物を単
離、乾燥した。
【0046】得られた茶色の樹脂状物質の軟化点は15
6.6〜171.2℃であり、元素分析値は下記の通り
であった。なお、水酸基含有量は5.65meq/gで
あった。
【0047】
フロントページの続き (72)発明者 浅野 英一 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 青木 貴之 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 塩原 利夫 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 ペーター フルリ スイス国ヒンメルリート,ムルデンヴェー ク415 (72)発明者 ヴォルフガング シャーフ ドイツ国グレンツァハ・ヴィーレン,リュ トッラー・リング11チェー (72)発明者 岡田 正 スイス国オーバーヴィル,シュタレンマッ トシュトラーセ45

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)エポキシ樹脂 20〜80重量部、 (b)硬化剤 20〜80重量部、 (c)下記一般式(1)の化合物 0.1〜50重量部、 (d)無機充填剤 200〜1200重量部 を含有してなることを特徴とする半導体封止用エポキシ
    樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 一般式(1)の化合物として、下記式
    (2)又は(3)で示される化合物を用いた請求項1記
    載の組成物。 【化2】 (mは1〜11の整数である。)
  3. 【請求項3】 難燃助剤として下記式(4)又は(5)
    で示されるリン含有化合物を配合した請求項1又は2記
    載の組成物。 【化3】
  4. 【請求項4】 エポキシ樹脂としてビフェニル型エポキ
    シ樹脂を用いた請求項1,2又は3記載の組成物。
  5. 【請求項5】 三酸化アンチモン含有量がエポキシ樹脂
    と硬化剤との合計量100重量部に対し2重量部以下で
    あり、臭素含有量が1重量部以下である請求項1乃至4
    のいずれか1項記載の組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれか1項記載の半
    導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で封止した半導
    体装置。
JP8111310A 1995-04-10 1996-04-08 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 Pending JPH08337709A (ja)

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