JPH08337419A - 赤外線反射膜 - Google Patents

赤外線反射膜

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Publication number
JPH08337419A
JPH08337419A JP14605595A JP14605595A JPH08337419A JP H08337419 A JPH08337419 A JP H08337419A JP 14605595 A JP14605595 A JP 14605595A JP 14605595 A JP14605595 A JP 14605595A JP H08337419 A JPH08337419 A JP H08337419A
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JP
Japan
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film
infrared
oxide
range
ratio
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Application number
JP14605595A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Sakai
裕之 坂井
Masahiro Orita
政寛 折田
Megumi Takeuchi
恵 竹内
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可視光を短波長側に至まで、ほぼ完全に透過
し、かつ赤外線の反射率も高い赤外線反射膜の提供。 【構成】 一般式M(1)x M(2)y Inz
(x+3y/2+3z/2)-d (式中、M(1)はMg及びZnのう
ちの少なくとも1つの元素であり、M(2)はAl及び
Gaのうちの少なくとも1つの元素であり、比率(x:
y)が0.2〜1.8:1の範囲であり、比率(z:
y)が0.4〜1.4:1の範囲であり、かつ酸素欠損
量dが(x+3y/2+3z/2) の3×10-5〜1×10-1倍の範
囲である)で表される赤外線反射膜。前記一般式(但
し、dの下限は0)で表され、かつM(1)、M(2)
及びInのうちの少なくとも1種の元素の一部が、他の
元素で置換されており、M(1)と置換される元素は原
子価が2価以上であり、M(2)及びInと置換される
元素は原子価が3価以上である赤外線反射膜。前記一般
式(但し、dの下限は0)で表される酸化物に、陽イオ
ンを注入したものである赤外線反射膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空調コスト低減のため
に建築物や自動車に使用される窓やカーテンウォールに
適した赤外線反射膜に関する。
【0002】
【従来の技術】車や住宅の居住性の向上と空調負荷の軽
減を目的として、可視光線を透過させながら、太陽放射
エネルギー(赤外線)を出来るだけ遮断する性能を有す
るガラスが求められている。赤外線を遮断する性能を有
するガラスとしては、赤外線吸収ガラスと赤外線反射ガ
ラスとがある。
【0003】赤外線吸収ガラスは、通常のフロート板ガ
ラスの成分にFeを増やし、更に、微量のNi、Co、
Seなどの添加で色調を調整したガラスであり、太陽光
の近赤外光領域を良く吸収する。色調はブルー、ブロン
ズ、グレー等の3種のものが開発されている。赤外線吸
収ガラスは太陽放射エネルギーを吸収してしまい、反射
することがないので、近隣に対して反射光による迷惑が
発生しないという利点がある。
【0004】一方、赤外線反射ガラスは、スパッター法
により金属ターゲットを板ガラス表面に堆積して薄膜を
形成したものである。金属ターゲットとしては、一般に
Au、Ag、Cu、Ti、ステンレス等が使用され、多
層膜被膜を形成することもできる。また、より可視光を
透過させるという目的で、金属の代わりに、SnO2
In2 3 およびITO等の金属酸化物をスパッター法
等により薄膜とした赤外線反射ガラスも開発されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】赤外線吸収ガラスは、
近隣に対する反射光による迷惑を与えることがないとい
う点は優れているが、一度吸収した赤外線を再放射する
ので断熱性は充分でないという欠点がある。また、ガラ
スが熱の不良導体なので、太陽放射を受けたところと受
けないところとの温度差がつき易く、熱割れ現象を起こ
すという問題点もある。
【0006】金属の薄膜を形成した赤外線反射ガラス
は、赤外線吸収ガラスと異なり、赤外線を反射してしま
うので、断熱性には優れている。しかるに、相当量の可
視光も反射してしまうので、室内への可視光の透過が少
なくなり、室内が暗くなるという欠点がある。さらに、
被覆の種類によっては電磁波を多く反射するので、それ
によるTVゴーストなどの被害も生ずることがある。
【0007】金属の代わりに、SnO2 、In2 3
よびITO等の金属酸化物の薄膜を付けた赤外線反射ガ
ラスは、金属膜を付けた赤外反射ガラスに比較して、可
視光を良く通す点で優れている。しかし、短波長側の透
過が充分ではなく、可視光を完全に通すものとは言いが
たい。そのため、多少色づくため審美的な面から問題が
あった。特に、赤外線反射率を高めるために膜厚を増す
と、着色が顕著になるという問題がある。
【0008】そこで、本発明の目的は、可視光を短波長
側に至るまで、ほぼ完全に透過し、かつ赤外線の反射率
も高い赤外線反射膜を提供することにある。さらに、本
発明の目的は、可視光を短波長側に至るまで、ほぼ完全
に透過し、可視光の反射を抑制することができること
で、反射光による近隣への迷惑を低減でき、かつ赤外線
の反射率も高い赤外線反射膜を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式M
(1)x M(2)y Inz (x+3y/2+3z/2)-d (式中、
M(1)はマグネシウム及び亜鉛のうちの少なくとも1
つの元素であり、M(2)はアルミニウム及びガリウム
のうちの少なくとも1つの元素であり、比率(x:y)
が0.2〜1.8:1の範囲であり、比率(z:y)が
0.4〜1.4:1の範囲であり、かつ酸素欠損量dが
(x+3y/2+3z/2) の3×10-5〜1×10-1倍の範囲であ
る)で表される酸化物からなることを特徴とする赤外線
反射膜(以下、第1の態様の赤外線反射膜という)に関
する。
【0010】さらに本発明は、 一般式M(1)x
(2)y Inz (x+3y/2+3z/2)-d (式中、M(1)は
マグネシウム及び亜鉛のうちの少なくとも1つの元素で
あり、M(2)はアルミニウム及びガリウムのうちの少
なくとも1つの元素であり、比率(x:y)が0.2〜
1.8:1の範囲であり、比率(z:y)が0.4〜
1.4:1の範囲であり、かつ酸素欠損量dが0から(x
+3y/2+3z/2) の1×10-1倍の範囲である)で表され、
かつM(1)、M(2)及びInのうちの少なくとも1
種の元素の一部が、他の元素で置換されており、M
(1)と置換される元素は原子価が2価以上であり、M
(2)及びInと置換される元素は原子価が3価以上で
ある酸化物からなることを特徴とする赤外線反射膜(以
下、第2の態様の赤外線反射膜という)に関する。
【0011】加えて本発明は、一般式M(1)x
(2)y Inz (x+3y/2+3z/2)-d (式中、M(1)は
マグネシウム及び亜鉛のうちの少なくとも1つの元素で
あり、M(2)はアルミニウム及びガリウムのうちの少
なくとも1つの元素であり、比率(x:y)が0.2〜
1.8:1の範囲であり、比率(z:y)が0.4〜
1.4:1の範囲であり、かつ酸素欠損量dが0から(x
+3y/2+3z/2) の1×10-1倍の範囲である)で表される
酸化物に、陽イオンを注入したものである酸化物からな
ることを特徴とする赤外線反射膜(以下、第3の態様の
赤外線反射膜という)に関する。以下本発明について説
明する。
【0012】本発明の第1の態様の赤外線反射膜 一般式M(1)x M(2)y Inz (x+3y/2+3z/2)-d
中、M(1)はマグネシウム及び亜鉛のうちの少なくと
も1つの元素である。従って、M(1)はマグネシウム
及び亜鉛のいずれか単独であってもよいし、M(1)は
マグネシウム及び亜鉛が共存してもよい。マグネシウム
及び亜鉛が共存する場合、マグネシウムと亜鉛の比率に
は特に制限はない。但し、マグネシウムの比率が増える
と吸収端が短波長側にシフトして透明性が増大する傾向
がある。
【0013】M(2)はアルミニウム及びガリウムのい
ずれか単独であってもよいし、M(2)はアルミニウム
及びガリウムが共存してもよい。アルミニウム及びガリ
ウムが共存する場合、アルミニウムとガリウムの比率に
は特に制限はない。但し、アルミニウムの比率が増える
と結晶化温度が高くなる傾向がある。ガリウムの比率が
増えると結晶化温度が低くなる傾向がある。
【0014】比率(x:y)は0.2〜1.8:1の範
囲であり、x/yが0.2未満であるとInGaO3
の析出が顕著となる。x/yが1.8を超えると結晶構
造が不安定となる。好ましい比率(x:y)は0.3〜
1.6:1の範囲であり、より好ましくは0.4〜1.
3:1の範囲である。比率(z:y)は0.4〜1.
4:1の範囲であり、z/yが0.4未満ではZnGa
2 4 相等の析出が顕著となる。z/yが1.4を超え
るとIn2 3相が析出して透明性が低下する。好まし
い比率(z:y)は0.6〜1.4:1の範囲であり、
より好ましくは0.8〜1.2:1の範囲である。
【0015】酸素欠損量dは、(x+3y/2+3z/2) の3×1
-5〜1×10-1倍の範囲である。酸素欠損量dは、少
ない分には問題ないが、多過ぎると可視光を吸収して透
明性を低下させる原因となり、酸素欠損量dが(x+3y/2+
3z/2) の3×10-1倍を超えると可視光を吸収するよう
になることから、好ましくない。酸素欠損量dの範囲
は、好ましくは(x+3y/2+3z/2) の1×10-3〜1×10
-1倍の範囲であり、より好ましくは(x+3y/2+3z/2) の1
×10-2〜1×10-1倍の範囲である。
【0016】尚、酸素欠損量とは、1モルの酸化物結晶
中に含まれる酸素イオンの数を化学量論量の酸素イオン
の数から差し引いた値をモル単位で示した値である。酸
化物結晶中に含まれる酸素イオンの数は、例えば、酸化
物結晶を炭素粉末中で加熱させて生成する二酸化炭素の
量を赤外吸収スペクトルで測定することで算出すること
ができる。また、化学量論量の酸素イオンの数は酸化物
結晶の質量から算出することができる。
【0017】本発明の赤外線反射膜の可視光線及び赤外
線の透過率は、伝導帯におけるキャリア電子の量が所定
の範囲にあるときに良好となる。そのようなキャリア電
子の量は、1×1018/cm3 〜1×1022/cm3
範囲である。また、好ましいキャリア電子の量は、1×
1019/cm3 〜5×1021/cm3 の範囲である。
尚、キャリア電子の量は、例えば、ファンデアパウ法電
気伝導率測定装置により測定することができる。
【0018】一般式M(1)M(2)InO4-d で表わ
される本発明に用いる酸化物は、一般式Mga Zn1-a
A1b Ga1-b InO4-d で表すこともでき、式中aは
0〜1の範囲であり、bは0〜1の範囲である。Mga
Zn1-a A1b Ga1-b InO4-d で表わされる本発明
に用いる酸化物の具体例としては、例えばMgA1In
4-d 、ZnA1InO4-d 、MgGaInO4-d 、Z
nGaInO4-d 、Mga Zn1-a A1InO4-d 、M
a Zn1-a GaInO4-d 、MgA1b Ga1-b In
4-d 、ZnA1b Ga1-b InO4-d を挙げることが
できる。式中のa及びbは、酸化物に要求される光学的
特性を考慮して、組成により適宜決定することができ
る。
【0019】本発明の第2の態様の赤外線反射膜 本発明の第2の態様の赤外線反射膜において、一般式M
(1)x M(2)y Inz (x+3y/2+3z/2)-d の式中、
M(1)、M(2)、比率(x:y)及び比率(z:
y)については、前記本発明の第1の態様の赤外線反射
膜と同様である。さらに、本発明の第2の態様の赤外線
反射膜においては、M(1)、M(2)及びInのうち
の少なくとも1種の元素の一部が、他の元素で置換され
ており、M(1)と置換される元素は原子価が2価以上
であり、M(2)及びInと置換される元素は原子価が
3価以上である。M(1)、M(2)及びInの少なく
とも一つの元素の一部を他の元素と置換することによ
り、酸化物に電子を注入することができる。本発明の第
2の態様の赤外線反射膜では、酸素欠損を導入すること
以外に、金属イオンの一部を別の金属イオンで置換する
ことによりキャリア電子が伝導帯に注入されて、可視光
線及び赤外線の透過率を変化させることができる。
【0020】M(1)で表されるMg及びZnは、2価
の元素であり、これらと置換可能な元素は、原子価が2
価以上の元素である。原子価が高い元素程少量の置換
で、より大きいキャリア注入量を与えることが可能であ
る。置換可能な元素の原子価は通常2価、3価、4価、
5価又は6価である。原子価が2価以上の元素として
は、例えば、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Cd、A
l、Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、
Ni、Zn、Ga、Ge、Y、Zr、Nb、Mo、T
c、Ru、Rh、Pd、In、Sn、Sb、La、C
e、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、W、
Re、Os、Ir、Pt、Tl、Pb、Bi、Poを挙
げることができる。
【0021】M(2)で表されるA1、Ga及びInは
3価の元素であり、これらと置換可能な元素は、原子価
が3価以上の元素である。原子価が高い元素程少量の置
換で、より大きいキャリア注入量を与えることが可能で
ある。置換可能な元素の原子価は通常3価、4価、5価
又は6価である。原子価が3価以上の元素としては、例
えば、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、F
e、Co、Ni、Ga、Ge、Y、Zr、Nb、Mo、
Tc、Ru、Rh、Pd、In、Sn、Sb、La、C
e、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、W、
Re、Os、Ir、Pt、Tl、Pb、Bi、Poを挙
げることができる。
【0022】上記のようにM(1)、M(2)及び/又
はInの一部が上記のような元素で置換されることで、
キャリア電子が伝導バンドに注入される。可視光線及び
赤外線領域における透明性という観点から、キャリア電
子の注入量は、例えば1×1018/cm3 〜1×1022
/cm3 の範囲とすることが適当であり、各元素の置換
量は、電子の注入量を上記範囲になるように調整するこ
とが適当である。キャリア電子の注入量が1×1018
cm3 未満では赤外線領域における充分な吸収性が得ら
れず、1×1022/cm3 を超えると、プラズマ振動に
よる吸収が可視領域に現れて可視光線の透明性が低下す
る。キャリア電子の注入量は、好ましくは1×1019
cm3 〜5×1021/cm3 の範囲である。また、置換
する元素の種類によっては可視領域の光を吸収する性質
を有するものもある。そこで、置換元素の置換量は、可
視領域の光の平均透過率が70%以上、好ましくは80
%以上、より好ましくは90%以上となるように選ぶこ
とが適当である。
【0023】第2の態様の赤外線反射膜を構成する酸化
物の具体例として、一般式M(1)x M(2)y Inz
(x+3y/2+3z/2)-d において、x、y及びzが1である
M(1)M(2)InO4-d で表され、M(1)、M
(2)及び/又はInの一部が他の元素で置換されたも
のを挙げることができる。置換可能な元素の具体例は前
述のとおりである。一般式M(1)M(2)InO4-d
で表わされる酸化物は、一般式Mga Zn1-a A1b
1-b InO4 で表すこともでき、式中aは0〜1の範
囲であり、bは0〜1の範囲である。従って、第2の態
様の酸化物は、一般式Mga Zn1-a A1b Ga1-b
nO4 において、Mg、Zn、A1、Ga及びInのの
一部が他の元素で置換されたものである。
【0024】尚、上記Mga Zn1-a A1b Ga1-b
nO4 で表わされる酸化物には、例えばMgA1InO
4 、ZnA1InO4 、MgGaInO4 、ZnGaI
nO4 、Mga Zn1-a A1InO4 、Mga Zn1-a
GaInO4 、MgA1b Ga1-b InO4 、ZnA1
b Ga1-b InO4 を挙げることができる。式中のa及
びbは、赤外線反射膜に要求される光学的特性を考慮し
て、組成により適宜決定することができる。
【0025】M(1)、M(2)及びInの少なくとも
いずれか1つの元素の一部が他の元素で置換されること
で、キャリア電子が伝導バンドに注入される。キャリア
電子の伝導バンドへの注入は、上述のように酸素欠損の
導入によっても生じる。従って、本発明の第2の態様の
酸化物においては、元素の置換又は元素の置換と酸素欠
損によってキャリア電子が伝導バンドに注入される。キ
ャリア電子の量は、前記のように1×1018/cm3
1×1022/cm3の範囲とすることが適当であり、各
元素の置換量又は元素の置換量と酸素欠損量とは、キャ
リア電子の量が上記範囲になるように調整することが適
当である。キャリア電子の量は、好ましくは1×1019
/cm3 〜5×1021/cm3 の範囲である。
【0026】本発明の第3の態様の赤外線反射膜 本発明の第3の態様の赤外線反射膜において、一般式M
(1)x M(2)y Inz (x+3y/2+3z/2)-d の式中、
M(1)、M(2)、比率(x:y)及び比率(z:
y)については、前記本発明の第1の態様の赤外線反射
膜と同様である。さらに、本発明の第3の態様の赤外線
反射膜は、上記一般式で表される酸化物に、陽イオンを
注入したものである。本発明の第3の態様の赤外線反射
膜では、酸素欠損を導入すること以外に、陽イオンを注
入することによりキャリア電子が伝導帯に注入されて、
可視光線及び赤外線領域における吸収性を変化させるこ
とができる。
【0027】本発明の第3の態様の赤外線反射膜に注入
される陽イオンは、一般式M(1)x M(2)y Inz
(x+3y/2+3z/2)-d で表される酸化物の結晶構造を破壊
することなく、固溶できるものであれば特に制限はな
い。但し、イオン半径の小さいイオンの方が結晶格子中
に固溶しやすい傾向があり、イオン半径が大きくなる
程、結晶構造を破壊し易くなる傾向がある。上記のよう
な陽イオンとしては、例えば、H、Li、Be、B、
C、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、
V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、G
a、Ge、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、
Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Cs、Ba、L
a、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、T
b、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、T
a、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、
Pb、Biを挙げることができる。
【0028】第3の態様の赤外線反射膜を構成する酸化
物の具体例として、一般式M(1)x M(2)y Inz
(x+3y/2+3z/2)-d において、x、y及びzが1である
M(1)M(2)InO4-d で表される酸化物に陽イオ
ンを注入したものを挙げることができる。一般式M
(1)M(2)InO4-d で表わされる酸化物は、一般
式Mga Zn1-a A1b Ga1-b InO4 で表すことも
でき、式中aは0〜1の範囲であり、bは0〜1の範囲
である。従って、第3の態様に用いる酸化物は、一般式
MgaZn1-a A1b Ga1-b InO4 で表される酸化
物に陽イオンを注入したものであることができる。
【0029】尚、上記Mga Zn1-a A1b Ga1-b
nO4 で表わされる酸化物には、前記のように、例えば
MgA1InO4 、ZnA1InO4 、MgGaInO
4 、ZnGaInO4 、Mga Zn1-a A1InO4
Mga Zn1-a GaInO4、MgA1b Ga1-b In
4 、ZnA1b Ga1-b InO4 を挙げることができ
る。式中のa及びbは、赤外線反射膜に要求される光学
的特性を考慮して、組成により適宜決定することができ
る。
【0030】本発明の赤外線反射膜は、前記の酸化物の
みからなる場合のみならず、およびこれらの酸化物と異
なる結晶が共存する酸化物層であることもできる。但
し、他の結晶の共存量は、膜の透明性の点で実用上の問
題が生じない範囲で選ばれる。本発明の酸化物と共存さ
せることができる酸化物としては、例えばITO、In
2 3 、SnO2 、ZnO等が挙げられる。但し、これ
らの酸化物に限定されるものではない。
【0031】本発明の赤外線反射膜は、基板の少なくと
も一方の表面の少なくとも一部に設けられ、赤外線反射
膜を構成する酸化物の(00n)面(但し、nは正の整
数である)が前記基板の表面と実質上平行に配向してい
るものであることもできる。このような赤外線反射膜
は、短波長域の透明性が良好である。
【0032】本発明の赤外線反射膜の膜厚は、膜に要求
される光学的特性及び用途等を考慮して適宜決定でき、
例えば、下限は約10nmであり、上限は約2μmであ
る。但し、酸化物に含まれる元素の種類によっては、可
視領域に一部吸収を有するものもあり、その場合には、
比較的薄い膜が好ましい。また、可視領域にほとんどま
たはまったく吸収を有さないものについては、膜厚を厚
くすることで、より高い伝導性を得ることができる。
【0033】本発明の赤外線反射膜を設ける基板として
は、ガラスや樹脂などの透明な基体を挙げることができ
る。例えば、板ガラス、自動車用窓ガラス、住宅用窓
材、調理器具用の窓材等を挙げることができる。
【0034】本発明の赤外線反射膜は、薄膜法により製
造することができる。薄膜法の代表的なものとして、C
VD法、スプレー法、真空蒸着法、イオンプレーティン
グ法、MBE法、スパッタリング法、ゾル−ゲル法、噴
霧熱分解法などがある。さらにCVD法として、熱CV
D、プラズマCVD、MOCVD、光CVD等を挙げる
ことができる。
【0035】CVD法やスプレー法のような化学的手法
は、真空蒸着法やスパッタリング法のような物理的手法
に比べて設備は簡単であり、大型基板に適している。さ
らに、反応促進や特性安定化のために乾燥や焼成の工程
を行うときには、350〜500℃の熱処理を必要とす
るので、ガラス基板上に直接製造する場合には適してい
る。物理的手法は、基板温度が150〜300℃の低温
で成膜できるため、ガラス基板上に直接製造する場合だ
けでなく、各種下地層の上に製造する場合にも適してい
る。なかでもスパッタリング法は生産性が高く、大面積
基板に均一に成膜できるなどの点で特に優れている。
【0036】例えば、スパッタリング法の場合、所望の
組成を有するターゲットを用い、10-4〜10-1Tor
rの圧力下、室温から500℃の範囲で基板を加熱して
成膜することができる。尚、スパッタリングターゲット
としては、金属または酸化物の焼結体や混合粉成形体等
を用いることができる。また、成膜方法及び条件により
生成する酸化物膜の配向性をコントロールすることもで
きる。例えば、スパッタリング法で配向性のある酸化物
膜を形成するには、5×10-4〜1Torrの圧力下、
100℃〜900℃の範囲で基板を加熱することで、酸
化物の(00n)面(但し、nは正の整数である)が前
記基板の表面と実質上平行な向きに配向した膜を形成す
ることができる。
【0037】CVD法では、金属元素の原料として、I
n(CH3 3 、In(C2 5 3 、In(C5 7
2 3 、In(C119 2 3 、Ga(C
3 3 、Ga(C2 5 3 、Zn(CH3 2 、Z
n(C2 5 2 、Al(CH3 3、Al(C
2 5 3 、Mg(CH3 2 、Mg(C2 5 2
の有機金属や、InCl3 、GaCl3 、ZnCl2
AlCl3 、MgCl2 等の塩化物などが利用できる。
また、酸素の原料としては空気、O2 、H2 O、C
2 、N2O等が利用できる。
【0038】イオンプレーティング法による成膜は、原
料となる金属あるいは酸化物の混合体や焼結体を抵抗加
熱、高周波加熱、電子衝撃等により蒸発させ、DC放
電、RF放電、電子衝撃等によりイオン化する事により
行うことができる。原料として金属を用いた場合には、
空気、O2 、H2 O、CO2 、N2 O等を流しながら成
膜をすることにより所定の酸化物膜を得ることができ
る。
【0039】真空蒸着法による成膜は、圧力10-3〜1
-6Torr中で原料となる金属あるいは酸化物の混合
体や焼結体を抵抗加熱、高周波加熱、電子衝撃、レーザ
ー衝撃等により蒸発させ、基板上に膜を作製することに
より行うことができる。原料として金属を用いた場合に
は空気、O2 、H2 O、CO2 、N2 O等を流しながら
成膜をすることにより所定の酸化物膜を得ることができ
る。
【0040】尚、CVD法、イオンプレーティング法、
真空蒸着法においても、成膜条件を適宜選ぶことで配向
性のある酸化物膜を形成することができる。
【0041】本発明の第1の態様の赤外線反射膜の透過
性は、薄膜法により形成したM(1)x M(2)y In
z (x+3y/2+3z/2) で表される酸化物に酸素欠損を導入
することで変化させることができる。一般に酸化物の酸
素欠損は、例えば、酸化物から酸素を引き抜くことによ
り生成させることができる。酸素原子を引き抜いて酸素
欠損を作る方法としては、上記酸化物を還元性雰囲気下
または不活性ガス雰囲気下で加熱処理するなどの方法を
用いることができる。熱処理および/または還元処理
は、100〜1100℃の範囲の温度で行うことが適当
である。好ましい温度範囲は、300〜900℃であ
る。また、酸化物の成膜の際に酸素分圧を制御すること
で、酸素欠損を有する酸化物を形成させることもでき
る。酸化物の形成の際に酸素欠損を導入し、さらに酸素
を引き抜く工程を加えることで酸素欠損量を調整するこ
ともできる。
【0042】本発明の第2の態様の赤外線反射膜は、基
本的には、第1の態様の赤外線反射膜の場合と同様に、
薄膜法により形成し、必要により酸素欠損を導入するこ
とにより得られる。
【0043】例えば、スパッタリング法で行う場合、タ
ーゲットとして、一般式M(1)xM(2)y Inz
(x+3y/2+3z/2) (式中、M(1)はマグネシウム及び亜
鉛のうちの少なくとも1つの元素であり、M(2)はア
ルミニウム及びガリウムのうちの少なくとも1つの元素
であり、比率(x:y)が0.1〜2.2:1の範囲で
あり、比率(z:y)が0.4〜1.8:1の範囲であ
る)で表され、かつM(1)、M(2)及びInのうち
の少なくとも1種の元素の一部が、他の元素で置換され
ており、M(1)と置換される元素は原子価が2価以上
であり、M(2)及びInと置換される元素は原子価が
3価以上である酸化物を用いることが適当である。例え
ば、In2 Ga2 Zn0.99Ge0.017 の組成を有する
膜を形成する場合、同様の組成を有する焼結体または混
合粉成形体等をターゲットとして用いることができる。
【0044】スパッタリング法により、配向性の赤外線
反射膜を作製するには、上記酸化物をターゲットとし
て、基板上に、前記基板の加熱温度を100〜900℃
の範囲とし、成膜時の圧力を5×10-4〜1Torrの
範囲として酸化物膜を形成することが適当である。これ
により、酸化物からなる膜であって、該酸化物の(00
n)面(但し、nは正の整数である)が前記基板の表面
と実質上平行な向きに配向した結晶構造を有する赤外線
反射膜を得ることができる。
【0045】さらに、酸素欠損は、本発明の第1の態様
と同様に、例えば、酸化物から酸素を引き抜くことによ
り生成させることができる。酸素原子を引き抜いて酸素
欠損を作る方法としては、酸化物を還元性雰囲気下また
は不活性ガス雰囲気下で加熱処理するなどの方法を用い
ることができる。
【0046】本発明の第3の態様の赤外線反射膜は、基
本的には、第1の態様の赤外線反射膜の場合と同様に、
一般式M(1)x M(2)y Inz (x+3y/2+3z/2)
示される所望の組成の酸化物を形成し、さらに得られた
酸化物に陽イオンを注入し、必要により酸素欠損を導入
することにより得られる。酸化物の形成は、薄膜法など
により行うことができる。尚、上記酸化物を形成する際
に、条件により酸化物形成の際に酸素欠損が導入される
こともある。また、薄膜法の例としては、上記第1の態
様の赤外線反射膜で説明した方法を同様に用いることが
できる。
【0047】陽イオンの注入には、イオン注入法を用い
る。イオン注入法は、固体内に不純物を導入する手段と
して超大規模集積回路製造工程等に用いられているもの
をそのまま用いることができる。注入さるべき陽イオン
の元素をイオン化して数十keV以上に加速し、酸化物
中に打ち込むことで、行うことができる。
【0048】注入された陽イオンは、伝導帯にキャリア
電子を与えて可視光線及び赤外線の透過率を変化させ
る。陽イオン注入量は、酸化物が酸素欠損を有さない場
合、伝導帯への電子の注入量が1×1018/cm3 〜1
×1022/cm3 の範囲になるように選ぶことが適当で
ある。また、酸化物が酸素欠損を有する場合には、酸素
欠損により生じるキャリア電子の量と陽イオン注入によ
り生じる電子の量との合計が上記範囲になるようにする
ことが適当である。キャリア電子の量が1×1018/c
3 より小さければ、充分な赤外線吸収が得られず、1
×1022/cm3 より大きければプラズマ振動による吸
収が可視領域に現れて透明性が低下する。キャリア電子
の量は、好ましくは1×1019/cm3 〜5×1021
cm3 の範囲である。
【0049】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。 実施例1 通常のソーダライムガラス基板上にRFマグネトロンス
パッタリングにより、ZnO:Ga2 3 :In2 3
=16:43:41の組成の焼結体をターゲットとし
て、Ar:O2 =18:2、圧力6×10-3Torr、
基板温度400℃の条件下で厚さ3000オングストロ
ームの赤外線反射膜を形成した。次にこれを、大気中4
00℃で1時間アニールした。得られた膜の組成は、蛍
光X線による分析の結果、Zn11Ga47In41145
あった。さらにこの膜の結晶性をXRDによって調べた
ところ、(009)面の回析ピークが観察され、配向膜
となっていた。
【0050】この膜とITO膜の分光透過率をそれぞれ
測定し、図1に示す。図1から、本発明の膜は、その吸
収端は390nmであり、従来のITO膜よりも短波長
側でより透過率が良好であり、かつ赤外線領域(0.9
μm以上)でも充分光を反射していることがわかる。
【0051】実施例2 通常のソーダライムガラス基板上にRFマグネトロンス
パッタリングにより、ZnGaInO4 の組成の焼結体
をターゲットとして、Ar:O2 =18:2、圧力1×
10-2Torr、基板温度450℃で、厚さ3000オ
ングストロームの赤外線反射膜を形成した。得られた膜
の組成は、蛍光X線による分析の結果、Zn25Ga36
39138であった。また、XRDによる結晶性の分析
の結果、(009)面の回析ピークのみが観察され、配
向膜であることが分かった。この膜の分光透過率を測定
したところ、実施例1の膜とほぼ同様の分光透過率を示
した。その吸収端は385nmであり、従来のITO膜
よりも短波長側でより透過率が良好であった。さらに、
赤外線領域(0.9μm以上)で充分光を反射している
ことが確かめられた。
【0052】実施例3 通常のソーダーライムガラス基板上にRFマグネトロン
スパッタリングにより、ZnO:Ga2 3 :In2
3 =45:25:35組成の焼結体をターゲットとし
て、Ar:O2 =19.5:0.5、圧力8×10-3
orr、基板温度400℃で、厚さ3000オングスト
ロームの赤外線反射膜を形成した。次にこれを、大気中
500℃で10時間アニールした後、N2 :H2 =9
8:2のガスを流しながら400℃10時間還元熱処理
を行った。得られた膜の組成は、蛍光X線による分析の
結果、Zn39Ga28In33131 であった。さらに、X
RDによる結晶性の分析の結果、(009)面の回析ピ
ークのみが観察され、配向膜であることが分かった。こ
の膜の分光透過率を測定したところ、実施例1の膜とほ
ぼ同様の分光透過率を示した。その吸収端は380nm
であり、従来のITO膜よりも短波長側でより透過率が
良好であった。さらに、赤外線領域(0.9μm以上)
で充分光を反射していることが確かめられた。
【0053】実施例4 石英基板上にRFマグネトロンスパッタリングにより、
ZnO:Ga2 3 :In2 3 =40:29:31に
SnO2 を添加した組成の焼結体をターゲットとして、
Ar:O2 =19.5:0.5、圧力8×10-3Tor
r、基板温度450℃で、厚さ3000オングストロー
ムの赤外線反射膜を形成した。得られた膜の組成は、蛍
光X線による分析の結果、Zn33Ga34In33134
あり、Snが1%含有されていた。XRDによって結晶
性を調べたところ、(009)面の回析ピークのみが観
察され、配向膜であることが分かった。この膜の分光透
過率を測定したところ、実施例1の膜とほぼ同様の分光
透過率を示した。その吸収端は385nmであり、従来
のITO膜よりも短波長側でより透過率が良好であっ
た。さらに、赤外線領域(0.9μm以上)で充分光を
反射していることが確かめられた。
【0054】実施例5 石英基板上にRFマグネトロンスパッタリングにより、
ZnO:Ga2 3 :In2 3 :Al2 3 =37:
25:33:5の組成の焼結体をターゲットとして、A
r:O2 =18:2、圧力6×10-3Torr、基板温
度450℃の条件下で厚さ600オングストロームの赤
外線反射膜を形成した。得られた膜の組成は、蛍光X線
による分析の結果、Zn33Ga28In33Al6 134
あった。さらに、XRDによって結晶性を調べたとこ
ろ、(009)面の回析ピークが観察され、配向膜であ
ることが分かった。この膜の分光透過率を測定したとこ
ろ、実施例1の膜とほぼ同様の分光透過率を示した。そ
の吸収端は385nmであり、従来のITO膜よりも短
波長側でより透過率が良好であった。さらに、赤外線領
域(0.9μm以上)で充分光を反射していることが確
かめられた。
【0055】実施例6 通常のソーダーライムガラス基板上にRFマグネトロン
スパッタリングにより、ZnO:Ga2 3 :In2
3 :MgO=30:30:34:6の組成の焼結体をタ
ーゲットとして、Ar:O2 =18:2、圧力6×10
-3Torr、基板温度400℃の条件下で厚さ3000
オングストロームの赤外線反射膜を形成した。得られた
膜の組成は、蛍光X線による分析の結果、Zn24Ga34
In34Mg8 138 であった。さらに、XRDによって
結晶性を調べたところ、(009)面の回析ピークが観
察され、配向膜であることがわかった。この膜の分光透
過率を測定したところ、実施例1の膜とほぼ同様の分光
透過率を示した。その吸収端は390nmであり、従来
のITO膜よりも短波長側でより透過率が良好であっ
た。さらに、赤外線領域(0.9μm以上)で充分光を
反射していることが確かめられた。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、可視光を短波長側に至
るまで、ほぼ完全に透過し、かつ赤外線の反射率も高い
赤外線反射膜を提供することができる。特に、本発明に
よれば、新組成のZn−Ga−In系酸化物の膜を赤外
線反射膜として使用した結果、充分赤外線を反射し得る
ため、室内や社内の太陽光による温度上昇を防止でき、
空調コストの削減ができるとともに、短波長側の透過率
が良好なため、可視光をほぼ完全に室内や車内に取り込
むことができる赤外線反射膜が得られる。また、可視光
域の短波長側の透過率が良好なため、着色がなく、審美
的にみても良好な赤外線反射膜が得られる。さらに、本
発明の赤外線反射膜は、ITO膜と同等の赤外線の反射
率を有し、かつITO膜と比較して、可視光の透過率及
び透過範囲が広く、その結果可視光の反射を抑制するこ
とができ、反射光による近隣への迷惑を低減できる。即
ち、本発明の赤外線反射膜は、可視光の反射がほとんど
ないため、近隣への悪影響が少ない赤外線反射膜であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の赤外線反射膜とITO膜
の分光透過率を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G02B 5/30 G02B 5/30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式M(1)x M(2)y Inz
    (x+3y/2+3z/2)-d (式中、M(1)はマグネシウム及び
    亜鉛のうちの少なくとも1つの元素であり、M(2)は
    アルミニウム及びガリウムのうちの少なくとも1つの元
    素であり、比率(x:y)が0.2〜1.8:1の範囲
    であり、比率(z:y)が0.4〜1.4:1の範囲で
    あり、かつ酸素欠損量dが(x+3y/2+3z/2) の3×10-5
    〜1×10-1倍の範囲である)で表される酸化物からな
    ることを特徴とする赤外線反射膜。
  2. 【請求項2】 一般式M(1)x M(2)y Inz
    (x+3y/2+3z/2)-d (式中、M(1)はマグネシウム及び
    亜鉛のうちの少なくとも1つの元素であり、M(2)は
    アルミニウム及びガリウムのうちの少なくとも1つの元
    素であり、比率(x:y)が0.2〜1.8:1の範囲
    であり、比率(z:y)が0.4〜1.4:1の範囲で
    あり、かつ酸素欠損量dが0から(x+3y/2+3z/2) の1×
    10-1倍の範囲である)で表され、かつM(1)、M
    (2)及びInのうちの少なくとも1種の元素の一部
    が、他の元素で置換されており、M(1)と置換される
    元素は原子価が2価以上であり、M(2)及びInと置
    換される元素は原子価が3価以上である酸化物からなる
    ことを特徴とする赤外線反射膜。
  3. 【請求項3】 一般式M(1)x M(2)y Inz
    (x+3y/2+3z/2)-d (式中、M(1)はマグネシウム及び
    亜鉛のうちの少なくとも1つの元素であり、M(2)は
    アルミニウム及びガリウムのうちの少なくとも1つの元
    素であり、比率(x:y)が0.2〜1.8:1の範囲
    であり、比率(z:y)が0.4〜1.4:1の範囲で
    あり、かつ酸素欠損量dが0から(x+3y/2+3z/2) の1×
    10-1倍の範囲である)で表される酸化物に、陽イオン
    を注入したものである酸化物からなることを特徴とする
    赤外線反射膜。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005022953A (ja) * 2003-04-01 2005-01-27 Hitachi Maxell Ltd 複合化酸化インジウム粒子およびその製造方法、ならびに導電性塗料、導電性塗膜および導電性シート
WO2022190930A1 (ja) * 2021-03-10 2022-09-15 日東電工株式会社 透明酸化物フィルム

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