JPH08334960A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH08334960A
JPH08334960A JP7167070A JP16707095A JPH08334960A JP H08334960 A JPH08334960 A JP H08334960A JP 7167070 A JP7167070 A JP 7167070A JP 16707095 A JP16707095 A JP 16707095A JP H08334960 A JPH08334960 A JP H08334960A
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由紀 西尾
Keita Nozawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光体上にトナー融着が生じないか、生じに
くく、画像濃度が高い良好な画像の得られる接触帯電工
程を有する画像形成方法の提供。 【構成】 帯電工程を有し、平均粒径で0.1〜5μm
の無機粒子が含有されているトナーと、有機感光体から
なる静電荷潜像保持体を用い、且つ現像工程において、
現像領域で、潜像保持体とトナー担持体との間に、トナ
ーを潜像保持体からトナー担持体に引き戻す電圧と、ト
ナー担持体から潜像保持体に飛翔させる電圧とをトナー
担持体に、T1時間少なくとも1回印加した後に、画像
部に対してはトナーを飛翔させ、非画像部に対してはト
ナーを引き戻す方向の電圧をトナー担持体にT2時間印
加し、且つ該T1時間とT2時間との比T2/T1が0.1
以上であることを特徴とする画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真、静電記録、静
電印刷の如き画像形成方法における静電荷潜像を可視化
する為の画像形成方法に関する。更に詳しくは、少なく
とも外部より電圧を印加した帯電部材を静電荷潜像保持
体に接触させて帯電を行う帯電工程と、静電荷潜像をト
ナーを用いて現像する現像工程とを有する電子写真法に
用いられる画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より電子写真装置等における帯電手
段としては、コロナ放電器が知られている。しかし、コ
ロナ放電器は高電圧を印加しなければならない為、オゾ
ンの発生量が多いという問題点を有している。そこで最
近では、コロナ放電器を利用しないで接触帯電手段を利
用する帯電手段が検討されている。特開昭63−149
668号公報及び特開昭63−149669号公報に
は、帯電部材である導電性ローラーに電圧を印加して、
該ローラーを被帯電体である感光体(静電荷潜像保持
体)に接触させて、感光体表面を所定の電位に帯電させ
るものが記載されている。この様な接触帯電手段を用い
れば、コロナ放電器と比較して低電圧化が図れ、オゾン
発生量が減少する。しかし、上記の様な接触帯電装置を
用いる接触帯電手段においては、帯電部材に、直流電圧
若しくは直流電圧に交流電圧を重畳したものが印加され
るが、この際、帯電部材と感光体ドラムとの接触部分周
辺では、特に、粒子径が小さく重量の軽い残留トナーの
異常な帯電や飛翔運動の反復が繰り返され、感光体ドラ
ム表面への残留トナーの静電吸着や埋め込みが行われ易
い状況にあり、感光体ドラム表面へのトナーの融着が生
じる。特に、この傾向は、有機感光体を有する静電荷潜
像保持体を使用した場合に顕著である。この様に、接触
帯電手段を利用する場合は、従来のコロナ放電器による
非接触帯電手段を用いた場合と比べて非常に異なてお
り、特有の問題がある。
【0003】一方、近年小型で安価なパーソナルユース
の複写機やレーザープリンター等が出現し、これらの小
型機においてはメンテナンスフリーの立場から、感光
体、現像器、クリーニング装置等が一体化されたカート
リッジ方式が用いられ、トナーとしても現像器の構造を
簡単に出来ることから磁性一成分系トナーを使用するこ
とが望まれる。
【0004】この様な磁性一成分系トナーを用いる方法
において良好な画像を得るには、トナーがより均一に、
より迅速に帯電され易い帯電特性を有するものであるこ
とを要する。その為に、例えば、特開昭62−6107
2号公報等に、無機粒子をトナー粉末に添加、混合する
ことが提案されている。しかしながら、この様な無機粒
子が含有されたトナーを、上記した接触帯電装置と有機
感光体とを有する画像形成装置に用いた場合には、トナ
ー中の無機粒子が感光体に傷を付け易く、感光体表面へ
のトナーの融着が特に生じ易い。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】従って、本発明の
目的は、上記の如き従来技術の課題を解決した画像形成
方法を提供することにある。即ち、本発明の目的は、接
触帯電工程を有する画像形成方法において、感光体上に
トナー融着を生じないか、又はトナー融着を生じにくい
画像形成方法を提供することにある。又、本発明の別の
目的は、画像濃度の高い良好な画像が得られる画像形成
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決する為の手段】上記目的は、以下の本発明
により達成される。即ち、本発明は、外部から電圧が印
加される帯電部材を静電荷潜像保持体に接触させて帯電
を行う帯電工程と、帯電された静電荷潜像保持体に静電
荷潜像を形成する工程と、該静電荷潜像保持体上に形成
された静電荷潜像をトナー担持体上に配されたトナー層
により現像してトナー画像を形成する現像工程と、該静
電荷潜像保持体上に形成されたトナー画像を被転写材に
転写して転写画像を形成する転写工程とを少なくとも有
する画像形成方法において、平均粒径で0.1〜5μm
の無機粒子が含有されているトナー及び有機感光体から
なる静電荷潜像保持体を用い、且つ上記現像工程におい
て、静電荷潜像保持体とこれに対向されたトナー担持体
とからなる現像領域で、静電荷潜像保持体とトナー担持
体との間に、トナーを静電荷潜像保持体からトナー担持
体に引き戻す電圧と、トナー担持体から静電荷潜像保持
体に飛翔させる電圧とをトナー担持体に、T1時間少な
くとも1回印加した後に、画像部に対してはトナーを飛
翔させ、非画像部に対してはトナーを引き戻す方向の電
圧をトナー担持体にT2時間印加し、且つ該T1時間とT
2時間との比T2/T1が0.1以上であることを特徴と
する画像形成方法である。
【0007】
【作用】本発明においては、上記の様な特別なバイアス
を用いることによって、接触させて帯電を行う帯電工程
を有し、無機粒子が含有されているトナー、及び比較的
硬度の低い有機感光体を用いているにもかかわらず、静
電荷潜像保持体(有機感光体)へのトナー融着が有効に
防止される。この理由は、以下の様な作用によると考え
ている。
【0008】通常、現像領域にかかる現像電界の力によ
って、トナーはトナー担持体から静電荷潜像保持体であ
る感光体に向かって飛翔し、感光体の表面に衝突する。
この時にトナーから感光体表面に衝撃が加えられ、場合
によっては感光体表面に傷が生じる。本発明に使用され
るトナーは、粒径が比較的大きく、硬度が比較的高い無
機粒子が含有されている為に、本発明で使用される比較
的硬度の低い有機感光体表面に傷を生じ易い。この傷
に、感光体に当接された帯電ローラー等でトナーが埋め
込まれ、感光体表面のトナー融着が発生し易い。
【0009】ここで、トナーの感光体表面への衝撃力
は、現像領域にかかる現像電界の大きさに依存するが、
それはトナー担持体に外部から印加するバイアスの交流
成分の電圧(ピークトゥピーク)の大きさでほぼ決ま
る。しかしながら、十分な画像濃度を得る為には、この
交流成分の電圧の値をある程度の大きさにする必要があ
り、ある程度以上には小さく出来ない。これに対し、図
2に示した様な本発明で使用される現像電界の非連続の
交流成分を印加した場合には、従来一般に用いられてい
る図3に示した様な連続の交流成分を印加した場合に比
べて、トナーが感光体表面へ衝突する単位時間あたりの
回数が少なく、又、強い電界によってトナーが感光体表
面に押しつけられている時間も短くすることが出来るの
で、トナーの衝突による感光体表面の傷の発生が防げら
れ、感光体表面へのトナー融着が防止されるものと考え
ている。この結果、本発明によれば、接触帯電工程を有
する画像形成方法においても、感光体上にトナー融着が
生じないか、或いは生じにくく、且つ画像濃度が高い良
好な画像が提供される。
【0010】
【好ましい実施態様】次に、本発明の好ましい実施態様
を挙げて本発明を更に詳細に説明する。本発明の画像形
成方法は、外部から電圧が印加される帯電部材を静電荷
潜像保持体(感光体)に接触させて帯電を行う帯電工程
と、帯電された静電荷潜像保持体に静電荷潜像を形成す
る工程と、該静電荷潜像保持体上に形成された静電荷潜
像をトナー担持体上に配されたトナー層により現像して
トナー画像を形成する現像工程と、該静電荷潜像保持体
上に形成されたトナー画像を被転写材に転写して転写画
像を形成する転写工程とを少なくとも有する画像形成方
法であって、静電荷潜像保持体が有機感光体であり、上
記現像工程で、平均粒径で0.1〜5μmの無機粒子が
含有されているトナーを用い、且つ静電荷潜像保持体と
これに対向されたトナー担持体とからなる現像領域で、
静電荷潜像保持体とトナー担持体との間に、トナーを静
電荷潜像保持体からトナー担持体に引き戻す電圧と、ト
ナー担持体から静電荷潜像保持体に飛翔させる電圧とを
トナー担持体に、T1時間少なくとも1回印加した後
に、画像部に対してはトナーを飛翔させ、非画像部に対
してはトナーを引き戻す方向の電圧をトナー担持体にT
2時間印加し、且つ該T1時間とT2時間との比T2/T1
が0.1以上であることを特徴とする。
【0011】本発明においては、帯電工程において、一
時帯電器として帯電部材を接触させて帯電を行う帯電装
置を用いる。本発明で使用し得る接触帯電の方法として
は、例えば、ローラー、ブレード或いはブラシ等の帯電
部材を用いる方法等が挙げられる。これらの中でも、ロ
ーラーを用いる方法が特に好ましい。図1に、本発明の
画像形成方法を適用した画像形成装置の一例を示す。図
1の画像形成装置においては、静電荷潜像保持体(以
下、感光体とする)1の表面が帯電ローラー7によって
帯電される。帯電ローラー7の基本構成は、中心の芯金
7Aとその周辺を形成する導電性弾性層7Bとからな
る。図1に示す様に、帯電ローラー7は、感光体1面に
押圧力をもって圧接されている為、感光体1の回転に伴
い従動回転する。この様な帯電ローラー7に、外部から
バイアスが印加されると、先ず、感光体1の表面が所定
の極性・電位に帯電される。次いで画像露光8によっ
て、この感光体1上に静電荷潜像が形成され、該静電荷
潜像が現像器2等の現像手段によりトナー画像として順
次可視化される。
【0012】図1に示した様な帯電ローラー7を用いた
場合の好ましいプロセス条件としては、帯電ローラー7
の感光体1への当接圧を、4.9〜490N/m(5〜
500g/cm)程度とし、バイアスとして直流電圧に
交流電圧を重畳したものを用いた場合には、交流電圧=
0.5〜5kVpp、交流周波数=50〜5kHz、直流
電圧=±0.2〜±1.5kV程度とするのが好まし
い。尚、当接圧については次式によって算定する。 (当接圧)[N/m]=(転写部材に加えられる力)[N]÷(当
接されている長さ)[m]
【0013】又、本発明で使用する上記の様な帯電ロー
ラー7の表面には、トナーの融着を防止する為に離型性
被膜を設けてもよい。離型性被膜としては、ナイロン系
樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDC
(ポリ塩化ビニリデン)等の材料を適用することが可能
である。帯電ローラー7は、上記した様に、例えば、中
心の芯金7Aと外周を形成する導電性弾性層7Bとから
なり、導電性弾性層7Bは、カーボン等の導電性材料を
分散させた、ウレタン、エチレン−プロピレン−ジエン
系三元共重合体(EPDM)等の体積抵抗値106〜1
10Ω・cm程度の弾性体で作られている。本発明で使
用し得る接触帯電の方法が、これに限定されないのは勿
論である。
【0014】上記の様な帯電ローラー7が圧接される感
光体1(静電荷潜像保持体)としては、本発明において
は有機感光体が用いられる。有機感光体としては、感光
層が電荷発生物質及び電荷輸送性能を有する物質を同一
層に含有する、所謂単一層型の感光体でもよく、又、電
荷輸送層と電荷発生層とを夫々有する機能分離型の感光
体であってもよい。導電性基体上に、電荷発生層、次い
で電荷輸送層の順で積層されている構造の機能分離型の
積層型感光体は、本発明で使用する感光体の好ましい例
の一つである。本発明に用いられる積層型の感光体1の
態様について以下に説明する。先ず、導電性基体として
は、アルミニウム又はステンレス等の金属、アルミニウ
ム合金又は酸化インジウム−酸化スズ合金等による被膜
層を有するプラスチック、導電性粒子を含浸させた紙又
はプラスチック、導電性ポリマーを有するプラスチック
等の材料からなる円筒状シリンダー及びフィルムが、好
ましく用いられる。
【0015】これら導電性基体上には、感光層の接着性
向上、塗工性の改良、基体の保護、基体上の欠陥の被
覆、基体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に
対する保護等を目的として下引き層を設けてもよい。こ
の下引き層は、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ−
N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド、エチ
ルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、
エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリビニルブチラー
ル、フェノール樹脂、カゼイン、ポリアミド、共重合ナ
イロン、ニカワ、ゼラチン、ポリウレタン、酸化アルミ
ニウム等の材料によって形成される。その膜厚は、通常
0.1〜10μm、好ましくは0.1〜3μm程度とす
る。
【0016】この様な導電性基体上に形成される電荷発
生層は、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ
系顔料、ペリレン系顔料、多環キノン系顔料、スクワリ
リウム色素、ピリリウム塩類、チオピリリウム塩類、ト
リフェニルメタン系色素;セレン、非晶質シリコン等の
無機物質等の電荷発生物質を、適当な結着剤に分散して
塗工するか、或いは蒸着等により形成される。この際に
使用される結着剤としては、広範囲な結着性樹脂から適
宜に選択することが出来るが、例えば、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、
酢酸ビニル樹脂等が挙げられる。又、電荷発生層中に含
有される結着剤の量としては、0〜80質量%、好まし
くは0〜40質量%の範囲内で適宜に選択する。この様
な電荷発生層の膜厚は、好ましくは5μm以下、特に好
ましくは0.05〜2μmの範囲とする。
【0017】上記の様な電荷発生層の上に積層される電
荷輸送層は、電界の存在下、電荷発生層から電荷キャリ
アを受け取り、これを輸送する機能を有する。この様な
機能を有する電荷輸送層は、必要に応じて電荷輸送物質
を結着樹脂と共に溶剤中に溶解し、電荷発生層上に塗工
することによって形成される。その膜厚は5〜40μ
m、好ましくは10〜30μm程度である。この際に使
用される電荷輸送物資としては、主鎖又は側鎖にビフェ
ニレン、アントラセン、ピレン、フェナントレン等の構
造を有する多環芳香族化合物;インドール、カルバゾー
ル、オキサジアゾール、ピラゾリン等の含窒素環式化合
物;ヒドラゾン化合物;スチリル化合物等が挙げられ
る。又、これら電荷輸送物質を分散させる結着樹脂とし
ては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
メタクリル酸エステルポリスチレン樹脂、アクリル樹
脂、ポリアミド樹脂等の樹脂;ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール、ポリビニルアントラセン等の有機光導電性ポリ
マー等が挙げられている。これらの結着樹脂の中でも、
ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系
樹脂が好ましい。即ち。本発明の画像形成方法の場合、
これらのものを用いると、特に、クリーニング性がよ
く、クリーニング不良、感光体へのトナーの融着、外添
剤のフィルミングが起こりにくい為、好ましい。又、電
荷輸送層における結着樹脂の量は、40〜70質量%と
するのが好ましい。
【0018】上記の様な構成を有する感光体1上には、
露光8によって静電荷潜像が形成される。この形成され
た静電荷潜像を現像器2により現像する。その際、現像
スリーブ9(トナー担持体)と感光体1(静電荷潜像保
持体)との間にバイアスを印加し、トナーを感光体上に
飛翔させ、静電荷潜像を顕像化させる。本発明では、現
像工程において、バイアスとして静電荷潜像保持体とト
ナー担持体との間に、トナーを静電荷潜像保持体からト
ナー担持体に引き戻す電圧と、トナー担持体から静電荷
潜像保持体に飛翔させる電圧をトナー担持体にT1時間
少なくとも1回印加した後に、画像部に対してはトナー
を飛翔させ、非画像部に対してはトナーを引き戻す方向
の電圧を、トナー担持体にT2時間印加する。この際、
2/T1が、0.1以上となる様にする。本発明におい
ては、上記の様な特別なバイアスを用いることによっ
て、無機粒子が含有されているトナーを用いているにも
かかわらず、上記した様な静電荷潜像保持体(有機感光
体)へのトナー融着が有効に防止される。この理由は、
先にも述べたが以下の様であると考えている。
【0019】通常、静電荷潜像保持体1とそれに対向し
たトナー担持体9とからなる現像領域にかかる外部から
の現像電界の力によって、トナーはトナー担持体9から
静電荷潜像保持体である感光体1に向かって飛翔し、感
光体1の表面に衝突する。この時にトナーから感光体表
面に衝撃が加えられ、場合によっては感光体表面に傷が
生じる。本発明に使用されるトナーには、粒径が比較的
大きく、又、硬度が比較的高い無機粒子が含有されてい
る為に、本発明に使用される比較的硬度の低い有機感光
体表面に傷を生じ易い。この傷に感光体1に当接された
帯電ローラー7でトナーが埋め込まれて、感光体表面の
トナー融着を発生し易い。
【0020】トナーの感光体表面への衝撃力は、現像領
域にかかる現像電界の大きさに依存するが、それはトナ
ー担持体に外部から印加するバイアスの交流成分の電圧
(ピークトゥピーク)の大きさでほぼ決まる。しかしな
がら、十分な画像濃度を得る為には、この交流成分の電
圧の値をある程度の大きさにする必要があり、感光体表
面のトナー融着を防止する為であっても、ある程度の値
よりも小さくすることは出来ない。これに対し、図2に
示した様な本発明で使用される現像電界の非連続の交流
成分を印加した場合は、従来一般に用いられている図3
に示した様な連続の交流成分を印加した場合に比べて、
トナーが感光体表面へ衝突する単位時間あたりの回数が
少なく、又、強い電界によってトナーが感光体表面に押
しつけられている時間も短いので、トナーの衝突による
感光体表面の傷の発生が防げられる結果、感光体表面へ
のトナー融着を防止することが出来るものと考えてい
る。
【0021】本発明においては、図2に示した様に、静
電荷潜像保持体とトナー担持体との間に、トナーを静電
荷潜像保持体からトナー担持体に引き戻す電圧と、トナ
ー担持体から静電荷潜像保持体に飛翔させる電圧をトナ
ー担持体にT1時間少なくとも1回印加した後に、画像
部に対してはトナーを飛翔させ、非画像部に対してはト
ナーを引き戻す方向の電圧を、トナー担持体にT2時間
印加するが、この際に、T1時間とT2時間との比が0.
1≦T2/T1となる様にすればよいが、より好ましくは
0.2≦T2/T1≦10、更に好ましくは0.3≦T2
/T1≦6とする。T2/T1の値が0.1よりも小さい
と、感光体へのトナー融着を防止する効果がないし、T
2/T1の値が10よりも大きいと、孤立ドットの再現性
に劣る傾向にある為、好ましくない。
【0022】現像領域において重畳される交流成分の電
界の大きさ(Vpp/SD)としては、4.0×106
pp/SD≦8.00×106(V/m)、更には5.
0×106≦Vpp/SD≦8.00×106(V/m)の
範囲である場合に、本発明は特に効果的である。ここ
で、Vppは、静電荷潜像保持体とトナー担持体との間隙
にかかるバイアスのピークトゥピークの電圧の値であ
り、SDは静電荷潜像保持体とトナー担持体の間隙であ
る。4.0×106>Vpp/SDの場合には、十分な画
像濃度が得られず、又、8.00×106<Vpp/SD
の場合には、感光体のリークが発生する為、好ましくな
い。又、上記の様な本発明に使用される現像電界として
直流成分の他に重畳される非連続の交流成分の周波数
(f)としては、100≦f≦3,000(Hz)の範
囲とするのが好ましい。又、実際に電圧を印加するT1
時間としては、0.15〜2.5msecの範囲とする
のが好ましい。
【0023】上記の様にして現像されたトナー画像は、
転写工程において、転写帯電器により、被転写材(図示
なし)に転写される。本発明においては、転写帯電器と
して転写ローラー4を用いる。転写ローラー4は、中心
の芯金4Aとその外周を形成した導電性弾性層4Bとを
基本構成とするものである。図1に示した様に、転写ロ
ーラー4は、感光体1面に押圧力をもって圧接され、感
光体1の周速度と等速度或いは周速度に差をつけて回転
させる。被転写材は感光体1と転写ローラー4との間に
搬送されると同時に、転写ローラー4にトナーと逆極性
のバイアスを転写バイアス電流10から印加されて、感
光体1上のトナー画像が被転写材の表面側に転写され
る。本発明で使用することが可能な転写ローラー4の材
質としては、先に説明した帯電ローラー7と同様のもの
も用いることが出来る。又、好ましい転写のプロセス条
件としては、ローラーの当接圧が4.9〜490N/m
(5〜500g/cm)で、直流電圧が±0.2〜±1
0kVである。転写ローラー4は、芯金と導電性弾性層
からなり、導電性弾性層はカーボン等の導電材を分散さ
せたウレタン、エチレン−プロピレン−ジエン系三元共
重合体(EPDM)等の体積抵抗106〜1010Ω・c
m程度の弾性体で作られている。
【0024】次に、本発明の画像形成方法に用いられる
トナーについて説明する。〜本発明に用いられるトナー
には、平均粒径で0.1〜5μmの無機粒子が含有され
ている。平均粒径が0.1μm未満の場合には、帯電を
均一にする効果が得られず、又、5μmよりも大きい場
合には、感光体を著しく傷つける為、好ましくない。本
発明で使用する無機粒子としては、具体的には、例え
ば、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、セリウム、コ
バルト、鉄、ジルコニウム、クロム、マンガン、ストロ
ンチウム、スズ、アンチモン等の金属酸化物;チタン酸
カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロン
チウム等の複合金属酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、炭酸アルミニウム等の金属塩;カオリン等の
粘土鉱物;アパタイト等リン酸化合物;炭化ケイ素、窒
化ケイ素等のケイ素化合物;カーボンブラックやグラフ
ァイト等の炭素粉末等が挙げられる。
【0025】又、本発明で使用されるトナーを構成する
結着樹脂の種類としては、例えば、ポリスチレン、ポリ
−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレ
ン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルス
チレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、
スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アク
リル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ス
チレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビ
ニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチル
ケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチ
レンイソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル
−インデン共重合体等のスチレン系共重合体;ポリ塩化
ビニル、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹
脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタ
クリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹
脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラー
ル、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂
等を使用することが出来る。又、架橋されたスチレン系
樹脂も好ましい結着樹脂である。
【0026】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとして、例えば、アクリル酸、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−
2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル
酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等の様な二重
結合を有するモノカルボン酸若しくはその置換体;例え
ば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチ
ル、マレイン酸ジメチル等の様な二重結合を有するジカ
ルボン酸及びその置換体;例えば、塩化ビニル、酢酸ビ
ニル、安息香酸ビニル等の様なビニルエステル類、例え
ば、エチレン、プロピレン、ブチレン等の様なエチレン
系オレフィン類;例えば、ビニルメチルケトン、ビニル
ヘキシルケトン等の様なビニルケトン類;例えば、ビニ
ルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソ
ブチルエーテル等の様なビニルエーテル類;等のビニル
単量体が単独若しくは組み合わせて用いられる。ここで
架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結
合を有する化合物が用いられ、例えば、ジビニルベンゼ
ン、ジビニルナフタレン等の様な芳香族ジビニル化合
物;例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート等の様な二重結合を2個有するカ
ルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテ
ル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホン等のジビニ
ル化合物;及び3個以上のビニル基を有する化合物;が
単独若しくは混合物として使用することが出来る。
【0027】又、圧力定着用に供せられるトナー用の結
着樹脂としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分
子量ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−アクリル酸エステル共重合体、高級脂肪酸、
ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。こ
れらは単独又は混合して用いられる。
【0028】又、本発明においては、定着時の定着部材
からの離型性の向上、定着性の向上の点から、次の様な
ワックス類をトナー中に含有させることも好ましい。パ
ラフィンワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリ
ンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュワ
ックス及びその誘導体、ポリオレフィンワックス及びそ
の誘導体、カルナバワックス及びその誘導体等で、誘導
体には酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合
物、グラフト変性物を含む。その他、アルコール、脂肪
酸、酸アミド、エステル、ケトン、硬化ヒマシ油及びそ
の誘導体、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワ
ックス、ペトロラクタム等も利用出来る。
【0029】本発明に使用されるトナーに用いる磁性粉
としては、強磁性の元素を含む合金ないし化合物の粉末
が好ましく用いられる。例えば、マグネタイト、マグヘ
マイトフェライト等の鉄、コバルト、ニッケル、マンガ
ン、亜鉛等の合金や化合物、その他の強磁性合金等、従
来より磁性材料として知られているもの等を挙げること
が出来る。
【0030】本発明で使用するトナーには、荷電制御剤
をトナー粒子に配合(内添)、又はトナー粒子と混合
(外添)して用いることが出来る。荷電制御剤によっ
て、更に現像システムに応じた最適の荷電量コントロー
ルが可能となる。トナーを負荷電性に制御するものとし
ては、例えば、有機金属錯体、キレート化合物が有効で
あり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、
芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸
系の金属錯体がある。他には、芳香族ハイドロキシカル
ボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属
塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノー
ル誘導体類等の負荷電制御剤がある。
【0031】又、正荷電性に制御するものとしては、下
記の物質がある。例えば、ニグロシン及び脂肪酸金属塩
等による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1
−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチ
ルアンモニウムテトラフルオロボレート等の四級アンモ
ニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等
のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメ
タン染料及びこれらのレーキ顔料、(レーキ化剤として
は、燐タングステン酸、燐モリブデン酸、燐タングステ
ンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、
フェリシアン化物、フェロシアン化物等)高級脂肪酸の
金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキ
サイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガ
ノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチル
スズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオ
ルガノスズボレート類;これらを単独或いは2種類以上
組み合わせて用いることが出来る。上述した様な荷電制
御剤は、微粒子状としてトナー内に添加して用いること
が好ましい。この場合、これらの荷電制御剤の個数平均
粒径は4μm以下が好ましく、更には3μm以下とする
のが特に好ましい。これらの荷電制御剤をトナーに内添
する場合は、結着樹脂100質量部に対して0.1〜2
0質量部の範囲が好ましく、更には、0.2〜10質量
部使用することが特に好ましい。又、本発明に使用され
るトナーに更に添加することが出来る着色材料として
は、従来公知のカーボンブラック、銅−フタロシアニン
等を使用することが出来る。
【0032】又、本発明に使用されるトナーには、帯電
安定性、現像性、流動性、保存性向上の為、例えば、ケ
イ酸微粉体、酸化チタン、或いは、酸化アルミニウム等
の無機微粉体を添加して用いる。無機微粉体として例え
ばケイ酸微粉体を用いる場合について説明する。本発明
で使用し得るケイ酸微粉体としては、ケイ素ハロゲン化
物やアルコキシドの蒸気相酸化により生成されたいわゆ
る乾式法又はヒュームドシリカと称される乾式シリカ、
及び水ガラスやケイ素アルコキシド等から製造されるい
わゆる湿式シリカの両者が使用可能であるが、表面及び
シリカ微粉体の内部にあるシラノール基が少なく、又、
Na2O、SO3 2-等の製造残滓の少ない乾式シリカの方
が好ましい。又、乾式シリカにおいては、製造工程にお
いて、例えば、塩化アルミニウム、塩化チタン等他のハ
ロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いること
によって、シリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得る
ことも可能であり、それらも包含する。本発明に用いら
れるシリカ微粉末はBET法で測定した窒素吸着による
比表面積が30m2/g以上、特に50〜400m2/g
の範囲のものが良好な結果を与え、トナー100質量部
に対してシリカ微粉末0.01〜8質量部、好ましくは
0.1〜5質量部使用するのがよい。又、本発明に用い
られるシリカ微粉末は、必要に応じ、疎水化、帯電性制
御等の目的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワ
ニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、
シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリ
ング剤、その他有機ケイ素化合物等の処理剤で、或い
は、種々の処理剤で併用して処理されていることも可能
であり好ましい。
【0033】本発明に使用されるトナーには、テフロン
粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉
末の如き滑剤粉末を用いてもよい。本発明に使用される
トナーは、結着樹脂、ワックス、金属塩ないしは金属錯
体、着色剤としての顔料又は染料、磁性体、必要に応じ
て荷電制御剤、その他の添加剤等をヘンシェルミキサ
ー、ボールミル等の混合器により十分混合してから、加
熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機
を用いて溶融混練して樹脂類をお互いに相溶せしめた中
に金属化合物、顔料、染料、磁性体を分散又は溶解せし
め、冷却固化後粉砕分級を行うことにより得ることが出
来る。
【0034】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて、本発明を更
に詳細に説明する。 [実施例1] ・磁性酸化鉄 100質量部 ・スチレン−アクリル酸ブチル共重合体 100質量部 ・モノアゾ染料の鉄錯体(負荷電制御剤) 2質量部 ・低分子量ポリオレフィン(離型剤) 3質量部 上記材料をブレンダーにて混合し、130℃に加熱した
2軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物を
ハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微
粉砕し、得られた微粉砕物を風力分級機にて厳密に分級
して、重量平均粒径7μmの磁性トナー粒子を得た。得
られた磁性トナー粒子に対し、1.2質量部のシリコー
ンオイルで疎水化処理された乾式シリカ(BET比表面
積200m2/g)と、平均粒径1.0μmのチタン酸
ストロンチウム1.0質量部を添加し、混合機にて混合
し、磁性トナーを得た。
【0035】得られたトナーAを用いて、図1に示す構
成により、画像を形成した。図1の構成における一次帯
電ローラー7として、ナイロン樹脂で被覆された導電性
カーボンを分散したゴムローラー(直径12mmφ、当
接圧49N/m(50g/cm))を使用し、直流電
圧:−700V、交流電圧:2.2kV(ピークトゥピ
ーク)を印加して、最表面層がスチリル化合物とポリカ
ーボネート樹脂から形成されている直径30mmφの有
機円筒状感光体(OPCドラム)に帯電し、レーザー露
光により暗部電位VD=−700V、明部電位VL=−
150Vとなる様にした。トナー担持体として、下記の
構成の樹脂層を直径16mmφのアルミニウム円筒上に
形成した現像スリーブを作製した。 フェノール樹脂 100質量部 グラファイト(粒径約7μm) 90質量部 カーボンブラック 10質量部
【0036】次いで、感光ドラムと現像スリーブとの間
隙を200μm、現像磁極70mT(700ガウス)、
トナー規制部材として厚み1.0mm、自由長10mm
のウレタンゴム製ブレードを14.7N/m(15g/
cm)の線圧で当接させた。静電荷潜像保持体の周速V
を96mm/secとし、現像バイアスとして図2の波
形のバイアス(但し、直流バイアス成分Vdc=−500
V、トナーをトナー担持体から静電荷潜像保持体へ飛翔
させる電圧(最大現像促進電圧)=−1,100V、ト
ナーを静電荷潜像保持体からトナー担持体に引き戻す電
圧(最大引き戻し電圧)=100V、T1=0.56m
sec、T2/T1=2.0)を用いた。更に、感光体ク
リーニングブレードとして厚み2.0mm、自由長8m
mのウレタンゴム製ブレードを24.5N/m(25g
/cm)の線圧で当接させた。トナーとして磁性トナー
を使用し、23℃65%RHの環境下で連続で8,00
0枚画出しを行った。その結果、感光体上にトナー融着
は全く発生しなかった。又、画像濃度が高く、良好な画
質、画像が得られた。
【0037】[実施例2〜5及び比較例1]実施例1で
用いた画像形成装置でのT2/T1の値を下記表1に示す
様に変えること以外は、実施例1と同様にして画出しを
行った。評価結果を表1に示す。比較例においては、画
像濃度が低く、トナー融着も発生した。又、T2=0の
場合の、比較例1における波形を図3に示した。
【0038】[実施例6〜8]実施例1で用いた画像形
成装置での静電荷潜像保持体とトナー担持体との間隙に
かかるバイアスのピークトゥピークの電圧の値(Vpp
を、表1に示す様に変えること以外は実施例1と同様に
画出しを行った。評価結果を表1に示す。
【0039】[実施例9及び実施例10]実施例1で用
いられている画像形成装置での静電荷潜像保持体とトナ
ー担持体の間隙(SD)を、表1に示す様に変えること
以外は実施例1と同様にして画出しを行った。評価結果
を表2に示す。
【0040】[実施例11及び実施例12]実施例1で
用いた現像剤の無機粒子を、実施例11では炭化ケイ素
(3μm)に、実施例12では酸化セリウム(2μm)
に夫々代えること以外は実施例1と同様にして画出しを
行った。評価結果を表1に示す。
【0041】[実施例13] ・磁性酸化鉄 80質量部 ・スチレン−アクリル酸ブチル共重合体 100質量部 ・トリフェニルメタン系染料(正帯電性制御剤) 2質量部 ・低分子量ポリオレフィン(離型剤) 4質量部 上記材料をブレンダーにて混合し、130℃に加熱した
2軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物を
ハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微
粉砕し、得られた微粉砕物を風力分級機にて厳密に分級
して、平均粒径8.5μmの磁性トナー粒子を得た。得
られた磁性トナー粒子に対し、0.6質量部のアミノシ
ランカップリング剤とヘキサメチルジシラザンで疎水化
処理された乾式シリカ(BET比表面積100m2
g)と、平均粒径1.0μmのチタン酸ストロンチウム
1.0質量部を添加し、混合器にて混合し、本実施例で
使用する磁性トナーを得た。
【0042】図1の構成において、一次帯電ローラーと
してナイロン樹脂で被覆された導電性カーボンを分散し
たゴムローラー(直径12mm、当接圧50N/m(5
0g/cm))を使用し、直流電圧:−700V、交流
電圧:2.2kV(ピークトゥ ピーク)を印加して、
直径30mmφの表層がポリカーボネートからなる有機
円筒状感光体(OPCドラム)に帯電し、ハロゲンラン
プにより暗部電位VD=−700V、明部電位VL=−
150Vとなる様にした。トナー担持体として、外直径
16mmφの表面をアランダム#400のブラスト処理
で粗面化したアルミニウム製円筒状の現像スリーブを作
製した。
【0043】次いで、感光ドラムと現像スリーブとの間
隙を200μmとし現像磁極70mT(700ガウ
ス)、トナー規制部材として厚み1.0mm、自由長1
0mmのウレタンゴム製ブレードを9.8N/m(1.
0kg/m)の線圧で当接させた。静電荷潜像保持体の
周速Vを96mm/sec、トナー担持体の周速Vtと
静電荷潜像保持体の周速Vの比Vt/Vを1.5とし、
現像バイアスとして図2の波形のバイアス(但し、直流
バイアス成分Vdc=−200V、トナーをトナー担持体
から静電荷潜像保持体へ飛翔させる電圧(最大現像促進
電圧)=+400V、トナーを静電荷潜像保持体からト
ナー担持体に引き戻す電圧(最大引き戻し電圧)V=−
800V、T1=0.56msec、T2/T1=2.
0)を用いた。更に、感光体クリーニングブレードとし
て厚み2.0mm、自由長8mmのウレタンゴム製ブレ
ードを24.5N/m(25g/cm)の線圧で当接さ
せた。トナーとして磁性トナーを使用し、23℃65%
RH環境下で連続で8,000枚画出しを行った。その
結果、感光体上に融着は全く発生しなかった。又、画像
濃度が高く、良好な画質の画像が得られた。評価結果を
表1に示す。
【0044】[比較例2]実施例13で用いられている
画像形成装置でのT2/T1を0に変えること以外は実施
例13と同様に画出しを行なった。評価結果を表1に示
したが、トナー融着が著しく、画像濃度も低かった。T
2=0の場合の波形を図3に示す。
【0045】[評価方法及び評価基準]1.トナー融着 8,000枚連続画出しの後、感光体を目視によって観
察し、下記の基準で評価した。○は、感光体上に全く発
生していない。○△は、感光体上には微かに発生する
が、画像上には発生しない。×は、画像上にもはっきり
と融着が目立つ。2.画像濃度 画像濃度の評価においては、ベタ黒画像によって行っ
た。画像濃度は反射濃度計により測定した。
【0046】表1 ※SD=感光ドラムと現像スリーブとの間隙 *Vpp/SD:×106(V/m)
【0047】
【発明の効果】上記で説明した様に、本発明によれば、
接触帯電工程を有する画像形成方法において、感光体上
にトナー融着が生じないか、又は、生じにくい画像形成
方法が提供される。又、本発明によれば、画像濃度が高
く、良好な画像が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法の一例を示す図。
【図2】実施例1における現像バイアスの波形。
【図3】比較例1における現像バイアスの波形。
【符号の説明】
1:感光体 2:現像器 4:転写ローラー 6:感光体クリーニングブレード 7:帯電ローラー 8:露光 9:現像スリーブ 10:転写バイアス電流

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から電圧が印加される帯電部材を静
    電荷潜像保持体に接触させて帯電を行う帯電工程と、帯
    電された静電荷潜像保持体に静電荷潜像を形成する工程
    と、該静電荷潜像保持体上に形成された静電荷潜像をト
    ナー担持体上に配されたトナー層により現像してトナー
    画像を形成する現像工程と、該静電荷潜像保持体上に形
    成されたトナー画像を被転写材に転写して転写画像を形
    成する転写工程とを少なくとも有する画像形成方法にお
    いて、平均粒径で0.1〜5μmの無機粒子が少なくと
    も含有されているトナーと、有機感光体からなる静電荷
    潜像保持体を用い、且つ上記現像工程において、静電荷
    潜像保持体とこれに対向されたトナー担持体とからなる
    現像領域で、静電荷潜像保持体とトナー担持体との間
    に、トナーを静電荷潜像保持体からトナー担持体に引き
    戻す電圧と、トナー担持体から静電荷潜像保持体に飛翔
    させる電圧とをトナー担持体に、T1時間少なくとも1
    回印加した後に、画像部に対してはトナーを飛翔させ、
    非画像部に対してはトナーを引き戻す電圧をトナー担持
    体にT2時間印加し、且つ該T1時間とT2時間との比T2
    /T1が0.1以上であることを特徴とする画像形成方
    法。
  2. 【請求項2】 T1時間とT2時間との比T2/T1の値
    が、0.2〜10、更に好ましくは0.3〜6.0であ
    る請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 現像工程において静電荷潜像保持体とト
    ナー担持体との間に印加する、トナーを静電荷潜像保持
    体からトナー担持体に引き戻す電圧とトナー担持体から
    静電荷潜像保持体に飛翔させる電圧との差(Vpp)を、
    静電荷潜像保持体とトナー担持体との間隙(SD)で割
    った値(Vpp/SD)が4.0〜8.0×106(V
    /m)である請求項1又は請求項2に記載の画像形成方
    法。
  4. 【請求項4】 トナー担持体上に配されたトナー層厚が
    静電荷潜像保持体とトナー担持体との間隙より小さいこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    画像形成方法。
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